JP2000021877A - 微細配線の補修方法および微細配線補修体 - Google Patents

微細配線の補修方法および微細配線補修体

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JP2000021877A
JP2000021877A JP10185379A JP18537998A JP2000021877A JP 2000021877 A JP2000021877 A JP 2000021877A JP 10185379 A JP10185379 A JP 10185379A JP 18537998 A JP18537998 A JP 18537998A JP 2000021877 A JP2000021877 A JP 2000021877A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超高集積半導体デバイスの製造歩留りなどを
向上させる上で、微細配線のポアや欠落などによる欠損
不良を、後工程で他の部分に影響を及ぼすことなく直接
補修することを可能にする。 【解決手段】 微細配線1の欠損部分3の近傍に補修材
料11を配置する。この補修材料11としては金属酸化
物微粒子などが用いられる。あるいは、金属超微粒子や
細孔を有するターゲット材などを用いることもできる。
高真空雰囲気中にて補修材料11としての金属酸化物微
粒子などに集束性を有する高エネルギービーム12を照
射する。この高エネルギービーム12の照射により補修
材料11の構成金属原子などを離脱させ、この金属原子
で欠損部分3を埋設することにより欠損部分3を補修す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスな
どの各種電子デバイスを構成する微細配線の補修方法、
およびそれを適用した微細配線補修体に関する。
【0002】
【従来の技術】DRAMに代表される半導体デバイスの
集積度は年々増加している。例えば、DRAMの集積度
は64Mbitが一般化しつつあり、また256Mbit-DRAMの
実用化が進められていると共に、さらにはGbit以上の集
積度を有する半導体デバイスの開発が進められている。
【0003】半導体デバイスの高集積化には、リソグラ
フィー技術などの進歩に伴うデザインルールの微細化が
大きく貢献している。例えば、16M-DRAMでは 0.5μ
m 程度であった配線ルールが、64M-DRAMでは 0.3μ
m 以下の配線ルールが適用されている。さらに、 256M-
DRAMや 1G-DRAMなどでは0.18μm ルールを適用
することが検討されている。
【0004】このように高度に微細化された配線(超微
細配線)では、ポアや欠落などによる配線不良の発生率
が当然高くなる。さらに、エレクトロマイグレーション
などによる断線などの発生率も高くなることが予想され
る。従来は上記したような不良の発生率を低減すること
により、半導体デバイスの製造歩留りを高めることが主
として実施されており、また補修については予めリペア
回路を用意しておき、不良部分を別の回路で置き換える
ことが行われていた程度にすぎない。
【0005】上述したような超微細配線を適用した場合
には、不良発生率が大幅に増加することが懸念されてお
り、また半導体デバイスの高機能化や多機能化などによ
りデバイス 1つ当りのコストも上昇するため、ポアや欠
落などによる配線不良を直接補修する必要も生じつつあ
る。しかしながら、現状の技術では 0.3μm ルール、0.
18μm ルール、さらには 0.1μm 以下というような配線
ルールの超微細配線を、他の部分に影響を及ぼすことな
く補修することは到底できない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、半導
体デバイスに代表される電子デバイスにおいては、配線
幅の超微細化が進められているが、0.18μm ルールやさ
らには 0.1μm 以下といった配線ルールを適用した場合
には、不良発生率の大幅な増加が懸念されている。しか
しながら、ポアや欠落などによる配線不良を直接補修す
るのに有効な技術は見出されていないのが現状である。
【0007】半導体デバイスは高機能化や多機能化など
によりデバイス 1つ当りのコストが上昇しているため、
超高集積半導体デバイスの製造歩留りなどを向上させる
上で、超微細配線のポアや欠落などによる配線不良を他
の部分に影響を及ぼすことなく、直接補修することを可
能にする技術の出現が望まれている。
【0008】本発明はこのような課題に対処するために
なされたもので、超微細配線のポアや欠落などによる欠
損部分を、他の部分に影響を及ぼすことなく、直接補修
することを可能にした微細配線の補修方法、およびそれ
を適用した微細配線補修体を提供することを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の微細配線の補修
方法は、請求項1に記載したように、微細配線の欠損部
分を補修するにあたり、前記欠損部分の近傍に配置した
補修材料に、高真空雰囲気中にて集束性を有する高エネ
ルギービームを照射し、前記高エネルギービームの照射
に基づいて前記補修材料の構成元素を前記欠損部分に埋
設することにより、前記欠損部分を補修することを特徴
としている。
【0010】本発明の微細配線の補修方法の具体的な形
態は以下の通りである。第1の形態は、請求項2に記載
したように、前記欠損部分の上方もしくは側方に薄膜状
または微粒子状の前記補修材料を配置し、前記薄膜状ま
たは微粒子状の補修材料に前記高エネルギービームを照
射して、前記補修材料の構成原子を離脱させ、この離脱
させた構成原子を前記欠損部分に付着させることによ
り、前記欠損部分を補修することを特徴としている。こ
の場合、例えば請求項3に記載したように、前記補修材
料として金属化合物を用い、かつ前記金属化合物を構成
する金属原子を前記欠損部分に付着させる。
【0011】第2の形態は、請求項4に記載したよう
に、前記欠損部分の側方に超微粒子状の前記補修材料を
配置し、前記超微粒子状の補修材料に前記高エネルギー
ビームを照射しつつ、前記超微粒子状の補修材料を前記
欠損部分に誘導すると共に埋設して、前記欠損部分を補
修することを特徴としている。この場合、例えば請求項
5に記載したように、前記超微粒子状の補修材料として
金属超微粒子や半導体超微粒子が用いられる。また、第
1の形態や第2の形態においては、請求項6に記載した
ように、前記高エネルギービームとして例えば 1×1019
e/cm2 ・sec 以上の強度を有する電子線が用いられる。
【0012】第3の形態は、請求項7に記載したよう
に、前記欠損部分の上方に細孔を有する前記補修材料を
配置し、前記補修材料の細孔内壁に対して前記高エネル
ギービームを斜め上方から照射して、前記補修材料の構
成原子を離脱させ、この離脱させた構成原子を前記欠損
部分に付着させることにより、前記欠損部分を補修する
ことを特徴としている。この場合、例えば請求項8に記
載したように、前記細孔を有する金属ターゲットまたは
半導体ターゲットが用いられる。また、請求項9に記載
したように、高エネルギービームとしては例えばイオン
ビームが用いられる。
【0013】また、本発明の微細配線補修体は、請求項
10に記載したように、微細配線の欠損部分を、前記微
細配線の構成元素と同一の金属元素または半導体元素に
より補修した補修部分を有する微細配線補修体であっ
て、前記補修部分は前記金属元素または半導体元素のナ
ノ結晶粒の集合体により構成されていることを特徴とし
ている。
【0014】本発明の超微細配線の補修方法において
は、金属化合物粒子や金属超微粒子もしくは半導体超微
粒子などの微粒子状の補集材料、あるいは細孔を有する
ターゲット状の補修材料を用い、これら補修材料への集
束性の高エネルギービームの照射に基づいて、補修材料
の構成元素を欠損部分に埋設している。
【0015】このように、補修材料への集束性の高エネ
ルギービームの照射に伴う構成元素の離脱、あるいは高
エネルギービーム照射による補修材料の直接的な移動な
どを利用することによって、例えば幅 0.3μm 以下とい
うような微細配線、さらには幅 0.1μm 以下というよう
な超微細配線のポアや欠落などによる欠損不良を直接補
修することができる。この際、高エネルギービームの照
射径を絞ったり、またターゲット細孔の径を制御するこ
とによって、他の部分への影響を排除することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための形
態について説明する。
【0017】図1はポアや欠落などによる欠損不良を有
する微細配線の一例を示す図である。同図に示す金属配
線1の幅は例えば 0.1〜 0.5μm 程度であり、その途中
にポア2、欠落3、断線4による欠損不良を有してい
る。なお、補修対象となる欠損不良は製造時のものに限
られるものではなく、例えばエレクトロマイグレーショ
ンにより生じたポア2、欠落3、断線4などであっても
よい。このような金属配線1の欠損不良2、3、4の補
修について、以下に詳述する。
【0018】まず、本発明における第1の微細配線の補
修方法を適用した実施形態について、図2を参照して説
明する。まず、図2(a)に示すように、金属配線1の
欠落3などによる欠損部分の側方に、金属配線1と同種
の金属元素の酸化物微粒子11などの化合物微粒子を配
置する。この化合物微粒子は金属酸化物微粒子11に限
られるものではなく、配線1と同種の金属元素の炭化
物、窒化物、硼化物などを用いることも可能である。
【0019】例えば、Al配線(1)の補修を実施する
場合には、Al2 3 微粒子が用いられる。特に、以下
に詳述する高エネルギービーム12の照射によって、相
変態やそれに伴うAl超微粒子の生成が容易な準安定酸
化物、例えばθ−Al2 3微粒子を用いることが好ま
しい。Al以外の金属配線1の補修を行う場合には、対
象とする金属配線1と同種の金属元素の酸化物微粒子が
用いられ、比較的容易に分解するWO3 、MoO3 、C
uOなどの使用は有効である。
【0020】また、金属酸化物微粒子11などの化合物
微粒子の粒径は、補修対象の金属配線1の線幅や線間隔
などに応じて適宜設定可能であるが、例えば20nm〜 1μ
m 程度の粒径を有する金属酸化物微粒子11を用いるこ
とが好ましい。
【0021】上述したようなθ−Al2 3 微粒子など
の金属酸化物微粒子11に対して、真空雰囲気中で高エ
ネルギービーム12を照射する。高エネルギービーム1
2の照射によって、金属酸化物微粒子11が活性化され
ると共に、電子線衝撃脱離(ESD:Electron Stimulated
Desorption)やスパッタリング効果などにより金属−酸
素結合(例えばAl−O,W−Oなど)が切れて、金属
原子と酸素とが周囲に飛散する。この際、高エネルギー
ビーム12を真空雰囲気中で照射しているため、金属酸
化物微粒子11から飛散した酸素は還元されて、Alな
どの金属のみが例えばクラスターとして周囲に付着して
金属超微粒子13が生成する。
【0022】このようにして得られるAl超微粒子など
の金属超微粒子13は、表面酸化物を有しない純金属超
微粒子であり、その粒径は 0.5〜 200nm程度となる。金
属超微粒子13の粒径は、照射する高エネルギービーム
12のエネルギー密度、また金属超微粒子13からの距
離などにより制御することができる。
【0023】金属超微粒子13は金属酸化物微粒子11
の周囲に飛散するが、当初の金属酸化物微粒子11と欠
落3との位置関係、金属酸化物微粒子11に照射する高
エネルギービーム12の照射径などを調整することによ
って、主として欠落3の方向に金属超微粒子13を飛翔
させることかできる。具体的には、高エネルギービーム
12の照射径を絞ることによって、金属酸化物微粒子1
1のビーム照射領域の側方に金属超微粒子13を集中的
に飛翔させることができる。従って、高エネルギービー
ム12としては集束性を有するものを使用する。
【0024】さらに、高エネルギービーム12として電
子線を用いると共に、その照射方向と平行な磁場中で、
言い換えると電子線の照射軸と一致する軸を有する磁場
中で電子線照射を行うことによって、電子線の照射範囲
内に存在する金属超微粒子13をローレンツ力で移動さ
せることができる。このようにして、周囲に飛散した金
属超微粒子13を欠落3に集中させることも有効であ
る。
【0025】高エネルギービーム12は、上述したよう
な集束性と金属酸化物微粒子11を分解し得るようなエ
ネルギーを有していれば特に限定されるものではなく、
例えば強度が 1×1019e/cm2 ・sec 以上の電子線、この
電子線と同等の強度を有するイオンビームのような粒子
線、レーザのようなフォトン、X線、γ線、中性子線な
どを用いることができる。これらのうち、特に 1×1019
e/cm2 ・sec 以上の電子線が好ましく用いられる。
【0026】高エネルギービーム12として電子線を用
いる場合、照射強度が 1×1019e/cm2 ・sec 未満である
と、金属超微粒子13が生成し得るほどに金属酸化物微
粒子11を活性化できないおそれがある。言い換える
と、 1×1019e/cm2 ・sec 以上の強度を有する電子線
(12)は、特に金属酸化物微粒子11の活性化効果や
局所加熱効果などをもたらし、これらによって金属超微
粒子13の生成が可能となる。高エネルギービーム12
として粒子線、フォトン、X線、γ線、中性子線などを
用いる場合についても同様である。
【0027】高エネルギービーム12の照射雰囲気は、
1×10-3Pa以下の真空雰囲気とすることが好ましく、こ
れによって金属超微粒子13の酸化や残留ガス原子の吸
着などを防ぐことができる。高エネルギービーム12の
照射は、例えば電子ビームテスタの室温ステージ上など
で実施することができ、この場合には金属配線1の検査
と補修を同時に実施することができる。また、TEM装
置などを利用することも可能であり、特に Field Emiss
ion-TEMなどを使用することによって、微小径で高エ
ネルギー密度の電子線を利用することができる。
【0028】上述したような金属酸化物微粒子11への
高エネルギービーム12の照射を適当な時間継続するこ
とによって、図2(b)に示すように、金属酸化物微粒
子11から飛翔した金属超微粒子13で欠落3を埋める
ことができる。このようにして得られる補修部分14
は、金属超微粒子13の集合体、言い換えると金属元素
のナノ結晶粒の集合体により構成されている。
【0029】図2は補修材料としての金属酸化物微粒子
11を金属配線1の欠損不良(例えば欠落3)の側方に
配置する場合について説明したが、ポア2のような欠損
不良を補修する場合には、例えば図3に示すように、補
修材料としての金属酸化物微粒子11をポア2のような
欠損不良の上方に配置する。この場合、補修材料は薄膜
状の金属酸化物であってもよい。
【0030】図3ではメッシュ状の保持部15を有する
保持治具16上に金属酸化物微粒子11を載置し、この
状態でポア2の上方に金属酸化物微粒子11を配置して
いる(図3(a))。このような金属酸化物微粒子11
の上方から上述したような高エネルギービーム12を照
射することによって、図3(b)に示すように、金属酸
化物微粒子11から飛翔した金属超微粒子13でポア2
を埋めることができる。このようにして得られる補修部
分14は、金属超微粒子13の集合体、言い換えると金
属元素のナノ結晶粒の集合体により構成されている。
【0031】上述したような金属超微粒子13の集合体
は、そのままでも金属配線1の一部として機能させるこ
とができるが、さらに金属超微粒子13の集合体に対し
て電子線などを照射することによって、金属超微粒子1
3同士および金属超微粒子13と金属配線1との融合状
態を強化することができる。このようにして得られる補
修部分14はナノ結晶膜となり、より一層配線としての
機能が向上する。
【0032】上述したように、金属酸化物微粒子11へ
の高エネルギービーム12の照射に基づく金属超微粒子
13の生成を利用することによって、例えばサブミクロ
ンオーダーの金属配線1のポア2や欠落3などの欠損不
良を直接補修することができる。また、補修材料として
用いた金属酸化物微粒子11自体は絶縁体であるため、
例えば金属配線1の側方にそのまま放置しても特に問題
となることはない。なお、金属酸化物微粒子11は、当
然ながら補修後に除去してもよい。
【0033】次に、本発明における第2の微細配線の補
修方法を適用した実施形態について、図4を参照して説
明する。まず、図4(a)に示すように、金属配線1の
欠落3などによる欠損部分の側方に、金属配線1と同種
の金属元素の超微粒子(金属超微粒子)21を補修材料
として配置する。
【0034】金属超微粒子21は、前述したような金属
酸化物微粒子への高エネルギービームの照射、また後述
する細孔を有するターゲット材への高エネルギービーム
の斜め照射などを利用して生成することができる。な
お、これら以外の金属超微粒子の生成方法を適用するこ
とも可能である。金属超微粒子21の粒径は 0.5〜 200
nm程度であることが好ましく、このような金属超微粒子
21は高エネルギービーム22の照射により比較的容易
に移動させることができる。
【0035】次いで、上述したような金属超微粒子21
に対して高エネルギービーム22を照射し、高エネルギ
ービーム22を操作することによって、金属超微粒子2
1を欠落3まで誘導する。高エネルギービーム22は前
述した実施形態と同様なものが用いられ、また照射雰囲
気なども同様とすることが好ましい。このようにして、
図4(b)に示すように、金属超微粒子21で欠落3を
埋めることができる。このようにして得られる補修部分
23は、金属超微粒子21の集合体、言い換えると金属
元素のナノ結晶粒の集合体により構成されている。
【0036】このような金属超微粒子21の集合体は、
そのままでも金属配線1の一部として機能させることが
できるが、さらに金属超微粒子21の集合体に対して電
子線22′などを照射することによって、金属超微粒子
21同士および金属超微粒子21と金属配線1との融合
状態を強化することができる。このような補修部分は、
図4(c)に示すようにナノ結晶膜24となり、より一
層配線としての機能が向上する。
【0037】なお、補修材料としての超微粒子は、場合
によっては半導体超微粒子であってもよい。補修材料と
して半導体超微粒子を用い、これを電子ビームなどで誘
導設置することによって、半導体部分の補修も可能であ
る。
【0038】次に、本発明における第3の微細配線の補
修方法を適用した実施形態について、図5を参照して説
明する。まず、図5(a)に示すように、金属配線1の
ポア2などによる欠損部分の上方に、金属配線1と同種
の金属からなるターゲット材31を補修材料として配置
する。このターゲット材31は細孔32を有しており、
この細孔32がポア2などの欠損部分の位置に対応する
ようにターゲット材31を配置する。そして、この細孔
32の内壁32aに対して高エネルギービーム33を斜
め上方から照射する。
【0039】細孔32を有するターゲット材31として
はメッシュ材を用いたり、あるいは金属フィルムにエッ
チングやレーザビームなどで細孔32を形成したものを
使用する。ターゲット材31の細孔32は、金属超微粒
子34の形成位置を提供するものであり、その内壁32
aから金属超微粒子34の形成材料、すなわちターゲッ
ト材31の構成原子などが供給される。
【0040】従って、細孔32の直径および配置位置、
ターゲット材31の厚さ、さらに高エネルギービーム3
3の入射角などを制御することによって、所望の金属超
微粒子34を形成することができる。例えば、細孔32
の直径は 0.1〜 1×102 μm、ターゲット材31の厚さ
は 0.2〜 1×102 μm 程度とすることが好ましい。高エ
ネルギービーム33の入射角は、例えば直径 1〜 100nm
程度の超微粒子を得る上で、20〜45°の範囲となるよう
に設定することが好ましい。
【0041】上述したようなターゲット材31の細孔内
壁32aに対して高エネルギービーム33を上方斜め方
向から照射すると、ターゲット材31の構成原子などが
離脱(図中、点線矢印で示す)して、これらが金属配線
1のポア2などに付着して金属超微粒子34となる。こ
の際、ターゲット材31は金属配線1(それが形成され
たいる半導体基板)と共に回転させてもよい。
【0042】高エネルギービーム33としては、前述し
たような各種の高エネルギービームを使用することが可
能であるが、特に加速電圧 2〜 5kV、ビーム電流 0.1〜
1mA程度のアルゴンイオンビームやガリウムイオンビー
ムのようなイオンビームを用いることが好ましい。この
ようなイオンビームをターゲット材31の細孔内壁32
aに照射することによって、その衝撃によりターゲット
材31の構成原子などを離脱させることができる。
【0043】そして、上述したような高エネルギービー
ム33の照射を一定時間継続し、連続的に金属超微粒子
34を形成することによって、図5(b)に示すよう
に、金属超微粒子34でポア2を埋めることができる。
このようにして得られる補修部分35は、金属超微粒子
34の集合体、言い換えると金属元素のナノ結晶粒の集
合体により構成されている。
【0044】このような金属超微粒子34の集合体は、
そのままでも金属配線1の一部として機能させることが
できるが、さらに金属超微粒子34の集合体に対して電
子線などを照射することによって、金属超微粒子34同
士および金属超微粒子34と金属配線1との融合状態を
強化することができる。このようにして得られる補修部
分35はナノ結晶膜となり、より一層配線としての機能
が向上する。
【0045】上述したように、細孔32を有するターゲ
ット材31への高エネルギービーム33の照射に基づく
金属超微粒子34の生成を利用することによって、例え
ばサブミクロンオーダーの金属配線1のポア2や欠落3
などの欠損不良を直接補修することができる。そして、
細孔32の大きさ、ターゲット材31の厚さ、高エネル
ギービーム33の入射角度などを調整することによっ
て、補修部分35の形状を制御することができるため、
種々の形状の欠損不良(ポア2、欠落3、断線4など)
を他の部分に影響を及ぼすことなく良好に補修すること
ができる。
【0046】なお、補修材料としてのターゲット31
は、場合によってはSiなどからターゲットであっても
よい。補修材料として半導体ターゲットを用い、その細
孔内壁にイオンビームなどを照射して半導体超微粒子を
形成することによって、半導体部分の補修も可能であ
る。
【0047】上述した各実施形態で得られる微細配線補
修体、すなわち微細配線1の欠損部分(2、3、4)を
それと同一の金属元素(または半導体元素)で補修した
補修部分を有する微細配線補修体において、補修部分は
金属元素(または半導体元素)のナノ結晶粒の集合体、
さらにはナノ結晶膜により構成されている。このような
補修部分は多くの結晶粒を有することから、例えば微細
配線のエレクトロマイグレーションやストレスマイグレ
ーションなどに対する耐性を向上させることができる。
【0048】
【実施例】次に、本発明の実施例について述べる。
【0049】実施例1 補修対象の微細配線としてSi基板上に形成されたAl
配線を用い、このAl配線の欠落による欠損部分を以下
のようにして補修した。
【0050】まず、Al配線の欠損部分の側方に、補修
材料としてθ−Al2 3 微粒子を配置した。このθ−
Al2 3 微粒子はアセトン溶媒に分散させ、ピンセッ
トの先端に付けて塗布、乾燥させることにより配置し
た。このようなθ−Al2 3微粒子に、 1×10-5Pa程
度の高真空雰囲気中にて 1×1020e/cm2 ・sec の強度を
有する電子線を照射した。
【0051】このような強度の電子線をθ−Al2 3
に照射すると、準安定酸化物であるθ−Al2 3 が活
性化され、その構成元素であるAlおよびOが周囲に飛
散する。この際、電子線照射時の雰囲気が高真空雰囲気
であることなどに基づいて、飛散した酸素は還元され、
Alのみがクラスターなどとして欠損部分に付着する。
このようにして、補修材料としてのθ−Al2 3 の構
成元素であるAlで微細配線の欠損部分を補修した。
【0052】実施例2 補修対象の微細配線としてSi基板上に形成されたAl
配線を用い、このAl配線の欠落による欠損部分を以下
のようにして補修した。
【0053】まず、Al配線の欠損部分の上に、直径 5
μm 程度の細孔を有するAlメッシュを配置した。この
際、Alメッシュは欠損部分に対応する細孔を除いて、
マスクで覆っておく。このAlメッシュを上部に配置し
たSi基板を、真空室内の室温ステージ上にセットし
た。
【0054】次いで、AlメッシュをSi基板と共に 2
rpm で回転させながら、Alメッシュの細孔内壁に、加
速電圧 3.0kV、ビーム電流0.25mAのArイオンビームを
斜め方向から照射した。Arイオンビームの入射角は40
°とした。また、Arイオンビーム照射時の雰囲気は 1
×10-3Pa程度の真空(Arを含む)とした。
【0055】上記したArイオンビームの照射後にAl
配線の欠損部分を観察したところ、欠損部分には多数の
Al超微粒子が形成されており、これら多数のAl超微
粒子で欠損部分が埋められていることが確認された。こ
のようにして、補修材料としてのAlメッシュの構成元
素であるAlで微細配線の欠損部分を補修した。
【0056】実施例3 補修対象の微細配線としてSi基板上に形成されたAl
配線を用い、このAl配線の欠落による欠損部分を以下
のようにして補修する。
【0057】まず、Al配線の欠損部分の側方に、補修
材料としてのAl超微粒子を配置した。このAl超微粒
子は、実施例1によるθ−Al2 3 への電子線照射を
応用して形成した。
【0058】次に、上記したAl超微粒子に例えば直径
10nm程度まで絞った電子ビームを 1×10-3Pa程度の真空
雰囲気中で照射し、この電子ビームを操作してAl超微
粒子を欠損部分まで移動させた。そして、欠損部分にA
l超微粒子を付着させることによって、欠損部分を補修
した。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の微細配線
の補修方法によれば、超高集積半導体デバイスなどに用
いられる微細配線のポアや欠落などによる欠損不良を、
他の部分に影響を及ぼすことなく直接補修することがで
きる。従って、超高集積半導体デバイスの製造歩留りな
どを後工程で向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の微細配線の補修方法の実施形態にお
いて補修対象とした微細配線の一例を示す図である。
【図2】 本発明の微細配線の補修方法の第1の実施形
態による微細配線の補修状態を示す図である。
【図3】 図2に示す微細配線の補修方法の変形例を示
す図である。
【図4】 本発明の微細配線の補修方法の第2の実施形
態による微細配線の補修状態を示す図である。
【図5】 本発明の微細配線の補修方法の第3の実施形
態による微細配線の補修状態を示す図である。
【符号の説明】
1……金属配線(微細配線) 2、3、4……欠損部分 11……補修材料としての金属酸化物微粒子 12、22、33……高エネルギービーム 13、34……金属超微粒子 14、23、35……補修部分 21……補修材料としての金属超微粒子 31……補修材料としてのターゲット材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細配線の欠損部分を補修するにあた
    り、 前記欠損部分の近傍に配置した補修材料に、高真空雰囲
    気中にて集束性を有する高エネルギービームを照射し、
    前記高エネルギービームの照射に基づいて前記補修材料
    の構成元素を前記欠損部分に埋設することにより、前記
    欠損部分を補修することを特徴とする微細配線の補修方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の微細配線の補修方法にお
    いて、 前記欠損部分の上方もしくは側方に薄膜状または微粒子
    状の前記補修材料を配置し、前記薄膜状または微粒子状
    の補修材料に前記高エネルギービームを照射して、前記
    補修材料の構成原子を離脱させ、この離脱させた構成原
    子を前記欠損部分に付着させることにより、前記欠損部
    分を補修することを特徴とする微細配線の補修方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の微細配線の補修方法にお
    いて、 前記補修材料として金属化合物を用い、かつ前記金属化
    合物を構成する金属原子を前記欠損部分に付着させるこ
    とを特徴とする微細配線の補修方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の微細配線の補修方法にお
    いて、 前記欠損部分の側方に超微粒子状の前記補修材料を配置
    し、前記超微粒子状の補修材料に前記高エネルギービー
    ムを照射しつつ、前記超微粒子状の補修材料を前記欠損
    部分に誘導すると共に埋設して、前記欠損部分を補修す
    ることを特徴とする微細配線の補修方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の超微細配線の補修方法に
    おいて、 前記超微粒子状の補修材料として、金属超微粒子または
    半導体超微粒子を用いることを特徴とする超微細配線の
    補修方法。
  6. 【請求項6】 請求項2ないし請求項5のいずれか1項
    記載の微細配線の補修方法において、 前記高エネルギービームとして、 1×1019e/cm2 ・sec
    以上の強度を有する電子線を用いることを特徴とする微
    細配線の補修方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の超微細配線の補修方法に
    おいて、 前記欠損部分の上方に細孔を有する前記補修材料を配置
    し、前記補修材料の細孔内壁に対して前記高エネルギー
    ビームを斜め上方から照射して、前記補修材料の構成原
    子を離脱させ、この離脱させた構成原子を前記欠損部分
    に付着させることにより、前記欠損部分を補修すること
    を特徴とする超微細配線の補修方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の超微細配線の補修方法に
    おいて、 前記補修材料として、前記細孔を有する金属ターゲット
    または半導体ターゲットを用いることを特徴とする超微
    細配線の補修方法。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の超微細配線の補修方法に
    おいて、 前記高エネルギービームとして、イオンビームを用いる
    ことを特徴とする超微細配線の補修方法。
  10. 【請求項10】 微細配線の欠損部分を、前記微細配線
    の構成元素と同一の金属元素または半導体元素により補
    修した補修部分を有する微細配線補修体であって、前記
    補修部分は前記金属元素または半導体元素のナノ結晶粒
    の集合体により構成されていることを特徴とする微細配
    線補修体。
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JP2008218615A (ja) * 2007-03-02 2008-09-18 Sii Nanotechnology Inc 集積回路の修正配線形成方法
CN110798990A (zh) * 2019-11-22 2020-02-14 广东工业大学 一种微细线路的修复方法

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