JP2000021318A - プラズマディスプレイパネル用誘電体層およびプラズマディスプレイパネル - Google Patents
プラズマディスプレイパネル用誘電体層およびプラズマディスプレイパネルInfo
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Abstract
製品の品質および歩留の向上が図れるプラズマディスプ
レイパネル用誘電体層およびそれを用いたプラズマディ
スプレイパネルを提供する。 【解決手段】 隔壁を所定配置して立設形成する基盤層
となるとともに、蛍光体層が被着されるプラズマディス
プレイパネル用誘電体層であって、焼成後の誘電体層表
面のグロス値が、1〜50の範囲内にあるように構成す
る。
Description
レイパネル用誘電体層およびそれを用いたプラズマディ
スプレイパネルに関する。
レイパネル(PDP)は、2枚の対向するガラス基板に
それぞれ規則的に配列した一対の電極を設け、その間に
Ne、He、Xe等を主体とする希ガスを封入した構造
となっている。そして、これらの電極間に電圧を印加
し、電極周辺の微小なセル内で放電を発生させることに
より、各セルを発光させて表示を行うようにしている。
情報を表示するためには、規則的に並んだセルを選択的
に放電発光させる。このPDPには、電極が放電空間に
露出している直流型(DC型)と絶縁層で覆われている
交流型(AC型)の2タイプがあり、双方とも表示機能
や駆動方式の違いによって、さらにリフレッシュ駆動方
式とメモリー駆動方式に分類される。
いて、各セルは2枚のガラス基板が隔壁により対向保持
されて形成されている。このような隔壁は、表示放電空
間をできるだけ大きくして高輝度の発光を得るために、
ガラス基板に対して垂直に切り立ち、かつ、幅が狭く十
分な高さを有することが要求される。特に高精細のPD
Pでは、例えば、高さ100μmに対して幅が30〜5
0μmであるような高アスペクト比の隔壁が必要とされ
る。
所定配置して立設形成され、しかる後、この隔壁により
区画された誘電体層の上(隔壁と隔壁との間)に蛍光体
層が形成される(蛍光体層は隔壁の側面部にも部分的に
被着される)。蛍光体層は、フォトリソプロセス、すな
わち隔壁の形成後に感光性の蛍光体層塗布組成物を塗
布、露光、現像することによって所定の位置に配置形成
される。
うな蛍光体層の形成においては、誘電体層と蛍光体層と
の密着性が十分とは言えず、誘電体層の部分的な浮き、
剥れ等が生じ、さらに密着性が極端に悪い場合には、蛍
光体層そのものがそっくりと脱落してしまうことがあっ
た。
たものであり、その目的は、誘電体層と蛍光体層との密
着性を向上させ、製品の品質および歩留の向上が図れる
プラズマディスプレイパネル用誘電体層およびそれを用
いたプラズマディスプレイパネルを提供することにあ
る。
るために、本発明は、隔壁を所定配置して立設形成する
基盤層となるとともに、蛍光体層が被着されるプラズマ
ディスプレイパネル用誘電体層であって、焼成後の誘電
体層表面のグロス値が、1〜50の範囲内にあるように
構成される。
ネル用誘電体層と、この誘電体層に被着される蛍光体層
と、放電空間を区画する隔壁とを有するプラズマディス
プレイパネルにおいて、焼成後の誘電体層表面のグロス
値が、1〜50の範囲内にあるように構成される。
レイパネル用誘電体層の組成の説明をする前に、プラズ
マディスプレイパネル全体の構成を簡単に説明してお
く。
視図である。この図において、符号1は前面板、符号2
は背面板、符号3は隔壁、符号4は維持電極、符号5は
バス電極、符号6は誘電体層、符号7はMgO層、符号
8はアドレス電極、符号9は蛍光体層を示している。
に、前面板1と背面板2を離した状態で示してある。図
1に示されるようにAC型PDPは、ガラス板からなる
前面板1と背面板2とが互いに平行に対峙され、背面板
2に立設された隔壁3によって前面板1と背面板2とが
密封されたセルを構成するように一定間隔で固着されて
いる。
持電極4と金属電極であるバス電極5とからなる複合電
極が互いに平行に形成され、これを覆うように誘電体層
6、およびMgO層7が順次形成されている。
側)には、複合電極と直交するとともに隔壁3の間に位
置するようにアドレス電極8がストライプ状に互いに平
行に形成され、また、アドレス電極8上のセル底面上に
蛍光体層9が設けられている。
ており、この図によれば、ガラス基板2に下地層10を
形成した後にアドレス電極8が設けられ、さらに誘電体
層6’が積層された後、隔壁3、蛍光体層9が設けられ
る。
り、前面板1における複合電極間に交流電源から所定の
電圧を印加して電場を形成することにより、前面板1と
背面板2と隔壁3とで区画される表示要素としての各セ
ル内で放電が行われる。
り蛍光体9を発光させることで、前面板1を透過する光
を観察者が視認できるようになっている。
のであり、そのなかで、図3(a)は平面図、図3
(b)は図3(a)におけるX−X線での断面図であ
る。図中、符号11は前面板、符号12は背面板、符号
13は陰極、符号14は電極体、符号15は表示陽極、
符号16は隔壁、符号17は放電セル、符号18は端子
部、符号19は抵抗体、符号20は補助電極、符号21
は電極体、符号22は蛍光体層、符号23はプライミン
グスリットをそれぞれ示している。
前面板11と背面板12の2枚のガラス基板を合わせて
パネル化され、また、前面板11上には陰極13からな
る第1の電極群が形成され、背面板12上には電気的に
接続した電極4本と表示陽極15とからなる第2の電極
群が形成されている。陰極13と表示陽極15が略直交
するように前面板11と背面板12とが隔壁16により
対向保持されて放電セル17が形成されている。放電セ
ル17内の陰極13と電極体14とによって単位放電電
極対が構成されている。
の線状部15aから横向きに突き出た突起部15bとを
備え、電極体14からは端子部18が表示陽極15と平
行に伸びており、表示陽極15の突起部15bと電極体
14の端子部18との間は抵抗体19により電気的に接
続されている。また、隣接する表示陽極15の間にはそ
れと平行に補助陽極20が設けられており、陰極13と
交差する箇所には補助陽極20上にも電極体21が設け
られている。
5の間に所定の電圧を印加すると、抵抗体19を介して
電極体14に電流が流れ、放電セル17内にて陰極13
と電極体14との間で放電が起こり、この放電により発
生する紫外線で、例えばR,G,B,各3色の蛍光体層
22を発光させるようになっている。この発光は前面板
11を通して外部に放射され、フルカラーの画像表示が
行われる。この場合、補助陽極18は放電セル17内に
放電の種火となる荷電粒子をプライミングスリット23
を通して供給する役目を持つ。なお、符号24は誘電体
層で、表示陽極15、端子部18、抵抗体19及び補助
陽極20を放電空間から電気的に隔絶せしめ、放電発生
箇所を電極体14、21のみに限定する。
よび誘電体層24(以下誘電体層6’を代表として取り
あげて説明する)は、例えば、誘電体層形成用塗布組成
物を、スクリーン印刷にて塗布、乾燥し、それをピーク
温度575℃、保持時間20min、全焼成時間2時間
で形成される。誘電体層6’の厚さは、5〜20μm程
度とされる。
スフリット、骨材、顔料および有機バインダー成分を含
有している。
は、例えば、軟化温度が350〜650℃であり、熱膨
張係数α300 が、60×10-7〜100×10-7/℃で
あるガラスフリットを使用することができる。ガラスフ
リットの軟化温度が650℃を超えると焼成温度を高く
する必要があり、例えば、被パターン形成体の耐熱性が
低い場合には、焼成段階で熱変形を生じることになり好
ましくない。また、ガラスフリットの軟化温度が350
℃未満では、焼成により有機成分が完全に分解、揮発し
て除去される前に、ガラスフリットが融着するために、
空隙を生じ易く、好ましくない。さらに、ガラスフリッ
トの熱膨張係数α300 が、60×10-7/℃未満、ある
いは、100×10-7/℃を超えると、被パターン形成
体の熱膨張係数との差が大きくなりすぎる場合があり、
歪み等を生じることとなり好ましくない。このようなガ
ラスフリットの平均粒径は0.1〜10μmの範囲が好
ましい。このようなガラスフリットとしては、例えば、
Bi2 O3 、ZnO、PbOまたは、Bi2 O3 −Zn
O−B2 O3 等を主成分とするガラスフリットを使用す
ることができる。
ルコニア、ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化ホウ
素、シリカ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化カル
シウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム等の無機粉
体を使用することができる。このような無機粉体は、平
均粒径が、0.1〜10μmの範囲が望ましく、骨材と
して、焼成時のパターン流延防止の作用をなし、また、
反射率や誘電率を制御する作用をなすものである。
減するために、無機成分として、耐火性の黒色顔料ある
いは、白色顔料を誘電体層に含有させることができる。
耐火性の黒色顔料としては、Co−Cr−Fe、Co−
Mn−Fe、Co−Fe−Mn−Al、Co−Ni−C
r−Fe、Co−Ni−Mn−Cr−Fe、Co−Ni
−Al−Cr−Fe、Co−Mn−Al−Cr−Fe−
Si等を挙げることができる。また、耐火性の白色顔料
としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、シリカ、炭
酸カルシウム等が挙げられる。
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチル
セルロース、ニトロセルロース等のセルロース誘導体、
ポリアクリルエステル、アルキッド樹脂等のポリエステ
ル系樹脂、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マ
レイン酸、フマル酸、クロトン酸、ビニル酢酸、メチル
メタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレー
ト、プロピルアクリレート、n−ブチルメタクリレー
ト、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメ
タクリレート、2−ヘキシルアクリレート、ラウリルメ
タクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルメタ
クリレート、ステアリルアクリレート、ドデシルメタク
リレート、ドデシルアクリレート、ヘキシルメタクリレ
ート、ヘキシルアクリレート、オクチルメタクリレー
ト、オクチルアクリレート、セチルメタクリレート、セ
チルアクリレート、ノニルメタクリレート、ノニルアク
リレート、デシルメタクリレート、デシルアクリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルア
クリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチルアミ
ノエチルメタクリレート、2−メトキシアクリレート、
2(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート、ダイアセトンアクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルア
ミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、イソプロピル
アクリルアミド、ジエチルアミノエチルメタクリレー
ト、t−ブチルメタクリレート、N,N−ジメチルアク
リルアミド、α−メチルスチレン、スチレン、ビニルト
ルエン、N−ビニル−2−ピロリドン等のモノマーから
なるホモポリマーおよび上記モノマーから選択された2
種以上のモノマーからなる共重合体、エチレン−アクリ
ル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂、
ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等が例示
される。
オールのようなテルペン類、エチレングリコールモノア
ルキルエーテル類、エチレングリコールジアルキルエー
テル類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル
類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、エチ
レングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、エ
チレングリコールジアルキルエーテルアセテート類、ジ
エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート
類、ジエチレングリコールジアルキルエーテルアセテー
ト類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、
プロピレングリコールジアルキルエーテル類、プロピレ
ングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロ
ピレングリコールジアルキルエーテルアセテート類、メ
タノール、エタノール、イソプロパノール、2−エチル
ヘキサノール、1−ブトキシ−2−プロパノール等のア
ルコール類等が例示され、これらを単独または、2種類
以上を混合して使用してもよい。
必要に応じて適宜使用することができる。
誘電体層表面のグロス値(光沢度)が、1〜50の範囲
内、好ましくは、1〜45の範囲内、さらにより好まし
くは、1〜40の範囲内に設定される。このグロス値が
50を超えると、誘電体層と蛍光体層との密着性の向上
が図れなくなってしまう。また、グロス値が1未満とな
ると、未露光部の蛍光体が現像により除去しにくくな
り、地汚れとして残ってしまうという不都合が生じる。
本発明における誘電体層表面のグロス値は、日本電色工
業(株)製グロスメーターVGS−1001を用いて角
度75°で測定した値である。
の範囲内に調整する手法は特に限定されるものではない
が、取り分け、好適な調整手法を例示すれば以下のとお
りである。
トの成分を、Bi系ガラス100%とする。
トの成分を、Pb系ガラスを主体としてBi系ガラスの
含有率を、35〜100wt%の範囲で適宜変えてグロ
ス値を調整する。
ロス値を適宜調整する。
たり、誘電体層にブラスト処理を施したり、誘電体層中
に適当な骨材(例えば、ジルコニア、ジルコン等)を適
量入れることにより、誘電体層のグロス値を適宜調整す
ることができる。
上に隔壁3が所定の配置状態で立設形成される。このよ
うな隔壁3は、隔壁形成用塗布組成物をスクリーン印刷
により隔壁形状にパターン印刷する方法や、隔壁形成用
塗布組成物をスクリーン印刷、ブレードコート、ダイコ
ート等により塗布、乾燥しベタ膜を形成した後、ベタ膜
上に耐サンドブラスト性を有するマスクをパターン状に
形成し、サンドブラスト加工を行い、マスクを剥離した
後焼成する方法等により形成される。
リットと、主として隔壁の形態および強度を維持するた
めの骨材とを主成分として含有する。
ば、ジルコニア、ジルコン、チタニア、アルミナ、シリ
カ、酸化チタン、マグネシア、ムライト、コージェライ
ト、炭化珪素、チタン酸バリウム、ジルコン酸バリウ
ム、ガラス等の隔壁の焼成温度以下の温度で安定に存在
するものが使用される。
インダー(接着剤)として役割をなすものであり、その
ガラス転移点(Tg)は、塗布組成物中、ペーストとし
て用いる樹脂が焼成により完全に消失する温度以上であ
ることが望ましい。さらに、ガラスフリットの軟化点は
ガラス基板が変形する温度以下でなければならない。具
体的には、Tgが350〜500℃、軟化点が400〜
600℃の間で適宜選択される。さらに、残留歪を極力
小さくし、基板の反りや誘電体層のクラックの発生を抑
えるために、ガラスフリットの熱膨張係数(α)をガラ
ス基板、下地層、誘電体層の熱膨張係数にできるだけ合
わせる必要がある。従って、具体的には、α=60〜9
0×10-7/℃程度のものを使用するのが望ましいが、
骨材、着色剤を添加することでαが変化するため、最終
的に隔壁3とした時のαが60〜90×10-7/℃程度
となるよう適宜選択すればよい。ガラスフリットの平均
粒径は、0.1〜10μm、好ましくは、1〜5μmの
範囲とすることができる。ガラスフリットの隔壁3中の
含有率は、40〜95wt%、好ましくは60〜90w
t%程度とされる。
の選定の仕方次第では、着色剤としての機能をも併用さ
せることができるが、さらに、積極的に着色を要す場合
が多々あり、その場合には隔壁3中に顔料(着色剤)が
含有される。
のが用いられる。本発明の場合、基板の作製工程中の焼
成温度以上の耐熱性があればよい。このような着色剤と
しては、複合酸化物系顔料(Cr,Co,Ni,Fe,
Mn,Cu,Sb,As,Bi,Ti,Cd,Al,C
a,Si,Mg,Ba等の2種以上の金属の酸化物から
なる顔料)、酸化チタン、アルミナ、ジルコン、ジルコ
ニア、シリカ、マグネシア、チタン酸鉛、チタン酸カリ
ウム、硫セレン化カドミウム、弁柄(Fe2 O3 )、亜
酸化銅、カドミウム水銀赤(CdS+HgS)、クロム
バーミリオン、銀朱、アンチモン赤ヨード赤、ジンクア
イアンレッド、モリブデン赤、鉛丹、カドミウムレッ
ド、クロムグリーン、亜鉛緑、コバルトグリーン、酸化
クロム、ビリジアン、エメラルドグリーン群青、紺青、
コバルトブルー、セルリアンブルー、硫化銅、チタンイ
エロー、チタンブラック、黒色酸化鉄(Fe3 O4 )、
黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、黄鉛などが挙げら
れ、これらは適宜目的に応じ選択して用いれば良い。
に、隔壁形成用塗布組成物(ペースト)が作られる。隔
壁形成用塗布組成物は、最終的に焼成して隔壁3を形成
した時の固形分組成が、上記の範囲内に納まるように骨
材、ガラスフリット等の含有量が調製される。これらの
固形分は混合された後、有機ビヒクルを加え三本ロー
ル、ビーズミル等により混練、分散してペースト状の塗
布組成物とされる。
隔壁3および蛍光体層9を備える背面板の作製方法につ
いて簡単に説明する。
して、アドレス電極8をパターン形成する。電極8の形
成方法としては、(1)スパッタ法、真空蒸着法等の薄
膜形成プロセスとフォトプロセスを組み合わせる方法、
(2)スクリーン印刷法によるパターン印刷による方
法、(3)スクリーン印刷やブレードコート、ダイコー
ト、ロールコート、リバースコート等のコーティング法
とフォトプロセスを組み合わせる方法等が挙げられる。
フォトプロセスとしては、フォトレジストを塗布して乾
燥させた後、露光及び現像工程によりパターニングする
方法、あるいは、ドライフィルムレジストを用いて同様
にパターニングする方法などがある。電極の膜厚として
は、例えば、電極材料としてCrを用い、スパッタ法に
より成膜を行った場合には、0.05〜0.2μm程度
であり、成膜されたCr薄膜をフォトレジストを用いて
パターニングして電極が形成される。なお、電極材料及
びパターニング方法は必ずしもこれらの方法に限定され
るものではない。
ンのアドレス電極8を形成した後、誘電体層6’を成膜
し、この上に隔壁3を形成する。誘電体層6’の形成方
法は上述の方法に従えばよい。隔壁3の形成方法として
は、前述したように前記隔壁形成用塗布組成物を用い、
スクリーン印刷により隔壁形状にパターン印刷する方法
や、スクリーン印刷、ブレードコート、ダイコート等に
よりベタ膜を作製した後、ベタ膜上に耐サンドブラスト
性を有するマスクをパターン状に形成し、サンドブラス
トにより隔壁形成材の不要部分を除去して所定の隔壁形
状にする方法が例示できる。またさらには、ペーストを
予めフィルムにコーティングした後、基板にラミネート
し同様にサンドブラスト加工を行う方法等が例示され
る。上記何れかの方法によって隔壁を形成した後、焼成
を行い所定の隔壁3を得る。形成する隔壁3の高さは、
50μm〜250μm程度である。このようにして形成
された隔壁3と隔壁3との間であって、誘電体層6’の
上には、蛍光体層9が形成される。蛍光体層9の形成に
は、通常、フォトリソ工程が用いられ、感光性の蛍光体
層形成用塗料が塗布乾燥された後、露光及び現像処理を
行うことにより隔壁3と隔壁3との間に蛍光体層9が形
成される。蛍光体層9は図示のごとく隔壁3の側面上端
部まで密着されることが一般的である。
構造のPDPにも応用できることは勿論である。
詳細に説明する。なお、実施例中「部」は重量部、
「%」は「重量%」を示す。 [実験例I] (試料1〜6)フリット混合物1〜6の作製 ガラスフリットとしてPb系ガラスにBi系ガラスを含
有させてものを用い、誘電体層のグロス値を変えるため
に、上記ガラスフリット中のBi系ガラスの含有量を種
々変えて(Bi系ガラス100wt%を含む)、種々の
フリット混合物1〜6の原料を作製した。
トコンディショナーRC−5000(レッドデビル社
製)により15分間混合し、フリット混合物1〜6を作
製した。
物を加えて誘電体層形成材(ペースト)1〜6を作製し
た。
所製、C−4・3/4×10)にて混練しペースト1〜
6を作製した。
状サンプルの作製 300×450mmのガラス基板上に、上記誘電体層形
成材(ペースト)1〜6をスクリーンオイル759(奥
野製薬工業製)で希釈しシェアーレート15[1/se
c]、22℃で600ポイズに粘度調整し、スクリーン
印刷により印刷、乾燥をそれぞれ10回繰り返し、乾燥
膜厚200μmのベタ膜を作製した。その後、ピーク温
度575℃、保持時間20分、全焼成時間2時間で焼成
を行い目的とする誘電体層の組成と同一の板状サンプル
1〜6(試料1〜6)を作製した。これらの板状サンプ
ル1〜6のグロス値を測定したところ下記表1に示すと
おりであった。
をアセトンを用いて洗浄した後、80℃の温度条件で3
0分間乾燥させた。
en) ,B(Blue),およびR(Red) を準備した。 (ペーストG) ・蛍光体(NP−200;日亜化学工業製) … 55部 ・ヒドロキシプロピルセルロース … 6部 ・ペンタエリスリトールトリアクリレート … 15部 ・イルガキュアーI907(チバガイギー製) … 2部 ・3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール … 50部 (ペーストB) ・蛍光体(NP−107;日亜化学工業製) … 55部 ・ヒドロキシプロピルセルロース … 6部 ・ペンタエリスリトールトリアクリレート … 10部 ・イルガキュアーI907(チバガイギー製) … 3部 ・3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール … 50部 (ペーストR) ・蛍光体(NP−360;日亜化学工業製) … 55部 ・ヒドロキシプロピルセルロース … 6部 ・ペンタエリスリトールトリアクリレート … 15部 ・イルガキュアーI907(チバガイギー製) … 2部 ・3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール … 50部蛍光体層の密着性試験 前記隔壁組成からなる板状サンプル1〜6(試料1〜
6)の上に、上記の各蛍光体層形成用ペーストG,B,
およびRをそれぞれ、塗布、乾燥、露光(40μm開口
のマスクを利用)、現像して所定の蛍光体層パターンを
形成させた。そして、パターンを形成する現像時に、蛍
光体層パターンの剥離が生じない状態での最低必要露光
量(最低必要照射量)を求めた。この最低必要露光量が
少ないほど、密着性は良好であり、密着性の基準は以下
のとおりとした。
層パターンが形成できる ○…最低必要露光量が400mJを超え、2560mJ
以下で密着した蛍光体層パターンが形成できる ×…最低必要露光量が2560mJを超えても、現像に
より蛍光体層パターンが残存しないか、あるいはパター
ンがペロリと剥れてしまう蛍光体層現像後の未露光部地汚れの状態 蛍光体層現像後の未露光部地汚れの状態を確認し、下記
の判断基準に従ってランク分けをおこなった。
ィスプレイパネルでの本発明の効果を確認した。
に下地層としてELD−1155(奥野製薬工業製)を
スクリーン印刷にて印刷し、乾燥、焼成して膜厚10μ
mの下地層を形成した後、この下地層の上にアドレス電
極としてD−590−HV−MOD(イー・エス・エル
日本製)をスクリーン印刷にて電極パターン状に印刷、
焼成し、膜厚8μm、線幅40μm、ピッチ240μm
の電極を形成した。
クリーン印刷にて印刷し、乾燥、焼成して膜厚12μm
の誘電体層を形成した。
ースト)をスクリーンオイル759(奥野製薬工業製)
で希釈しシェアーレート15[1/sec]、22℃で
600ポイズに粘度調整し、スクリーン印刷により印
刷、乾燥をそれぞれ10回繰り返し、乾燥膜厚200μ
mのベタ膜を作製した。ベタ膜が形成された基板を80
℃に加熱しベタ膜上にドライフィルムレジスト(東京応
化工業製、OSBRフィルムBF−605)をラミネー
トした後、超高圧水銀灯を光源とする平行光プリンター
を使用し、線幅100μm、ピッチ240μmのライン
パターンマスクを介して露光を行った。露光条件は、波
長365nmで測定した時に強度200μW/cm2 、
照射量80mJ/cm2 であった。
を用い、液温35℃でスプレー現像を行いサンドブラス
ト用マスクを作製し、乾燥した後、溶融アルミナA−#
800(不二見研磨材工業製)を切削材としてサンドブ
ラスト加工により不要部分を除去した。
を用い、液温30℃にてサンドブラスト用マスクを剥離
し、乾燥した後、ピーク温度575℃、保持時間20
分、全焼成時間2時間で焼成を行い線幅65μm、高さ
150μmの隔壁を得た。
G,B,およびRをそれぞれ、塗布、乾燥、露光、現像
して所定の蛍光体層パターンを形成させた。その結果、
本発明の範囲内であるグロス値をもつ誘電体層と蛍光体
層の密着性は極めて良好であることが確認できた。
ある。すなわち、本発明は、隔壁を所定配置して立設形
成する基盤層となるとともに、蛍光体層が被着されるプ
ラズマディスプレイパネル用誘電体層であって、焼成後
の誘電体層表面のグロス値が、1〜50の範囲内にある
ように構成されているので、誘電体層と蛍光体層との密
着性を向上させることができ、製品の品質および歩留の
向上を図ることができる。
ある
そのなかで、図3(a)は平面図、図3(b)は図3
(a)におけるX−X線での断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 隔壁を所定配置して立設形成する基盤層
となるとともに、蛍光体層が被着されるプラズマディス
プレイパネル用誘電体層であって、 焼成後の誘電体層表面のグロス値が、1〜50の範囲内
にあることを特徴とするプラズマディスプレイパネル用
誘電体層。 - 【請求項2】 プラズマディスプレイパネル用誘電体層
と、この誘電体層に被着される蛍光体層と、放電空間を
区画する隔壁とを有するプラズマディスプレイパネルに
おいて、 焼成後の誘電体層表面のグロス値が、1〜50の範囲内
にあることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20448798A JP2000021318A (ja) | 1998-07-03 | 1998-07-03 | プラズマディスプレイパネル用誘電体層およびプラズマディスプレイパネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20448798A JP2000021318A (ja) | 1998-07-03 | 1998-07-03 | プラズマディスプレイパネル用誘電体層およびプラズマディスプレイパネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000021318A true JP2000021318A (ja) | 2000-01-21 |
Family
ID=16491348
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20448798A Pending JP2000021318A (ja) | 1998-07-03 | 1998-07-03 | プラズマディスプレイパネル用誘電体層およびプラズマディスプレイパネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000021318A (ja) |
-
1998
- 1998-07-03 JP JP20448798A patent/JP2000021318A/ja active Pending
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