JP2000018356A - 直進運動装置 - Google Patents

直進運動装置

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JP2000018356A
JP2000018356A JP10191565A JP19156598A JP2000018356A JP 2000018356 A JP2000018356 A JP 2000018356A JP 10191565 A JP10191565 A JP 10191565A JP 19156598 A JP19156598 A JP 19156598A JP 2000018356 A JP2000018356 A JP 2000018356A
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Japan
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toothed rail
case
teeth
linear motion
motion device
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JP10191565A
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English (en)
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Noriharu Hirose
範治 広瀬
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Nabtesco Corp
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Teijin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯付レールが取り付けられた中空の架台の騒
音を簡便に低減する直進運動装置を提供する。また、そ
の架台の施工に要する時間を短縮する直進運動装置を提
供する。 【解決手段】 架台(中空の溶接構造体)100の内部に
粒子状媒体(又は液状媒体)101を充填する。この粒子
状媒体101は、直進駆動機構部50から架台100へ伝播され
た振動を吸収して、架台100の騒音を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転運動入力を変
換して直進運動する直進運動装置、特に揺動板と略直進
軌道を形成する歯付レールとを利用し、その歯付レール
が中空の架台に取り付けられた直進運動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械の送り機構や各種搬送装置等に
おいては、回転運動を直線運動に変換する直進運動装置
が多用されている。この直進運動装置には回転入力軸方
向へ直進運動するものと、回転入力軸と直交する方向に
直進運動するものとがあるが、いずれのタイプでも機械
全体の小型化の要求に応えるべく小型、軽量で構成の簡
素なものが用いられている。また、直進運動装置の中で
もボールねじによって回転入力軸方向に直進運動させる
ものは直進による送り精度が高く高負荷にも耐え得るも
のとして知られているが、さらに近時、揺動タイプの能
動ラックと略直進軌道(緩やかに湾曲したものを含む)
を形成する歯付レールを利用して相当長い(あるいは緩
やかに湾曲した無限軌道上でも)大負荷に耐えつつ高送
り精度を保って略直進運動することのできる装置が提案
されている。この種の直進運動装置における歯付レール
は、山形鋼、H鋼、あるいは溝形鋼等の型鋼や角形鋼管
からなる架台に取り付けられており、この架台は工数を
削減するために溶接構造体として設計されている場合が
多い。
【0003】図8はこの種の直進運動装置を示し、図9
および図10はこの種の直進運動装置における歯付レール
及び直進駆動部を示しており、図9はその正面断面図、
図10は図9のB2 −B2 断面図である。これらの図に示
すように、この直進運動装置は受動ラックと案内レール
を兼用する歯付レール10、これと相対的な直進運動をす
る直進駆動機構部20、および歯付レール10を支持する架
台90を備えており、歯付レール10は複数の歯11と架台90
にレール10を固定するための複数のボルト穴12とを有し
ている。架台90は、角形鋼管を用いた溶接構造体であ
り、その内部には、図示しないコンクリートが充填され
固化されている。直進駆動機構部20は、ケース21と、ケ
ース21内に収納されて歯付レール10の歯11に噛合する複
数の揺動板22A,22B,22Cとを有しており、揺動板22
A〜22Cの歯23は歯付レール10の歯11のピッチと同一ピ
ッチの歯形を有している。これら揺動板22A〜22Cはク
ランク軸24、25を介してケース21に支持されており、片
方のクランク軸24は図示しない駆動モータにより駆動さ
れる入力軸となっている。そして、このクランク軸24が
入力により回転するとき、クランク軸24,25に支持され
た揺動板22A〜22Cが、ケース21内において所定の位相
差を保って互いに平行に円運動(以下、この運動状態を
単に揺動という)しながら歯付レール10の歯11に噛合
し、ケース21と歯付レール10とを歯付レール10の長手方
向に相対移動させるようになっている。
【0004】31,32は、歯付レール10の歯幅方向両側で
ケース21を歯付レール10に対して相対移動可能に案内す
るケース案内手段である。これらケース案内手段31,32
はケース21を歯付レール10の長手方向(軸方向)にのみ
案内するようになっており、案内手段32は、歯付レール
10の一側面部に形成された案内溝部33と、ケース21の一
方の側板部に設けられたボール循環部34と、案内溝部33
とボール循環部34とに係合する複数の循環式のボール35
とを有している。また、案内手段31は同様に、歯付レー
ル10の他側面部に形成された案内溝部37と、ケース21の
もう他方の側板部に設けられたボール循環部38と、案内
溝部37とボール循環部38との間に介装された複数の循環
式のボール39とを有している。
【0005】上記の構成において、図示しない駆動モー
タによりクランク軸24が駆動されると、クランク軸24,
25に支持された各揺動板22A〜22Cが前記所定の位相差
を保って揺動する。このとき、揺動板22A〜22Cのうち
何れか、例えば揺動板22Aは、ある揺動範囲(例えば0
度から180度の範囲)において、他の揺動板22B,22
Cとの位相差を一定に保ちながら、歯付レール10の中心
軸線から最も離隔する離隔位置に移動して歯23を歯11の
頂部に当接させた後、歯11の一方の斜面を押しながら歯
付レール10の中心軸線に接近し、更に歯付レール10の中
心軸線に接近して歯11の歯元間の谷間に至る。この動作
は他の揺動板22B,22Cについても同様であり、揺動板
22A〜22Cは前記所定の位相差を保って揺動するから、
各揺動板22A〜22Cの何れかが常に歯23によって歯11を
押し付ける。
【0006】一方、このような状態において、歯付レー
ル10とケース21は案内手段31,32によって歯付レール10
の長手方向にのみ相対移動するように案内されているか
ら、ケース21と歯付レール10の何れか一方(可動側)が
所定直進方向にのみ移動することになる。すなわち、揺
動板22A〜22Cが交互に歯11の一方の斜面を押しながら
歯付レール10の中心軸線に接近することで、歯付レール
10の長手方向に推力が作用することになる。そして、ク
ランク軸24,25の一回転当り歯11の1ピッチ分だけケー
ス21が歯付レール10の長手方向に相対移動し、ケース21
を取り付けた移動部が所定速度でゆっくりと移動する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
直進運動装置においては、各揺動板22A〜22Cの揺動に
伴って推力が生ずる際に、揺動板22A〜22Cの複数の歯
23と、歯付レール10の複数の歯11との噛合面にそれぞれ
接触圧が作用し、噛合い反力や推進反力によって歯付レ
ール10の受動ラックが加振され、その振動が架台90に伝
播して、歯付レール10のの振動による騒音が増大する。
この振動を抑えるため、上述のように架台90の溶接構造
体内部にコンクリートが充填されているが、そのコンク
リートは必ずしも構造体側板と密着せず、十分な制振効
果が得られないという問題があった。また、コンクリー
トを溶接構造体内部に充填する方法では、施工に要する
時間が長いという問題があった。
【0008】そこで、本発明は、歯付レールが取り付け
られた中空の架台(構造体)の騒音を簡便に低減する直
進運動装置を提供することを目的とする。また、本発明
は、その架台の施工に要する時間を短縮する直進運動装
置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請
求項1に記載の発明は、所定ピッチの複数の歯を有する
歯付レールと、前記歯付レールを支持する中空の構造体
と、回転運動入力を前記歯付レールに沿った直線運動に
変換する変換手段と、前記変換手段を収納するケース
と、前記ケースを前記歯付レールに対して相対移動可能
に案内する案内手段と、を備えた直進運動装置であっ
て、前記構造体の内部には、前記構造体の振動を吸収す
る粒子状媒体又は液状媒体が充填されたことを特徴とす
るものである。したがって、前記粒子状媒体又は液状媒
体により、前記変換手段から前記構造体へ伝播された振
動が吸収され、その振動によって生じる騒音が簡便に低
減される。また、請求項2に記載の発明は、所定ピッチ
の複数の歯を有する歯付レールと、前記歯付レールを支
持する中空の構造体と、歯付レールの歯とほぼ同一ピッ
チの複数の歯を有する複数の揺動板、前記揺動板の歯が
互いに平行にかつ所定の位相差を保って揺動するよう前
記揺動板に係合する回転可能な複数のクランク軸、およ
び、前記クランク軸を介して前記揺動板を前記歯付レー
ルに対し平行に対向支持するとともに前記揺動板を内部
に収納するケースを有し、前記クランク軸の回転を前記
ケースと歯付レールとの相対移動に変換する直進駆動機
構部と、前記歯付レールの歯幅方向両側で、前記ケース
を前記歯付レールに対し相対移動可能に案内する案内手
段と、を備えた直進運動装置であって、前記構造体の内
部には、前記構造体の振動を吸収する粒子状媒体又は液
状媒体が充填されたことを特徴とするものである。した
がって、前記粒子状媒体又は液状媒体により、前記直進
駆動機構部から前記構造体へ伝播された振動が吸収さ
れ、その振動によって生じる騒音が簡便に低減される。
さらに、請求項3記載のように、前記構造体は、金属材
料を溶接して断面角形に形成されたパイプ状構造体であ
るので、前記粒子状媒体又は液状媒体によって前記構造
体の振動が吸収され、その振動によって生じる騒音が簡
便に低減されるとともに、前記粒子状媒体又は液状媒体
を構造体内部に充填することにより、前記構造体の施工
に要する時間を短縮することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について添付図面を参照しつつ説明する。図1〜図6
は本発明の好ましい実施形態の一例を示す図であり、図
1はその断面図、図2はその側面図、図3はそのうちの
架台を除く部分の詳細を示す平面図、図4は図3のA−
A断面図、図5は図4のB1 −B1 断面図、図6は図4
のC−C断面図、図7(a)および図7(b)はそれぞ
れケースを構成するセグメントの斜視図である。
【0011】図1〜図6に示すように、この直進運動装
置は、所定ピッチの複数の歯T1 を有し直線軌道を形成
する歯付レール40と、その歯付レール40を支持する架台
100と、歯付レール40に沿ってこれと相対移動するよう
設けられた直進駆動機構部50(=変換手段)と、歯付レ
ール40の歯幅方向両側で直進駆動機構部50のケース51を
歯付レール40に対し相対移動可能に案内する案内手段70
とを備えている。
【0012】架台100は、角形鋼管を溶接して形成した
中空で断面角形のパイプ状構造体からなり、その構造体
内部には例えば粒子状媒体101としての砂が充填されて
いる。そして、架台100には固定用ボルト穴42bを通し
てボルト421により歯付レール40が取り付けられてい
る。この歯付レール40の振動(装置駆動時における揺動
板53A〜53Cの複数の歯T2と歯付レール10の複数の歯
T1との噛合い反力や推進反力によって生じた振動)が
架台90に伝播された場合は、その内部に充填された粒子
状媒体101が励振され、粒子同士の衝突で振動エネルギ
ーが吸収され、架台100の振動による騒音が抑制される
ようになっている。なお、本実施形態では、粒子状媒体
101として砂を用いたが、これに限らず、例えばガラス
ビーズ、鋼球等を用いてもよい。さらに、粒子状媒体に
限らず、液状媒体(例えば、油等の粘性流体又は粒子状
媒体と粘性流体との混合体)を用いてもよい。
【0013】歯付レール40は、例えば歯T1 を構成する
よう所定ピッチで平行に配列された複数の円柱状のピン
41と、これらピン41を軸線回りに回転可能に保持する複
数の平行な円弧溝部42aおよび複数の固定用ボルト穴42
bを有するレール本体42と、各ピン41の円弧溝部42a内
での回転以外の移動を規制するようピン41の両端部に係
合するL形断面の抑え板43とによって構成されている。
なお、重荷重であればピン41の周りに潤滑剤を付着させ
るのがよいが、小型、軽荷重の用途であればピン41の外
周部又はレール本体42の円弧溝部42aに潤滑被膜を形成
したりピン41を自己潤滑性の高い材料で形成したりする
ことができる。
【0014】直進駆動機構部50は、平行軸線上に配置さ
れた複数の軸穴52L,52Rを有するケース51と、歯付レ
ール40の歯T1 とほぼ同一ピッチの複数の歯T2 を有す
る複数の揺動板53A,53B,53Cと、これら揺動板53A
〜53Cに係合し各揺動板53A〜53Cの歯T2 が所定偏心
量で互いに平行にかつ所定の位相差を保って揺動するよ
う揺動板53A〜53Cを保持する回転可能な複数のクラン
ク軸54,55と、を有している。揺動板53A〜53Cは、例
えばケース51の内部に収納されるとともに、ケース51に
よりクランク軸54,55を介して歯付レール40に歯T1 を
対向させるよう互いに平行に支持されている。揺動板53
A〜53Cの歯T2 は例えばトロコイド曲線状又はサイク
ロイド曲線状の歯形を有している。また、揺動板53A〜
53Cはそれぞれクランク軸54,55にニードル軸受56a,
56b,56cを介して支持されており、両クランク軸54,
55は各一対の軸受57a,57bを介してケース51に支持さ
れている。また、揺動板53A〜53Cをクランク軸54,55
に組み付けるため、揺動板53A〜53Cのうち中央に配置
される揺動板53には大径の穴が、残りの揺動板52,54に
はこれより小径の穴がそれぞれ形成されており、これに
対応して、一方のクランク軸54の偏心カム部54a,54
b,54cのうち中央の偏心カム部54bは両側の残りの偏
心カム部54a,54cよりも大径に形成され、他方のクラ
ンク軸55の中央の偏心カム部55bも同様に両側の偏心カ
ム部(図示していない)より大径になっている。
【0015】この直進駆動機構部50は、片方のクランク
軸54が外部からの動力によって回転するとき、クランク
軸54,55とともに平行リンクを構成している揺動板53A
〜53Cを、所定の位相差を保って互いに平行に円運動
(揺動)させ、ケース51と歯付レール40を歯付レール40
の中心軸線方向に相対移動させる。すなわち、直進駆動
機構部50は、クランク軸54,55および揺動板53A〜53C
によって、クランク軸54への入力回転をケース51と歯付
レール40との所定直線方向への相対移動に変換する運動
変換機構として機能するようになっている。
【0016】一方、ケース51は、歯付レール10の歯幅方
向両側に平行に延在する一対の側板部61,62と、歯付レ
ール40の長手方向で揺動板53A〜53Cの両側に位置する
とともに前記一対の側板部61,62の両端部同士を互いに
連結する一対の端板部63,64と、を有している。また、
クランク軸54,55にニードル軸受56a,56b,56cを介
して複数の揺動板53A〜53Cを組み付けた状態で、クラ
ンク軸54,55を軸受57a,57bを介して回転自在に支持
し得るように、ケース51は、上下一対の略長方形の枠体
である第1,第2のセグメント511,512に分割され、複
数のボルト513によってそのセグメント同士を連結した
構造となっている。すなわち、第1のセグメント511に
よって側板部61,62および端板部63,64のそれぞれの上
半分が、第2のセグメント512によって側板部61,62お
よび端板部63,64のそれぞれの下半分が形成されてい
る。
【0017】案内手段70は、ケース51の第2のセグメン
ト512のうち側板部61,62を構成する部分、すなわちケ
ース51の一対の側板部61,62の下半部の内側に設けられ
たケース側案内溝部71,72と、歯付レール40の中心軸線
に対し高度な平行度を保って歯付レール40の長手方向に
延在するよう歯付レール40の両側面部に設けられたレー
ル側案内溝部73,74と、これらの案内溝部71〜74によっ
て形成される通路内に転動可能に設けられた複数のボー
ル75,76(転動部材、球形でないローラであってもよ
い)と、ケース51の側板部61,62の下半部に形成されて
前記通路とともにループ状のボール循環通路を構成する
循環通路部77,78と、を有している。前記ケース側案内
溝部71,72およびレール側案内溝部73,74はそれぞれ略
V字形断面のものを図示したが円弧状の断面を有するも
のでもよく、それに応じて循環通路部77,78も円形断面
の穴にすることができる。ボール75,76は、循環通路7
7,78を通して循環されつつケース側案内溝部71,72と
レール側案内溝部73,74との間を通過する際に、ケース
51を歯付レール40に対してその中心軸線と平行な図1中
のX方向に相対移動可能に案内するようになっており、
ケース51と歯付レール40との相対移動の向きに応じてボ
ール75,76が順方向又は逆方向に循環する。この案内手
段70は、上述のボール75,76を介してケース51と歯付レ
ール40を所定の軸線方向に相対移動可能に案内するとと
もに、両者の前記所定の軸線方向以外の方向への相対的
な移動や回動を規制するようになっている。
【0018】図7(a)および図7(b)にそれぞれ示
すように、第1のセグメント511のうち側板部61,62を
構成する部分61a,62aは一対の軸穴52L,52Rの半周
分の周壁面を形成する各一対の円弧溝部511a,511bを
有しており、同様に、第2のセグメント512のうち側板
部61,62を構成する部分61b,62bは軸穴52L,52Rの
残り半周分の周壁面を形成する各一対の円弧溝部512
a,512bを有している。また、第1、第2のセグメン
ト511,512の中央部には揺動板53A〜53Cを収納する長
方形断面の収納穴部511c,512cが形成されており、第
1のセグメント511の収納穴部511cを閉止するように、
第1のセグメント511の上部には凹部511dが形成され、
そこにカバー514が取り付けられている。さらに、第2
のセグメント512のうち一対の側板部61,62を構成する
部分61b,62bには、一対の同軸な丸穴512dが形成さ
れ、第2のセグメント512のうち一対の端板部63,64の
下半部を構成する部分63b,64bには、歯付レール40の
歯面部に対向する凹部512eがそれぞれ形成されてい
る。なお、カバー514はボルト515により第1のセグメン
ト511に取外し可能に取り付けられている。
【0019】また、本実施形態のケース51には、更に、
歯付レール40の長手方向で複数のクランク軸54,55の間
に位置して一対の側板部61,62の中間部を互いに連結す
る連結部521が設けられている。このケース51の連結部5
21は、図4に示すように、クランク軸54,55から等距離
を隔てる位置で、各揺動板53A〜53Cの所定位置に形成
された貫通穴部531,532,533を貫通するとともに、図
5に示すように複数のボルト522,523にねじ結合する両
端部で、第2のセグメント512のうち側板部61,62を構
成する側板部分61b,62bに着脱可能に連結されてい
る。また、揺動板53A〜53Cの各貫通穴部531,532,53
3の穴径および位置は、揺動板53A〜53Cがクランク軸5
4,55に支持された状態で、各揺動板53A〜53Cと連結
部521とが当接せず所定の隙間を隔てるように設定され
ている。
【0020】組立に際しては、クランク軸54,55に組み
付けた揺動板53A〜53Cの貫通穴部531,532,533に連
結部521を挿通しておき、その両端部を、一対の丸穴512
dにそれぞれ挿入したボルト522,523にねじ結合させて
側板部61,62の中間部に連結する。動作時には、駆動モ
ータ102によりクランク軸54が駆動されると、クランク
軸54,55に支持された各揺動板53A〜53Cが所定の位相
差を保って揺動しつつ、順次その歯T2 の斜面を歯付レ
ール40の歯T1 に押し付けることで、上述した歯付レー
ル10の長手方向への推力が作用する。
【0021】このように各揺動板53A〜53Cの揺動に伴
って推力が生ずるとき、揺動板53A〜53Cの歯T2 と歯
付レール10の歯T1 との複数の接触部位にそれぞれ接触
圧が作用し、その結果として揺動板53A〜53Cには、ク
ランク軸54,55をケース51とともに歯付レール10から離
隔させる向きに、比較的大きな反力が加わる。しかしな
がら、ケース51の側板部61,62がその両端部で端板部6
3,64によって互い連結されるのみならず、連結部521に
よってクランク軸54,55の支持部分の略中間位置でも互
いに連結され補強されているから、ケース51が小型の場
合であっても、従来のようにクランク軸支持部付近、す
なわち側板部61,62の中間部付近でケース21が膨らむこ
とがなく、下向きの片持ち構造となっているケース側案
内溝部71,72の下端部の間隔が拡がるような撓みも抑制
される。
【0022】本実施形態によれば、断面角形のパイプ状
構造体の内部に粒子状媒体101を充填して架台100を形成
したので、架台外部から伝播された振動によって粒子状
媒体101が励振され、粒子同士の衝突によって振動エネ
ルギーが吸収される。このため、架台100の振動が減衰
され、その振動によって生じる騒音を減少させる。この
粒子状媒体101による制振効果を実験するため、架台100
に相当する長さ4000mm、高さ150mm、幅150mm、板厚9mm
の断面角形のパイプ状構造体を形成し、その内部に粒子
状媒体101としての直径0.5mm〜1.0mmのモルタル用川砂
を充填したものと、そのパイプ状構造体の内部に粒子状
媒体を充填せず中空のままとしたものとに、それぞれ上
述の歯付レール40を取り付け、その歯付レール40に沿っ
て移動する直進駆動機構部50及び案内手段70を設け、そ
の直進駆動機構部50を所定の直進速度で駆動することに
より、架台外部から振動を与えて騒音を測定したとこ
ろ、表1に示す結果を得た。
【0023】
【表1】
【0024】この表1から、何れの直進速度において
も、架台内部に粒子状媒体101としての砂を充填した場
合(媒体あり)の方が、架台内部が中空の場合(媒体な
し)よりも、騒音レベルが低いことが明かである。な
お、粒子状媒体101として、ガラスビーズ、鋼球等を用
いた場合、あるいは液状媒体として、粘性流体又は粒子
状媒体と粘性媒体の混合体を用いた場合も、上述の制振
効果を得ることができる。
【0025】また、本実施形態によれば、架台内部に粒
子状媒体101を充填するだけでよいので、従来のように
コンクリートを架台(溶接構造体)内部に充填する方法
に比べ、低コストであって施工に要する時間を大幅に短
縮することができる。さらに、本実施形態によれば、歯
付レール40の歯幅方向両側に設けられて案内手段70によ
り案内される一対の側板部61,62が、揺動板53A〜53C
の両側に位置する一対の端板部63,64と、歯付レール40
の長手方向でクランク軸54,55の間に位置する連結部52
1とにより、その両端部および中間部にて互いに連結さ
れ補強されるので、案内手段70の安定した案内作用を得
ることができ、さらに、揺動板53A〜53Cがそれぞれケ
ース51の連結部521を貫通させる貫通穴部531〜533を有
し、ケース51の連結部521がケース51の側板部61,62に
着脱可能に連結されているので、ケース51の補強により
有効な位置に連結部521を配置することができるととも
に、装置の組立作業をも容易化することができる。
【0026】また、ケース51が、複数のクランク軸54,
55を挟む一方、側板部61,62および端板部63,64を構成
する第1、第2のセグメント511,512から構成され、こ
れら第1,第2セグメント511,512のうち歯付レール40
側の第1セグメント511が側板部61,62を構成する部分
に連結部521を連結させているので、より組立性の優れ
たものにすることができる。
【0027】その結果、ケース51が小型である場合であ
っても、揺動板53A〜53Cと歯付レール40との噛合状態
が安定したものとなり、高精度な直進送り精度を保つこ
とができ、近時の小型化、低コスト化要求に十分応える
ことができるとともに、架台101から発生する騒音を低
減することができる。
【0028】
【発明の効果】請求項1乃至3記載の発明によれば、直
進運動装置において、歯付レールを支持する中空の構造
体(=架台)の内部には、前記構造体の振動を吸収する
粒子状媒体又は液状媒体が充填されているので、架台外
部から伝播された振動によって粒子状媒体又は液状媒体
が励振され、粒子同士の衝突によって振動エネルギーが
吸収され、前記構造体の振動が減衰される。したがっ
て、その振動によって生じる騒音を簡便に減少させるこ
とが可能である。
【0029】また、粒子状媒体又は液状媒体を構造体内
部に充填するだけでよいので、従来のコンクリートを充
填して固化する方法に比べると、固化に要する時間を省
くことができ、前記構造体の施工に要する時間が短縮さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態の一例を示すその直
進運動装置の断面図である。
【図2】本発明の好ましい実施形態の一例を示すその直
進運動装置の側面図である。
【図3】図1の直進運動装置の一部を示す平面図であ
る。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】図4のC−C断面図である。
【図6】図4のB1 −B1 断面図である。
【図7】図3に示したケースの第1、第2のセグメント
を示す斜視図で、(a)はその第1のセグメントを、
(b)はその第2のセグメントを示している。
【図8】従来の直進運動装置の側面図である。
【図9】従来の直進運動装置の一部を示す正面断面図で
ある。
【図10】図9のB2 −B2 断面図である。
【符号の説明】
40 歯付レール 41 ピン 42b 固定用ボルト穴 50 直進運動機構部 51 ケース 52L,52R 軸穴 53A,53B,53C 揺動板 54,55 クランク軸 61,62 側板部 63,64 端板部 70 案内手段 71,72 ケース側案内溝部 73,74 レール側案内溝部 75,76 ボール(転動部材) 77,78 循環通路部 90,100 架台 102 駆動モータ 101 粒子状媒体 421,513 ボルト 511 第1のセグメント 512 第2のセグメント 521 連結部材 531,532,533 貫通穴

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定ピッチの複数の歯を有する歯付レール
    と、 前記歯付レールを支持する中空の構造体と、 回転運動入力を前記歯付レールに沿った直線運動に変換
    する変換手段と、 前記変換手段を収納するケースと、 前記ケースを前記歯付レールに対して相対移動可能に案
    内する案内手段と、を備えた直進運動装置であって、 前記構造体の内部には、前記構造体の振動を吸収する粒
    子状媒体又は液状媒体が充填されたことを特徴とする直
    進運動装置。
  2. 【請求項2】所定ピッチの複数の歯を有する歯付レール
    と、 前記歯付レールを支持する中空の構造体と、 歯付レールの歯とほぼ同一ピッチの複数の歯を有する複
    数の揺動板、前記揺動板の歯が互いに平行にかつ所定の
    位相差を保って揺動するよう前記揺動板に係合する回転
    可能な複数のクランク軸、および、前記クランク軸を介
    して前記揺動板を前記歯付レールに対し平行に対向支持
    するとともに前記揺動板を内部に収納するケースを有
    し、前記クランク軸の回転を前記ケースと歯付レールと
    の相対移動に変換する直進駆動機構部と、 前記歯付レールの歯幅方向両側で、前記ケースを前記歯
    付レールに対し相対移動可能に案内する案内手段と、を
    備えた直進運動装置であって、 前記構造体の内部には、前記構造体の振動を吸収する粒
    子状媒体又は液状媒体が充填されたことを特徴とする直
    進運動装置。
  3. 【請求項3】前記構造体は、金属材料を溶接して断面角
    形に形成されたパイプ状構造体であることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の直進運動装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020059104A (ko) * 2000-12-31 2002-07-12 양재신 진동억제를 위한 수치제어선반의 주축대 구조
CN109890561A (zh) * 2016-10-12 2019-06-14 斗山机床株式会社 刀具主轴及包括其的机床

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