JP2000017378A - 水中溶接性に優れる鋼矢板 - Google Patents
水中溶接性に優れる鋼矢板Info
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Abstract
Z 硬化の問題を解消した、水中での溶接性に優れる鋼矢
板について提案する。 【解決手段】 C:0.005 〜0.030 mass%、Si:1.0 ma
ss%以下、Mn:0.6 〜2.0 mass%、Al:0.1 mass%以
下、P:0.015 mass%以下、S:0.015 mass%以下、N
b:0.010 〜0.1 mass%、Ti:0.005 〜0.030 mass%お
よびB:0.0010〜0.0040mass%を含有し、残部がFeおよ
び不可避的不純物の組成とする。
Description
用いられる鋼矢板、とりわけ水中における溶接時の割れ
並びに溶接熱影響部(以下、HAZ と示す)の硬化を抑制
した、靱性に優れた鋼矢板に関するものである。
留めなどの公共性の高い土木工事において主に使用さ
れ、特に腐食環境下で長期間使用されることから、耐食
性を向上させるために、エポキシ樹脂やポリエチレン樹
脂などの高分子材料の貼付や電気防食などの各種処理が
施されている。
製造した後、高分子シートの貼付工程が必要となり、生
産性が低く、製造コストが大きく増加することや施工中
にこのシートが剥離し、防食機能が部分的に低下するな
どの問題がある。
鋼矢板表面に犠牲アノードを溶接して電気防食を行うこ
とから、安価で簡便な防食方法である。しかし、この電
気防食用の電極板は水中で溶接によって取付けられ、こ
の溶接処理が水素の侵入しやすい環境下における局部的
な急速加熱および急速冷却を伴うために、溶接割れやHA
Z の靱性低下が助長されることが、問題として残る。
設を調査した結果、水中溶接により陽極鋼板を取り付け
た部位を起点に鋼矢板が破壊していることが判明し、こ
のような大地震においても被害を最小限にする、安価で
かつ高い信頼性を有する鋼矢板の開発および提供が望ま
れている。
るSY295 並びにSY390 グレードがあり、化学成分とし
て、P:0.040 mass%以下、S:0.040 mass%以下およ
びCu:0.25mass%以上の規定と、降伏応力 (Y.S.) 、引
張強さ (T.S.) および伸び (El) に関する規定とが、そ
れぞれ記載され、溶接性や靱性に関する規定はない。
2 〜0.42mass%およびMn:0.84〜1.40mass%を含む中炭
素鋼が、一般的に用いられている。しかし、このような
中炭素鋼では、水中溶接といった過酷な溶接施工環境下
において、溶接割れやHAZ の靱性低下に対して十分な性
能を発揮できないことは上述のとおりであり、優れた溶
接性や高い靱性を有する鋼矢板が求められていた。
した鋼矢板が、特開平8−269622号および特開平10−17
21号各公報に提案されている。すなわち、特開平8−26
9622号公報には、C:0.05〜0.25mass%、Si:0.05〜0.
50mass%、Mn:0.4 〜2.0 mass%、Cu:1.0 mass%以
下、Ni:1.0 mass%以下およびNb:0.05mass%以下を含
み、残部がFeおよび不可避的不純物から構成され、さら
にNや炭素当量を規制した溶接特性の優れた鋼矢板の製
造方法が開示されている。
05〜0.18mass%を含有し、かつ0.05mass%≦ (2Nb +V
+Ti) ≦0.20mass%を満足し、炭素当量が0.40mass%以
下である、水中溶接性と靱性に優れる鋼矢板の製造方法
が開示されている。
報においては、溶接性を考慮して炭素当量の規制を制限
しているために、現行の鋼矢板よりも溶接部の割れに対
する改善が見込まれるが、なお溶接割れ率を0%にでき
ないことや、HAZ の硬さがHV350 以上の高い範囲にあ
り、HAZ 靱性に課題を有していた。
も、溶接部の最高硬さがHV300 を超えており、HAZ 靱性
になお課題が残る。また、母材の強度確保の観点から、
加速冷却を行う場合がほとんどであり、その冷却の制約
条件、つまり500 ℃以上800 ℃以下の温度域を冷却速度
30℃/s以下で制御冷却すること、を考慮すると、鋼矢板
特有の形状において均一な冷却を達成することは困難で
あることが明らかであり、材質の均一性も問題となる。
重要になるため、開口部の幅や噛み出し量を所定の範囲
に抑える観点から、成形性を重視して、圧延仕上温度を
800℃以上、通常は950 ℃以上としている。そのため、
組織が粗くなり、母材の靱性といえども−20℃程度であ
り、溶接割れやHAZ 硬化性の問題と共に、母材の靱性が
低いことも問題である。
での溶接における、溶接割れやHAZ硬化の問題を解消し
た、水中での溶接性に優れる鋼矢板について提案するこ
とを目的とする。
で溶接した際のHAZ の最高硬さおよび溶接割れの有無、
並びに母材の強度特性について、様々な角度から鋭意検
討を行った結果、この発明を導くに到った。
おりである。 (1) C:0.005 〜0.030 mass%、Si:1.0 mass%以下、
Mn:0.6 〜2.0 mass%、Al:0.1 mass%以下、P:0.01
5 mass%以下、S:0.015 mass%以下、Nb:0.010 〜0.
1 mass%、Ti:0.005 〜0.030 mass%およびB:0.0010
〜0.0040mass%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純
物からなることを特徴とする水中溶接性に優れる鋼矢
板。
mass%以下、Mn:0.6 〜2.0 mass%、Al:0.1 mass%以
下、P:0.015 mass%以下、S:0.015 mass%以下、N
b:0.010 〜0.1 mass%、Ti:0.005 〜0.030 mass%お
よびB:0.0010〜0.0040mass%を含み、さらにCu:1.0
mass%以下、Ni:1.0 mass%、Cr:1.0 mass%以下、M
o:0.3 mass%以下、V:0.10mass%以下、Ca:0.0010
〜0.0100mass%、REM : 0.002 〜0.030 mass%の1種ま
たは2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物
からなることを特徴とする水中溶接性に優れる鋼矢板。
験結果について、詳しく説明する。すなわち、Si:0.3
mass%、Mn:1.5 mass%、Al:0.03 mass %、P:0.01
0mass%、S:0.005 mass%、Nb:0.04 mass %、Ti:
0.015 mass%およびB:0.0010 mass %の基本組成に、
C量を0.018 〜0.35mass%の範囲で種々に変化させて含
有する種々の鋼を用いて、母材の強度特性、水中溶接時
の割れの有無およびHAZ の硬さについて調査した。すな
わち、各種鋼を用いて、鋼矢板の圧延を模擬して、1270
℃に加熱してから圧延仕上温度850 ℃で板厚20mmまで圧
延後に放冷することによって、鋼板を作製し、供試材と
した。
流:160 〜230 A,電圧:34〜50V,溶接速度:7.5 〜
8.3 cm/min,平均入熱:58 kJ/cmおよび溶接長さ:150
mmの条件で軟鋼用被覆アーク溶接棒(4.0 mmφ)を用い
て、溶接を施した際の溶接割れ発生率を調査した。その
調査結果を、図1に示すが、C含有量が低くなると溶接
割れ発生率が低下し、とくにC含有量が0.03mass%以下
の領域では、溶接割れの発生率を0%にすることが可能
である。
20分割に切断し、その断面を研磨させた後、割れの有無
を調べ、20断面あたりの割れ発生個数から、溶接割れ発
生率を求めた。
施した際のHAZ の最高硬さについて調査した結果を、図
2に示す。C含有量が低下するにつれてHAZ の最高硬さ
も低下する傾向が示され、C含有量が0.030 mass%未満
の領域ではHV280 以下となり、HAZ の硬化を非常に小さ
く抑制できることが判明した。
化は、図3に示すように、C含有量の低下とともにパー
ライト分率が減少するために低下し、鋼矢板としての十
分な強度が得られていないことも判明した。
イト組織が主体の現状の組織形態を踏襲した鋼矢板で
は、母材の強度確保と水中での溶接性とを両立させるの
は困難であることが明らかになり、次に、組織制御によ
る高強度化の可能性について検討した。
%およびMn:1.5 mass%を基本組成として、Nbを単独添
加した鋼、Bを単独添加した鋼、そしてNbおよびBを複
合添加した鋼から、上記した実験と同様に製造した鋼板
の、0.2 %Y.S.について測定した結果を示す。同図か
ら、基本組成鋼およびこの組成にNbやBを単独添加した
鋼では、フェライト主体組織が形成され、0.2 %Y.S.の
向上効果は小さかった。一方、NbおよびBを複合添加し
た鋼では、フェライト変態が抑制され、ベイナイト主体
組織を形成した結果、0.2 %Y.S.は大幅に向上し、鋼矢
板として十分な強度を得ることができた。
%、Mn:1.55mass%、Nb:0.050 mass%およびB:0.00
20mass%に、種々の含有量のPを含有する鋼から、上記
した実験と同様に製造した鋼板について、水中溶接を想
定した熱サイクルを実施してHAZ を再現し、その再現HA
Z の靱性を調べた。図5に、再現HAZ 靱性に及ぼすPの
影響を示すように、Pが0.015 mass%を超えるような領
域では、粒界破壊を生ずるために、再現HAZ 靱性を大き
く低下させた。しかしながら、Pを0.015 mass%未満に
することにより粒界脆化が抑制され、良好なHAZ 靱性を
示した。なお、このような現象は、B無添加材では認め
られないことから、極低C−Nb−B鋼においてPによる
粒界脆化が特に顕著に生じるため、Pの取り扱いが重要
なポイントになる。
よびBを複合添加してベイナイト組織として、高強度の
下に、水中での溶接割れを回避するとともに、HAZ の硬
化をHV280 以下にまで低減すること、さらにPを制限し
てHAZ の粒界脆化をも防止することによって、溶接部特
性を飛躍的に向上させたところに特徴がある。
定理由について述べる。 C:0.005 〜0.030 mass% Cは、前述のとおり、水中での溶接割れをまねき、また
HAZ の硬化能の増大による靱性低下をもたらす元素であ
り、0.030 mass%以下とする必要がある。一方、0.005
mass%未満にするには、製鋼プロセスにおいて脱炭のた
めの処理時間の増大や使用原料の高級化が避けられず、
経済性が損なわれるため、Cは0.005 〜0.030 mass%の
範囲とした。
ある。本来、溶接構造用鋼では、HAZ の靱性が損なわれ
るために、0.6 mass%程度を上限に制限されてきたが、
この発明ではC量を極端に少なくすることから、HAZ の
靱性に有害な島状マルテンサイト(M−A)の生成量が
少なくなる結果、Siについて特に厳しい制限を行う必要
はなく、1.0 mass%を上限として添加できる。下限につ
いては特に規定しないが、強度を確保するためには0.02
mass%以上とすることが好ましい。
要な元素であるが、2.0 mass%を超えると強度が必要以
上に高くなりすぎ、靱性を低下させる。一方、0.6 mass
%未満では安定的にベイナイト組織が得られず、必要母
材強度を満たさないことから、Mnは0.6 〜2.0 mass%の
範囲とした。
鋼の清浄性を阻害することから、0.1 mass%以下に制限
した。なお、Ti脱酸を行うことによって、Alレスとする
ことも可能である。
重要な元素であり、Pが0.015 mass%を超える領域では
粒界脆化を助長し、HAZ 靱性を低下させる。そのため、
Pは0.015 mass%以下にする必要がある。
015 mass%以下に制限する。
イナイト組織を形成し、母材の強度を上昇させる重要な
元素である。また、Nbはオーステナイトの未再結晶域を
拡大させて組織を微細化するのに有効な元素でもある。
これらの効果は、0.010 mass%未満では得られず、逆に
0.1 mass%を超えての添加は母材並びにHAZ の靱性を低
下させるため、0.010 〜0.1 mass%の範囲とする。
ーBとして残留させることにより、粒界からのフェライ
ト変態を抑制させる重要な元素である。また、製鋼プロ
セスにおいて、脱酸元素として使用することもある。こ
れら効果は、0.005 mass%未満では認められず、逆に0.
030 mass%を超えての添加は母材靱性を低下させるた
め、0.005 〜0.030 mass%の範囲とした。
ライト変態を抑制させる重要な元素であり、一方で前述
したNbとの微量複合添加において、著しい変態強化作用
をも持つ。さらに、NbおよびBの複合添加によって、γ
単相領域が拡大し、成形可能温度領域も拡大するため、
母材の靱性向上にも寄与する。これらの効果は、0.0010
mass%未満では発現せず、逆に0.0040mass%を超えて添
加しても、その効果が飽和することから、0.0010〜0.00
40mass%の範囲とする。好適な範囲としては、0.0015〜
0.0030mass%の範囲である。
ない大気暴露域や飛沫域における耐食性および強度の向
上、また連続鋳造時の割れ防止、そしてHAZ 靱性の向上
などを所期して、Cu, Ni, Cr, Mo, V, REM およびCaを
選択的に1種または2種以上添加することができる。
電気防食効果が期待できない大気暴露域や飛沫域の耐食
性向上を所期する場合はCu, CrおよびMoが好適であり、
同様に、強度向上を所期する場合はCu, Cr, Moおよび
V、連鋳時の割れ防止を所期する場合はNi、そしてHAZ
靱性向上を所期する場合は REMおよびCaが、それぞれ好
適である。なお、これらの元素の添加によって、この発
明の課題である水中における溶接性などは全く損なわれ
ることはない。
べる。 Cu:1.0 mass%以下 Cuは、耐食性向上に有効な元素であると共に、ベイナイ
ト変態開始温度を低温化し、強度上昇にも有効に作用す
る。しかしながら、1.0 mass%を超えると、圧延中の割
れの発生や表面傷を助長するため、添加の上限を1.0 ma
ss%とする。なお、下限は特に設ける必要がないが、か
ような効果を得るためには0.05mass%以上の添加が必要
である。
用な元素であり、Cu添加量に対して1/2 以上の量のNiを
添加することが望ましいが、Niは非常に高価な元素であ
り、多量に添加すると経済性を失するから、その上限を
1.0 mass%とした。
があるが、1.0 mass%を超えての添加はHAZ の靱性を低
下させるため、1.0 mass%以下とした。なお、下限は特
に設けないが、かような効果を得るためには0.05mass%
以上の添加が必要である。
あるが、0.3 mass%を超えての添加はHAZ 靱性を低下さ
せる上、非常に高価な元素であるので経済性も失するた
め、0.3 mass%を上限とした。なお、下限は特に設けな
いが、かような効果を得るためには0.01 mass %以上の
添加が必要である。
素であるが、0.10mass%を超えて添加しても飽和するこ
とから、上限を0.10mass%とした。なお、下限は特に設
けないが、かような効果を得るためには0.005 mass%以
上の添加が必要である。
であるが、0.0010mass%未満ではその効果に乏しく、逆
に0.0100mass%を超えて添加すると、鋼の清浄性を阻害
することから、0.0010〜0.0100mass%の範囲とした。
に有効な元素であるが、0.002 mass%未満ではその効果
に乏しく、逆に0.030 mass%を超えて添加すると鋼の清
浄性を阻害することから、0.002 〜0.030 mass%の範囲
とした。
えないが、O:0.040 mass%以下、N:0.070 mass%以
下に制限することが望ましい。特にNについては、Tiに
よって完全にTiN にすることが必要であり、NはTi添加
量の1/3.4 以下を目安とする。
制することによって、所期した特性を獲得できるから、
製造工程は鋼矢板の一般に従うものでよく、特に限定す
る必要はないが、次に示す製造方法が推奨される。
た鋳片または鋼片を、1000〜1300℃に再加熱後、700 ℃
以上で圧延を終了させることによって、水中での溶接性
および靱性に加えて成形性にも優れる鋼矢板を製造する
ことができる。
は、一旦組織を均一なオーステナイトとすることと、圧
延の負荷を軽減させるためである。一方、1300℃を超え
る再加熱は、鋼材の酸化が著しくなり、スケールロスも
増加するため、1000〜1300℃の範囲とすることが好まし
い。
矢板を製造するが、その圧延仕上温度は700 ℃以上とす
る。なぜなら、爪部の形状は鋼矢板にとって重要な項目
であり、圧延仕上温度が700 ℃未満となると、この発明
に従う鋼では一部がベイナイト変態を開始し、成形性を
低下させるため、爪部の寸法精度が低下する。そのた
め、圧延終了温度は700 ℃以上とした。
延仕上温度との関係について、0.18mass%Cを含有する
従来鋼と、C:0.02mass%、Mn:1.5 mass%、Nb:0.04
0 mass%およびB:0.0015mass%を含有する鋼と、を対
象に調査した。図6は、圧延仕上温度と爪部成形不良率
との関係を示すグラフである。なお、爪部成形不良率と
は、当該鋼から製造した鋼矢板において、開口幅や噛み
だし量が所定の範囲以上になった鋼矢板の発生率を表し
ている。また、圧延仕上温度を変化させるために、加熱
温度を種々変化させて、実験を行った。
圧延仕上温度が830 ℃よりも低い温度となると、爪部に
おいて成形不良が発生し始めている。この成形不良は、
オーステナイトからフェライトへの変態が一部でも始ま
ると、急激に悪化する傾向が認められている。
mass%、Nb:0.040 mass%およびB:0.0015mass%を含
有する、この発明に従う鋼では、成形不良発生温度は約
700℃であり、より低温での圧延が可能である。これ
は、発明鋼ではオーステナイトからフェライトへの変態
温度が事実上ベイナイト変態開始温度(700 ℃)に対応
していることによる。
が、加速冷却を行っても放冷材との組織変化が小さいた
め、ウェブの厚い鋼矢板などで高い靱性を得たい場合に
は、加速冷却を行っても差し支えない。しかしながら、
加速冷却を行う場合には、歪による鋼矢板の変形に特に
注意を払う必要がある。
ブを用いて、表2に示す条件に従って鋼矢板を製造し
た。かくして得られた各鋼矢板について、そのウェブの
厚み方向における引張り試験による母材特性と水中溶接
におけるHAZ の最高硬さおよび割れの有無、並びに再現
HAZ 靱性について調べた。その調査結果を表2に併記す
る。
S.が295MPa以上およびT.S.が490MPa以上、そして−40℃
以下の破面遷移温度を示し、優れた母材性能を有してい
る。また、水中溶接におけるHAZ の硬化量は、HV280 以
下と極めて小さくなり、溶接割れも全く発生しなかっ
た。一方、Pが0.018 mass%である鋼矢板(鋼N)で
は、HAZ 靱性が大きく低下した。この破面を観察した結
果、粒界破壊を生じていることを確認した。
の強度特性は規格を十分満足しているが、水中溶接のHA
Z はHV300 以上の高い硬さを示し、溶接割れも認めら
れ、HAZ 靱性は低かった。また鋼Oを760 ℃で仕上圧延
したものは爪部の形状も不良であった。
硬化の少なく、耐割れ性に優れた高い信頼性を有する鋼
矢板を工業規模で安価に提供可能となった。
の影響を示すグラフである。
フである。
量の関係を示すグラフである。
mass%を基本組成として、Nbを単独添加させた鋼、Bを
単独添加させた鋼およびNbとBを複合添加させた鋼の母
材の0.2 %Y.S.を示すグラフである。
ある。
グラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 C:0.005 〜0.030 mass%、Si:1.0 ma
ss%以下、Mn:0.6〜2.0 mass%、Al:0.1 mass%以
下、P:0.015 mass%以下、S:0.015 mass%以下、N
b:0.010 〜0.1 mass%、Ti:0.005 〜0.030 mass%お
よびB:0.0010〜0.0040mass%を含有し、残部がFeおよ
び不可避的不純物からなることを特徴とする水中溶接性
に優れる鋼矢板。 - 【請求項2】 C:0.005 〜0.030 mass%、Si:1.0 ma
ss%以下、Mn:0.6〜2.0 mass%、Al:0.1 mass%以
下、P:0.015 mass%以下、S:0.015 mass%以下、N
b:0.010 〜0.1 mass%、Ti:0.005 〜0.030 mass%お
よびB:0.0010〜0.0040mass%を含み、さらにCu:1.0
mass%以下、Ni:1.0 mass%、Cr:1.0 mass%以下、M
o:0.3 mass%以下、V:0.10mass%以下、Ca:0.0010
〜0.0100mass%、REM : 0.002 〜0.030 mass%の1種ま
たは2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物
からなることを特徴とする水中溶接性に優れる鋼矢板。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18888898A JP3546290B2 (ja) | 1998-07-03 | 1998-07-03 | 水中溶接性に優れる鋼矢板の製造方法 |
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JP3546290B2 JP3546290B2 (ja) | 2004-07-21 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002332538A (ja) * | 2001-05-14 | 2002-11-22 | Kawasaki Steel Corp | 防食性に優れた鋼材およびその製造方法 |
JP2011195961A (ja) * | 2011-04-28 | 2011-10-06 | Jfe Steel Corp | 加工性に優れた引張強度628MPa以下の高張力鋼板 |
JP2012201904A (ja) * | 2011-03-24 | 2012-10-22 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 鋼矢板 |
-
1998
- 1998-07-03 JP JP18888898A patent/JP3546290B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2011195961A (ja) * | 2011-04-28 | 2011-10-06 | Jfe Steel Corp | 加工性に優れた引張強度628MPa以下の高張力鋼板 |
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