JP2000023851A

JP2000023851A - 製パン機

Info

Publication number: JP2000023851A
Application number: JP20193898A
Authority: JP
Inventors: Shoichi Takeda; 唱一竹田; Hiroo Yamaya; 宏夫山屋; Ikuya Kubota; 郁哉久保田; Takashi Oya; 貴史大屋
Original assignee: MK Seiko Co Ltd
Current assignee: MK Seiko Co Ltd
Priority date: 1998-07-16
Filing date: 1998-07-16
Publication date: 2000-01-25

Abstract

(57)【要約】【目的】パンケース内の様子が十分観察でき、パンを
取り出す際に火傷のおそれがない安全な製パン機を得
る。【構成】パン材料を投入するパンケースと、パンケー
スを収容するオーブンケースと、オーブンケースを覆う
蓋体とを透明材で構成する。また、パン材料を投入する
パンケースと、パンケースを収容するオーブンケース
と、オーブンケースを覆う蓋体とを透明材と金属材料と
の組合せで構成する。また、オーブンケースは内壁と外
壁の二重構造で構成され、内壁と外壁との間に空気層を
備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、所定量のパン材料を
パンケースに投入し、このパンケース内でパン材料を混
練し、発酵させ、焼き上げるようにした、家庭用の自動
製パン機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から知られるこの種の装置では、モ
ーターの回転駆動軸につながるカップリング、ヒータ
ー、温度センサー等を内部に備え、上方に蓋を備えた構
成のオーブンケース内に、パン材料を入れたパンケース
を収容させて製パンしていた。パンケース底面にはオー
ブンケース内のカップリングと連結される回転羽根が設
けられており、製パン工程の進行に応じて適宜回転制御
され、パンケース内に投入されたパン材料の混練や発酵
生地のガス抜きを行う。そして、オーブンケース上方の
蓋の多くにはその一部に透明なのぞき窓が設けられ、製
パン工程中におけるパンケース内のパン材料あるいはパ
ンの焼き具合等が視認できるようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の製パン機では、のぞき窓が設けられてはいる
もののその機能を十分に果たしているとはいえなかっ
た。すなわち、オーブンケースの蓋に設けられたのぞき
窓を通してパンケース内が視認できるとはいえ、オーブ
ンケースおよびパンケースは光を通さない金属製であ
り、その上のぞき窓はオーブンケースの蓋に設けられて
いるので、パンケースやオーブンケースの周壁およびオ
ーブンケース蓋の一部に光が遮られ、ケース内部を十分
に見ることができなかったのである。特に、混練時など
パン生地が未発酵の状態では、パン生地が光の入らない
パンケース底部に位置するので、材料の混ざり具合・色
合いなどを十分に確認できなかった。

【０００４】従って、本発明の課題は、製パン工程の進
行状況に関係なくいつもパンケース内の様子が十分に観
察できる製パン機が得られないかという点にある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】（１）本発明は上記課題
を解決するために、パン材料を混練し、発酵させ、焼き
上げる製パン機において、パン材料を投入するパンケー
スと、該パンケースを収容するオーブンケースと、該オ
ーブンケースを覆う蓋体とを備え、前記パンケースと、
前記オーブンケースと前記蓋体とを透明材で構成したこ
とを特徴とする製パン機を提案する。

【０００６】（２）また、パン材料を混練し、発酵さ
せ、焼き上げる製パン機において、パン材料を投入する
パンケースと、該パンケースを収容するオーブンケース
と、該オーブンケースを覆う蓋体とを備え、前記パンケ
ースと、前記オーブンケースと前記蓋体とを透明材と金
属材料との組合せで構成したことを特徴とする製パン機
を提案する。

【０００７】（３）また、上記（１）〜（３）に提案の
製パン機において、前記オーブンケースはパンケース側
に臨む内壁と外気に臨む外壁とで形成される空気層を備
えることが望ましい。

【０００８】（４）また、上記（１）〜（３）に提案の
製パン機において、前記パンケースのパン材料接触面に
透明フッ素樹脂層を備えることが望ましい。

【０００９】（５）また、上記（１）〜（３）に提案の
製パン機において、前記パンケースは前記オーブンケー
スに取り外し可能に固定されることが望ましい。

【００１０】

【実施例】以下、その実施例について図面を基に説明す
る。図１は実施例の平面図、図２は同実施例の断面説明
図で、１は製パン機本体、２はパンケース、３はオーブ
ンケース、４はオーブンケースの蓋で、正面から見て略
Ｌ字形に形成された製パン機本体１に、パンケース２お
よびオーブンケース３を載置し、全体として箱形のプロ
ポーションを形成している。このうちパンケース２、オ
ーブンケース３および蓋４は高耐熱の透明なガラスもし
くはプラスチックにより成形されており、パンケース２
内のパン材料が前、後、上、側面の４方から観察でき
る。

【００１１】パンケース２はその上縁部付近に突起２６
ａを備え、オーブンケース３には溝部２６ｂが備えられ
ている。これら突起２６ａと溝部２６ｂとは弾性的に係
合するものであり、図３に示すように、パンケース２と
オーブンケース３とは一体となって本体１から取り外す
ことが可能で、蓋４を外しオーブンケース３の一側に設
けられる取っ手５を持ち上げることにより、容易に取り
外すことができる。また、必要に応じてパンケース２と
オーブンケース３とを分離することが可能であり、例え
ば、洗浄する場合にはパンケース２を取り外してより隅
々まで洗うことができる。なお、パンケース２のケース
内表面には可視光を透過するフッ素樹脂加工が施されて
いる。従って、パンケース全体の透明性を保ったまま、
ケース内に投入されるパン材料・生地のケースに対する
付着を防ぎ、更に焼成後のパンの取り出しを容易なもの
としている。また、パンケース２の底部にはパン材料混
練用の羽根６が設けられ、この羽根６はカップリング
７、プーリとベルトからなる伝動部８を介して、本体１
に設けられるモータ９により回転駆動される。

【００１２】オーブンケース３の側壁部３Ｓは、周囲の
外気に臨む外壁３ａと、オーブンケース内に収容するパ
ンケース２に臨む内壁３ｂとで構成され、外壁３ａと内
壁３ｂとの間には空気層が形成される。この空気層は、
パンを焼き上げる焼成行程時に発生する熱がオーブンケ
ース外壁に伝わるのを防ぐ断熱効果と、混練行程時にパ
ン生地がパンケースに当たって発生する打音を軽減する
防音効果とをあわせ持つ。外壁３ａには上下に通気孔３
Ｐが穿設されて２重壁内の放熱をはかっており、また内
壁３ｂとパンケース２の外壁との間には必用最小限の隙
間１０が形成され、この隙間１０を介して熱風を対流さ
せるようにしている。オーブンケースの蓋４は、蓋をし
た状態でその内側に前記隙間１０と連通する空間１１を
オーブンケース３上方に形成するもので、その一側には
通気路１２を形成して、内部空間１１と本体１側の通気
路１６とを連通させる。１３は蓋４の上面に設けられる
取っ手である。

【００１３】製パン機本体１のオーブンケース３と隣接
する位置には、ファン１４と、ファンからの風路に臨ん
で設けられるヒータ１５と、このファン１４およびヒー
タ１５を含む通気路１６を形成するカバー１７とからな
るファンヒータユニット１８を設けている。このファン
ヒータユニット１８の通気路１６は、その上方で装着さ
れた状態の蓋４の通気路１２と連通し、下方においてパ
ンケース２およびオーブンケース３を載置するベース１
９と連通している。これにより、ファン１４が駆動され
るとその送風は、ヒータ４を介してベース１９へ至り、
ベース１９の開口２０を介してパンケースとオーブンケ
ースの隙間１０を上昇し、蓋４の空間１１から通気路１
２を通ってファン１４の吸気側へ戻る対流路が形成され
る。２１はファン１４を駆動するモータ、２２，２３は
温度センサで、センサ２２はヒータ１５の下流側に、セ
ンサ２３はファン１４の上流側にそれぞれ設けられ、主
にヒータ１５の通電制御に使用される。

【００１４】図１に見られるように本体１の天部には操
作パネル２４が形成され、この操作パネル２４と一体と
なって本体１内側にはコントローラ２５が設けられる。
操作パネル２４には、公知の製パン機と同様に、製パン
メニューを選択するメニューキーや、パンの焼き上がり
時間を予約するタイマキー、設定をスタートさせるスタ
ートキーなどが備えられるほか、焼き上げたパンの焼き
色を見て追加の焼成が行える追焼キーや、混練時のパン
材料の混ざり具合に応じて追加の混練が行える追練キー
が備えられている。

【００１５】次に図４にパンケースおよびオーブンケー
スの別実施例を示す。図示のように、オーブンケース内
壁３ｂの所定位置から下方を金属材料３ｂ−１で形成し
ている。また、パンケース２の外壁は、所定位置から下
方をケースの形状に沿って形成された金属材料２ａで覆
っている。上記実施例のように高耐熱プラスチックでも
熱耐久性において問題はないのであるが、金属材料で形
成された箇所は、焼成行程の際にベース１９の開口２０
から吹き出す熱風の付近に位置するものであり、例え
ば、焼成直後の高温状態でケース全体を本体１から取り
外したり、テーブル等に置くような場合の物理的強度を
更に向上させることができる。

【００１６】以下、上記実施例の使用方法と動作を説明
する。まず、パンケース２内に水、小麦粉、イースト等
のパン材料を入れ、このパンケース２およびオーブンケ
ース３を製パン機本体１にセットし、蓋４を装着する。
続いて操作パネル２４において、希望する製パンメニュ
ーを選択し、食べたい時間に合わせてタイマをセット
し、最後にスタートキーを押すと製パンの準備が完了す
る。タイマがセットされると、セットされた焼き上げ時
間に合わせて製パン動作が開始され、タイマセットがな
ければスタートキーが押されると同時に製パン動作が開
始される。このタイマセットなしで製パン動作をスター
トさせた場合には前記追練キーが使用でき、追焼キーは
タイマセットの有無に関係なくいずれの場合にも使用で
きる。

【００１７】製パン動作が開始されると、まずモータ９
が所定時間駆動されパンケース２の羽根６が回転してパ
ン材料が混練される混練工程が行われる。この混練工程
が終わると、ファンヒータユニット１８が作動してオー
ブンケース３内を発酵に適した温度に保持する発酵工程
に移行する。ここで、ファン１４は低速回転されて前記
対流路に比較的穏やかな風を循環させ、ヒータ１５は温
度センサ２２，２３での検出温度に基づいて間欠通電さ
れてオーブンケース３内を所定の温度範囲に保つ。タイ
マセットがない場合には、混練工程の終了から１回目の
発酵工程の終了までの間に操作パネル２４において追練
キーを押すことにより一定時間の追加混練工程を実行さ
せることができる。

【００１８】所定の発酵時間が経過して発酵工程を終え
ると、パンケース２の羽根６を所定の短時間回転させる
ガス抜き工程が行われ、この後再度発酵工程が行われ
る。発酵工程は、選択されたメニューに応じ、間にガス
抜き工程を入れて必用回数行われ、これを終了すると最
後にパンを焼き上げる焼成工程に移行する。

【００１９】焼成工程に入ると、ファン１４は高速回転
されヒータ１５も温度センサ２２，２３の検出温度が所
定の焼成温度に達するまで全負荷通電されて、オーブン
ケース３内を一気に焼成温度まで過熱してパン生地を焼
き上げる。この焼成工程は所定時間で終了されるが、パ
ンの焼き上がりの色を見て、もっと焼き色を濃くしたい
場合には操作パネル２４において追焼キーを押して一定
時間の追加焼成工程を実行させることができる。

【００２０】このようにしてパンが焼き上がると、コン
トローラ２５に付設される音声出力部より音声出力され
て出来上がりが報知される。ここで、使用者は取っ手１
３を持って蓋４を取り外した後、取っ手５を握ってオー
ブンケース３と一緒にパンケース２を本体１から取り外
し、そのままオーブンケースごと天地逆にすることによ
り、パンケース２内のパンを取り出すことができる。

【００２１】次に図５は本発明別実施例の断面説明図で
ある。２７はシーズヒーターで、通気路１６内のベース
１９下部に設けられる。このような構成においては、フ
ァン１４による送風は焼成工程時のみ行えば良く、発酵
工程は熱の自然上昇を利用して行うことができるので、
製パン機本体から発生する送風音が必要最小限になる。

【００２２】図６に本発明の更に別実施例を示す。オー
ブンケース３、パンケース２、蓋４は上記実施例同様そ
れぞれ高耐熱の透明なガラスもしくはプラスチックで成
形されており、オーブンケース内下方には加熱手段とし
てシーズヒーター２７が設けられている。蓋４は４ａ、
４ｂの２部材から構成されており、４ｂおよびオーブン
ケース内壁３ｂには可視光を透過する熱反射材がコーテ
ィングされている。この構成ではヒーターからの熱を送
風するファンを備えていないため、パンケース外壁とオ
ーブンケース内壁３ｂとの間にはシーズヒーター２７か
らの熱回りを考慮した空間２８が設けられている。ま
た、蓋４は、従来の製パン機にみられるように内側部材
４ｂを金属材料とし、表面部材４ａを不透明なプラスチ
ック材料で構成しても良い。

【００２３】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、パンケ
ースと、パンケースを収容するオーブンケースと、オー
ブンケースを覆う蓋とを透明材で構成したので、パンケ
ース内のパン材料またはパン生地が４方いずれからも観
察でき、パン材料の練り具合、パン生地の発酵状態、パ
ンの焼き色等が手に取るように確認できる。これによっ
て、練りの追加や焼き色の調整等をタイミング良く行う
ことができるようになり、製パン品質の向上に寄与でき
る。

【００２４】また、パンケースと、パンケースを収容す
るオーブンケースと、オーブンケースを覆う蓋とを透明
材と金属材料の組合せで構成したので、パンケース内の
様子が十分に観察できると同時に、衝撃、摩擦といった
物理的作用に対する強度を向上させることができる。

【００２５】また、オーブンケースは内壁と外壁とで形
成される空気層を備えるので、オーブンケース内の高熱
が外周側面に伝わるのを防ぐことができ、オーブンケー
ス外周側面を火傷の恐れがない安全な温度に保つことが
できる。また、パン生地を混練する際に発生するパンケ
ースとパン生地との打音を軽減することができる。

【００２６】また、パンケースのパン生地接触面に透明
フッ素樹脂層を備えるので、パンケース内にパン材料や
パン生地が付着することがなく、製パン工程進行に伴う
パンケース内の様子を確実に観察することができる。

【００２７】また、パンケースはオーブンケースに取り
外し可能に一体的に固定されるので、パンが焼き上がっ
た際には本体からオーブンケースを取り外し、天地逆に
するだけで容易にパンを取り出すことができる。また、
パンを取り出した後にケースを洗う場合には、パンケー
スとオーブンケースとを分離することで、それぞれのケ
ースを隅々まで清潔に洗うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明一実施例の平面図である。

【図２】本発明一実施例の断面説明図である。

【図３】本発明一実施例のオーブンケースを取り外した
状態の断面説明図である。

【図４】パンケースおよびオーブンケースの別実施例で
ある。

【図５】本発明別実施例の断面説明図である。

【図６】本発明別実施例の断面説明図である。

【符号の説明】

１製パン機本体２パンケース３オーブンケース３ａオーブンケース外壁３ｂオーブンケース内壁４オーブンケースの蓋５オーブンケースの取っ手１４ファン１５ヒータ１８ファンヒータユニット２４操作パネル２５コントローラ２６ａパンケース上縁部の突起２６ｂオーブンケースの溝部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者大屋貴史長野県更埴市大字雨宮1825番地エムケー精工株式会社内Ｆターム(参考） 4B031 CA09 CK10 4B040 AA03 AA08 AB05 AE04 CA05 ED01 GA11 GD01 GD04 JA02 JA03 JA17 JA18 JA19

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】パン材料を混練し、発酵させ、焼き上げ
る製パン機において、パン材料を投入するパンケース
と、該パンケースを収容するオーブンケースと、該オー
ブンケースを覆う蓋体とを備え、前記パンケースと、前
記オーブンケースと前記蓋体とを透明材で構成したこと
を特徴とする製パン機。
【請求項２】パン材料を混練し、発酵させ、焼き上げ
る製パン機において、パン材料を投入するパンケース
と、該パンケースを収容するオーブンケースと、該オー
ブンケースを覆う蓋体とを備え、前記パンケースと、前
記オーブンケースと前記蓋体とを透明材と金属材料との
組合せで構成したことを特徴とする製パン機。
【請求項３】請求項１，２または３記載の製パン機に
おいて、前記オーブンケースはパンケース側に臨む内壁
と外気に臨む外壁とで形成される空気層を備えることを
特徴とする製パン機。
【請求項４】請求項１，２，または３記載の製パン機
において、前記パンケースのパン材料接触面に透明フッ
素樹脂層を備えることを特徴とする製パン機。
【請求項５】請求項１，２，または３記載の製パン機
において、前記パンケースは前記オーブンケースに取り
外し可能に固定されることを特徴とする製パン機。