JP2000008165A - 高圧ガスプロセス装置 - Google Patents

高圧ガスプロセス装置

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JP2000008165A
JP2000008165A JP10122358A JP12235898A JP2000008165A JP 2000008165 A JP2000008165 A JP 2000008165A JP 10122358 A JP10122358 A JP 10122358A JP 12235898 A JP12235898 A JP 12235898A JP 2000008165 A JP2000008165 A JP 2000008165A
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pressure
gas
substrate
reducing gas
processing
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Takao Fujikawa
隆男 藤川
Takahiko Ishii
孝彦 石井
Yutaka Narukawa
成川  裕
Makoto Kadoguchi
誠 門口
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体用の被処理基板の加圧処理において酸
化膜の発生を抑制する。 【解決手段】 高圧ガスによる加圧に先立ち、還元性ガ
スによる還元処理を行うための還元ガス供給配管系29
が処理室4に連通して接続されており、該配管系29を
含む還元ガス供給回路に塞止弁28を配置している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧ガスプロセス
装置に係り、Siウェーハに代表されるULSI半導体
を高温・高圧の雰囲気下で処理するための装置に関する
ものであり、特に、被処理基板を多数枚のロット単位で
加圧処理する装置に関するものである。また、本発明
は、PVD法によりアルミ合金や銅合金配線膜を形成し
たウェーハを不活性ガス圧により加圧処理するいわゆる
配線膜の加圧埋込み法(高圧リフロープロセス)など、
主として不活性ガスの圧力により、気孔を除去するよう
な処理に用いられる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェーハの製造プロセスとしてガ
ス圧加圧処理を含むようなプロセスの例としては、PV
D法によりアルミ合金配線膜を形成したウェーハを不活
性ガス圧により加圧処理するいわゆる配線膜の加圧埋込
み法(高圧リフロープロセス)が知られている(特開平
2−205678号公報,特開平3−225829号公
報,特開平7−193063号公報参照)。
【0003】この場合に用いられる装置としては、半導
体ウェーハを一枚ずつPVD処理しては高圧処理を行う
いわゆる枚葉式のクラスターツール型装置が公知であ
り、例えば特開平7−193063号公報に記載されて
いるようにロック室に装入されたウェーハをコアチャン
バ内の運搬アームにより、コアチャンバの周囲に設けら
れた一連の処理用モジュールに順次移動させて処理が行
われる構成で、モジュールの一つとして加圧処理モジュ
ールが直接コアチャンバに装着されたものが提案されて
いる。この加圧モジュールのより詳細な構造の例につい
ては、特公平7−502376号公報に示すようなもの
が提案されている。
【0004】また、数10気圧レベルまでの高圧ガスを
用いる半導体の処理プロセスとしては、Siウェーハの
表面を酸化させて絶縁体層を形成する高圧酸化プロセス
が知られている。この場合には、処理の目的が酸化であ
ることから、圧力媒体には必然的に酸素もしくは水が混
合される。このプロセス用の装置としては、特開平4−
234119号公報に記載のものが知られている。この
装置は、本発明の装置とは用途がまったく異なるもので
あるが、構成が似ているので公知装置の例として参考ま
でに示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】第1に示した枚葉式の
装置(特開平7−193063号)については、本発明
とは、処理の形態が異なるため、装置の構造としての欠
点よりも、処理そのものに起因する問題点の方が大き
い。すなわち、従来例の1は、ウェーハを一枚ずつ処理
し、かつ同時並行的に進められるPVD処理とのサイク
ルタイムが同程度でなければならないという必然性か
ら、短サイクルで、数10万回/月を越えるような運転
を行わねばならない。このために、容器の開閉部分のシ
ール構造や材料等を始め、各部品は非常に過酷な状況で
使用されることとなり、安全性や処理の信頼性の確保は
かなり困難と言わざるをえない。
【0006】また、第2に示した高圧酸化装置(特開平
4−234119号)は酸化剤を導入しなければ、不活
性ガスでの運転となるが、この場合、この種の装置はも
ともと酸化処理が目的であるために、被処理物を出し入
れする際に、高圧容器内部に不可避的に入り込む空気に
対する配慮はなされていない。すなわち、空気の混入に
伴う酸素の混入に対する配慮は不要である。したがっ
て、本発明が対象とする半導体を完全に不活性に近い状
態で運転する高温高圧ガス炉、とくに酸素を含まない雰
囲気で運転をしようとすると、不十分といわざるを得な
い。
【0007】さらに、近年、配線膜材料として、従来の
Alに代替して銅が、低電気抵抗あるいは対EM性(E
lectron Migration)の観点から脚光
を浴びており、成膜後、高圧ガスによる加圧埋込処理を
併用することが微細化するULSIの製造に有望視され
ている。この場合、成膜後のウェーハを大気中搬送する
と、銅被膜が酸化されて加圧埋込処理に影響を与えるこ
とが懸念されるが、この酸化に対する対応手段について
は、上記の従来技術のいずれにも記載されていない。
【0008】本発明は、以上述べた従来例の問題点を解
消し、対EM性や低電気抵抗化が可能な高圧ガスプロセ
ス装置、すなわち、半導体電子材料に使用するシリコ
ン、ガリウム、石英、ガラス等から作成された基板の表
面に蒸着、スパッタリング、CVD、めっき等の方法に
より形成された金属薄膜の酸化防止と該膜中あるいは金
属薄膜と基板の間に発生するボイド(空隙)を消滅させ
る高圧ガスプロセス装置を提供することが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、被処理基板を
圧力容器内部の処理室に装入して該被処理基板を高温高
圧のガス雰囲気下で加圧処理する高圧ガスプロセス装置
において、前述の目的を達成するために、次の技術的手
段を講じている。すなわち、請求項1に係る本発明で
は、高圧ガスによる加圧に先立ち、還元性ガスによる還
元処理を行うための還元ガス供給配管系29が処理室4
に連通して接続されており、該配管系29を含む還元ガ
ス供給回路に塞止弁28を配置していることを特徴とす
るものである。
【0010】このような構成を採用したことにより、従
来例では回避できなかった、金属薄膜が形成された基板
を大気中に取出した際に生じる金属膜面の酸化とこれに
伴う流動性の低下の問題や、今後半導体の配線材料とし
て注目されCuが現状のAlより融点が高いことに起因
する流動性不足に対応するために、従来以上の高圧力を
用いないとボイド(気孔)を消滅できないという大きな
問題を解決することが可能となったのである。
【0011】この場合、銅系の配線材料で被覆された基
板を、還元性気体の雰囲気中で高圧ガスでの処理時の温
度より低い温度で加熱処理を行うことで、酸化被膜を還
元除去した後、高圧ガスによる加圧処理することが推奨
される。前記請求項1において、圧力容器内の加熱要素
の内側に、被処理基板を取り囲んでケーシングが配置さ
れ、前記の還元性ガスが前記ケーシングの内部に流入す
るように注入口を設けていることが望ましい(請求項
2)。
【0012】このような構成にすることで、加熱要素等
からのコンタミネーションを防止できる。また、前記請
求項1又は2において、被処理基板がウェーハ状の半導
体基板であり、該基板を棚板状に載置して処理室に出入
自在にする支持治具を備えていることが有利である(請
求項3)。
【0013】このような構成を採用したことによって、
被処理基板である半導体基板を多数枚をロットとし、こ
のロット単位で配線膜の加圧埋込み処理が可能となった
のである。すなわち、従来例の枚葉式では基板の一枚一
枚を加圧処理するものであったため、酸素や水等ガス状
のコンタミネーションがその都度発生するし、粉塵(パ
ーティクル)の発生もその都度発生して使用ガスのクリ
ーン度も低下していたのであるが、請求項3に係る本発
明では、バッチ処理であることから、これら従来例の課
題を一挙に解消できるだけでなく、既設のPVDシステ
ムとの組合せをフレキシブルに行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態について説明する。図1および図2は、第1実施
形態の高圧ガスプロセス装置と高温高圧ガス炉とが図示
されている。図1および図2において、円筒形の圧力円
筒1の上・下開口部は上蓋2および下蓋3で閉塞されて
いて内部に処理室4を画成した圧力容器5とされてい
る。
【0015】上蓋2には高圧ガス注入・排出孔2Aおよ
び真空引き用孔2Bが形成されており、上・下蓋2,3
の端面には加圧処理時に作用する軸力を担持するための
台車型又は揺動扉型等のプレスフレーム6が係脱自在と
されている。処理室4には、倒立コップ形状の断熱構造
体7が上蓋2に吊持又は下蓋3に載置支持されており、
該断熱構造体7の下部には圧力媒体(アルゴンガス、窒
素ガス等)の通路が形成されているとともに、該断熱構
造体7の内周側には上・下2段とした加熱要素としての
ヒータ8が備えられていることで高温高圧ガス炉9を構
成している。
【0016】ヒータ8は例えば電気抵抗線加熱方式であ
り、炉室の上下方向の温度ムラ発生を防止するために図
示のように上下方向に複数段(図では2段であるがこれ
以上でも良い)に分割されて各々のヒータ8に独立して
電力を供給するようにされている。下蓋3には、炉床9
が載置され、該炉床9を介して被処理品10が備えられ
ているとともに、該被処理品10は金属もしくは石英な
どの耐熱性に優れかつ気密材料からなる逆コップ形状
(ベル型)のケーシング11で取り囲まれており、下蓋
3を油圧シリンダで例示するリフタ装置12によって昇
降動作することによって、被処理品10とケーシング1
1がともに炉内の処理室4に出入り自在とされている。
【0017】高圧ガス注入・排出孔2Aには、アルゴン
ガス、窒素ガス等の不活性ガス集合装置13が往復動形
のコンプレッサ(増圧手段)14を有する配管部材15
によって接続されていて、処理室4を高温高圧の不活性
ガス雰囲気となし、被処理品10を加圧処理可能として
いる。なお、増圧手段14の前後にはバイパス回路15
Aを有し、ガスボンベ16にガスを回収可能としている
とともに、増圧手段14には冷却水による冷却手段17
が備えられている他、配管部材15等には図示のように
開閉弁18、塞止弁19、安全弁20、圧力計21等が
備えられている。
【0018】また、真空引き孔2Bには、塞止弁22、
安全弁23等を有する配管部材24を介して真空ポンプ
25が接続されている。更に、下蓋3にはガス通路(ガ
ス注入口)26が形成されていてこの通路26は炉床9
に形成した通路27を介して処理室4に連通されてい
て、これら通路26,27等の回路には電磁形の塞止弁
28を有する配管部材29が接続されていて還元性ガス
ボンベ30に連通されている。
【0019】すなわち、高圧ガスによる加圧に先立ち、
還元性ガスによる還元処理を行うための還元ガス供給配
管系29が処理室4に連通して接続されており、該配管
系29を含む還元ガス供給回路に塞止弁28を配置して
いるのである。不活性ガスによる加圧処理に先立って処
理室4に供給される水素等の還元性ガスの圧力は通常1
MPa以下の大気圧に近い圧力で十分であり、供給源と
なる還元性ガスの容器から、塞止弁28を開閉すること
により注入される。この塞止弁28は高圧処理時におけ
る数100MPa高圧を遮断し、還元性ガスの供給源で
ある還元ガス容器28等の破損を防止するためのもので
ある。この回路には、当然のことながら、高圧のガスが
漏れ込んだ際に作動する安全弁(図示せず)を設置する
ことも推奨される。
【0020】なお、図には示していないが、圧力円筒1
の外側には容器内部で発生した熱による圧力容器5の過
昇温を防止するための冷却水を流すための水冷ジャケッ
トが装着される。また、ベル形ケーシング11は本図で
は、一層であるが、ガスによるコンタミネーションの許
容レベルや装置の許容寸法などによって、2層にするな
ど適宜選択される。このベル型ケーシング11あるいは
前記の断熱構造体7など、圧力容器5内部の空間を区分
するような形態で配置される構造物は、圧力容器内の比
較的低温の部分すなわち下部近傍に通気孔を設けて、こ
れら構造物の内外で圧力差が発生しないように配慮され
ている。
【0021】図3は本発明の他の有用な実施形態を示し
ており、基本構成は既述(図1および図2)の構成及び
作用と共通するので共通部分は共通符号で示し、以下、
専ら相違点について説明する。上蓋2には高圧ガス注入
・排出孔2Aが形成されており、下蓋3は、圧力円筒1
の下端面に固着された環形の下上蓋3Aと、この下上蓋
3Aに挿脱自在として嵌合された下下蓋3Bとで構成さ
れていて、下下蓋3Bには真空引きポート31が形成さ
れ、該ポート31を開閉するポート弁32を備えてい
る。
【0022】下下蓋3Bには、円筒形の処理台33を介
して円筒形の支持治具34が載置されている。支持治具
34は、炉高さ方向に間隔を有して被処理基板である半
導体基板10の保持部34Aを有し、該保持部34Aに
被処理基板10が炉高さ方向で間隔を有して棚状にセッ
ト可能とされているとともに、支持治具34の上下には
ゲッタ材35が備えられている。
【0023】支持治具34は処理温度が低い場合には、
ステンレス鋼等の金属や、石英ガラス、あるいは、鋼の
表面にSiと反応しないような被膜(たとえばTiN
等)を形成したものにより構成される。一方、処理温度
が高い場合には、Ni基の耐熱合金、また場合によって
は、モリブデンやタングステンのような高融点金属の使
用も推奨される。いずれの場合にもSiとの反応が問題
となる場合には前記のような表面被膜層を設けておくこ
とが好ましい。
【0024】ベル型のケーシングあるいは下下蓋3B上
に支えられており、このベル型のケーシング11あるい
は前記の断熱構造体7など、圧力容器5内部の空間を区
分するような形態で配置される構造物は、圧力容器5内
の比較的低温の部分すなわち下部近傍に通気孔7A,3
3A,11Aを設けて、これら構造物の内外で圧力差が
発生しないように配置されている。
【0025】なお、Si半導体基板などのような粉塵に
よる汚染やガス状のコンタミネーションが問題となる場
合には、これらの構成部材は、予め電解研磨等の処理を
行って表面の凹凸を減少させて水分やガスの吸着等を生
じないような処理を行う。また、組み立て前には超音波
洗浄等の処理を行うことが推奨される。支持治具34
は、同じく耐熱性やコンタミ防止を配慮した材料から構
成される処理台33の上に載置され、この処理台33の
内部には下蓋3への放熱を抑制して下蓋温度が過上昇す
るのを防止するための断熱材36が収納されている。
【0026】支持治具34は、たとえば、ステンレス鋼
のパイプを縦方向に2分割して、対の半円部材を作り、
その片側に、Siウェーハを載せるためのピンで示す保
持部34Aをネジもしくは溶接により取付け、もう一方
をヒンジにより開閉自在にした構造が好適である。この
ような構造とすることにより、一般にSiウェーハを炉
等の治具に移送する際に用いられているロボットをその
まま用いて、自動により、Siウェーハ1枚1枚を支持
治具34にセットすることができる。ウェーハをセット
した後、蓋となる側の半円部材を閉じて、図示しない施
錠具で円筒形に形造って前記の処理台33の上に置くこ
とでロット単位で処理可能となる。もちろん、場合によ
っては、図3で示すように下下蓋3Bおよび処理台33
並びに支持治具34を圧力容器5から下方に抜き出し
て、そのままの位置でウェーハを移載することも可能で
ある。
【0027】支持治具34は円筒形であって、その胴部
には図示省略したが、熱の伝達及びガスの対流を促進す
るための大きな通気孔を何個か設けられている。なお、
処理中における処理用ガス(アルゴンあるいは窒素)の
中の不純物としての酸素によるSiウェーハの酸化を防
止するために、支持治具34の最上部に酸素ゲッタ材3
5をおくことも推奨される。図3の例は、たとえば、チ
タン粉末を円板状に加工して、通気用の孔35Aを何個
所か設けたものである。もちろん、このゲッタとして、
チタンやジルコニウムのスポンジ、箔、粉末の成形体を
準備して、これらの材料と反応しない材料からなる台の
上に配置しても良い。基本的には、高圧ガスの対流によ
りガスが良く流れる部位、さらには、高温になるほどゲ
ッタ材は酸素を反応吸着するので、温度が高い部分にお
くことが効果的である。通常、このような高圧ガス雰囲
気で使用される炉においては、高圧のガスが激しい自然
対流を生じて、上端部に高温のガスが溜まる傾向がある
ので、上端部に置くことが好ましい。
【0028】また、この支持治具34の下部、処理台3
3の上端部近傍にも通孔35Aを有する酸素ゲッタ部材
35を配置することが推奨される。これは、圧力容器内
部の下部には水等が滞留しやすく加熱により、これが上
方に上がってくる可能性がありこれを防止する目的で配
置するものである。また、本実施例のように、、前記支
持治具は筒形状に構成されていて胴部に通気孔を形成し
ているとともにその上部又は下部若しくは上・下部に酸
素ゲッタ部材が配置されていることが望ましく、このよ
うな構成を採用したことにより、アルゴン又は窒素等の
処理ガス中の不純物としての酸素による半導体基板の酸
化が防止できるし、処理中の熱伝達及びガス対流を促進
できる。
【0029】これらのゲッタ材の配置により、ベル型の
ケーシング内部で発生もしくは装置の開閉時に混入した
空気や酸素の影響を回避することが可能である。下下蓋
3Bには水素等の還元性ガスの注入口26が設けられて
おり、主としてベル形ケーシング11の内部に注入され
た還元性ガスおよび還元処理によって生成発したガス
(還元性ガスが水素の場合は水)は、高圧ガスでの加圧
処理に先立って、同じくベル形ケーシング11内の空間
に向けて開口している真空引きポート31からポート弁
32の開閉を介して排出され、還元性ガスがヒータ等の
含まれる空間に混入する量を少なくすることが容易であ
る。とくに、水素を還元性ガスとして使用した場合に生
成する水(水蒸気)の除去には真空引きが最も効果的で
あり、この図3のような構成の装置構造が推奨される。
【0030】また、下下蓋3Bは支持治具34を介して
の被処理基板10の処理室4に対する出入のため昇降動
作されることから、この昇降動作を許容するため、配管
部材29にはフレキシブルパイプ(可撓管)29Aを具
備させることが望ましい。なお、装置の保守時に圧力容
器5を開放する際、あるいは被処理品である、Siウェ
ーハを装置に装入する際には、圧力容器5は大気に開放
されざるを得ない。この時に流入する空気に対する対策
としても本発明の還元性ガスの注入は効果的である。
【0031】もちろん、圧力容器5内部の構造部材の補
修を行った場合には圧力容器5内部全体が大気に暴露さ
れるばかりか、あらたに組み付けられた部材は大気中に
長時間放置されていることが多い。これらの要因により
混入した空気や水分の除去を効果的に行うには、圧力容
器5の上蓋部からも真空排気を行うことが好ましい。こ
の場合専用のポートを設けることも好ましいが、空間的
な制約もあり、このような場合には、高圧ガス注入・排
出孔を通じて真空排気することでも、ある程度の効果を
得ることができる。
【0032】また、図3ではケーシング11を下下蓋3
Bで支えているが、断熱構造体7の下部に設けたリング
支持板7Bにケーシング11を支えたものであっても良
い。また、ULSI半導体ウェーハの製造では、粉塵
(パーティクル)の付着は、性能はもちろん製品歩留ま
りに大きな影響を与えるので、これに対する配慮が不可
欠である。本発明による装置での粉塵としては、処理媒
体である高圧ガスのガス源(通常ガスボンベ)からの流
入する粉塵、ヒータや断熱材料の加熱あるいは摺動によ
る変質損耗に起因する粉塵などである。構成部材につい
ては、できるだけこういう粉塵が発生しないような材料
を選定し、摺動部がないような構造とすることは言うま
でもないが、不可避的に発生するものもあり、これらに
対しては、これら発生源からベル型ケーシング内部に至
るガスの通路にフィルタを設けることが推奨される。通
常、半導体では、0.1μm以下の粉塵まで問題であ
り、フィルタとしてはこれよりも小さな開口をもつもの
が選定される。
【0033】なお、ガス源からの流入に対しては、ガス
源と高圧容器を繋ぐ配管の途中にフィルタが設けられる
が、さらに図3の符号Fで示したように圧力容器の入り
口2Aに細径のフィルタを設けることも推奨される。ベ
ル型ケーシングへ繋がるガス通路についても、7A,1
1Aといったガス通孔部にフィルタを設けることが推奨
される。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、最近のULSIの加
工の微細化に伴って、有効性が注目されつつある配線膜
の加圧埋込処理など高圧の不活性ガスを利用して加圧処
理を行なうに際しての、大きな課題、すなわち酸素や水
等ガス状のコンタミネーションの発生の防止、また、粉
塵(パーティクル)の発生に伴う、クリーン度の確保の
観点から、本発明の寄与するところは極めて大きい。と
くに、工業生産への利用という観点から、温度・圧力の
点で汎用性に優れたバッチ式の加圧処理装置は、配線膜
でいえば、既設のPVDシステムとの組合せをフレキシ
ブルに行うことができること、高圧ガス設備を一括した
部屋に収納して、安全管理を容易に行うことができるこ
となどから、本発明のコンセプトによるバッチ式の高圧
ガスプロセス装置は、ULSIの今後の工業生産の発展
に資するところきわめて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高圧ガスプロセス装置の全体構成図で
ある。
【図2】図1の高温高圧ガス炉の立断面図である。
【図3】高温高圧ガス炉の他の有用な例を示す立断面図
である。
【符号の説明】
4 処理室 5 圧力容器 8 加熱要素 10 被処理基板 11 ケーシング 28 塞止弁 29 還元性ガス用配管部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 成川 裕 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 門口 誠 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 Fターム(参考) 4K029 AA06 AA24 BA03 BD02 EA03 GA01 KA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理基板を圧力容器内部の処理室に装
    入して該被処理基板を高温高圧のガス雰囲気下で加圧処
    理する高圧ガスプロセス装置において、 高圧ガスによる加圧に先立ち、還元性ガスによる還元処
    理を行うための還元ガス供給配管系が処理室に連通して
    接続されており、該配管系を含む還元ガス供給回路に塞
    止弁を配置していることを特徴とする高圧ガスプロセス
    装置。
  2. 【請求項2】 圧力容器内の加熱要素の内側に、被処理
    基板を取り囲んでケーシングが配置され、前記の還元性
    ガスが前記ケーシングの内部に流入するように注入口を
    設けていることを特徴とする請求項1記載の高圧ガスプ
    ロセス装置。
  3. 【請求項3】 被処理基板がウェーハ状の半導体基板で
    あり、該基板を棚板状に載置して処理室に出入自在にす
    る支持治具を備えていることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の高圧ガスプロセス装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010077808A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Meiji Kikai Seisakusho:Kk アルゴンガス昇圧用ブースターコンプレッサ

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JP2010077808A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Meiji Kikai Seisakusho:Kk アルゴンガス昇圧用ブースターコンプレッサ

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