JP2000018843A - 鋳造設備及びその原料溶解制御方法 - Google Patents

鋳造設備及びその原料溶解制御方法

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JP2000018843A
JP2000018843A JP10179340A JP17934098A JP2000018843A JP 2000018843 A JP2000018843 A JP 2000018843A JP 10179340 A JP10179340 A JP 10179340A JP 17934098 A JP17934098 A JP 17934098A JP 2000018843 A JP2000018843 A JP 2000018843A
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casting
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JP10179340A
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Inventor
Yoshio Matsuno
芳夫 松野
Norihisa Iida
典久 飯田
Tetsuo Yamamichi
哲雄 山道
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保持炉から鋳造圧延装置に供給される溶銅の
供給量を安定化する。 【解決手段】 溶解炉において溶解された原料(溶解原
料)を保持炉に一旦貯留し、該保持炉から鋳造装置に一
定量の溶解原料を順次供給して該溶解原料の鋳造を行う
鋳造設備において、溶解炉に備えられた原料加熱手段の
燃焼度を保持炉における溶解原料の保持量が最適範囲と
なるように保持量及び保持量変化率に基づいてファジー
制御すると共に、保持量または保持量変化率が特定の警
戒値に至った場合には、保持量または保持量変化率に応
じて規定される1つあるいは複数のルールに基づいて溶
解炉に備えられた原料加熱手段の燃焼度をルール制御す
る制御手段を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳造設備及びその
原料溶解制御方法に関し、特に鋳造品質の向上に係わる
技術を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】鋳造設備の1つとして、シャフト炉等の
溶解炉を用いて電気銅等の原料を溶解して溶解原料(溶
銅)とし、該溶銅を保持炉に一定量貯留し、該保持炉か
ら出湯される溶銅を鋳造装置及び圧延装置を用いて成形
するものがある。このような鋳造設備によれば、銅電線
や銅管、電子材料等の素材となるピレット・ケーク等の
製品が鋳造される。
【0003】このような鋳造設備においては、鋳造装置
に供給される溶銅の供給量のバラツキが製品の鋳造品質
に大きな影響を与える。特開平3−160213号公報
(特公平7−117232号公報)に開示の技術は、こ
の点に着目し、保持炉から出湯される溶銅の量を安定化
させるべく、シャフト炉における電気銅の溶解制御にフ
ァジー制御を利用するものである。この技術では、シャ
フト炉に設けられた複数のバーナーの燃焼度をファジー
制御することによって、シャフト炉から保持炉に出湯さ
れる溶銅の供給量つまり保持炉から出湯される溶銅の量
が一定となるようにコントロールする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来技術では、バーナーの燃焼度をファジー制御するに
当たり、保持炉から鋳造装置に供給される溶銅の供給量
つまり保持炉からの溶銅の出湯量について一定の目標値
を設定し、該目標値に対する実際の出湯量との偏差Eに
ついてメンバシップ関数を設定してバーナーの燃焼度を
ファジー制御する。したがって、この従来技術は、保持
炉から鋳造圧延装置に供給される溶銅の供給量の安定化
に一定の効果が得られるものの、その変動の振幅は必ず
しも十分に抑えられるものではない。
【0005】また、上記従来技術は、シャフト炉の損傷
を考慮したものではない。バーナーの燃焼度が短時間に
間に急増・急減すると、シャフト炉の損傷が増大するこ
とになる。上記従来技術は、保持炉から鋳造圧延装置へ
の溶銅の出湯量の安定化のみを念頭に開発されたもので
あり、したがってシャフト炉に損傷を与えてその耐久性
を損なう恐れがあるという問題点がある。
【0006】本発明は、上述する問題点に鑑みてなされ
たもので、以下の点を目的とするものである。 (1)鋳造圧延装置に供給される溶解原料の供給量をさ
らに安定化する。 (2)溶解炉の急激な温度変化を抑える。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、鋳造設備に係わる第1の手段として、
溶解炉において溶解された原料(溶解原料)を保持炉に
一旦貯留し、該保持炉から鋳造装置に一定量の溶解原料
を順次供給して該溶解原料の鋳造を行う鋳造設備におい
て、溶解炉に備えられた原料加熱手段の燃焼度を保持炉
における溶解原料の保持量が最適範囲となるように保持
量及び保持量変化率に基づいてファジー制御すると共
に、保持量または保持量変化率が特定の警戒値に至った
場合には、保持量または保持量変化率に応じて規定され
る1つあるいは複数のルールに基づいて溶解炉に備えら
れた原料加熱手段の燃焼度をルール制御する制御手段を
具備するという手段を採用する。
【0008】また、鋳造設備に係わる第2の手段とし
て、上記第1の手段において、前記ファジー制御及びル
ール制御によって算出された原料加熱手段の操作量を鋳
造装置の鋳造速度に応じて補正するように制御手段を構
成するという手段を採用する。
【0009】鋳造設備に係わる第3の手段として、上記
第1または第2の手段において、ルール制御において、
保持量または保持量変化率に応じて制御周期を調整する
ように制御手段を構成するという手段を採用する。
【0010】鋳造設備に係わる第4の手段として、上記
第3の手段において、原料加熱手段の燃焼度の変動幅を
抑えるように制御周期を調整するように制御手段を構成
するという手段を採用する。
【0011】鋳造設備に係わる第5の手段として、上記
第1〜第4いずれかの手段において、原料加熱手段が溶
解炉に対して多段に設けられている場合に、制御手段
は、ファジー制御によって算出された原料加熱手段の操
作量を段に応じて重み付けするように制御手段を構成す
るという手段を採用する。
【0012】一方、本発明では、鋳造設備の原料溶解制
御方法に係わる第1の手段として、溶解炉において溶解
された原料(溶解原料)を保持炉に一旦貯留し、該保持
炉から鋳造装置に一定量の溶解原料を順次供給して該溶
解原料の鋳造を行う鋳造設備の原料溶解制御方法におい
て、溶解炉に備えられた原料加熱手段の燃焼度を保持炉
における溶解原料の保持量が最適範囲となるように保持
量及び保持量変化率に基づいてファジー制御すると共
に、保持量または保持量変化率が特定の警戒値に至った
場合には、保持量または保持量変化率に応じて規定され
る1つあるいは複数のルールに基づいて溶解炉に備えら
れた原料加熱手段の燃焼度をルール制御するという手段
を採用する。
【0013】また、 鋳造設備の原料溶解制御方法に係
わる第2の手段として、上記第1の手段において、ファ
ジー制御及びルール制御によって算出された原料加熱手
段の操作量を鋳造装置の鋳造速度に応じて補正するとい
う手段を採用する。
【0014】鋳造設備の原料溶解制御方法に係わる第3
の手段として、上記第1または第2の手段において、ル
ール制御では保持量または保持量変化率に応じて制御周
期を調整するという手段を採用する。
【0015】鋳造設備の原料溶解制御方法に係わる第4
の手段として、上記第3の手段において、原料加熱手段
の燃焼度の変動幅を抑えるように制御周期を調整すると
いう手段を採用する。
【0016】鋳造設備の原料溶解制御方法に係わる第5
の手段として、上記第1〜第4 ずれかの手段におい
て、原料加熱手段が溶解炉に対して多段に設けられてい
る場合には、ファジー制御によって算出された原料加熱
手段の操作量を段に応じて重み付けするという手段を採
用する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる鋳造設備及
びその原料溶解制御方法の一実施形態について、図面を
参照して説明する。
【0018】初めに、図1を参照して、本実施形態に係
わる鋳造設備の概要を説明する。図1(a)において、
符号1は、シャフト炉である。このシャフト炉1は直立
円筒状に設けられ、その下部には原料加熱手段であるバ
ーナー2が複数設けられている。原料である電気銅Xa
は、バケット運搬機等(図示略)によってシャフト炉1
の上部から炉内に投入され、複数のバーナー2によって
加熱溶解されて溶銅(溶解原料)とされる。この電気銅
Xaは、例えば板状に成形されており、複数束ねたもの
がシャフト炉1内に投入される。バーナー2は、天然ガ
ス等の燃料と空気の混合ガス(燃料ガス)を燃焼させて
電気銅Xaを加熱するものである。
【0019】図1(b)は、このバーナー2の詳細を示
す図である。この図に示すように、バーナー2は、円筒
状のシャフト炉1の軸線L1に沿って下方から上方にか
けて3段(A段,B段,C段)に分けて設けられてお
り、A段〜C段には炉内に向けて放射状に複数のバーナ
ー2が配置されている。以下、図示するように、A段に
位置する複数のバーナー2をバーナー2A、B段に位置
する複数のバーナー2をバーナー2B、C段に位置する
複数のバーナー2をバーナー2Cとする。
【0020】上記電気銅Xaは、このように構成された
バーナー2A,2B,2Cによって加熱溶解されて溶銅
Xbとなり、シャフト炉1から樋3を介して保持炉4に
貯留されるようになっている。この保持炉4は、シャフ
ト炉1からの溶銅Xbの出湯量が一定でないために設け
られた溶銅調節バッファであり、後工程に供給する溶銅
Xbの供給量が一定となるように傾転駆動されるもので
ある。
【0021】すなわち、保持炉4は、例えば横倒円筒状
に形成されると共に、その中心軸線から偏心した軸線L
2上に出湯口4aが設けられており、軸線L2を中心とし
て一定角度範囲内で傾転するようになっている。したが
って、軸線L2を中心とした傾転角度に応じて保持炉4
の水平高さが変動するので、この傾転角度によって出湯
口4aからの溶銅Xbの出湯量が調節されることにな
る。
【0022】しかし、シャフト炉1から保持炉4に供給
される溶銅Xbの給湯量が変動することによって保持炉
4内の溶銅Xbの保持量Hが変動すると、保持炉4の傾
転角度によって溶銅Xbの出湯量が一定に調節すること
ができない。
【0023】このような保持炉4から出湯された溶銅X
bは、ポット5を介して鋳造輪6と鋳造ベルト7によっ
て形成された間隙に注ぎ込まれる。鋳造輪6は、図示し
ないモータによって回転駆動されると共に、溶銅Xbを
冷却して鋳造バーXcを成形し、該鋳造バーXcを圧延機
8に供給する。上記鋳造輪6と鋳造ベルト7とは、鋳造
装置を構成するものである。圧延機8は、鋳造バーXc
を複数回に亘って圧延して荒引線コイルXdを成形する
ものである。コイラー9は、このように成形された荒引
線コイルXdを巻取るものである。以上が本実施形態に
おける鋳造設備の概略構成である。
【0024】次に、図2を参照して、本実施形態におけ
る鋳造設備の自動制御システムの機能構成について説明
する。この図において、符号10は制御用コンピュータ
であり、LAN11(通信回線)を介してデータ通信用
コンピュータ12に接続されている。このデータ通信用
コンピュータ12は、上記鋳造設備が備えられた製錬工
場内に備えられ、制御用コンピュータ10は、製錬工場
から遠隔地に配置された制御センター等に備えられる。
なお、以下に説明する各種機器は、全て製錬工場内に備
えられるものである。
【0025】上記制御用コンピュータ10は、上記鋳造
設備を自動制御するための自動制御プログラムを1つの
アプリケーションプログラムとして実行するものであ
り、例えばエンジニアリング・ワークステーションであ
る。なお、当該自動制御プログラムに基づく制御用コン
ピュータ10の動作については、以降に詳述する。
【0026】LAN11は、例えばイーサネット形式に
よって構成され、互いに遠隔配置された制御用コンピュ
ータ10とデータ通信用コンピュータ12とを交信可能
に接続する。データ通信用コンピュータ12は、LAN
用のデータ通信プログラムを搭載したエンジニアリング
・ワークステーションであり、専用バス13を介してプ
ロセスコンピュータ14に接続されている。
【0027】プロセスコンピュータ14は、データ通信
用コンピュータ12を介して制御用コンピュータ10か
ら受信される制御情報に基づいて当該鋳造設備を直接的
に制御すると共に、当該鋳造設備を構成する上記各プロ
セス機器の作動状態を収集しプロセスデータとして順次
記憶すると共に、該プロセスデータを制御用コンピュー
タ10の要求に応じて送信するものである。
【0028】また、プロセスコンピュータ14は、イン
タフェース15を介してバーナー駆動装置16に接続さ
れている。バーナー駆動装置16は、上述したA段〜C
段の各バーナー2A,2B,2Cを各段毎に駆動するも
のである。バーナー駆動装置16は、各バーナー2A,
2B,2Cに供給する燃料ガスの供給量を調節すること
によって、各バーナー2A,2B,2Cの燃焼度SVを
各段毎に設定するものである。当該鋳造設備が手動運転
される場合には、制御室等に備えられた操作盤が運転員
によって操作されることによって、プロセスコンピュー
タ14を介して各バーナー2A,2B,2Cの燃焼度S
Vが調節されるようになっている。
【0029】バーナー駆動装置16と各バーナー2A,
2B,2Cとを接続するガス配管には、燃料ガスの供給
圧力を計測しインタフェース15を介してプロセスコン
ピュータ14に出力するガス圧計17A,17B,17
Cがそれぞれ設けられている。バーナー駆動装置16
は、このガス圧計17A,17B,17Cによって計測
されたA段〜C段の燃料ガスの供給圧力に基づいて各段
A〜Cのバーナー2A,2B,2Cの燃焼度SVを設定
するようにプロセスコンピュータ14によって制御され
る。
【0030】保持量センサ18は、上記保持炉4に設け
られ溶銅Xbの保持量Hを検出するセンサであり、該保
持量Hをインタフェース15を介してプロセスコンピュ
ータ14に出力するものである。より具体的には、保持
量センサ18は、保持炉4の傾転角度を抵抗値として検
出するポテンショメータである。上記プロセスコンピュ
ータ14は、該ポテンショメータによって検出された傾
転角度と保持炉4の上記物理的な形状と基づいて傾転角
度に応じた溶銅Xbの保持量Hが算出されるようになっ
ている。
【0031】鋳造速度センサ19は、上記鋳造バーXc
の鋳造速度St(t/hr)を検出するものであり、該鋳造
速度Stをインタフェース15を介してプロセスコンピ
ュータ14に出力する。該鋳造速度センサ19は、例え
ば鋳造輪6の回転数a(回転/hr)を検出する回転計で
ある。この鋳造速度Stは、プロセスコンピュータ14
によって、鋳造輪6と鋳造ベルト7によって形成された
間隙の断面積S(m2)と鋳造輪6の直径d(m)及び
溶銅Xbの比重ρ(t/m3)に基づいて、1時間当たり
の溶銅Xbの鋳造トン数として下式(1)によって算出
される。 St=π・a・d・S・ρ (1)
【0032】なお、上記制御用コンピュータ10とLA
N11とデータ通信用コンピュータ12と専用バス13
とプロセスコンピュータ14とインタフェース15とガ
ス圧計17A,17B,17Cと保持量センサ18と鋳
造速度センサ19とは、本実施形態の制御手段を構成す
るものである。また、バーナー駆動装置16と各バーナ
ー2A,2B,2Cとは、本実施形態の原料加熱手段を
構成するものである。以上が、本実施形態における自動
制御システムの制御構成である。
【0033】次に、このように構成された鋳造設備の自
動制御システムに基づく原料(電気銅Xa)の溶解制御
方法について、図3〜図7を参照して詳しく説明する。
【0034】本鋳造設備の自動制御システムでは、電気
銅Xaの溶解制御がプロセスコンピュータ14によって
直接的に行われる形態となっているが、該プロセスコン
ピュータ14は制御用コンピュータ10から受信された
制御情報に基づいて代行的に電気銅Xaの溶解制御つま
り各バーナー2A,2B,2Cの燃焼度SVの制御を行
うものである。すなわち、各バーナー2A,2B,2C
の燃焼度SVの制御は、実質的には制御用コンピュータ
10によって行われている。
【0035】したがって、以下の説明では、制御用コン
ピュータ10が実行する自動制御プログラムの処理(す
なわち図3のフローチャート)に沿って、本実施形態の
溶解制御方法を説明する。なお、本自動制御システムが
起動していない場合、各バーナー2A,2B,2Cの燃
焼度SVは、製錬工場内の制御室内に設けられた制御盤
を手動操作することによって手動制御されるようになっ
ている。
【0036】本自動制御システムは、データ収集システ
ムが起動され(ステップS1)、かつ自動制御システム
(ステップS12)が起動されることによって作動するよ
うになっている。以下の説明では、このフローチャート
に基づく巡回制御によって、各バーナー2A,2B,2
Cの燃焼度SVが定常的に制御されている状態について
説明する。ここで、上記データ収集システムは、制御用
コンピュータ10が自動制御プログラムの実行を開始す
ることによって起動され、自動制御プログラムの実行を
終了することによって停止されるようになっている。
【0037】このようにしてデータ収集システムと自動
制御システムが起動されて各バーナー2A,2B,2C
の燃焼度SVが定常的に自動制御されている状態におい
て、制御用コンピュータ10は、データ収集システムの
起動を判断した後(ステップS2)、1分毎のデータ収
集周期でプロセス用コンピュータ14から当該鋳造設備
のプロセスデータ(生データ)を収集する(ステップS
3)。
【0038】すなわち、制御用コンピュータ10は、デ
ータ通信用コンピュータ12を介してプロセスデータ
(生データ)の送信指示をプロセス用コンピュータ14
に送信する。そして、プロセス用コンピュータ14は、
この送信指示に応答として上記各バーナー2A,2B,
2Cの燃焼度SV、保持炉4における溶銅Xbの保持量
H、鋳造バーXcの鋳造速度St等からなるプロセスデー
タ(生データ)をデータ通信用コンピュータ12を介し
て制御用コンピュータ10に送信する。
【0039】制御用コンピュータ10は、この生データ
に対して、まず前処理を実行する(ステップS4)。こ
の前処理の内容は、ノイズ除去処理と移動平均処理、及
び保持量Hの時間変化率の算出処理である。ノイズ除去
処理では、絶対値が予め規定された基準値を越える生デ
ータ及び変化率が予め規定された基準変化率を越える生
データを除去する処理である。また、移動平均処理で
は、5分間に受信された生データの移動平均を取ること
によってノイズを抑圧する処理である。
【0040】本実施形態では、生データのデータ収集周
期が1分に初期設定されているので、当該移動平均処理
では5分間に収集された6サンプルの生データ毎に移動
平均が取られ、以下の処理に供する制御用データとされ
る。なお、制御用コンピュータ10は、ノイズ除去処理
によってあるサンプルの生データが除去された場合に
は、残った生データによって移動平均を取る。上記ノイ
ズ除去処理と移動平均処理の主な目的は、LAN11を
介した通信によって混入する恐れのあるノイズ(外乱)
を除去するためである。
【0041】制御用コンピュータ10は、このようにし
て生データにノイズ除去処理と移動平均処理とを施す
と、生データに基づいて上記6サンプルのデータ毎に保
持量Hの時間変化率(保持量変化率dH)を算出する。
そして、この保持量変化率dHの算出処理が終了する
と、上記生データと制御用データと保持量変化率データ
とを時系列的にファイルに記憶する。
【0042】このようにして前処理が終了すると、制御
用コンピュータ10は、ルール処理1を実行する(ステ
ップS5)。このルール処理1は、制御用データに係わ
る保持量Hと燃焼度SVと保持量変化率dH及び制御周
期TS(規定値は10分)に基づいて、現行のファジイ
制御のみによってバーナー2A,2B,2Cの燃焼度S
Vを制御することが可能な状態であるか否か、すなわち
現行の制御周期TS(例えば10分)のままバーナー2
A,2B,2Cの燃焼度SVを制御可能か否かを判断す
るための処理である。したがって、当該ルール処理1の
結果に基づいて、次の処理(ステップS6)における判
断が決定されるようになっている。
【0043】具体的には、当該ルール処理1では、図4
に示すパラメータ表に基づいて合計4つのルール〜
について処理される。これら4つのルール〜には、
優先順位が予め設定されており、複数のルールが適合す
る場合には、番号の若い方のルールが優先的に適用され
る。すなわち、本実施形態では、ルール、ルール、
ルール、ルールの順に優先的に適用されるようにな
っている。なお、この図に示す各パラメータは、当該ル
ール〜の処理及び以下に説明するルール,に適
用される「警戒値」を示すものである。
【0044】上記ルール〜の処理内容の詳細は、以
下の通りである。 保持量変化率dHの絶対値が異常大dH.lim1
(0.10t/m)以上の場合には、制御周期TSを10
分から5分に短縮し、前回の制御時刻ti-1(i:制御
回数を示す添字)から新たに設定した制御周期TS(す
なわち5分)が経過していれば、各バーナー2A,2
B,2Cの燃焼度SVの操作量U(燃焼度操作量)を直
ちに変更する。
【0045】 現在の保持量変化率dHのままでは1
0分後に保持量Hの警戒下限H.limL1(7.0t)と
保持量Hの警戒上限H.limH1(13.0t)を外れる
と判断された場合には、制御周期TSを10分から2分
に短縮すると共に、バーナー2Aの燃焼度操作量UA
みを20%増減する。なお、このルールが一度適用さ
れた場合には、その後10分間は当該ルールを適用し
ない。
【0046】 現在の保持量Hと5分前の保持量Hか
ら算出される保持量変化率dHの絶対値が、異常大d
H.lim2(0.40t/m)以上かつそのときの保持量
変化率dHの絶対値が異常大dH.lim3(0.075t
/m)以上の場合には、制御周期TSを10分から2分に
短縮する。なお、このルールが適用された場合にも、
当該ルールをその後10分間は当該ルールを再度適
用しない。
【0047】 保持量Hが警報下限H.limL2(7.
0t)と警報上限H.limH1(13.0t)の範囲から
外れた場合には、バーナー2Aの燃焼度操作量UAを通
常下限SV.limL1(30%)あるいは全てのバーナー
2A,2B,2Cの燃焼度操作量UA,UB,UCを通常
下限SV.limL1に設定する。ただし、このルールを
適用した場合にも、その後10分間は当該ルールを適
用しないこととする。
【0048】以上のルール〜の詳細処理に示すよう
に、本実施形態では、保持量Hの最適値を7.0t〜1
3.0tの範囲すなわち最適保持量範囲に設定してお
り、保持量Hがこの最適保持量範囲内にある場合には極
力燃焼度操作量Uを変更しないようにしている。
【0049】制御用コンピュータ10は、以上の4つの
ルール〜の処理において、現行のファジイ制御の制
御周期St(=10分)によってバーナー2A,2B,
2Cの燃焼度SVを制御可能である、すなわち上記ルー
ル〜の処理の結果、制御周期TSを変更する必要が
ない場合は(ステップS6)、引き続いて制御タイミン
グの判定処理を実行する(ステップS7)。
【0050】この制御タイミングの判定処理では、前回
の制御時刻ti-1と現在設定されている制御周期TSが加
算され、この加算値が現在時刻ti以下であるか否かが
判断される。すなわち、ステップS7において、制御用
コンピュータ10は、条件式(2)が成立するか否かを
判断することによって、制御タイミングが到来したか否
かを判断する。 ti≧ti-1+TS (2)
【0051】このように制御タイミングの到来を判断す
ると、制御用コンピュータ10は、続いてFUZZY制
御量算出処理を実行する(ステップS8)。このFUZ
ZY制御量算出処理では、制御用データとして算出され
た保持量Hを保持量メンバーシップ関数に当てはめるこ
とによって保持量メンバーシップ係数KHが求められる
と共に、生データから算出された保持量変化率dHを保
持量変化率メンバーシップ関数に当てはめることによっ
て保持量変化率メンバーシップ係数KdHが求められる。
そして、該保持量メンバーシップ係数KHと保持量変化
率メンバーシップ係数KdHとに基づいて、各バーナー2
A〜2Cのうちバーナー2Aの燃焼度SVの燃焼度操作
量UAのみが決定される。
【0052】以下に、この燃焼度操作量UAの決定処理
の詳細について、図5及び図6を参照して説明する。こ
こで、図5において、(a)は本実施形態における7つ
のメンバーシップ関数NB,NM,NS,ZE,PS,
PM,PBの種類を示す表、(b)は該メンバーシップ
関数NB〜PBの形状を示すグラフ、また(c)はファ
ジー推論に使用する各ファジー量F(保持量H及び保持
量変化率dHと燃焼度操作量UA)間の組合せルールを
示すルール表である。
【0053】本実施形態では、(b)に示す形状の各メ
ンバーシップ関数NB〜PBが各ファジー量Fすなわち
保持量H及び保持量変化率dHと燃焼度操作量UAにつ
いて設定されている。保持量Hについては、当該保持炉
4における溶銅Xbの最適保持量範囲(7t〜13t)
をカバーする範囲すなわち5t〜14.25tの範囲に
亘って7つの保持量メンバーシップ関数NBH〜PBH
設定され、保持量変化率dHについては、「0」を中心
に−0.20〜+0.20の範囲に亘って7つの保持量
変化率メンバーシップ関数NBdH〜PBdHが設定され、
燃焼度操作量U Aについては「0」を中心に−10〜+
10の範囲に亘って7つの燃焼度操作量メンバーシップ
関数NBU〜PBUがそれぞれ設定される。
【0054】また、これら各ファジー量Fに対する各メ
ンバーシップ関数NB〜PBの設定範囲は、(a)に示
す如くである。すなわち、保持量Hに係わる保持量メン
バーシップ関数NBHは、保持量HがX0(5t)〜X1
(7t)の範囲において保持量メンバーシップ係数KH
の値が「1」であり、保持量HがX1(7t)〜X2(9
t)の範囲では保持量メンバーシップ係数KHの値が
「1」から「0」に一定の傾斜で直線的に減少する関数
として定義されている。
【0055】また、保持量Hに係わる保持量メンバーシ
ップ関数NMHは、保持量HがX1(7t)〜X2(9
t)の範囲において保持量メンバーシップ係数KHの値
が「0」から「1」に一定の傾斜で直線的に増加し、か
つ保持量HがX2(9t)〜X3(10t)の範囲では保
持量メンバーシップ係数KHの値が「1」から「0」に
一定の傾斜で直線的に減少する関数として定義されてい
る。保持量Hに係わる他の保持量メンバーシップ関数N
H,ZEHも、上記保持量メンバーシップ関数NM H
同様に保持量X3,X4〜X6を各々の頂点とする三角形
状の関数として定義されている。
【0056】なお、保持量X5と保持量X6とは同一値に
設定されており、保持量メンバーシップ関数PSHは、
保持量HがX4(11t)〜X5(12t)の範囲におい
て保持量メンバーシップ係数KHの値が「0」から
「1」に一定の傾斜で直線的に増加すると共にX5にお
いて「1」から「0」に直下減少する形状の関数として
定義され、保持量メンバーシップ関数PMHは、保持量
HがX5において保持量メンバーシップ係数KHの値が
「0」から「1」に直上増加すると共に、X5(12
t)〜X7(13t)の範囲において「1」から「0」
に一定の傾斜で直線的に減少する形状の関数として定義
されている。
【0057】さらに、保持量Hに係わる保持量メンバー
シップ関数PBHは、保持量HがX6(12t)〜X7
(13t)の範囲において保持量メンバーシップ係数K
Hの値が「0」から「1」に一定の傾斜で直線的に増加
し、かつ保持量HがX7(13t)〜X8(14.25
t)の範囲では保持量メンバーシップ係数KHの値が
「1」を維持する関数として定義されている。
【0058】なお、保持量変化率dHに係わる保持量変
化率メンバーシップ関数NBdH〜PBdHについても、上
述したような保持量メンバーシップ関数NBH〜PBH
略同様に、保持量変化率dHに対する保持量変化率メン
バーシップ係数KdHの値を関係付ける保持量変化率メン
バーシップ関数NBdH〜PBdHが、また燃焼度操作量U
に対しても燃焼度操作量メンバーシップ係数KUの値を
関係付ける燃焼度操作量メンバーシップ関数NBU〜P
Uがそれぞれ定義される。
【0059】ただし、保持量変化率dHについては、保
持量変化率dHについてX5とX6の値とが異なる値(X
5=0.03t/m,X6=0.075t/m)に設定され
ているので、保持量変化率メンバーシップ関数PS
dHは、X5〜X6の範囲において「1」から「0」に一定
の傾斜で直線的に減少する形状に定義され、また保持量
変化率メンバーシップ関数PMdHはX6〜X7の範囲にお
いて「0」から「1」に一定の傾斜で直線的に増加し、
かつX6〜X7の範囲において「1」から「0」に直線的
に減少する形状の関数として定義されている。バーナー
2Aに係わる燃焼度操作量UAに係わる燃焼度操作量メ
ンバーシップ関数PSU,PMUも、X5とX6の値とが異
なる値(X5=3.5%,X6=6%)に設定されている
ので、上記保持量変化率メンバーシップ関数PSdH,P
dHと同様の形状に定義されている。
【0060】このように定義された各ファジー量Fに係
わるメンバーシップ関数NB〜PBに対して、図5
(c)のルール表は、保持量Hに係わる7つの保持量メ
ンバーシップ関数NBH〜PBHと保持量変化率dHに係
わる7つの保持量変化率メンバーシップ関数NBdH〜P
dHとの組合せによって選択される燃焼度操作量Uのメ
ンバーシップ関数NBU〜PBUを示すものである。当該
ルール表は、例えば保持量メンバーシップ関数NSH
保持量変化率メンバーシップ関数NMdHとの組合せに基
づいて、燃焼度操作量UAに係わる燃焼度操作量メンバ
ーシップ関数PSUが選択されることを示している。
【0061】例えば、図6に示すように、ある制御時刻
iにおいて保持炉4における溶銅Xbの保持量Hが値H
iであり、かつこのときの保持量変化率dHが値dHi
ある場合、保持量Hにあっては、値Hiに関係する保持
量メンバーシップ関数、すなわち値Hiに対して保持量
メンバーシップ係数KHが「0」以外の値を取る保持量
メンバーシップ関数は保持量メンバーシップ関数Z
H,PSHであり、一方、保持量変化率dHにあっては
値dHiに関係する保持量変化率メンバーシップ関数は
保持量変化率メンバーシップ関数NBdHと保持量変化率
メンバーシップ関数NMdHとである。
【0062】そして、これら4つのメンバーシップ関数
すなわち保持量メンバーシップ関数ZEH,PSH及び保
持量変化率メンバーシップ関数NBdH,NMdHについ
て、各々のメンバーシップ係数が算出される。すなわ
ち、メンバーシップ関数の形状に基づいて、保持量メン
バーシップ関数ZEHに関する保持量メンバーシップ係
数KHの値は0.3、保持量メンバーシップ関数PSH
関する保持量メンバーシップ係数KHの値は0.7、ま
た保持量変化率メンバーシップ関数NBdHに関する保持
量変化率メンバーシップ係数KdHの値は0.7、保持量
変化率メンバーシップ関数NMdHに関する保持量変化率
メンバーシップ係数KdHの値は0.3と計算される。
【0063】ここで、図5(c)に示したルール表を参
照すると、これら保持量メンバーシップ関数ZEH,P
Hと保持量変化率メンバーシップ関数NBdH,NMdH
による4つの組合せ、すなわち保持量メンバーシップ
関数ZEHと保持量変化率メンバーシップ関数NBdH
の組合せ、保持量メンバーシップ関数ZEHと保持量
変化率メンバーシップ関数NMdHとの組合せ、保持量
メンバーシップ関数PS Hと保持量変化率メンバーシッ
プ関数NBdHとの組合せ、保持量メンバーシップ関数
PSHと保持量変化率メンバーシップ関数NMdHとの組
合せによって選択される燃焼度操作量メンバーシップ関
数は以下のようになる。
【0064】すなわち、保持量メンバーシップ関数ZE
Hと保持量変化率メンバーシップ関数NBdHとの組合せ
に基づいて燃焼度操作量メンバーシップ関数PMUが選
択され、保持量メンバーシップ関数ZEHと保持量変化
率メンバーシップ関数NMdHとの組合せに基づいて燃焼
度操作量メンバーシップ関数PSUが選択され、保持量
メンバーシップ関数PSHと保持量変化率メンバーシッ
プ関数NBdHとの組合せに基づいて燃焼度操作量メンバ
ーシップ関数PMUが選択され、保持量メンバーシップ
関数PSHと保持量変化率メンバーシップ関数NMdH
の組合せによって燃焼度操作量メンバーシップ関数PS
Uが選択される。
【0065】そして、上記4つの組合せにおける保持量
メンバーシップ係数KHと保持量変化率メンバーシップ
係数KdHのうちいずれか小さい方の値が、各組合せに基
づいて選択された各燃焼度操作量メンバーシップ関数P
U,PMUの燃焼度操作量メンバーシップ係数KUに仮
設定される。
【0066】保持量メンバーシップ関数ZEH(保持量
メンバーシップ係数KH=0.3)と保持量変化率メン
バーシップ関数NBdH(保持量変化率メンバーシップ係
数KdH=0.7)との組合せに基づいて選択された燃焼
度操作量メンバーシップ関数PMUについては、燃焼度
操作量メンバーシップ係数KUは0.3に仮設定され、
保持量メンバーシップ関数ZEH(保持量メンバーシッ
プ係数KH=0.3)と保持量変化率メンバーシップ関
数NMdH(保持量変化率メンバーシップ係数KdH=0.
3)との組合せに基づいて選択された燃焼度操作量メン
バーシップ関数PSUの燃焼度操作量メンバーシップ係
数KUは0.3に仮設定され、保持量メンバーシップ関
数PSH(保持量メンバーシップ係数KH=0.7)と保
持量変化率メンバーシップ関数NBdH(保持量変化率メ
ンバーシップ係数KdH=0.7)との組合せに基づいて
選択された燃焼度操作量メンバーシップ関数PMUの燃
焼度操作量メンバーシップ係数KUは0.7に仮設定さ
れ、保持量メンバーシップ関数PSH(保持量メンバー
シップ係数KH=0.7)と保持量変化率メンバーシッ
プ関数NMdH(保持量変化率メンバーシップ係数KdH
0.3)との組合せに基づいて選択された燃焼度操作量
メンバーシップ関数PSUの燃焼度操作量メンバーシッ
プ係数KUは0.3に仮設定される。
【0067】ここまでの処理によって、燃焼度操作量メ
ンバーシップ関数PSUの燃焼度操作量メンバーシップ
係数KUについては、0.3と0.3とが仮設定され、
燃焼度操作量メンバーシップ関数PMUの燃焼度操作量
メンバーシップ係数KUは0.3と0.7とが仮設定さ
れたことになる。さらに、このように各々2つずつ仮設
定された燃焼度操作量メンバーシップ係数KUの値のう
ち、大きい方の値が各燃焼度操作量メンバーシップ関数
PSU,PMUの燃焼度操作量メンバーシップ係数KU
値として設定される。
【0068】すなわち、燃焼度操作量メンバーシップ関
数PSUの燃焼度操作量メンバーシップ係数KUには0.
3が設定され、燃焼度操作量メンバーシップ関数PMU
の燃焼度操作量メンバーシップ係数KUには0.7が、
図6(c)に示すように設定される。そして、この図に
示すように、各燃焼度操作量メンバーシップ関数P
U,PMUにおいて燃焼度操作量メンバーシップ係数K
U以下の領域によって形成される斜線部の図形の重心G
が検出される。この結果、バーナー2Aの燃焼度操作量
Aは、当該重心Gの横軸位置が制御時刻tiにおける燃
焼度操作量UAiとされる。以上の処理によって、ステッ
プS8のFUZZY制御量算出処理が終了する。
【0069】このようにしてバーナー2Aの燃焼度操作
量UAが算出されると、制御コンピュータ10は、ステ
ップS9のルール処理2を実行する。このルール処理2
は、上記FUZZY制御量算出処理によって算出された
バーナー2Aの燃焼度操作量UAに基づいてバーナー2
B,2Cの各燃焼度操作量UB,UCを算出する処理であ
る。例えば、燃焼度操作量UB,UCは、下式(3),
(4)によって算出される。 UB=UA−5 (3) UC=UA−10 (4)
【0070】つまり、本実施形態では、各バーナー2A
〜2Cについて、式(3),(4)によって各段毎に重
み付けをすることにより、シャフト炉1において最も下
層に位置するバーナー2Aの燃焼度SVを最も大きく
し、上層に行くに従って燃焼度SVが小さくなるように
している。
【0071】また、このルール処理2では、上記図4の
パラメータ表に基づいて、次の2つのルール,につ
いて処理される。このルール,についても優先順位
が設定されており、複数のルールが適合する場合にはル
ールが優先的に適用されるようになっている。該ルー
ル,の詳細処理は以下の通りである。
【0072】 保持量Hが警報上限H.limH2(1
3.0t)未満の場合において、各バーナー2A〜2C
の燃焼度SVが通常下限SV.limL1(30%)以下に
あるときには、各バーナー2A〜2Cの燃焼度操作量U
A,UB,UCを通常下限SV.limL1(30%)とす
る。または各バーナー2A〜2Cの許容上限SV.limL
1A〜SV.limL1C以上、すなわちバーナー2Aにつ
いては80%、バーナー2Bについては75%、バーナ
ー2Cについては75%以上にある場合には、各バーナ
ー2A〜2Cの燃焼度操作量UA,UB,UCを各々の許
容上限SV.limL1A〜SV.limL1Cに設定する。
【0073】 保持量Hが警報上限H.limH2(1
3.0t)以上で指示される各バーナー2A〜2Cの燃
焼度SVが緊急下限SV.limL3(35%)以下の場合
には、各バーナー2A〜2Cの燃焼度操作量UA,UB
Cを緊急下限SV.limL3に設定する。
【0074】そして、制御コンピュータ10は、このル
ール処理2に基づいて現行のファジイ制御によってバー
ナー2B,2Cを十分に制御できるか否かを判断し(ス
テップS10)、現行のファジイ制御によって制御可能と
判断した場合は燃焼度制御量決定処理(ステップS11)
を実行し、一方、現行のファジイ制御によって制御でき
ないと判断した場合には制御周期調整処理(ステップS
16)を実行する。
【0075】ここで、上記ルール,の処理では制御
周期TSを変更する内容が含まれていないので、ステッ
プS11における判断は「Yes」となる。この結果、制
御コンピュータ10は、ステップS11の燃焼度制御量決
定処理によって最終的な燃焼度SVの操作量U’を決定
する。この燃焼度制御量決定処理では、鋳造速度センサ
19によって検出された溶銅Xbの鋳造速度St(t/h
r)を用いて、上記FUZZY制御量算出処理及びルー
ル処理2によって算出された各バーナー2A〜2Cの燃
焼度操作量UA〜UCが補正される。
【0076】例えば、定常的な鋳造速度Stが30(t/
hr)の場合において、保持量Hが8tonを越えていると
きには、各燃焼度操作量UA〜UCに(St/30)を乗算
することによって最終的な燃焼度操作量UA’〜UC’を
算出し、また保持量Hが12tonより小さいときには、
各燃焼度操作量UA〜UCに(30/St)を乗算すること
によって最終的な燃焼度操作量UA’〜UC’を算出す
る。
【0077】このようにして最終的な燃焼度操作量
A’〜UC’が算出されると、制御コンピュータ10
は、自動制御がON状態か否か、つまり当該精錬工場に
おいて制御室のスイッチが操作されて当該自動制御シス
テムが起動が指示されているか否かを判断する(ステッ
プS13)。そして、この判断が「Yes」の場合は制御
信号出力処理(ステップS14)を実行する。すなわち、
制御コンピュータ10は、上記最終的な燃焼度操作量U
A’〜UC’をデータ通信用コンピュータ12を介してプ
ロセスコンピュータ14に出力する。この結果、各バー
ナー2A〜2Cの燃焼度SVは、プロセスコンピュータ
14によって燃焼度操作量UA’〜UC’となるように制
御される。
【0078】一方、制御コンピュータ10は、ステップ
S13の判断が「No」であり各バーナー2A〜2Cが手
動制御されている場合には、上記制御信号出力処理を実
行することなく、次回データ収集時刻処理(ステップS
15)を実行する。この次回データ収集時刻処理では、1
分に初期設定されたデータ収集周期に基づいて次のデー
タ収集タイミングに至ったか否かが判断され、制御コン
ピュータ10は、次のデータ収集タイミングに至るまで
待機状態となると共に、次のデータ収集タイミングに至
ると上述したステップS2以下の処理を繰り返す。
【0079】なお、ステップS5のルール処理1には制
御周期TSを変更する処理が含まれている。したがっ
て、ルール処理1において実行されるルール〜の処
理結果によっては、ステップS6の通常制御継続の判断
処理結果が「No」となる。この場合は、現行の制御周
期TSによっては、保持炉4における溶銅Xbの保持量H
を最適保持量範囲(7t〜13t)内に維持できない状
態である。したがって、この場合、制御コンピュータ1
0は、ステップS16の制御周期調整処理によって、現行
の制御周期TSをルール処理1によって指定された制御
周期TSに変更する。
【0080】上記ルール〜では、保持量Hあるいは
保持量変化率dHの状態に応じて現行の制御周期TS
短縮する処理を行う。このような制御周期TSの短縮に
よって時間的に細かなバーナー2A,2B,2Cの燃焼
制御が実現されるので、バーナー2A,2B,2Cの燃
焼度の変動を抑えることが可能となると共に、バーナー
2A,2B,2Cの燃焼度の変動を大きくすることも可
能となる。この結果、バーナー2A,2B,2Cの燃焼
度の変動を抑えつつ、保持量Hを最適保持量範囲(7t
〜13t)内に維持することが可能となる。
【0081】そして、該変更された制御周期TSに基づ
いて制御タイミングに至ったか否かを判断し(ステップ
S17)、制御タイミングに至ったと判断した場合はステ
ップS18において燃焼度制御量決定処理(上記ステップ
S11と同様の処理)を実行した後、上記ステップS13の
処理に移る。一方、制御コンピュータ10は、ステップ
S17において制御タイミングに至っていないと判断した
場合には、処理を上記次回データ収集時刻処理(ステッ
プS15)に移す。
【0082】図7は、このような本実施形態の効果を示
す特性図である。このうち、(a)は保持量H(t)と
バーナー2Aの燃焼度SV(%)の時間変動を示し、
(b)は本実施形態を用いたバーナー2A〜2Cを自動
燃焼させた場合とバーナー2A〜2Cを手動制御によっ
て手動燃焼させた場合の統計量(平均値、標準偏差、最
大値、最小値)を示している。 図7(b)に示すよう
に、本実施形態によれば、保持量Hの変動が十分に最適
保持量範囲(7t〜13t)に収まると共に、バーナー
2Aの燃焼度SV(%)の時間変動も比較的小さく抑え
られている。また、本実施形態による自動燃焼が、従来
の手動燃焼に比較して優れていることが読み取れる。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わる鋳
造設備及びその原料溶解制御方法によれば、以下のよう
な効果を奏する。 (1)溶解炉において溶解された原料(溶解原料)を保
持炉に一旦貯留し、該保持炉から鋳造装置に一定量の溶
解原料を順次供給して鋳造を行う鋳造設備において、溶
解炉に備えられた原料加熱手段の燃焼度を保持炉におけ
る溶解原料の保持量が最適範囲となるように保持量及び
保持量変化率に基づいてファジー制御すると共に、保持
量または保持量変化率が特定の警戒値に至った場合に
は、保持量または保持量変化率に応じて規定される1つ
あるいは複数のルールに基づいて溶解炉に備えられた原
料加熱手段の燃焼度をルール制御する制御手段を具備す
るので、鋳造装置に供給される溶解原料の供給量をより
安定化することができる。 (2)制御手段は原料加熱手段の燃焼度の変動幅を抑え
るように制御周期を調整するので、溶解炉の急激な温度
変化を抑えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係わる鋳造設備の概要
構成を示す工程図である。
【図2】 本発明の一実施形態に係わる自動制御システ
ムの制御構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明の一実施形態に係わる原料の溶解制御
方法を示すフローチャートである。
【図4】 本発明の一実施形態に係わる原料の溶解制御
方法において、ルール処理に用いられるパラメーター
(警戒値)のパラメーター表である。
【図5】 本発明の一実施形態に係わる原料の溶解制御
方法において、ファジー制御に用いられる各種ファジー
量のメンバーシップ関数及びその組合せ関係を示す説明
図である。
【図6】 本発明の一実施形態に係わる原料の溶解制御
方法において、ファジー制御に基づくバーナー2Aの燃
焼度操作量UAを算出処理を示す説明図である。
【図7】 本発明の一実施形態の効果を示す特性図であ
る。
【符号の説明】
1……シャフト炉(溶解炉) 2……バーナー(原料加熱手段) 2A……A段のバーナー(原料加熱手段) 2B……B段のバーナー(原料加熱手段) 2C……C段のバーナー(原料加熱手段) 3……樋 4……保持炉 4a……出湯口 5……ポット 6……鋳造輪(鋳造装置) 7……鋳造ベルト(鋳造装置) 8……圧延機 9……コイラー 10……制御用コンピュータ(制御手段) 11……LAN(制御手段) 12……データ通信用コンピュータ(制御手段) 13……専用バス(制御手段) 14……プロセスコンピュータ(制御手段) 15……インタフェース(制御手段) 16……バーナー駆動装置(原料加熱手段) 17A,17B,17C……ガス圧計(制御手段) 18……保持量センサ(制御手段) 19……鋳造速度センサ(制御手段) Xa……電気銅(原料) Xb……溶銅(溶解原料) Xc……鋳造バー Xd……荒引線コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22D 45/00 B22D 45/00 B F23N 5/00 F23N 5/00 A F27B 3/28 F27B 3/28 (72)発明者 山道 哲雄 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 3K003 EA08 FA00 FB01 HA03 4E004 DA01 4K045 AA02 AA04 AA06 BA03 DA02 RB12 4K056 AA01 AA05 AA06 BA03 BB01 CA04 CA18 FA03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶解炉において溶解された原料(溶解原
    料)を保持炉に一旦貯留し、該保持炉から鋳造装置に一
    定量の溶解原料を順次供給して鋳造を行う鋳造設備にお
    いて、 溶解炉に備えられた原料加熱手段の燃焼度を保持炉にお
    ける溶解原料の保持量が最適範囲となるように保持量及
    び保持量変化率に基づいてファジー制御すると共に、保
    持量または保持量変化率が特定の警戒値に至った場合に
    は、保持量または保持量変化率に応じて規定される1つ
    あるいは複数のルールに基づいて溶解炉に備えられた原
    料加熱手段の燃焼度をルール制御する制御手段を具備す
    ることを特徴とする鋳造設備。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の鋳造設備において、制御
    手段は、前記ファジー制御及びルール制御によって算出
    された原料加熱手段の操作量を鋳造装置の鋳造速度に応
    じて補正することを特徴とする鋳造設備。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の鋳造設備におい
    て、制御手段は、ルール制御において、保持量または保
    持量変化率に応じて制御周期を調整することを特徴とす
    る鋳造設備。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の鋳造設備において、制御
    手段は、原料加熱手段の燃焼度の変動幅を抑えるように
    制御周期を調整することを特徴とする鋳造設備。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれかに記載の鋳造設備
    において、原料加熱手段が溶解炉に対して多段に設けら
    れている場合に、制御手段は、ファジー制御によって算
    出された原料加熱手段の操作量を段に応じて重み付けす
    ることを特徴とする鋳造設備。
  6. 【請求項6】 溶解炉において溶解された原料(溶解原
    料)を保持炉に一旦貯留し、該保持炉から鋳造装置に一
    定量の溶解原料を順次供給して該溶解原料の鋳造を行う
    鋳造設備の原料溶解制御方法であって、 溶解炉に備えられた原料加熱手段の燃焼度を保持炉にお
    ける溶解原料の保持量が最適範囲となるように保持量及
    び保持量変化率に基づいてファジー制御すると共に、保
    持量または保持量変化率が特定の警戒値に至った場合に
    は、保持量または保持量変化率に応じて規定される1つ
    あるいは複数のルールに基づいて溶解炉に備えられた原
    料加熱手段の燃焼度をルール制御することを特徴とする
    鋳造設備の原料溶解制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の鋳造設備の原料溶解制御
    方法において、前記ファジー制御及びルール制御によっ
    て算出された原料加熱手段の操作量を鋳造装置の鋳造速
    度に応じて補正することを特徴とする鋳造設備の原料溶
    解制御方法。
  8. 【請求項8】 請求項6または7記載の鋳造設備の原料
    溶解制御方法において、ルール制御において、保持量ま
    たは保持量変化率に応じて制御周期を調整することを特
    徴とする鋳造設備の原料溶解制御方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の鋳造設備の原料溶解制御
    方法において、原料加熱手段の燃焼度の変動幅を抑える
    ように制御周期を調整することを特徴とする鋳造設備の
    原料溶解制御方法。
  10. 【請求項10】 請求項6〜9いずれかに記載の鋳造設
    備の原料溶解制御方法において、原料加熱手段が溶解炉
    に対して多段に設けられている場合には、ファジー制御
    によって算出された原料加熱手段の操作量を段に応じて
    重み付けすることを特徴とする鋳造設備の原料溶解制御
    方法。
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CN115090855A (zh) * 2022-06-30 2022-09-23 中国联合网络通信集团有限公司 零件加工的控制方法、装置和设备
JP7469774B2 (ja) 2020-06-05 2024-04-17 株式会社宮本工業所 鋳造システムにおける溶解バーナの出力制御方法

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