JP2000016835A - ディスプレイ用絶縁ペースト - Google Patents

ディスプレイ用絶縁ペースト

Info

Publication number
JP2000016835A
JP2000016835A JP10183834A JP18383498A JP2000016835A JP 2000016835 A JP2000016835 A JP 2000016835A JP 10183834 A JP10183834 A JP 10183834A JP 18383498 A JP18383498 A JP 18383498A JP 2000016835 A JP2000016835 A JP 2000016835A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
oxide
glass powder
insulating paste
paste
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10183834A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiki Masaki
孝樹 正木
Akihiko Tanaka
明彦 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP10183834A priority Critical patent/JP2000016835A/ja
Publication of JP2000016835A publication Critical patent/JP2000016835A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ガラス粉末分の分散性および充填性が良好で、
欠陥発生のないペースト塗布膜を形成できるディスプレ
イ用絶縁ペーストを提供する。 【解決手段】平均粒子径が0.3〜1.5μm、最大粒
子径が10μm以下であるガラス粉末70〜95重量%
と有機成分5〜30重量%を含むことを特徴とするディ
スプレイ用絶縁ペーストとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出素子を用
いた画像形成装置、プラズマディスプレイパネル、また
はプラズマアドレス液晶ディスプレイの部材に形成され
る絶縁膜に用いられるディスプレイ用絶縁ペーストに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】大きく重いブラウン管に代わる画像形成
装置として、軽く、薄型のいわゆるフラットディスプレ
イが注目されている。フラットディスプレイとして液晶
ディスプレイが盛んに研究開発されているが、画像が暗
い、視野角が狭いといった課題が残っている。この液晶
ディスプレイに代わるものとして自発光型の放電型ディ
スプレイであるプラズマディスプレイパネルや電子放出
素子を用いた画像形成装置が提案されており、液晶ディ
スプレイに比べて明るい画像が得られると共に、視野角
が広い、さらに大画面化、高精細化の要求に応えうるこ
とから、そのニーズが高まりつつある。
【0003】プラズマディスプレイパネルの場合、それ
ぞれの機能を付与した前面ガラス基板と背面ガラス基板
との間に設けられた放電空間内で、電極間にプラズマ放
電を生じさせ、放電空間内に封入されたガスから発生し
た紫外線を、放電空間内に設けた蛍光体にあてることに
より表示が行われる。
【0004】このようなプラズマディスプレイパネルの
前面ガラス基板および背面ガラス基板の表面には、しば
しばパッシベーション膜(保護膜)として薄膜の絶縁膜
が設けられる。さらに、前面ガラス基板と背面ガラス基
板にはそれぞれ電極が形成されているが、これらを被覆
する形で厚膜の絶縁膜が全面に形成されている。絶縁膜
には、ガラス組成物が用いられるが、例えば、特開平8
−119665号公報においては、基板の反りが少な
く、残留歪みが小さいため割れが生じにくく、さらに電
気的特性に優れているガラス組成物として酸化鉛系ガラ
ス組成物の使用が提案されている。
【0005】また、特開平9−312133号公報で
は、前面ガラス基板上に幅の広い透明導電膜とそれに積
層された幅の狭い金属膜とから構成される電極と、電極
を被覆する誘電体層を有するプラズマディスプレイパネ
ルにおいて、誘電体層をアルカリ系低融点ガラスを用い
て構成する方法が開示されている。さらに特開平9−3
20458号公報においては、電極を覆う誘電体層の形
成を、未硬化状態の厚さが15〜50μmの低融点ガラ
スを含むドライガラスペーストフィルムを加熱・加圧し
て積層する工程とそれを焼成する工程により行う方法が
記載されている。
【0006】一方、 電子放出素子としては、大別して
熱陰極電子放出素子と冷陰極電子放出素子の2種類が知
られている。冷陰極電子放出素子には、電界放出型(F
E型と称す)、金属/絶縁層/金属型(MIM型と称
す)や表面伝導型電子放出素子などがあり、冷陰極電子
放出素子を用いた画像形成装置は、電子放出素子から放
出される電子ビームを蛍光体に照射して蛍光を発生させ
ることで画像を表示するものである。
【0007】例えば、特開平10−12140号公報に
よれば、電子放出素子の作製において、素子電極を絶縁
するために真空蒸着法、印刷法、スパッタ法などで形成
された酸化珪素などの絶縁性材料で構成された絶縁膜が
用いられる。またその膜厚は、絶縁膜の製法および素子
電極間に印加される電圧を考慮して設定されるが、数十
nm〜数μmの範囲が好ましい。
【0008】さらに、冷陰極電子放出素子を用いた画像
形成装置においても、プラズマディスプレイパネルと同
様、前面ガラス基板と背面ガラス基板にそれぞれに必要
な機能を付与して用いるが、背面ガラス基板には、複数
の電子放出素子とそれらの素子を接続するためのマトリ
ックス状の配線が設けられている。これらの配線はX方
向およびY方向に設置され、電子放出素子の電極の部分
で交差するが、この交差部において両者を絶縁するため
に帯状の絶縁膜を必要としている。このような層間絶縁
膜は、例えば酸化鉛を主成分とするガラスを用いて、膜
厚10〜100μm、好ましくは20〜50μmで形成
される。
【0009】例えば、特開平9−283060号公報で
は、絶縁膜の下に下配線を形成した後、それに直交する
形で帯状の絶縁膜を設置し、その絶縁膜の上に上配線を
形成している。
【0010】従って、電子放出素子を用いた画像形成装
置においても、プラズマディスプレイと同様、比較的に
薄膜の絶縁膜と厚膜の絶縁膜が形成され、上記したよう
に絶縁膜や誘電体層は、電気的絶縁性の発揮や、パッシ
ベーション膜としての遮蔽効果の発現などの機能を有す
る必要があり、通常、真空蒸着法、スパッタ法あるいは
印刷法で作製される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、真空蒸着法や
スパッタ法などの真空条件を必要とする絶縁膜の作製方
法は、高価な製造設備を要することが問題であり、特に
上記のように大画面化を目指すフラットディスプレイの
場合に、大面積の基板を処理しなければならず、製造装
置コストの負担が大きくなる。一方、印刷法は、安価な
作製法として多用されている。これは、絶縁膜を構成す
るガラス成分と有機成分からなる絶縁ペーストを、主と
してスクリーン印刷の手段で全面またはパターン状に塗
布し、その後、焼成して絶縁膜を形成する方法である。
しかし、絶縁ペーストの特性が最適化されていないと、
絶縁ペーストを塗布して形成した膜にボイド、ピンホー
ルなどの欠陥が発生するため、1層の塗布では完全な絶
縁効果を有する膜が得られず、複数回の塗布を行って積
層させるなどの煩瑣な工程を必要とするなどの問題点が
ある。
【0012】そこで本発明は、安価な絶縁ペーストを用
いる印刷法においても、ペースト塗布膜にボイド、ピン
ホールなどの欠陥が発生しない高性能なディスプレイ用
絶縁ペーストの提供をその目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のディスプレイ用絶縁ペーストは、平均粒子
径が0.3〜1.5μm、最大粒子径が10μm以下で
あるガラス粉末70〜95重量%と有機成分5〜30重
量%を含むことを特徴とするものである。
【0014】特に、ガラス粉末の粒度の分布として、1
0体積%粒子径が0.2〜0.8μm、90体積%粒子
径が2.5μm以下であることが好ましく、さらにガラ
ス粉末のタップ密度が0.8g/cm3以上であること
が、より好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細について説明
する。
【0016】本発明のディスプレイ用絶縁ペーストは、
プラズマディスプレイパネルや電子放出素子を用いた画
像形成装置またはプラズマアドレス液晶ディスプレイな
どのディスプレイの絶縁膜の形成に好ましく用いられる
ものである。
【0017】ディスプレイ用絶縁ペーストは、ガラス粉
末70〜95重量%と有機成分5〜30重量%とで構成
され、前記ガラス粉末の平均粒子径が0.3〜1.5μ
m、最大粒子径が10μm以下である必要がある。
【0018】ペースト中のガラス粉末の割合が70重量
%未満であると、ガラス粉末の量が少なくなりすぎて、
焼成後に緻密かつボイドの少ない膜形成ができない。ま
た95重量%を越えると、ガラス粉末の量が多くなりす
ぎてペースト化したときのレベリング性が低下するよう
になり、均一な膜が形成できなくなる。
【0019】一般に、粒子の付着力は表面積に依存する
ので、粒子径の小さいものほど凝集しやすいので、粒子
径の小さい粒子はペースト中に均一に分散され難く、ペ
ーストを塗布した膜に空隙が出来やすく欠陥を生じ、所
望の絶縁膜形成が困難になる。一方、粒子径が大きすぎ
ると、焼成後の絶縁膜にボイドが生じたり、表面の平滑
性が損なわれたりする。ペーストへの充填性が良好で凝
集性が少ないペーストが得られると共に、焼成後に得ら
れる絶縁膜の緻密性や表面特性に支障のないガラス粉末
の粒子径が上記の通りである。
【0020】平均粒子径が0.3μm未満ではガラス粉
末の凝集性が大きく、充填性、塗布性、パターン形成性
が悪くなり、1.5μmより大きいと形成された絶縁膜
に欠陥を生じることになる。さらに最大粒子径が10μ
mを越えると、絶縁膜に欠陥が生じる。
【0021】さらに、ガラス粉末の粒度の分布として、
10体積%粒子径が0.2〜0.8μm、90体積%粒
子径が2.5μm以下であることが好ましい。
【0022】ここでの粒子径は、レーザー散乱・回折法
によって測定した値であり、測定装置は、マイクロトラ
ック社HRA粒度分布計(MODEL No.9320
−X100)を用いた。測定条件は次の通りである。
【0023】 試料量 :1g 分散条件 :精製水中で1〜1.5分間超音波分散。分
散しにくい場合は0.2%ヘキサメタリン酸ナトリウム
水溶液中で行う。
【0024】 粒子屈折率:ガラスの種類により変更 溶媒屈折率:1.33 測定回数 :2回 さらにガラス粉末のタップ密度が0.8g/cm3以上
であると、ペーストを構成する際の充填性、分散性に優
れ、ペースト中に気泡、凝集物を生じにくいため、緻密
で欠陥のない塗布膜形成が容易になる。絶縁ペースト膜
の内部が均質になることは光透過性を高めるので、フォ
トリソグラフィ法によりパターン形成を行う、いわゆる
感光性ペーストを用いる場合に好ましい。タップ密度が
0.9g/cm3以上であることがより好ましい。
【0025】タップ密度は、JIS Z2500(20
45)に記載の通り、振動させた容器内の粉末の単位体
積当たりの質量である。本発明において、タップ密度
は、TSUTSUI SCIENTIFIC INSTRUMENTS Co. A.B.D
POWDER TESTERを用い、ガラス粉末を入れた100cc
容器を5分間振動した後、ガラス粉末を摺りきり、10
0cc当たりの質量を測定して得た値である。
【0026】本発明のディスプレイ用絶縁ペーストは、
所望の箇所に所望の厚さに塗布し、必要に応じて塗布後
パターン形成してから焼成されて、有機成分を熱分解除
去(脱バインダー)してガラス成分からなる絶縁膜とな
る。従って、ペーストを構成するガラスが上記した好ま
しい粒度とその分布ならびにタップ密度を有することが
重要であり、ペーストのガラスの充填性、分散性、ペー
ストの塗布性、ペーストから得られる塗布膜の緻密性、
気泡の発生などに影響を与える。
【0027】また、本発明のディスプレイ用絶縁ペース
トは、プラズマディスプレイパネルにおけるパッシベー
ション膜や誘電体層、電子放出素子を用いた画像形成装
置における素子電極や上下配線用の層間絶縁膜の形成に
好ましく用いられるものであり、いずれも絶縁膜形成工
程は、ナトリウムなどの不純物含有量を低減させたガラ
ス、青板ガラスなどのガラス基板上で行われる。
【0028】このため、本発明のディスプレイ用絶縁ペ
ーストに用いられるガラス粉末は、ガラス転移点400
〜500℃、軟化点450〜550℃の熱特性を有する
ものが好ましい。ガラス転移点が500℃より高く、軟
化点が550℃より高い場合には、焼成工程において基
板ガラスの熱変形が起こる可能性がある。また、ガラス
転移点が400℃より低く、軟化点が450℃より低い
場合には、絶縁膜を形成した後に、その絶縁膜を伴う部
材または部品が経由する後工程においての加熱条件で変
形、変質などの変化を起こす可能性があるので好ましく
ない。
【0029】このような熱特性を有するガラス粉末成分
として、酸化ビスマスを含有する組成物および酸化鉛を
含有する組成物が好ましく挙げられる。
【0030】酸化ビスマスを含有するガラスとしては、
酸化物換算表記で、 酸化ビスマス 20〜70重量% 酸化珪素 3〜30重量% 酸化ホウ素 10〜30重量% 酸化亜鉛 2〜40重量% 酸化バリウム 8〜20重量% の組成範囲からなるガラスを80重量%以上含有するも
のが好ましい。
【0031】上記ガラス組成において、酸化ビスマス
は、20〜70重量%の範囲で配合される。20重量%
未満では、焼成温度や軟化点を制御するのに効果が少な
い。70重量%を超えるとガラスの耐熱温度が低くなり
すぎてガラス基板上への焼き付けが難しくなる。また酸
化ビスマスは比重が高いので、その含有比率が大きくな
るに従い、ガラスの密度が大になり、従って屈折率が大
きくなるので、この点からも70重量%以下が好まし
い。
【0032】酸化珪素は、3〜30重量%の範囲で配合
される。3重量%未満の場合は、ガラス層の緻密性、強
度や安定性が低下し、またガラス基板と熱膨張係数のミ
スマッチが起こることがある。30重量%を超えると、
軟化点やガラス転移点が上昇し、耐熱温度が高くなる。
このため580℃以下でガラス基板上に緻密に焼き付け
ることが難しくなり、気泡が残留し、電気絶縁性が低下
する傾向がある。また酸化珪素は屈折率が低い成分であ
り、割合が高くなるに従い、屈折率も低くなるため、こ
の点からも30重量%以下が好ましい。
【0033】酸化ホウ素は、10〜30重量%の範囲で
配合することによって、電気絶縁性、強度、熱膨張係
数、緻密性などの電気、機械および熱的特性を向上する
ことができる。30重量%を超えるとガラスの安定性が
低下する。
【0034】酸化亜鉛は、2〜40重量%の範囲で配合
される。2重量%未満では緻密性向上の効果が無く、4
0重量%を超えると、焼き付け温度が低くなり過ぎて制
御が難しくなり、また絶縁抵抗が低くなるので好ましく
ない。
【0035】酸化バリウムは8〜20重量%の範囲で配
合される。8重量%未満では、ガラスの焼き付け温度お
よび電気絶縁性を制御するのが難しくなる。また、20
重量%を超えるとガラス層の安定性や緻密性が低下す
る。
【0036】同様の熱特性を有する酸化鉛を含有するガ
ラス組成物としては、酸化物換算表記で、 酸化鉛 40〜80重量% 酸化珪素 10〜30重量% 酸化ホウ素 8〜20重量% 酸化亜鉛 2〜12重量% 酸化アルミニウム 1〜6重量% の組成範囲からなるガラスを80重量%以上含有するも
のが好ましく挙げられる。
【0037】上記組成において、酸化鉛が40重量%未
満では、軟化点が高く流動性が悪く焼成不足となり、緻
密性が損なわれる傾向がある。また、80重量%を超え
ると、熱膨張係数が大きくなり過ぎて、ガラス基板の反
りの原因となることがあるので好ましくない。
【0038】酸化珪素は、10〜30重量%の範囲で配
合される。10重量%未満では、軟化点が低くなり過ぎ
耐熱性は低下し、後工程において支障を生じる懸念があ
る。しかし、30重量%を超えると軟化点が高くなり過
ぎてガラス基板への焼き付けが難しくなるため好ましく
ない。
【0039】酸化ホウ素の配合量が8重量%未満では焼
き付け不良となることがあり、20重量%を超えると化
学的耐久性が悪くなるため好ましくない。
【0040】酸化亜鉛は、その配合量が2重量%未満で
はガラスの融解性が悪く、12重量%を超えると化学的
耐久性が悪くなるため好ましくない。
【0041】酸化アルミニウムは、ガラスの化学的耐久
性の向上のため使用する。1重量%未満では効果がな
く、6重量%を超えるとガラスの軟化点が高くなり過ぎ
るのでガラス基板への焼き付けが難しくなる。
【0042】絶縁膜を構成するガラスの好ましい組成は
上記の通り、酸化ビスマス含有系の配合組成を有するも
の、および酸化鉛含有系の配合組成を有するものである
が、さらにこれらのガラスは、実質的にアルカリ金属を
含有しないことが好ましい。実質的に含有しないとは、
含有しても0.5重量%以下、好ましくは0.1重量%
以下であることを意味する。
【0043】本発明のディスプレイ用絶縁ペーストは既
知の塗布方法のいずれかを用いて塗布し、乾燥後、焼成
して絶縁膜をガラス基板全面に形成することができる。
一方、絶縁膜をパターン状に形成する場合には、スクリ
ーン印刷法、フォトレジスト膜を用いてパターン化した
後エッチングする方法、およびペースト自体に感光性の
機能を付与してパターン化を行う感光性ペースト法など
が用いられる。
【0044】特に電子放出素子を用いた画像形成装置に
おいて、素子の電極間を接続する上下配線の絶縁のため
に通常10〜100μm、好ましくは20〜50μmの
層間絶縁膜が形成される。この層間絶縁膜自体は帯状ま
たは突起部や凹部を有する変形帯状に形成されるが、さ
らに絶縁膜上の配線と素子電極とを接続するためのコン
タクトホールを形成するなどのパターン化が必須であ
り、用いる絶縁ペーストが高精度のパターン加工のでき
ることが非常に有効となる。
【0045】本発明のディスプレイ用絶縁ペーストは、
いずれの方法に用いてもよいが、特に有機成分を感光性
有機成分とし、パターン形状で絶縁膜を形成する場合に
用いると、工程の簡便性および得られる絶縁膜の形状と
寸法精度などの点で優れたものが得られる。
【0046】感光性有機成分には、パターン形成の露光
工程で、露光部分が可溶化するタイプ(ポジ型)と不溶
化するタイプ(ネガ型)がある。ガラス粉末を多量に混
合して用いる本発明のディスプレイ用絶縁ペーストの場
合、種々の塗布法に適応し、形成された絶縁膜パターン
の形状、焼成における熱分解性などを考慮すると、材料
選択のバリエーションが多い露光で不溶化するタイプの
感光性有機成分を用いるのが好ましい。
【0047】このような不溶化タイプの感光性有機成分
は、バインダーに相当するオリゴマもしくはポリマ、感
光性モノマおよび光重合開始剤を基本成分とする。
【0048】本発明のディスプレイ用絶縁ペーストに用
いられる感光性有機成分は、バインダーとなるオリゴマ
もしくはポリマ自体にも感光性を付与したものを用い、
それに感光性モノマを配合したものを主成分とし、光重
合開始剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤を含むことが好ま
しい。
【0049】感光性モノマとしては、活性な炭素−炭素
二重結合を有する化合物が主として用いられるが、官能
基として、ビニル基、アリル基、アクリレート基、メタ
クリレート基、アクリルアミド基などを有する単官能及
び多官能化合物が挙げられる。中でも多官能アクリレー
ト化合物および多官能メタクリレート化合物を用いるこ
とが好ましいが、これらに限定されるものではない。
【0050】バインダーとして加えられるオリゴマもし
くはポリマは、光反応で形成される硬化物の物性の向上
やペーストの粘度の調整などの役割を果たすと共に、未
露光ペーストの溶解性をコントロールする機能を有する
成分である。これらのオリゴマもしくはポリマは、炭素
−炭素二重結合を有する化合物から選ばれた成分の重合
または共重合により得られた炭素連鎖の骨格を有するも
のが好ましく用いられるが、これらに限定されるもので
はない。
【0051】共重合するモノマとしては、不飽和カルボ
ン酸などが有用であり、露光後に未露光部分をアルカリ
水溶液で溶解現像できる絶縁ペーストを与えることがで
きる。こうして得られた側鎖にカルボキシル基などの酸
基を有するオリゴマもしくはポリマの酸価は50〜16
0、好ましくは70〜140の範囲になるようにコント
ロールするのが望ましい。
【0052】感光性オリゴマもしくはポリマとして使用
するには、分子側鎖にカルボキシル基と不飽和二重結合
を含有する重量平均分子量2000〜6万のものが好ま
しい。より好ましくは、3000〜4万である。不飽和
二重結合を側鎖に導入するには、カルボキシル基を側鎖
に有するオリゴマもしくはポリマに、グリシジル基やイ
ソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やアク
リル酸クロライド、メタクリル酸クロライドを付加反応
させる方法が適用される。
【0053】アルカリ水溶液現像性のためのカルボキシ
ル基数とオリゴマもしくはポリマを感光性にするエチレ
ン性不飽和基数とは、反応条件により自由に選択するこ
とができる。
【0054】これらの感光性成分を含有するペーストに
露光した場合、感光性成分が重合および架橋反応して現
像液に不溶性となる。そのためにペーストには、活性ラ
ジカルを発生して、ラジカル重合や架橋反応を開始する
成分として、光重合開始剤が添加される。光重合開始剤
には、1分子系直接開裂型、イオン対間電子移動型、水
素引き抜き型、2分子複合系など機構的に異なる種類が
あり、本発明においては、1分子系直接開裂型から選ば
れた化合物が好ましく用いられるが、これらに限定され
るものではない。光重合開始剤の使用は1種または2種
以上使用することも可能であり、その添加量は、ガラス
粉末含有量などを考慮して、感光性成分に対して2〜3
0重量%用いることが好ましい。
【0055】また、本発明のディスプレイ用絶縁ペース
トの場合、比較的多量のガラス粉末が分散状態で加えら
れているので、露光された光はペースト内部で散乱され
ることが不可避であり、それに起因すると考えられるパ
ターン形状の太りやパターン間の埋まり(残膜形成)が
発生しやすい。このため感光性成分を露光する場合、一
定の露光量以下の照射部分は現像液に溶解し、それ以上
では現像液に不溶になるのが理想的である。散乱光によ
って生じるような低い露光量で光反応した部分が現像液
で溶解してしまえば、パターン形状の太りや残膜形成は
解消される。しかしながら、現像のラチチュード(許容
範囲)は、このようになり難いので、少ない露光量によ
る光反応を重合禁止剤の添加によって抑止することが好
ましい。従ってペーストに重合禁止剤を添加すること
が、少ない露光量で発生したラジカルを捕捉したりして
重合を失活させるので、太りや残膜になる部分の硬化を
抑制することができ、好ましい。
【0056】このような重合禁止剤としては、ラジカル
連鎖禁止作用、三重項の消去作用、ハイドロパーオキサ
イドの分解作用を有するものであれば特に限定されず、
1種または2種以上を使用してもよい。その添加量は、
ペースト中に0.01〜5重量%が好ましく、より好ま
しくは0.03〜3重量%である。この範囲より少なけ
れば重合禁止の効果が発揮されず、多くなると感度が低
下する。
【0057】またペーストに紫外線吸収剤を配合するこ
とが、優れた形状のパターンを得るのに有効である。こ
れらの紫外線吸収剤を添加し、露光光源として最もよく
利用される超高圧水銀灯からの光の波長範囲のうちh線
(405nm)とi線(365nm)付近の波長の光を
吸収させ、光重合開始剤に吸収されるh線やi線付近の
波長の光量を減らし、g線波長の光の透過率を上げるこ
とにより、ペースト塗布膜の下層まで十分光硬化させる
ことができるようになる。
【0058】紫外線吸収剤としては、350〜400n
mの波長領域に吸収極大を有するもので、ベンゾフェノ
ン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ベンゾトリ
アゾール系化合物、インドール系化合物からなる群から
選択したものが挙げられる。
【0059】紫外線吸収剤の添加量は、ペースト中に
0.01〜2重量%の範囲であり、これらの範囲を外れ
ると、h線およびi線の吸収能力が不足したり、g線の
透過率が下がり、ペーストの感度が低下し好ましくな
い。
【0060】本発明のディスプレイ用絶縁ペーストは、
例えば、ガラス粉末、感光性モノマー、感光性オリゴマ
ーもしくはポリマー、光重合開始剤、重合禁止剤、紫外
線吸収剤を成分とし、必要に応じて増感剤、分散剤、安
定剤などの添加剤および溶媒などの各成分を所定の組成
となるように調合した後、3本ローラや混練機で均質に
混合・分散することにより製造することができる。
【0061】本発明のディスプレイ用絶縁ペーストが感
光性である場合のパターン化された絶縁膜の形成は、例
えば次のように行われる。先ず、ガラス基板、または既
に設置された電極や配線の上にペーストを塗布する。塗
布方法としては、スクリーン印刷法、バーコーター法、
ロールコーター法、スリットダイ法などの既知の方法が
用いられる。塗布する方法により適当なペースト粘度が
異なるので、有機溶媒の添加量を加減するか、増粘剤な
どを使用することがある。
【0062】次に所望のパターンを有するフォトマスク
を介して超高圧水銀灯を用いて露光し、未露光部分をア
ルカリ水溶液で溶解除去して現像する。現像は、浸漬
法、スプレー法、ブラシ法などを用いる。アルカリ水溶
液としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなどの
水溶液が使用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方
が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好ましい。
有機アルカリとしては、一般的なアミン化合物を用い
る。アルカリ水溶液の濃度は、可溶部を完全に除去する
一方、露光部のパターンを剥離させたり、侵食したりす
る恐れのない0.05〜5重量%が好ましく、0.1〜
3重量%がより好ましい。現像時の温度は、20〜50
℃で行うことが工程管理上好ましい。
【0063】このようにして得られたパターン化された
ペースト塗布膜を焼成してパターン化された絶縁膜を形
成する。この工程で、光硬化された感光性有機成分を熱
分解して除去し、同時にガラス粉末を焼結させて所望の
絶縁膜を作製することができる。
【0064】このように本発明のディスプレイ用絶縁ペ
ーストを感光性とすることにより、所望の膜厚と形状を
有する絶縁膜を簡便に得ることが可能であり、高精細に
絶縁膜を設置する目的に合致した絶縁ペーストとなる。
さらに、パターン化を必要としない用途においても、不
要箇所のペーストを除去する工程で感光性であることを
特徴として、作業が容易になるというメリットを活用す
ることができる。
【0065】なお有機成分を感光性とせず、バインダー
としてセルロースやアクリル系(ポリメチルメタアクリ
レート(PMMA)など)の樹脂などを使用したペース
トとしてもよく、該ペーストは、塗布方法に応じ有機溶
媒で粘度を調整して塗布・焼成し、絶縁膜を形成でき
る。
【0066】本発明のディスプレイ用絶縁ペーストを用
いることで緻密かつ平滑な欠陥のない絶縁膜が容易に形
成できるので、電子放出素子を用いた画像形成装置、プ
ラズマディスプレイパネルおよびプラズマアドレス液晶
ディスプレイの所望の箇所に膜厚を選択し、パターン形
状を選択して絶縁膜を作製する際に好ましく用いること
ができる。
【0067】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いて具体的に説明
する。ただし、本発明はこれに限定されるものではな
い。なお、実施例中の濃度は断りのない場合は重量%で
ある。実施例1 ガラス粉末として、下記の組成および特性を有する酸化
ビスマス含有系ガラスを用いた。
【0068】(組成)酸化ビスマス37%、酸化珪素7
%、酸化ホウ素19%、酸化亜鉛20 %、酸化バリウ
ム12%、酸化アルミニウム 5%。
【0069】(特性)ガラス転移点500℃、軟化点5
39℃、平均粒子径1.2μm、最大粒子径8μm、1
0体積%粒子径0.6μm、90体積%粒子径2.1μ
m、タップ密度0.85g/cm3
【0070】エチルセルロース10%含有のテルピネオ
ール溶液60g、上記の酸化ビスマス含有系ガラス粉末
70gを混合し、三本ロールで混練して絶縁ペーストを
得た。
【0071】この絶縁ペーストを、ソーダガラス基板に
ブレードコーター法で塗布し、乾燥して厚さ3.5μm
の塗布膜を形成した。この塗布膜を560℃で、20分
間焼成してパッシベーション膜として作用する絶縁膜を
形成した。得られた絶縁膜の膜厚は2.5μmであっ
た。
【0072】このパッシベーション膜として作用する絶
縁膜は、絶縁ペーストの1回だけの塗布で形成されたも
のであり、ピンホールなどの欠陥がなく、保護効果は十
分であった。
【0073】実施例2 用いる酸化ビスマス含有ガラスの粒度分布を下記のよう
に変更した以外は実施例1を繰り返した。
【0074】平均粒子径0.6μm、最大粒子径5.5
μm、10体積%粒子径0.4μm、90体積%粒子径
1.8μm、タップ密度0.76g/cm3 この絶縁ペーストの塗布性は良好で、乾燥厚み3μmに
塗布した膜に欠陥はなく、焼成して膜厚1.8μmの表
面平滑で透明な絶縁膜が得られた。
【0075】実施例3 酸化鉛62%、酸化珪素18%、酸化ホウ素12%、酸
化亜鉛4%、酸化アルミニウム4%の組成を有する酸化
鉛含有ガラスを用いた以外は、実施例1を繰り返した。
この酸化鉛含有ガラスの平均粒子径は1.1μm、最大
粒子径は6μm、タップ密度は0.8g/cm3であっ
た。得られた乾燥膜厚2.7μmの塗布膜にはピンホー
ルなどの欠陥はなかった。焼成して得られた絶縁膜の厚
みは1.5μmであった。
【0076】実施例4 感光性銀ペーストを用いてピッチ150μm、線幅40
μmのストライプ状の電極パターンを形成した300m
m角のガラス基板(旭硝子社製PD−200)を、空気
中で580℃、20分間焼成することで、ガラス基板上
に膜厚3μmの電極が形成されたディスプレイ用基板を
得た。
【0077】実施例1で作製した絶縁ペーストの粘度を
調整して、電極が形成されたガラス基板上にスクリーン
印刷法で塗布・乾燥し、乾燥膜厚20μmのペースト塗
布膜を得た。これを560℃、30分間焼成して膜厚1
3μmの電極を覆う誘電体層を形成した。この誘電体層
膜の上に隔壁を形成してプラズマディスプレイパネル用
の背面ガラス基板を形成した。誘電体層にはボイド、ピ
ンホールなどの欠陥は見られなかった。
【0078】実施例5 幅の広い透明導電膜(スパッタ法で形成したITO膜)
とそれに積層された幅の狭い金属(Al)膜とから構成
される電極が形成されたプラズマディスプレイパネルの
前面板となるガラス基板に、実施例1で用いた酸化ビス
マス含有系ガラスからなる絶縁ペーストを、乾燥膜厚1
8μmに塗布し、これを焼成して膜厚12μmの誘電体
層を形成した。この誘電体層は平滑表面を有し、高い透
明性を示す。
【0079】実施例6 実施例1で用いた酸化ビスマス含有系ガラス75重量
部、感光性ポリマ(X−4007)12重量部、感光性
モノマ(MGP400)12重量部、光重合開始剤(I
C369)2.5重量部、重合禁止剤(HQME)0.
14重量部、紫外線吸収剤(スダンIV)0.06重量部
を配合し、γ−ブチロラクトンの添加量で粘度を調整し
て感光性の絶縁ペーストを作製した。
【0080】青板ガラス基板に、スパッタ蒸着法で金属
薄膜形成後、フォトリソエッチング法によって素子電極
を形成した。材質は厚み50AのTiを下引きとして厚
み1000AのNi薄膜からなり、中央部で電極間隔2
0μm、電極幅300μmである。下配線は銀ペースト
インキの印刷焼成で得られた厚み約7μmの印刷配線で
あり、素子電極の一方と接続されている。
【0081】このように素子電極および電極の一方を接
続する下配線が形成された基板上に感光性の絶縁ペース
トを全面にスクリーン印刷法で塗布し、乾燥厚み20μ
mのペースト膜を塗設した。下配線に対し直交しその上
に形成する上配線より広幅の帯状パターンを有し、さら
に電極のもう一方と上配線を接続するためのコンタクト
ホールのパターンを有するフォトマスクを介して、パタ
ーン露光・現像を行った後、焼成してコンタクトホール
を有する帯状の層間絶縁膜を形成した。
【0082】パターン露光には、15mW/cm2の出
力の超高圧水銀灯を用い、300mJ/cm2の露光量
を与えた。現像は、35℃に保持したモノエタノールア
ミンの0.2%水溶液を用い、150秒間シャワーして
行った。水洗・乾燥して後、パターン化されたペースト
塗布膜は、560℃で15分間焼成して、パターン化さ
れた膜厚14μmの層間絶縁膜とした。
【0083】上配線は、層間絶縁膜の上に下配線と同様
に、銀ペーストの印刷・焼成により、約7μmの膜厚で
形成した。コンタクトホールを通じてのもう一方の電極
との接続が完全に行われるよう銀ペーストの塗布に留意
した。通電テストにより、上下配線間の絶縁および電極
との接続が完全に機能していることを確認した。
【0084】実施例7 ガラス成分を実施例3で用いた酸化鉛含有系ガラスとし
た以外は実施例6と同様にして絶縁膜を作製し、パター
ン化された層間絶縁膜を形成した。通電テストにより、
上下配線間の絶縁および電極との接続が完全に機能して
いることを確認した。
【0085】実施例8 ガラス成分を実施例2で用いた酸化ビスマス含有系ガラ
スをとしたこと、およびコンタクトホール部を帯状絶縁
膜の周辺部の凹部として形成した以外は実施例6を繰り
返して絶縁膜を作製し、パターン化された層間絶縁膜を
形成した。通電テストにより、上下配線間の絶縁および
電極との接続が完全に機能していることを確認した。
【0086】比較例1 実施例1と同じガラス組成であるが、粉末の粒度分布と
して次のものを用いた。すなわち、平均粒子径2.1μ
m、最大粒子径11μm、10体積%粒子径0.7μ
m、90体積%粒子径5.5μm、タップ密度0.70
g/cm3の粉末を用いて、実施例1と同じようにして
ペーストを作製した。該ペーストを実施例1と同様にソ
ーダガラス基板に塗布し、560℃で、20分間焼成し
て厚み3.1μmの絶縁膜を形成した。得られた絶縁膜
は、表面の平滑性が劣り、ピンホールが多数発生し、不
均一な膜となった。
【0087】比較例2 ペースト組成が、ガラス粉末97重量%と有機成分3重
量%である以外は、実施例1を繰り返した。焼成後の塗
布膜(厚み3.5μm)を観察したところ、表面凹凸が
激しくピンホールの多い膜となった。
【0088】略記号の説明 X−4007:40%メタクリル酸、30%メチルメタ
クリレート、30%スチレンからなる共重合体のカルボ
キシル基に対して0.4当量のグリシジルメタクリレー
トを付加反応した重量平均分子量43,000,酸価9
5の側鎖にカルボキシル基とエチレン性不飽和基を有す
るポリマ。
【0089】 MGP400:X2NCH(CH3)CH2(OCH2CH(CH3))nNX2 ここでX=-CH2CH(OH)CH2OCOCH(CH3)=CH2 n=2〜10 IC369:Irgacure369(チバ・ガイギー社製品) 2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェ
ニル)ブタノン-1 HQME:ハイドロキノンモノメチルエーテル スダンIV:紫外線吸収剤(東京化成工業(株)製)
【0090】
【発明の効果】本発明のディスプレイ用絶縁ペースト
は、平均粒子径が0.3〜1.5μm、最大粒子径が1
0μm以下であるガラス粉末70〜95重量%と有機成
分5〜30重量%を含むことを特徴とする。このため、
ガラス粉末の分散性良好なペーストが得られ、ペースト
塗布膜にボイド、ピンホールなどの欠陥が生じないので
優れた電気絶縁性や保護膜効果を有する平滑な絶縁膜を
形成することができ、印刷法であっても簡単に絶縁膜を
形成することができる。特にガラス粉末が、10体積%
粒子径0.2〜0.8μm、90体積%粒子径2.5μ
m以下、またタップ密度0.8g/cm3以上である
と、本発明の効果が一層顕著となる。
【0091】さらに、ペーストの有機成分として感光性
有機成分を用いることにより、簡便にパターン化した絶
縁膜が形成できる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AB17 AC01 AD01 BC32 BC42 BC51 BC85 CA00 CC01 CC02 CC08 FA17 FA29 2H090 HB02X HC05 HC15 LA05 4G062 AA08 AA10 BB01 DA03 DA04 DB03 DC03 DC04 DD05 DD06 DD07 DE03 DE04 DE05 DF01 EA01 EB01 EC01 ED01 EE01 EF01 EG03 EG04 FA01 FA10 FB01 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA04 GA05 GA06 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM08 MM27 5C027 AA06 5C040 DD06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒子径が0.3〜1.5μm、最大粒
    子径が10μm以下であるガラス粉末70〜95重量%
    と有機成分5〜30重量%を含むことを特徴とするディ
    スプレイ用絶縁ペースト。
  2. 【請求項2】前記ガラス粉末の10体積%粒子径が0.
    2〜0.8μm、90体積%粒子径が2.5μm以下で
    あることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ用
    絶縁ペースト。
  3. 【請求項3】前記ガラス粉末のタップ密度が0.8g/
    cm3以上であることを特徴とする請求項1または2に
    記載のディスプレイ用絶縁ペースト。
  4. 【請求項4】前記ガラス粉末が、ガラス転移点400〜
    500℃、軟化点450〜550℃であることを特徴と
    する請求項1〜3いずれか1項に記載のディスプレイ用
    絶縁ペースト。
  5. 【請求項5】前記ガラス粉末が、酸化物換算表記で、 酸化ビスマス 20〜70重量% 酸化珪素 3〜30重量% 酸化ホウ素 10〜30重量% 酸化亜鉛 2〜40重量% 酸化バリウム 8〜20重量% の組成範囲からなるものを80重量%以上含有すること
    を特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のディス
    プレイ用絶縁ペースト。
  6. 【請求項6】前記ガラス粉末が、酸化物換算表記で、 酸化鉛 40〜80重量% 酸化珪素 10〜30重量% 酸化ホウ素 8〜20重量% 酸化亜鉛 2〜12重量% 酸化アルミニウム 1〜6重量% の組成範囲からなるものを80重量%以上含有すること
    を特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のディス
    プレイ用絶縁ペースト。
  7. 【請求項7】前記ガラス粉末が、アルカリ金属を実質的
    に含有しないことを特徴とする請求項1〜6いずれか1
    項に記載のディスプレイ用絶縁ペースト。
  8. 【請求項8】前記有機成分が感光性有機成分であること
    を特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載のディス
    プレイ用絶縁ペースト。
  9. 【請求項9】前記感光性有機成分が感光性モノマ、感光
    性オリゴマもしくはポリマを主成分とし、光重合開始
    剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤を含むものであることを
    特徴とする請求項8に記載のディスプレイ用絶縁ペース
    ト。
  10. 【請求項10】電子放出素子を用いた画像形成装置、プ
    ラズマディスプレイパネルまたはプラズマアドレス液晶
    ディスプレイの絶縁膜の形成に用いられることを特徴と
    する請求項1〜9いずれか1項に記載のディスプレイ用
    絶縁ペースト。
JP10183834A 1998-06-30 1998-06-30 ディスプレイ用絶縁ペースト Withdrawn JP2000016835A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10183834A JP2000016835A (ja) 1998-06-30 1998-06-30 ディスプレイ用絶縁ペースト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10183834A JP2000016835A (ja) 1998-06-30 1998-06-30 ディスプレイ用絶縁ペースト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000016835A true JP2000016835A (ja) 2000-01-18

Family

ID=16142663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10183834A Withdrawn JP2000016835A (ja) 1998-06-30 1998-06-30 ディスプレイ用絶縁ペースト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000016835A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003226844A (ja) * 2002-02-05 2003-08-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 絶縁膜形成用塗料、およびそれを用いたプラズマディスプレイパネルとその製造方法
US6808435B2 (en) 2000-10-11 2004-10-26 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Paint for forming insulating film, and plasma display panel using the paint and method of manufacturing the same
JP2006273653A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Tokyo Metropolis 無鉛硼珪酸塩ガラスフリット及びそのガラスペースト
JP2007099569A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Asahi Glass Co Ltd 電極被覆用ガラスおよびプラズマディスプレイパネル
JP2007099573A (ja) * 2005-10-06 2007-04-19 Asahi Glass Co Ltd 電極被覆用ガラスおよびプラズマディスプレイパネル
KR100782160B1 (ko) 2006-07-14 2007-12-06 인하대학교 산학협력단 피디피 격벽용 유리프릿 조성물
JP2008189532A (ja) * 2007-02-06 2008-08-21 Noritake Co Ltd 耐酸性を有する無鉛ガラス組成物およびガラスペースト
TWI549921B (zh) * 2011-03-28 2016-09-21 東麗股份有限公司 糊劑及平面顯示器用面板的製造方法
CN111847889A (zh) * 2020-08-26 2020-10-30 南通天盛新能源股份有限公司 一种玻璃粉及含该玻璃粉的银浆
CN113053651A (zh) * 2021-03-24 2021-06-29 福建尚辉润德新材料科技有限公司 一种软磁复合材料的制备方法及软磁复合材料
CN113387583A (zh) * 2020-03-13 2021-09-14 肖特股份有限公司 用于钝化半导体元器件的玻璃和熔融焊料

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6808435B2 (en) 2000-10-11 2004-10-26 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Paint for forming insulating film, and plasma display panel using the paint and method of manufacturing the same
JP2003226844A (ja) * 2002-02-05 2003-08-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 絶縁膜形成用塗料、およびそれを用いたプラズマディスプレイパネルとその製造方法
JP2006273653A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Tokyo Metropolis 無鉛硼珪酸塩ガラスフリット及びそのガラスペースト
JP2007099569A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Asahi Glass Co Ltd 電極被覆用ガラスおよびプラズマディスプレイパネル
JP2007099573A (ja) * 2005-10-06 2007-04-19 Asahi Glass Co Ltd 電極被覆用ガラスおよびプラズマディスプレイパネル
KR100782160B1 (ko) 2006-07-14 2007-12-06 인하대학교 산학협력단 피디피 격벽용 유리프릿 조성물
JP2008189532A (ja) * 2007-02-06 2008-08-21 Noritake Co Ltd 耐酸性を有する無鉛ガラス組成物およびガラスペースト
JP4598008B2 (ja) * 2007-02-06 2010-12-15 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 耐酸性を有する無鉛ガラス組成物およびガラスペースト
TWI549921B (zh) * 2011-03-28 2016-09-21 東麗股份有限公司 糊劑及平面顯示器用面板的製造方法
CN113387583A (zh) * 2020-03-13 2021-09-14 肖特股份有限公司 用于钝化半导体元器件的玻璃和熔融焊料
US11926565B2 (en) 2020-03-13 2024-03-12 Schott Ag Glass and melt solder for the passivation of semiconductor components
CN113387583B (zh) * 2020-03-13 2024-03-15 肖特股份有限公司 用于钝化半导体元器件的玻璃和熔融焊料
CN111847889A (zh) * 2020-08-26 2020-10-30 南通天盛新能源股份有限公司 一种玻璃粉及含该玻璃粉的银浆
CN113053651A (zh) * 2021-03-24 2021-06-29 福建尚辉润德新材料科技有限公司 一种软磁复合材料的制备方法及软磁复合材料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5080743B2 (ja) 黒色導電性厚膜組成物、黒色電極、およびこれらの形成方法
JP2000016835A (ja) ディスプレイ用絶縁ペースト
JP4062805B2 (ja) 焼成用感光性導電ペーストおよび微細電極パターン形成方法
KR100709186B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널용 전극 형성용 조성물, 이로부터제조되는 전극 및 상기 전극을 포함하는 플라즈마디스플레이 패널
KR20040073991A (ko) 전계방출형 표시장치용 전극 형성 조성물 및 이러한조성물의 사용 방법
JPH09142878A (ja) 感光性導電ペーストおよび電極の製造方法
JP2001084833A (ja) 導電性樹脂組成物および電極形成用転写フィルム
JP2001027802A (ja) 感光性ペースト、ディスプレイおよびプラズマディスプレイ用部材
JP4288725B2 (ja) 画像装置用絶縁膜の製造方法
JP4617520B2 (ja) 感光性ペースト、ディスプレイおよびディスプレイ用部材
JP2009076233A (ja) パターン形成方法およびそれを用いた回路材料の製造方法
JP4092754B2 (ja) プラズマディスプレイパネル用隔壁の製造方法
JP2000260336A (ja) ディスプレイ用基板およびその製造方法
KR100709215B1 (ko) 나노 사이즈 은으로 제조된 전극이 구비된 플라즈마디스플레이 패널
JP4253951B2 (ja) プラズマディスプレイパネル
JPH09304923A (ja) 感光性ペースト
JP3674261B2 (ja) プラズマディスプレイ
JP4006907B2 (ja) 感光性転写フィルム
JPH11283511A (ja) プラズマディスプレイ用基板およびその製造方法
JP3567606B2 (ja) プラズマディスプレイの製造方法
JP5516244B2 (ja) 感光性ペースト組成物、金属配線の製造方法およびディスプレイ用部材の製造方法
JPH11256047A (ja) 感光性ペースト
JP2000290040A (ja) ディスプレイ用部材およびその製造方法
JP2007279407A (ja) 感光性ペースト組成物およびそれを用いたフラットパネルディスプレイ部材
JP2000040462A (ja) ディスプレイ用基板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050629

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20070801