JP2000008887A - 排気ブレーキ制御装置 - Google Patents

排気ブレーキ制御装置

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JP2000008887A
JP2000008887A JP10173344A JP17334498A JP2000008887A JP 2000008887 A JP2000008887 A JP 2000008887A JP 10173344 A JP10173344 A JP 10173344A JP 17334498 A JP17334498 A JP 17334498A JP 2000008887 A JP2000008887 A JP 2000008887A
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stepping
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Takeshi Tajiri
剛 田尻
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気ブレーキの作動中に急な加速を必要とす
るような運転状態となったときに、加速の動作遅れがな
く、しかも排気に発生する黒煙の量を低減できるように
する。 【解決手段】 アクセルペダルの踏込量(x)を電気信
号として取込み、アクセルペダルの踏込速度(dx/d
t)を検出し、この踏込速度が所定速度(v1)を越え
るとき、アクセルペダルの踏込量が所定量(x1)を越
えなくても、操作入力にかかわらず内燃機関の排気通路
に設けた開閉弁を開状態に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車に利用する。
本発明は、内燃機関の排気通路に設けた開閉弁を制御し
て、車両走行速度を制動する排気ブレーキ装置の改良に
関する。本発明は、排気ブレーキの作動に伴い排気に発
生する黒煙を防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気通路に排気の相当分を閉
塞させる開閉弁を設け、走行中にこれを運転席に設けた
操作端から制御することにより、内燃機関の回転速度を
低くして走行速度を減速させる排気ブレーキ装置が広く
利用されている。このような装置では、排気通路が開閉
弁により閉塞された状態で、アクセルペダルが踏込まれ
ると、これは制動と加速とが同時に指示される運転操作
の矛盾であるとともに、内燃機関は不完全燃焼の状態に
なり排気に黒煙が発生する。これを防止するために、排
気通路の開閉弁が閉塞状態にあるときにアクセルペダル
が所定値を越えて踏込まれると、その開閉弁の操作入力
にかかわらず開閉弁を開放状態に制御する技術が知られ
ている。これは一般に、アクセルペダルの踏込量が所定
量(x1)の位置に達したときに作動する電気スイッチ
を設け、この電気スイッチが作動したときには、その他
の入力にかかわらず排気通路の開閉弁を開状態に制御す
るように構成されている。
【0003】実際には、排気通路の開閉弁は閉状態から
開状態に変位するまでに時間がかかるため、その間にア
クセルペダルが踏込まれて内燃機関への燃料供給が増大
することになる。このため、排気に一時的に黒煙が発生
する。これを防止するために、従来からアクセルペダル
の踏込みが検出されてから実際に内燃機関への燃料供給
が行われるまでに遅延時間を設ける技術が知られてい
る。これはアクセルリンクおよびアクセルケーブルによ
って燃料供給量を加減する燃料制御装置がもつ本来の機
械的なアソビを遅延時間相当分増加させるもの(実開昭
55−108228号公報参照)、電子的な制御回路を
用いて燃料供給を制御する信号の発生を電気的に遅延さ
せるもの(特開平7−238844号公報参照)、さら
に電子ガバナの位置制御に複数のパターンを設定して選
択的にこれを利用するもの(実用新案登録第25467
74号公報(平成9年5月9日発行)参照)などがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来技術は、
いずれもアクセルペダルの踏込量が所定量(x1)の位
置に達したときに排気通路の開閉弁を開状態に制御する
とともに、アクセルペダルの踏込情報を開閉弁の作動時
間に相当する時間だけ遅らせて内燃機関の燃料制御系に
伝達するものである。したがって、機械的アソビを設け
るためのリンク機構の新設、あるいは電子制御のための
コンピュータの新設などが必要となり、製造コストを高
くしていた。
【0005】本発明はこのような背景に行われたもので
あって、アクセルリンクおよびケーブルによって燃料供
給をコントロールする機械式燃料供給装置が持つ本来の
機械的アソビを増加させることなく、排気ブレーキの作
動中に急な加速を必要とするような運転状態となったと
きに、従来と同等の加速性能を持ち、しかも排気に発生
する黒煙を大幅に低減する排気ブレーキの制御装置を提
供することを目的とする。本発明は、従来装備されてい
る排気ブレーキの制御装置を本質的に変更することな
く、ソフトウエアのわずかな変更により実現することが
できる装置を安価に提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、排気ブレーキ
による制動時にアクセルペダルが踏まれ加速操作が行わ
れたときに、アクセルペダルの踏込速度により排気ブレ
ーキによる補助制動を制御することを特徴とする。
【0007】すなわち、本発明は、操作入力にしたがっ
て内燃機関の排気通路に設けた開閉弁を制御する第一の
手段と、アクセルペダルの踏込量(x)を電気信号とし
て取込む手段と、前記アクセルペダルと燃料供給量調節
手段との間を連結する機械系とを備え、この機械系に前
記踏込量の所定量(x1)に対応するアソビを設けた排
気ブレーキ制御装置において、前記電気信号からアクセ
ルペダルの踏込速度(dx/dt)を検出する手段と、
この踏込速度が所定速度(v1)を越えるとき前記踏込
量が所定量(x1)を越えていなくとも前記操作入力に
かかわらず前記開閉弁を開状態に制御する第二の手段と
を備えたことを特徴とする。
【0008】前記踏込速度(dx/dt)を検出する手
段は、前記電気信号を時間微分する微分回路を含み、前
記第二の手段により前記開閉弁が開状態に制御された直
後の短い時間(t1)だけ新たな信号による前記開閉弁
の制御を禁止する手段を備えることが望ましい。
【0009】排気ブレーキの操作入力を受けたときに、
その操作入力にしたがって内燃機関の排気通路に設けら
れた開閉弁を閉状態にし排気ブレーキを動作させる。
【0010】この排気ブレーキによる制動状態にあると
きに、アクセルペダルが踏まれ加速操作が行われると、
アクセルペダルの踏込量(x)を電気信号として取込
み、第一の手段がその踏込量(x)とあらかじめ定めら
れた所定量(x1)とを比較し、踏込量(x)が所定量
(x1)を越えているときには、車両の加速操作が行わ
れたものとして、排気ブレーキの操作入力が継続されて
いても、その操作入力にかかわらず開閉弁を開状態にし
排気ブレーキによる制動を無効にする。
【0011】さらに、アクセルペダルが踏込まれたとき
の踏込速度(v)を検出し、第二の手段がこの踏込速度
(v)とあらかじめ定められた所定速度(v1)とを比
較し、踏込速度(v)が所定速度(v1)を越えている
ときは、踏込量(x)が所定量(x1)を越えていなく
ても、急な加速が行われたものとして、排気ブレーキの
操作入力が継続されていても、その操作入力にかかわら
ず開閉弁を開状態にし排気ブレーキによる制動を無効に
する。
【0012】アクセルペダルの踏込速度(v)は、電気
信号として取込まれたアクセルペダルの踏込量(x)を
微分回路が時間微分(dx/dt)することにより検出
する。
【0013】第二の手段により排気通路の開閉弁が開状
態に制御された直後に、排気ブレーキの操作入力により
開閉弁が閉状態になった場合に、排気通路が閉塞された
状態で燃料が噴射されて黒煙が発生する。そこで、開閉
弁を開状態にした直後から燃料供給が行われるまでの短
い時間(t1)だけ新たな信号による開閉弁の制御を禁
止する。これにより、時間(t1)にわたって開閉弁が
閉状態になることが禁止され黒煙の発生を低減すること
ができる。
【0014】第一の手段によりアクセルペダルの踏込量
(x)が所定量(x1)を越えて開閉弁が開状態に制御
されたときには、その踏込量(x)に応じてアクセルペ
ダルと燃料供給量調節手段との間を連結する機械系(例
えばアクセルケーブル)によって内燃機関に燃料が供給
される。
【0015】このような制御を行うことにより、排気ブ
レーキの作動と内燃機関への燃料供給とが同時に行われ
ることが回避されるとともに、排気ブレーキの作動中に
急な加速を行うためのアクセル操作が行われたときに、
加速の動作遅れがなく、排気に黒煙が発生することを低
減することができる。また、この装置はすでに装備され
ている排気ブレーキの制御装置を本質的に変更すること
なく、ソフトウェアのわずかな変更により、多くの費用
を要せずに実現することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
【0017】
【実施例】次に、本発明実施例を図面に基づいて説明す
る。図1は本発明実施例の要部の構成を示す図である。
【0018】本発明実施例は、操作入力にしたがって内
燃機関の排気通路に設けた開閉弁を制御する第一の手段
と、アクセルペダル7の踏込量(x)を電気信号として
取込む手段とを含む制御回路1と、アクセルペダル7と
燃料供給量調節手段16との間を連結する機械系とが備
えられ、この機械系はアクセルリンク14およびアクセ
ルケーブル15により構成され、前記踏込量の所定量
(x1)に対応するアソビが設けられる。
【0019】さらに、本発明の特徴として、制御回路1
に、前記電気信号からアクセルペダル7の踏込速度(d
x/dt)を検出する手段と、この踏込速度が所定速度
(v1)を越えるとき前記踏込量が所定量(x1)を越
えていなくとも前記操作入力にかかわらず前記開閉弁5
を開状態に制御する第二の手段と、この第二の手段によ
り開閉弁5が開状態に制御された直後の短い時間(t
1)だけ新たな信号による開閉弁5の制御を禁止する手
段とが備えられ、前記踏込速度(dx/dt)を検出す
る手段には、前記電気信号を時間微分する微分回路が含
まれる。前記短い時間(t1)は例えば50〜200m
secさらに望ましくは100msecに設定される。
【0020】制御回路1にはアクセル・センサ6の検出
出力およびアクセル・スイッチ8、クラッチ・スイッチ
12の開閉信号と、排気ブレーキ操作スイッチ3の操作
入力とが送出される。
【0021】制御回路1は、電磁弁9を制御しエア・タ
ンク10に蓄積された空気圧のコントロール・シリンダ
11への供給または排出を行い開閉弁5を開閉する。こ
の開閉弁5の開閉により排気ブレーキによる制動および
その解除が行われる。排気ブレーキは、排気ブレーキ操
作スイッチ3が「オン」に操作され、かつアクセル・ス
イッチ8および図外のクラッチペダルに連動して開閉す
るクラッチ・スイッチ12が「オン」状態になったとき
に作動状態となる。排気ブレーキ操作スイッチ3が「オ
ン」に操作されたときにインジケータ・ランプ13が点
灯する。
【0022】次に、このように構成された本発明実施例
の制御動作について説明する。図2は本発明実施例の制
御動作の流れを示すフローチャートである。
【0023】排気ブレーキ操作スイッチ3、アクセル・
スイッチ8、クラッチ・スイッチ12が「オン」に操作
されると、制御回路1はその操作により電磁弁9に制御
信号を送出する。電磁弁9はその制御信号にしたがって
動作しエア・タンク10の空気圧をコントロール・シリ
ンダ11に供給する。コントロール・シリンダ11はそ
の空気圧の供給により排気通路4に設けられた開閉弁5
を閉状態にする。これにより排気ガスの流れが阻止され
内燃機関の内部抵抗が増加して車両は減速される。
【0024】制御回路1は、この排気ブレーキによる制
動状態にあるときに、アクセルペダル7が踏まれると、
アクセル・センサ6からアクセルペダル7の踏込量
(x)を取込み踏込速度(v=dx/dt)を演算す
る。次いで、第二の手段がこの演算された踏込速度
(v)と所定速度(v1)とを比較し、踏込速度(v)
が所定速度(v1)を越えていれば、アクセルペダル7
の踏込量(x)が所定量(x1)を越えていない状態に
あっても、急加速が行われたとして、電磁弁9に制御信
号を送出しコントロール・シリンダ11への空気圧の供
給を停止するとともに、コントロール・シリンダ11内
の空気圧を排出し開閉弁5を開状態にして排気ブレーキ
による制動を解除する。次いで、第二の手段により開閉
弁5が開状態に制御された直後からアクセル・スイッチ
8が「オフ」するまでの短い時間(t1)だけ新たに排
気ブレーキ操作スイッチ3が「オン」に操作されても開
閉弁5の制御を禁止し開状態を維持する。
【0025】内燃機関への燃料供給は、燃料供給量調節
手段16によりアクセルペダル7の踏込量が(x1)を
越えたときからその踏込量に応じて供給される。
【0026】演算したアクセルペダル7の踏込速度
(v)が所定速度(v1)に達しないときは、第一の手
段がアクセルペダル7の踏込量(x)と所定量(x1)
とを比較し、踏込量(x)が大きい場合には加速操作が
行われたとして以降同様の制御動作を実行する。
【0027】アクセルペダル7の踏込速度(v)の演算
は微分回路により行われる。図3は本発明第一実施例に
おけるアクセルペダルの踏込判定を説明する図、図4は
本発明第一実施例におけるアクセル・センサ電圧の更新
動作の流れを示すフローチャートである。
【0028】アクセル・センサ6がアクセルペダル7の
踏込量(x)を一定時間(t)当たりのアクセル・セン
サ電圧(E)として検出して、この電圧変化(E)をア
クセルペダル7の踏込速度(v)とし、その電圧変化
(E)が一定値以上のときにアクセルペダルが踏込まれ
たと判定する。
【0029】例えば、一定時間(t)は14msecに
設定され、電圧変化(E)は0.02Vに設定される。
時間経過にしたがってそれぞれ一定時間(t)につい
て、 E1 =V1 −V0 >0.02V E2 =V2 −V1 >0.02V ……………………………… である場合に加速されたと判定する。
【0030】このアクセル・センサ電圧(E)は、一定
時間(t)が経過する都度に、前回のアクセル・センサ
電圧(En-1 )を保存し、最新のアクセル・センサ電圧
(En )に更新する。これによりアクセルペダル7の最
新の踏込速度(v)が演算される。
【0031】図5は本発明第一実施例の動作タイミング
チャートである。本第一実施例では前述した動作によ
り、アクセルペダル7の踏込速度(v)が所定速度(v
1)を越えて踏込まれた直後に、時間(t1)だけ新た
に信号による開閉弁5の制御が禁止されるので、その間
開閉弁5は開状態を維持し、その後にアクセルケーブル
15のアソビがなくなった位置でアクセル・スイッチ8
が「オフ」され燃料噴射が開始される。したがって、ア
クセルペダル7の踏込みがアクセル・センサ6により検
出された後にアクセル・スイッチ8が「オフ」され、開
閉弁5が閉じた状態で燃料供給が行われることが回避さ
れる。これにより破線で示す従来装置の黒煙発生量に対
し実線で示すように黒煙の発生を少なくすることができ
る。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、排
気ブレーキの作動中に急な加速を必要とするような運転
状態になったときに、加速の動作遅れがなく、しかも排
気に発生する黒煙を大幅に低減することができる。本装
置は、従来装備されている排気ブレーキの制御装置を本
質的に変更することなく、ソフトウェアのわずかな変更
により実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の要部の構成を示す図。
【図2】本発明実施例の制御動作の流れを示すフローチ
ャート。
【図3】本発明実施例におけるアクセルペダルの踏込判
定を説明する図。
【図4】本発明実施例におけるアクセル・センサ電圧の
更新動作の流れを示すフローチャート。
【図5】本発明実施例の動作タイミングチャート。
【符号の説明】
1 制御回路 3 排気ブレーキ操作スイッチ 4 排気通路 5 開閉弁 6 アクセル・センサ 7 アクセルペダル 8 アクセル・スイッチ 9 電磁弁 10 エア・タンク 11 コントロール・シリンダ 12 クラッチ・スイッチ 13 インジケータ・ランプ 14 アクセルリンク 15 アクセルケーブル 16 燃料供給量調節手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作入力にしたがって内燃機関の排気通
    路に設けた開閉弁を制御する第一の手段と、アクセルペ
    ダルの踏込量(x)を電気信号として取込む手段と、前
    記アクセルペダルと燃料供給量調節手段との間を連結す
    る機械系とを備え、この機械系に前記踏込量の所定量
    (x1)に対応するアソビを設けた排気ブレーキ制御装
    置において、 前記電気信号からアクセルペダルの踏込速度(dx/d
    t)を検出する手段と、この踏込速度が所定速度(v
    1)を越えるとき前記踏込量が所定量(x1)を越えて
    いなくとも前記操作入力にかかわらず前記開閉弁を開状
    態に制御する第二の手段とを備えたことを特徴とする排
    気ブレーキ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記踏込速度(dx/dt)を検出する
    手段は、前記電気信号を時間微分する微分回路を含む請
    求項1記載の排気ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 前記第二の手段により前記開閉弁が開状
    態に制御された直後の短い時間(t1)だけ新たな信号
    による前記開閉弁の制御を禁止する手段を備えた請求項
    1記載の排気ブレーキ制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113266483A (zh) * 2021-05-24 2021-08-17 潍柴动力股份有限公司 排气制动后的烟度控制方法、系统、存储介质及电子设备

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113266483A (zh) * 2021-05-24 2021-08-17 潍柴动力股份有限公司 排气制动后的烟度控制方法、系统、存储介质及电子设备

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