JP2000017450A - 耐食性に優れた自動車用燃料容器 - Google Patents

耐食性に優れた自動車用燃料容器

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Pbを含有しないため、車を廃棄したときに
も環境汚染の懸念がなく、しかも劣化したガソリン、ア
ルコールを含有するガソリン等の腐食性の強い燃料を封
入した際に腐食を起こすことのない、優れた耐食性を有
する自動車用燃料容器を提供する。 【解決手段】 めっき付着量が10〜70g/m2 、S
n−1〜50%ZnであるSn−Zn合金めっき面に、
付着量がCr換算で100mg/m2 以下であるクロム
酸、シリカ、無機リン酸や有機リン酸からなるクロメー
ト被膜を処理、或いは更に有機樹脂を含有した樹脂クロ
メート被膜を処理した鋼板を用い、フランジを有する一
対の椀型成型体のフランジ部を連続的にシーム溶接して
一体とした耐食性に優れた自動車用燃料容器。 【効果】 化成処理を施したSn−Znめっき鋼板を使
用することで、Pbを含まない自動車用燃料容器が得ら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Pbを使用しない
ため、車を廃棄したときにも環境汚染の懸念が無く、し
かも劣化したガソリン、アルコールを含有するガソリン
等の腐食性の強い燃料を封入した際に腐食を起こすこと
のない、優れた耐食性を有する自動車用燃料容器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の燃料容器は、通常車体のデザイ
ンに合わせて最後に設計されることが多く、そのため形
状は一般に非常に複雑である。その構造は図1に示すよ
うに燃料給油口3、燃料供給ポンプ(図示せず)、燃料
ホース4、余分の燃料6を戻す燃料ホース4、燃料の揺
れる音を防止するセパレーター5(仕切り板)等を有す
る。また燃料容器本体1は、一対の椀型成型体をフラン
ジ部2をシーム溶接して一体化して形成される。フラン
ジ部2をシーム溶接する場合、成型製が不良であると、
重ねた2枚の板間に隙間が出来てしまい、シーム溶接時
の抵抗が高くなり、チリ発生がし易くなったり、最悪の
場合は溶接出来なくなることが発生する。フランジ以外
の溶接各部品はスポット溶接や半田付けあるいはロウ付
けで接合される。
【0003】この燃料容器は自動車の重要保安部品で、
具備すべき特性としては、燃料に対して十分な耐食性を
有していること、燃料の漏洩や透過がないこと、成型後
の疲労、あるいは衝撃による割れが無いこと等である。
耐食性については、腐食による孔あきの懸念のないこと
は勿論であるが、それ以外にも燃料容器内部の燃料ポン
プの入口にあるフィルターの目詰まりに繋がるような多
量の腐食生成物の生成が無いことも重要である。
【0004】これら様々な特性を有する燃料容器を得る
ために、材料、製造、製造法等の側面から様々な工夫が
なされている。材料側からの工夫の結果、燃料に対して
十分な耐食性を有し、腐食生成物の発生も少なく、溶接
や半田付けが容易で生産効率の優れたPb−Snめっき
鋼板による燃料容器がこれまで一般に使用されてきた。
しかしながら、その一方で周知のようにPbは環境に負
荷を与える金属である。また、Pb−Snめっき鋼板は
前述したように半田付け、ロウ付けが容易であるが、半
田の成分はSn−Pb系でやはりPbを含有する。従っ
て最近のPbを全く使用しない燃料容器開発の強い要求
に対して、本発明者らはSn−Zn合金めっき鋼板製の
燃料容器を開発した。
【0005】Sn−Zn合金めっきは、Sn表面に安定
な酸化被膜が形成され、ガソリンを始めとして、アルコ
ールやガソリン等が劣化したときに生じる有機酸に対し
ての良好な燃料耐食性と、Znの犠牲防食作用により、
Sn単独めっきの場合に発生し易い塩害環境下での赤錆
発生を抑制する効果を併せ持つめっきである。Sn−Z
nめっき鋼板製の燃料容器を実用化する上での課題が幾
つかあり、これまではその使用が制限されてきた。その
最大の課題は成型された一対の椀型成形体を接合するシ
ーム溶接性、および燃料容器内に設置される部品を容器
本体に接合する時のスポット溶接性であった。
【0006】すなわち、溶接に用いられる電極材質であ
るCuとめっき金属SnやZnは合金を形成し、Cu電
極の劣化を引き起こす。そのため、電極手入れ回数アッ
プやその時間のための燃料容器生産性の低下が懸念され
たからである。多量の容器を生産するプロセスにおいて
はこの効率低下は大きな課題となる。従来のPb−Sn
めっきの場合は、主金属のPbがCuと反応しないため
に電極損耗が殆ど起こらず、生産効率が高かった。
【0007】他の特性として、成形性や半田、ロウ付け
性がある。Sn−Znめっき鋼板は、Snの延性および
潤滑性からPb−Snめっき鋼板と同等の成形性を有し
ている。椀型に成型された時、フランジ部の平滑性に乏
しいと良好なシーム溶接が出来ない。すなわちフランジ
部を合わせた時の2枚の板隙間が板厚の3倍を超える
と、通電が出来にくくなり、抵抗値が高いことによる異
常発熱からチリ発生や、最悪の場合溶接できなくなる恐
れがある。また、ロウ付け性も、Pbを含まない半田と
して注目されているSn−Sb、Sn−AgやSn−Z
n等の低温半田材が適用できることが確認できている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、Sn−Zn
めっきの接合性低下(従来のPb−Snに比較して)を
改善することで、環境に優しく、かつガソリンを始めと
した各種燃料に対して優れた耐食性を備えた、新しい燃
料容器を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記した
ような燃料容器としての種々の特性を満たし、かつPb
を使用しない燃料容器を開発すべく、種々検討を重ね
た。その結果Sn−Znめっき鋼板の表面にクロメート
等の化成処理皮膜や樹脂被膜を施し、鋼板表面の抵抗値
を抑制することにより、溶接時の鋼板間の優先発熱を促
進し、これにより低電流で溶接することができ、結果電
極損耗が抑えられる、および化成被膜が電極と鋼板間に
存在することで、鋼板と電極の反応を抑制する効果があ
ることを知見した。これにより、Pbを使用せず、短期
間の孔あきの懸念がなく、しかも部品を効率よく接合す
ることが可能な燃料容器を発明したものである。
【0010】本発明の要旨とするところは、 (1)プレスによりフランジを有する一対の椀型に成型
する時、該フランジ部の成型度が板厚の3倍以下の板合
わせ間隔となるように成型されたフランジ部を連続的に
シーム溶接して一体とされた燃料容器であって、その構
成部材が内面または/および外面の最表面に化成処理皮
膜を有するSn−Znめっき鋼板であることを特徴とす
る耐食性に優れた自動車用燃料容器。 (2)SnおよびZnの全付着量が片面当たり10〜7
0g/m2 、Zn含有率が1〜50%であることを特徴
とする前記(1)記載の耐食性に優れた自動車用燃料容
器。
【0011】(3)化成処理皮膜が、Cr換算で付着量
100mg/m2 以下、クロム酸、シリカまたは/およ
び無機リン酸または/および有機リン酸からなるクロメ
ート被膜であることを特徴とする前記(1)または
(2)記載の耐食性に優れた自動車用燃料容器。 (4)化成処理皮膜が、Cr換算で100mg/m2
下、クロム酸、シリカ、無機リン酸および有機樹脂から
なる樹脂クロメート被膜であることを特徴とする前記
(1)または(2)記載の耐食性に優れた自動車用燃料
容器。 (5)化成処理皮膜膜厚みが0.1〜2μmであること
を特徴とする前記(1)〜(4)記載の耐食性に優れた
自動車用燃料容器である。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
よる燃料容器は、上部容器と下部容器をプレス成型等に
よりフランジを有する椀型に成型し、上下を合わせてフ
ランジ部をシーム溶接した形態を有する。またその構造
は特に限定しないが、通常の燃料容器と同様、燃料給油
口、燃料供給ポンプ、燃料ホース、余分の燃料を戻す燃
料ホース、燃料の揺れる音を防止するセパレーター等を
備えることが望ましい。またこれらを接合する方法はス
ポット溶接あるいは半田付けまたはロウ付けとする。半
田付けとロウ付けの相違はやや不明確であるが、ここで
は450℃以上の融点を有する金属による接合をロウ付
け、それ未満の温度の金属によるものを半田付けと称す
る。
【0013】本発明における最大の特徴は、燃料容器を
構成する材料、つまり容器本体は言うに及ばず、内部の
セパレーター、給油口等、あるいはこれらを接合する半
田およびロウ材もPbを含有しないことにある。そのた
め、従来のPbを含有していた燃料容器本体を最表層に
化成処理皮膜を有するSn−Znめっき鋼板とし、また
半田、ロウ付け材もPbを含有しないSn系の材料とす
る。Sn−Znめっきの製造は、溶融法や電気めっき法
等いずれでもよい。また、合金をめっきすることも、或
いはZnとSnを2層にめっきした後、加熱合金化させ
てもよい。
【0014】本発明の開示するようなSnを含有する低
融点のめっきを有する鋼板を椀型に成型し、フランジ部
を溶接する際には、板隙間が板厚の3倍以下である必要
がある。その理由は、定かではないが板隙間が板厚の3
倍超の部分があると、通電をして溶接をする際に、抵抗
値が高いことによる異常発熱によりチリが発生するため
と考えられる。最悪の場合溶接が出来なくなる場合があ
る。本発明におけるめっき量については、10g/m2
未満では燃料耐食性が不足する。逆に70g/m2 を越
えると耐食性は向上するも溶接性が極端に低下する。以
上から、Sn−Znのめっき量は10〜70g/m2
望ましい。とりわけ25〜50g/m2 が、耐食性と接
合性がバランスするめっき量である。
【0015】次に、Sn−Znめっきの組成であるが、
Znの含有量で1重量%以上、50重量%以下が良い。
1重量%未満では、Snめっきに発生するめっきピンホ
ール抑制効果がないこと、および犠牲防食作用が発揮さ
れないため耐食性が十分でない。また、50重量%を越
えると犠牲防食作用は維持されるが、Znを主体とする
腐食物の発生が高まり、燃料容器内ではパイプ等の詰ま
りを発生させる原因となる。よって、Znの含有量は1
重量%以上、50重量%以下が好ましい。
【0016】Sn−Znめっき後に化成処理被膜を施す
目的は前述したように、接合性向上が主な狙いである。
化成処理を施さない場合には板−板および溶接電極−板
間の接触抵抗が小さく、抵抗溶接に必要な板−板間での
発熱が起こりにくい。その結果、過大な溶接電流を掛け
なければ必要な溶接ナゲットが形成できないことにな
る。さらには、溶接電極材Cuとめっき金属SnやZn
との反応抑制にも少なからず有効である。ただ、多量の
化成被膜もまた接合性を低下させる。これは、絶縁被膜
である化成被膜が厚く成り過ぎて、通電ができなくなる
からである。以上のような理由から、クロメート被膜で
あればCr換算で100mg/m2 以下が望ましい。
【0017】このクロメート被膜を構成する成分につい
ては、クロム酸−シリカの混合から、さらに無機リン酸
や有機リン酸を添加したものが考えられる。シリカは耐
食性向上とその絶縁性から適当な被膜抵抗値を確保する
のに適当な素材である。リン酸も同様な効果があるが、
クロム酸(Cr6+イオン)の黄色を抑制することにも有
効である。有機リン酸はエッチング作用が強く、酸化膜
の生成したSn−Znめっき上でも均一にクロメート被
膜処理を行うのに有効である。
【0018】さらに、有機樹脂の添加もあり得る。有機
樹脂添加は、成形時のカジリ抑制に有効であるし、その
上に塗装する場合には塗料密着性を向上させる。ただ、
有機樹脂も厚くなると絶縁被膜としての作用が強くなる
ため、接合性が急激に低下してくる。0.1μ未満では
その効果が発揮されず、2μを越えると絶縁被膜として
の作用が強い。よって、有機樹脂を含有する場合、その
膜厚は0.1〜2μが望ましい。その樹脂皮膜の組成、
構造等は特に限定を設けない。樹脂として使用される系
として、例えばアクリル酸または/及びメタアクリル酸
エステル、カルボン酸ビニルエステル、ビニルエーテ
ル、スチレン、アクリルアミド、アクリロニトリル、ハ
ロゲン化ビニルなどのエチレン系不飽和化合物及びエポ
キシ、ウレタン、ポリエステル等がある。
【0019】本発明にように、クロメート中に有機樹脂
を含有する、所謂樹脂クロメート皮膜は、被膜中に均一
にクロム酸化物が分散している。この中のCr6+がタン
クとして使用中に溶出して安定した耐食性が得られる。
また、標準的な樹脂皮膜処理であるクロメート処理後の
樹脂塗装処理に比べて、一工程で処理が可能なためコス
ト上も有利な処理である。さらには低温で硬化可能な樹
脂を使用することにより、特別な乾燥炉を必要とせず、
従来のクロメート処理設備で処理可能であるという利点
も有している。従来のクロメート設備を使用するような
場合には、樹脂種は低温焼付けの可能なエマルジョンタ
イプの樹脂等を使用することが望ましい。また樹脂中に
例えば少量の潤滑剤、防錆顔料等を添加することでさら
なる効果の向上も期待できる。
【0020】その他材料側からの特徴を更に述べる。成
型体の材料であるSn−Znめっき鋼板は、合金層とS
n−Znめっき層からなる。合金層は、SnX FeY
主体である。溶融しためっき金属の鉄面への濡れ性を向
上させるため、プレめっきを行うこともある。例えばN
iめっきを0.5〜1g/m2 施した鉄面を用いると金
属濡れ性が良好で、均一なSn−Znめっき被膜が得ら
れる。その場合の合金層はNia Snb やSnX FeY
の混合と思われる。
【0021】燃料容器の鋼成分は特に限定するものでは
ない。しかし複雑な成型を受ける部位だけに、加工性に
優れたIF鋼の適用が望ましく、さらには溶接後の溶接
気密性、二次加工性等を確保するためにBを数ppm添
加した鋼板が望ましい。またこの燃料容器用のSn−Z
nめっき鋼板の製造法は通常の方法によるものとする。
鋼成分は例えば転炉−真空脱ガス処理により調節されて
溶製され、鋼片は連続鋳造法等で製造され、熱間圧延さ
れる。また、それに続く冷間圧延の条件は鋼板の深絞り
性に影響を与える。
【0022】特に優れた深絞り性を付与するには、熱延
時の加熱温度を1150℃程度と低めに、また熱延の仕
上げ温度は800℃程度と低めに、巻取り温度は600
℃以上と高めに、冷延の圧下率は80%程度と高めにす
ると良い。冷延後ゼンジマー方式の溶融めっき法で行う
場合には、再結晶焼鈍はこの溶融めっきライン中で行
い、めっきの付着量を調節した後、めっきの後面、ある
いは塗装ラインにより化成処理被膜を付与する。或い
は、電気めっき法でめっきする場合は、焼鈍まで行った
鋼板に陰極電解法でSn−Zn合金を1度にめっきする
か、SnとZnを別々に2層にめっきした後、250〜
450℃で加熱処理する。
【0023】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。実際の燃料容器は様々な成型があり、一様ではな
い。そこで種々の鋼成分、めっき組成、樹脂皮膜を有す
る溶融Sn−Znめっき鋼板(板厚0.8mm)、およ
びPb−Sn合金めっき鋼板を材料として、加工の異な
る数種類の燃料容器の製造を行った。加工度合いを定量
的に把握するため、板厚減少率で評価した。これは成型
前および成型後の各部位で板厚を測定し、板厚減少率を
計算し、この最大値で加工度を評価するものである。成
型後の小部品の接合にはスポット溶接およびロウ付けを
使用した。使用した材料の鋼成分を表1に、めっき、化
成皮膜の明細を表2に、燃料容器の製造条件を表3に示
す。こうして製造した燃料容器の耐食性を下記に示した
方法により評価し、その結果も表3にまとめた。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】(1)耐食性評価 ガソリンに対する耐食性を評価した。方法は成型した燃
料容器を恒温に保って、試験液を連続的に循環させた。
試験後切り出して燃料容器の腐食状況を目視観察した。 〔試験条件〕 試験液 :ガソリン+蒸留水10%+蟻酸200ppm 試験期間:40℃で3ケ月放置
【0028】〔評価基準〕 〇:赤錆発生0.1%未満 △:赤錆発生0.1〜5%または白錆発生有り ×:赤錆発生5%超または白錆顕著
【0029】(2)接合性 スポット溶接での連続打点数を評価 〔評価基準〕 ◎:連続打点数≧300点 ○:300>連続打点数≧150点 △:150>連続打点数≧50点 ×:50点>連続打点数
【0030】シーム溶接時の仕上がり性を評価 ○:チリ発生なく、溶接欠陥(融け落ち、穴明き)もな
く、仕上がり良好 △:チリ発生あるが、溶接欠陥なし ×:溶接欠陥あり
【0031】表3に示すように、化成処理をしない場合
やめっき付着量が高い場合には接合性が極めて悪く(比
較例1〜3)、めっき層Zn含有率が高い場合(比較例
4)はガソリン耐食性が劣る。本発明の範囲の鋼板であ
れば、耐食性と接合性のバランスが取れた材料であり、
燃料容器として使用に耐える。また、プレス後の成型体
フランジ部の加工度(合わせ板間隙)が悪い場合はシー
ム溶接仕上がりが不良となる。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は最近問題と
なりつつある環境へのPb汚染の懸念を解消し、しかも
厳しい形状に成型しても耐食性に優れた燃料容器を提供
するものである。また高まりつつある環境保全の声に応
えるものでもあり、今後大幅な需要が見込まれ、産業上
の寄与が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車用燃料容器の概略の構造を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 燃料容器本体 2 フランジ 3 燃料給油口 4 燃料ホース 5 セパレーター 6 燃料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 布田 雅裕 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 佐藤 久明 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 岡田 伸義 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 Fターム(参考) 3D038 CA06 CB01 CC01 4K023 AB34 EA01 4K026 AA02 AA07 AA10 AA12 AA13 AA22 BA06 BB08 BB10 CA16 CA22 CA26 CA37 CA39 CA41 DA16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレスによりフランジを有する一対の椀
    型に成型する時、該フランジ部の成型度が板厚の3倍以
    下の板合わせ間隔となるように成型されたフランジ部を
    連続的にシーム溶接して一体とされた燃料容器であっ
    て、その構成部材が内面または/および外面の最表面に
    化成処理皮膜を有するSn−Znめっき鋼板であること
    を特徴とする耐食性に優れた自動車用燃料容器。
  2. 【請求項2】 SnおよびZnの全付着量が片面当たり
    10〜70g/m2、Zn含有率が1〜50%であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の耐食性に優れた自動車用
    燃料容器。
  3. 【請求項3】 化成処理皮膜が、Cr換算で付着量10
    0mg/m2 以下、クロム酸、シリカまたは/および無
    機リン酸または/および有機リン酸からなるクロメート
    被膜であることを特徴とする請求項1または2記載の耐
    食性に優れた自動車用燃料容器。
  4. 【請求項4】 化成処理皮膜が、Cr換算で100mg
    /m2 以下、クロム酸、シリカ、無機リン酸および有機
    樹脂からなる樹脂クロメート被膜であることを特徴とす
    る請求項1または2記載の耐食性に優れた自動車用燃料
    容器。
  5. 【請求項5】 化成処理皮膜膜厚みが0.1〜2μmで
    あることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の
    耐食性に優れた自動車用燃料容器。
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