JP2000015352A - 金属板のプレスエンボス加工方法 - Google Patents

金属板のプレスエンボス加工方法

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JP2000015352A
JP2000015352A JP10192681A JP19268198A JP2000015352A JP 2000015352 A JP2000015352 A JP 2000015352A JP 10192681 A JP10192681 A JP 10192681A JP 19268198 A JP19268198 A JP 19268198A JP 2000015352 A JP2000015352 A JP 2000015352A
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embossing
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JP10192681A
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Masakatsu Yoshida
正勝 吉田
Yuji Abe
佑二 阿部
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Sky Aluminium Co Ltd
Original Assignee
Sky Aluminium Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金型費用を節約し、別途の矯正工程無しに、長
さそり、幅そり、潰れ、ねじれ、波打ち等の発生の無い
金属板のエンボス加工方法を提供する。 【構成】上下の一組の金型内に、第一の板押さえ工程
と、第二のエンボス模様付け工程と、それに続く少なく
とも二段階の矯正工程を備えた構造の順送金型を用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ビル、体育館等
の外壁、内壁、天井材等、建材その他一般用途のエンボ
ス模様板をプレス加工により、順送金型を用いて安定し
て生産を行うにあたり、エンボス加工の行程で発生する
板折れやそりの発生の問題を解決するようにした、エン
ボス加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】外壁材、内壁材、天井材等に使用される
金属材パネルには、一般に意匠性を高める上から、板の
表面全体に小さな凸凹模様をエンボス加工により形成し
た金属パネルが使用されている。この金属板に施される
エンボス加工が単純な凸凹模様だったり、細かすぎる場
合には外観の印象が弱く、商品としての識別性が劣る。
そこで、最近では比較的大きな凸模様又は凹模様を形成
し、外観の印象を強くする様にしたパネルが使用され始
めている。
【0003】この様なエンボス模様の形成方法として
は、下記のように様々な方法が有る。 1.主に模様が刻印された2本の上下のロールにより、
板材を圧縮して模様付けされたものを、レベラー矯正や
ストレッチャー等による引張矯正を行った後に切断され
製品とする方法が一般的に用いられている。この方法は
大量生産向きで生産性が高くコストが易い利点がある。
しかし、エンボス模様を付ける専用のロール設備が必要
な事と模様付けを行う刻印ロールの製作が高価であり少
量生産には向かない欠点がある。
【0004】2.上記以外の方法としては、まず模様付
きのポンチと相対するダイスを組み込んだ雌雄の金型を
使用してプレス加工する事によりパネル全体に一度に凸
凹模様を付ける方法があるが、この場合、模様と模様と
の間に発生するそりやしわの抑制には、エンボス模様の
配置の工夫と、しわ押さえ圧力の調整及び模様の外周に
ビードを設けて、材料を引張る事により調整している
が、そりやしわ等の矯正が十分でなく、別工程でストレ
ッチャーやレベラー等を行い矯正している事が多い。こ
の方法の場合、模様付けの範囲は金型の大きさで制限さ
れ、金型の大きさを越える様な長さのエンボス模様板の
生産は出来ない欠点があり、更に、大きな金型を必要と
し、金型費用も思いのほか高価である。
【0005】3.次に、ウレタン等の弾性体の上に素材
となる金属板を置き、所定の穴部を形成した型板を上方
から押し付けプレスする方法や、雄雌どちらか片方の金
型とウレタン等の弾性体の代わりに液体を使用して液体
に圧力を加えバルジ加工する液圧成形による方法があ
る。この方法では片方の金型と弾性体か液体の組み合わ
せであり、2の雄雌型に比べ、金型費用が約半分程度で
済み安価であるが、この方法も2の雄雌型の場合と同様
に模様付けの範囲が金型の大きさで制限される。また、
そり等が発生した場合には別工程でストレッチャー等に
よるそり矯正が必要になる。
【0006】4.又、タレットパンチと呼ばれる小型の
模様付きのポンチと相対するダイスによって模様を一部
に付け、これを繰り返す方法も採用される。この方法で
は、金型費用は一部の小さな部分のみで済み、安価であ
るが小部分の面積による模様付けの繰り返しの為に、加
工時間がかかるのと、そりが発生し易く別工程での矯正
が必要になる等の問題がある。
【0007】5.更に連続的に順送金型により板表面に
模様付けを行う方法もある。しかし、この場合には板材
料を送りながら1工程毎にプレス加工を行なう様になる
為、連続的にプレス加工された模様と模様の繋がり部分
に板折れや模様の変形を生じ易いのと、長尺物の加工の
際には幅そりや長さそりの発生がさけられず、この発生
したそりをプレス加工以外のレベラーか、ストレッチャ
ーの設備により矯正しなければならないという問題があ
った。
【0008】尚、上記いずれの方法でも、エンボス加工
により板表面に凸凹模様を形成する時、パネルには長さ
そりや幅そり、板折れ、ねじれ、波打ち(幅方向の片方
に発生)等の不具合が発生し易い。又、凸模様又は凹模
様の、模様と模様の間隔が広すぎる場合や、幅方向の端
部や長さ方向の前後端に加工を行わないフランジ部分を
大きく設けたものでは、平坦面に波打ち等の不具合も発
生し易い。これらの不具合はどれ一つ発生しても、加工
されたエンボスパネルの外観を劣化させ、建材としての
商品価値を下げる原因となる。
【0009】図3に板折れの様子を示す。
【0010】そこで、上記不具合が発生した場合、レベ
ラーやストレッチャーや曲げ加工により矯正している
が、これらの方法によっても幅そりや長さそりが矯正で
きない場合、凸凹模様を含む金属表面材全面の裏面にハ
ニカム構造のコアを装着し、コアの裏面に裏面補強材を
装着する事によりエンボス加工によるそりの防止を図っ
たりしている。しかし、装着に工夫を要し、パネルとす
るまでに手数がかかる。このため、パネル自体にそり等
の不具合のない製品が強く求められている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な要
求に応ずるべくなされたものであり、金型費用を節約
し、別途の矯正工程無しに、長さそり、幅そり、潰れ、
ねじれ、波打ち等の発生の無い高品質のプレスエンボス
製品の加工方法を提供する事を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前述の課題
を解決するべく、プレス加工によるエンボス加工金型に
おいて、一つの金型内で、模様付けとそり矯正を一度に
できないか創意工夫、実験、検討を重ねた結果、金型を
順送型として加工方法を工夫することで模様加工の際に
発生する板折れ、幅そり、長さそり等の不具合を従来の
加工方法に較べて大幅に減少させ得る事を見い出し、こ
の発明を成すに至った。
【0013】具体的には、請求項1に記載の発明は、上
下の一組の金型内に、第一の板押さえ工程と、第二のエ
ンボス模様付け工程と、それに続く少なくとも二段階の
矯正工程を備えた構造の順送金型を用い、金属板を順送
しながら、第一の工程で金属板を押さえ、第二の工程で
板表面に複数のエンボス模様をプレスにより加工すると
共に、それに続く少なくとも二段階の矯正工程でエンボ
ス模様の加工時に発生した板折れやそり等の不具合を同
一金型内で矯正することを特徴とする金属板のプレスエ
ンボス加工方法である。
【0014】又、請求項2に記載の発明は、第一の板押
さえ工程が上下の平坦な板押さえ金型で構成され、第二
のエンボス模様付け工程がそれぞれ単独で入れ替え可能
な構造のエンボス模様の付いた複数個の雄雌の小型の金
型で構成され、それに続く少なくとも二段階の矯正工程
がそれぞれ平坦でエンボス模様に対して圧縮を加える金
型で単独にストローク調整と圧力調整を行える様な構造
の金型を用いることを特徴とする請求項1記載の金属板
のプレスエンボス加工方法である。
【0015】又、請求項3に記載の発明は、第二のエン
ボス模様付け工程が、立ち上がり部がおおよそ末拡がり
の台形状で頂部が比較的平坦な断面形状である複数個の
雄雌の小型の金型を規則的に配置したもので、模様全体
に占める凸部分と凹部分の面積比が5:95〜95:5
の範囲内にあることを特徴とする請求項1または2記載
の金属板のプレスエンボス加工方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】まずこの発明の金属板材のプレス
によるエンボス模様金型及び加工方法についての限定理
由を説明する。
【0017】請求項1において、上下の一組の金型内
に、第一の板押さえ工程と、第二のエンボス模様付け工
程と、それに続く少なくとも二段階の矯正工程を備えた
構造の順送金型を用いる。これは、エンボス模様加工と
板折れやそり矯正工程を別々に行う場合、2台のプレス
が必要でラインの長さも長くなるのと、金型も2個必要
で型費も高くなる等の問題を生じる。そこでエンボス模
様付けと板折れやそりの矯正工程を一つの順送金型の中
に組み込んだ構造とするのである。
【0018】また、第一の工程で金属板を押さえ、第二
の工程で板表面に複数のエンボス模様をプレスにより加
工する。この板押さえの工程を設けないでエンボス模様
を加工すると手前の模様未加工部分の板が跳ね上がり、
板の曲がり(板折れ)を生じる、この板折れを防止する為
に第一の板押さえ工程は必須である。さらにそれと共
に、それに続く少なくとも二段階の矯正工程でエンボス
模様の加工時に発生した板折れやそり等の不具合を同一
金型内で矯正する。この理由は、一段階の矯正では模様
部分の変形を一度に大きくする必要があるが微調整が出
来にくく、そりの小さな状態でエンボス模様板を安定し
て加工出来ない事と、板折れの改善が出来にくいこと、
及び、変形を一度に大きくすると段付き模様が新たに発
生する問題を生じ、かえって外観を損ね易くなる。そこ
で、板折れやそりの矯正工程を少なくとも二段階に分け
て行うのである。なお、金型費用の点からは矯正工程は
二段階が好ましい。
【0019】請求項2の発明では、第一の板押さえ工程
を上下の平坦な板押さえ金型で構成する。これは、同時
に進行する第二の工程でのエンボス模様付けの加工によ
り板に応力がかかりそりや曲がりが生じて浮き上がるの
を防止するため、第一の工程で平坦な金型で押さえるの
である。尚、順送金型において第一の工程で、第二工程
の模様と同じ模様の一部を予備成形する方法も用いられ
る事が多いが、この方法では第一工程の予備成形により
形成された模様部分が第二工程の模様付け加工した後に
も一部が段付きや傷状に残る事が多く、外観上好ましく
ない。また、請求項2の発明では、第二のエンボス模様
付け工程が、それぞれ単独で入れ替え可能な構造のエン
ボス模様の付いた複数個の雄雌の小型の金型で構成され
る。このような構成にすると、数種類のエンボス模様の
異なる雄雌の小型の金型を用意して置き、この小型の金
型の一部又は全部を入れ替える事により、全体として異
なるエンボス模様を容易に作り出す事が可能となる。
又、エンボス模様の変更がこの小型のエンボス模様付き
金型を入れ替えるだけで可能になると多種類の模様加工
が一つの順送金型で安価に製作できるようになる。尚、
この第二工程の小型の金型の大きさについては特に限定
するものではないが、小さすぎる場合、金型の取り付け
交換が煩雑になるので、幅50mm以上、長さ50mm
以上が好ましい。
【0020】さらに、請求項2の発明では、上記2工程
に続く少なくとも二段階の矯正工程がそれぞれ平坦でエ
ンボス模様に対して圧縮を加える金型で単独にストロー
ク調整と圧力調整を行える様な構造の金型を用いる。こ
れは、エンボス模様付け工程だけでは、エンボス模様の
加工時に板折れ、長さそり、幅そり、ねじれ、波打ち等
の不具合が発生し、これら不具合の程度は、エンボス模
様の形状や成形深さにより異なり、それぞれの模様に応
じた圧縮矯正量が必要なので、矯正行程において、平坦
でエンボス模様に対して圧縮を加える金型でそれぞれ独
立にストローク調整と圧力調整を行えるようにするので
ある。
【0021】請求項3においては、請求項1または2記
載の金属板のプレスエンボス加工方法において、第二の
エンボス模様付け工程が、立ち上がり部がおおよそ末拡
がりの台形状で頂部が比較的平坦な断面形状である複数
個の雄雌の小型の金型を規則的に配置する。頂部の形状
については、板折れやそりの矯正工程で、エンボス模様
頂部が突起状や球状の表面では、せっかく模様を形成し
ても圧縮加工により潰れてしまい、外観上好ましくな
く、一方平坦形状だと上から圧縮しても模様の潰れや変
形が目立たないからである。また、立ち上がり部が垂直
形状だと金型との食い付きが生じやすく金型に板が食い
付いて剥がれず、順送りができない。そこでおおよそ末
広がりの台形状にし、食い付きを防止する。そこでエン
ボス模様の断面を立ち上がり部がおおよそ末拡がりの台
形状で頂部を平坦形状とするのである。なお、おおよそ
末広がりの台形状とは、水平方向に対して60〜89°
位の角度を指す。また個々の模様を規則的に配置する
と、金型の製作が楽であるのと、加工時に発生した微細
な歪みが目立ちにくいという効果がある。不規則にする
と金型製作が非常に高価な彫金加工やシボ加工になりコ
ストメリットがなくなる。又、模様全体に占める凸部分
と凹部分の面積比が5:95〜95:5の範囲となる様
に構成する理由は、面積比がこの範囲をはずれるとエン
ボスの模様そのものに変化が少なく外観の印象が乏しく
エンボス模様付与の効果が薄くなるからである。さら
に、5:95以下では、模様部分の圧縮変形量を大きく
しないとそりの矯正の効果が得られないのと模様部分の
変形が大きい為に潰れてしまい、外観上好ましくない。
なお、ここで「凹部分」とは元の平らな板の面を維持し
ている部分、言い換えれば「平板部分」を指す。
【0022】尚、加工材の板厚は0.5mm以下の場
合、しわが発生し易く外装用材としては使えず、5mm
以上ではエンボス模様の加工時に大型のプレス設備や搬
送装置等を要する事と、この様な厚板材のエンボス材が
外壁に使われる事は殆ど無い、従って加工材の板厚の範
囲は0.5mm以上〜5mm以内の範囲とするのが好ま
しい。更にエンボスの模様高さは1mm以下では陰影が
薄く外観の印象に劣り、15mm以上の高さでは材料が
破断し易い為にパンチとダイスの肩半径を大きくする必
要があり、加工されたエンボス模様がシャープさに欠け
てしまい外観の印象が薄くなってしまうので模様高さは
1mm以上、15mm以内とするのが好ましい。また個
々の模様の一辺の大きさまたは直径は、同じく外観の印
象の観点から20mm以上とすることが好ましい。
【0023】順送金型への材料の送り方法としては、特
に制限はないが、好ましくは、材料の幅方向の両端にピ
アス穴を順次に設けてパイロットピンで位置決めを行い
ながら機械的に送る方法か、高精度の送りロールを備え
た送り装置を用いる方法等が良い。又、この場合、模様
部分の幅方向の両端に板押さえを組み込んだ方法でも良
い。更に、加工に用いるプレスはストロークや圧力調整
が簡単に行えるプレスであれば、油圧プレスでもクラン
クプレスでもどちらを用いても良い。尚、本発明のエン
ボス模様加工方法は金属薄板材であれば何れの材料にも
適用できるが、特に、アルミニウムの1000系、30
00系、5000系合金の軟質や半硬質の薄板材が好ま
しい。又、本発明の加工方法により金属板材をエンボス
加工する際には、型かじりを防止する為に、潤滑剤を使
用するか、エンボス加工前に板表面に表面保護を兼ねて
マスキングフイルム等を貼り付けたものが好ましい。
【0024】図1に本発明のエンボス加工順送金型の縦
断面の模式図を示し、図2に本発明のエンボス加工途中
の板材を上から見た模式図を示す。
【0025】
【実施例】下に示す様な条件でプレスエンボス加工を行
った。
【0026】・被加工材 JIS A1100 P、H14テンパー(引張強度1
2.8Kg/mm2、伸び12.5%)、板厚3.0mm×
幅1250mm(内エンボス加工部分1200mm)×
長さ2500mm(内エンボス加工部分2400mm)
のアルミニウム板の両面にマスキングフイルムを貼り付
けたもの。
【0027】・模様部形状 レンガ模様−幅36mm、長さ196mm、高さ2.
5mmの長方形状の周囲に溝幅8mmを設けた模様が全
面に加工されたレンガ模様柄のエンボス板 丸模様−直径50mm、高さ2.5mmの円が100
mmピッチで全面に設けられた模様が全面に加工された
丸模様柄のエンボス板 いずれも、立ち上がり部は水平に対し87°で断面は台
形形状である。
【0028】・金型寸法 板押さえ工程寸法 長さ150mm×幅1200mm 模様付け工程寸法 長さ200mm×幅1200mm 矯正工程1寸法 長さ200mm×幅1200mm 矯正工程2寸法 長さ200mm×幅1200mm そり矯正は圧縮量として矯正1を模様高さの10%、矯
正2を模様高さの20%とした。なお、第一の板押さえ
工程は上下の平坦な板押さえ金型で構成され、第二のエ
ンボス模様付け工程がそれぞれ単独で入れ替え可能な構
造のエンボス模様の付いた複数個の雄雌の小型の金型で
構成され、矯正工程1、矯正工程2はそれぞれ平坦でエ
ンボス模様に対して圧縮を加える金型で単独にストロー
ク調整と圧力調整を行える様な構造の金型を用いた。 ・板送り −200mmピッチ ・加工設備−500tonプレス
【0029】・実施例1 凸凹面積比を、レンガ柄は約90:10、丸柄は約2
0:80 とした。
【0030】加工済みのエンボス板を下記の基準で評価
した。 エンボス材の板折れの評価(目視) 板折れのなかったもの;○ 僅かな板折れがあるもの;△ 大きな板折れがあるもの;× エンボス材の長さそりの程度の評価 長さ寸法の1%以内のそり;○ 長さ寸法の1〜3%以内のそり;△ 長さ寸法の3%以上のそり;× エンボス材の幅さそりの程度の評価 幅寸法の1%以内のそり;○ 幅寸法の1〜3%以内のそり;△ 幅寸法の3%以上のそり;× エンボス材のねじれの程度の評価 幅寸法の1%以内のねじれ;○ 幅寸法の1〜3%以内のねじれ;△ 幅寸法の3%以上のねじれ;× エンボス材の波打の程度の評価。 幅寸法の1%以内の波打ち;○ 幅寸法の1〜3%以内の波打ち;△ 幅寸法の3%以上の波打ち;× 結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1より明らかな様に、模様付け工程の前
に板押さえ工程を備え模様付け工程の後に2工程の矯正
を行った本願発明例である7と14は、板折れ、長さそ
り、幅そり、潰れ、ねじれ、波打ちともに優れているの
がわかる。これに対して、板押さえ工程がなかったり、
矯正工程が1つしかない比較例である1〜6と8〜13
では、いずれかの項目が劣っている。すなわち、比較例
の1〜4と8〜11の板押さえ工程の無い条件のもの
は、いずれの条件でも、板折れ、長さそり、幅そり等が
発生してエンボス板としての品質を満足していない。更
に、比較例の5〜6と12〜13の条件のものは、板押
さえ工程はあるものの、そり矯正工程が全く無いか1工
程しか無いので、長さそり、幅そりは改善できても板折
れを防止できずエンボス板としての品質を満足していな
い。
【0033】・実施例2 請求項3に対応する実施例で凸凹模様の面積比を変えた
ものである。外観の印象の評価は、幅1250mm×長
さ2500mmのエンボス加工材を壁に貼り付けた状態
のものを、10m及び50mの離れた位置から模様とし
ての認識可否や外観の印象を目視により評価した。いず
れも請求項1の条件は満し、板折れ、長さそり、幅そ
り、潰れ、ねじれ、波打ちともに問題なかったので、外
観の印象の評価だけを示す。結果を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】・エンボス材の外観の印象の評価基準 エンボス模様として認識可能で外観の印象に優れる
;○ エンボス模様として認識可能だが外観の印象がやや劣る
;△ エンボス模様として認識はやや困難で平面的に見えイン
パクトに欠け外観の印象が劣る;×
【0036】表2より明らかな様に、模様の凸部分と凹
部分の面積比が請求項3の条件範囲の16〜27は、5
0m離れた位置からでもエンボス模様の認識が可能で外
観の印象にすぐれている。一方、凸模様部分面積比が大
きい為に請求項3の条件範囲をはずれる15は、50m
離れた位置では、エンボス模様として認識はやや困難で
平面的に見えインパクトに欠け外観の印象が劣る。又、
凸模様部分面積比が小さい為に同じく請求項3の条件範
囲をはずれる28も、エンボス模様として認識はやや困
難で平面的に見えインパクトに欠け外観の印象が劣る。
【0037】
【発明の効果】上記実施例に詳細に示した様に本発明の
順送金型によるエンボス加工方法は、長さそり、幅そ
り、潰れ、ねじれ、波打ち等の発生の問題が無く、別途
の矯正工程を必要としないので、金属板のエンボス加工
方法として極めて優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のエンボス加工順送金型の縦断面
の模式図である。図1aは型のみ、図1bは金属板を加
工中のものである。
【図2】図2は本発明のエンボス加工途中の板材を上か
ら見た模式図である。図2aはレンガ模様のエンボス加
工、図2bは丸模様のエンボス加工である。
【図3】図3は板折れの様子である。
【符号の説明】
1‥‥‥板押さえ工程 2‥‥‥模様付け工程 3‥‥‥矯正工程1 4‥‥‥矯正工程2 5‥‥‥上型 6‥‥‥下型 7‥‥‥金属板 8‥‥‥未加工元板部 9‥‥‥未加工元板部 10‥‥‥板送り方向
【手続補正書】
【提出日】平成10年7月24日(1998.7.2
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のエンボス加工順送金型の縦断面
の模式図である。図1aは型のみ、図1bは金属板を加
工中のものである。
【図2】図2は本発明のエンボス加工途中の板材を上か
ら見た模式図である。図2aはレンガ模様のエンボス加
工、図2bは丸模様のエンボス加工である。
【図3】図3は板折れの様子である。
【符号の説明】 1‥‥‥板押さえ工程 2‥‥‥模様付け工程 3‥‥‥矯正工程1 4‥‥‥矯正工程2 5‥‥‥上型 6‥‥‥下型 7‥‥‥金属板 8‥‥‥未加工元板部 9‥‥‥加工済製品部 10‥‥‥板送り方向

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下の一組の金型内に、第一の板押さえ
    工程と、第二のエンボス模様付け工程と、それに続く少
    なくとも二段階の矯正工程を備えた構造の順送金型を用
    い、金属板を順送しながら、第一の工程で金属板を押さ
    え、第二の工程で板表面に複数のエンボス模様をプレス
    により加工すると共に、それに続く少なくとも二段階の
    矯正工程でエンボス模様の加工時に発生した板折れやそ
    り等の不具合を同一金型内で矯正することを特徴とする
    金属板のプレスエンボス加工方法。
  2. 【請求項2】 第一の板押さえ工程が上下の平坦な板押
    さえ金型で構成され、第二のエンボス模様付け工程がそ
    れぞれ単独で入れ替え可能な構造のエンボス模様の付い
    た複数個の雄雌の小型の金型で構成され、それに続く少
    なくとも二段階の矯正工程がそれぞれ平坦でエンボス模
    様に対して圧縮を加える金型で単独にストローク調整と
    圧力調整を行える様な構造の金型を用いることを特徴と
    する請求項1記載の金属板のプレスエンボス加工方法。
  3. 【請求項3】 第二のエンボス模様付け工程が、立ち上
    がり部がおおよそ末拡がりの台形状で頂部が比較的平坦
    な断面形状である複数個の雄雌の小型の金型を規則的に
    配置したもので、模様全体に占める凸部分と凹部分の面
    積比が5:95〜95:5の範囲内にあることを特徴と
    する請求項1または2記載の金属板のプレスエンボス加
    工方法。
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