JP2000023949A - 採血管 - Google Patents

採血管

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JP2000023949A
JP2000023949A JP10198399A JP19839998A JP2000023949A JP 2000023949 A JP2000023949 A JP 2000023949A JP 10198399 A JP10198399 A JP 10198399A JP 19839998 A JP19839998 A JP 19839998A JP 2000023949 A JP2000023949 A JP 2000023949A
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JP
Japan
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tube
blood collection
collection tube
water vapor
resin
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JP10198399A
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English (en)
Inventor
Koichi Tachikawa
浩一 立川
Masaaki Kasai
正秋 笠井
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水蒸気透過性が極めて低く、かつ製造が簡易な
採血管を提供すること。 【解決手段】内部に薬液が収容された採血管であって、
採血管の底部に水蒸気透過の少ない樹脂が封入され、か
つ底部を除く外周面上に水蒸気透過の少ないプラスチッ
クフィルムが密着されていることを特徴とする採血管。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液検査に用いる
血液試料を採取するための、内部に薬液を収納した減圧
採血管に関する。
【0002】
【従来の技術】減圧採血管を用いた血液凝固検査、血沈
検査において、一般に血液と一定比率で混和するべく一
定量のクエン酸ナトリウム水溶液を予め管内に封入した
減圧採血管が多く用いられている。
【0003】この採血管の管材質はガラスまたは合成樹
脂である。ガラス製採血管は割れやすく安全性の面で問
題があるので、近年、合成樹脂製採血管の方が好まれる
傾向にある。
【0004】採血管の材質がガラスである場合は、ガラ
スが水蒸気を透過させないので、採血管内の水溶液量の
減少は生じない。しかし採血管の材質が合成樹脂である
場合は、合成樹脂が水蒸気を僅かながらも透過させるの
で、採血管内の水溶液量が経時とともに蒸散により減少
し、採血管を長期間保管しておくと、採血管内の薬液濃
度が変化するという問題があった。
【0005】そのため、この水蒸気の透過を防止するた
めに採血管の包装形態を工夫することが種々考えられて
いる。例えば、密封容器の内部が水蒸気で飽和された状
態になるようにして採血管を包装する方法がある。しか
し密封容器の中にいれた水が採血管表面に付着し、採血
時に取り扱いにくく、また密封容器の開封後には水蒸気
の透過を防止できない等の問題があった。
【0006】また、ポリプロピレン等の水蒸気の透過が
比較的少ない材質で製造した有底管を採血管の内側ある
いは外側に組み合わせて封止し、場合によってはさらに
該有底管と採血管との隙間に水溶液を封止する包装方法
もある。しかし、有底管を採血管の内側に組み合わせて
封止すると採血量が少なくなり、また有底管を採血管の
外側に組み合わせて封止すると全体容積が大きくなり採
血時に取り扱いにくくなる等の問題があった。
【0007】また、採血管に金属、セラミック、ダイヤ
モンド等を蒸着する方法もある。しかし、大量生産にお
ける生産性低下、コストアップ、バリア性の保証が困難
等の問題があった。また、水蒸気透過が少ないバリアフ
ィルムを採血管の外周面上に密着させる方法もある。し
かし、管底部の全て、あるいは大部分の面積に該フィル
ムを密着させることは極めて困難であり、生産性が悪
く、バリア性の保証も困難等の問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の採血管は、上
記課題を解決した、水蒸気透過性が極めて低く、かつ製
造が簡易な採血管を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】(1)内部に薬液が収容
された採血管であって、採血管の底部に水蒸気透過の少
ない樹脂が封入され、かつ底部を除く外周面上に水蒸気
透過の少ないプラスチックフィルムが密着されているこ
とを特徴とする採血管。
【0010】(2)前記水蒸気透過の少ない樹脂が、パ
ラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、石
油ワックスのうちのいずれか、あるいはそれらの混合物
である(1)に記載の減圧採血管。
【0011】(3)前記プラスチックフィルムが金属ま
たは無機質を蒸着またはコートしたものである(1)に
記載の減圧採血管。
【0012】(4)前記プラスチックフィルムの水蒸気
透過度が、0.3g/m2/24H(40℃・RH90
%)以下である(1)に記載の減圧採血管。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の合成樹脂製採血管の材質
としては、ポリエチレンテレフタレート、共重合ポリエ
チレンテレフタレート等のポリアミド、ポリアクリロニ
トリル、ポリメチルメタアクリレート、ポリメタアクリ
ル酸等のアクリル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン
等のポリオレフィン、ナイロン等のポリアミド、ポリス
チレンなどの熱可塑性樹脂が使用可能である。
【0014】本発明の水蒸気透過の少ない樹脂は、加温
により液体状にして管内面底部に注入した後、冷却固化
することにより封入される。管内への封入を容易にする
ため、比較的低い55〜65℃で液体となるような樹脂
が好ましい。また、室温においては固体であることが好
ましく40〜50℃で固化する樹脂がよい。管内への封
入量は採血管の容積に応じて適宜設定するが、管底部の
半球部の体積に相当する量でよい。従って、内径が1c
m程度の採血管の場合は0.3〜0.4mlが適当であ
る。
【0015】本発明に用いられる水蒸気透過の少ない樹
脂としては、例えば、パラフィンワックス、マイクロク
リスタリンワックス、石油ワックス等が挙げられる。ま
た、これらのうちのいずれか、あるいはそれらの混合物
を用いてもよい。中でも適当に低い温度で液体となり、
かつその溶融粘度が極めて低く管内に封入し易いという
理由から、パラフィンワックスが好ましい。
【0016】本発明の水蒸気透過の少ないプラスチック
フィルムは、粘着層により合成樹脂製採血管の底部を除
く外周面上に密着させる。粘着層は採血管材質とプラス
チックフィルムとの親和性を有する粘着剤または接着剤
からなり、通常の保管、使用において剥離せず、また剥
離した際には粘着層または接着層部分が材料破壊する程
度の粘着強度または接着強度を有する粘着剤または接着
剤が使用できる。
【0017】本発明の水蒸気透過の少ないプラスチック
フィルムとしては、ポリ塩化ビニリデン、環状ポリオレ
フィン、ポリプロピレン、延伸ポリエチレン、延伸ポリ
エチレンテレフタレート、延伸ポリアミド、延伸ポリ塩
化ビニル等が使用できる。好ましくは安価で焼却し易
く、かつ水蒸気透過の少ない延伸ポリアミドまたは延伸
ポリエチレンテレフタレートである。
【0018】プラスチックフィルムには金属または無機
質を蒸着またはコートすることが望ましい。使用可能な
材料としては、アルミニウム、酸化アルミニウム等の金
属、酸化珪素等の無機質がある。好ましい材料として
は、容易に入手でき、透明性に優れた酸化アルミニウム
または酸化珪素である。蒸着方法としては、真空蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物
理蒸着法(PVD法)、基板反応法、熱分解法、水素還
元法、反応蒸着法、気相化学輸送法等の化学蒸着法(C
VD法)等がある。コート方法としては塗装、ライニン
グ等がある。
【0019】このようにして製造されたプラスチックフ
ィルムの水蒸気透過度は0.1〜0.3g/m2/24
H(40℃・RH90%)となり、減圧採血管として使
用するためには0.3g/m2/24H(40℃・RH
90%)以下、さらに好ましくは0.15g/m2/2
4H(40℃・RH90%)以下である。
【0020】本発明の減圧採血管の内部には水溶液にし
た薬液が収容されている。薬剤としては、例えば抗凝固
剤としてはクエン酸ナトリウム、クエン酸、ヘパリンナ
トリウム、ヘパリンリチウム等、また凝固促進剤として
はトロンビン、トロンビン様酵素等がある。薬剤を収納
する際の留意点は薬液中の細菌生育数を減量しておくこ
とである。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例で具体的に説明する。
図1は本発明の減圧採血管を説明するための中央断面図
である。
【0022】(実施例1)ポリエチレンテレフタレート
樹脂からなる管底部が半球状の有底管1(内径約11m
m、外径約13.2mm、内部深さ約78mm、管底半球部
内R約5mm、内容量約7、4cm3)の管底半球部を除く
管外面全周に、アルミナ蒸着したポリアミド樹脂フィル
ム2(水蒸気透過度:0.11g/m2/24H(40
℃・RH90%))を密着させた。粘着剤としてはアク
リル系樹脂を用いた。また、パラフィンワックス(品
名:140、融点61℃、日本精蝋株式会社製)6を8
0℃に加温し液体状で0.35ml管内面底部に注入し
た後、冷却固化した。この有底管1に蒸留水にクエン酸
ナトリウムを3、8%溶解した薬液3を0.40ml封
入した。さらに、該有底管1の開口部を所定の減圧下で
シール性部材4で密封し、その天面に再シール性部材5
を接着した減圧採血管7を作製した。こうして得られた
減圧採血管7について25℃、RH40%下で12ヶ月
経過させ、薬液量を測定したところ、薬液量の変化率は
12ヶ月後でも−12.5%であり、実使用上問題ない
範囲であった。その結果を表1に示す。
【0023】(実施例2)アルミナ蒸着したポリアミド
樹脂フィルム2の水蒸気透過度が0.07g/m2/2
4H(40℃・RH90%)であること以外は、実施例
1と同様の減圧採血管7を製造し、実施例1と同様の測
定を行ったところ、薬液量の変化率は12ヶ月後でも−
10.8%であり、実使用上問題ない範囲であった。そ
の結果を表1に示す。
【0024】(比較例1)アルミナ蒸着したポリアミド
樹脂フィルム2を管底半球部を含む管外面全面に密着さ
せ、パラフィンワックス6は管内面底部に注入しないこ
と以外は、実施例1と同様の減圧採血管7を製造し、実
施例1と同様の測定を行ったところ、薬液量の変化率は
12ヶ月後に−32.0%となり、実使用上問題となる
減少を示した。その結果を表1に示す。
【0025】(比較例2)パラフィンワックス6を管内
面底部に注入し、アルミナ蒸着したポリアミド樹脂フィ
ルム2を密着させないこと以外は、実施例1と同様の減
圧採血管7を製造し、実施例1と同様の測定を行ったと
ころ、薬液量の変化率は12ヶ月後に−40.5%とな
り、実使用上問題となる減少を示した。その結果を表1
に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明では、水蒸気透過の少ないプラス
チックフィルムが予め成形された合成樹脂製有底管の底
部を除く外周面上に密着され、かつ内面底部に水蒸気透
過の少ない樹脂が封入されている。本発明によれば、水
蒸気透過の少ない樹脂の封入により管底部の水蒸気バリ
ア性が確保できるため、プラスチックフィルムを外周面
のみ被覆すればよく、管底部にも被覆する工程が不要と
なる。また、管底部を同時に被覆する方法で起こり得る
底部の水蒸気バリア性不良という問題が生じない。従っ
て採血管の薬液に影響を与えず、有効期限を延ばすとい
うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の減圧採血管を説明するための中央断
面図である。
【符号の説明】
1 ;有底管 2 ;フィルム 3 ;薬液 4 ;シール性部材 5 ;再シール性部材 6 ;パラフィンワックス 7 ;減圧採血管

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に薬液が収容された採血管であって、
    採血管の底部に水蒸気透過の少ない樹脂が封入され、か
    つ底部を除く外周面上に水蒸気透過の少ないプラスチッ
    クフィルムが密着されていることを特徴とする採血管。
  2. 【請求項2】前記水蒸気透過の少ない樹脂が、パラフィ
    ンワックス、マイクロクリスタリンワックス、石油ワッ
    クスのうちのいずれか、あるいはそれらの混合物である
    請求項1に記載の減圧採血管。
  3. 【請求項3】前記プラスチックフィルムが金属または無
    機質を蒸着またはコートしたものである請求項1に記載
    の減圧採血管。
  4. 【請求項4】前記プラスチックフィルムの水蒸気透過度
    が、0.3g/m2/24H(40℃・RH90%)以
    下である請求項1に記載の減圧採血管。
JP10198399A 1998-07-14 1998-07-14 採血管 Pending JP2000023949A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022065342A1 (ja) * 2020-09-23 2022-03-31 積水メディカル株式会社 検体採取容器
WO2022065341A1 (ja) * 2020-09-23 2022-03-31 積水メディカル株式会社 検体採取容器
WO2022092053A1 (ja) * 2020-10-27 2022-05-05 積水メディカル株式会社 検体採取容器
EP4129844A4 (en) * 2020-03-31 2024-01-24 Sekisui Medical Co., Ltd. SAMPLE COLLECTION CONTAINER

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EP4129844A4 (en) * 2020-03-31 2024-01-24 Sekisui Medical Co., Ltd. SAMPLE COLLECTION CONTAINER
WO2022065342A1 (ja) * 2020-09-23 2022-03-31 積水メディカル株式会社 検体採取容器
WO2022065341A1 (ja) * 2020-09-23 2022-03-31 積水メディカル株式会社 検体採取容器
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