JP2000017103A - 熱膨張性マイクロカプセル含有樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
熱膨張性マイクロカプセル含有樹脂組成物の製造方法Info
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Abstract
びその製造方法を提供することにある。 【解決手段】第1工程として、成分(a)融点又は軟化
点が100℃以下である熱可塑性樹脂10〜90重量部
と、成分(b)100〜200℃の温度で膨張する熱膨
張性マイクロカプセル10〜90重量部とを含む樹脂組
成物(A)を、100℃以下で混練し、第2工程とし
て、得られた樹脂組成物(A)を成分(c)熱可塑性樹
脂に添加して混練又は、成形することを特徴とする樹脂
組成物(B)の製造方法。
Description
ラストマー組成物の製造法に関する。
等の向上及び軽量化のために、樹脂を発泡させることが
行われている。
ケット、床材、配管保護材、靴底、ドアパッキン、スポ
ーツ用品、グリップ、玩具、防振材、断熱材、遮音材、
衝撃吸収材などに使用されている。
α−オレフィン系共重合体ゴムに発泡剤を内包させて熱
可塑性中空樹脂を得る方法が開示されている。ニトロソ
化合物、アゾ化合物、尿素化合物などの発泡剤が用いら
れているが、これらの発泡剤を用いたものは、発泡状態
が安定せず、気泡の大きさが不均一で、連続的に発泡し
た成形品を得ることができないと言う問題がある。
ゴムまたはゴム弾性物質に殻壁材として熱可塑性物質を
用い、熱により殻壁材を膨張させる特徴を有する芯物質
を内包するマイクロカプセルを配合した発泡成形用ゴム
組成物が開示されている。
合体に膨張開始温度が120℃以上であり、かつアクリ
ルニトリル共重合体を殻壁として低沸点炭化水素を内包
する熱膨張マイクロカプセルを配合することを特徴とす
るゴム組成物が開示されている。これらの方法でも、発
泡の状態が安定せず、気泡の大きさが均一で、連続的に
発泡した成形品を得ることが困難である。また、加硫ゴ
ムを用いる場合には、成形方法が、プレス成形方法に限
定されると言う問題がある。
体を得る樹脂組成物及びその製造方法を提供することに
ある。
を解決すべく種々の検討を行った。その結果、融点又は
軟化点が100℃以下である熱可塑性樹脂と100〜2
00℃の温度で膨張する熱膨張性マイクロカプセルを1
00℃以下で混練し、得られた樹脂組成物を熱可塑性樹
脂に添加して混練することによって、安定した発泡体を
得る樹脂組成物を製造し得ることを見いだし、本発明を
完成するに至った。
00℃以下である熱可塑性樹脂10〜90重量部と、成
分(b)100〜200℃の温度で膨張する熱膨張性マ
イクロカプセル10〜90重量部とを含む樹脂組成物
(A)を、100℃以下で混練し、第2工程として、得
られた樹脂組成物(A)を成分(c)熱可塑性樹脂に添
加して混練又は、成形することを特徴とする樹脂組成物
(B)の製造方法。
分(d)液状物質を0.1〜10重量部配合した事を特
徴とする(1)に記載の樹脂組成物(B)の製造方法。 (3)成分(a)の熱可塑性樹脂がオレフィン系樹脂で
ある事を特徴とする(1)から(2)に記載の樹脂組成
物(B)の製造方法。 (4)樹脂組成物(A)/成分(c)熱可塑性樹脂との
割合が1.0/99.0〜50.0/50.0である事
を特徴とする(1)から(3)の何れかの発明に記載の
樹脂組成物(B)の製造方法。 (5)ニーダー装置を用いて混練する(1)から(4)
の何れかの発明に記載の樹脂組成物(B)の製造方法。
ついて説明する。成分(a):必須成分 本発明に使用される、融点又は軟化点が100℃以下で
ある熱可塑性樹脂として、オレフィン系樹脂があげられ
る。好ましくは、エチレンと一般式(化1)又は、一般
式(化2):
は炭素数1〜10のアルキル基を表す)で表される単量
体との共重合体である。
グルサイト触媒)にて重合された、高密度ポリエチレン
(低圧法ポリエチレン)、低密度ポリエチレン(高圧法
ポリエチレン)、線状低密度ポリエチレン(エチレンと
少量の好ましくは1〜10モル%のブテン−1、ヘキセ
ン−1、オクテン−1などのα−オレフィンとのコポリ
マー)などのポリエチレン、エチレン−プロピレンコポ
リマーと、エチレン・酢酸ビニル共重合体などの中から
選ばれた1種または2種以上が好ましく用いられる。
95℃以下を有し、メタロセン触媒(シングルサイト触
媒)を用いて製造されたエチレン・オクテン・コポリマ
ーである。これらは、一般に温度190℃、荷重2.1
6kgにおけるMFRが1.0g/10分以上、さらに
好ましくは20.0g/10分以上のものが良い。これ
らは、1種でも可能だが、好ましくは、上記の比重、融
点、およびMFRの範囲内で2種類以上を組み合わせる
方が良い。
好ましくは、30重量部以上、かつ90重量部以下、好
ましくは70重量部以下である。さらに、好ましくは、
40〜60重量部の範囲で選択される。成分(a)が1
0重量部未満では、樹脂の強度等の特性が得られない。
混練が困難である。また、均一な分散及び発泡が得られ
ない。成分(a)が90重量部を超えると、十分な効果
が発現せず、必要とする発泡状態が得られない。
する熱膨張性マイクロカプセルは、本発明の効果を発揮
するための特徴となる成分である。ここで、100〜2
00℃の温度で膨張する熱膨張性マイクロカプセルとし
ては、平均粒径1〜50μmが必要であり、1μmより
小さいとゴム中への分散が不十分となり、50μmより
上では本発明の組成物から得られる成形品の強度が大き
く低下する。また、膨張倍率は10〜100倍が好まし
く、10倍未満であると十分な発泡倍率が得られず、1
00倍を超えると均一微細なセルが得られ難くなる。こ
のような熱膨張性マイクロカプセルとしては塩化ビニリ
デン・アクリロニトリルコポリマーを外殻とし、イソブ
タンを内包したエクスパンセルが、エクスパンセル社か
ら市販されている。成分(b)の配合量は、10重量部
以上、好ましくは、30重量部以上、かつ90重量部以
下、好ましくは、70重量部以下である。さらに、好ま
しくは、30〜60重量部の範囲で選択される。成分
(b)が10重量部未満では、十分な発泡効果が発現せ
ず。ベース樹脂の特性のみとなる。成分(b)が90重
量部を超えると混練ができなくなる。セルの均一性が失
われる。
樹脂(ポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合
体、プロピレン・ブテン共重合体、ポリエチレン、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エス
テル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、アイオ
ノマー)、環状炭化水素系樹脂(環状オレフィンコポリ
マー)ポリスチレン系樹脂(ポリスチレン樹脂、アクリ
ロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロ
ニトリル・共役ジエン・スチレン共重合体(ABS樹
脂)、メタクリル酸エステル・スチレン共重合体(MS
樹脂)、メタクリル酸エステル・共役ジエン・スチレン
共重合体(MBS樹脂)、スチレン・無水マレイン酸共
重合体(SMA樹脂)、スチレン・共役ジエン共重合体
及びその水素添加樹脂(SBS、SIS、SEBS、S
EPS)、スチレン系エラストマー)ポリアミド系樹脂
(ポリアミド、ポリアミド系エラストマー)、ポリエス
テル系樹脂(ポリエステル、ポリエステル系エラストマ
ー)、ポリウレタン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリカ
ーボネート系樹脂、などがあげられる。特に好ましく
は、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂である。
ル系可塑剤、芳香族カルボン酸エステル系可塑剤、脂肪
族二塩基酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑
剤、ポリエステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、非芳香
族系ゴム用軟化剤があげられ、これらの1種又は2種以
上を混合して使用することができる。上記可塑剤の具体
例としては、ジノルマルブチルフタレート(DBP)、
ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP)、ジイソ
オクチルフタレート(DIOP)、ジイソノニルフタレ
ート(DINP)、ジイソデシルフタレート(DID
P)、ジイソブチルアジペート(DIBA)、ジ−2−
エチルヘキアジペート(DOA)、ジイソオクチルアジ
ペート(DIOA)、ジイソデシルアジペート(DID
A)、ジノルマルブチルセバケート(DBS)、ジアル
ファノールセバケート(DAS)、ジセカンダリブチル
アゼレート(DOZ)、ジイソオクチルアゼレート(D
IOZ)、トリ−2−エチルヘキシルホスヘート(TO
P)、トリクレシルホスヘート(TCP)、トリキシレ
ニルホスヘート(TXP)などが挙げられる。また、非
芳香族系ゴム用軟化剤とは、非芳香族系の鉱物油または
液状もしくは低分子量の合成軟化剤である。一般にゴム
用として用いられる鉱物油軟化剤は、芳香族環、ナフテ
ン環およびパラフィン鎖の三者の組み合わさった混合物
であって、パラフィン鎖炭素数が全炭素数の50%以上
を占めるものをパラフィン系、ナフテン環炭素数が30
〜40%のものはナフテン系、芳香族炭素数が30%以
上のものは芳香族系と呼ばれて区別されている。本発明
の成分(d)として用いられる鉱物油系ゴム用軟化剤は
上記区分でパラフィン系およびナフテン系のものであ
る。特に、本発明の成分(d)としては、パラフィン系
のものが好ましく、更にパラフィン系の中でも芳香族環
成分の少ないものが特に適している。これらの非芳香族
系ゴム用軟化剤の性状は、37.8℃における動的粘度
が20〜500cst、流動点が−10〜−15℃、引
火点(COC)が170〜300℃を示すのが好まし
い。成分(d)の配合量は、0.1重量部以上、好まし
くは、2重量部以上で、かつ10重量部以下、好ましく
は、8重量部以下である。10重量部を超える配合は、
配合物にベタツキが発生する。また、フィード性が悪く
なる。また、0.1重量部未満の配合は、成分(a)と
成分(b)とが分離するという問題がある。
ンバリーミキサー、1軸押出機、2軸押出機、多軸押出
機などの混練装置で混練することができる。好ましく
は、ニーダー、バンバリーで混練する方法が良い。特に
好ましくは、ニーダーと押出機が組合わさった装置であ
る。(バッチ供給型連続押出装置)
れる。 (ア)配合物を一括でブレンドした後、混練装置で一度
に混練する方法。 (イ)成分(a)の樹脂を溶融状態にした後、成分
(b)の熱膨張性マイクロカプセルを添加して混練する
方法。 (ロ)成分(a)の樹脂に成分(d)の可塑剤を添加し
た後、成分(b)の熱膨張性マイクロカプセルを添加し
て混練する方法。 好ましくは、(ロ)の方法である。
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例、比較例において用いた評価方法は次の方法によ
った。
て6分後の混練状態を観察した。 ◎:配合物が、非常に良く分散している。 ○:配合物が、良く分散している。 ×:配合物が分散せず、部分的に固まりがある。 (1−2)ニーダー排出 20リットルのニーダーから混練物を排出する際の状態
を観察した。 ◎:容易に排出される。 ○:排出される。 △:やや排出が悪い。 ×:排出が悪い。 (1−3)ペレッティング性 得られた混練物を80mm単軸押出機に投入してダイス
から押し出された混練物を回転式カッターにて切断を行
った。 ○:ペレットが何らトラブルなく製造された。 ×:切断できないものが含まれる。又、切りカスが発生
した。 (1−4)コンパウンドの状態 ○:同じ形状のしまったペレットが得られた。 ×:形状が定まらず、やや発泡ぎみのペレットが得られ
た。
部、成分(b)として092DU−120を10重量部
配合して、20リットルの加圧ニーダーに配合物を投入
して、蒸気圧はゲージ圧で3.0kg/cm2、80℃
になるまで、6分間混練を行った。その後、先端部に回
転式カッターを有するL/D=20、混練温度50℃、
スクリュー回転数 80rpmで単軸押出機にてペレッ
ト化した。得たペレットをスチレン系エラストマー(理
研ビニル工業株式会社製 アクティマー AJ−105
0S 本発明の成分(c)に相当)に20重量%の割合
でドライブレンドした物を用い、射出成形装置にて、
(縦)130mm×(横)130mm×(厚さ)2mm
の板を作成し、下記の条件で成形した。
部、成分(b)として092DU−120を20重量部
に変更した以外は実施例1と同様に行った。
部、成分(b)として092DU−120を30重量部
に変更した以外は実施例1と同様に行った。
部、成分(b)として092DU−120を60重量部
に変更した以外は実施例1と同様に行った。
部、成分(b)として092DU−120を90重量部
に変更した以外は実施例1と同様に行った。
ステアリン酸を0.5重量部を追加した以外は実施例3
と同様に行った。
部、成分(b)として092DU−120を60重量部
に変更した以外は実施例6と同様に行った。
EG8100を使用した以外は実施例3と同様に行っ
た。
NUD6570を使用した以外は実施例3と同様に行っ
た。
にEV40Xを使用した以外は実施例3と同様に行っ
た。
替わりに、091DUを使用した以外は実施例3と同様
に行った。
替わりに、091DU−80を使用した以外は実施例3
と同様に行った。
替わりに、091DU−140を使用した以外は実施例
3と同様に行った。
J5019を使用した以外は実施例3と同様に行った。
20200Jを使用した以外は実施例3と同様に行っ
た。
1300Jを使用した以外は実施例3と同様に行った。
MS670を使用した以外は実施例3と同様に行った。
部、成分(b)として092DU−120を95重量部
に変更した以外は実施例1と同様に行った。
クロカプセル含有樹脂組成物は、気泡の大きさが均一
で、連続的に発泡した安定な発泡体を得ることができ
る。また、任意の成形方法を選択することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】第1工程として、 成分(a)融点又は軟化点が100℃以下である熱可塑
性樹脂10〜90重量部と、 成分(b)100〜200℃の温度で膨張する熱膨張性
マイクロカプセル10〜90重量部とを含む樹脂組成物
(A)を、100℃以下で混練し、 第2工程として、 得られた樹脂組成物(A)を成分(c)熱可塑性樹脂に
添加して混練又は、成形することを特徴とする樹脂組成
物(B)の製造方法。 - 【請求項2】 第1工程の樹脂組成物(A)に、成分
(d)液状物質を0.1〜10重量部配合した事を特徴
とする請求項1に記載の樹脂組成物(B)の製造方法。 - 【請求項3】 成分(a)の熱可塑性樹脂がオレフィン
系樹脂である事を特徴とする請求項1ないし2に記載の
樹脂組成物(B)の製造方法。 - 【請求項4】 樹脂組成物(A)/成分(c)熱可塑性
樹脂との割合が1.0/99.0〜50.0/50.0
である事を特徴とする請求項1から請求項3の何れか1
項に記載の樹脂組成物(B)の製造方法。 - 【請求項5】 ニーダー装置を用いて混練する請求項1
から請求項4の何れか1項に記載の樹脂組成物(B)の
製造方法。
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