JP2000026055A - 台車搬送設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 設備費、運転維持費を削減すると共にスペー
スの有効利用を図る。 【解決手段】 昇降可能なキャリッジ７を有するキャリ
アリフタ１と複数の階層に設置された複数のフロアリフ
タ２とを備え、キャリアリフタ１のキャリッジ７は、水
平方向へ進退動可能な上下２段のシャトルフォーク８，
９を備え、フロアリフタ２は、前記キャリッジ７におけ
るシャトルフォーク８との間でパレット１０に搭載され
た台車３をパレット１０と共に授受し、前記キャリッジ
７におけるシャトルフォーク９との間でパレット１０を
授受し、前記複数の階層との間で台車３を授受する昇降
可能なパレット受け２４を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は台車搬送設備に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】例えば下層階と上層階との間で台車の搬
送を行う際に、台車をパレット上に搭載してリフタによ
り昇降させると共に台車を搭載したパレットを循環させ
るようにした台車搬送設備がある。

【０００３】而して、斯かる台車搬送設備の一例は図１
６に示されており、所要位置に配置されたキャリアリフ
タの昇降可能なキャリッジａには、駆動可能な上下２段
の水平ローラコンベヤｂ，ｃが設置されている。

【０００４】各階層の床面には、昇降して来たキャリッ
ジａの水平ローラコンベヤｂ，ｃに対向するよう、駆動
可能な上下２段の水平移載コンベヤｄ，ｅを備えた中継
コンベヤｆが配置されている。

【０００５】又、各階層の床面には、中継コンベヤｆを
基準としてキャリッジａに対し反対側に位置するよう、
昇降可能なフロアリフタｇが設置されており、フロアリ
フタｇは駆動可能な水平移載コンベヤｈを備えている。

【０００６】なお、図中、ｉは循環使用されるパレッ
ト、ｊは台車ｋ（図１７以後参照）をフロアリフタｇの
水平移載コンベヤｈに搭載したりあるいは水平移載コン
ベヤｈから搬出する際に台車ｋを案内するよう床面上に
形成されたスロープ状のテーパ台である。

【０００７】上述の台車搬送設備により台車ｋを下層階
である１階から上層階である２階へ搬送する場合の手順
は図１７〜図２６に示されている。

【０００８】すなわち、例えば１階から２階へ台車ｋを
搬送する際には、キャリアリフタのキャリッジａは１階
の最下方に位置しており、フロアリフタｇの水平移載コ
ンベヤｈも最下方に位置している。而して、キャリッジ
ａにおける水平ローラコンベヤｂ，ｃの搬送面の高さ
は、中継コンベヤｆの水平移載コンベヤｄ，ｅの搬送面
の高さとほぼ同じ高さとなっており、水平移載コンベヤ
ｈ、下段の水平移載コンベヤｅ、下段の水平ローラコン
ベヤｃには夫々パレットｉが搭載されている。

【０００９】斯かる状態で、作業員は台車ｋを手で押し
てテーパ台ｊに沿って押し上げたうえ、台車ｋをフロア
リフタｇにおける水平移載コンベヤｈ上に載置されてい
るパレットｉ上に搭載する（図１７参照）。

【００１０】台車ｋが図１７に示すようにフロアリフタ
ｇの水平移載コンベヤｈのパレットｉ上に搭載される
と、フロアリフタｇの水平移載コンベヤｈは、搬送面が
中継コンベヤｆの上段の水平移載コンベヤｄの搬送面と
同じ高さになるまで上昇する（図１８）。

【００１１】フロアリフタｇの水平移載コンベヤｈが中
継コンベヤｆの水平移載コンベヤｄと略同じ高さ位置ま
で上昇すると、水平移載コンベヤｈ並に上段の水平移載
コンベヤｄが駆動され、台車ｋはパレットｉと一緒に水
平移載コンベヤｈから上段の水平移載コンベヤｄに移載
される（図１８の実線位置の台車ｋ及びパレットｉと仮
想線位置の台車ｋ及びパレットｉを参照）。

【００１２】台車ｋがパレットｉと共にフロアリフタｇ
の水平移載コンベヤｈから中継コンベヤｆの上段の水平
移載コンベヤｄに移載されると、フロアリフタｇの水平
移載コンベヤｈは、その搬送面が中継コンベヤｆの下段
の水平移載コンベヤｅの搬送面と同じ位置になるまで下
降する（図１９参照）。

【００１３】一方、台車ｋが上段の水平移載コンベヤｄ
に移載されると、中継コンベヤｆの上段の水平移載コン
ベヤｄ及びキャリッジａの上段の水平ローラコンベヤｂ
が駆動され、台車ｋは台車ｋが搭載されているパレット
ｉと共に中継コンベヤｆの上段の水平移載コンベヤｄか
らキャリッジａの上段の水平ローラコンベヤｂ上に移載
され（図１９参照）、中継コンベヤｆの下段の水平移載
コンベヤｅ及びフロアリフタｇの水平移載コンベヤｈが
駆動されて水平移載コンベヤｅ上のパレットｉは水平移
載コンベヤｈに移載され、又キャリッジａの水平ローラ
コンベヤｃが駆動されて、水平ローラコンベヤｃ上にあ
ったパレットｉが中継コンベヤｆの水平移載コンベヤｅ
に移載される（図２０参照）。

【００１４】而して、台車ｋが台車ｋを搭載しているパ
レットｉと共に完全にキャリアリフタのキャリッジａの
上段の水平ローラコンベヤｂに移載され、中継コンベヤ
ｆの下段の水平移載コンベヤｅ上のパレットｉ及びキャ
リッジａの下段の水平ローラコンベヤｃ上のパレットｉ
が完全にフロアリフタｇ及び中継コンベヤｆの水平移載
コンベヤｅ，ｈに移載されると、駆動装置の駆動により
キャリッジａが上昇して水平ローラコンベヤｂ上の台車
ｋ及びパレットｉも上昇を開始し、フロアリフタｇの水
平移載コンベヤｈの下降により水平移載コンベヤｈ延い
ては水平移載コンベヤｈ上のパレットｉは最下方位置ま
で下降する。このため、キャリッジａ上の台車ｋはパレ
ットｉと共に２階に向って上昇し、フロアリフタｇにお
ける水平移載コンベヤｈ上のパレットｉは、次に１階の
フロアから送られて来る台車のために待機する（図２０
参照）。

【００１５】キャリッジａの上昇により上段の水平ロー
ラコンベヤｂに搭載されている台車ｋ及びパレットｉが
上昇し、キャリッジａの上、下段の水平ローラコンベヤ
ｂ，ｃの搬送面が２階に設置してある中継コンベヤｆの
上、下段の水平移載コンベヤｄ，ｅの搬送面と略同じ高
さになるとキャリッジａは停止する（図２１参照）。こ
の際、２階ではフロアリフタｇの水平移載コンベヤｈは
上昇し、その搬送面は中継コンベヤｆの上段の水平移載
コンベヤｄの搬送面と略同じ高さになっている（図２１
参照）。

【００１６】キャリッジａの上段の水平ローラコンベヤ
ｂにパレットｉと共に搭載された台車ｋが、２階の所定
の位置に到達すると水平ローラコンベヤｂ及び中継コン
ベヤｆの水平移載コンベヤｄが駆動され、台車ｋは、台
車ｋを搭載しているパレットｉと共に水平ローラコンベ
ヤｂから中継コンベヤｆの上段の水平移載コンベヤｄに
移載される（図２２参照）。

【００１７】又台車ｋが水平移載コンベヤｄに移載され
ると水平移載コンベヤｄの他にフロアリフタｇの水平移
載コンベヤｈが駆動され、台車ｋは台車ｋの搭載されて
いるパレットｉと共に水平移載コンベヤｄから水平移載
コンベヤｈに移載される（図２３参照）。

【００１８】又台車ｋがキャリッジａからフロアリフタ
ｇの水平移載コンベヤｈ側へ搬送されている間に、中継
コンベヤｆの下段の水平移載コンベヤｅに搭載されてい
るパレットｉは水平移載コンベヤｅからキャリッジａの
下段の水平ローラコンベヤｃへ移載される（図２２、２
３参照）。

【００１９】台車ｋがパレットｉと共に２階のフロアリ
フタｇの水平移載コンベヤｈに移載されると、当該フロ
アリフタｇの水平移載コンベヤｈは２階の最下方位置ま
で下降し（図２４参照）、台車ｋはパレットｉを水平移
載コンベヤｈ上に残したままフロアリフタｇの水平移載
コンベヤｈから搬出され、テーパ台ｊを経て２階の床面
へと引出される（図２５参照）。

【００２０】又、台車ｋが水平移載コンベヤｈから搬出
されると、フロアリフタｇの水平移載コンベヤｈは搬送
面が中継コンベヤｆの下段の水平移載コンベヤｅの搬送
面と略同じ高さになるまで上昇し（図２５参照）、水平
移載コンベヤｈ，ｅの駆動により水平移載コンベヤｈ上
のパレットｉは中継コンベヤｆの水平移載コンベヤｅへ
移載される（図２６参照）。

【００２１】上述の作業において、例えば台車ｋがキャ
リッジａの上段の水平ローラコンベヤｂから中継コンベ
ヤｆの上段の水平移載コンベヤｄに移載され、中継コン
ベヤｆの下段の水平移載コンベヤｅのパレットｉがキャ
リッジａの下段の水平ローラコンベヤｃに移載される
と、キャリアリフタのキャリッジａは下降が可能な状態
となる。このためキャリッジａは、台車ｋが水平移載コ
ンベヤｄから２階の床面へ搬出されるまでの適宜の時期
に１階へ向けて下降を開始し（図２６参照）、２階のフ
ロアリフタｇの水平移載コンベヤｈは、その搬送面が中
継コンベヤｆの上段の水平移載コンベヤｄの搬送面と略
同じ高さとなるまで上昇し、次に搬送されて来る台車に
備える（図２６参照）。

【００２２】パレットｉは１階のフロアリフタｇから２
階のフロアリフタｇを経て再び１階のフロアリフタｇへ
送られ、循環使用される。

【００２３】

【発明が解決しようとする課題】上述の台車搬送設備で
は上下２段の水平移載コンベヤｄ，ｅを備えた中継コン
ベヤｆが必要であるため、その分設備費、運転維持費が
高価となり、又設備の設置床面積が広くなってスペース
の有効利用を図ることが困難である、等の問題があっ
た。

【００２４】本発明は上述の実情に鑑み、設備費、運転
維持費を削減し且つスペースの有効利用を図り得るよう
にした、パレット循環式の台車搬送設備を提供すること
を目的としてなしたものである。

【００２５】

【課題を解決するための手段】本発明は、昇降可能なキ
ャリッジを有するキャリアリフタと複数の階層に夫々設
置された複数のフロアリフタとを備え、キャリアリフタ
のキャリッジは、フロアリフタへ向って水平方向へ進退
動可能な上下２段のシャトルフォークを備え、フロアリ
フタは、前記キャリッジにおける上段のシャトルフォー
クとの間でパレットに搭載された台車をパレットと共に
授受し、前記キャリッジにおける下段のシャトルフォー
クとの間でパレットを授受し、前記複数の階層との間で
台車を授受する昇降可能なパレット受けを備えたもので
ある。

【００２６】本発明では、例えばフロアリフタのパレッ
ト受けに支持されたパレット上の台車は、パレット並に
キャリッジにより下層階より上層階へ搬送され、上層階
では台車のみがフロアリフタから上層階の床面に搬出さ
れる。

【００２７】本発明ではキャリアリフタとフロアリフタ
との間に従来のような中継コンベヤを設ける必要がない
ため、設備費、運転維持費が安価となり、スペースの有
効利用が可能となる。

【００２８】パレットは下層階のフロアリフタからキャ
リッジ、上層階のフロアリフタ、キャリッジを経て下層
階のフロアリフタへ循環し使用される。

【００２９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照しつつ説明する。

【００３０】図１〜図５は本発明の実施の形態の一例
で、図１は本発明の台車搬送設備の全体の概要を表わす
側面図、図２は図１のＩＩ−ＩＩ方向拡大矢視図、図３
は図２のＩＩＩ−ＩＩＩ方向矢視図、図４は図２のＩＶ
−ＩＶ方向矢視図、図５は図４のＶ部拡大図である。

【００３１】図１中、１は１階の床面に設置されたキャ
リアリフタ、２は１階及び２階の床面に夫々キャリアリ
フタ１に対向して配置されたフロアリフタ、３は１階か
ら２階へ搬送される台車である。

【００３２】キャリアリフタ１は１階の床面から２階の
床面上部まで延在するよう立設されたポスト４を備え、
ポスト４の上端にはスプロケット２８の取付けられた減
速電動機のごとき駆動装置５が設置されている。

【００３３】スプロケット２８には駆動装置５の駆動に
より繰り込み、繰り出されるようにしたチェーン６が掛
け渡されており、チェーン６の下端にはチェーン６の繰
り込み、繰り出しによりポスト４に沿って昇降し得るよ
うにしたキャリッジ７が接続されている。

【００３４】キャリッジ７は、１階及び２階に夫々設置
してあるフロアリフタ２に向って水平且つテレスコピッ
ク状に進退動し得るようにした上下２段のシャトルフォ
ーク８，９を備えている。而して、上段のシャトルフォ
ーク８にはパレット１０に載せられた台車３をパレット
１０ごと搭載し得るようになっており、下段のシャトル
フォーク９には台車３の載っていない空のパレット１０
を載置し得るようになっている。

【００３５】キャリッジ７におけるシャトルフォーク８
の上側部には、案内枠１１が固設されており、ポスト４
は案内枠１１に回転自在に設けた水平案内ローラ１２に
より挾まれ、キャリッジ７の昇降時に水平案内ローラ１
２はポスト４に対し転動し、キャリッジ７を案内し得る
ようになっている。

【００３６】フロアリフタ２は、１階及び２階の床面
に、夫々台車３の移動方向に対し直交方向となるよう立
設された左右一対の枠体１３を備えている。而して各枠
体１３の上端に設けた軸受１４には台車３の移動方向と
平行な方向へ延在する水平軸１５が枢支され、各水平軸
１５の両端には夫々スプロケット１６，１７が水平軸１
５と一体に回転し得るよう外嵌されている。スプロケッ
ト１６の歯は２列となっている。

【００３７】枠体１３の上端には、スプロケット１６と
隣り合って減速電動機のごとき駆動装置１８が配設され
ており、駆動装置１８の出力軸に外嵌したスプロケット
１９とスプロケット１６の２列の歯のうちの１列には無
端状のチェーン２０が巻き掛けられている。

【００３８】スプロケット１６の２列の歯のうち残りの
１列及びスプロケット１７には、両端が下方へ垂れ下が
るようチェーン２１が巻き掛けられており、チェーン２
１の枠体１３側の下端にはカウンタウェイト２２が接続
され、チェーン２１の枠体１３間の空間内に位置する部
分の下端にはブラケット２３を介してパレット受け２４
が接続されている。

【００３９】ブラケット２３には、枠体１３に沿って上
下へ延在する縦型の案内レール２５を挾むよう、水平案
内ローラ２６が回転自在に枢着されており、パレット受
け２４の昇降時にパレット受け２４を案内し得るように
なっている。

【００４０】パレット受け２４は台車３を出し入れする
方向から見て略Ｌ字形状に形成され、縦部材２４ａの部
分はブラケット２３に固定され、水平部材２４ｂの部分
は左右の枠体１３，１３間の中心方向へ向って突出して
いる。而して、左右のパレット受け２４の水平部材２４
ｂにより１枚のパレット１０の両端部分を受け得るよう
になっている。

【００４１】パレット１０の上面には、パレット１０に
搭載された台車３の車輪３ａが嵌入し、台車３の搬送中
に台車３がパレット１０から落下しないよう台車３幅方
向へ延在する車輪落し込み溝１０ａが設けられている。

【００４２】なお、図中、２７はフロアリフタ２のパレ
ット受け２４に支持されているパレット１０に台車３を
搭載する際、或いはパレット受け２４に支持されている
パレット１０上の台車３を搬出する際に台車３を案内す
るよう１階及び２階の床面に設けたテーパ台、Ａはフロ
アリフタ２のパレット受け２４延いてはパレット１０の
最下段位置、Ｂはフロアリフタ２のパレット受け２４延
いてはパレット１０の下段位置、Ｃはフロアリフタ２の
パレット受け２４延いてはパレット１０の上段位置であ
る。

【００４３】次に本発明の実施の形態例に示す台車搬送
設備により台車３を下層階である１階から上層階である
２階へ搬送する場合の手順を図６〜図１５に示す搬送手
順説明用の図をも参照して説明する。

【００４４】例えば、１階から２階へ台車３を搬送する
際には、１階のフロアリフタ２のパレット受け２４延い
てはパレット受け２４に支持されているパレット１０は
最下段位置Ａに位置している。

【００４５】又、キャリアリフタ１のキャリッジ７は１
階の最下端に位置し、シャトルフォーク８は１階のフロ
アリフタ２のパレット受け２４延いてはパレット受け２
４に支持されているパレット１０の上段位置Ｃと略同じ
高さに位置し、シャトルフォーク９は１階のフロアリフ
タ２のパレット受け２４延いてはパレット受け２４に支
持されているパレット１０の下段位置Ｂと略同じ高さに
位置している。

【００４６】斯かる状態で作業員は台車３を手で押して
テーパ台２７に沿い押上げ、台車３をフロアリフタ２に
おける最下段位置Ａにあるパレット受け２４上のパレッ
ト１０に車輪３ａが車輪落し込み溝１０ａに嵌入するま
で押込む。これにより台車３はフロアリフタ２の最下段
位置Ａにあるパレット１０上に搭載される（図６参
照）。

【００４７】パレット１０が図６に示すように、フロア
リフタ２の最下段位置Ａにあるパレット１０上に搭載さ
れたら、１階のフロアリフタ２の駆動装置１８（図１、
２、３参照）を駆動する。このため、スプロケット１
９、チェーン２０、スプロケット１６，１７が駆動され
て、チェーン２１はカウンタウェイト２２が下降する方
向へ駆動され、その結果、パレット受け２４に支持され
ているパレット１０は、台車３を搭載してフロアリフタ
２の上段位置Ｃまで上昇する（図７参照）。

【００４８】台車３を搭載しているパレット１０がパレ
ット受け２４と共に上段位置Ｃまで上昇すると、キャリ
アリフタ１におけるキャリッジ７のシャトルフォーク８
がフロアリフタ２へ向い伸長、前進してフロアリフタ２
のパレット受け２４にパレット１０を介して支持されて
いる台車３を受け取りに行く（図８参照）。

【００４９】台車３がパレット１０と共にシャトルフォ
ーク８に受け取られるとシャトルフォーク８はもとの位
置まで戻り、このため、台車３はパレット１０と共にキ
ャリッジ７のシャトルフォーク８に搭載される（図９参
照）。又台車３及びパレット１０が搬出されたフロアリ
フタ２の空のパレット受け２４は、駆動装置１８の駆動
により下段位置Ｂまで下降し、キャリアリフタ１におけ
るキャリッジ７のパレット１０を搭載しているシャトル
フォーク９がフロアリフタ２へ向い伸長、前進してシャ
トルフォーク９上のパレット１０はフロアリフタ２のパ
レット受け２４に載せ換えられる（図９参照）。

【００５０】パレット１０に搭載されている台車３がパ
レット１０と一緒にシャトルフォーク８によりキャリア
リフタ１におけるキャリッジ７に搭載され、キャリッジ
７のシャトルフォーク９に載っていたパレット１０が１
階のフロアリフタ２のパレット受け２４に載せ換えられ
ると、キャリアリフタ１の駆動装置５が駆動されてスプ
ロケット２８によりチェーン６が繰り込まれ、パレット
１０を介し台車３を搭載したキャリアリフタ１のキャリ
ッジ７はポスト４に沿って２階へ向い上昇を開始し、又
１階のフロアリフタ２の駆動装置１８が駆動されてチェ
ーン２１が繰り出され、パレット１０を支持したパレッ
ト受け２４は最下段位置Ａまで下降し、次に搬入される
台車に備えて待機する（図１０参照）。

【００５１】一方、キャリアリフタ１のキャリッジ７が
上昇する際には、２階のフロアリフタ２ではパレット受
け２４及びパレット受け２４に支持されたパレット１０
は下段位置Ｂに停止している（図１１参照）。このため
台車３を搭載したキャリッジ７が上昇してキャリアリフ
タ１のシャトルフォーク９が２階のフロアリフタ２のパ
レット受け２４及びパレット受け２４に支持されたパレ
ット１０下段位置Ｂまで来るとキャリッジ７は停止し、
シャトルフォーク９がフロアリフタ２に向って伸長、前
進し、パレット受け２４に支持されているパレット１０
はパレット受け２４からシャトルフォーク９に載せ換え
られ（図１１参照）、キャリッジ７のシャトルフォーク
９に載置される。

【００５２】パレット１０が２階のフロアリフタ２から
キャリアリフタ１におけるキャリッジ７のシャトルフォ
ーク９に載せ換えられると、２階のフロアリフタ２のパ
レット１０がなくなった空のパレット受け２４は上段位
置Ｃまで上昇して停止し、キャリッジ７のシャトルフォ
ーク８が２階のフロアリフタ２のパレット受け２４に向
って伸長、前進する（図１２参照）。

【００５３】このためシャトルフォーク８に搭載されて
いた台車３は、台車３の搭載されているパレット１０と
共に２階のフロアリフタ２のパレット受け２４に搭載さ
れる（図１３参照）。

【００５４】２階のフロアリフタ２のパレット受け２４
にパレット１０と共に台車３が搭載されると、パレット
受け２４及びパレット１０は最下段位置Ａまで下降し、
台車３はパレット１０をパレット受け２４に残したまま
テーパ台２７を経て２階の床面に搬出される（図１４参
照）。

【００５５】台車３が２階の床面に搬出されると台車３
が搬出された２階のフロアリフタ２のパレット受け２４
はパレット１０を支持したまま最下段位置Ａから下段位
置Ｂまで上昇し、次に搬送され、上昇して来る台車３の
ために待機する（図１５参照）。又台車３とパレット１
０とがキャリッジ７のシャトルフォーク８から２階のフ
ロアリフタ２のパレット受け２４に搬出され、シャトル
フォーク８が後退してもとの位置に戻ると、適宜の時点
でキャリアリフタ１のキャリッジ７は、次の台車の搬送
のためにポスト４に沿い、１階へ向けて下降する（図１
５参照）。

【００５６】以上で台車３を搬送するための１サイクル
の作業が終了するが、この際パレット１０は１階のフロ
アリフタ２のパレット受け２４→キャリアリフタ１にお
けるキャリッジ７の上段のシャトルフォーク８→２階の
フロアリフタ２のパレット受け２４→キャリアリフタ１
におけるキャリッジ７下段のシャトルフォーク９→１階
のフロアリフタ２のパレット受け２４の順序で循環し、
使用される。

【００５７】又、上記作業においては、台車３の搬入、
搬出時やパレット１０の載せ換え時にキャリッジ７は適
宜上下方向へインチング操作されるが、本発明の実施の
形態においては説明を簡略化するためインチング操作に
ついては説明を省略している。

【００５８】本発明の実施の形態においては、キャリア
リフタ１とフロアリフタ２の間に余分な中継コンベヤを
設ける必要がないため、設備費、運転維持費が安価とな
りしかもスペースの有効利用を図ることができる。

【００５９】なお、本発明の実施の形態においては、フ
ロアリフタを１階及び２階に設ける場合について説明し
たが、フロアリフタは上層階及び下層階の複数階に設け
るなら何階に設けても良いこと、台車を上層階から下層
階へ搬送する場合にも適用できること、その他、本発明
の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ること、
等は勿論である。

【００６０】

【発明の効果】本発明の台車搬送設備によれば、設備
費、運転維持費が安価となり、且つスペースの有効利用
を図ることができる、等種々の優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の台車搬送設備の実施の形態の一例の全
体概要を表わす側面図である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ方向矢視図である。

【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩ方向矢視図である。

【図４】図２のＩＶ−ＩＶ方向矢視図である。

【図５】図４のＶ部拡大図である。

【図６】本発明の台車搬送設備を用いて作業を行う際の
手順を示し、台車を１階のフロアリフタにおけるパレッ
ト受けに支持されているパレットに搭載した状態を示す
側面図である。

【図７】本発明の台車搬送設備を用いて作業を行う際の
手順を示し、１階のフロアリフタにおけるパレットに搭
載された台車をパレット及びパレット受けの最上段位置
まで上昇させた状態を示す側面図である。

【図８】本発明の台車搬送設備を用いて作業を行う際の
手順を示し、１階のフロアリフタ側の台車をキャリアリ
フタにおけるキャリッジの上段のシャトルフォークによ
りフロアリフタから搬出しようとする状態を示す側面図
である。

【図９】本発明の台車搬送設備を用いて作業を行う際の
手順を示し、キャリアリフタにおけるキャリッジの下段
のシャトルフォークに搭載されているパレットを１階の
フロアリフタのパレット受けに載せ換える状態を示す側
面図である。

【図１０】本発明の台車搬送設備を用いて作業を行う際
の手順を示し、１階のフロアリフタのパレットを支持し
ているパレット受けが最下段位置に下降すると共に台車
及びパレットを搭載したキャリッジが２階へ向け上昇す
る状態を示す側面図である。

【図１１】本発明の台車搬送設備を用いて作業を行う際
の手順を示し、上段のシャトルフォークに台車及びパレ
ットを搭載したキャリッジが２階に到着した際に、下段
のシャトルフォークがパレットを２階のフロアリフタの
パレット受けから受け取る状態を示す側面図である。

【図１２】本発明の台車搬送設備を用いて作業を行う際
の手順を示し、キャリッジの上段のシャトルフォークに
搭載されているパレット及び台車を２階のフロアリフタ
のパレット受けに搬出する状態を示す側面図である。

【図１３】本発明の台車搬送設備を用いて作業を行う際
の手順を示し、パレットに搭載された台車が２階のフロ
アリフタのパレット受けに支持された状態を示す側面図
である。

【図１４】本発明の台車搬送設備を用いて作業を行う際
の手順を示し、台車が２階のフロアリフタから２階のテ
ーパ台に搬出された状態を示す側面図である。

【図１５】本発明の台車搬送設備を用いて作業を行う際
の手順を示し、２階のフロアリフタのパレット受けがパ
レットを支持して下段位置に位置すると共にキャリアリ
フタのキャリッジが１階へ向け下降する状態を示す側面
図である。

【図１６】従来の台車搬送設備の一例の全体概要を表わ
す側面図である。

【図１７】従来の台車搬送設備を用いて作業を行う際の
手順を示し、台車を１階のフロアリフタの水平移載コン
ベヤ上のパレットに搭載した状態を示す側面図である。

【図１８】従来の台車搬送設備を用いて作業を行う際の
手順を示し、１階のフロアリフタの移載コンベヤを上昇
させてパレット及び台車を１階の中継コンベヤの上段の
水平移載コンベヤへ搭載する状態を示す側面図である。

【図１９】従来の台車搬送設備を用いて作業を行う際の
手順を示し、パレット及び台車を１階の中継コンベヤの
上段の水平移載コンベヤからキャリアリフタにおけるキ
ャリッジの上段の水平ローラコンベヤに搭載し、キャリ
アリフタにおけるキャリッジの下段の水平ローラコンベ
ヤに載置されていたパレットを１階の中継コンベヤの下
段の水平移載コンベヤを経て１階のフロアリフタの水平
移動コンベヤへ送り込む状態を示す側面図である。

【図２０】従来の台車搬送設備を用いて作業を行う際の
手順を示し、１階のフロアリフタのパレットを載置した
水平移載コンベヤが最下方位置に下降すると共に台車を
搭載したキャリッジが２階へ上昇する状態を示す側面図
である。

【図２１】従来の台車搬送設備を用いて作業を行う際の
手順を示し、台車を搭載したキャリッジが２階へ到着し
た状態を示す側面図である。

【図２２】従来の台車搬送設備を用いて作業を行う際の
手順を示し、キャリッジの上段の水平ローラコンベヤに
搭載されている台車をパレットと共に２階の中継コンベ
ヤの上段の水平移載コンベヤへ送り込む状態を示す側面
図である。

【図２３】従来の台車搬送設備を用いて作業を行う際の
手順を示し、台車をパレットと共に２階のフロアリフタ
の水平移載コンベヤへ送り込んだ状態を示す側面図であ
る。

【図２４】従来の台車搬送設備を用いて作業を行う際の
手順を示し、パレット及び台車を搭載した２階のフロア
リフタの水平移載コンベヤが最下方へ下降した状態を示
す側面図である。

【図２５】従来の台車搬送設備を用いて作業を行う際の
手順を示し、台車を２階のフロアリフタの水平移載コン
ベヤから搬出した状態を示す側面図である。

【図２６】従来の台車搬送設備を用いて作業を行う際の
手順を示し、２階のフロアリフタのパレットのない空の
水平移載コンベヤを所定の位置まで上昇させると共にキ
ャリアリフタのキャリッジを１階へ下降させる状態を示
す側面図である。

【符号の説明】

１ キャリアリフタ ２ フロアリフタ ３ 台車 ７ キャリッジ ８，９ シャトルフォーク １０ パレット ２４ パレット受け

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 一男 神奈川県大和市下鶴間1742−７ 三機産業 設備株式会社内 Ｆターム(参考） 3F044 AA11 CA04 CE07

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 昇降可能なキャリッジを有するキャリア
   リフタと複数の階層に夫々設置された複数のフロアリフ
   タとを備え、キャリアリフタのキャリッジは、フロアリ
   フタへ向って水平方向へ進退動可能な上下２段のシャト
   ルフォークを備え、フロアリフタは、前記キャリッジに
   おける上段のシャトルフォークとの間でパレットに搭載
   された台車をパレットと共に授受し、前記キャリッジに
   おける下段のシャトルフォークとの間でパレットを授受
   し、前記複数の階層との間で台車を授受する昇降可能な
   パレット受けを備えたことを特徴とする台車搬送設備。