JP3602255B6 - 光反射端付きチャンネル導波路の製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光反射端付きチャンネル導波路の製造方法に関する。詳しくは、単一モード光導波路において用いる光反射端等に関し、より詳細には、同一基板上に複数作製される相対位置精度の優れた光反射端付きチャンネル導波路の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
平面基板上に作製される単一モード光導波路、特にシリコン基板上に作製可能な石英系ガラス単一モード光導波路は、光ファイバとの整合性に優れており、実用的な導波型光部品の実現手段として期待されている。特に、この光導波路により構成される導波路型光干渉計は、光通信に用いられる光波長フィルタ等の重要な光部品として期待されている。
【0003】
導波路型光干渉計には、例えば、二光束の干渉計では、図3に示すような導波路長に所望の差を設けた光反射端付き導波路と、これら導波路が接続されている方向性結合器の組み合わせからなる、反射型の光干渉計、いわゆる、マイケルソン型干渉計が知られている。
これ以外にも、2個の方向性結合器とこの方向性結合器を連結した導波路長に所望の差を設けた2本の光導波路の組み合わせからなる、透過型の光干渉計、いわゆるマッハツェンダー型の干渉計がある。
【0004】
回路サイズのコンパクト化といった観点からは、後述する理由により、反射型の光干渉計の方が有利である。
干渉動作を起こす二本の導波路に所望の光路長差を設けるために、透過型の光干渉計では曲線導波路と直線導波路の組み合わせによる導波路長の差を用いており、反射型の光干渉計では光反射端の位置の差を設けている。
曲線導波路は曲げ半径を小さくすると損失が大きくなるために、曲げ半径の短小化には限界がある。
【0005】
例えば、比屈折率差0.75%の導波路ではこの最小曲げ半径は5mmであり、光路長差を与える2本の導波路において、導波路長差が1mmと小さい場合でも、12.5mm程度の導波路がこの導波路長差を確保するために必要となる。光反射端の位置にはこの様な制約はない。
このように、導波型光干渉計は、透過型の光干渉計に比較して、回路サイズが大きくなる欠点がある。
【0006】
反射型の光干渉計では、方向性結合器から光反射端まで接続されている2本の導波路の距離の差によって、干渉特性が決まるので、光反射端の位置を高精度に作製することが重要になる。
更に、光反射端での反射率を高めるため、反射面が平面であり、導波路に対して垂直であることが望ましい。
【0007】
図4(a),(b),(c)に従来の光反射端の構造を示す。図4(a)は平面図、同図(b),(c)はそれぞれG−G’線、H−H’線に沿った断面図である。
図4に示すように、シリコン基板5上にはチャンネル導波路コア1及びクラッド3よりなる単一モード埋込光導波路を形成し、微細加工技術で露呈させた導波路端面には金属薄膜等の光反射膜4を配置して反射端を構成している。また、図4(d)は、導波路面を露呈させる前の導波路配置の平面図であり、反射端形成位置7にその後反射端が形成される。
【0008】
このような反射端は、例えば、上述の石英系ガラス単一モード光導波路では、次に述べる方法により作製している。
先ず、図5(a)に示すシリコン基板5上に火炎加水分解反応堆積技術と反応性イオンエッチング技術との公知の組み合わせにより、図5(b)に示すように、チャンネル導波路コア1及びクラッド3よりなる単一モード埋込光導波路を形成する。
【0009】
このとき埋め込まれた導波路は、光反射端形成時の絶対的な位置ズレを考慮して、通常、図4(d)に示すように、光反射端形成位置よりも十分長く作製してある。
次に、図5(c)に示すようにクラッドガラス表面にフォトレジスト6を塗布し、その上に図5(d)に示すように露光により光反射端となるパターンを転写する。
【0010】
引き続き、図5(e)に示すようにこれをマスクとして光反射端より外側に余計に作製してある導波路も含めた不要部分を反応性イオンエッチング技術により除去し、導波路端面を露呈させる。
更に、図5(f)に示すように、真空蒸着技術により金属薄膜等よりなる光反射膜4をこの導波路端面に形成する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した方法により光反射端を作製する場合には、次のような問題があった。
即ち、露光工程において、導波路コア1が配置されている部分では、コア1のレンズ効果により導波路コア側の上の部分のレジスト露光量は、クラッド側の上の部分よりも若干大きくなる。
【0012】
よって、光反射端のパターン境界部には導波路コア1が垂直に配置されていると、このパターン境界部近傍で境界線に沿った方向の露光強度も変化する。
この結果、露光される部分のレジストと露光されない部分のレジストの境界線が、例えば、ポジレジストを用いた場合、遮光パターン側から見ると、導波路コアの上の部分でやや凹になる。
【0013】
また、エッチング工程において、コア部分のガラスとクラッド部分のガラスではガラスの成分が異なるために、エッチングレートが僅かに異なり、エッチング面にズレが生じる。これによっても、導波路はコア端面に僅かな突起が生じる。
また、埋め込み用のクラッドガラス厚が薄い導波路の場合、ガラス表面が埋め込んだコアの形を反映した起伏があり、これによっても、導波路コア近傍端面に僅かな突起が生じる。
【0014】
これらの様に凹凸や突起の大きさは実際には一つ一つの導波路コアによって微妙に異なるため、この端面を使って光反射端を形成した場合、反射端の相対的な位置ズレとなり、設計通りの正確な光路長差が設けられた光干渉計を作製することが困難であった。
【0015】
本発明は、上記従来技術に鑑みて成されたものであり、所望の特性を持つ導波路型光干渉計を作製するために、相対的な位置が正確な光反射端付きチャンネル導波路を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成する本発明の請求項1に係る光反射端付きチャンネル導波路の製造方法は、基板上に設けられ、伝搬する光を反射する光反射端付きチャンネル導波路であって、前記チャンネル導波路の端部に光学的に接続されたスラブ導波路の前記チャンネル導波路に対向する端面に光反射端を設けた光反射端付きチャンネル導波路を製造する方法において、基板上のチャンネル導波路に接続するスラブ導波路表面に塗布されたフォトレジスト上に露光により反射端となるパターンを転写する工程と、該パターンをマスクとして前記スラブ導波路の不要部分を除去してスラブ導波路端面を露呈させる工程と、該スラブ導波路端面に光反射膜を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0017】
上記目的を達成する本発明の請求項2に係る光反射端付きチャンネル導波路の製造方法は、基板上に設けられ、伝搬する光を反射する光反射端付きチャンネル導波路であって、前記チャンネル導波路の延長線上に前記チャンネル導波路と隔てて光反射端が設けられ、前記チャンネル導波路と前記光反射端との隙間に前記チャンネル導波路のクラッド層が介在する光反射端付きチャンネル導波路を製造する方法において、
基板上のチャンネル導波路に接続するクラッド層のみの領域表面に塗布されたフォトレジスト上に露光により反射端となるパターンを転写する工程と、該パターンをマスクとして前記領域の不要部分を除去してクラッド端面を露呈させる工程と、該クラッド端面に光反射膜を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の光反射端付きチャンネル導波路は、チャンネル導波路1の終端に反射膜が形成されているのではなく、チャンネル導波路1の終端にスラブ導波路2又はクラッド層のみの領域3を設け、このスラブ導波路2或いはクラッド層のみの領域3に反射端を形成したものである。
【0023】
そのため、パターン境界近傍部で境界線方向にコア導波路等の構造の変化がなく、境界線方向に対して一様であるので、前記露光工程或いはエッチング工程において、従来技術で述べたような導波路コア端面に凹凸や突起は生じない。
【0024】
そのため、この光反射端を用いた光干渉計では、高精度の光路長差を設けることができるため、透過中心波長のバラツキの低減やクロストークの低減を図ることが可能となる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明について、図面に示す実施例を参照して詳細に説明する。以下の実施例は、光導波路としてシリコン基板上に形成した石英系単一モード光導波路を使用した光反射端に適用した例である。それは、この組み合わせが単一モード光導波路との接続に優れているためである。但し、本発明は、これらの組み合わせに限定されるものではない。
【0026】
〔実施例1〕
本発明の第一の実施例に係る光反射端付きチャンネル導波路の構造を図1(a),(b),(c),(d)に示す。図1(a)は平面図、同図(b),(c),(d)はそれぞれA−A',B−B',C−C'に沿った断面図である。図1(e)は、導波路端を露出する前の導波路配置の平面図である。
【0027】
本実施例は、チャンネル導波路1の終端に反射膜が形成されているのではなく、チャンネル導波路1の終端にスラブ導波路2を配置し、このスラブ導波路2に反射端を形成したものである。
【0028】
即ち、シリコン基板5上にはチャンネル導波路コア1及びクラッド3よりなる光導波路が形成され、そのチャンネル導波路1の終端にはスラブ導波路2が配置されると共にそのスラブ導波路2に金属薄膜等の光反射膜4が配置されて反射端が構成されている。
【0029】
本実施例では、反射端境界部において、導波路がスラブ導波路2であり、境界線方向に一様性があるため、図5(a)〜(f)に示すように、露光により反射端となるパターンを転写する工程や反応性イオンエッチング技術により反射端面を露呈させる工程において、従来技術で述べたような反射端面での凹凸や突起は生じなかった。尚、図1(e)に示すように、反射端形成位置7にその後反射端が形成される。
【0030】
また、後述する実施例では、反射端直前の導波路構造はコアの無い構造であるのに比較して、本実施例の導波構造はスラブ導波路2であり、シリコン基板5に垂直な方向には光が閉じ込められているので、コアの無い構造によりも損失的には有利である。
【0031】
〔実施例2〕
本発明の第二の実施例に係る反射型二光束干渉計を図3に示す。本実施例の反射型二光束干渉計は、図1に示す光反射端を用いたものである。
本実施例の反射型二光束干渉計は、直径4インチのシリコン基板5上に従来と同様火炎堆積技術と反応性イオンエッチング技術の組み合わせにより、石英系光導波路21a,21b,23a,23bを作製し、真空蒸着法及び化学エッチングにより所望の位置に反射膜を作製したものである。
【0032】
コアの断面寸法は、6μm角であり、コアとクラッドとの比屈折率差は0.75%である。反射膜にはAlを用いた。スラブ導波路の導波方向の長さは5μmとした。また、方向性結合器22から各反射端構造部24a,24b迄の遅延線導波路23a,23bの実質的な長さの差ΔLは828μmとした。
入力導波路21aから出力導波路21bへ抜ける光の波長間隔(FSR)Δλは、Δλ=λ2/2nΔLで表され、出力導波路21bへの透過波長はλ=2nΔL/m(m:整数)である。
【0033】
ここで、nは導波路の実効屈折率であり、今回用いた導波路では1.451である。
よってこの式から、今回の回路の波長間隔は、1nmであり、例えば、1550.23nmの光が出力導波路21bへ透過する。
【0034】
従来技術に係る光反射端を用いて、同様な反射型二光束干渉計を作製した場合、透過光の中心波長は0.2nm程度のバラツキがあったが、本実施例では、透過光の中心波長のバラツキは殆ど見られず、従来のものに比べて10分の1以下となり、安定した値が得られた。
尚、導波方向の長さ5μmのスラブ導波路を入れることによる過剰損は0.1dBと小さかった。
【0035】
〔実施例3〕
本発明の第三の実施例に係る光反射端付きチャンネル導波路の構造を図2(a),(b),(c),(d)に示す。図2(a)は平面図、同図(b),(c),(d)はそれぞれA−A',B−B',C−C'に沿った断面図である。図2(e)は、導波路端を露出する前の導波路配置の平面図である。
【0036】
本実施例は、チャンネル導波路1の終端に反射膜が形成されているのではなく、チャンネル導波路1の終端にコア層のないクラッド層のみの領域3を設け、このクラッド層のみの領域3に反射端を形成したものである。
【0037】
即ち、シリコン基板5上にはチャンネル導波路コア1及びクラッド3よりなる光導波路が形成され、そのチャンネル導波路1の終端にはコア層のないクラッド層のみの領域3が配置されると共にそのクラッド層のみの領域3に金属薄膜等の光反射膜4が配置されて反射端が構成されている。
【0038】
本実施例でも、前述した第一の実施例と同様に、反射端境界部において、導波路がスラブ導波路2であり、境界線方向に一様性があるため、図5(a)〜(f)に示すように、露光により反射端となるパターンを転写する工程や反応性イオンエッチング技術により反射端面を露呈させる工程において、従来技術で述べたような反射端面での凹凸や突起は生じなかった。尚、図2(e)に示すように、反射端形成位置7にその後反射端が形成される。
【0039】
また、前述した第一の実施例に比べて、反射端直前の導波構造はコアの無い構造であり、基板5に垂直な方向には光の閉じ込めは全く無いので、スラブ導波路を用いた構造に比較して、損失的には不利である。
【0040】
〔実施例4〕
本発明の第四の実施例に係る反射型二光束干渉計を図3に示す。本実施例の反射型二光束干渉計は、図2に示す光反射端を用いたものである。
本実施例の反射型二光束干渉計の回路諸元は、コア導波路端と反射面の導波路の距離を5μmとした以外は、前述した第二の実施例と同様である。
【0041】
本実施例の反射型二光束干渉計でも、透過光の中心波長のバラツキは殆ど見られず、従来のものに比べて10分の1以下となり、安定した値が得られた。
尚、コア層のないクラッド層のみの領域3を5μm入れることによる過剰損は0.3dBと小さかった。
【0042】
〔実施例5〕
本発明の第五の実施例に係る光反射端を適用した多光束干渉計の構造を図6に示す。図6は平面図である。
本実施例の多光束干渉計は、反射型アレイ導波路格子合分波器とも言われ、複数本の入出力導波路31、スラブ導波路32、光路長が各々異なるアレイ導波路33、反射端34を順に接続してなるものである。
【0043】
任意の一つの入出力導波路31から入射された光は、スラブ導波路32によりアレイ導波路33に分配される。分配された光は、光反射端34で反射され、アレイ導波路33で所望の遅延を受けて、再びスラブ導波路32に戻る。戻ってきた光は、スラブ導波路32で所望の干渉を起こし、光の波長に応じて所望の入出力導波路31に集光されて、光が複数の入出力導波路31に分波される。
このように、本実施例では、多数の光の干渉を起こし、複数の波長に分波される点が、第二,第四の実施例とは異なる。
【0044】
導波路長差のズレは、第二,第四の実施例で示した二光束干渉計では、透過光(通過域)の中心波長のズレとなって表れていたが、多光束干渉計では、これ以外に、阻止域での光出力レベル上昇、即ち、ストロークの劣化となって表れてくる。このために、多光束干渉計では、より厳しく光路長差の精度が要求される。
【0045】
本実施例の反射型多光束干渉計に適用した光反射端の諸元は、第一の実施例と同様である。64本のアレイ導波路33には、各々64.7μmの導波路長差を付けた。集光される光は100GHz間隔で、16本の入出力導波路31に分波されるように設計した。
【0046】
回路サイズは、30mm×10mmであった。これは、透過型のアレイ導波路格子合分波器の回路サイズ26mm×40mmに比べて、面積比で約3分の1であり、反射型の特徴であるコンパクトな回路が実現できた。
従来技術に係る反射端を用いて、同様な反射型多光束干渉計を作製した場合、阻止域での光出力レベル(クロストーク)は、−12dB程度であり、まともな特性は得られなかった。
【0047】
本実施例では、阻止域での光出力レベル(クロストーク)は、−30dBであり、かなりの特性向上が見られた。これは、アレイ導波路それぞれの導波路の 光反射端の相対位置が高精度に作成されていることによるものである。
尚、前述した第三の実施例に係る光反射端を、本実施例の反射型多光束干渉計に適用することもでき、そのときのコア層のないクラッド層のみの領域を5μm入れたことによる過剰損は0.1dBであり小さかった。
【0048】
上記第一、第三の実施例におけるスラブ導波路2、クラッド層のみの領域3の導波方向の長さ及び第五の実施例におけるコア導波路端と反射面の導波路の距離は、損失の観点から見れば、短い方が好ましいが、極端に短い場合にはチャンネル導波路コア1の影響が生じるので、最終的にはこれら両方を勘案して決定することが望ましい。
【0049】
また、上記実施例では、シリコン基板上の石英系ガラスを基本とする光反射端を用いた例について説明したが、導波型の光干渉計を構成しうる他の材料、例えば、プラスチック光導波路やイオン拡散型導波路、更には、ニオブ酸リチウム系導波路などにも、本発明を適用できることを付記する。
尚、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変更しうることは言うまでもない。
【0050】
【発明の効果】
以上、実施例に基づいて具体的に説明したように、本発明では、相対位置精度に優れた光反射端付きチャンネル導波路を提供することができ、よって、この光反射端付きチャンネル導波路を用いて反射型光干渉計を作成した場合、従来の構造の光反射端を用いた反射型光干渉計と比べて、高精度の光路長差を設けることができ、透過中心波長のバラツキの低減やクロストークの低減等を図ることができた。特に、本発明は、回路サイズの小型化が可能である導波路を用いた反射型光干渉計を実現化する上で極めて効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例に係る光反射端付きチャンネル導波路の構造を示す説明図である。
【図2】本発明の第三の実施例に係る光反射端付きチャンネル導波路の構造を示す説明図である。
【図3】本発明の第二,第四の実施例に係る反射型二光束干渉計(マイケルソン干渉計)の構造を示す説明図である。
【図4】従来の光反射端の構造を示す説明図である。
【図5】従来の光反射端を作成する工程を示す工程図である。
【図6】反射型多光束干渉計(反射型アレイ導波路格子)を示す説明図である。
【符号の説明】
1 チャンネル導波路コア
2 スラブ導波路コア
3 クラッド
4 光反射膜
5 シリコン基板
6 フォトレジスト
7 反射端形成位置
21a 入力導波路
21b 出力導波路
22 方向性結合器
23a,23b 遅延線導波路
24a,24b 反射端構造
31 入出力導波路
32 スラブ導波路
33 アレイ導波路(遅延線導波路)
34 反射端構造
【発明の属する技術分野】
本発明は、光反射端付きチャンネル導波路の製造方法に関する。詳しくは、単一モード光導波路において用いる光反射端等に関し、より詳細には、同一基板上に複数作製される相対位置精度の優れた光反射端付きチャンネル導波路の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
平面基板上に作製される単一モード光導波路、特にシリコン基板上に作製可能な石英系ガラス単一モード光導波路は、光ファイバとの整合性に優れており、実用的な導波型光部品の実現手段として期待されている。特に、この光導波路により構成される導波路型光干渉計は、光通信に用いられる光波長フィルタ等の重要な光部品として期待されている。
【0003】
導波路型光干渉計には、例えば、二光束の干渉計では、図3に示すような導波路長に所望の差を設けた光反射端付き導波路と、これら導波路が接続されている方向性結合器の組み合わせからなる、反射型の光干渉計、いわゆる、マイケルソン型干渉計が知られている。
これ以外にも、2個の方向性結合器とこの方向性結合器を連結した導波路長に所望の差を設けた2本の光導波路の組み合わせからなる、透過型の光干渉計、いわゆるマッハツェンダー型の干渉計がある。
【0004】
回路サイズのコンパクト化といった観点からは、後述する理由により、反射型の光干渉計の方が有利である。
干渉動作を起こす二本の導波路に所望の光路長差を設けるために、透過型の光干渉計では曲線導波路と直線導波路の組み合わせによる導波路長の差を用いており、反射型の光干渉計では光反射端の位置の差を設けている。
曲線導波路は曲げ半径を小さくすると損失が大きくなるために、曲げ半径の短小化には限界がある。
【0005】
例えば、比屈折率差0.75%の導波路ではこの最小曲げ半径は5mmであり、光路長差を与える2本の導波路において、導波路長差が1mmと小さい場合でも、12.5mm程度の導波路がこの導波路長差を確保するために必要となる。光反射端の位置にはこの様な制約はない。
このように、導波型光干渉計は、透過型の光干渉計に比較して、回路サイズが大きくなる欠点がある。
【0006】
反射型の光干渉計では、方向性結合器から光反射端まで接続されている2本の導波路の距離の差によって、干渉特性が決まるので、光反射端の位置を高精度に作製することが重要になる。
更に、光反射端での反射率を高めるため、反射面が平面であり、導波路に対して垂直であることが望ましい。
【0007】
図4(a),(b),(c)に従来の光反射端の構造を示す。図4(a)は平面図、同図(b),(c)はそれぞれG−G’線、H−H’線に沿った断面図である。
図4に示すように、シリコン基板5上にはチャンネル導波路コア1及びクラッド3よりなる単一モード埋込光導波路を形成し、微細加工技術で露呈させた導波路端面には金属薄膜等の光反射膜4を配置して反射端を構成している。また、図4(d)は、導波路面を露呈させる前の導波路配置の平面図であり、反射端形成位置7にその後反射端が形成される。
【0008】
このような反射端は、例えば、上述の石英系ガラス単一モード光導波路では、次に述べる方法により作製している。
先ず、図5(a)に示すシリコン基板5上に火炎加水分解反応堆積技術と反応性イオンエッチング技術との公知の組み合わせにより、図5(b)に示すように、チャンネル導波路コア1及びクラッド3よりなる単一モード埋込光導波路を形成する。
【0009】
このとき埋め込まれた導波路は、光反射端形成時の絶対的な位置ズレを考慮して、通常、図4(d)に示すように、光反射端形成位置よりも十分長く作製してある。
次に、図5(c)に示すようにクラッドガラス表面にフォトレジスト6を塗布し、その上に図5(d)に示すように露光により光反射端となるパターンを転写する。
【0010】
引き続き、図5(e)に示すようにこれをマスクとして光反射端より外側に余計に作製してある導波路も含めた不要部分を反応性イオンエッチング技術により除去し、導波路端面を露呈させる。
更に、図5(f)に示すように、真空蒸着技術により金属薄膜等よりなる光反射膜4をこの導波路端面に形成する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した方法により光反射端を作製する場合には、次のような問題があった。
即ち、露光工程において、導波路コア1が配置されている部分では、コア1のレンズ効果により導波路コア側の上の部分のレジスト露光量は、クラッド側の上の部分よりも若干大きくなる。
【0012】
よって、光反射端のパターン境界部には導波路コア1が垂直に配置されていると、このパターン境界部近傍で境界線に沿った方向の露光強度も変化する。
この結果、露光される部分のレジストと露光されない部分のレジストの境界線が、例えば、ポジレジストを用いた場合、遮光パターン側から見ると、導波路コアの上の部分でやや凹になる。
【0013】
また、エッチング工程において、コア部分のガラスとクラッド部分のガラスではガラスの成分が異なるために、エッチングレートが僅かに異なり、エッチング面にズレが生じる。これによっても、導波路はコア端面に僅かな突起が生じる。
また、埋め込み用のクラッドガラス厚が薄い導波路の場合、ガラス表面が埋め込んだコアの形を反映した起伏があり、これによっても、導波路コア近傍端面に僅かな突起が生じる。
【0014】
これらの様に凹凸や突起の大きさは実際には一つ一つの導波路コアによって微妙に異なるため、この端面を使って光反射端を形成した場合、反射端の相対的な位置ズレとなり、設計通りの正確な光路長差が設けられた光干渉計を作製することが困難であった。
【0015】
本発明は、上記従来技術に鑑みて成されたものであり、所望の特性を持つ導波路型光干渉計を作製するために、相対的な位置が正確な光反射端付きチャンネル導波路を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成する本発明の請求項1に係る光反射端付きチャンネル導波路の製造方法は、基板上に設けられ、伝搬する光を反射する光反射端付きチャンネル導波路であって、前記チャンネル導波路の端部に光学的に接続されたスラブ導波路の前記チャンネル導波路に対向する端面に光反射端を設けた光反射端付きチャンネル導波路を製造する方法において、基板上のチャンネル導波路に接続するスラブ導波路表面に塗布されたフォトレジスト上に露光により反射端となるパターンを転写する工程と、該パターンをマスクとして前記スラブ導波路の不要部分を除去してスラブ導波路端面を露呈させる工程と、該スラブ導波路端面に光反射膜を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0017】
上記目的を達成する本発明の請求項2に係る光反射端付きチャンネル導波路の製造方法は、基板上に設けられ、伝搬する光を反射する光反射端付きチャンネル導波路であって、前記チャンネル導波路の延長線上に前記チャンネル導波路と隔てて光反射端が設けられ、前記チャンネル導波路と前記光反射端との隙間に前記チャンネル導波路のクラッド層が介在する光反射端付きチャンネル導波路を製造する方法において、
基板上のチャンネル導波路に接続するクラッド層のみの領域表面に塗布されたフォトレジスト上に露光により反射端となるパターンを転写する工程と、該パターンをマスクとして前記領域の不要部分を除去してクラッド端面を露呈させる工程と、該クラッド端面に光反射膜を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の光反射端付きチャンネル導波路は、チャンネル導波路1の終端に反射膜が形成されているのではなく、チャンネル導波路1の終端にスラブ導波路2又はクラッド層のみの領域3を設け、このスラブ導波路2或いはクラッド層のみの領域3に反射端を形成したものである。
【0023】
そのため、パターン境界近傍部で境界線方向にコア導波路等の構造の変化がなく、境界線方向に対して一様であるので、前記露光工程或いはエッチング工程において、従来技術で述べたような導波路コア端面に凹凸や突起は生じない。
【0024】
そのため、この光反射端を用いた光干渉計では、高精度の光路長差を設けることができるため、透過中心波長のバラツキの低減やクロストークの低減を図ることが可能となる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明について、図面に示す実施例を参照して詳細に説明する。以下の実施例は、光導波路としてシリコン基板上に形成した石英系単一モード光導波路を使用した光反射端に適用した例である。それは、この組み合わせが単一モード光導波路との接続に優れているためである。但し、本発明は、これらの組み合わせに限定されるものではない。
【0026】
〔実施例1〕
本発明の第一の実施例に係る光反射端付きチャンネル導波路の構造を図1(a),(b),(c),(d)に示す。図1(a)は平面図、同図(b),(c),(d)はそれぞれA−A',B−B',C−C'に沿った断面図である。図1(e)は、導波路端を露出する前の導波路配置の平面図である。
【0027】
本実施例は、チャンネル導波路1の終端に反射膜が形成されているのではなく、チャンネル導波路1の終端にスラブ導波路2を配置し、このスラブ導波路2に反射端を形成したものである。
【0028】
即ち、シリコン基板5上にはチャンネル導波路コア1及びクラッド3よりなる光導波路が形成され、そのチャンネル導波路1の終端にはスラブ導波路2が配置されると共にそのスラブ導波路2に金属薄膜等の光反射膜4が配置されて反射端が構成されている。
【0029】
本実施例では、反射端境界部において、導波路がスラブ導波路2であり、境界線方向に一様性があるため、図5(a)〜(f)に示すように、露光により反射端となるパターンを転写する工程や反応性イオンエッチング技術により反射端面を露呈させる工程において、従来技術で述べたような反射端面での凹凸や突起は生じなかった。尚、図1(e)に示すように、反射端形成位置7にその後反射端が形成される。
【0030】
また、後述する実施例では、反射端直前の導波路構造はコアの無い構造であるのに比較して、本実施例の導波構造はスラブ導波路2であり、シリコン基板5に垂直な方向には光が閉じ込められているので、コアの無い構造によりも損失的には有利である。
【0031】
〔実施例2〕
本発明の第二の実施例に係る反射型二光束干渉計を図3に示す。本実施例の反射型二光束干渉計は、図1に示す光反射端を用いたものである。
本実施例の反射型二光束干渉計は、直径4インチのシリコン基板5上に従来と同様火炎堆積技術と反応性イオンエッチング技術の組み合わせにより、石英系光導波路21a,21b,23a,23bを作製し、真空蒸着法及び化学エッチングにより所望の位置に反射膜を作製したものである。
【0032】
コアの断面寸法は、6μm角であり、コアとクラッドとの比屈折率差は0.75%である。反射膜にはAlを用いた。スラブ導波路の導波方向の長さは5μmとした。また、方向性結合器22から各反射端構造部24a,24b迄の遅延線導波路23a,23bの実質的な長さの差ΔLは828μmとした。
入力導波路21aから出力導波路21bへ抜ける光の波長間隔(FSR)Δλは、Δλ=λ2/2nΔLで表され、出力導波路21bへの透過波長はλ=2nΔL/m(m:整数)である。
【0033】
ここで、nは導波路の実効屈折率であり、今回用いた導波路では1.451である。
よってこの式から、今回の回路の波長間隔は、1nmであり、例えば、1550.23nmの光が出力導波路21bへ透過する。
【0034】
従来技術に係る光反射端を用いて、同様な反射型二光束干渉計を作製した場合、透過光の中心波長は0.2nm程度のバラツキがあったが、本実施例では、透過光の中心波長のバラツキは殆ど見られず、従来のものに比べて10分の1以下となり、安定した値が得られた。
尚、導波方向の長さ5μmのスラブ導波路を入れることによる過剰損は0.1dBと小さかった。
【0035】
〔実施例3〕
本発明の第三の実施例に係る光反射端付きチャンネル導波路の構造を図2(a),(b),(c),(d)に示す。図2(a)は平面図、同図(b),(c),(d)はそれぞれA−A',B−B',C−C'に沿った断面図である。図2(e)は、導波路端を露出する前の導波路配置の平面図である。
【0036】
本実施例は、チャンネル導波路1の終端に反射膜が形成されているのではなく、チャンネル導波路1の終端にコア層のないクラッド層のみの領域3を設け、このクラッド層のみの領域3に反射端を形成したものである。
【0037】
即ち、シリコン基板5上にはチャンネル導波路コア1及びクラッド3よりなる光導波路が形成され、そのチャンネル導波路1の終端にはコア層のないクラッド層のみの領域3が配置されると共にそのクラッド層のみの領域3に金属薄膜等の光反射膜4が配置されて反射端が構成されている。
【0038】
本実施例でも、前述した第一の実施例と同様に、反射端境界部において、導波路がスラブ導波路2であり、境界線方向に一様性があるため、図5(a)〜(f)に示すように、露光により反射端となるパターンを転写する工程や反応性イオンエッチング技術により反射端面を露呈させる工程において、従来技術で述べたような反射端面での凹凸や突起は生じなかった。尚、図2(e)に示すように、反射端形成位置7にその後反射端が形成される。
【0039】
また、前述した第一の実施例に比べて、反射端直前の導波構造はコアの無い構造であり、基板5に垂直な方向には光の閉じ込めは全く無いので、スラブ導波路を用いた構造に比較して、損失的には不利である。
【0040】
〔実施例4〕
本発明の第四の実施例に係る反射型二光束干渉計を図3に示す。本実施例の反射型二光束干渉計は、図2に示す光反射端を用いたものである。
本実施例の反射型二光束干渉計の回路諸元は、コア導波路端と反射面の導波路の距離を5μmとした以外は、前述した第二の実施例と同様である。
【0041】
本実施例の反射型二光束干渉計でも、透過光の中心波長のバラツキは殆ど見られず、従来のものに比べて10分の1以下となり、安定した値が得られた。
尚、コア層のないクラッド層のみの領域3を5μm入れることによる過剰損は0.3dBと小さかった。
【0042】
〔実施例5〕
本発明の第五の実施例に係る光反射端を適用した多光束干渉計の構造を図6に示す。図6は平面図である。
本実施例の多光束干渉計は、反射型アレイ導波路格子合分波器とも言われ、複数本の入出力導波路31、スラブ導波路32、光路長が各々異なるアレイ導波路33、反射端34を順に接続してなるものである。
【0043】
任意の一つの入出力導波路31から入射された光は、スラブ導波路32によりアレイ導波路33に分配される。分配された光は、光反射端34で反射され、アレイ導波路33で所望の遅延を受けて、再びスラブ導波路32に戻る。戻ってきた光は、スラブ導波路32で所望の干渉を起こし、光の波長に応じて所望の入出力導波路31に集光されて、光が複数の入出力導波路31に分波される。
このように、本実施例では、多数の光の干渉を起こし、複数の波長に分波される点が、第二,第四の実施例とは異なる。
【0044】
導波路長差のズレは、第二,第四の実施例で示した二光束干渉計では、透過光(通過域)の中心波長のズレとなって表れていたが、多光束干渉計では、これ以外に、阻止域での光出力レベル上昇、即ち、ストロークの劣化となって表れてくる。このために、多光束干渉計では、より厳しく光路長差の精度が要求される。
【0045】
本実施例の反射型多光束干渉計に適用した光反射端の諸元は、第一の実施例と同様である。64本のアレイ導波路33には、各々64.7μmの導波路長差を付けた。集光される光は100GHz間隔で、16本の入出力導波路31に分波されるように設計した。
【0046】
回路サイズは、30mm×10mmであった。これは、透過型のアレイ導波路格子合分波器の回路サイズ26mm×40mmに比べて、面積比で約3分の1であり、反射型の特徴であるコンパクトな回路が実現できた。
従来技術に係る反射端を用いて、同様な反射型多光束干渉計を作製した場合、阻止域での光出力レベル(クロストーク)は、−12dB程度であり、まともな特性は得られなかった。
【0047】
本実施例では、阻止域での光出力レベル(クロストーク)は、−30dBであり、かなりの特性向上が見られた。これは、アレイ導波路それぞれの導波路の 光反射端の相対位置が高精度に作成されていることによるものである。
尚、前述した第三の実施例に係る光反射端を、本実施例の反射型多光束干渉計に適用することもでき、そのときのコア層のないクラッド層のみの領域を5μm入れたことによる過剰損は0.1dBであり小さかった。
【0048】
上記第一、第三の実施例におけるスラブ導波路2、クラッド層のみの領域3の導波方向の長さ及び第五の実施例におけるコア導波路端と反射面の導波路の距離は、損失の観点から見れば、短い方が好ましいが、極端に短い場合にはチャンネル導波路コア1の影響が生じるので、最終的にはこれら両方を勘案して決定することが望ましい。
【0049】
また、上記実施例では、シリコン基板上の石英系ガラスを基本とする光反射端を用いた例について説明したが、導波型の光干渉計を構成しうる他の材料、例えば、プラスチック光導波路やイオン拡散型導波路、更には、ニオブ酸リチウム系導波路などにも、本発明を適用できることを付記する。
尚、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変更しうることは言うまでもない。
【0050】
【発明の効果】
以上、実施例に基づいて具体的に説明したように、本発明では、相対位置精度に優れた光反射端付きチャンネル導波路を提供することができ、よって、この光反射端付きチャンネル導波路を用いて反射型光干渉計を作成した場合、従来の構造の光反射端を用いた反射型光干渉計と比べて、高精度の光路長差を設けることができ、透過中心波長のバラツキの低減やクロストークの低減等を図ることができた。特に、本発明は、回路サイズの小型化が可能である導波路を用いた反射型光干渉計を実現化する上で極めて効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例に係る光反射端付きチャンネル導波路の構造を示す説明図である。
【図2】本発明の第三の実施例に係る光反射端付きチャンネル導波路の構造を示す説明図である。
【図3】本発明の第二,第四の実施例に係る反射型二光束干渉計(マイケルソン干渉計)の構造を示す説明図である。
【図4】従来の光反射端の構造を示す説明図である。
【図5】従来の光反射端を作成する工程を示す工程図である。
【図6】反射型多光束干渉計(反射型アレイ導波路格子)を示す説明図である。
【符号の説明】
1 チャンネル導波路コア
2 スラブ導波路コア
3 クラッド
4 光反射膜
5 シリコン基板
6 フォトレジスト
7 反射端形成位置
21a 入力導波路
21b 出力導波路
22 方向性結合器
23a,23b 遅延線導波路
24a,24b 反射端構造
31 入出力導波路
32 スラブ導波路
33 アレイ導波路(遅延線導波路)
34 反射端構造
Claims (2)
- 基板上に設けられ、伝搬する光を反射する光反射端付きチャンネル導波路であって、前記チャンネル導波路の端部に光学的に接続されたスラブ導波路の前記チャンネル導波路に対向する端面に光反射端を設けた光反射端付きチャンネル導波路を製造する方法において、
基板上のチャンネル導波路に接続するスラブ導波路表面に塗布されたフォトレジスト上に露光により反射端となるパターンを転写する工程と、
該パターンをマスクとして前記スラブ導波路の不要部分を除去してスラブ導波路端面を露呈させる工程と、
該スラブ導波路端面に光反射膜を形成する工程とを含むことを特徴とする光反射端付きチャンネル導波路の製造方法。 - 基板上に設けられ、伝搬する光を反射する光反射端付きチャンネル導波路であって、前記チャンネル導波路の延長線上に前記チャンネル導波路と隔てて光反射端が設けられ、前記チャンネル導波路と前記光反射端との隙間に前記チャンネル導波路のクラッド層が介在する光反射端付きチャンネル導波路を製造する方法において、
基板上のチャンネル導波路に接続するクラッド層のみの領域表面に塗布されたフォトレジスト上に露光により反射端となるパターンを転写する工程と、
該パターンをマスクとして前記領域の不要部分を除去してクラッド端面を露呈させる工程と、
該クラッド端面に光反射膜を形成する工程とを含むことを特徴とする光反射端付きチャンネル導波路の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996110685A JP3602255B6 (ja) | 1996-05-01 | 光反射端付きチャンネル導波路の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP1996110685A JP3602255B6 (ja) | 1996-05-01 | 光反射端付きチャンネル導波路の製造方法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09297234A JPH09297234A (ja) | 1997-11-18 |
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