JP2000013333A - ノイズ除去方法および伝送回路 - Google Patents

ノイズ除去方法および伝送回路

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JP2000013333A JP11031746A JP3174699A JP2000013333A JP 2000013333 A JP2000013333 A JP 2000013333A JP 11031746 A JP11031746 A JP 11031746A JP 3174699 A JP3174699 A JP 3174699A JP 2000013333 A JP2000013333 A JP 2000013333A
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B3/00Line transmission systems
    • H04B3/02Details
    • H04B3/32Reducing cross-talk, e.g. by compensating
    • H04B3/34Reducing cross-talk, e.g. by compensating by systematic interconnection of lengths of cable during laying; by addition of balancing components to cable during laying

Abstract

(57)【要約】 【課題】順方向遠端クロストークノイズ除去方法に関
し、同一方向へ信号を伝送する場合のバス伝送の遠端ク
ロストークを、信号間の物理的距離を離すことなく簡易
に除去できるようにする。 【解決手段】複数本の近接した信号線10,20によっ
て同一方向に信号を伝送する場合に、線路の特性インピ
ーダンスZ0 で正規化して表した駆動源11(21)の
内部抵抗13(23)の値r/Z0 と、同じく線路の特
性インピーダンスで正規化して表した遠端側の終端抵抗
24(14)の値R/Z0 とが、互いにほぼ逆数の関係
になるように値Rを設定した終端抵抗24(14)を、
信号線20(10)の遠端に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,複数の信号線間で
発生するクロストークノイズを除去する技術に係り,特
にバス伝送の遠端クロストークノイズを,遠端に特定の
値を持つ終端抵抗を入れることにより除去するノイズ除
去方法およびその伝送回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータなどの電子機器
において,LSI間の信号伝送は,32ビットまたは6
4ビット単位で行われることが多い。これらの信号は,
複数のビットが同じタイミングで動作するため,ビット
間に信号が乗る,すなわちクロストークノイズが発生す
ることが多い。このクロストークノイズ値は,同時に動
作する信号数が多いほど大きくなり,また,信号の立ち
上がり/立ち下がり時間が短いほど,短い線路でも大き
な値となる。
【0003】図1は,本発明の背景を説明するための逆
方向近端クロストークの説明図である。図1において,
80は駆動線路,81はドライバ,82はレシーバ,8
3はドライバの内部抵抗,84は終端抵抗,90は受動
線路,91はドライバ,92はレシーバ,93はドライ
バの内部抵抗,94は終端抵抗を表す。逆方向近端クロ
ストークは,図1(A)に示すように,信号の伝送方向
が逆方向の2本の線路が接近しているとき,一方の駆動
線路80の信号によってドライバ81の近くで受動線路
90に生じるノイズである。
【0004】図2は,図1に示す伝送回路で生じる逆方
向近端クロストークの大きさを示す図である。図2で
は,ドライバ81の内部抵抗rが10Ωであり,終端抵
抗の抵抗値Rが無限大であるとしている。図2におい
て,縦軸は電圧の大きさ,横軸は時間を表している。細
い実線で表したv1(near)は,駆動線路80にお
けるドライバ81側(近端という)の電圧変化,細い点
線で表したv1(far)は,駆動線路80におけるレ
シーバ82側(遠端という)の電圧変化,太い実線で表
したv2(near)は,受動線路90におけるドライ
バ81近辺(近端)の電圧変化,太い点線で表したv2
(far)は,受動線路90におけるドライバ81の他
端側(遠端)の電圧変化を表している。
【0005】逆方向近端クロストークは、ドライバ81
の内部抵抗83の抵抗値rが線路90の特性インピーダ
ンスに比べて充分小さいときかなりの大きさになる。こ
のため、逆方向近端クロストークノイズを除去するため
には内部抵抗83の抵抗値rを大きくすることで対処し
ていた。なお、終端抵抗94は出力信号の波形整合を行
うためのものであり、その抵抗値は線路の特性インピー
ダンスと略同じ抵抗値に設定される。つまり、線路の特
性インピーダンスが50Ωの場合は、終端抵抗の抵抗値
は50Ω程度に設定される。
【0006】従来、同一方向に信号を伝送する複数の線
路間で、駆動源とは反対側の遠端に生じるノイズ(順方
向遠端クロストークノイズと言う)については、逆方向
近端クロストークに比べて振幅(電圧)が小さく、伝送
線路に与える影響が小さいことから、対策を考える必要
性がなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来,順方向遠端クロ
ストークノイズ対策についてほとんど考慮されていなか
ったが,回路の高速化と機器の軽薄短小化の動きによ
り,信号間の物理的距離が接近してくる傾向にあるた
め,以前にも増してクロストークノイズが発生しやすい
状況になっている。具体的には,32ビットまたは64
ビットというような多ビットのパラレル信号伝送におい
て,例えば,すべて論理振幅“0”の状態から,1本を
除いた他のすべてのビットが論理振幅“1”の状態に変
化するような場合があり,この場合,論理振幅“0”の
ままの信号線の遠端に,他の論理振幅が“1”に変化し
た信号の影響が現れ,この影響が無視できない大きさに
なることがある。高速化と軽薄短小化を同時に達成する
ためには,このクロストークノイズを克服することが電
気実装における一つの課題である。
【0008】しかし,従来,このようなクロストークノ
イズを軽減させるためには,信号間の物理的距離を離す
か,同時に動作する信号数を減らす程度しか解決策がな
かった。このため,実装密度を犠牲にするか,タイミン
グをゆるめて,性能を犠牲にするかの選択が必要であっ
た。本発明は上記課題の解決を図り,同一方向へ信号を
伝送する場合のバス伝送の遠端クロストークを簡易に除
去できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも2
本の分布定数線路において、同一方向に信号を伝送する
場合に、結合分布定数線路上を伝搬する2種類の伝搬モ
ードであるグランド面に対して伝搬するコモンモード
と、結合線路間を伝搬するディファレンシャルモードと
において伝搬される電圧が、遠端において互いに等しく
なるように遠端側の終端抵抗の値を設定することによっ
て、順方向遠端クロストークノイズを除去することを主
要な特徴とする。
【0010】また、本発明は,複数本の近接した信号線
によって同一方向に信号を伝送する場合に,線路の特性
インピーダンスで正規化して表した駆動源の内部抵抗の
値と,同じく線路の特性インピーダンスで正規化して表
した遠端側の終端抵抗の値とが,互いにほぼ逆数の関係
になるように終端抵抗の値を設定することによって,順
方向遠端クロストークノイズを除去することを特徴とす
る。
【0011】また,本発明は,第1および第2の駆動源
がそれぞれ両端に接続され,双方向に信号を伝送可能な
複数の信号線において,第1の駆動源側から他端側へま
たは第2の駆動源側から他端側へ信号を伝送する場合
に,それぞれ,線路の特性インピーダンスで正規化して
表した第1または第2駆動源の内部抵抗の値と,同じく
線路の特性インピーダンスで正規化して表した第1また
は第2の駆動源に対する遠端側の終端抵抗の値とが,互
いにほぼ逆数の関係になるように終端抵抗の値を設定す
ることによって,いずれの方向の信号伝送においても,
それぞれ順方向遠端クロストークノイズを除去すること
を特徴とする。
【0012】また、本発明は、同一方向に信号を伝送す
る少なくとも2本の分布定数線路を有する伝送回路にお
いて、遠端側クロストークノイズを軽減するために、前
記分布定数線路の遠端側に終端抵抗を接続したことを特
徴とする。更に、本発明は、同一方向に信号が伝送され
る少なくとも2本の分布定数線路に接続される伝送回路
において、コモンモードとディファレンシャルモードと
において前記分布定数線を伝搬されてくる電圧が互いに
等しくなる値の終端抵抗を備えたことを特徴とする。
【0013】以下に,本発明の原理について説明する。
クロストークノイズを数式で解くことは,非常に難解で
複雑であるが,本発明者は,あえて数式化し,遠端の終
端抵抗値を最適値に選択することで,遠端に発生するク
ロストークノイズを理論的にはゼロにできることを発見
した。図3に示すような2本の結合分布定数線路を考
え,伝送の基本式を元に,ラプラス変換によって線路
1,2における信号の伝播を解く。線路間のパラメータ
としては,線路間相互のインダクタンス,キャパシタン
スを考える。自分自身のこれらのパラメータを,自己イ
ンダクタンス,自己キャパシタンスと呼び,L11,L22
およびC11,C22と表す。また,線路1および線路2の
間のパラメータを,相互インダクタンス,相互キャパシ
タンスと呼び,L12およびC12と表す。
【0014】このときに,伝送の基本式は,L,Cをマ
トリクスとして,次のように表される。ここで、v1
線路1上を伝搬する電圧、v2 は線路2上を伝搬する電
圧を表す。
【0015】
【数1】
【0016】この式をラプラス変換して,Vだけの式に
すると,次式のようになる。
【0017】
【数2】
【0018】ここで簡単化のために,図3のように線路
1,線路2が同一特性の場合を考える。すなわち, L11=L22=L L12=L21=Lm11=C22=C C12=C21=Cm とする。
【0019】[数2]式の第2項の係数行列は,次のよ
うになる。
【0020】
【数3】
【0021】ここで,
【0022】
【数4】
【0023】である。V2 を除去して,次式が得られ
る。
【0024】
【数5】
【0025】係数をDの関数で表すと,
【0026】
【数6】
【0027】φ=(D)の根は,
【0028】
【数7】
【0029】である。ここで,
【0030】
【数8】
【0031】とおくと,
【0032】
【数9】
【0033】である。上記のサフィックスの“C”と
“D”は,コモン(またはイーブンとも言う)モードと
ディファレンシャル(またはオッドとも言う)モードを
表し,u C ,uD はそれぞれのモードの伝播速度を意味
する。特定インピーダンスについても,コモンモードと
ディファレンシャルモードでのインピーダンスZC ,Z
Dが存在し,
【0034】
【数10】
【0035】となる。電流,電圧を求めると,次のよう
になる。
【0036】
【数11】
【0037】境界条件x=0において,V1 =V0 −R
1 1 ,V2 =−RN 2 であり,境界条件x=lにお
いて,V1 =R2 1 ,V2 =RF 2 である。
【0038】
【数12】
【0039】上式は,A1 〜A4 についての連立方程式
であり,これを解いて元の式に代入すれば,V1 ,V2
が求まる。このV1 ,V2 をラプラス逆変換すると,時
間関数v1 (t),v2 (t)が求まる。この結果も,
前節と同様に線形の演算と時間遅れの組み合わせであ
り,簡単に計算することができる。これらをxの関数と
して見ると,例えば,e-(x/uc)sは,時間関数f(t)
に対して,f(t−x/uC )の演算を施すことを意味
する。x/uC は,距離xをuC の速度で進む際の時間
を表すから,x方向に進む波形である。同様にして,x
の方向とその逆方向を,uC とuD の速度で進む信号の
合成となっていることが分かる。
【0040】
【数13】
【0041】係数の行列式をΔとすると,
【0042】
【数14】
【0043】これから,未知数A1 ,A2 ,A3 ,A4
を求める。
【0044】
【数15】
【0045】順方向遠端クロストークを求めるに当たっ
て,簡単化のため,図3に示す各抵抗の値を,R1
r,R2 =R,RN =r,RF =Rとおく。また,τC
はコモンの片道の時間,τD はディファレンシャルの片
道の時間を表すが,併せてτとおく。すなわち,τC
τD =τとおく。
【0046】
【数16】
【0047】
【数17】
【0048】したがって,順方向遠端クロストークは,
(Rr)/(ZC D )=1のときに,ゼロになること
がわかる。ここで,ZC D は,結合分布定数線路の片
方を整合終端したときの他方の特性インピーダンスZ0
の自乗に等しいから,次の関係がある。 R/Z0 =Z0 /r すなわち,近端側の抵抗と遠端側の終端抵抗との間に
は,線路の特性インピーダンスで正規化した場合にそれ
ぞれ逆数の関係がある。
【0049】図4は、コモンモード及びディファレンシ
ャルモードにおける遠端側の終端抵抗による信号変化を
示す図である。同図中、縦軸は電圧を任意単位で示し、
横軸は抵抗値R(Ω)を示す。また、V2Cはコモンモー
ドにおいて線路2を伝搬する電圧、V2Dはディファレン
シャルモードにおいて線路2を伝搬する電圧、V2 は順
方向遠端クロストークノイズ、即ち、線路2に発生する
クロストークノイズを示す。同図からもわかるように、
コモンモードにおける電圧V2C及びディファレンシャル
モードにおける電圧V2Dは、遠端側の終端抵抗の値Rに
よって変化し、V2C=V2Dとなる点が存在する。同図
は、r=30Ω、ZC =102Ω、ZD =47Ωである
ので、R=160Ωの点でV2C=V2Dとなっている。
【0050】以上のように,終端抵抗の値Rを,R=Z
0 2 /rとなるように設定すれば,順方向遠端クロスト
ーク値は,理論的にゼロになる。なお,実用上はもちろ
ん必ずしもクロストーク値が厳密にゼロにならなくても
よく,後述するように,終端抵抗の値RがZ0 2 /rの
最適値に対して3割から5割程度増減しても,十分な効
果が得られることわかった。
【0051】
【発明の実施の形態】図5は,本発明の第1の実施の形
態による順方向遠端クロストークノイズの除去を説明す
る図である。図5において,10は駆動線路,11はド
ライバ(駆動源),12はレシーバ,13はドライバの
内部抵抗,14は終端抵抗,20は受動線路,21はド
ライバ(駆動源),22はレシーバ,23はドライバの
内部抵抗,24は終端抵抗を表す。
【0052】順方向遠端クロストークは,図5(A)に
示すように,信号の伝送方向が同一方向の2本の線路が
接近しているとき,駆動線路10の信号によって,他の
受動線路20におけるレシーバ22側に生じるノイズで
ある。駆動源であるドライバ11の内部抵抗13の値を
r,駆動線路10および受動線路20の特性インピーダ
ンスをZ0 ,受動線路20の遠端側に接続する終端抵抗
24の値をRとするとき,R=Z0 2 /rとなるよう
に,抵抗値Rを設定する。このとき,順方向遠端クロス
トーク値を,前述したように理論的にゼロにすることが
できる。
【0053】図6は,本発明の第2の実施の形態による
順方向遠端クロストークノイズの除去を説明する図であ
る。図6において,30および40は分布定数線路であ
って,共に左方向から右方向へ,また右方向から左方向
へ信号の伝送が可能な信号線である。31,34,4
1,44はドライバ(駆動源),33,36,43,4
6はレシーバ,32,35,42,45はドライバの内
部抵抗,37,38,47,48は終端抵抗を表す。
【0054】この第2の実施の形態は,第1の実施の形
態を双方向伝送に拡張したものである。図6において,
左方向から右方向へ信号を伝送する場合を考える。この
とき,ドライバ34,44は,ハイインピーダンス状態
に設定される。信号線30を駆動線路,信号線40を受
動線路と見た場合,前述した図5(B)と同様な回路構
成になる。したがって,信号線30,40の特性インピ
ーダンスをZ0 とした場合,終端抵抗37の値R1 を,
1 =Z0 2 /r1 (r1 はドライバ31の内部抵抗3
2の値)とすると,遠端クロストークノイズは除去され
る。
【0055】信号線40を駆動線路,信号線30を受動
線路と見た場合には,同様に,R2=Z0 2 /r2 とす
ることにより,信号線40による信号線30における遠
端のクロストークノイズが除去される。また,右方向か
ら左方向への逆方向の信号伝送における遠端クロストー
クノイズを除去するためには,R3 =Z0 2 /r3 ,R
4 =Z0 2 /r4 と値を設定した終端抵抗38,48を
接続すればよい。
【0056】図7および図8は,終端抵抗の構成例を示
す。図7(A)は,前述した順方向遠端クロストークノ
イズの除去のための終端抵抗50の一端を接地し,終端
電圧を論理振幅の“0”側に設定した例を示している。
終端抵抗50は,各線路ごとに1本で済み,簡易に構成
することができる。このように終端抵抗50を入れた場
合,元の信号の“0”側のレベルの変化がないという効
果がある。
【0057】図7(B)は,前述した順方向遠端クロス
トークノイズの除去のための終端抵抗51の一端を電源
電圧VCCに接続し,終端電圧を論理振幅の“1”側に設
定した例を示している。これも終端抵抗51は,各線路
ごとに1本で済み,簡易に構成することができる。この
ように終端抵抗51を入れた場合,元の信号の“1”側
のレベルの変化がないという効果がある。
【0058】図7(C)は,前述した順方向遠端クロス
トークノイズの除去のための終端抵抗52の一端を,論
理振幅が“0”と“1”の中間になる電圧VTNに接続し
た例を示している。電圧VTNは,0<VTN<VCC(電源
電圧)である。これも終端抵抗52は,各線路ごとに1
本で済む。このように終端抵抗52を入れた場合,元の
信号の“0”側と“1”側のレベルはわずかに変化する
が,例えばちょうど中間に選ぶと波形の対称性が保たれ
るという効果がある。
【0059】図7(D)は,前述した順方向遠端クロス
トークノイズの除去のための終端抵抗を,一端を電源電
圧VCC(論理振幅“1”)に接続した抵抗53と,一端
を接地(論理振幅“0”)した抵抗54の2本で構成
し,これらの2本の抵抗53,54の接続点を線路の遠
端に接続した例を示している。抵抗53,54の抵抗値
をそれぞれ2Rとすれば,この回路は,図7(D)の右
側に点線枠で示した回路のように,電源電圧VCCの1/
2に,抵抗値がRの抵抗55を接続したものと等価にな
る。終端電圧を準備することなしに,中間電圧に終端し
たものと等価な回路にすることができるという効果があ
る。
【0060】図7(E)は,前述した順方向遠端クロス
トークノイズの除去のための終端抵抗を,非反転ゲート
回路60を用いて構成した例を示している。この非反転
ゲート回路60の入力と出力が,直接または同図に示す
ように抵抗63を介して接続され,線路の遠端と非反転
ゲート回路60の入力とが,抵抗62を介して接続され
る構成になっている。抵抗62の値をR11,抵抗63の
値をR12,非反転ゲート回路60の出力抵抗をr11とす
れば,全体の終端抵抗としての値Rは,R=R 11+r11
+R12となる。
【0061】前述した例のように,単純に終端すれば,
消費電力が増加するが,図7(E)に示すような構成に
することにより,定常状態における終端抵抗による消費
電力をなくすことができる。さらに,非反転ゲート回路
60の出力抵抗の値r11を,前述した終端抵抗の値Rに
等しく選べば,図7(E)における抵抗62,63の接
続を省略することができるという効果がある。また、線
路に非反転ゲート回路60の入力が直接接続せず、抵抗
62を介して接続する構成とすれば、静電気破壊に強
く、且つ、波形が非反転ゲート回路60の静電容量によ
って乱されることもない。
【0062】図8(A)は,前述した順方向遠端クロス
トークノイズの除去のための終端抵抗70の抵抗値を,
外部からの制御入力71によって選択できるようにした
例を示している。前述した図7(E)のような回路を集
積化した場合に,ドライバの駆動能力によって終端抵抗
の抵抗値が異なる部品を使い分ける必要があるが,制御
入力71によって予め複数種類用意された抵抗値の中か
ら一つを選択できるようにすることにより,1種類の部
品だけで対応することができるようになる。また,途中
でドライバに直列に抵抗(ダンピング抵抗)を挿入し
て,等価的に駆動源の内部抵抗が変わった場合にも,部
品を取り替えることなく,制御入力71による設定を変
更するだけで,最適なノイズ除去が可能になる。
【0063】図8(B)は,図8(A)に示す終端抵抗
70の値を制御入力71によって可変にするための実現
例を示している。72A〜72Cはトライステートのゲ
ートであり,それぞれ制御入力71A〜71Cによっ
て,出力がハイインピーダンスまたはアクティブに制御
できるようになっている。トライステートのゲート72
A,72B,72Cが,それぞれアクティブのとき1m
A,2mA,4mAの電流の駆動能力を有するとする
と,制御入力71A〜71Cの組み合わせによって,例
えば1mAから7mAの電流に応じた抵抗値を得ること
ができる。もちろん,この回路例は一例であり,他の構
成によって抵抗値を可変にすることも可能である。
【0064】図9ないし図13は,順方向遠端クロスト
ークの解析例を示す。図9は,図5(B)に示す伝送回
路において,ドライバ11の内部抵抗13の値rが10
Ωで,終端抵抗24の値Rが無限大であるとき,すなわ
ち終端抵抗24を接続しなかったときに,駆動線路10
および受動線路20の近端および遠端に現れる信号波形
を示している。ドライバ11の駆動能力としては24m
A程度であり,駆動線路10および受動線路20の特性
インピーダンスZ0 は69Ωである。
【0065】同図において,縦軸は電圧の大きさ,横軸
は時間を表している。細い実線で表したv1(nea
r)は,駆動線路10におけるドライバ11側(近端)
の電圧変化,細い点線で表したv1(far)は,駆動
線路10におけるレシーバ12側(遠端)の電圧変化,
太い実線で表したv2(near)は,受動線路20に
おけるドライバ21側(近端)の電圧変化,太い点線で
表したv2(far)は,受動線路20におけるレシー
バ22側(遠端)の電圧変化を表している。なお,以下
に説明する図10,図11,図12,図13においても
同様である。
【0066】この解析例から明らかなように,図2で説
明した逆方向近端クロストークほど大きくはないが,終
端抵抗の値Rを無限大としたとき,順方向遠端クロスト
ークがはっきりと現れる。通常の伝送回路では,終端抵
抗を接続する場合,終端抵抗の大きさを,信号の反射を
なくすため特性インピーダンスZ0 に整合させるのが一
般的である。そこで,図5(B)の伝送回路において,
終端抵抗24の大きさを,R=Z0 =69Ωとした場
合,駆動線路10および受動線路20の近端および遠端
に現れる信号波形を解析すると,図10に示すようにな
る。この場合にも,受動線路20の遠端に太い点線で表
すように順方向遠端クロストークが現れる。
【0067】本発明では,同じ構成の伝送回路におい
て,終端抵抗24の大きさRを,R=Z0 2 /rに選
ぶ。すなわち, R=Z0 2 /r=692 /10(Ω) 475(Ω) に設定する。このときの駆動線路10および受動線路2
0の近端および遠端に現れる信号波形は,図11に示す
ようになる。この例から明らかなように,受動線路20
の遠端には,順方向遠端クロストークがほとんど生じな
くなることが分かる。なお,受動線路20の遠端に,ひ
げ状のノイズが理論的(計算上)には発生するが,幅が
50ps(ピコ秒)程度で100ps以下の信号であ
り,実際には波形のなまりによって消滅するので,完全
に無視できる。
【0068】図12は,図5(B)に示す伝送回路にお
いて,ドライバ11の内部抵抗13の大きさrが20Ω
のときの,図8と同様な信号波形を示している。このと
きの終端抵抗24の大きさRは, R=Z0 2 /r=692 /20(Ω) 237(Ω) に選んである。この場合にも,順方向遠端クロストーク
はゼロになる。
【0069】図13は,ドライバ11の内部抵抗13の
大きさrが30Ωのときの,図11と同様な信号波形を
示している。このときの終端抵抗24の大きさRは, R=Z0 2 /r=692 /30(Ω) 158(Ω) に選んである。この場合にも,同様に順方向遠端クロス
トークはゼロになる。次に,ドライバ11の駆動能力に
対して,順方向遠端クロストークの絶対値がどのように
変化するかについて図14〜図17に従って説明する。
【0070】説明の都合上,図14に示すように,順方
向遠端クロストークの各タイミングに,1T,3T,5
Tというように名前を付ける。1Tは,線路の片道に要
する時間の後のノイズ値,3Tは,線路の片道に要する
時間の後,さらに線路の往復分の時間が経過したときの
ノイズ値,5Tは,3Tのタイミングにさらに線路の往
復分の時間が経過したときのノイズ値である。
【0071】図15〜図17における横軸は,ドライバ
の駆動能力(単位はmA)を表している。縦軸は,振幅
を1で正規化したときのクロストークノイズの大きさを
表している。ドライバの駆動能力は, 駆動能力(mA)=400(mV)/(1.5×r
(Ω)) である。
【0072】図15は,終端抵抗の大きさRがR=47
5Ωで,図11に対応するもの,図16は,終端抵抗の
大きさRがR=237Ωで,図12に対応するもの,図
17は,終端抵抗の大きさRがR=158Ωで,図13
に対応するものである。ドライバの駆動能力に対して,
1T,3T,5Tのクロストーク値は,図15〜図17
に示すように変化する。
【0073】ソフトウェアによる回路シミュレータによ
って,順方向遠端クロストークノイズが発生する様子を
シミュレーションした例を,図18および図19に示
す。これらは,前述した図12の解析例に相当するもの
である。図18(A)の例では,図18(B)に示すよ
うな駆動線路10と受動線路20の2本の分布定数線路
についてシミュレーションを行っている。線路のパター
ン長は14cmである。線路の特性インピーダンスZ0
を73Ωとし,駆動源の内部抵抗rを20Ωとした。
【0074】v10は,駆動線路10における駆動源の出
力信号,v11は,終端抵抗の値Rを無限大としたときの
駆動線路10の観測点P1において観測した信号,v12
は,終端抵抗の値を(Z0 2 /r)に近い値の279Ω
にしたときの駆動線路10の観測点P1において観測し
た信号の変化を示している。また,v21は,終端抵抗の
値Rを無限大としたときの受動線路20の観測点P2に
おいて観測した信号,v22は,終端抵抗の値を(Z0 2
/r)に近い値の279Ωにしたときの受動線路20の
観測点P2において観測した信号の変化を示している。
【0075】これから明らかなように,終端抵抗の値R
を(Z0 2 /r)に近い値に選べば,受動線路20の遠
端には,ほとんどクロストークノイズが現れないことが
わかる。図19(A)の例は,図19(B)に示すよう
な伝送回路についてのミュレーション結果を示したもの
である。この例では,受動線路20の両側にそれぞれ5
本ずつ計10本の駆動線路10を配置している。他の条
件については,図18の例と同様である。受動線路20
の観測点P4におけるクロストーク値は,もちろん図1
8の例のときよりも大きくなる。しかし,終端抵抗の値
Rを279Ωとしたとの信号v22を,終端抵抗なし(R
=∞)としたときの信号v21と比較すると,クロストー
ク値はほとんど無視できるほど小さい。なお,信号v22
において,v12の立ち上がりに対応して,若干の負方向
への振れが見られるが,きわめて短い時間であり,実用
上はまったく問題にならない。
【0076】以上のように,終端抵抗の値Rを,R=Z
0 2 /rとすることで,順方向遠端クロストークノイズ
をゼロにすることができる。しかし,本発明の実施にお
いて,実用上,厳密にこの値に設定しなければならない
わけではないので,終端抵抗の誤差とクロストーク低減
効果の変化について,以下に説明する。図20ないし図
22は,終端抵抗を最適値(R=Z0 2 /r)に対して
変化させた場合の抵抗値Rの大きさと順方向遠端クロス
トーク低減値との関係を示している。図20は,ドライ
バの内部抵抗値rが10Ωの場合,図21は,ドライバ
の内部抵抗値rが20Ωの場合,図22は,ドライバの
内部抵抗値rが30Ωの場合である。
【0077】各図において,横軸は,終端抵抗の値R
を,最適値(Z0 2 /r)で正規化した大きさを示して
おり,縦軸は,クロストーク値をR=∞(無限大)のと
きのクロストーク値で正規化した値を示している。例え
ば,縦軸の目盛りで0.2は,クロストークノイズの除
去対策をしない場合に比べて,クロストークのノイズ値
を20%まで,すなわち1/5まで低減できることを示
す。図中の1T,2T,3Tは,図14で説明したタイ
ミングでのノイズ値である。
【0078】クロストーク値を20%まで低減できれ
ば,実用上,ノイズ除去対策として十分であるので,こ
れを判定値とすると,いずれの場合でも,R=Z0 2
rの最適値に対して,×0.7から×1.5までが許容
値となる。したがって,受動線路の遠端に接続する終端
抵抗の大きさRが,少なくとも (Z0 2 /r)×0.7≦R≦(Z0 2 /r)×1.5 の範囲内にあれば,本発明の技術的範囲に属すると言え
る。なお,線路の特性インピーダンスに整合させるとき
の終端抵抗の大きさは,この範囲の値よりも顕著に小さ
いものである。
【0079】さらに,受動線路の遠端に接続する終端抵
抗の大きさRを,例えば, (Z0 2 /r)×0.8≦R≦(Z0 2 /r)×1.2 の範囲内にすると,クロストーク値は,終端抵抗を接続
しなかった場合の10%以下になる。図23は、ICチ
ップに設けられた伝送回路を示す斜視図である。同図
中、本発明になる伝送回路100は、ICチップ101
内に設けられている。また、ICチップ101は、パー
ソナルコンピュータ等の情報処理装置や通信装置内に設
けられる回路基板、即ち、ボード102上に設けられて
いる。勿論、ボード102上には、ICチップ101以
外のICチップや素子が設けられていても良いが、本発
明の要旨とは直接関係がないので、その図示は省略す
る。また、ボード102は、装置に外付けされる構成で
あっても良いことは、言うまでもない。
【0080】以上、本発明を実施例により説明したが、
本発明は本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能で
あることは、言うまでもない。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
簡単な構成で順方向遠端クロストークノイズを効果的に
除去することが可能になる。これはパターンギャップを
広げるとか,線路のインピーダンスを低くするとかの他
の方法では達成できない効果である。他の方法では,ク
ロストークノイズを多少低減可能であっても,ゼロに近
い値にまで低減するのはきわめて困難であるだけでな
く,実装上の問題が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の背景を説明するための逆方向近端クロ
ストークの説明図である。
【図2】図1に示す伝送回路で生じる逆方向近端クロス
トークの大きさを示す図である。
【図3】本発明の原理を説明するための結合分布定数線
路を示す図である。
【図4】コモンモード及びディファレンシャルモードに
おける遠端側の終端抵抗による信号変化を示す図であ
る。
【図5】本発明の第1の実施の形態による順方向遠端ク
ロストークノイズの除去を説明する図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態による順方向遠端ク
ロストークノイズの除去を説明する図である。
【図7】終端抵抗の構成例を示す図である。
【図8】終端抵抗の構成例を示す図である。
【図9】順方向遠端クロストークの解析例を示す図であ
る。
【図10】順方向遠端クロストークの解析例を示す図で
ある。
【図11】順方向遠端クロストークの解析例を示す図で
ある。
【図12】順方向遠端クロストークの解析例を示す図で
ある。
【図13】順方向遠端クロストークの解析例を示す図で
ある。
【図14】順方向遠端クロストークの各タイミングを示
す図である。
【図15】ドライバの駆動能力に対して,順方向遠端ク
ロストークの絶対値がどのように変化するかを示す図で
ある。
【図16】ドライバの駆動能力に対して,順方向遠端ク
ロストークの絶対値がどのように変化するかを示す図で
ある。
【図17】ドライバの駆動能力に対して,順方向遠端ク
ロストークの絶対値がどのように変化するかを示す図で
ある。
【図18】順方向遠端クロストークノイズが発生する様
子をシミュレーションした例を示す図である。
【図19】順方向遠端クロストークノイズが発生する様
子をシミュレーションした例を示す図である。
【図20】終端抵抗を最適値に対して変化させた場合の
抵抗値Rの大きさと順方向遠端クロストーク低減値との
関係を示す図である。
【図21】終端抵抗を最適値に対して変化させた場合の
抵抗値Rの大きさと順方向遠端クロストーク低減値との
関係を示す図である。
【図22】終端抵抗を最適値に対して変化させた場合の
抵抗値Rの大きさと順方向遠端クロストーク低減値との
関係を示す図である。
【図23】ICチップに設けられた伝送回路を示す斜視
図である。
【符号の説明】
10 駆動線路 11 ドライバ 12 レシーバ 13 ドライバの内部抵抗 14 終端抵抗 20 受動線路 21 ドライバ 22 レシーバ 23 ドライバの内部抵抗 24 終端抵抗 r ドライバの内部抵抗の値 R 終端抵抗の値 Z0 線路の特性インピーダンス

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2本の分布定数線路におい
    て、同一方向に信号を伝送する場合に、 結合分布定数線路上を伝搬する2種類の伝搬モードであ
    るグランド面に対して伝搬するコモンモードと、 結合線路間を伝搬するディファレンシャルモードとにお
    いて伝搬される電圧が、遠端において互いに等しくなる
    ように遠端側の終端抵抗の値を設定することを特徴とす
    るノイズ除去方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のノイズ除去方法におい
    て、 前記2種類の伝搬モードにおいて伝搬される電圧が前記
    遠端において互いに等しくなるように、 線路の特性インピーダンスで正規化して表した駆動源の
    内部抵抗と,同じく線路の特性インピーダンスで正規化
    して表した遠端側の終端抵抗とが,互いにほぼ逆数の関
    係になるように抵抗値を設定した終端抵抗を用いること
    を特徴とするノイズ除去方法。
  3. 【請求項3】 第1および第2の駆動源がそれぞれ両端
    に接続され,双方向に信号を伝送可能な少なくとも2本
    の分布定数線路において,第1の駆動源側から他端側へ
    または第2の駆動源側から他端側へ信号を伝送する場合
    に,それぞれ,線路の特性インピーダンスで正規化して
    表した第1または第2駆動源の内部抵抗と,同じく線路
    の特性インピーダンスで正規化して表した第1または第
    2の駆動源に対する遠端側の終端抵抗とが,互いにほぼ
    逆数の関係になるように抵抗値を設定した終端抵抗を用
    いることを特徴とするノイズ除去方法。
  4. 【請求項4】 同一方向に信号を伝送する少なくとも2
    本の分布定数線路を有する伝送回路において,線路の特
    性インピーダンスで正規化して表した抵抗値が,同じく
    線路の特性インピーダンスで正規化して表した駆動源の
    内部抵抗の値と,互いにほぼ逆数の関係になるような値
    に設定された終端抵抗を,前記分布定数線路の遠端側に
    接続したことを特徴とする伝送回路。
  5. 【請求項5】 両端に信号の駆動源を有し,双方向に信
    号を伝送可能な少なくとも2本の分布定数線路を有する
    伝送回路において,線路の特性インピーダンスで正規化
    して表した抵抗値が,同じく線路の特性インピーダンス
    で正規化して表した駆動源の内部抵抗の値と,互いにほ
    ぼ逆数の関係になるような値に設定された終端抵抗を,
    前記分布定数線路の各駆動源に対する遠端側にそれぞれ
    接続したことを特徴とする伝送回路。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項記載の伝送
    回路において,前記終端抵抗の終端電圧が,論理振幅の
    “0”側,論理振幅の“1”側,または論理振幅の
    “0”と“1”との中間であることを特徴とする伝送回
    路。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか1項記載の伝送
    回路において,前記終端抵抗が,論理振幅が“1”の電
    圧と論理振幅が“0”の電圧との間に,2本の抵抗を直
    列に接続し,これらの2本の抵抗の接続点を線路の遠端
    に接続したものによって構成されることを特徴とする伝
    送回路。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれか1項記載の伝送
    回路において,前記終端抵抗が,入力と出力とを直接ま
    たは抵抗を介して接続した非反転のゲート回路を用いて
    構成されることを特徴とする伝送回路。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の伝送回路において、 前記ゲート回路の入力と前記線路の遠端側との間に抵抗
    を接続したことを特徴とする伝送回路。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の伝送回路において、 前記ゲート回路の出力抵抗の値と、該ゲート回路の入力
    と出力とを接続した抵抗値と、該ゲート回路の入力と前
    記線路の遠端側との間に接続した抵抗値との和が、前記
    終端抵抗に設定すべき値であることを特徴とする伝送回
    路。
  11. 【請求項11】 請求項1〜5のいずれか1項記載の伝
    送回路において,前記終端抵抗が,入力と出力とを接続
    した非反転のゲート回路を用いて構成され,線路の特性
    インピーダンスで正規化して表した該ゲート回路の出力
    抵抗の値と,該ゲート回路の入力と出力とを接続した抵
    抗値との和が,前記終端抵抗に設定すべき値であること
    を特徴とする伝送回路。
  12. 【請求項12】 請求項1〜5のいずれか1項記載の伝
    送回路において,前記終端抵抗が,外部からの制御入力
    によって抵抗値を選択できる回路によって構成されるこ
    とを特徴とする伝送回路。
  13. 【請求項13】 同一方向に信号を伝送する少なくとも
    2本の分布定数線路を有する伝送回路において、 遠端側クロストークノイズを軽減するために、前記分布
    定数線路の遠端側に終端抵抗を接続したことを特徴とす
    る伝送回路。
  14. 【請求項14】 同一方向に信号が伝送される少なくと
    も2本の分布定数線路に接続される伝送回路において、 コモンモードとディファレンシャルモードとにおいて前
    記分布定数線を伝搬されてくる電圧が互いに等しくなる
    値の終端抵抗を備えたことを特徴とする伝送回路。
  15. 【請求項15】 請求項4〜14のいずれか1項記載の
    伝送回路を備えたことを特徴とするICチップ。
  16. 【請求項16】 請求項15記載のICチップが設けら
    れたことを特徴とするボード。
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