JP2000023442A - リニアアクチュエータ - Google Patents

リニアアクチュエータ

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JP2000023442A
JP2000023442A JP10188490A JP18849098A JP2000023442A JP 2000023442 A JP2000023442 A JP 2000023442A JP 10188490 A JP10188490 A JP 10188490A JP 18849098 A JP18849098 A JP 18849098A JP 2000023442 A JP2000023442 A JP 2000023442A
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Japan
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coil
magnetic
yoke
magnetic circuit
linear actuator
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JP10188490A
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Minoru Ogusu
実 小楠
Kunio Kondo
邦夫 近藤
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Foster Electric Co Ltd
Original Assignee
Foster Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイルに発生する磁束により、磁気回路の空
隙の磁束密度が変化せず、コストダウンが可能で、全長
を短くできるリニアアクチュエータを提供することを課
題とする。 【解決手段】 磁気回路は、コイル440が配置される
と共に、可動部の移動方向に延びるリング状の空隙G
と、可動部の移動方向に直交する軸に対して対称なリン
グ状の第1および第2の磁路A1,A2とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気回路が設けら
れた固定部と、該固定部に対して直線移動可能に設けら
れ、前記磁気回路手段の空隙内に少なくとも一部が配設
されるコイルを有する可動部とを具備するリニアアクチ
ュエータに関する
【0002】
【従来の技術】従来のリニアアクチュエータの構成を示
す図4を用いて説明する。先ず、磁気回路が設けられる
固定部の説明を行なう。
【0003】円筒状のベース1の外円周面には、円筒状
の内ヨーク3が嵌合している。内ヨーク3の外円周面に
対して空隙Gを介して設けられる円筒状の外ヨーク5
は、内ヨーク3の外円周面に対して空間を介して対向す
る円筒部7と、内ヨーク3の一方の端面近傍!の外円周
面に磁気的に接続されるエンド部9とからなっている。
【0004】外ヨーク5の円筒部7の内円周面には、リ
ング状の磁石11が設けられている。よって、内ヨーク
3,外ヨーク5,磁石11とで、図において磁路Aで示さ
れる磁気回路が構成されている。
【0005】次に、コイルを有する可動部の説明を行な
う。ベース1の内円周面には、軸受13,15が設けら
れ、この軸受13,15を介してスピンドル17がベー
ス1の軸方向(矢印I、矢印I′方向)に移動可能に取り付
けられている。
【0006】スピンドル17には、外ヨーク5の円筒部
7の内円周面(磁石11の内円周面)と、内ヨーク3の外
円周面との間の空隙Gに配設されるコイル21を支持す
る支持部材23が設けられている。
【0007】このような構成のリニアアクチュエータの
動作を説明する。コイル21は、コイル21に対して交
差するような磁界中に配置されている。コイル21に通
電すると、フレミング左手の法則に従って、コイル21
には矢印I方向又は矢印I′方向の推力が発生し、可動部
(スピンドル17,コイル21,支持部材23)が固定部
(ベース1,内ヨーク3,外ヨーク5,磁石11)に対して
移動する。
【0008】このような構成のリニアアクチュエータで
は、空隙Gに配置されたコイル21が移動することによ
り、コイル21の移動方向と平行なB1又はB2方向の磁束
が発生する。
【0009】この磁束B1,B2はコイル21に流れる電流
により決定され、B1方向の磁束が発生すると磁路Aの磁
束は減少し、B2方向の磁束が発生すると磁路Aの磁束は
増加する。
【0010】図5は、図4における磁気回路のコイル2
1に電流を流し、可動部を駆動させた場合の空隙Gの磁
束密度変化の一例を示す図である。空隙Gの磁束密度が
変化することにより、コイル21に図6(a)に示すよう
な正弦波電流を流すと、可動部の変位(x)は図6(b)に示
すようなり、中立位置からの振幅量が正逆方向で異なっ
ている。
【0011】従って、例えば、物を左右方向に移動する
用途に使用する場合、同じ動作の仕事をするのに、左右
で入力の差が生じる。 また、スピーカのコーンの駆動
としてこのリニアアクチュエータを用いると、歪みの多
い再生音となる。
【0012】そこで、図7に示すようなD.D.(2マグネッ
ト+2コイル)方式のリニアアクチュエータが提案されて
いる。先ず、磁気回路が設けられる固定部の説明を行な
う。
【0013】円筒状のベース31の外円周面には、つば
付き円筒状のヨーク支持部材33が嵌合している。ヨー
ク支持部材33の外円周面には、円筒状の内ヨーク35
が、ヨーク支持部材33のつばの外周縁部には、内ヨー
ク35の外円筒面に空隙Gを介して対向する円筒状の外
ヨーク37が設けられている。
【0014】外ヨーク37の内円周面には、リング状の
磁石39と、着磁方向が磁石39と異なるリング状の磁
石41とが、所定の間隔Lを介して設けられている。よ
って、内ヨーク35,外ヨーク37,磁石39,磁石41
とで、図において磁路Aで示される磁気回路が構成され
ている。
【0015】次に、コイルを有する可動部の説明を行な
う。ベース31の内円周面には、軸受43,45が設け
られ、この軸受43,45を介してスピンドル47がベ
ース31の軸方向(矢印I、矢印I′方向)に移動可能に取
り付けられている。
【0016】外ヨーク37の内円周面(磁石39,41の
内円周面)と、内ヨーク35の外円周面との間の空隙Gに
は、磁石39と対向するコイル51および磁石41と対
向するコイル53が配置され、これらコイル51,53
はスピンドル47に取り付けられた支持部材55に設け
られている。
【0017】尚、コイル51とコイル53とは巻方向が
逆で、直列または並列に接続されている。このような構
成のリニアアクチュエータの動作を説明する。
【0018】コイル51,53は、コイル51,53に対
して交差する逆方向の磁界中に配置されている。巻方向
が逆で、直列または並列に接続されているコイル51,
53に通電すると、フレミング左手の法則に従って、コ
イル51,53にはそれぞれ矢印I方向又は矢印I′方向
の推力が発生し、可動部(スピンドル47,コイル51,
コイル53,支持部材55)が固定部(ベース31,ヨーク
支持部材33,内ヨーク35,外ヨーク375,磁石39,
磁石41)に対して移動する。
【0019】コイル51とコイル53とは逆方向に巻か
れているので、コイル51およびコイル53に発生する
磁束は互いに打消し合う方向となり、磁気回路の磁束、
即ち、空隙G内の磁束密度はコイルの移動によって影響
されることがなくなる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したD.D.
方式のリニアアクチュエータにおいては、以下のような
問題点がある。
【0021】(1) コイルおよび磁石が二組必要であり、
コストアップとなる。 (2) 空隙は、中央部分を介して、磁束の方向が異なる二
つの部分に分かれている。
【0022】よって、可動部の振幅を大きく設定する場
合、コイル51,53の長さ、磁石39,41の長さ、磁
石39,磁石41の間の間隔Lを長く設定しなければなら
ず、リニアアクチュエータの全長が長くなる。
【0023】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、コイルに発生する磁束により、磁気
回路の空隙の磁束密度が変化せず、コストダウンが可能
で、全長を短くできるリニアアクチュエータを提供する
ことにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1記載の発明は、磁気回路が設けられた固定部と、該
固定部に対して直線移動可能に設けられ、前記磁気回路
手段の空隙内に少なくとも一部が配設されるコイルを有
する可動部とを具備するリニアアクチュエータであっ
て、前記磁気回路は、前記コイルが配置されると共に、
前記可動部の移動方向に延びる空隙と、前記可動部の移
動方向に直交する軸に対して対称な第1および第2の磁
路とを有することを特徴とするリニアアクチュエータで
ある。
【0025】磁気回路は、前記可動部の移動方向に直交
する軸に対して対称な第1および第2の磁路を有するこ
とにより、軸近傍の軸方向の磁束は、同じ方向となり、
軸と直交する方向の磁束、即ち、可動部の移動方向に沿
った第1および第2の磁路の磁束の方向は、180°異な
る。
【0026】ここで、コイルの移動により、コイル移動
方向、即ち、軸と直交する方向の磁束が発生しても、コ
イルの移動方向の第1および第2の磁路の磁束の方向
は、180°異なるので、軸方向の磁束には、影響を及ぼ
さない。
【0027】従って、コイルに発生する磁束により、磁
気回路の空隙の磁束密度は変化しない。また、空隙にお
いて、軸を介して両側は、同じ方向の磁束が発生する。
従って、コイルと磁石とは一組で済み、コストダウンが
図れる。
【0028】更に、コイルと磁石とは一組で済むので、
リニアアクチュエータの全長を短くできる。また更に、
コイルはリング状の空隙内に配置され、磁路はリング状
であるので、コイルの全長にわたって推力が発生し、コ
イルの利用効率が高くなる。
【0029】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の前記磁気回路は、円柱状の内ヨーク部と、該内ヨー
ク部の円周面に対して空隙を介して対向する円筒状の外
ヨーク部と、前記内ヨーク部の両端面と前記外ヨーク部
の両端面とを磁気的にそれぞれ結合する二つのエンドキ
ャップ部と、前記内ヨーク部の外円周面、前記外ヨーク
部の内円周面のうち、少なくとも一方の円周面上に円周
方向に沿って設けられた磁石部とからなることを特徴と
するリニアアクチュエータである。
【0030】内ヨーク部と、外ヨーク部と、内ヨーク部
の両端面と外ヨーク部の両端面とを磁気的にそれぞれ結
合する二つのエンドキャップ部と、内ヨーク部の円周
面、外ヨーク部の内円周面のうち、少なくとも一方の円
周面上に円周方向に沿って設けられた磁石部とで構成し
たことにより、磁気回路からの漏洩磁束が少なくなる。
【0031】請求項3記載の発明は、請求項2記載の前
記磁気回路は、一方の端面が開放された二つの有底円筒
状の部材よりなり、両者の開放端面を突き合わせること
により構成したことを特徴とするリニアアクチュエータ
である。
【0032】一方の端面が開放された二つの有底円筒状
の部材の開放端面どうしを突き合わせることにより磁気
回路を構成したことにより、磁気回路の空隙内にコイル
を配置することが容易となる。
【0033】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の
いずれかに記載の記載の発明の可動部は、前記内ヨーク
に設けられた軸方向の直線ガイドに移動可能に係合し、
前記磁気回路の外部に突出する突出部を有するスライダ
と、前記内ヨークの円周面,前記外ヨークの内円周面と
の間に形成された空隙内に配置されるコイルと、前記ス
ライダの突出部から前記二つのエンドキャップのうちの
一方のエンドキャップに穿設された穴を介して前記コイ
ルを支持するコイル支持部材とからなることを特徴とす
るリニアアクチュエータである。
【0034】エンドキャップに穿設された穴と、コイル
支持部材との間隔を狭くすることにより、可動部の回り
止めを行なうことができる。請求項5記載の発明は、請
求項1または2記載の発明の可動部は、スピーカの音響
振動板に取付けられることを特徴とするリニアアクチュ
エータである。
【0035】コイルに発生する磁束により、磁気回路の
空隙の磁束密度は変化しないので、歪みの少ない再生音
を得ることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態例)図1は本発
明の第1の実施の形態例のリニアアクチュエータを説明
する図で、(a)図は断面図、(b)図は(a)図の左側面図で
ある。
【0037】先ず、磁気回路が設けられる固定部の説明
を行なう。軸方向に積層された円筒状の第1および第2
の内ヨーク110,120の外円周面上には、リング状
の空隙Gを介して、軸方向に積層された円筒状の第1お
よび第2の外ヨーク210,220が設けられている。
【0038】これら第1および第2の外ヨーク210,
220は、第1の内ヨーク110および第2の内ヨーク
120の外円周面に対向する内円周面を有する本体部2
11,221と、本体部211,221の端部より折曲さ
れ、第1および第2の内ヨーク110,120の端部に
磁気的に接続され、空隙を塞ぐエンドキャップ部21
3,223とからなっている。
【0039】第1および第2の外ヨーク210,220
の本体部211,221の内円周面には、リング状の磁
石300が取り付けられている。よって、第1および第
2の内ヨーク110,120と、第1および第2の外ヨ
ーク210,220と、磁石300とで、リング状の第
1の磁路A1および第2の磁路A2に示される磁気回路が構
成されている。
【0040】次に、コイルを有する可動部の説明を行な
う。第1および第2の内ヨーク110,120の内円周
面には、軸受401,403が設けられ、この軸受40
1,403を介してスピンドル410が第1および第2
の内ヨーク110,120の軸方向(矢印I、矢印I′方
向)に移動可能に取り付けられている。
【0041】スピンドル410の一方の端部は、磁気回
路の外部に設けられた円板状のプレート420の中心に
接続されている。また、第1の外ヨーク210のエンド
キャップ部213には、同心円上に設けられた円弧状の
長穴215,216,217が穿設されている。
【0042】尚、本実施の形態例では、第2の外ヨーク
220のエンドキャップ部223にも、同心円上に設け
られた円弧状の長穴225,226,227(長穴226,
227は図示せず)が穿設されている。
【0043】第1および第2の外ヨーク210,220
の内円周面(磁石300の内円周面)と、第1および第2
の内ヨーク110,120の外円周面との間の空隙Gに
は、磁石300と対向するコイル440が配置されてい
る。
【0044】このコイル440は、一方の端部がプレー
ト420の周縁部に接続され、第1のヨーク210のエ
ンドキャップ部213の長穴215,216,217を挿
通するコイル支持部材としての三本の支持アーム43
1,432,433によって支持されている。
【0045】従って、リング状の空隙Gは、可動部(スピ
ンドル410、プレート420、支持アーム431,4
32,433、コイル440)の移動方向(矢印I方向、矢
印I′方向)に延び、磁気回路のリング状の第1の磁路A
1,第2の磁路A2は、可動部の移動方向に直交する軸O(図
1では、第1の内ヨーク110と第2の内ヨーク120
との接合面、第1の外ヨーク210と第2の外ヨーク2
20との接合面を通る軸O)に対して対称となっている。
【0046】本実施の形態例の磁気回路を製造する場
合、予め、第1の外ヨーク210,第1の内ヨーク11
0を組み付けてなる一方の端面が開放された有底円筒状
の第1のヨーク115と、第2の外ヨーク220,第2
の内ヨーク120を組み付けてなる第2のヨーク117
とを準備し、可動部を第1のヨーク115に組み付けた
後に、第1のヨーク115と第2のヨーク117の開放
端面どうしを突き合わせて、磁気回路を構成するように
した。
【0047】次に、上記構成のリニアアクチュエータの
動作を説明する。コイル440は、コイル440に対し
て交差する逆方向の磁界中に配置されている。
【0048】コイル440に通電すると、フレミング左
手の法則に従って、コイル440には矢印I方向又は矢
印I′方向の推力が発生し、可動部(スピンドル410、
プレート420、支持アーム431,432,433、コ
イル440)が固定部(第1および第2の内ヨーク11
0,120、第1および第2の外ヨーク210,220、
磁石300)に対して移動する。
【0049】上記構成によれば、磁気回路は、可動部の
移動方向に直交する軸に対して対称な第1および第2の
磁路A1,A2を有することにより、軸O近傍の軸方向の磁束
は、同じ方向、即ち、第1及び第2の内ヨーク110,
120から第1および第2の外ヨーク210,220の
本体部211,221へ向かっている。
【0050】一方、軸Oと直交する方向の磁束、即ち、
可動部の移動方向に沿った第1および第2の磁路A1,A2
の磁束の方向は、180°異なる。ここで、コイル440
の移動により、コイル440の移動方向、即ち、軸Oと
直交する方向の磁束B1またはB2が発生しても、空隙Gに
おける全磁束は、 A1+B1+A2-B1=A1-B2+A2+B2=A1+A2 となり、軸方向の磁束には、影響を及ぼさない。
【0051】従って、コイル440に発生する磁束によ
り、磁気回路の空隙の磁束密度は変化しない。空隙Gに
おいて、軸Oを介して両側は、同じ方向の磁束が発生す
る。従って、コイル440と磁石300とは一組で済
み、コストダウンが図れる。
【0052】更に、コイル440と磁石300とは一組
で済むので、リニアアクチュエータの全長を短くでき
る。第1および第2の外ヨーク210,220に、第1
および第2の内ヨーク110,120の端部に磁気的に
接続され、空隙を塞ぐエンドキャップ部213,223
を設けたことにより、磁気回路からの漏洩磁束が少なく
なる。
【0053】エンドキャップ部213に穿設された長穴
215,216,217と、支持アーム431,432,4
33との間隔を狭くすることにより、可動部の回り止め
を行なうことができる。
【0054】コイル440はリング状の空隙G内に配置
され、磁路A1,A2はリング状であるので、コイル440
の全長にわたって推力が発生し、コイル440の利用効
率が高くなる。
【0055】3本の支持アーム431,432,433が
挿通する長穴として、第1の外ヨーク210のエンドキ
ャップ部213に円弧状の長穴215,216,217を
穿設すると共に、第2の外ヨーク220のエンドキャッ
プ部223にも、円弧状の長穴225,226,227
(長穴226,227は図示せず)を穿設したことによ
り、磁気回路が軸Oに対して対称な構成となり、磁気的
に好ましい。
【0056】第1の外ヨーク210,第1の内ヨーク1
10を組み付けてなる一方の端面が開放された有底円筒
状の第1のヨーク115と、第2の外ヨーク220,第
2の内ヨーク120を組み付けてなる第2のヨーク11
7とを準備し、可動部を第1のヨーク115に組み付け
た後に、第1のヨーク115と第2のヨーク117の開
放端面どうしを突き合わせて、磁気回路を構成するよう
にしたことにより、可動部の組み付けが容易となる。
【0057】尚、本発明は、上記実施の形態例に限定す
るものではない。上記実施の形態例では、第1および第
2の外ヨーク210,220の本体部211,221の内
円周面に、リング状の磁石300を設けたが、リング状
の磁石に限定するものではない。例えば、リング状の磁
石の替わりに、磁力が略等しい磁石片を第1および第2
の外ヨーク210,220の本体部211,221の内円
周面上の周方向に略等ピッチで設けてもよい。
【0058】更に、上記実施の形態例では、第1の外ヨ
ーク210,第1の内ヨーク110および第2の外ヨー
ク220,第2の内ヨーク220を円筒状とし、第1の
磁路A1,第2の磁路A2がリング状となったが、これに限
定するものではない。例えば、第1の外ヨーク,第1の
内ヨークおよび第2の外ヨーク,第2の内ヨークを角筒
形とし、第1の磁路,第2の磁路が角筒形となってもよ
い。
【0059】(第2の実施の形態例)図2は本発明の第2
の実施の形態例のリニアアクチュエータを説明する図
で、(a)図は断面図、(b)図は(a)図の左側面図、図3は
図2における第1のヨークの斜視図である。
【0060】先ず、磁気回路が設けられる固定部の説明
を行なう。一方の端面側が開放された円筒状の第1のヨ
ーク500は、内ヨーク部503と、内ヨーク部503
と空隙を介して設けられる外ヨーク部505と、他方の
端面側を塞ぎ、内ヨーク部501と外ヨーク部505と
を磁気的に接続するエンドキャップ部507とからなっ
ている。
【0061】一方の端面側が開放された第2のヨーク5
10も第1のヨーク500と同様に、内ヨーク部513
と、内ヨーク部513と空隙Gを介して設けられる外ヨ
ーク部515と、他方の端面側を塞ぎ、内ヨーク部51
3と外ヨーク部515とを磁気的に接続するエンドキャ
ップ部517とからなっている。
【0062】第1および第2のヨーク500,510は
それぞれの開放面が向かい合うように接続される。第1
および第2のヨーク500,510の外ヨーク部505,
515の内円周面には、リング状の磁石550が取り付
けられている。
【0063】よって、第1および第2のヨーク500,
510と、磁石550とで、リング状の第1の磁路A1お
よび第2の磁路A2に示される磁気回路が構成されてい
る。次に、コイルを有する可動部の説明を行なう。
【0064】第1のヨーク500のエンドキャップ部5
07には、同心円上に設けられた円弧状の長穴561,
562,563が穿設されている。尚、本実施の形態例
では、第2のヨーク510のエンドキャップ部517に
も、同心円上に設けられた円弧状の長穴571,572,
573(長穴572,573は図示せず)が穿設されてい
る。
【0065】第1のヨーク500のエンドキャップ部5
07には、リングブラケット601が設けられている。
このリングブラケット601には、リング状の空隙Gの
軸方向、即ち、矢印I方向および矢印I′方向に可撓可能
なダンパ603の外縁部が取り付けられ、このダンパ6
03の内縁部には、プレート605が取り付けられてい
る。
【0066】第1および第2のヨーク500,510の
外ヨーク部505,515の内円周面(550300の内
円周面)と、第1および第2のヨーク500,510の内
ヨーク部503,513の外円周面との間の空隙Gには、
磁石550と対向するコイル640が配置されている。
【0067】このコイル640は、一方の端部がプレー
ト605の周縁部に接続され、第1のヨーク500のエ
ンドキャップ部507の長穴561,562,563を挿
通するコイル支持部材としての三本の支持アーム63
1,632,633によって支持されている。
【0068】プレート605には、外縁部が図示しない
フレームに取り付けられた音響振動板(コーン紙)660
の内縁部が取り付けられている。本実施の形態例におい
ても、磁気回路のリング状の第1の磁路A1,第2の磁路A
2は、可動部(プレート605、支持アーム631,63
2,633、コイル640、音響振動板660)の移動方
向(矢印I,矢印I′方向)に直交する軸O(図2では、第1
のヨーク500と第2のヨーク510との接合面に対し
て対称となっている。
【0069】更に、本実施の形態例でも、第1のヨーク
500に可動部を組み付けた後に、第1のヨーク500
と第2のヨーク510の開放端面どうしを突き合わせて
磁気回路を構成するようにした。
【0070】次に、上記構成のリニアアクチュエータの
動作を説明する。コイル640は、コイル640に対し
て交差する逆方向の磁界中に配置されている。
【0071】コイル640に通電すると、フレミング左
手の法則に従って、コイル640には矢印I方向又は矢
印I′方向の推力が発生し、可動部(プレート605、支
持アーム631,632,633、コイル640、音響振
動板660)が固定部(第1および第2のヨーク500,
510、磁石550)に対して移動する。
【0072】上記構成によれば、磁気回路は、可動部の
移動方向に直交する軸に対して対称な第1および第2の
磁路A1,A2を有することにより、軸O近傍の軸方向の磁束
は、同じ方向、即ち、第1及び第2のヨーク500,5
10の内ヨーク部503,513から外ヨーク部505,
515へ向かっている。
【0073】一方、軸Oと直交する方向の磁束、即ち、
可動部の移動方向に沿った第1および第2の磁路A1,A2
の磁束の方向は、180°異なる。ここで、コイル640
の移動により、コイル640の移動方向、即ち、軸Oと
直交する方向の磁束B1またはB2が発生しても、空隙Gに
おける全磁束は、 A1+B1+A2-B1=A1-B2+A2+B2=A1+A2 となり、軸方向の磁束には、影響を及ぼさない。
【0074】従って、コイル640に発生する磁束によ
り、磁気回路の空隙の磁束密度は変化せず、歪みの少な
い再生音を得ることができる。空隙Gにおいて、軸Oを介
して両側は、同じ方向の磁束が発生する。従って、コイ
ル640と磁石550とは一組で済み、コストダウンが
図れる。
【0075】更に、コイル640と磁石550とは一組
で済むので、リニアアクチュエータの全長を短くでき
る。第1および第2のヨーク500,510に、空隙を
塞ぐエンドキャップ部507,517を設けたことによ
り、磁気回路が全方向に対して略閉じているため、磁気
回路からの漏洩磁束が少なくなる。
【0076】第1のヨーク500のエンドキャップ部5
07に穿設された長穴561,562,563と、支持ア
ーム631,632,633との間隔を狭くすることによ
り、可動部の回り止めを行なうことができる。
【0077】コイル640はリング状の空隙G内に配置
され、磁路A1,A2はリング状であるので、コイル640
の全長にわたって推力が発生し、コイル640の利用効
率が高くなる。
【0078】可動部を第1のヨーク500に組み付けた
後に、第1のヨーク500と第2のヨーク510の開放
端面どうしを突き合わせて、磁気回路を構成するように
したことにより、可動部の組み付けが容易となる。
【0079】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、磁気回路は、前記可動部の移動方向に直交す
る軸に対して対称な第1および第2の磁路を有すること
により、軸近傍の軸方向の磁束は、同じ方向となり、軸
と直交する方向の磁束、即ち、可動部の移動方向に沿っ
た第1および第2の磁路の磁束の方向は、180°異な
る。
【0080】ここで、コイルの移動により、コイル移動
方向、即ち、軸と直交する方向の磁束が発生しても、コ
イルの移動方向の第1および第2の磁路の磁束の方向
は、180°異なるので、軸方向の磁束には、影響を及ぼ
さない。
【0081】従って、コイルに発生する磁束により、磁
気回路の空隙の磁束密度は変化しない。また、空隙にお
いて、軸を介して両側は、同じ方向の磁束が発生する。
従って、コイルと磁石とは一組で済み、コストダウンが
図れる。
【0082】更に、コイルと磁石とは一組で済むので、
リニアアクチュエータの全長を短くできる。また更に、
コイルはリング状の空隙G内に配置され、磁路はリング
状であるので、コイルの全長にわたって推力が発生し、
コイルの利用効率が高くなる。
【0083】請求項2記載の発明によれば、内ヨーク部
と、外ヨーク部と、内ヨーク部の両端面と外ヨーク部の
両端面とを磁気的にそれぞれ結合する二つのエンドキャ
ップ部と、内ヨーク部の円周面、外ヨーク部の内円周面
のうち、少なくとも一方の円周面に設けられたリング状
の磁石とで構成したことにより、磁気回路からの漏洩磁
束が少なくなる。
【0084】請求項3記載の発明によれば、一方の端面
が開放された二つの有底円筒状の部材の開放端面どうし
を突き合わせることにより磁気回路を構成したことによ
り、磁気回路の空隙内にコイルを配置することが容易と
なる。
【0085】請求項4記載の発明によれば、エンドキャ
ップに穿設された穴と、コイル支持部材との間隔を狭く
することにより、可動部の回り止めを行なうことができ
る。請求項5記載の発明によれば、コイルに発生する磁
束により、磁気回路の空隙の磁束密度は変化しないの
で、歪みの少ない再生音を得ることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態例のリニアアクチュ
エータを説明する図で、(a)図は断面図、(b)図は(a)図
の左側面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態例のリニアアクチュ
エータを説明する図で、(a)図は断面図、(b)図は(a)図
の左側面図である。
【図3】図2における第1のヨークの斜視図である。
【図4】従来のリニアアクチュエータの構成図である。
【図5】図4における磁気回路のコイル21に電流を流
し、可動部を駆動した場合の空隙Gの磁束密度の変化の
一例を示す図である
【図6】図4に示すリニアアクチュエータの入力と出力
とを説明する図である。
【図7】図4に示すリニアアクチュエータの問題点を解
消したリニアアクチュエータの構成図である。
【符号の説明】
110 第1の内ヨーク 120 第2の内ヨーク 210 第1の外ヨーク 220 第2の外ヨーク 300 磁石 440 コイル A1,A2 磁路 G 空隙

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気回路が設けられた固定部と、該固定
    部に対して直線移動可能に設けられ、前記磁気回路手段
    の空隙内に少なくとも一部が配設されるコイルを有する
    可動部とを具備するリニアアクチュエータであって、 前記磁気回路は、 前記コイルが配置されると共に、前記可動部の移動方向
    に延びる空隙と、 前記可動部の移動方向に直交する軸に対して対称な第1
    および第2の磁路と、 を有することを特徴とするリニアアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記磁気回路は、 円柱状の内ヨーク部と、 該内ヨーク部の円周面に対してリング状の空隙を介して
    対向する円筒状の外ヨーク部と、 前記内ヨーク部の両端面と前記外ヨーク部の両端面とを
    磁気的にそれぞれ結合する二つのエンドキャップ部と、 前記内ヨーク部の外円周面、前記外ヨーク部の内円周面
    のうち、少なくとも一方の円周面上に円周方向に沿って
    設けられた磁石部と、 からなることを特徴とする請求項1記載のリニアアクチ
    ュエータ。
  3. 【請求項3】 前記磁気回路は、一方の端面が開放され
    た二つの有底円筒状の部材よりなり、 両者の開放端面を突き合わせることにより構成したこと
    を特徴とする請求項2記載のリニアアクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記可動部は、 前記内ヨークに設けられた軸方向の直線ガイドに移動可
    能に係合し、前記磁気回路の外部に突出する突出部を有
    するスライダと、 前記内ヨークの円周面,前記外ヨークの内円周面との間
    に形成された空隙内に配置されるコイルと、 前記スライダの突出部から前記二つのエンドキャップの
    うちの少なくとも一方のエンドキャップに穿設された穴
    を介して前記コイルを支持するコイル支持部材と、 からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
    記載のリニアアクチュエータ。
  5. 【請求項5】 前記可動部は、スピーカの音響振動板に
    取付けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の記載のリニアアクチュエータ。
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