JP2000009952A - 光デバイス - Google Patents

光デバイス

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JP2000009952A
JP2000009952A JP10177400A JP17740098A JP2000009952A JP 2000009952 A JP2000009952 A JP 2000009952A JP 10177400 A JP10177400 A JP 10177400A JP 17740098 A JP17740098 A JP 17740098A JP 2000009952 A JP2000009952 A JP 2000009952A
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optical waveguide
signal light
wavelength
waveguide
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JP10177400A
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Shigeru Kawaguchi
茂 川口
Hosetsu Chin
陳  抱雪
Yukiya Masuda
享哉 増田
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NHK Spring Co Ltd
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NHK Spring Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低コスト化を図ることが可能でかつ小型化を図
ることが可能な、光分波器及び光合波器などとして用い
ることができる光デバイスを提供する。 【解決手段】光デバイス1は基板2の表面に形成された
2つの光導波路3,4を備えている。光デバイス1は光
導波路3,4は互いに近接させて形成した方向性結合器
5を備えている。光導波路3,4はそれぞれコア21,
22とクラッドとを備えている。光導波路3,4は互い
のコア21,22が断面形状が互いに異なる四角形状に
形成されているとともに屈折率が互いに異なって形成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば光通信など
において、光分波器及び光合波器などとして用いられる
光デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば光通信における光分波器や光合波
器などとして用いられる光デバイスとして、図4に示す
マッハツェンダ干渉計型光回路51や、図5に示す光デ
バイス71が知られている。
【0003】図4に例示されたマッハツェンダ干渉計型
光回路51は、石英あるいはシリコンウェーハ等からな
る基板52の表面に形成された2本の光導波路53,5
4を備えている。光導波路53,54は、前記基板52
上に形成されかつ主成分が二酸化珪素(SiO2 )から
なり互いに屈折率が異なるコアとクラッドとから構成さ
れている。
【0004】マッハツェンダ型干渉計型光回路51は、
前記光導波路53,54を互いに平行に近接させること
によって形成した2つの方向性結合器55,56を備え
ている。
【0005】マッハツェンダ型干渉計型光回路51は、
前記光導波路53,54のうち一方の光導波路53の一
端部53aに入力した互いに異なる複数の波長を有する
信号光を分離・分光したり、前記光導波路53,54の
ぞれそれの他端部53b,54bに入力した互いに異な
る波長を有する信号光を多重化するようになっている。
【0006】図5に例示された光デバイス71は、石英
あるいはシリコンウェーハ等からなる基板72の表面に
形成されたY分岐導波路73と、発光デバイスとしての
レーザダイオード(Laser Diode:以下LDと呼ぶ)74
と、受光デバイスとしてのフォトダイオード(Photodio
de:以下PDと呼ぶ)75と、前記Y分岐導波路73内
に挿入された誘電体多層膜フィルタ76とを備えてい
る。
【0007】Y分岐導波路73は、略直線状に延びて形
成された主導波路77と、この主導波路77の中央部7
8(分岐部)から分岐して形成された第2導波路79
と、を備えている。主導波路77と第2導波路79と
は、前記光デバイス71の一端面71aに露出した入出
力ポート77a,79aをそれぞれ備えている。主導波
路77は、前記入出力ポート77aの反対側に位置する
端部77bが、前記LD74等に光学的に接続してい
る。
【0008】前記LD74は、前記主導波路77及びP
D75に向って、光通信において主に用いられる波長が
1.31μmの信号光と1.55μmの信号光とのうち
一方の波長の信号光を送信するようになっている。図示
例において、前記LD74は、波長が1.31μmの信
号光を送信するようになっている。
【0009】前記フィルタ76は、光通信において主に
用いられる波長が1.31μmの信号光と1.55μm
の信号光とのうち前記LD74が送信する一方の波長の
信号光を透過するとともに、前記他方の波長の信号光を
反射して透過しないようになっている。フィルタ76
は、前記主導波路77と第2導波路79とが互いに交わ
って形成された分岐部78に、挿入されて設けられてい
る。
【0010】前述した構成によって、光デバイス71
は、前記LD74が送信した波長が1.31μmの信号
光をフィルタ76が透過して主導波路77の入出力ポー
ト79aから外部へ送信するとともに、前記主導波路7
7の入出力ポート77aから入力した波長が1.55μ
mの信号光をフィルタ76が反射して第2導波路79の
入出力ポート79aから外部へ送信するようになってい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記マッハツ
ェンダ干渉計型光回路51は、適用できる波長範囲で比
較的狭く、わずかな波長変動に対しても特性の変動が大
きい。このため、広い通過帯域における安定した低損失
化、および阻止帯域における低漏洩化つまり高クロスト
ーク化が困難であるという傾向にあった。
【0012】通常、これらの低損失化及び高クロストー
ク化を確保するために、分波したい波長のみを通過させ
る2種類のフィルタを用い、前記マッハツェンダ型光デ
バイス51の後に挿入して所望の特性を得ている。この
ように、前記マッハツェンダ干渉計型光回路51などの
光回路を形成した後に、フィルタを挿入する工程などが
必要になるなどのコストが高騰する傾向にあった。
【0013】また、前記マッハツェンダ干渉計型光回路
51の図6に示す方向性結合器55において、互いに異
なる波長の信号光が入力し、この信号光を波長毎に分離
する波長分波器として成立させるためには、光導波路5
3,54が長大化して、デバイス自体が大型化する傾向
にあった。この現象は、以下に示すように説明すること
ができる。
【0014】まず、図6に示された方向性結合器55に
おいて、光導波路53,54のうち一方の光導波路53
の一端部53a(以下入力端と呼ぶ)に入力する波長λ
の信号光の強さP0 (λ)を1とすれば、前記光導波路
53の他端部B(以下出力ポートと呼ぶ)及び前記出力
端B側に位置する光導波路54の端部A(以下出力ポー
トと呼ぶ)から出力される信号光の強さP1 (λ),P
2 (λ)は、それぞれ、モード結合理論に基づいて以下
の式1及び式2で示すことができる。
【0015】 P1 (λ)=1−FSin2 (Q(λ)L)・・・・式1 P2 (λ)=FSin2 (Q(λ)L)・・・・・・式2 ただし、 F=(χ/Q(λ))2 ・・・・・・・・・・・・・式3 Q=(χ2 +δ21/2 ・・・・・・・・・・・・・式4 δ=(1/2)×(β1 −β2 )・・・・・・・・・式5 前記式1ないし式5において、β1 及びβ2 はそれぞれ
光導波路53,54の導波モードの伝搬定数、χは結合
定数、Lは前記方向性結合器55の結合長さを示してい
る。なお、前記導波モードβ及び結合定数χは、前記光
導波路53,54のコアの断面形状の寸法、前記方向性
結合器55における光導波路53,54間の間隔S、な
どの方向性結合器55の構造や光導波路53,54のコ
アの屈折率分布及び前記光導波路53,54を伝搬する
信号光の波長に依存する。
【0016】図6に示された方向性結合器55において
は、前記光導波路53,54が互いに同じ構造に形成さ
れているので、前記式1及び式2においてF=1とな
る。この方向性結合器55を波長分波器として用いるた
めには、以下の式6を満たさなければならない。
【0017】
【数1】
【0018】ただし、m1 及びm2 は、整数。ここで、
前記m1 及びm2 は、整数に限られるため、前記式6を
厳密に満足することは不可能である。このことは、阻止
帯域における信号光の漏れ所謂クロストーク特性が劣化
することとなる。このため、前記式6を所定の精度で満
足させるようにすると、前記m1 及びm2 が大きな値と
なって、これらm1 及びm2 と比例する前記光導波路5
3,54の結合長さLも長くなって、前記光導波路5
3,54が長大化する。このため、前記方向性結合器5
5を複数備えた前記マッハツェンダ干渉計型光回路51
も大型化する傾向となって好ましくない。
【0019】一方、前記光デバイス71は、前記Y分岐
導波路73によって構成されているが、前記誘電体多層
膜フィルタ76を前記分岐部78に挿入するため、この
フィルタ76の挿入位置の精度を高精度に保つ必要が生
じるとともに、この挿入位置の交差が非常に小さくなる
傾向にあった。このため、前記フィルタ76を挿入する
際などの組立の際に細心の注意と高度な練度が必要とさ
れるとともに、組立作業が長時間化して、生産性が低く
なる傾向となってコストが高騰する傾向にあった。
【0020】従って本発明の目的は、低コスト化を図る
ことが可能でかつ小型化を図ることが可能な、光分波器
及び光合波器などとして用いることができる光デバイス
を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、請求項1に記載の本発明の光デバイス
は、クラッドとこのクラッドによって覆われたコアとを
備えかつ信号光が伝搬する光導波路を少なくとも2本有
し、前記少なくとも2本の光導波路を互いに近接させて
形成した方向性結合器を備え、前記少なくとも2本の光
導波路のコアが、断面形状が互いに異なる四角形状に形
成されているとともに、屈折率が互いに異なって形成さ
れたことを特徴としている。
【0022】請求項2に記載の本発明の光デバイスは、
請求項1に記載の光デバイスにおいて、前記少なくとも
2本の光導波路のコアは、互いの断面形状の寸法差にお
いて、幅方向の差と厚さ方向の差とのうち少なくとも一
方の差が3μm以上5μm以下に形成されているととも
に、互いの屈折率の差が0.1%以上0.3%以下に形
成されたことを特徴としている。
【0023】請求項3に記載の本発明の光デバイスは、
請求項1または請求項2に記載の光デバイスにおいて、
前記少なくとも2本の光導波路は、一端部に互いに異な
る波長を有する信号光が入力しかつ他端部から前記互い
に異なる波長のうち第1の波長λ1を有する信号光を出
力する第1の光導波路と、前記第1の光導波路の他端部
側に位置する端部から前記互いに異なる波長のうち第2
の波長λ2を有する信号光を出力する第2の光導波路
と、を備え、前記第1及び第2の光導波路のコアは、互
いの断面形状の幅方向及び厚さ方向の寸法差及び屈折率
の差が、L=π/(2Q(λ2))を満たして形成され
たことを特徴としている。ただし、L:方向性結合器の
結合長さ、Q(λ2)=(χ2 ( λ2)+δ2 ( λ2))
1/2 、δ(λ2)=(1/2)(β1(λ2)−β2(λ2))、
χは第2の波長λ2を有する信号光が入力した際の方向
性結合器の結合定数、β1(λ2):第2の波長λ2を有す
る信号光が入力した際の第1の光導波路の伝搬定数、β
2(λ2):第2の波長λ2を有する信号光が入力した際の
第2の光導波路の伝搬定数。
【0024】請求項4に記載の本発明の光デバイスは、
請求項1ないし請求項3のうちいずれか一項に記載の光
デバイスにおいて、前記第1の光導波路と第2の光導波
路とは別体の第3の光導波路と、前記方向性結合器の、
前記第1の光導波路の他端部側でかつ前記第2の光導波
路の端部側に、前記第3の光導波路と第1の光導波路と
を互いに近接させて形成した第2の方向性結合器と、を
備えたことを特徴としている。
【0025】請求項1及び請求項2に記載の光デバイス
は、光導波路によって構成されかつフィルタなどに光導
波路以外の部品などを用いる必要がないので、このフィ
ルタなどの部品を組み付ける際の手間や部品点数などを
抑制することができる。
【0026】また、少なくとも2本の光導波路のコア
が、互いに、断面形状が異なる四角形状に形成されてい
るとともに、屈折率が異なって形成されているので、前
記光導波路の伝搬定数が互いに異なることとなって、前
記式6の制限をうけなくなる。このため、小型化を図る
ことが可能となる。
【0027】請求項3及び請求項4に記載の光デバイス
は、光導波路によって構成されかつフィルタなどに光導
波路以外の部品などを用いる必要がないので、このフィ
ルタなどの部品を組み付ける際の手間や部品点数などを
抑制することができる。
【0028】また、第1の波長λ1を有する信号光が前
記第1の光導波路の一端部に入力した際に、第2の光導
波路の端部から出力される信号光の強度が略零に等しく
なり、かつ第2の波長λ2を有する信号光が前記第1の
光導波路の一端部に入力した際に、前記第2の光導波路
の端部から出力される信号光の強度が前記第1の光導波
路の一端部に入力した第2の波長を有する信号光の強度
と略等しくなる前記第1及び第2の光導波路のパラメー
タとこれらの結合間隔を選んでいる。
【0029】すなわち、前記式1及び式2において、以
下の式6及び式7が成立する。 P2 (λ1) 0・・・・・・・・・・・・・・・・式7 P2 (λ2) Sin2 (Q(λ2)L)=1・・・式8 前記式8より、以下の式9が成立する。
【0030】 L=π/(2Q(λ2))・・・・・・・・・・・・式9 したがって、請求項3及び請求項4に記載された光デバ
イスは、少なくとも2本の光導波路のコアが、前記式9
を成立させているので、最短結合距離で波長を分波する
ことができる。したがって、前記光デバイスは、より一
層の小型化を図ることが可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に本発明の第1の実施形態に
ついて、図1及び図2を参照して説明する。図1に示す
光デバイス1は、例えば、光通信などにおいて、光分波
器及び光合波器などとして用いられるデバイスである。
光デバイス1は、石英基板あるいはシリコンウェーハな
どからなる基板2の表面に形成され、かつ信号光が伝搬
する2本の光導波路3,4を備えている。
【0032】光導波路3,4は、それぞれ、前記基板2
上に形成されかつ主成分がSiO2からなり互いに屈折
率が異なるコア21,22(図2に示す)とクラッド2
0,23(図2に示す)とを備えている。なお、光導波
路3,4は、前記クラッド20,23を互いに共有して
いる。
【0033】前記光導波路3,4のコア21,22は、
断面形状が互いに異なる四角形状に形成されているとと
もに、屈折率が互いに異なって形成されている。本実施
形態において、前記光導波路3,4のうち図中下側に位
置する光導波路3は、コア21の断面形状が幅が3μm
でかつ厚さが8μmの四角形状に形成されている。前記
光導波路3は、そのコア21が、クラッド20,23に
対する比屈折率差が0.523%に形成されており、本
明細書における第1の光導波路となっている。
【0034】前記光導波路3,4のうち図中上側に位置
する光導波路4は、コア22の断面形状が幅が8μmで
かつ厚さが8μmの四角形状に形成されている。前記光
導波路4は、そのコア22がクラッド20,23に対す
る比屈折率差が0.3%に形成されており、本明細書に
おける第2の光導波路となっている。
【0035】前記光導波路3,4のコア21,22は、
互いの断面形状の寸法差において、幅方向の差と厚さ方
向の差とのうち少なくとも一方の差が3μm以上5μm
以下に形成され、かつ互いの屈折率の差が0.1%以上
でかつ0.3%以下に形成されているのが望ましい。
【0036】また、光デバイス1は、光導波路3,4を
互いに平行に近接させて形成した方向性結合器5を備え
ている。この方向性結合器5は、その結合長さL及び光
導波路3,4間の間隔Sが、前記第1の光導波路3の一
端部3aから波長が1.31μmと1.55μmとの複
数の波長を有する信号光が入力した際に、前記第1の光
導波路3の他端部3bから第1の波長λ1としての1.
31μmの信号光を出力するとともに、前記他端部3b
側に位置する第2の光導波路4の端部4aから第2の波
長λ2としての1.55μmの信号光を出力するように
形成されている。
【0037】また、前記光導波路3,4及び方向性結合
器5は、前記式9を満たして形成されている。さらに、
前記第2の光導波路4の端部4aは出力ポートAを構成
しているとともに、第1の光導波路3の他端部3bは出
力ポートBを構成している。
【0038】次に、前記光デバイス1の製造方法の一例
を図2を参照して以下に述べる。石英基板あるいはシリ
コンウエーハ等からなる図2(A)に示す基板2の表面
に、CVD法(Chemical Vapor Deposition :化学気相
蒸着法)あるいはFHD法(Flame Hydrolysis Deposit
ion :火炎堆積法)などの厚膜形成方法によって、Si
2 を主成分とする低屈折率の下部クラッド20を形成
する。
【0039】そして、図2(B)に示すように、下部ク
ラッド20の上に、SiO2 にドープ剤などを添加する
手段によって屈折率を下部クラッド20よりも0.2%
〜0.5%程度高めた第2の光導波路4のコア22に相
当する第2のコア層22aを形成する。なお、屈折率を
下げるドープ剤などの不純物を下部クラッド20に添加
することにより、下部クラッド20の屈折率を第2のコ
ア層22aの屈折率より下げる方法をとってもよい。
【0040】そして、補助マスク材として、タングステ
ンシリサイド(WSi)をスパッタリングによって形成
し、前記第2のコア層22aの表面にフォトレジストに
よって所定の導波路パターンを形成する。そののち、図
2(C)に示すように、RIE(Reactive Ion Etchin
g)などの方法によってエッチングを行うことにより、
所定パターンの第2の光導波路4の導波路コア22部分
を成形する。
【0041】その後、図2(D)に示すように、前述し
たCVD法あるいはFHD法などの厚膜形成方法によっ
て、前記第2のコア層22aとは屈折率が異なる第1の
光導波路3のコア21に相当する第1のコア層21aを
形成する。
【0042】第2の光導波路4のコア22と同様に、図
2(E)に示すように、所定の導波路パターンを形成し
たのちRIEなどの方法によってエッチングを行って所
定パターンの第1の光導波路3の導波路コア部分21を
成形する。この後、図2(F)に示すように、FHD法
などにより前記第1の光導波路3のコア21及び第2の
光導波路4のコア22を埋込むように上部クラッド23
を形成する。
【0043】これらにより、ステップインデックス型屈
折率分布をもつ光導波路3,4を備えた光デバイス1が
形成される。なお、コア21,22の屈折率をドープ剤
の添加によって予め高めに設定しておき、加熱により所
定の屈折率を得る方法や基板2中にドープ剤などの不純
物を熱拡散させるなどの導波路製造方法を用いて、グレ
ーテッドインデックス型屈折率分布をもつ導波路3,4
を形成してもよい。また、前記基板2として、石英基板
を用いる場合には、前記下部クラッド20を形成しなく
ても良い。なお、上記下部クラッド20及び上部クラッ
ド23は本明細書に記したクラッドを構成している。
【0044】前述した実施形態の光デバイス1は、光導
波路3,4によって構成されかつフィルタなどの光導波
路3,4以外の部品などを用いる必要がないので、この
フィルタなどの部品を組み付ける際の手間や部品点数な
どを抑制することができる。したがって低コスト化を図
ることが可能となる。
【0045】また、光導波路3,4のコア21,22
が、互いに、断面形状が異なる四角形状に形成されてい
るとともに、屈折率が異なって形成されているので、伝
搬定数が互いに異なることとなって、前記式6の制限を
うけなくなる。このため、小型化を図ることが可能とな
る。
【0046】また、光導波路3,4のコア21,22
が、前記式9を成立させているので、最短結合距離で波
長を分波することができる。したがって、光デバイスの
より一層の小型化を図ることが可能となる。
【0047】前記実施形態の光デバイス1の作用を確か
めるために、本発明者らはBPM(ビーム伝搬法)によ
るシミュレーションを行った。その結果について以下の
表1を参照して説明する。
【0048】
【表1】
【0049】本シミュレーションにおいては、前述した
実施形態の光デバイス1の第1の光導波路3の一端部3
aに、前記第1の波長λ1としての波長が1.31μm
の信号光または第2の波長λ2としての波長が1.55
μmの信号光を入力させかつこれらの信号光の強度を1
とした場合の、前記出力ポートA,Bそれぞれから出力
する信号光の強度を求めている。
【0050】本シミュレーションの結果によれば、第1
の光導波路3の一端部3aに、前記第1の波長λ1とし
ての波長が1.31μmの信号光が入力した際に、出力
ポートAから出力される信号光の強度が−40.45d
Bであるため、前記出力ポートAからは前記波長が1.
31μmの信号光が殆ど出力しないことが明らかとなっ
た。したがって、光デバイス1は、波長が1.31μm
の信号光に対する高クロストーク性を確保できることが
明らかとなった。
【0051】このとき、前記出力ポートBから出力され
る信号光の強度が−0.02dBであるため、前記一端
部3aに入力した波長が1.31μmの信号光が殆ど損
失することなく、前記出力ポートBから出力することが
明らかとなった。したがって、光デバイス1は、波長が
1.31μmの信号光に対して低損失であることが明ら
かとなった。
【0052】また、前記第1の光導波路3の一端部3a
に、前記第2の波長λ2としての波長が1.55μmの
信号光が入力した際に、出力ポートAから出力される信
号光の強度が−0.1dBであるため、前記一端部3a
に入力した波長が1.55μmの信号光が殆ど損失する
ことなく、前記出力ポートAから出力することが明らか
となった。したがって、光デバイス1は、波長が1.5
5μmの信号光に対しても低損失であることが明らかと
なった。
【0053】このとき、前記出力ポートBから出力され
る信号光の強度が−18.6dBであり、実用上十分で
無い場合が生じる。以下、この波長が1.55μmの信
号光が入力した場合においても、出力ポートBから出力
する信号光の強度を略零に保って高クロストークを確保
できる本発明の第2の実施形態の光デバイス31を、図
3を参照して説明する。なお、前記第1の実施形態と同
一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0054】本実施形態の光デバイス31は、図3に示
すように、前記第1及び第2の光導波路3,4とは別体
の第3の光導波路32を備えている。第3の光導波路3
2は、互いに屈折率の異なるコア33と、前記第1及び
第2の光導波路3,4と共用するクラッド20,23を
備えている。
【0055】第3の光導波路32のコア33は、断面形
状が幅が8μmでかつ厚さが8μmの四角形状に形成さ
れているとともに、前記クラッド20,23に対する比
屈折率差が0.3%に形成されている。
【0056】また、本実施形態の光デバイス31は、前
記第1の光導波路3と前記第3の光導波路32とを互い
に近接させて形成した第2の方向性結合器34を備えて
いる。この第2の方向性結合器34は、前記方向性結合
器5の、前記第1の光導波路3の他端部3b側でかつ前
記第2の光導波路4の端部4b側に、設けられている。
【0057】前述した構成によれば、本実施形態の光デ
バイス31は、前記第1の実施形態の光デバイス1と同
様に、フィルタなどの部品を組み付ける際の手間や部品
点数などを抑制することができ低コスト化を図ることが
可能であるとともに、前記式6の制限をうけないので、
小型化を図ることが可能となる。
【0058】さらに、前記第1の光導波路3の出力ポー
トBから出力される第2の波長λ2としての波長が1.
55μmの信号光を、前記第2の方向性結合器34から
前記第3の光導波路32へと導いて、前記第1の光導波
路3の他端部3bから出力される前記第2の波長λ2と
しての波長が1.55μmの信号光を略零に保つことが
でき、所謂高クロストーク化を図ることが可能となる。
このことは、以下の表2に示すBPM(ビーム伝搬法)
によるシミュレーション結果からも明らかである。
【0059】
【表2】
【0060】本シミュレーションの結果によれば、第1
の光導波路3の一端部3aに、前記第1の波長λ1とし
ての波長が1.31μmの信号光が入力した際に、出力
ポートAから出力される信号光の強度が−40.45d
Bであるため、前記出力ポートAからは前記波長が1.
31μmの信号光が殆ど出力しないことが明らかとなっ
た。したがって、波長が1.31μmの信号光に対して
高クロストーク性を確保できることが明らかとなった。
【0061】このとき、前記出力ポートBから出力され
る信号光の強度が−0.02dBであるため、前記一端
部3aに入力した波長が1.31μmの信号光が殆ど損
失することなく、前記出力ポートBから出力することが
明らかとなった。したがって、波長が1.31μmの信
号光に対して低損失であることが明らかとなった。
【0062】また、前記第1の光導波路3の一端部3a
に、前記第2の波長λ2としての波長が1.55μmの
信号光が入力した際に、出力ポートAから出力される信
号光の強度が−0.14dBであるため、前記一端部3
aに入力した波長が1.55μmの信号光が殆ど損失す
ることなく、前記出力ポートAから出力することが明ら
かとなった。したがって、波長が1.55μmの信号光
に対して低損失であることが明らかとなった。
【0063】このとき、出力ポートBから出力される信
号光の強度が−40.0dBであるため、前記出力ポー
トBからは前記波長が1.55μmの信号光が殆ど出力
しないことが明らかとなった。したがって、波長が1.
55μmの信号光に対して高クロストーク性を確保でき
ることが明らかとなった。
【0064】また、前記光デバイス1,31は、第1の
光導波路3の他端部3b及び第2の光導波路4の端部4
aから、それぞれ前記第1及び第2の波長λ1,λ2を
信号光を入力し、これらの信号光を多重化する光合波器
として用いることができる。
【0065】
【発明の効果】請求項1及び請求項2に記載の本発明に
よると、光導波路によって構成されかつフィルタなどに
光導波路以外の部品などを用いる必要がないので、この
フィルタなどの部品を組み付ける際の手間や部品点数な
どを抑制することができる。したがって低コスト化を図
ることが可能となる。
【0066】また、少なくとも2本の光導波路のコア
が、互いに、断面形状が異なる四角形状に形成されてい
るとともに、屈折率が異なって形成されているので、前
記光導波路の伝搬定数が互いに異なることとなって、前
記式6の制限をうけなくなる。このため、小型化を図る
ことが可能となる。
【0067】請求項3及び請求項4に記載の本発明によ
ると、光導波路によって構成されかつフィルタなどに光
導波路以外の部品などを用いる必要がないので、このフ
ィルタなどの部品を組み付ける際の手間や部品点数など
を抑制することができる。したがって、低コスト化を図
ることが可能となる。
【0068】また、少なくとも2本の光導波路のコア
が、前記式9を成立させているので、最短結合距離で波
長を分波することができる。したがって、光デバイスの
より一層の小型化を図ることが可能となる。
【0069】請求項4に記載の本発明によると、例え
ば、第1の光導波路の一端部に第2の波長λ2を有する
信号光が入力した際に、第1の光導波路の他端部から出
力される第2の波長λ2を有する信号光の強度が比較的
強い場合、つまりクロストークが高い場合においても、
前記第2の波長λ2を有する信号光が第2の方向性結合
器によって第3の光導波路に導かれることとなる。この
ため、前記第1の光導波路の他端部から出力される前記
第2の波長λ2を有する信号光を略零に保つことがで
き、高クロストーク化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す光デバイスの平
面図。
【図2】図1に示された光デバイスの製造工程の一例を
工程順に示す断面図。
【図3】本発明の第2の実施形態を示す光デバイスの平
面図。
【図4】従来のマッハツェンダ干渉計型光回路を示す平
面図。
【図5】従来の光デバイスを示す平面図。
【図6】図4に示されたマッハツェンダ干渉計型光回路
の方向性結合器を示す平面図。
【符号の説明】
1…光デバイス 3…第1の光導波路 3a…一端部 3b…他端部 4…第2の光導波路 4b…端部 5…方向性結合器 20…下部クラッド 21…コア 22…コア 23…上部クラッド 31…光デバイス 32…第3の光導波路 33…コア 34…第2の方向性結合器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 享哉 神奈川県横浜市金沢区福浦3丁目10番地 日本発条株式会社内 Fターム(参考) 2H047 AA03 AA12 AB04 AB05 BB18 EE03 EE05 EE21 EE24 GG04 5K002 AA07 BA04 BA05 BA07 CA21

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クラッドとこのクラッドによって覆われた
    コアとを備えかつ信号光が伝搬する光導波路を少なくと
    も2本有し、 前記少なくとも2本の光導波路を互いに近接させて形成
    した方向性結合器を備え、 前記少なくとも2本の光導波路のコアが、断面形状が互
    いに異なる四角形状に形成されているとともに、屈折率
    が互いに異なって形成されたことを特徴とする光デバイ
    ス。
  2. 【請求項2】前記少なくとも2本の光導波路のコアは、 互いの断面形状の寸法差において、幅方向の差と厚さ方
    向の差とのうち少なくとも一方の差が3μm以上5μm
    以下に形成されているとともに、 互いの屈折率の差が0.1%以上0.3%以下に形成さ
    れたことを特徴とする請求項1記載の光デバイス。
  3. 【請求項3】前記少なくとも2本の光導波路は、 一端部に互いに異なる波長を有する信号光が入力しかつ
    他端部から前記互いに異なる波長のうち第1の波長λ1
    を有する信号光を出力する第1の光導波路と、 前記第1の光導波路の他端部側に位置する端部から前記
    互いに異なる波長のうち第2の波長λ2を有する信号光
    を出力する第2の光導波路と、を備え、 前記第1及び第2の光導波路のコアは、 互いの断面形状の幅方向及び厚さ方向の寸法差及び屈折
    率の差が、L=π/(2Q(λ2))を満たして形成さ
    れたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の光
    デバイス。ただし、L:方向性結合器の結合長さ、Q
    (λ2)=(χ2 ( λ2)+δ2 ( λ2))1/2 、δ(λ2)
    =(1/2)(β1(λ2)−β2(λ2))、χは第2の波長
    λ2を有する信号光が入力した際の方向性結合器の結合
    定数、β1(λ2):第2の波長λ2を有する信号光が入力
    した際の第1の光導波路の伝搬定数、β2(λ2):第2の
    波長λ2を有する信号光が入力した際の第2の光導波路
    の伝搬定数。
  4. 【請求項4】前記第1の光導波路と第2の光導波路とは
    別体の第3の光導波路と、 前記方向性結合器の、前記第1の光導波路の他端部側で
    かつ前記第2の光導波路の端部側に、前記第3の光導波
    路と第1の光導波路とを互いに近接させて形成した第2
    の方向性結合器と、を備えたことを特徴とする請求項1
    ないし請求項3のうちいずれか一項に記載の光デバイ
    ス。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7485733B2 (en) 2002-05-07 2009-02-03 Lg Chem, Ltd. Organic compounds for electroluminescence and organic electroluminescent devices using the same
US8704447B2 (en) 2009-05-28 2014-04-22 Citizen Holdings Co., Ltd. Light source device

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