JP2000011462A - ガラス原盤及び原盤露光装置 - Google Patents

ガラス原盤及び原盤露光装置

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JP2000011462A
JP2000011462A JP10181341A JP18134198A JP2000011462A JP 2000011462 A JP2000011462 A JP 2000011462A JP 10181341 A JP10181341 A JP 10181341A JP 18134198 A JP18134198 A JP 18134198A JP 2000011462 A JP2000011462 A JP 2000011462A
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glass master
light
exposure
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JP10181341A
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English (en)
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Masashi Suenaga
正志 末永
Eiji Koyama
栄二 小山
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォトレジストの多重露光を防止し、微細な
パターンを高精度に且つ高解像度で形成することが可能
なガラス原盤及び原盤露光装置を提供する。 【解決手段】 原盤露光装置100は、レーザー光源
1、光ヘッド27、ターンテーブル21及びフォトレジ
スト20が塗布されたガラス原盤19を有する。ガラス
原盤19のガラス及びターンテーブル21を、レーザー
光源1から射出する露光光を選択的に吸収する材料で構
成する。光ヘッド27からフォトレジスト20に照射さ
れた露光光の一部は、フォトレジスト20を透過してガ
ラス原盤19に入射する。ガラス原盤19に入射した光
はガラス原盤19の内部とターンテーブル21の内部で
その殆ど全てが吸収される。これにより露光光を照射し
たフォトレジスト部分だけを感光させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク用基板
を製造するために用いられるガラス原盤及び原盤露光装
置に関し、更に詳細には、フォトレジストの多重露光を
防止し、微小なピットやグルーブのパターンを高精度且
つ高解像度で形成することが可能なガラス原盤及び原盤
露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】音楽や動画像などの情報を記録再生する
ことが可能な媒体として光ディスクが知られており、光
ディスクの基板には、通常、光透過性のプラスチック製
基板が使用されている。プラスチック製基板は射出成形
機を用いて次のようにして製造される。フォトレジスト
を塗布したガラス原盤上にプリフォーマット信号に対応
するグルーブやピットのパターンを露光及び現像により
形成した後、得られたガラス原盤を複製してスタンパを
作製し、作製したスタンパを射出成形機に装着してプラ
スチック樹脂を射出充填する。こうしてプリフォーマッ
ト信号に対応するグルーブやピットのパターンが形成さ
れたプラスチック製基板が製造される。
【0003】上記製造工程において、ガラス原盤にグル
ープやピットのパターンを形成するには原盤露光装置及
び現像装置が用いられる。これらの装置を用いてグルー
ブやピットのパターンを形成する方法を以下に説明す
る。フォトレジストが塗布されたガラス原盤をフォトレ
ジスト面が上面になるようにターンテーブル上に載置し
てターンテーブルを回転させる。回転しているガラス原
盤に、レーザー光を、フォトレジスト面上で集光するよ
うにフォーマット信号に応じてオンオフさせながら照射
する。これにより所望のパターンでガラス原盤上のフォ
トレジストが露光される。フォトレジストが露光された
ガラス原盤を原盤露光装置から取り出した後、現像装置
のターンテーブルに装着して、回転しているガラス原盤
表面に上方からアルカリ液を供給することにより現像を
行う。こうして所望のレジストパターンが形成されたガ
ラス原盤が作製される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、原盤露光装
置を用いてガラス原盤を露光する際に、フォトレジスト
面上にレーザー光を照射するが、照射したレーザー光の
すべての光がフォトレジストで吸収されるのではなく、
一部のレーザー光はフォトレジストを透過してガラス原
盤内部に入射している。通常、ガラス原盤は透明なガラ
スで構成されているので、図3に示したように、フォト
レジスト20を透過したレーザー光30はガラス原盤1
9内を透過して金属製のターンテーブル21で反射す
る。このとき、ターンテーブルでそのまま反射した光や
ターンテーブルのネジ穴などにより散乱した光が、レー
ザー光が入射したフォトレジスト部分と異なる部分を露
光してしまうという問題があった。これは多重露光と呼
ばれていた。この多重露光が発生すると、ピットやグル
ーブのパターンがガラス原盤に望ましい形状で形成され
ないため、得られたガラス原盤を用いて製造された光デ
ィスクは、クロストークの増大やジッタの劣化を引き起
こしていた。特に、近年、光ディスクを高密度化するた
めに、微小なピットやグルーブをガラス原盤に高精度に
且つ高解像度で形成することが要求されており、上述し
た多重露光の問題は、このようなガラス原盤を作製する
際に極めて深刻な問題となる。
【0005】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、フォトレジストが多重露
光されることのない高密度光ディスク製造用のガラス原
盤を提供することにある。
【0006】本発明の別の目的は、ガラス原盤上のフォ
トレジストの多重露光を防止し、ガラス原盤に微小なピ
ットやグルーブを高精度に且つ高解像度で形成すること
が可能な原盤露光装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に従
えば、原盤露光装置に用いられ且つ感光性材料が塗布さ
れて露光光により所定のパターンで露光されるガラス原
盤において、該ガラス原盤が、露光光を選択的に吸収す
る材料を少なくとも一部に含むことを特徴とするガラス
原盤が提供される。
【0008】本発明の第1の態様に従うガラス原盤は、
ガラス原盤上に形成されたフォトレジストを露光する際
に用いられる露光光、例えば、300nm〜500nm
の波長の光を選択的に吸収する材料を少なくとも一部に
含んでいるので、フォトレジストの多重露光が防止また
は抑制される。以下に、本発明によりフォトレジストの
多重露光を防止または抑制することができる理由につい
て図2を用いて説明する。図2は、ターンテーブル21
上に載置された本発明のガラス原盤19に露光光30を
照射した様子を概略的に示した図である。ガラス原盤1
9を構成するガラス材料は、露光光を選択的に吸収する
材料で構成されているものとする。ガラス原盤19には
フォトレジスト20が予め塗布されており、フォトレジ
スト面が上面になるようにガラス原盤19をターンテー
ブル21上に載置する。所定位置にピットやグルーブが
形成されるようにターンテーブル21を回転させながら
フォトレジスト面に露光光30を照射すると、照射され
た露光光30はフォトレジスト20を透過してガラス原
盤19内に入射する。ガラス原盤19は、露光光30を
選択的に吸収する材料から構成されているので、ガラス
原盤19内に入射した露光光30’は、ターンテーブル
21に到達する前にガラス原盤19内で実質的に吸収さ
れ、その後、ターンテーブル21で反射する光があった
としても、フォトレジスト20に到達する前に再度ガラ
ス原盤19内で実質的に吸収される。したがって、ガラ
ス原盤内に入射した光がターンテーブルで反射して反射
光となって再びフォトレジストを露光することが防止ま
たは抑制される。このように、本発明のガラス原盤を用
いれば、露光光を照射したフォトレジスト部分だけが露
光されるので、ピットやグルーブを高精度に形成するこ
とができる。それゆえ、微小なピットや幅狭のグルーブ
を備える高密度光記録媒体用の基板を製造するためのガ
ラス原盤として極めて好適である。
【0009】本発明のガラス原盤は、ガラス原盤全体が
露光光を選択的に吸収するガラス材料で構成されていて
も良い。また、ガラス原盤の少なくとも一方の面に露光
光を選択的に吸収する材料からなる膜を形成してガラス
原盤を構成することもできる。あるいは、ガラス原盤の
内部に露光光を選択的に吸収する材料からなる膜を挿入
しても良い。
【0010】本発明において、露光光を選択的に吸収す
る材料は、着色ガラスであることが好ましい。着色ガラ
スは、ほうけい酸ガラス、珪酸塩ガラス及び燐酸塩ガラ
スなどの無機ガラスに、Co、Cr、Mn、Fe、N
i、Ce及びNdなどの遷移元素を用いてイオン吸収さ
せたり、CdS、CdS+CdSeなどの化合物を用い
てコロイド吸収させたりすることによって着色されたガ
ラスを含む概念である。例えば、400nm以下の波長
をカットする吸収フィルターとして、SiO2:50
%、B23:2.0%、Na2O:6.0%、K2O:
7.0%、PbO:32%、CaO:1.0%、CeO
2:2.0%がある。また、所望の波長域の光をカット
するようにするには、着色ガラスの組成や成分を調整す
ることによって対応させることができる。
【0011】本発明では、フォトレジストを透過した露
光光がガラス原盤内を透過してターンテーブルに到達す
る前に実質的に全て吸収されるように、またはレジスト
を透過した露光光がターンテーブルで反射した場合であ
っても反射した光がレジストに到達する前に実質的に全
て吸収されるようにする。すなわち、露光光を照射した
際にフォトレジストを透過した露光光がターンテーブル
で反射して反射光となって再びフォトレジストに到達し
ても、反射光がフォトレジストを露光しない程度にガラ
ス原盤内で吸収されていればよい。ガラス原盤を透過す
る露光光の透過率は、それを構成する材料のみならず、
ガラス原盤の厚みにも関係する。
【0012】また、本発明において、露光光の波長を
λ、ガラス原盤の厚みをd、ガラス原盤の屈折率をnで
表したときに、2nd=(2m+1)λ/2の関係(式
中、mは整数)を満足するように、ガラス原盤の厚み及
び屈折率を調整することが好ましい。このようにガラス
原盤の厚み及び屈折率を調整することにより、フォトレ
ジストを透過した後、ターンテーブルで反射して再びフ
ォトレジストに到達した露光光は、直接入射された露光
光と干渉して互いに弱め合うのでフォトレジストが露光
されることを抑制することができる。
【0013】本発明の第2の態様に従えば、感光性材料
が塗布されたガラス原盤を載置するためのターンテーブ
ルと、ガラス原盤上の感光性材料を露光するための露光
光源とを少なくとも有する原盤露光装置において、感光
性材料を透過した露光光を選択的に吸収する材料を含む
ことを特徴とする原盤露光装置が提供される。
【0014】本発明の原盤露光装置では、ターンテーブ
ルを、露光光を選択的に吸収する材料で構成することが
好ましい。かかるターンテーブルを用いれば、ピットや
グルーブのパターンを形成するためにフォトレジストに
照射した露光光は、フォトレジスト及びガラス原盤内を
透過してガラス原盤から射出した後、ターンテーブルに
入射し、ターンテーブル内部で実質的に吸収されるの
で、露光光がターンテーブルで反射することが殆どなく
なり、反射光によるフォトレジストの多重露光が実質的
に防止される。したがって、露光光を照射したフォトレ
ジスト部分だけが露光されるので、微小なピットやグル
ーブのパターンを高精度に形成することができる。
【0015】また、本発明の原盤露光装置では、ターン
テーブル上に露光光を選択的に吸収する材料からなる膜
を形成することが好ましい。すなわち、このような膜を
ターンテーブル上に形成することにより、フォトレジス
トを透過してガラス原盤から射出した露光光は、ターン
テーブルに到達する前にこの膜内で実質的に吸収されて
しまうので、ターンテーブルでの露光光の反射が実質的
になくなりフォトレジストの多重露光が防止または抑制
される。
【0016】また、本発明の原盤露光装置では、ガラス
原盤を構成するガラスを、露光光を選択的に吸収するガ
ラス材料で構成することが好ましい。かかるガラス材料
から構成されたガラス原盤を用いれば、ピットやグルー
ブなどのパターンを形成するためにフォトレジストに照
射した露光光は、フォトレジストを透過してターンテー
ブルに到達する前にガラス原盤内で実質的に全て吸収さ
れ、その後、ターンテーブルで反射する光があったとし
てもフォトレジストに到達する前に再度ガラス原盤内で
実質的に全て吸収される。したがって、ガラス原盤上の
フォトレジストを多重露光することが実質的になくなる
ので、ピットやグルーブなどのパターンを高精度に形成
することができる。
【0017】本発明の原盤露光装置では、露光光を選択
的に吸収する材料で構成されたターンテーブルやターン
テーブル上に形成する膜、ガラス原盤を構成するガラス
をそれぞれ個別に用いても良いが、これらを組み合わせ
て用いることも可能である。すなわち、露光光を選択的
に吸収する材料でターンテーブルを構成し、更にこのタ
ーンテーブル上に露光光を選択的に吸収する材料からな
る膜を形成しても良い。また、露光光を選択的に吸収す
る材料で構成したターンテーブル上に、露光光を選択的
に吸収するガラス材料で形成したガラス原盤を載置して
露光を行うこともできる。更に、露光光を選択的に吸収
する材料で構成したターンテーブル上に、露光光を選択
的に吸収する材料からなる膜を形成し、この膜上に露光
光を選択的に吸収するガラス材料で形成したガラス原盤
を載置して露光を行うことも可能である。
【0018】本発明の原盤露光装置では、露光光として
使用される300nm〜500nmの波長の光を選択的
に吸収する材料を用いて、ターンテーブルやターンテー
ブル上に形成する膜、ガラス原盤のガラスを構成するこ
とが好ましい。このような材料としては、例えば、着色
ガラスやカーボンブラックなどが好ましい。着色ガラス
は、ほうけい酸ガラス、珪酸塩ガラス及び燐酸塩ガラス
などの無機ガラスに、Co、Cr、Mn、Fe、Ni、
Ce及びNdなどの遷移元素を用いてイオン吸収させた
り、CdS、CdS+CdSeなどの化合物を用いてコ
ロイド吸収させたりすることによって着色されたガラス
であることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態及び実
施例について図面を参照しながら具体的に説明する。
【0020】実施例1 本発明の原盤露光装置について図1を用いて説明する。
図1は、本発明に従う原盤露光装置の概略構成図であ
る。原盤露光装置100は、主に、露光用のレーザー光
を射出するレーザー光源1、ガラス原盤19への照射タ
イミング及び照射位置をそれぞれ調整する音響光学(A
O)変調器7及び音響光学(AO)偏向器9、露光用光
ヘッド27、ガラス原盤19を回転するターンテーブル
21、照射されたスポットを観測するための撮像管24
及びディスプレイ26並びに光路を調整するためのビー
ムスプリッター3、ミラー11、ハーフミラー13、レ
ンズ6などの種々の光学素子から構成されている。レー
ザー光源1は、発振波長413nmのKrレーザーであ
る。ターンテーブル21のテーブル部は、波長300n
m〜500nmに光吸収帯を有する色ガラスで構成され
ている。
【0021】ガラス原盤19は、従来のタイプのガラス
原盤であり、直径200mm、厚さ10mmの前記有色
性の無機イオンを含まないガラス原盤である。このガラ
ス原盤19上には、予め、波長413nmの光に対して
感光性を有するフォトレジスト20を50nm〜200
nmの範囲の膜厚で塗布してある。ガラス原盤19は、
不図示のリング状の治具によりターンテーブル21上に
固定されている。
【0022】レーザー光源1から射出されたレーザー光
束2はビームスプリッター3により第1の光束4と第2
の光束5に分けられる。第1の光束4は、一対のレンズ
6で挟まれたAO変調器7に入射して、記録すべき信号
のタイミングに応じたパルス光に変調される。AO変調
器7で変調されたパルス光はミラー8で反射された後、
AO偏向器9に入射してガラス原盤19の所定の半径方
向を照射するように偏向される。偏向された光は、偏向
ミラー10及びミラー11を経て光ヘッド27に入射す
る。光ヘッド27には集光レンズ15が装着されてお
り、この集光レンズ15によりレーザー光はガラス原盤
19の表面の所定位置に集光される。一方、第2の光束
5はEO変調器12に入射する。AO変調器7の代わり
にEO変調器12により照射タイミング及び露光量を変
調しても良い。EO変調器12を透過した光は、ハーフ
ミラー13で反射されてλ/2位相板14を透過した
後、偏向ミラー10及びミラー11を経て光ヘッド27
に到達し、ガラス原盤19上のフォトレジスト膜20を
照射する。
【0023】ガラス原盤19のフォトレジスト膜20か
ら反射された光は、集光レンズ15を透過して平行光と
なり、ミラー11、偏向ミラー10、ハーフミラー13
を経てレンズ22により撮像管24上に集光される。撮
像管24のディスプレイ26に表示されたスポット像2
6a、26bを観察することによって、集光レンズ15
によって形成されるスポット形状を確認することができ
る。レーザー光源1、AO変調器7、EO変調器12、
ターンテーブル21などの動作は、図示しない制御部に
より一括して管理される。制御部にはプリフォーマット
信号が入力され、それに応じてAO変調器7などの発光
周期などが調整される。
【0024】光ヘッド27からガラス原盤19上のフォ
トレジスト膜20に照射された光は所定のパターンでフ
ォトレジスト膜20を感光させる。このとき、フォトレ
ジスト膜20に照射された光の一部は、フォトレジスト
膜20を透過してガラス原盤19内に入射する。ガラス
原盤19内に入射した光は、ターンテーブル21に到達
し、ターンテーブル21内で実質的に吸収される。すな
わち、ターンテーブル21からの露光光の反射は実質的
に防止される。これによりガラス原盤19上に形成され
ているフォトレジスト膜20のうち、光を入射させた領
域だけを感光することができる。
【0025】実施例2 本実施例では、実施例1で用いたガラス原盤の代わりに
本発明に従うガラス原盤を用い、実施例1の原盤露光装
置のターンテーブルを金属(SUS)製のターンテーブ
ルに換えた以外は、実施例1と同様の原盤露光装置を用
いて原盤露光を行った。なお、本発明に従うガラス原盤
は、イオン吸収またはコロイド吸収により着色され、3
00nm〜500nmに光吸収帯を有する着色ガラスか
らなるガラス板を直径200mm、厚さ10mmに加工
し、表面を研磨することによって製造した。光ヘッド2
7からガラス原盤19上のフォトレジスト膜20に照射
された光の一部は、フォトレジスト膜20を透過してガ
ラス原盤19に入射する(図1参照)。このとき、ガラ
ス原盤19に入射した光は、ガラス原盤19の内部で実
質的にその100%が吸収される。このため、ターンテ
ーブルに向かう光及びそこから反射してフォトレジスト
に再び戻る光が実質的になくなる。したがって、フォト
レジスト膜20に対して光を入射させた領域だけを感光
させることができる。
【0026】実施例3 本実施例では、実施例2と同様にして製造したガラス原
盤を、実施例1で用いたガラス原盤の代わりに用いた以
外は、実施例1と同様の原盤露光装置を用いて原盤露光
を行った。光ヘッド27からガラス原盤19上のフォト
レジスト膜20に照射された光の一部は、フォトレジス
ト膜20を透過してガラス原盤19内に入射する(図1
参照)。このとき、ガラス原盤19内に入射した光は、
ターンテーブル21に到達する前にガラス原盤19の内
部でその一部が吸収され、吸収されなかった残りの光は
ターンテーブル21に入射する。ターンテーブル21に
入射した光は、更に、ターンテーブル21内で吸収され
る。すなわち、フォトレジスト膜を透過した露光光は、
ガラス原盤内とターンテーブル内の2つの領域で吸収さ
れるのでターンテーブル21での露光光の反射をより一
層効果的に防止または抑制することができる。
【0027】実施例4 本実施例では、実施例1で用いたターンテーブルを金属
(SUS)製のターンテーブルに換え、このターンテー
ブル上に、波長300nm〜500nmに光吸収帯を有
するカーボンブラックからなる光吸収膜を厚さ50μm
〜300μmの範囲で形成し、この光吸収膜上にガラス
原盤を載置した以外は、実施例1と同様の原盤露光装置
を用いて原盤露光を行った。光ヘッド27からガラス原
盤19上のフォトレジスト膜20に照射された光の一部
は、フォトレジスト膜20を透過してガラス原盤19に
入射する(図1参照)。ガラス原盤19に入射した光は
ガラス原盤19内を透過してガラス原盤19の下面から
射出する。ガラス原盤19の下面から射出した光は、タ
ーンテーブル21上に形成された光吸収膜で殆ど吸収さ
れ、ターンテーブル21で反射することが実質的に防止
される。
【0028】以上、本発明を実施例1〜4により具体的
に説明してきたが、本発明は特許請求の範囲に記載した
範囲で実施例の種々の変形及び改良を含むことができ
る。例えば、上記実施例1では、ターンテーブルを着色
ガラスで形成したが、これに限らず、ターンテーブルを
金属(SUS)で形成して、その表面に黒色アルマイト
処理を施すことも可能である。また、ターンテーブルを
金属(SUS)で形成して、その表面をのこぎり状に加
工処理することによって露光光の光強度を減衰させるこ
とも可能である。
【0029】本発明の原盤露光装置で露光されたガラス
原盤は、現像された後、Al、Niなどのスタンパに複
製され、コンパクトディスク、CD−ROM、DVD
(デジタルビデオディスク)などのような再生専用の光
記録媒体、CD−Rのような追記型記録媒体、光磁気デ
ィスクのような書換型光記録媒体のみならずハードディ
スクなどに使用されるエンボスピットタイプの磁気記録
媒体に用いられる基板を製造するために使用されること
ができる。
【0030】
【発明の効果】本発明のガラス原盤は、フォトレジスト
を透過してガラス原盤内部に入射した露光光をガラス原
盤内部で殆ど吸収することができるので、露光光を入射
させたフォトレジスト部分だけを露光することができ
る。本発明のガラス原盤を用いれば、微小なピットやグ
ルーブなどのパターンを高精度に形成することができる
ので、クロストークやジッタの発生が抑制された光記録
媒体を製造することができる。
【0031】また、本発明の原盤露光装置は、ガラス原
盤上に形成されたフォトレジストを透過した露光光を実
質的に全て吸収することができるので、フォトレジスト
の多重露光が防止または抑制され、フォトレジストに微
小なピットやグルーブなどのパターンを高精度に且つ高
解像度で形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の原盤露光装置の全体構成を説
明する概念図である。
【図2】図2は、本発明のガラス原盤に露光光を照射し
た様子を概略的に示した図である。
【図3】図3は、従来のタイプのガラス原盤に露光光を
照射した様子を概略的に示した図である。
【符号の説明】
1 レーザー光源 19 ガラス原盤 20 フォトレジスト 21 ターンテーブル 27 光ヘッド 30 露光光 100 原盤露光装置

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原盤露光装置に用いられ且つ感光性材料
    が塗布されて露光光により所定のパターンで露光される
    ガラス原盤において、 該ガラス原盤が、露光光を選択的に吸収する材料を少な
    くとも一部に含むことを特徴とするガラス原盤。
  2. 【請求項2】 ガラス原盤を構成するガラスが露光光を
    選択的に吸収するガラス材料で構成されていることを特
    徴とする請求項1に記載のガラス原盤。
  3. 【請求項3】 露光光を選択的に吸収する材料からなる
    膜を有することを特徴とする請求項1に記載のガラス原
    盤。
  4. 【請求項4】 該露光光を選択的に吸収する材料が、着
    色ガラスであることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か一項に記載のガラス原盤。
  5. 【請求項5】 光記録媒体用基板を製造するために用い
    られるガラス原盤であることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか一項に記載のガラス原盤。
  6. 【請求項6】 露光光の波長をλ、ガラス原盤のガラス
    の厚みをd、ガラスの屈折率をnで表したときに、2n
    d=(2m+1)λ/2の関係(式中、mは整数)を満
    足することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に
    記載のガラス原盤。
  7. 【請求項7】 該露光光の波長が、300nm〜500
    nmの範囲に属する波長であることを特徴とする請求項
    1〜6のいずれか一項に記載のガラス原盤。
  8. 【請求項8】 感光性材料が塗布されたガラス原盤を載
    置するためのターンテーブルと、 ガラス原盤上の感光性材料を露光するための露光光源と
    を少なくとも有する原盤露光装置において、 感光性材料を透過した露光光を選択的に吸収する材料を
    含むことを特徴とする原盤露光装置。
  9. 【請求項9】 該ターンテーブルが、露光光を選択的に
    吸収する材料で構成されていることを特徴とする請求項
    8に記載の原盤露光装置。
  10. 【請求項10】 更に、ターンテーブル上に、露光光を
    選択的に吸収する材料からなる膜を形成したことを特徴
    とする請求項8または9に記載の原盤露光装置。
  11. 【請求項11】 ガラス原盤を構成するガラスが、露光
    光を選択的に吸収する材料から構成されていることを特
    徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の原盤露
    光装置。
  12. 【請求項12】 露光光を選択的に吸収する材料が、着
    色ガラスまたはカーボンブラックであることを特徴とす
    る請求項8〜11のいずれか一項に記載の原盤露光装
    置。
  13. 【請求項13】 該露光光の波長が、300nm〜50
    0nmの範囲に属する波長であることを特徴とする請求
    項8〜12のいずれか一項に記載の原盤露光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003086681A (ja) * 2001-09-07 2003-03-20 Fujitsu Ltd 配線接続部設計方法及び半導体装置

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