JPH11297692A - 半導体用の高温高圧ガス炉 - Google Patents
半導体用の高温高圧ガス炉Info
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- JPH11297692A JPH11297692A JP9773598A JP9773598A JPH11297692A JP H11297692 A JPH11297692 A JP H11297692A JP 9773598 A JP9773598 A JP 9773598A JP 9773598 A JP9773598 A JP 9773598A JP H11297692 A JPH11297692 A JP H11297692A
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- gas
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 半導体基板の加圧埋込み処理をロット単位で
バッチ式で行う。 【解決手段】 圧力容器5内の処理室(炉内)4に、基
板15を棚状にセットした支持治具13を出入自在に設
け、この治具13はケーシング14で取囲まれている。
バッチ式で行う。 【解決手段】 圧力容器5内の処理室(炉内)4に、基
板15を棚状にセットした支持治具13を出入自在に設
け、この治具13はケーシング14で取囲まれている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Siウェーハに代
表されるULSI半導体を高温・高圧の雰囲気下で処理
するための装置に関するものであり、より具体的には、
13あるいは25枚のロットで管理される半導体基板を
ロット単位で処理する装置に関するものである。
表されるULSI半導体を高温・高圧の雰囲気下で処理
するための装置に関するものであり、より具体的には、
13あるいは25枚のロットで管理される半導体基板を
ロット単位で処理する装置に関するものである。
【0002】とくに、PVD法によりアルミ合金や銅合
金配線膜を形成したウェーハを不活性ガス圧により加圧
処理するいわゆる配線膜の加圧埋込み法(高圧リフロー
プロセス)など、主として不活性ガスの圧力により、気
孔を除去するような処理に用いられる半導体用の高温高
圧ガス炉に関するものである。
金配線膜を形成したウェーハを不活性ガス圧により加圧
処理するいわゆる配線膜の加圧埋込み法(高圧リフロー
プロセス)など、主として不活性ガスの圧力により、気
孔を除去するような処理に用いられる半導体用の高温高
圧ガス炉に関するものである。
【0003】
【従来の技術】半導体ウェーハの製造プロセスとしてガ
ス圧加圧処理を含むようなプロセスの例としては、PV
D法によりアルミ合金配線膜を形成したウェーハを不活
性ガス圧により加圧処理するいわゆる配線膜の加圧埋込
み法(高圧リフロープロセス)が知られている(特開平
2−205678号公報,特開平3−225829号公
報,特開平7−193063号公報参照)。
ス圧加圧処理を含むようなプロセスの例としては、PV
D法によりアルミ合金配線膜を形成したウェーハを不活
性ガス圧により加圧処理するいわゆる配線膜の加圧埋込
み法(高圧リフロープロセス)が知られている(特開平
2−205678号公報,特開平3−225829号公
報,特開平7−193063号公報参照)。
【0004】また、数10気圧レベルまでの高圧ガスを
用いる半導体の処理プロセスとしては、Siウェーハの
表面を酸化させて絶縁体層を形成する高圧酸化プロセス
が知られている。この場合には、処理の目的が酸化であ
ることから、圧力媒体には必然的に酸素もしくは水が混
合される。前者の場合に用いられる装置としては、半導
体ウェーハを一枚ずつPVD処理しては高圧処理を行う
いわゆる枚葉式のクラスターツール型装置が公知であ
り、例えば特開平7−193063号公報に記載されて
いるようにロック室に装入されたウェーハをコアチャン
バ内の運搬アームにより、コアチャンバの周囲に設けら
れた一連の処理用モジュールに順次移動させて処理が行
われる構成で、モジュールの一つとして加圧処理モジュ
ールが直接コアチャンバに装着されたものが提案されて
いる。この加圧モジュールのより詳細な構造の例につい
ては、特公平7−502376号公報に示すようなもの
が提案されている。
用いる半導体の処理プロセスとしては、Siウェーハの
表面を酸化させて絶縁体層を形成する高圧酸化プロセス
が知られている。この場合には、処理の目的が酸化であ
ることから、圧力媒体には必然的に酸素もしくは水が混
合される。前者の場合に用いられる装置としては、半導
体ウェーハを一枚ずつPVD処理しては高圧処理を行う
いわゆる枚葉式のクラスターツール型装置が公知であ
り、例えば特開平7−193063号公報に記載されて
いるようにロック室に装入されたウェーハをコアチャン
バ内の運搬アームにより、コアチャンバの周囲に設けら
れた一連の処理用モジュールに順次移動させて処理が行
われる構成で、モジュールの一つとして加圧処理モジュ
ールが直接コアチャンバに装着されたものが提案されて
いる。この加圧モジュールのより詳細な構造の例につい
ては、特公平7−502376号公報に示すようなもの
が提案されている。
【0005】後者のプロセス用の装置としては、特開平
4−234119号公報に記載のものが知られている。
この装置は、本発明の装置とは用途がまったく異なるも
のであるが、構成が似ているので公知装置の例として参
考までに示す。すなわち、この装置は、「圧力容器と;
圧力容器内にあって処理室を有する中空体であり、該圧
力容器および該中空体がそれぞれ複数のウェーハを一単
位として該圧力容器の下方にある位置から前記処理室内
部の位置に移動させる際にウェーハを受け入れるための
下開口部を有する前記中空体と;前記した開口部を閉鎖
するために前記圧力容器に対し垂直に移動可能な動作手
段と;前記処理室内に高圧の酸化剤を導入するため前記
中空体に結合した手段と;前記圧力容器内に加圧した不
活性ガスを導入するための手段と;前記処理室内の酸化
剤を加熱するための手段と;前記処理室内でウェーハを
処理したのち前記中空体を冷却するための手段と;前記
圧力容器と前記中空体に結合して不活性ガスと酸化剤の
圧力を等しくし、本体に結合して不活性ガスと酸化剤の
圧力を等しくし、本質的に該不活性ガスを該酸化剤から
隔離するための手段と、を備えることを特徴とする半導
体ウェーハの処理装置。」である。
4−234119号公報に記載のものが知られている。
この装置は、本発明の装置とは用途がまったく異なるも
のであるが、構成が似ているので公知装置の例として参
考までに示す。すなわち、この装置は、「圧力容器と;
圧力容器内にあって処理室を有する中空体であり、該圧
力容器および該中空体がそれぞれ複数のウェーハを一単
位として該圧力容器の下方にある位置から前記処理室内
部の位置に移動させる際にウェーハを受け入れるための
下開口部を有する前記中空体と;前記した開口部を閉鎖
するために前記圧力容器に対し垂直に移動可能な動作手
段と;前記処理室内に高圧の酸化剤を導入するため前記
中空体に結合した手段と;前記圧力容器内に加圧した不
活性ガスを導入するための手段と;前記処理室内の酸化
剤を加熱するための手段と;前記処理室内でウェーハを
処理したのち前記中空体を冷却するための手段と;前記
圧力容器と前記中空体に結合して不活性ガスと酸化剤の
圧力を等しくし、本体に結合して不活性ガスと酸化剤の
圧力を等しくし、本質的に該不活性ガスを該酸化剤から
隔離するための手段と、を備えることを特徴とする半導
体ウェーハの処理装置。」である。
【0006】また、これら以外の高圧ガスを用いて高温
高圧で処理を行う装置としては、熱間等方圧装置(HI
P装置)が公知であり、たとえば、特開昭63−417
87号公報に記載のものがある。
高圧で処理を行う装置としては、熱間等方圧装置(HI
P装置)が公知であり、たとえば、特開昭63−417
87号公報に記載のものがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】第1に示した枚葉式の
装置(従来例の1)については、本発明とは、処理の形
態が異なるため、装置の構造としての欠点よりも、処理
そのものに起因する問題点の方が大きい。すなわち、従
来例の1は、ウェーハを一枚ずつ処理し、かつ同時並行
的に進められるPVD処理とのサイクルタイムが同程度
でなければならないという必然性から、短サイクルで、
数10万回/月を越えるような運転を行わねばならな
い。このために、容器の開閉部分のシール構造や材料等
を始め、各部品は非常に過酷な状況で使用されることと
なり、安全性や処理の信頼性の確保はかなり困難と言わ
ざるをえない。
装置(従来例の1)については、本発明とは、処理の形
態が異なるため、装置の構造としての欠点よりも、処理
そのものに起因する問題点の方が大きい。すなわち、従
来例の1は、ウェーハを一枚ずつ処理し、かつ同時並行
的に進められるPVD処理とのサイクルタイムが同程度
でなければならないという必然性から、短サイクルで、
数10万回/月を越えるような運転を行わねばならな
い。このために、容器の開閉部分のシール構造や材料等
を始め、各部品は非常に過酷な状況で使用されることと
なり、安全性や処理の信頼性の確保はかなり困難と言わ
ざるをえない。
【0008】また、第2に示した高圧酸化装置(従来例
の2)は酸化剤を導入しなければ、不活性ガスでの運転
となるが、この場合、この種の装置はもともと酸化処理
が目的であるために、被処理物を出し入れする際に、高
圧容器内部に不可避的に入り込む空気に対する配慮はな
されていない。すなわち、空気の混入に伴う酸素の混入
に対する配慮は不要である。したがって、本発明が対象
とする半導体を完全に不活性に近い状態で運転する高温
高圧ガス炉、とくに酸素を含まない雰囲気で運転をしよ
うとすると、不十分といわざるを得ない。
の2)は酸化剤を導入しなければ、不活性ガスでの運転
となるが、この場合、この種の装置はもともと酸化処理
が目的であるために、被処理物を出し入れする際に、高
圧容器内部に不可避的に入り込む空気に対する配慮はな
されていない。すなわち、空気の混入に伴う酸素の混入
に対する配慮は不要である。したがって、本発明が対象
とする半導体を完全に不活性に近い状態で運転する高温
高圧ガス炉、とくに酸素を含まない雰囲気で運転をしよ
うとすると、不十分といわざるを得ない。
【0009】本発明は、前述した従来技術の課題を解決
した半導体用の高温高圧ガス炉を提供することが目的で
あり、より具体的にはSiウェーハで代表される半導体
基板の複数(多数)枚を所謂棚状にセットしたバッチ方
式によって配線膜の加圧埋込み処理が可能な高温高圧ガ
ス炉を提供するものである。
した半導体用の高温高圧ガス炉を提供することが目的で
あり、より具体的にはSiウェーハで代表される半導体
基板の複数(多数)枚を所謂棚状にセットしたバッチ方
式によって配線膜の加圧埋込み処理が可能な高温高圧ガ
ス炉を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体基板を
圧力容器内の処理室に装入して高温・高圧のガス雰囲気
下で加圧埋込み処理する半導体用の高温高圧ガス炉にお
いて、前述の目的を達成するために次の技術的手段を講
じている。すなわち、本発明に係る高温高圧ガス炉は、
半導体基板を棚状にセットする支持治具を備え、該支持
治具を介して多数枚の半導体基板を前記処理室に装入自
在としており、該処理室に装入された支持治具を取囲む
気密性を有するベル型ケーシングを備えていることを特
徴とするものである(請求項1)。
圧力容器内の処理室に装入して高温・高圧のガス雰囲気
下で加圧埋込み処理する半導体用の高温高圧ガス炉にお
いて、前述の目的を達成するために次の技術的手段を講
じている。すなわち、本発明に係る高温高圧ガス炉は、
半導体基板を棚状にセットする支持治具を備え、該支持
治具を介して多数枚の半導体基板を前記処理室に装入自
在としており、該処理室に装入された支持治具を取囲む
気密性を有するベル型ケーシングを備えていることを特
徴とするものである(請求項1)。
【0011】このような構成を採用したことによって半
導体基板は多数枚をロットとしこのロット単位で配線膜
の加圧埋込み処理が可能となったのである。すなわち、
従来例の枚葉式では基板の一枚一枚を加圧処理するもの
であったため、酸素や水等ガス状のコンタミネーション
がその都度発生するし、粉塵(パーティクル)の発生も
その都度発生して使用ガスのクリーン度も低下していた
のであるが、本発明では、バッチ処理であることから、
これら従来例の課題を一挙に解消できるだけでなく、配
線膜でいえば、既設のPVDシステムとの組合せをフレ
キシブルに行うことができるに至ったのである。
導体基板は多数枚をロットとしこのロット単位で配線膜
の加圧埋込み処理が可能となったのである。すなわち、
従来例の枚葉式では基板の一枚一枚を加圧処理するもの
であったため、酸素や水等ガス状のコンタミネーション
がその都度発生するし、粉塵(パーティクル)の発生も
その都度発生して使用ガスのクリーン度も低下していた
のであるが、本発明では、バッチ処理であることから、
これら従来例の課題を一挙に解消できるだけでなく、配
線膜でいえば、既設のPVDシステムとの組合せをフレ
キシブルに行うことができるに至ったのである。
【0012】また、本発明は、前記支持治具は筒形状に
構成されていて胴部に通気孔を形成しているとともにそ
の上部又は下部若しくは上・下部に酸素ゲッタ部材が配
置されていることを特徴とするものである。このような
構成を採用したことにより、アルゴン又は窒素等の処理
ガス中の不純物としての酸素による半導体基板の酸化が
防止できるし、処理中の熱伝達及びガス対流を促進でき
るのである(請求項2)。
構成されていて胴部に通気孔を形成しているとともにそ
の上部又は下部若しくは上・下部に酸素ゲッタ部材が配
置されていることを特徴とするものである。このような
構成を採用したことにより、アルゴン又は窒素等の処理
ガス中の不純物としての酸素による半導体基板の酸化が
防止できるし、処理中の熱伝達及びガス対流を促進でき
るのである(請求項2)。
【0013】更に、本発明は、前記ベル型ケーシングは
内側ケーシングと外側ケーシングとで構成されており、
その内・外ケーシング間にガス通路を形成しているとと
もに、内側ケーシングの上部にガス通孔が形成され、こ
のガス通孔の近傍もしくは前記ガス通路に、酸素ゲッタ
部材が配置されていることを特徴とするものである。こ
のような構成を採用したことにより、ガス経路で混入し
た酸素が除去可能であるし、加圧処理時にケーシングの
内部に入り込むのが防止できて使用後のガスを回収して
再使用することも可能となったのである(請求項3)。
内側ケーシングと外側ケーシングとで構成されており、
その内・外ケーシング間にガス通路を形成しているとと
もに、内側ケーシングの上部にガス通孔が形成され、こ
のガス通孔の近傍もしくは前記ガス通路に、酸素ゲッタ
部材が配置されていることを特徴とするものである。こ
のような構成を採用したことにより、ガス経路で混入し
た酸素が除去可能であるし、加圧処理時にケーシングの
内部に入り込むのが防止できて使用後のガスを回収して
再使用することも可能となったのである(請求項3)。
【0014】また、本発明は、支持治具は処理室の下部
に備えている処理台を介して処理室に装入自在であり、
該処理台の内部に断熱材が配置されていることを特徴と
するものである。このような構成を採用したことによ
り、処理室への半導体基板のロット単位での装入、取出
がバッチ式となって有効であるし、処理台の内部の断熱
材によって下蓋への放熱が抑制されて下蓋温度の過上昇
を防止できるのである(請求項4)。
に備えている処理台を介して処理室に装入自在であり、
該処理台の内部に断熱材が配置されていることを特徴と
するものである。このような構成を採用したことによ
り、処理室への半導体基板のロット単位での装入、取出
がバッチ式となって有効であるし、処理台の内部の断熱
材によって下蓋への放熱が抑制されて下蓋温度の過上昇
を防止できるのである(請求項4)。
【0015】更に、本発明では、高圧処理用のガスは窒
素又はアルゴンであり、窒素ガスのときには前記ゲッタ
部材をチタンで構成し、アルゴンガスのときには前記ゲ
ッタ部材をチタンもしくはジルコニウムで構成している
ことが望ましく、このとき、ガスの対流によりガスが良
く流れる部位、さらには高温になる程ゲッタ材は酸素を
化学反応で吸着するので高温部位に配置することが推奨
される(請求項5)。
素又はアルゴンであり、窒素ガスのときには前記ゲッタ
部材をチタンで構成し、アルゴンガスのときには前記ゲ
ッタ部材をチタンもしくはジルコニウムで構成している
ことが望ましく、このとき、ガスの対流によりガスが良
く流れる部位、さらには高温になる程ゲッタ材は酸素を
化学反応で吸着するので高温部位に配置することが推奨
される(請求項5)。
【0016】また、本発明では、処理台上に支持治具を
載置した状態で圧力容器における下蓋の昇降動作で処理
室に装入自在としていることによって、ロット単位の半
導体基板のバッチ処理が可能となったのである(請求項
6)。更に、本発明では、圧力容器には支持治具を介し
て多数枚の半導体基板を処理室に出入するための開口部
が備えられており、該開口部を覆う気密性の材料からな
るカバーもしくは筐体を備えており、該カバーもしくは
筐体の内部に不活性ガスをフローさせる構成とされてい
ることによって、半導体基板をロット単位で取出すとき
の酸素が防止できるし、このときのガスフローは圧力容
器の上蓋に形成したガス注入・排出孔から行うことが望
ましい(請求項7)。
載置した状態で圧力容器における下蓋の昇降動作で処理
室に装入自在としていることによって、ロット単位の半
導体基板のバッチ処理が可能となったのである(請求項
6)。更に、本発明では、圧力容器には支持治具を介し
て多数枚の半導体基板を処理室に出入するための開口部
が備えられており、該開口部を覆う気密性の材料からな
るカバーもしくは筐体を備えており、該カバーもしくは
筐体の内部に不活性ガスをフローさせる構成とされてい
ることによって、半導体基板をロット単位で取出すとき
の酸素が防止できるし、このときのガスフローは圧力容
器の上蓋に形成したガス注入・排出孔から行うことが望
ましい(請求項7)。
【0017】また、本発明では、圧力容器の下蓋部分又
は上蓋部分に、真空排気用のポートを設け、該ポートを
開閉自在とするポート弁を備えていることによって、圧
力容器内面等に吸着された水を短時間で除去することが
できるのである(請求項8)。
は上蓋部分に、真空排気用のポートを設け、該ポートを
開閉自在とするポート弁を備えていることによって、圧
力容器内面等に吸着された水を短時間で除去することが
できるのである(請求項8)。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態について説明する。図1〜3は、第1実施形態の
高温高圧ガス炉とこのガス炉でSiウェーハで例示する
半導体基板をバッチ処理するための支持治具が図示され
ている。図1および図2において、円筒形の圧力円筒1
の上・下開口部は上蓋2および下蓋3で閉塞されていて
内部に処理室4を画成した圧力容器5とされている。
の形態について説明する。図1〜3は、第1実施形態の
高温高圧ガス炉とこのガス炉でSiウェーハで例示する
半導体基板をバッチ処理するための支持治具が図示され
ている。図1および図2において、円筒形の圧力円筒1
の上・下開口部は上蓋2および下蓋3で閉塞されていて
内部に処理室4を画成した圧力容器5とされている。
【0019】上蓋2には高圧ガス注入・排出孔2Aが形
成されており、上・下蓋2,3の端面には加圧処理時に
作用する軸力を担持するための台車型又は揺動扉型等の
プレスフレーム6が係脱自在とされている。処理室4に
は、倒立コップ形状の断熱構造体7が上蓋2に吊持又は
下蓋3に載置支持されており、該断熱構造体7の下部に
は圧力媒体(アルゴンガス、窒素ガス等)の通孔7Aが
形成されているとともに、該断熱構造体7の内周側には
上・下2段としたヒータ8が備えられていることで高温
高圧ガス炉9を構成している。
成されており、上・下蓋2,3の端面には加圧処理時に
作用する軸力を担持するための台車型又は揺動扉型等の
プレスフレーム6が係脱自在とされている。処理室4に
は、倒立コップ形状の断熱構造体7が上蓋2に吊持又は
下蓋3に載置支持されており、該断熱構造体7の下部に
は圧力媒体(アルゴンガス、窒素ガス等)の通孔7Aが
形成されているとともに、該断熱構造体7の内周側には
上・下2段としたヒータ8が備えられていることで高温
高圧ガス炉9を構成している。
【0020】ヒータ8は例えば電気抵抗線加熱方式であ
り、炉室の上下方向の温度ムラ発生を防止するために図
示のように上下方向に複数段(図では2段であるがこれ
以上でも良い)に分割されて各々のヒータ8に独立して
電力を供給するようにされている。下蓋3には圧力容器
5内部の空気を外部へ排気するための真空引き用のポー
ト10が形成されているとともに、該ポート10を開閉
するためのポート弁11を昇降自在に備え、ここに炉室
を処理前の真空状態と処理中のガス雰囲気下にガス置換
可能としている。
り、炉室の上下方向の温度ムラ発生を防止するために図
示のように上下方向に複数段(図では2段であるがこれ
以上でも良い)に分割されて各々のヒータ8に独立して
電力を供給するようにされている。下蓋3には圧力容器
5内部の空気を外部へ排気するための真空引き用のポー
ト10が形成されているとともに、該ポート10を開閉
するためのポート弁11を昇降自在に備え、ここに炉室
を処理前の真空状態と処理中のガス雰囲気下にガス置換
可能としている。
【0021】下蓋3には、円筒形の処理台12が載置さ
れ、該処理台12を介して支持治具13が台上に備えら
れているとともに、該支持治具13は気密材料からなる
逆コップ形状(ベル型)のケーシング14で取り囲まれ
ており、下蓋3を図示省略したリフタ装置によって昇降
動作することによって、支持治具13が処理台12とと
もに炉内の処理室に出入り自在とされている。
れ、該処理台12を介して支持治具13が台上に備えら
れているとともに、該支持治具13は気密材料からなる
逆コップ形状(ベル型)のケーシング14で取り囲まれ
ており、下蓋3を図示省略したリフタ装置によって昇降
動作することによって、支持治具13が処理台12とと
もに炉内の処理室に出入り自在とされている。
【0022】支持治具13は、炉高さ方向に間隔を有し
て被処理基板である半導体基板15の保持部13Aを有
し、該保持部13Aに被処理基板15が炉高さ方向で間
隔を有して棚状にセット可能とされているとともに、支
持治具13の上下にはゲッタ材16が備えられている。
ケーシング14は金属もしくは石英などの耐熱性に優れ
た材料で倒立コップ形とされていて図示例では断熱構造
体7の下端に備えている中心に孔を有する円板形の板材
17を介して断熱構造体7に支持されている。
て被処理基板である半導体基板15の保持部13Aを有
し、該保持部13Aに被処理基板15が炉高さ方向で間
隔を有して棚状にセット可能とされているとともに、支
持治具13の上下にはゲッタ材16が備えられている。
ケーシング14は金属もしくは石英などの耐熱性に優れ
た材料で倒立コップ形とされていて図示例では断熱構造
体7の下端に備えている中心に孔を有する円板形の板材
17を介して断熱構造体7に支持されている。
【0023】ケーシング14は、図示例では内側、外側
2つのケーシング14A,14Bで構成されているが、
これはガスによるコンタミネーションの許容レベルや装
置の許容寸法などによって適宜選択される。このベル型
のケーシング14あるいは前記の断熱構造体7など、圧
力容器5内部の空間を区分するような形態で配置される
構造物は、圧力容器5内の比較的低温の部分すなわち下
部近傍に通気孔7A,12A,14Cを設けて、これら
構造物の内外で圧力差が発生しないように配置されてい
る。
2つのケーシング14A,14Bで構成されているが、
これはガスによるコンタミネーションの許容レベルや装
置の許容寸法などによって適宜選択される。このベル型
のケーシング14あるいは前記の断熱構造体7など、圧
力容器5内部の空間を区分するような形態で配置される
構造物は、圧力容器5内の比較的低温の部分すなわち下
部近傍に通気孔7A,12A,14Cを設けて、これら
構造物の内外で圧力差が発生しないように配置されてい
る。
【0024】支持治具13は処理温度が低い場合には、
ステンレス鋼等の金属や、石英ガラス、あるいは、鋼の
表面にSiと反応しないような被膜(たとえばTiN
等)を形成したものにより構成される。一方、処理温度
が高い場合には、Ni基の耐熱合金、また場合によって
は、モリブデンやタングステンのような高融点金属の使
用も推奨される。いずれの場合にもSiとの反応が問題
となる場合には前記のような表面被膜層を設けておくこ
とが好ましい。
ステンレス鋼等の金属や、石英ガラス、あるいは、鋼の
表面にSiと反応しないような被膜(たとえばTiN
等)を形成したものにより構成される。一方、処理温度
が高い場合には、Ni基の耐熱合金、また場合によって
は、モリブデンやタングステンのような高融点金属の使
用も推奨される。いずれの場合にもSiとの反応が問題
となる場合には前記のような表面被膜層を設けておくこ
とが好ましい。
【0025】なお、Si半導体基板などのような粉塵に
よる汚染やガス状のコンタミネーションが問題となる場
合には、これらの構成部材は、予め電解研磨等の処理を
行って表面の凹凸を減少させて水分やガスの吸着等を生
じないような処理を行う。また、組み立て前には超音波
洗浄等の処理を行うことが推奨される。支持治具13
は、同じく耐熱性やコンタミ防止を配慮した材料から構
成される処理台12の上に載置され、この処理台12の
内部には下蓋3への放熱を抑制して下蓋温度が過上昇す
るのを防止するための断熱材18が収納されている。
よる汚染やガス状のコンタミネーションが問題となる場
合には、これらの構成部材は、予め電解研磨等の処理を
行って表面の凹凸を減少させて水分やガスの吸着等を生
じないような処理を行う。また、組み立て前には超音波
洗浄等の処理を行うことが推奨される。支持治具13
は、同じく耐熱性やコンタミ防止を配慮した材料から構
成される処理台12の上に載置され、この処理台12の
内部には下蓋3への放熱を抑制して下蓋温度が過上昇す
るのを防止するための断熱材18が収納されている。
【0026】支持治具13は、たとえば、図3,4に示
すように、ステンレス鋼のパイプを縦方向に2分割し
て、対の半円部材13B,13Cを作り、その片側13
B(図4では左側)に、Siウェーハを載せるためのピ
ンで示す保持部13Aをネジもしくは溶接により取付
け、もう一方をヒンジ13Dにより開閉自在にした構造
が好適である。このような構造とすることにより、一般
にSiウェーハを炉等の治具に移送する際に用いられて
いるロボットをそのまま用いて、自動により、Siウェ
ーハ1枚1枚を支持治具13にセットすることができ
る。ウェーハをセットした後、蓋となる側の半円部材1
3Cを閉じて、図示しない施錠具で円筒形に形造って前
記の処理台12の上に置くことでロット単位で処理可能
となる。もちろん、場合によっては、下蓋3および処理
台12並びに支持治具13を圧力容器5から下方に抜き
出して、そのままの位置でウェーハを移載することも可
能である。
すように、ステンレス鋼のパイプを縦方向に2分割し
て、対の半円部材13B,13Cを作り、その片側13
B(図4では左側)に、Siウェーハを載せるためのピ
ンで示す保持部13Aをネジもしくは溶接により取付
け、もう一方をヒンジ13Dにより開閉自在にした構造
が好適である。このような構造とすることにより、一般
にSiウェーハを炉等の治具に移送する際に用いられて
いるロボットをそのまま用いて、自動により、Siウェ
ーハ1枚1枚を支持治具13にセットすることができ
る。ウェーハをセットした後、蓋となる側の半円部材1
3Cを閉じて、図示しない施錠具で円筒形に形造って前
記の処理台12の上に置くことでロット単位で処理可能
となる。もちろん、場合によっては、下蓋3および処理
台12並びに支持治具13を圧力容器5から下方に抜き
出して、そのままの位置でウェーハを移載することも可
能である。
【0027】支持治具13には、図4に示すように、熱
の伝達及びガスの対流を促進するための大きな通気孔1
3Fを何個か設けても良い。なお、処理中における処理
用ガス(アルゴンあるいは窒素)の中の不純物としての
酸素によるSiウェーハの酸化を防止するために、支持
治具13の最上部に酸素ゲッタ材16をおくことも推奨
される。図3の例は、たとえば、チタン粉末を円板状に
加工して、通気用の孔16Aを何個所か設けたものであ
る。もちろん、このゲッタとして、チタンやジルコニウ
ムのスポンジ、箔、粉末の成形体を準備して、これらの
材料と反応しない材料からなる台の上に配置しても良
い。基本的には、高圧ガスの対流によりガスが良く流れ
る部位、さらには、高温になるほどゲッタ材は酸素を反
応吸着するので、温度が高い部分におくことが効果的で
ある。通常、このような高圧ガス雰囲気で使用される炉
においては、高圧のガスが激しい自然対流を生じて、上
端部に高温のガスが溜まる傾向があるので、上端部に置
くことが好ましい。
の伝達及びガスの対流を促進するための大きな通気孔1
3Fを何個か設けても良い。なお、処理中における処理
用ガス(アルゴンあるいは窒素)の中の不純物としての
酸素によるSiウェーハの酸化を防止するために、支持
治具13の最上部に酸素ゲッタ材16をおくことも推奨
される。図3の例は、たとえば、チタン粉末を円板状に
加工して、通気用の孔16Aを何個所か設けたものであ
る。もちろん、このゲッタとして、チタンやジルコニウ
ムのスポンジ、箔、粉末の成形体を準備して、これらの
材料と反応しない材料からなる台の上に配置しても良
い。基本的には、高圧ガスの対流によりガスが良く流れ
る部位、さらには、高温になるほどゲッタ材は酸素を反
応吸着するので、温度が高い部分におくことが効果的で
ある。通常、このような高圧ガス雰囲気で使用される炉
においては、高圧のガスが激しい自然対流を生じて、上
端部に高温のガスが溜まる傾向があるので、上端部に置
くことが好ましい。
【0028】また、この支持治具13の下部、処理台1
2の上端部近傍にも通孔16Aを有する酸素ゲッタ部材
16を配置することが推奨される。これは、圧力容器内
部の下部には水等が滞留しやすく加熱により、これが上
方に上がってくる可能性がありこれを防止する目的で配
置するものである。これらのゲッタ材の配置により、ベ
ル型のケーシング内部で発生もしくは装置の開閉時に混
入した空気や酸素の影響は回避することが可能である。
2の上端部近傍にも通孔16Aを有する酸素ゲッタ部材
16を配置することが推奨される。これは、圧力容器内
部の下部には水等が滞留しやすく加熱により、これが上
方に上がってくる可能性がありこれを防止する目的で配
置するものである。これらのゲッタ材の配置により、ベ
ル型のケーシング内部で発生もしくは装置の開閉時に混
入した空気や酸素の影響は回避することが可能である。
【0029】一方、高圧ガスの注入・排出孔2Aから供
給される高圧ガスに最初から混入していた酸素や、ヒー
タ等の補修のために圧力容器全体を開放したあとに、断
熱構造体7や圧力容器5の内面に吸着された水分や酸素
へも配慮が必要である。とくに使用後のガスを回収して
再使用する場合には、大きな問題となる。上記のベル型
ケーシング内のゲッタ材により、このような経路で混入
した酸素も除去が可能ではあるが、ベル型ケーシング加
圧時にベル型のケーシングの内部に入り込まないような
配慮も好ましい。完全な除去は困難であるが、断熱構造
体7の内側の空間を通って、ベル型ケーシング14内部
に流入するガス中の酸素については、ベル型ケーシング
14を図1〜2に示したように、内・外ケーシング14
A,14Bとしてガス通路14Dを形成し、内側ケーシ
ング14Aの上端部にガスの流入出口(ガス通孔)14
Fを図のように設けて、この近傍もしくは、温度が高い
側面部にゲッタを配置することが推奨される。
給される高圧ガスに最初から混入していた酸素や、ヒー
タ等の補修のために圧力容器全体を開放したあとに、断
熱構造体7や圧力容器5の内面に吸着された水分や酸素
へも配慮が必要である。とくに使用後のガスを回収して
再使用する場合には、大きな問題となる。上記のベル型
ケーシング内のゲッタ材により、このような経路で混入
した酸素も除去が可能ではあるが、ベル型ケーシング加
圧時にベル型のケーシングの内部に入り込まないような
配慮も好ましい。完全な除去は困難であるが、断熱構造
体7の内側の空間を通って、ベル型ケーシング14内部
に流入するガス中の酸素については、ベル型ケーシング
14を図1〜2に示したように、内・外ケーシング14
A,14Bとしてガス通路14Dを形成し、内側ケーシ
ング14Aの上端部にガスの流入出口(ガス通孔)14
Fを図のように設けて、この近傍もしくは、温度が高い
側面部にゲッタを配置することが推奨される。
【0030】なお、以上のべたように、装置の保守時に
圧力容器5を開放する際、あるいは被処理品である、S
iウェーハを装置に装入する際には、圧力容器は開放さ
れざるを得ない。この時に流入する空気に対する対策と
して、次の2つの手法を用いることも好ましい。まず第
1に、被処理品であるSiウェーハの装入・取出し時に
は、容器の開口部、図1の例では下蓋3を下方に下げる
ので、図5に示すように、下の開口部の周囲を金属板や
樹脂板など気密性のある材料からなるカバーもしくは筐
体19で開口部を覆い、内部を窒素もしくはアルゴンな
どの不活性ガスをフローさせながら、これら作業を行う
ことが推奨される。この時のガスフローは圧力容器5の
上蓋2に形成した高圧ガス注入・排出孔2Aから行うと
効果的である。
圧力容器5を開放する際、あるいは被処理品である、S
iウェーハを装置に装入する際には、圧力容器は開放さ
れざるを得ない。この時に流入する空気に対する対策と
して、次の2つの手法を用いることも好ましい。まず第
1に、被処理品であるSiウェーハの装入・取出し時に
は、容器の開口部、図1の例では下蓋3を下方に下げる
ので、図5に示すように、下の開口部の周囲を金属板や
樹脂板など気密性のある材料からなるカバーもしくは筐
体19で開口部を覆い、内部を窒素もしくはアルゴンな
どの不活性ガスをフローさせながら、これら作業を行う
ことが推奨される。この時のガスフローは圧力容器5の
上蓋2に形成した高圧ガス注入・排出孔2Aから行うと
効果的である。
【0031】第2に、被処理品をロット単位で棚状に載
置した支持治具13を処理台12を介して処理室に装入
して開口部を下蓋で「閉」とした時点で、圧力容器5内
部に混入した空気、あるいは混入して圧力容器内部の部
材あるいは圧力容器の内面に吸着された水を除去するに
は、圧力容器内部を真空引きすることが効果的であり、
とくに短時間でこの作業を行うには大口径の真空排気ポ
ート10を設けることが好ましい。目安としては、圧力
容器内径の1/20〜1/10の口径が推奨される。圧
力容器5の長さにも依存するが、高さが圧力容器内径の
2〜3倍程度であれば、このような真空排気ポート10
の径の選定により、大型の真空ポンプ(油煙の出ないド
ライポンプを推奨)を用いることにより、15分程度で
1P以下の真空度を得ることができることからとくに水
分除去の効果が大きい。
置した支持治具13を処理台12を介して処理室に装入
して開口部を下蓋で「閉」とした時点で、圧力容器5内
部に混入した空気、あるいは混入して圧力容器内部の部
材あるいは圧力容器の内面に吸着された水を除去するに
は、圧力容器内部を真空引きすることが効果的であり、
とくに短時間でこの作業を行うには大口径の真空排気ポ
ート10を設けることが好ましい。目安としては、圧力
容器内径の1/20〜1/10の口径が推奨される。圧
力容器5の長さにも依存するが、高さが圧力容器内径の
2〜3倍程度であれば、このような真空排気ポート10
の径の選定により、大型の真空ポンプ(油煙の出ないド
ライポンプを推奨)を用いることにより、15分程度で
1P以下の真空度を得ることができることからとくに水
分除去の効果が大きい。
【0032】もちろん、圧力容器5内部の構造部材の補
修を行った場合には圧力容器5内部全体が大気に暴露さ
れるばかりか、あらたに組み付けられた部材は大気中に
長時間放置されていることが多い。これらの要因により
混入した空気や水分の除去を効果的に行うには、圧力容
器5の上蓋部からも真空排気を行うことが好ましい。こ
の場合専用のポートを設けることも好ましいが、空間的
な制約もあり、このような場合には、高圧ガス注入・排
出孔2Aを通じて真空排気することでも、ある程度の効
果を得ることができる。
修を行った場合には圧力容器5内部全体が大気に暴露さ
れるばかりか、あらたに組み付けられた部材は大気中に
長時間放置されていることが多い。これらの要因により
混入した空気や水分の除去を効果的に行うには、圧力容
器5の上蓋部からも真空排気を行うことが好ましい。こ
の場合専用のポートを設けることも好ましいが、空間的
な制約もあり、このような場合には、高圧ガス注入・排
出孔2Aを通じて真空排気することでも、ある程度の効
果を得ることができる。
【0033】また、ULSI半導体ウェーハの製造で
は、粉塵(パーティクル)の付着は、性能はもちろん製
品歩留まりに大きな影響を与えるので、これに対する配
慮が不可欠である。本発明による装置での粉塵として
は、処理媒体である高圧ガスのガス源(通常ガスボン
ベ)からの流入する粉塵、ヒータや断熱材料の加熱ある
いは摺動による変質損耗に起因する粉塵などである。構
成部材については、できるだけこういう粉塵が発生しな
いような材料を選定し、摺動部がないような構造とする
ことは言うまでもないが、不可避的に発生するものもあ
り、これらに対しては、これら発生源からベル型ケーシ
ング内部に至るガスの通路にフィルタを設けることが推
奨される。通常、半導体では、0.1μm以下の粉塵ま
で問題であり、フィルタとしてはこれよりも小さな開口
をもつものが選定される。
は、粉塵(パーティクル)の付着は、性能はもちろん製
品歩留まりに大きな影響を与えるので、これに対する配
慮が不可欠である。本発明による装置での粉塵として
は、処理媒体である高圧ガスのガス源(通常ガスボン
ベ)からの流入する粉塵、ヒータや断熱材料の加熱ある
いは摺動による変質損耗に起因する粉塵などである。構
成部材については、できるだけこういう粉塵が発生しな
いような材料を選定し、摺動部がないような構造とする
ことは言うまでもないが、不可避的に発生するものもあ
り、これらに対しては、これら発生源からベル型ケーシ
ング内部に至るガスの通路にフィルタを設けることが推
奨される。通常、半導体では、0.1μm以下の粉塵ま
で問題であり、フィルタとしてはこれよりも小さな開口
をもつものが選定される。
【0034】なお、ガス源からの流入に対しては、ガス
源と高圧容器を繋ぐ配管の途中にフィルタが設けられる
が、さらに図2のFで示したように圧力容器の入り口2
Aに細径のフィルタを設けることも推奨される。ベル型
ケーシングへ繋がるガス通路についても、7A,14C
といったガス通孔部に図2で示すフィルタF1,F2を
設けることが推奨される。
源と高圧容器を繋ぐ配管の途中にフィルタが設けられる
が、さらに図2のFで示したように圧力容器の入り口2
Aに細径のフィルタを設けることも推奨される。ベル型
ケーシングへ繋がるガス通路についても、7A,14C
といったガス通孔部に図2で示すフィルタF1,F2を
設けることが推奨される。
【0035】図6および図7は他の有用な実施形態を示
しており、図6は、下蓋3を圧力円筒1に固定した環形
の上下蓋3Aとこの上下蓋3Aに挿脱自在に嵌合した下
下蓋3Bによる分割蓋に構成しており、下下蓋3B上に
支持治具13とともにベル型ケーシング14を載置して
図示しないリフタ装置によって下下蓋3Bを昇降動作す
ることで、処理台12を介して支持治具13とともに
(一緒に)ケーシング14を処理室4に出入自在とした
ものである。
しており、図6は、下蓋3を圧力円筒1に固定した環形
の上下蓋3Aとこの上下蓋3Aに挿脱自在に嵌合した下
下蓋3Bによる分割蓋に構成しており、下下蓋3B上に
支持治具13とともにベル型ケーシング14を載置して
図示しないリフタ装置によって下下蓋3Bを昇降動作す
ることで、処理台12を介して支持治具13とともに
(一緒に)ケーシング14を処理室4に出入自在とした
ものである。
【0036】なお、図6ではケーシング14は一層(一
重)として例示されているが、既述のように内・外ケー
シングとしたものであっても良い。図7は支持治具13
の他の実施形態であって、上下部にゲッタ部材を備えて
いないものであり、図示省略しているが、胴部には通気
孔が形成されていて既述したように半円形部材による割
型構成とされている。
重)として例示されているが、既述のように内・外ケー
シングとしたものであっても良い。図7は支持治具13
の他の実施形態であって、上下部にゲッタ部材を備えて
いないものであり、図示省略しているが、胴部には通気
孔が形成されていて既述したように半円形部材による割
型構成とされている。
【0037】この図7に示した支持治具13は、ケーシ
ング14の内・外ケーシング14A,14Bとしてその
ガス通路14D又はガス通孔14F近傍にゲータ部材を
配置したときに採用すれば有効なものである。更に、図
示省略しているが、圧力円筒1の外側には容器内部で発
生した熱による圧力円筒の過昇温を防止するための冷却
水を流すための水冷ジャケットを装着することが望まし
く、また、高圧処理用のガスは窒素又はアルゴンであ
り、窒素ガスのときには前記ゲッタ部材をチタンで構成
し、アルゴンガスのときには前記ゲッタ部材をチタンも
しくはジルコニウムで構成していることが望ましい。
ング14の内・外ケーシング14A,14Bとしてその
ガス通路14D又はガス通孔14F近傍にゲータ部材を
配置したときに採用すれば有効なものである。更に、図
示省略しているが、圧力円筒1の外側には容器内部で発
生した熱による圧力円筒の過昇温を防止するための冷却
水を流すための水冷ジャケットを装着することが望まし
く、また、高圧処理用のガスは窒素又はアルゴンであ
り、窒素ガスのときには前記ゲッタ部材をチタンで構成
し、アルゴンガスのときには前記ゲッタ部材をチタンも
しくはジルコニウムで構成していることが望ましい。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、最近のULSIの加
工の微細化に伴って、有効性が注目されつつある配線膜
の加圧埋込処理など高圧の不活性ガスを利用して処理を
行なうに際しての、大きな課題、すなわち酸素や水等ガ
ス状のコンタミネーションの発生の防止、また、粉塵
(パーティクル)の発生に伴う、クリーン度の確保の観
点から、本発明の寄与するところは極めて大きい。とく
に、工業生産への利用という観点から、温度・圧力の点
で汎用性に優れたバッチ式の処理装置は、配線膜でいえ
ば、既設のPVDシステムとの組合せをフレキシブルに
行うことができること、高圧ガス設備を一括した部屋に
収納して、安全管理を行うことができて管理が容易とな
ることなどから、本発明のコンセプトによるバッチ式の
半導体用の高温高圧ガス炉は、ULSIの今後の工業生
産の発展に資するところきわめて大きい。
工の微細化に伴って、有効性が注目されつつある配線膜
の加圧埋込処理など高圧の不活性ガスを利用して処理を
行なうに際しての、大きな課題、すなわち酸素や水等ガ
ス状のコンタミネーションの発生の防止、また、粉塵
(パーティクル)の発生に伴う、クリーン度の確保の観
点から、本発明の寄与するところは極めて大きい。とく
に、工業生産への利用という観点から、温度・圧力の点
で汎用性に優れたバッチ式の処理装置は、配線膜でいえ
ば、既設のPVDシステムとの組合せをフレキシブルに
行うことができること、高圧ガス設備を一括した部屋に
収納して、安全管理を行うことができて管理が容易とな
ることなどから、本発明のコンセプトによるバッチ式の
半導体用の高温高圧ガス炉は、ULSIの今後の工業生
産の発展に資するところきわめて大きい。
【図1】処理中を示している高温高圧ガス炉の断面図で
ある。
ある。
【図2】要部の拡大図である。
【図3】支持治具の断面図である。
【図4】支持治具の開時の斜視図である。
【図5】装入・取出動作を示す断面図である。
【図6】第2実施形態のガス炉断面図である。
【図7】第2実施形態の支持治具断面図である。
1 圧力円筒 2 上蓋 3 下蓋 4 処理室 5 圧力容器 7 断熱構造体 8 ヒータ 9 ガス炉 13 支持治具 14 ケーシング
フロントページの続き (72)発明者 門口 誠 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内
Claims (8)
- 【請求項1】 半導体基板を圧力容器内の処理室に装入
して高温・高圧のガス雰囲気下で加圧埋込み処理する半
導体用の高温高圧ガス炉において、 半導体基板を棚状にセットする支持治具を備え、該支持
治具を介して多数枚の半導体基板を前記処理室に装入自
在としており、該処理室に装入された支持治具を取囲む
気密性を有するベル型ケーシングを備えていることを特
徴とする半導体用の高温高圧ガス炉。 - 【請求項2】 前記支持治具は筒形状に構成されていて
胴部に通気孔を形成しているとともにその上部又は下部
若しくは上・下部に酸素ゲッタ部材が配置されているこ
とを特徴とする請求項1記載の半導体用の高温高圧ガス
炉。 - 【請求項3】 前記ベル型ケーシングは内側ケーシング
と外側ケーシングとで構成されており、その内・外ケー
シング間にガス通路を形成しているとともに、内側ケー
シングの上部にガス通孔が形成され、このガス通孔の近
傍もしくは前記ガス通路に、酸素ゲッタ部材が配置され
ていることを特徴とする請求項1記載の半導体用の高温
高圧ガス炉。 - 【請求項4】 支持治具は処理室の下部に備えている処
理台を介して処理室に装入自在であり、該処理台の内部
に断熱材が配置されていることを特徴とする請求項1〜
3のいずれかに記載の半導体用の高温高圧ガス炉。 - 【請求項5】 高圧処理用のガスは窒素又はアルゴンで
あり、窒素ガスのときには前記ゲッタ部材をチタンで構
成し、アルゴンガスのときには前記ゲッタ部材をチタン
もしくはジルコニウムで構成していることを特徴とする
請求項2又は3に記載の半導体用の高温高圧ガス炉。 - 【請求項6】 処理台上に支持治具を載置した状態で圧
力容器における下蓋の昇降動作で処理室に装入自在とし
ていることを特徴とする請求項4記載の半導体用の高温
高圧ガス炉。 - 【請求項7】 圧力容器には支持治具を介して多数枚の
半導体基板を処理室に出入するための開口部が備えられ
ており、該開口部を覆う気密性の材料からなるカバーも
しくは筐体を備えており、該カバーもしくは筐体の内部
に不活性ガスをフローさせる構成とされていることを特
徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の半導体用の高
温高圧ガス炉。 - 【請求項8】 圧力容器の下蓋部分又は上蓋部分に、真
空排気用のポートを設け、該ポートを開閉自在とするポ
ート弁を備えていることを特徴とする請求項1〜7のい
ずれかに記載の半導体用の高温高圧ガス炉。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9773598A JPH11297692A (ja) | 1998-04-09 | 1998-04-09 | 半導体用の高温高圧ガス炉 |
TW090218824U TW489827U (en) | 1998-04-09 | 1999-03-31 | Apparatus for high-temperature and high-pressure treatment of semiconductor substrates |
US09/287,558 US6491518B1 (en) | 1998-04-09 | 1999-04-06 | Apparatus for high-temperature and high-pressure treatment |
KR1019990012472A KR100328422B1 (ko) | 1998-04-09 | 1999-04-09 | 반도체 기판용 고온 및 고압처리장치 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9773598A JPH11297692A (ja) | 1998-04-09 | 1998-04-09 | 半導体用の高温高圧ガス炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11297692A true JPH11297692A (ja) | 1999-10-29 |
Family
ID=14200164
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9773598A Pending JPH11297692A (ja) | 1998-04-09 | 1998-04-09 | 半導体用の高温高圧ガス炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11297692A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006308748A (ja) * | 2005-04-27 | 2006-11-09 | Olympus Medical Systems Corp | 光学ユニット組立方法 |
-
1998
- 1998-04-09 JP JP9773598A patent/JPH11297692A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006308748A (ja) * | 2005-04-27 | 2006-11-09 | Olympus Medical Systems Corp | 光学ユニット組立方法 |
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