JP2000008020A - 電子部品用接着テープ - Google Patents

電子部品用接着テープ

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JP2000008020A
JP2000008020A JP10180515A JP18051598A JP2000008020A JP 2000008020 A JP2000008020 A JP 2000008020A JP 10180515 A JP10180515 A JP 10180515A JP 18051598 A JP18051598 A JP 18051598A JP 2000008020 A JP2000008020 A JP 2000008020A
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修 岡
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順 栃平
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Abstract

(57)【要約】 【課題】充分な耐熱性及び接着性を有しており、仮圧着
が可能であって、作業性に優れている電子部品用接着テ
ープを提供する。 【解決手段】金属板、接着層A、接着層B及び接着層C
を順次積層してなる電子部品用接着テープであって、接
着層Aが下記式(1a)の構造単位100〜20モル%
と、下記式(1b)の構造単位0〜80モル%からなる
ポリイミドを含有し、接着層Bが下記式(1a)の構造
単位100〜40モル%と、下記式(2)の構造単位0
〜60モル%からなるポリイミドを含有し、接着層Cが
下記式(3a)の構造単位90〜40モル%と、下記式
(3b)の構造単位10〜60モル%からなるポリイミ
ドを含有し、ガラス転移温度が接着層A>接着層B>接
着層Cの関係を有する。 【化1】 (式中、Arは芳香環を有する二価の基を示す。Rは炭
素数1〜10のアルキレン基または−CH2 OC6 4
−を示し、nは1〜20の整数を意味し、Xはジフェニ
ルスルホン構造、ビフェニル構造を有する四価の芳香族
基を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置を構成
するTAB用テープ、リードフレーム固定用テープ、リ
ードフレーム周辺の部材間、例えば、リードピン、半導
体チップ搭載用基板、放熱板、半導体チップ自身等の接
着に使用するための電子部品用接着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂封止型半導体装置内において
使用される接着テープ等には、リードフレーム固定用接
着テープ、TABテープ等があり、例えば、リードフレ
ーム固定用接着テープの場合には、リードフレームのリ
ードピンを固定し、リードフレーム自体及び半導体アセ
ンブリ工程全体の生産歩留まり及び生産性の向上を目的
として使用されており、一般にリードフレームメーカー
でリードフレーム上にテーピングされて、半導体メーカ
ーに持ち込まれ、ICを搭載した後、樹脂封止される。
そのためリードフレーム固定用接着テープには、半導体
レベルでの一般的な信頼性及びテーピング作業性は勿論
のこと、テーピング直後の十分な室温接着力及び半導体
装置組立工程における加熱に耐え得る十分な耐熱性等が
要求される。
【0003】従来、この様な用途に使用される接着テー
プとしては、例えば、ポリイミドフィルム等の支持体上
に、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸エステル或
いはアクリロニトリル−ブタジエン共重合体等の合成ゴ
ム系樹脂等の単独または他の樹脂で変性したもの、或い
は他の樹脂又は他の硬化成分と混合したものからなる接
着剤を塗布し、Bステージ状態としたものが使用されて
いる。最近では、高信頼性で高耐熱性の熱可塑性ポリイ
ミド樹脂を用いた両面接着テープ等も使用されるように
なってきた。
【0004】近年、図2に示されるような構造の樹脂封
止型半導体装置(半導体パッケージ)が開発され製造さ
れている。図2においては、リードピン3と金属放熱板
2とが、接着層6によって接続され、半導体チップ1が
金属放熱板2上に搭載されており、半導体チップ1とリ
ードピン3との間のボンディングワイヤー4と共に、樹
脂5によって封止された構造を有している。なお、一般
に接着層6には、単層の接着剤または両面接着テープが
使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記図2に示される構
造の樹脂封止型半導体装置における接着層において、前
記のような従来の熱硬化型の接着剤を用いた接着テープ
を使用した場合には、硬化時に発生するガスが、リード
を汚染して接着力の低下を招いたり、パッケージクラッ
クの発生原因になる等の問題点があり、耐熱性が不充分
であった。そのため、充分な耐熱性、信頼性等を有する
電子部品用接着剤及びそれを用いた電子部品用接着テー
プが望まれている。
【0006】本発明者等は、先に下記式(1a)及び式
(2)で表される構造単位からなるポリイミド樹脂より
なる接着剤を用いた接着テープ(特開平8−32553
3号公報、特開平9−67559号公報)を提案し、そ
れにより上記の課題を解消させることができた。しかし
ながら、これらの接着テープにも他の問題があった。す
なわち、接着層を耐熱性フィルム上に設けた接着テープ
の場合には、耐熱性フィルムと接着層の界面剥離が起こ
りやすいという問題がある。特に湿熱時の界面剥離は、
パッケージの信頼性を著しく低下させることから大きな
問題となっている。また、接着剤単層のテープでは加熱
圧着の際に、例えば、リードフレームが接着層中に埋没
貫通し、絶縁性の確保が困難になるという問題がある。
【0007】更に、従来の半導体装置においては、先ず
リードフレームと放熱板を作製した後、金型で切断した
両面接着性のテープを介して両者を積層し、加熱圧着す
る。その為、リードフレーム、放熱板の形状毎にテープ
の切断金型も変更しなければならない。また、製造工程
が多いため、製造コストも高いものとなる。
【0008】また、特開平6−291236号公報に
は、ガラス転移温度(Tg)の異なる接着層を用いて放
熱板とリードフレームを固定する技術が開示されてい
る。しかしながら、この特許公報には具体的な接着剤組
成、分子量等が開示されていない。また、接着剤を構成
する樹脂の分子構造が互いに異なる場合、接着層間及び
接着剤界面で剥離を起こしやすく、ガラス転移温度を規
定するだけでは接着層間の密着性及び電気的信頼性を確
保できないと言う問題があった。
【0009】更に、金属箔(板)上に2つの接着層を順
次積層し、金属に近い接着層で絶縁性を確保し、他の一
層でリードフレームとの接着性を確保する方法も提案さ
れている。ところで、リードフレームを固定する接着層
は、リードフレームの酸化防止、歪みの発生の防止、貼
付作業時間の観点からは比較的低Tgの樹脂で構成され
ることが要請される。その一方で、あまりガラス転移温
度が低くなると、半導体装置組立工程中にリードピンの
シフトが発生したり、パッケージクラックが発生しやす
くなるという欠点がある。一方、ガラス転移温度を高め
に設定すれば、高温での貼り付けが必要となり、また酸
化を避けるために低温で貼り付けると、貼付工程の作業
時間が長くなる傾向が強い。
【0010】また、特開平10−140106号公報に
は、特定のポリイミドを含有し、かつ、異なるガラス転
移温度を示す2種類の接着層を積層してなる電子部品用
接着テープが開示されている。この接着テープは、それ
を金属板に貼り合わせる場合、低Tg接着層の粘性が低
くなって、接着層の厚さが変化するという問題があっ
た。それを避けるために、まずその接着テープの低Tg
接着層をリードフレームに貼り付けた後、高Tg接着層
に金属板を貼り付けると、圧着のために高温および高圧
力が必要となるため、低Tg接着層にリードピンが深く
食い込み、リードシフト、リードリフト、ショート等が
発生しやすいという問題があった。
【0011】本発明は、上記のような問題点を解決する
ことを目的としてなされたものである。即ち、本発明の
目的は、比較的低温において短時間で接着可能であり、
絶縁性が確保でき、ガスの発生がなく、かつ界面剥離を
生じることなく充分な信頼性を有する電子部品用接着テ
ープを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の電子部品用接着
テープは、金属板の少なくとも一面に接着層A、接着層
B及び接着層Cを順次積層してなるものであって、これ
ら接着層がポリイミドにより形成され、且つ、金属板に
接する接着層Aのガラス転移温度が接着層Bのガラス転
移温度より高く、接着層Bのガラス転移温度が接着層C
のガラス転移温度より高いことを特徴とする。
【0013】本発明の電子部品用接着テープにおいて、
接着層Aは下記式(1a)で表される構造単位100〜
20モル%と、下記式(1b)で表される構造単位0〜
80モル%からなる少なくとも1つのポリイミドを含有
し、接着層Bは下記式(1a)で表される構造単位10
0〜40モル%と、下記式(2)で表される構造単位0
〜60モル%からなる少なくとも1つのポリイミドを含
有し、接着層Cは下記式(3a)で表される構造単位9
0〜40モル%と、下記式(3b)で表される構造単位
10〜60モル%からなる少なくとも1つのポリイミド
を含有するのが好ましい。
【0014】
【化6】 (式中、Arは芳香環を有する下記の構造から選ばれる
二価の基を示す。)
【化7】 (式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は、同一でも異なっ
ていてもよく、それぞれ水素原子、炭素数1〜4のアル
キル基又はアルコキシ基を示すが、これら全ての基が同
時に水素原子であることはない。)
【0015】
【化8】 (式中、Rは、炭素数1〜10のアルキレン基、または
メチレン基がSiに結合している−CH2 OC6 4
を示し、nは1〜20の整数を意味する。)
【化9】 (式中、Xは3,3′,4,4′−ジフェニルスルホン
構造、3,3′,4,4′−ビフェニル構造、及び2,
3′,3,4′−ビフェニル構造のいずれかを有する四
価の芳香族基を示し、Ar及びRは、それぞれ前記の定
義と同一の意味を有する。)
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。図1に、本発明の接着テープを用い
た半導体装置の一例の模式的断面図を示す。図1におい
ては、リードピン3と金属板2とが、前記ポリイミドを
含むガラス転移温度の異なる接着層A6a、接着層B6
b及び接着層C6cを介して接続され、半導体チップ1
が金属板2上に搭載されており、半導体チップ1とリー
ドピン3との間のボンディングワイヤー4と共に、樹脂
5によって封止された構造を有している。
【0017】本発明の接着テープを構成する金属板は、
放熱効果を有すれば特に限定されるものではなく、金属
板の厚さは10〜300μmであることが好ましい。材
質としては、銅、白銅、銀、鉄、42合金、ステンレス
鋼が好ましい。
【0018】本発明の接着テープにおける接着層A、接
着層B及び接着層Cは、そのガラス転移温度が接着層A
>接着層B>接着層Cの関係にあれば、如何なるポリイ
ミドにより構成されていてもよいが、特に、各接着層が
上記のポリイミドより構成されるのが好ましいので、以
下、その場合について記載する。
【0019】本発明の接着テープを構成する接着層A
は、上記式(1a)で表される構造単位100〜20モ
ル%、好ましくは80〜20モル%と、上記式(1b)
で表される構造単位の0〜80モル%、好ましくは20
〜80モル%からなるポリイミドを1種又はそれ以上含
有するが、本発明において、これらポリイミドは、上記
式(1a)で表される構造単位が2種以上含まれていて
もよく、また、上記式(1b)で表される構造単位が2
種以上含まれていてもよい。接着層Aに用いられる上記
ポリイミドは、式(1a)で表され構造単位が多いほど
ガラス転移温度が低くなり、一方、式(1b)で表され
構造単位が多いほどガラス転移温度が高くなる。このた
め、上記ポリイミドは、式(1a)及び(1b)の含有
する割合を種々変更してガラス転移温度を制御すること
が可能であり、それにより接着層Bの接着条件におい
て、充分な絶縁を確保できるように接着層Aの流動開始
温度を制御することが可能になる。
【0020】本発明の接着テープを構成する接着層B
は、上記式(1a)で表される構造単位100〜40モ
ル%と、上記式(2)で表される構造単位0〜60モル
%からなるポリイミドを1種又はそれ以上含有するが、
本発明において、これらポリイミドは、上記式(1a)
で表される構造単位が2種以上含まれていてもよく、ま
た、上記式(2)で表される構造単位が2種以上含まれ
ていてもよい。接着層Bに使用されるポリイミドは、式
(1a)で表される構造単位が多いほどガラス転移温度
が高くなる。他方、式(2)で表される構造単位が多い
ほどガラス転移温度が低くなり、また接着層Aとの密着
性が向上する。このため、上記ポリイミドは式(1a)
及び(2)で表される構造単位の配合比を種々変更して
ガラス転移温度を制御することが可能であり、それによ
り接着層Bの圧着可能温度を制御することが可能であ
る。
【0021】また、前記接着層Bには、下記式(4a)
及び(4b)で表されるビスイミド化合物から選ばれる
少なくとも1種類をポリイミド100重量部に対して1
〜100重量部含有させることができる。
【化10】 (式中、Arは上記定義したものと同意義を有する。R
5 、R6 及びR7 は、同一であっても異なっていてもよ
く、それぞれ水素原子、塩素原子、臭素原子、カルボキ
シル基、炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシ基
を示す。)
【0022】これらのビスイミド化合物の一部は、ポリ
イミドの溶融時の流動性を向上させる作用を示すことが
知られている。したがって、本発明で用いられるポリイ
ミドに式(4a)または(4b)で表されるビスイミド
化合物を上記の配合量で配合することにより、接着層B
の圧着可能温度を単独の場合より低下させることが可能
である。また、これらビスイミド化合物を使用しないも
のと比べて、圧着に必要な時間を短縮することが可能で
あり、リードフレームや金属板の酸化を防ぐことができ
る。更に、接着層Aと接着層Bの密着性を向上させるこ
とが可能である。この密着性向上効果は、R5 、R6
びR7 の少なくとも1つがカルボキシル基である場合に
特に顕著である。
【0023】本発明の接着テープにおける接着層Cは、
低融点で仮圧着が可能なものであって、上記式(3a)
で表される構造単位90〜40モル%と、上記式(3
b)で表される構造単位10〜60モル%とを含有する
ポリイミドから構成されるが、本発明において、これら
ポリイミドは、上記式(3a)で表される構造単位が2
種以上含まれていてもよく、また、上記式(3b)で表
される構造単位が2種以上含まれていてもよい。接着層
Cに用いられる上記ポリイミドは、式(3b)で表され
構造単位が多いほど、そして(OSi)の繰り返し単位
が長い程、ガラス転移温度が低く、また接着層Bとの密
着性が向上する。このため、上記ポリイミドは式(3
a)及び式(3b)で表される構造単位の含有する割合
及びシロキサンの長さを種々変更してガラス転移温度を
制御することが可能であり、それにより接着層Cの圧着
可能温度を制御することが可能になる。本発明において
は、この接着層Cは、比較的低温、すなわち100〜1
80℃でリードフレームを圧着できる必要がある。した
がって、好ましいガラス転移温度は150℃以下であ
り、より好ましくは100℃以下のポリイミドが用いら
れる。
【0024】本発明に使用する上記各ポリイミドは、一
般的なポリイミドの製造方法を用いることにより合成す
ることができる。すなわち、各繰り返し構造単位に対応
するテトラカルボン酸二無水物と、各繰り返し構造単位
に対応するジアミン又はジイソシアナートとから製造す
ることができる。より詳細には、接着層Aに使用される
ポリイミドは、テトラカルボン酸二無水物として3,
3′、4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸
二無水物とピロメリット酸二無水物とを用い、下記式
(5)で表される化合物と反応させることにより製造す
ることができる。 Y−Ar−Y (5) (式中、Arは上記定義したと同意義を有し、Yはアミ
ノ基またはイソシアナート基を示す。)
【0025】一方、接着層Bに使用されるポリイミド
は、テトラカルボン酸二無水物として3,3′,4,
4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物を
用い、上記式(5)で表される化合物及び下記式(6)
で表されるシロキサン系化合物と反応させることにより
製造することができる。
【化11】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基またはメチ
レン基がSiに結合している−CH2 OC6 4 −を示
し、nは1〜20の整数を意味する。Yはアミノ基また
はイソシアナート基を示す。)
【0026】更に、接着層Cに使用されるポリイミド
は、テトラカルボン酸二無水物として3,3′,4,
4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、
3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物または2,3′,3,4′−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物を用い、上記式(5)で表される化合物
及び上記式(6)で表されるシロキサン系化合物と反応
させることにより製造することができる。
【0027】本発明における上記ポリイミドは、上記式
(5)で表される化合物の2種以上を用いて形成された
ものであってもよく、また上記式(6)で表されるシロ
キサン化合物の2種以上を用いて形成されたものであっ
てもよい。
【0028】上記ポリイミドの合成原料として使用され
る式(5)で示される化合物は、Arとして上記した芳
香環を有する構造から選ばれた二価の基を有するもので
あり、これらのうち、官能基Yがアミノ基であるジアミ
ン類としては、具体的には次のものが挙げられる。3,
3′−ジアミノジフェニルメタン、3,4′−ジアミノ
ジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルメタ
ン、1,3−ビス[1−(3−アミノフェニル)−1−
メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス[1−(4−ア
ミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,4
−ビス[1−(3−アミノフェニル)−1−メチルエチ
ル]ベンゼン、1,4−ビス[1−(4−アミノフェニ
ル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス(4
−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,
3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−
ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4
−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3′−ビス(3−
アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,3′−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,
4′−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテ
ル、3,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニ
ルエーテル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)
ジフェニルエーテル、4,4′−ビス(4−アミノフェ
ノキシ)ジフェニルエーテル、3,3′−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)ビフェニル、3,3′−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)ビフェニル、3,4′−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)ビフェニル、3,4′−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノ
フェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス
[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、
2,2−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノ
キシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス
[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフル
オロプロパン、2,2−ビス[3−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビ
ス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、9,9−
ビス(3−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス
(4−アミノフェニル)フルオレン、3,3′−ジアミ
ノ−2,2′,4,4′−テトラメチルジフェニルメタ
ン、3,3′−ジアミノ−2,2′,4,4′−テトラ
エチルジフェニルメタン、3,3′−ジアミノ−2,
2′,4,4′−テトラプロピルジフェニルメタン、
3,3′−ジアミノ−2,2′,4,4′−テトライソ
プロピルジフェニルメタン、3,3′−ジアミノ−2,
2′,4,4′−テトラブチルジフェニルメタン、3,
4′−ジアミノ−2,3′,4,5′−テトラメチルジ
フェニルメタン、3,4′−ジアミノ−2,3′,4,
5′−テトラエチルジフェニルメタン、3,4′−ジア
ミノ−2,3′,4,5′−テトラプロピルジフェニル
メタン、3,4′−ジアミノ−2,3′,4,5′−テ
トライソプロピルジフェニルメタン、3,4′−ジアミ
ノ−2,3′,4,5′−テトラブチルジフェニルメタ
ン、4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラ
メチルジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,
3′,5,5′−テトラエチルジフェニルメタン、4,
4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラプロピル
ジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′,
5,5′−テトライソプロピルジフェニルメタン、4,
4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラブチルジ
フェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエ
チル−5,5′−ジメチルジフェニルメタン、4,4′
−ジアミノ−3,3′−ジメチルジフェニルメタン、
4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエチルジフェニルメ
タン、4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テト
ラメトキシジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−
3,3′,5,5′−テトラエトキシジフェニルメタ
ン、4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラ
プロポキシジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−
3,3′,5,5′−テトライソプロポキシジフェニル
メタン、4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テ
トラブトキシジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−
3,3′−ジメトキシジフェニルメタン、4,4′−ジ
アミノ−3,3′−ジエトキシジフェニルメタン等であ
る。
【0029】また、式(5)で表される化合物におい
て、官能基Yがイソシアナート基であるジイソシアナー
ト類としては、上記したジアミン類において、「アミ
ノ」を「イソシアナート」に置き換えたものを挙げるこ
とができる。
【0030】ポリイミドの製造原料として使用する式
(6)で表されるシロキサン系化合物において、官能基
Yがアミノ基であるジアミン類としては、ビス(3−ア
ミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(10
−アミノデカメチレン)テトラメチルジシロキサン、ア
ミノプロピル末端のジメチルシロキサン4量体、8量
体、ビス(3−アミノフェノキシメチル)テトラメチル
ジシロキサン等が挙げられ、これらを併用することも可
能である。
【0031】また、式(6)で表される化合物におい
て、官能基Yがイソシアナート基であるジイソシアナー
ト類としては、上記例示したジアミン類において、「ア
ミノ」を「イソシアナート」に置き換えたものを挙げる
ことができる。
【0032】上記式(5)及び式(6)で表される化合
物において、官能基Yがイソシアナート基であるジイソ
シアナート類は、上記に例示した対応するジアミンを常
法に従いホスゲンと反応させることにより容易に製造す
ることができる。
【0033】本発明で使用される上記ポリイミドを製造
するに際して、原料として、テトラカルボン酸二無水物
とジアミンとを使用する場合、これらを有機溶媒中、必
要に応じてトリブチルアミン、トリエチルアミン、亜リ
ン酸トリフェニル等の触媒存在下(反応物の20重量部
以下)で、100℃以上、好ましくは180℃以上に加
熱し、直接ポリイミドを得る方法、テトラカルボン酸二
無水物とジアミンとを有機溶媒中、100℃以下で反応
させポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を得た後、
必要に応じてp−トルエンスルホン酸等の脱水触媒(テ
トラカルボン酸二無水物の1〜5倍モル)を加え、加熱
によりイミド化することによりポリイミドを得る方法、
或いはこのポリアミド酸を、無水酢酸、無水プロピオン
酸、無水安息香酸等の酸無水物、ジシクロヘキシルカル
ボジイミド等のカルボジイミド化合物等の脱水閉環剤
と、必要に応じてピリジン、イソキノリン、イミダゾー
ル、トリエチルアミン等の閉環触媒(脱水閉環剤及び閉
環触媒はテトラカルボン酸二無水物の2〜10倍モル)
を添加して、比較的低温(室温〜100℃程度)で化学
閉環させる方法等がある。
【0034】上記の反応に用いる有機溶媒としては、N
−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、スルホラン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン等の非プロトン
性極性溶媒、フェノール、クレゾール、キシレノール、
p−クロロフェノール等のフェノール系溶媒等が挙げら
れる。また、必要に応じて、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、メチルエチルケトン、アセトン、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、モノグライム、ジグライム、メチル
セロソルブ、セロソルブアセテート、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、塩化メチレン、クロロホル
ム、トリクレン、ニトロベンゼン等を上記の溶媒に混合
して用いることも可能である。
【0035】また、原料として、テトラカルボン酸二無
水物とジイソシアナートとを使用する場合には、上記し
たポリイミドを直接得る方法に準じて製造することが可
能であり、このときの反応温度は室温以上、特に60℃
以上であることが好ましい。テトラカルボン酸二無水物
とジアミン又はジイソシアナートとの反応において、そ
れらを等モル量で反応させることにより、高重合度のポ
リイミドを得ることが可能であるが、必要に応じて何れ
か一方を10モル%以下の範囲で過剰量用いてポリイミ
ドを製造することも可能である。
【0036】本発明において使用されるポリイミドの分
子量は、ポリイミドを構成する繰り返し単位の種類によ
って成膜性の発現が異なるので、成膜性に応じて適宜設
定することが好ましい。本発明の電子部品用接着テープ
に使用される場合、接着層にはある程度の成膜性が必要
であり、また、耐熱性も低下するので、あまり低分子量
のものは好ましくない。本発明においては、一般的に
は、数平均分子量が4,000以上であることが必要で
ある。また、熱可塑性の接着剤として使用する場合、溶
融時の粘性が高すぎると接着性が著しく低下する。この
溶融時の粘性を規定する要因の一つとして分子量がある
が、本発明において使用されるポリイミドは、その数平
均分子量が概ね400,000以下であり、それ以上に
なると、粘性の増加が大きく、接着剤としての使用が困
難になる。なお、分子量の測定に用いたGPC測定条件
は表3の後に示した。
【0037】本発明の接着層Bに圧着可能温度あるいは
接着層のガラス転移温度を調整するために含有させ得る
ビスイミド化合物は、一般的なビスイミドの製造方法を
用いることにより得ることができる。すなわち、所望の
構造に対応するジアミン又はジイソシアナートと、カル
ボン酸無水物とから製造ができる。具体的には、前記式
(4a)で表されるビスイミド化合物は、無水フタル
酸、4−メチルフタル酸無水物、4−エチルフタル酸無
水物、4−メトキシフタル酸無水物、4−クロロフタル
酸無水物、4−ブロモフタル酸無水物等の無水フタル酸
誘導体と、前記式(5)で表される化合物とを反応させ
ることにより製造することができる。
【0038】一方、前記式(4b)で表されるビスイミ
ド化合物、すなわちビスマレイミド化合物は、無水マレ
イン酸、メチルマレイン酸無水物、エチルマレイン酸無
水物、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、クロロマレ
イン酸無水物、ブロモマレイン酸無水物、2,3−ジク
ロロマレイン酸無水物等の無水マレイン酸誘導体と、前
記の式(5)で表される化合物とを反応させることによ
り製造することができる。
【0039】より具体的には、前記式(4a)で表され
るビスイミド化合物は次のようにして製造することがで
きる。式(5)で表されるジアミンに対し2倍モル以上
の無水フタル酸または無水フタル酸誘導体を有機溶媒
中、必要に応じてトリブチルアミン、トリエチルアミ
ン、亜リン酸トリフェニル等の触媒の存在下(反応物の
20重量部以下)で、100℃以上、好ましくは180
℃以上に加熱し、直接ビスイミド化合物を得る方法、無
水フタル酸とジアミンとを有機溶媒中、100℃以下で
反応させビスイミドの前駆体であるビスアミド酸を得た
後、必要に応じてp−トルエンスルホン酸等の脱水触媒
(無水フタル酸または無水フタル酸誘導体の1〜5倍モ
ル)を加え、加熱によりイミド化を行う方法、及び上記
ビスアミド酸を、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水安
息香酸等の酸無水物、ジシクロヘキシルカルボジイミド
等のカルボジイミド化合物等の脱水閉環剤と、必要に応
じてピリジン、イソキノリン、イミダゾール、トリエチ
ルアミン等の閉環触媒(脱水閉環剤及び閉環触媒は無水
フタル酸または無水フタル酸誘導体の2〜10倍モル)
を添加して、比較的低温(室温〜100℃程度)で化学
閉環させる方法等がある。これら閉環によるいずれの場
合も、閉環反応終了後、反応液をその10倍量程度のメ
タノールに注ぎ込み、生成物を析出させ、メタノールで
洗浄、乾燥してビスイミド化合物を得ることが可能であ
る。
【0040】また、原料として、無水フタル酸または無
水フタル酸誘導体とジイソシアナートとを使用する場合
には、上記したビスイミド化合物を直接得る方法に準じ
て製造することが可能であり、このときの反応温度は室
温以上、特に60℃以上であることが好ましい。
【0041】また、前記式(4b)で表されるビスイミ
ド化合物、すなわち、ビスマレイミド化合物は次の様に
して製造することができる。式(5)で表されるジアミ
ンに対し2倍モル以上の無水マレイン酸または無水マレ
イン酸誘導体とジアミンとを有機溶媒中、100℃以下
で反応させ、ビスマレイミドの前駆体であるビスマレア
ミド酸を得た後、必要に応じてp−トルエンスルホン酸
等の脱水触媒(無水マレイン酸または無水マレイン酸誘
導体の1〜5倍モル)を加え、150℃程度の加熱によ
りイミド化を行う方法、及び上記のビスマレアミド酸
を、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水安息香酸等の酸
無水物、ジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボジ
イミド化合物等の脱水閉環剤と、必要に応じてピリジ
ン、イソキノリン、イミダゾール、トリエチルアミン等
の閉環触媒(脱水閉環剤及び閉環触媒は無水マレイン酸
または無水マレイン酸誘導体の2〜10倍モル)を添加
して、比較的低温(室温〜100℃程度)で化学閉環さ
せる方法等がある。何れの方法でも、イミド化反応(脱
水閉環反応)はマレイミド基部分の二重結合が反応性に
富んでいるので150℃以下の低温で行うことが好まし
い。これら閉環によるいずれの場合も、閉環反応終了
後、反応液をその10倍量程度のメタノールに注ぎ込
み、生成物を析出させ、メタノールで洗浄、乾燥してビ
スマレイミド化合物を得ることが可能である。
【0042】上記のビスイミド化合物の合成反応に用い
る有機溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ヘキサ
メチルリン酸トリアミド、1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリドン等の非プロトン性極性溶媒、フェノール、ク
レゾール、キシレノール、p−クロロフェノール等のフ
ェノール系溶媒等が挙げられる。また、必要に応じて、
ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、
アセトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、モノグラ
イム、ジグライム、メチルセロソルブ、セロソルブアセ
テート、メタノール、エタノール、イソプロパノール、
塩化メチレン、クロロホルム、トリクレン、ニトロベン
ゼン等を先の溶媒に混合して用いることも可能である。
【0043】本発明において、接着層A及び接着層Bに
は、上記したポリイミドから選ばれるポリイミドの1種
を単独で含有してもよいが、ガラス転移温度を調節する
ためにそれらポリイミドの2種類以上を適宜混合して含
有させることができる。また、接着層Bには前記式(4
a)ないし(4b)で表されるビスイミド化合物をポリ
イミド100重量部に対して1〜100重量部配合する
ことができる。通常、圧着は接着層Bを構成するポリイ
ミドのガラス転移温度より50℃以上高い温度で行われ
る。また、短時間で圧着するためには、そのポリイミド
のガラス転移温度より100℃以上高い温度で行われ
る。したがって、接着層Bを構成するポリイミドのガラ
ス転移温度(Tg)+40℃よりも低い融点を示すビス
イミド化合物を含有させた場合、接着層の圧着可能な温
度を、含有させるビスイミド化合物の融点付近まで低下
させることができる。
【0044】一方、接着層Bを構成するポリイミドのT
g+40℃よりも高い融点を示すビスイミド化合物を含
有させた場合、接着層の圧着可能な温度はポリイミドの
ガラス転移温度で決まり、影響は受けないが、圧着温度
以上の温度に曝されても接着力が低下しなくなる。その
為、通常では使用しにくい低Tg(100〜200℃程
度)樹脂を利用することが可能になる。
【0045】本発明の接着テープを構成する接着層A、
接着層B及び接着層Cが上記のポリイミドより構成され
る場合、これらポリイミドは、いずれも類似の構造を有
するので、これらの接着層は殆ど同じ熱膨張率を有す
る。したがって、本発明の接着テープは常温から加熱時
まで歪みが少なく、加工性が良好なものになる。本発明
の接着シートにおいて、金属板の上に接して設けられる
接着層Aのガラス転移温度は、接着層Bのガラス転移温
度より高いことが必要であり、また、接着層Bのガラス
転移温度は、接着層Cのガラス転移温度より高いことが
必要である。また、電子部品への接着時間・圧力・温度
の関係から、接着層Aのガラス転移温度は、接着層Bの
ガラス転移温度より40℃以上高いことが好ましい。
【0046】本発明の電子部品用接着テープは、前述の
ポリイミドを含む樹脂層を、金属板上に積層することに
より作製できる。積層方法としては、種々の方法が採用
できる。例えば、金属板上に高Tgのポリイミド溶液を
塗布乾燥した後に、そのポリイミド層の上に低Tgのポ
リイミド溶液を塗布乾燥し、更にそのポリイミド層の上
に、更に低いガラス転移温度のポリイミド溶液を塗布乾
燥する方法によって得ることができる。また、例えば3
つの剥離性フィルムの片面に、それぞれ上記ポリイミド
よりなる塗布液を塗布し、乾燥して、異なるガラス転移
温度のポリイミドフィルムを得た後、金属板にガラス転
移温度の高いポリイミドフィルムから順次熱圧着する方
法により得ることも可能である。また、予め、ガラス転
移温度の異なる3種類のポリイミドフィルムを熱圧着し
た後、得られた積層フィルムを、その高Tg側が金属板
に接着するように熱圧着する方法、1つのポリイミドを
フィルム化した後に、その上にそのポリイミドとはガラ
ス転移温度の異なる2つのポリイミドの溶液を順次塗布
し、乾燥する方法、或いはガラス転移温度の異なるポリ
イミドの溶液を三層同時塗工する方法等で得た積層フィ
ルムを、その高Tg側が金属板に接着するように熱圧着
する方法等を採用することも可能である。
【0047】本発明の接着テープにおいては、上記方法
により、金属板の両側に接着層A、接着層B及び接着層
Cを形成することも可能であり、また、接着層A、接着
層B及び接着層Cの上に更に接着層を積層することも可
能である。
【0048】本発明における電子部品用接着テープの各
接着層の厚さは、適宜選択されるが、通常10〜250
μmの範囲であることが好ましい。また、最上層の接着
層Cは低温での仮圧着が可能であればよいので、通常1
〜20μm、より好ましくは2〜10μm程度の範囲に
設定される。
【0049】本発明において、接着層を塗工により形成
するためには、上記ポリイミド又はポリイミドとビスイ
ミド化合物とを適当な溶媒に溶解させて得られた塗工用
ワニスが用いられる。本発明に用いられるポリイミド及
びビスイミドを溶解する溶媒としては、N−メチル−2
−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スル
ホラン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリドン等の非プロトン性極性溶媒、
フェノール、クレゾール、キシレノール、p−クロロフ
ェノール等のフェノール系溶媒、イソホロン、シクロヘ
キサノン、カルビトールアセテート、ジグライム、ジオ
キサン、テトラヒドロフラン等の広範な有機溶媒が挙げ
られる。更にこれに、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール等のアルコール系溶媒や、酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸ブチル等エステル系溶媒、アセトニトリ
ル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、クロロホルム、ジ
クロロメタン等のハロゲン系溶媒等をポリイミドあるい
はビスイミド化合物が析出しない程度に混合して用いる
こともできる。ポリイミド溶液の濃度及び粘度について
は、塗工条件に合わせて適宜変更することが好ましい。
【0050】本発明において、金属板上に設ける接着層
A及び接着層Bには、接着時の特性を制御するために、
それぞれ粒径1μm以下のフィラーを含ませてもよい。
フィラーを配合させる場合の含有量は、全固形分の0.
1〜50重量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.
4〜25重量%である。フィラーが50重量%より多く
なると接着力の低下が著しくなり、一方、0.1重量%
未満ではフィラー添加の効果が得られなくなる。フィラ
ーとしては、例えばシリカ、石英粉、マイカ、アルミ
ナ、ダイヤモンド粉、ジルコン粉、炭酸カルシウム、酸
化マグネシウム、フッ素樹脂等が使用される。
【0051】本発明においては、接着層Cの上に膜厚1
〜200μmの剥離性のフィルムを保護層として設ける
ことも可能である。具体的にはポリエチレン、ポリプロ
ピレン、フッ素系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、
ポリイミド等の樹脂フィルム、又はそれらフィルム又は
紙の表面にシリコーン系離型剤等を用いて離型処理を施
したもの、或いは弱粘着処理を施したものが使用され
る。
【0052】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。先ず、接着層Aに用いられるポリイミド及びそれを
含む塗工用ワニスの製造について述べる。 合成例1 撹拌機を備えたフラスコに、4,4′−ジアミノ−3,
3′,5,5′−テトラエチルジフェニルメタン31.
04g(100ミリモル)と3,3′,4,4′−ジフ
ェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物8.96g
(25ミリモル)とピロメリト酸無水物16.36g
(75ミリモル)及びN−メチル−2−ピロリドン(以
下、「NMP」と記す。)300mlとを氷温下に導入
し、1時間撹拌を続けた。次いで、この溶液を室温で2
時間反応させポリアミド酸を合成した。得られたポリア
ミド酸に50mlのトルエンと1.0gのp−トルエン
スルホン酸を加え、160℃に加熱し、反応の進行に伴
ってトルエンと共沸してきた水分を分離しながら、3時
間イミド化反応を行った。その後トルエンを留去し、得
られたポリイミドワニスをメタノール中に注いで、得ら
れた沈殿物を分離、粉砕、洗浄、乾燥させる工程を経る
ことにより、上記した式で表させる各構造単位のモル比
が(1a):(1b)=25:75で示されるポリイミ
ド50.0g(収率95%)を得た。
【0053】得られたポリイミドの赤外吸収スペクトル
を測定したところ、1718cm-1及び1783cm-1
に典型的なイミドの吸収が認められた。また、数平均分
子量、ガラス転移温度(Tg)及び熱分解開始温度を測
定した。それらの結果を表1に示す。このポリイミドを
N,N−ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」と記
す。)に25重量%の濃度で溶解し、塗工用ワニスを調
製した。
【0054】合成例2 4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラエチ
ルジフェニルメタン31.04g(100ミリモル)と
3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物17.92g(50ミリモル)とピロメリ
ト酸無水物10.91g(50ミリモル)及びNMP3
00mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構造単
位のモル比が(1a):(1b)=50:50で示され
るポリイミド53.5g(収率95%)を得た。得られ
たポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、
1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの
吸収が認められた。また、数平均分子量、Tg及び熱分
解開始温度を測定した。それらの結果を表1に示す。こ
のポリイミドをDMFに25重量%の濃度で溶解して塗
工用ワニスを調製した。
【0055】合成例3 4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラエチ
ルジフェニルメタン31.04g(100ミリモル)と
3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物26.88g(75ミリモル)とピロメリ
ト酸無水物5.46g(25ミリモル)及びNMP30
0mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構造単位
のモル比が(1a):(1b)=75:25で示される
ポリイミド57.4g(収率97%)を得た。得られた
ポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、1
718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸
収が認められた。また、数平均分子量、Tg及び熱分解
開始温度を測定した。それらの結果を表1に示す。この
ポリイミドをDMFに25重量%の濃度で溶解して塗工
用ワニスを調製した。
【0056】合成例4 4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラメチ
ルジフェニルメタン25.45g(100ミリモル)と
3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物17.92g(50ミリモル)とピロメリ
ト酸無水物10.91g(50ミリモル)及びNMP3
00mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構造単
位のモル比が(1a):(1b)=50:50で示され
るポリイミド52.1g(収率96%)を得た。得られ
たポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、
1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの
吸収が認められた。また、数平均分子量、Tg及び熱分
解開始温度を測定した。それらの結果を表1に示す。こ
のポリイミドをDMFに25重量%の濃度で溶解して塗
工用ワニスを調製した。
【0057】合成例5 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン41.05g(100ミリモル)と3,
3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸
二無水物17.92g(50ミリモル)とピロメリト酸
無水物10.91g(50ミリモル)及びNMP300
mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構造単位の
モル比が(1a):(1b)=50:50で示されるポ
リイミド63.0g(収率95%)を得た。得られたポ
リイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、17
18cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収
が認められた。また、数平均分子量、Tg及び熱分解開
始温度を測定した。それらの結果を表1に示す。このポ
リイミドをDMFに25重量%の濃度で溶解して塗工用
ワニスを調製した。
【0058】合成例6 ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホ
ン42.77g(100ミリモル)と3,3′,4,
4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物1
7.92g(50ミリモル)とピロメリト酸無水物1
0.91g(50ミリモル)及びNMP300mlを用
いて、合成例1と同様の方法で、各構造単位のモル比が
(1a):(1b)=50:50で示されるポリイミド
67.3g(収率94%)を得た。得られたポリイミド
の赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm
-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認めら
れた。また、数平均分子量、Tg及び熱分解開始温度を
測定した。それらの結果を表1に示す。このポリイミド
をDMFに25重量%の濃度で溶解して塗工用ワニスを
調製した。
【0059】合成例7 4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル3
6.84g(100ミリモル)と3,3′,4,4′−
ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物17.9
2g(50ミリモル)とピロメリト酸無水物10.91
g(50ミリモル)及びNMP300mlを用いて、合
成例1と同様の方法で、各構造単位のモル比が(1
a):(1b)=50:50で示されるポリイミド5
9.6g(収率96%)を得た。得られたポリイミドの
赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1
及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められ
た。また、数平均分子量、Tg及び熱分解開始温度を測
定した。それらの結果を表1に示す。このポリイミドを
DMFに25重量%の濃度で溶解して塗工用ワニスを調
製した。
【0060】合成例8 1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン29.
23g(100ミリモル)と3,3′,4,4′−ジフ
ェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物17.92g
(50ミリモル)とピロメリト酸無水物10.91g
(50ミリモル)及びNMP300mlを用いて、合成
例1と同様の方法で、各構造単位のモル比が(1a):
(1b)=50:50で示されるポリイミド52.8g
(収率97%)を得た。得られたポリイミドの赤外吸収
スペクトルを測定したところ、1718cm-1及び17
83cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。ま
た、数平均分子量、Tg及び熱分解開始温度を測定し
た。それらの結果を表1に示す。このポリイミドをDM
Fに25重量%の濃度で溶解して塗工用ワニスを調製し
た。
【0061】合成例9 1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン29.
23g(100ミリモル)と3,3′,4,4′−ジフ
ェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物17.92g
(50ミリモル)とピロメリト酸無水物10.91g
(50ミリモル)及びNMP300mlを用いて、合成
例1と同様の方法で、各構造単位のモル比が(1a):
(1b)=50:50で示されるポリイミド52.3g
(収率96%)を得た。得られたポリイミドの赤外吸収
スペクトルを測定したところ、1718cm-1及び17
83cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。ま
た、数平均分子量、Tg及び熱分解開始温度を測定し
た。それらの結果を表1に示す。このポリイミドをDM
Fに25重量%の濃度で溶解して塗工用ワニスを調製し
た。
【0062】次に、接着層Bに用いられるポリイミド及
びそれを含む塗工用ワニスの製造について述べる。 合成例10 1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン19.
58g(67ミリモル)と1,3−ビス(3−アミノプ
ロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサ
ン8.20g(33ミリモル)と3,3′,4,4′−
ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.8
3g(100ミリモル)及びNMP300mlを用い
て、合成例1と同様の方法で、各構造単位のモル比が
(1a):(2)=67:33で示されるポリイミド5
8.0g(収率97%)を得た。得られたポリイミドの
赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1
及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められ
た。また、数平均分子量、Tg及び熱分解開始温度を測
定した。それらの結果を表2に示す。このポリイミドを
テトラヒドロフラン(以下、「THF」と記す。)に2
5重量%の濃度で溶解して塗工用ワニスを調製した。
【0063】合成例11 1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン19.
58g(67ミリモル)と1,3−ビス(3−アミノプ
ロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサ
ン8.20g(33ミリモル)と3,3′,4,4′−
ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.8
3g(100ミリモル)及びNMP300mlを用い
て、合成例1と同様の方法で、各構造単位のモル比が
(1a):(2)=67:33で示されるポリイミド5
8.0g(収率97%)を得た。得られたポリイミドの
赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1
及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められ
た。また、数平均分子量、Tg及び熱分解開始温度を測
定した。それらの結果を表2に示す。このポリイミドを
THFに25重量%の濃度で溶解して塗工用ワニスを調
製した。
【0064】合成例12 1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチ
ルエチル]ベンゼン23.08g(67ミリモル)と
1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,
3,−テトラメチルジシロキサン8.20g(33ミリ
モル)と3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテト
ラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)
及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法
で、各構造単位のモル比が(1a):(2)=67:3
3で示されるポリイミド62.5g(収率98%)を得
た。得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定し
たところ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的
なイミドの吸収が認められた。また、数平均分子量、T
g及び熱分解開始温度を測定した。それらの結果を表2
に示す。このポリイミドをTHFに25重量%の濃度で
溶解して塗工用ワニスを調製した。
【0065】合成例13 4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル2
4.68g(67ミリモル)と、1,3−ビス(3−ア
ミノプロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシ
ロキサン8.20g(33ミリモル)と、3,3′,
4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水
物35.83g(100ミリモル)及びNMP300m
lを用いて、合成例1と同様の方法で、各構造単位のモ
ル比が(1a):(2)=67:33で示されるポリイ
ミド64.0g(収率98%)を得た。得られたポリイ
ミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718
cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認
められた。また、数平均分子量、Tg及び熱分解開始温
度を測定した。それらの結果を表2に示す。このポリイ
ミドをTHFに25重量%の濃度で溶解して塗工用ワニ
スを調製した。
【0066】合成例14 4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエ
ーテル25.75g(67ミリモル)と1,3−ビス
(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テトラメ
チルジシロキサン8.20g(33ミリモル)と3,
3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸
二無水物35.83g(100ミリモル)及びNMP3
00mlを用いて、合成例1と同様の方法によって、各
構造単位のモル比が(1a):(2)=67:33で示
されるポリイミド64.0g(収率97%)を得た。得
られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミ
ドの吸収が認められた。また、数平均分子量、Tg及び
熱分解開始温度を測定した。それらの結果を表2に示
す。このポリイミドをTHFに25重量%の濃度で溶解
して塗工用ワニスを調製した。
【0067】合成例15 ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホ
ン28.98g(67ミリモル)と1,3−ビス(3−
アミノプロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジ
シロキサン8.20g(33ミリモル)と3,3′,
4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水
物35.83g(100ミリモル)及びNMP300m
lを用いて、合成例1と同様の方法で、各構造単位のモ
ル比が(1a):(2)=67:33で示されるポリイ
ミド65.0g(収率94%)を得た。得られたポリイ
ミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718
cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認
められた。また、数平均分子量、Tg及び熱分解開始温
度を測定した。それらの結果を表2に示す。このポリイ
ミドをTHFに25重量%の濃度で溶解して塗工用ワニ
スを調製した。
【0068】合成例16 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン27.50g(67ミリモル)と1,3−
ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テト
ラメチルジシロキサン8.20g(33ミリモル)と
3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNM
P300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構
造単位のモル比が(1a):(2)=67:33で示さ
れるポリイミド65.0g(収率96%)を得た。得ら
れたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミ
ドの吸収が認められた。また、数平均分子量、Tg及び
熱分解開始温度を測定した。それらの結果を表2に示
す。このポリイミドをTHFに25重量%の濃度で溶解
して塗工用ワニスを調製した。
【0069】合成例17 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ヘキサフルオロプロパン34.74g(67ミリモ
ル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,
3,3,−テトラメチルジシロキサン8.20g(33
ミリモル)と3,3′,4,4′−ジフェニルスルホン
テトラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモ
ル)及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の
方法で、各構造単位のモル比が(1a):(2)=6
7:33で示されるポリイミド74.0g(収率98
%)を得た。得られたポリイミドの赤外吸収スペクトル
を測定したところ、1718cm-1及び1783cm-1
に典型的なイミドの吸収が認められた。また、数平均分
子量、Tg及び熱分解開始温度を測定した。それらの結
果を表2に示す。このポリイミドをTHFに25重量%
の濃度で溶解して塗工用ワニスを調製した。
【0070】合成例18 9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン23.
35g(67ミリモル)と1,3−ビス(3−アミノプ
ロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサ
ン8.20g(33ミリモル)と3,3′,4,4′−
ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.8
3g(100ミリモル)及びNMP300mlを用い
て、合成例1と同様の方法で、各構造単位のモル比が
(1a):(2)=67:33で示されるポリイミド6
0.5g(収率95%)を得た。得られたポリイミドの
赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1
及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められ
た。また、数平均分子量、Tg及び熱分解開始温度を測
定した。それらの結果を表2に示す。このポリイミドを
THFに25重量%の濃度で溶解して塗工用ワニスを調
製した。
【0071】合成例19 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン20.53g(50ミリモル)と1,3−
ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テト
ラメチルジシロキサン12.43g(50ミリモル)と
3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNM
P300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構
造単位のモル比が(1a):(2)=50:50で示さ
れるポリイミド61.0g(収率93%)を得た。得ら
れたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミ
ドの吸収が認められた。また、数平均分子量、Tg及び
熱分解開始温度を測定した。それらの結果を表2に示
す。このポリイミドをTHFに25重量%の濃度で溶解
して塗工用ワニスを調製した。
【0072】合成例20 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン30.79g(75ミリモル)と1,3−
ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テト
ラメチルジシロキサン6.21g(25ミリモル)と
3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNM
P300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構
造単位のモル比が(1a):(2)=75:25で示さ
れるポリイミド65.0g(収率94%)を得た。得ら
れたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミ
ドの吸収が認められた。また、数平均分子量、Tg及び
熱分解開始温度を測定した。それらの結果を表2に示
す。このポリイミドをTHFに25重量%の濃度で溶解
して塗工用ワニスを調製した。
【0073】合成例21 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン32.84g(80ミリモル)と1,3−
ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テト
ラメチルジシロキサン4.97g(20ミリモル)と
3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNM
P300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構
造単位のモル比が(1a):(2)=80:20で示さ
れるポリイミド68.0g(収率97%)を得た。得ら
れたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミ
ドの吸収が認められた。また、数平均分子量、Tg及び
熱分解開始温度を測定した。それらの結果を表2に示
す。このポリイミドをTHFに25重量%の濃度で溶解
して塗工用ワニスを調製した。
【0074】合成例22 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン36.95g(90ミリモル)と1,3−
ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テト
ラメチルジシロキサン2.49g(10ミリモル)と
3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNM
P300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構
造単位のモル比が(1a):(2)=90:10で示さ
れるポリイミド68.0g(収率97%)を得た。得ら
れたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミ
ドの吸収が認められた。また、数平均分子量、Tg及び
熱分解開始温度を測定した。それらの結果を表2に示
す。このポリイミドをTHFに25重量%の濃度で溶解
して塗工用ワニスを調製した。
【0075】合成例23 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン30.79g(75ミリモル)と1,3−
ビス[(アミノフェノキシ)メチル]−1,1,3,
3,−テトラメチルジシロキサン9.42g(25ミリ
モル)と3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテト
ラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)
及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法
で各構造単位のモル比が(1a):(2)=75:25
で示されるポリイミド69.0g(収率95%)を得
た。得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定し
たところ、1720cm-1及び1783cm-1に典型的
なイミドの吸収が認められた。また、数平均分子量、T
g及び熱分解開始温度を測定した。それらの結果を表2
に示す。このポリイミドをTHFに25重量%の濃度で
溶解して塗工用ワニスを調製した。
【0076】合成例24 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン30.79g(75ミリモル)と前記一般
式(6)において、Y=NH2 、R=プロピレン、n=
3で表されるアミノプロピル末端のジメチルシロキサン
4量体10.72g(25ミリモル)と3,3′,4,
4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物3
5.83g(100ミリモル)及びNMP300mlを
用いて、合成例1と同様の方法で各構造単位のモル比が
(1a):(2)=75:25で示されるポリイミド6
7.0g(収率91%)を得た。得られたポリイミドの
赤外吸収スペクトルを測定したところ、1712cm-1
及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められ
た。また、数平均分子量、Tg及び熱分解開始温度を測
定した。それらの結果を表2に示す。このポリイミドを
THFに25重量%の濃度で溶解して塗工用ワニスを調
製した。
【0077】合成例25 4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラエチ
ルジフェニルメタン31.04g(100ミリモル)と
3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNM
P300mlを用いて、合成例1と同様の方法で各構造
単位のモル比が(1a):(2)=100:0で示され
るポリイミド58.8g(収率93%)を得た。得られ
たポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、
1720cm-1及び1780cm-1に典型的なイミドの
吸収が認められた。また、数平均分子量、Tg及び熱分
解開始温度を測定した。それらの結果を表2に示す。こ
のポリイミドをTHFに25重量%の濃度で溶解して塗
工用ワニスを調製した。
【0078】合成例26 4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラエチ
ルジフェニルメタン7.76g(25ミリモル)と1,
3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テ
トラメチルジシロキサン6.21g(25ミリモル)と
3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物17.91g(50ミリモル)及びNMP
150mlを用いて、合成例1と同様の方法で各構造単
位のモル比が(1a):(2)=50:50で示される
ポリイミド27.4g(収率91%)を得た。得られた
ポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、1
720cm-1及び1780cm-1に典型的なイミドの吸
収が認められた。また、数平均分子量、Tg及び熱分解
開始温度を測定した。それらの結果を表2に示す。この
ポリイミドをTHFに25重量%の濃度で溶解して塗工
用ワニスを調製した。
【0079】合成例27 4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラエチ
ルジフェニルメタン11.64g(37.5ミリモル)
と1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,
3−テトラメチルジシロキサン3.11g(12.5ミ
リモル)と3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテ
トラカルボン酸二無水物17.91g(50ミリモル)
及びNMP150mlを用いて、合成例1と同様の方法
で各構造単位のモル比が(1a):(2)=75:25
で示されるポリイミド29.6g(収率92%)を得
た。得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定し
たところ、1720cm-1及び1780cm-1に典型的
なイミドの吸収が認められた。また、数平均分子量、T
g及び熱分解開始温度を測定した。それらの結果を表2
に示す。このポリイミドをTHFに25重量%の濃度で
溶解して塗工用ワニスを調製した。
【0080】次に、接着層Cに用いられるポリイミド及
びそれを含む塗工用ワニスの製造について述べる。 合成例28 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン29.42g(72ミリモル)と前記式
(6)においてY=NH2 、R=プロピル、n=8で表
されるジメチルシロキサン重合体21.75g(28ミ
リモル)と3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテ
トラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモ
ル)及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の
方法で、各構造単位のモル比が(3a):(3b)=7
2:28で示されるポリイミド78.4g(収率94
%)を得た。得られたポリイミドの赤外吸収スペクトル
を測定したところ、1718cm-1及び1783cm-1
に典型的なイミドの吸収が認められた。また、数平均分
子量、Tg及び熱分解開始温度を測定した。それらの結
果を表3に示す。このポリイミドをTHFに25重量%
の濃度で溶解して塗工用ワニスを調製した。
【0081】合成例29 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン30.39g(74ミリモル)と前記式
(6)においてY=NH2 、R=プロピル、n=8で表
されるジメチルシロキサン重合体19.94g(26ミ
リモル)と3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物29.42g(100ミリモル)及びN
MP300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各
構造単位のモル比が(3a):(3b)=74:26で
示されるポリイミド72.3g(収率95%)を得た。
得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したと
ころ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイ
ミドの吸収が認められた。また、数平均分子量、Tg及
び熱分解開始温度を測定した。それらの結果を表3に示
す。このポリイミドをTHFに25重量%の濃度で溶解
して塗工用ワニスを調製した。
【0082】合成例30 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン32.74g(80ミリモル)と前記式
(6)においてY=NH2 、R=プロピル、n=8で表
されるジメチルシロキサン重合体15.54g(20ミ
リモル)と2,3′,3,4′−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物29.42g(100ミリモル)及びN
MP300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各
構造単位のモル比が(3a):(3b)=80:20で
示されるポリイミド69.7g(収率94%)を得た。
得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したと
ころ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイ
ミドの吸収が認められた。また、数平均分子量、Tg及
び熱分解開始温度を測定した。それらの結果を表3に示
す。このポリイミドをTHFに25重量%の濃度で溶解
して塗工用ワニスを調製した。
【0083】合成例31 1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン23.
24g(80ミリモル)と前記式(6)においてY=N
2 、R=プロピル、n=8で表されるジメチルシロキ
サン重合体15.54g(20ミリモル)と2,3′,
3,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.
42g(100ミリモル)及びNMP300mlを用い
て、合成例1と同様の方法で、各構造単位のモル比が
(3a):(3b)=80:20で示されるポリイミド
60.1g(収率93%)を得た。得られたポリイミド
の赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm
-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認めら
れた。また、数平均分子量、Tg及び熱分解開始温度を
測定した。それらの結果を表3に示す。このポリイミド
をTHFに25重量%の濃度で溶解して塗工用ワニスを
調製した。
【0084】合成例32 1,3−ビス[1−(3−アミノフェニル)−1−メチ
ルエチル]ベンゼン27.14g(76ミリモル)と前
記式(6)においてY=NH2 、R=プロピル、n=8
で表されるジメチルシロキサン重合体18.52g(2
4ミリモル)と2,3′,3,4′−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物29.42g(100ミリモル)及
びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法
で、各構造単位のモル比が(3a):(3b)=76:
24で示されるポリイミド60.1g(収率93%)を
得た。得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定
したところ、1718cm-1及び1783cm-1に典型
的なイミドの吸収が認められた。また、数平均分子量、
Tg及び熱分解開始温度を測定した。それらの結果を表
3に示す。このポリイミドをTHFに25重量%の濃度
で溶解して塗工用ワニスを調製した。
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】
【表3】
【0088】表1ないし表3におけるポリイミドの分子
量測定は、GPCにて行った。THFを溶離液とし、カ
ラムはShodex80M×2を使用した。数平均分子
量の標準物質にはポリスチレンを用いた。ガラス転移温
度は示差熱分析(窒素中、10℃/分で昇温)により測
定した。また、熱分解開始温度は熱重量分析(窒素中、
10℃/分で昇温)により測定した。
【0089】次に、接着層Bに用いられるビスイミド化
合物の製造について述べる。 合成例33 撹拌機を備えたフラスコに、4、4′−ビス(3−アミ
ノフェノキシ)ビフェニル36.8g(100ミリモ
ル)と無水フタル酸31.1g(210ミリモル)とN
MP500mlとを氷温下に導入し、1時間撹拌を続け
た。次いで、この溶液を室温で2時間反応させアミド酸
を合成した。得られたアミド酸にトリエチルアミン4
0.4g(400ミリモル)と無水酢酸30.6g(3
00ミリモル)をゆっくりと滴下し、室温で2時間攪拌
を続けた。得られた溶液を、メタノールに注ぎ、沈殿物
を濾過する。この沈殿物をメタノールで洗浄し、150
℃で2時間乾燥し、47.5g(ジアミンに対する収率
76%)の上記式(4a)で表されるビスイミド化合物
を得た。赤外吸収スペクトルを測定したところ、172
0及び1780cm-1に典型的なイミドの吸収が、12
40cm-1にエーテルの吸収が認められた。融点及び元
素分析の結果を表4に示す。
【0090】合成例34 2,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル)プロパン41.1g(100ミリモル)と無水フタ
ル酸31.1g(210ミリモル)とNMP500ml
を用いて、合成例33と同様の方法で53.5g(ジア
ミンに対する収率80%)の上記式(4a)で表される
ビスイミド化合物を得た。赤外吸収スペクトルを測定し
たところ、1720及び1780cm-1に典型的なイミ
ドの吸収が、1240cm-1にエーテルの吸収が認めら
れた。融点及び元素分析の結果を表4に示す。
【0091】合成例35 1,3−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジ
ル)ベンゼン34.4g(100ミリモル)と無水フタ
ル酸31.1g(210ミリモル)とNMP500ml
を用いて、合成例33と同様の方法で58.0g(ジア
ミンに対する収率96%)の上記式(4a)で表される
ビスイミド化合物を得た。赤外吸収スペクトルを測定し
たところ、1720及び1780cm-1に典型的なイミ
ドの吸収が認められた。融点及び元素分析の結果を表4
に示す。
【0092】合成例36 4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル3
6.8g(100ミリモル)と無水フタル酸31.1g
(210ミリモル)とNMP500mlを用いて、合成
例33と同様の方法で56.5g(ジアミンに対する収
率90%)の上記式(4a)で表されるビスイミド化合
物を得た。赤外吸収スペクトルを測定したところ、17
20及び1780cm-1に典型的なイミドの吸収が、1
240cm-1にエーテルの吸収が認められた。融点及び
元素分析の結果を表4に示す。
【0093】合成例37 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン41.1g(100ミリモル)と無水フタ
ル酸31.1g(210ミリモル)とNMP500ml
を用いて、合成例33と同様の方法で62.3g(ジア
ミンに対する収率93%)の上記式(4a)で表される
ビスイミド化合物を得た。赤外吸収スペクトルを測定し
たところ、1720及び1780cm-1に典型的なイミ
ドの吸収が、1240cm-1にエーテルの吸収が認めら
れた。融点及び元素分析の結果を表4に示す。
【0094】合成例38 4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラエチ
ルジフェニルメタン31.0g(100ミリモル)と無
水フタル酸31.1g(210ミリモル)とNMP50
0mlを用いて、合成例33と同様の方法で47.4g
(ジアミンに対する収率83%)の上記式(4a)で表
されるビスイミド化合物を得た。赤外吸収スペクトルを
測定したところ、1720及び1780cm-1に典型的
なイミドの吸収が認められた。融点及び元素分析の結果
を表4に示す。
【0095】合成例39 ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホ
ン43.2g(100ミリモル)と無水フタル酸31.
1g(210ミリモル)とNMP500mlを用いて、
合成例33と同様の方法で59.6g(ジアミンに対す
る収率86%)の上記式(4a)で表されるビスイミド
化合物を得た。赤外吸収スペクトルを測定したところ、
1720及び1780cm-1に典型的なイミドの吸収が
認められた。融点及び元素分析の結果を表4に示す。
【0096】合成例40 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン41.1g(100ミリモル)と無水トリ
メリト酸40.5g(210ミリモル)とNMP500
mlを用いて、合成例33と同様の方法で67.7g
(ジアミンに対する収率89%)の上記式(4a)で表
されるビスイミド化合物を得た。赤外吸収スペクトルを
測定したところ、1720及び1780cm-1に典型的
なイミドの吸収が認められた。融点及び元素分析の結果
を表4に示す。
【0097】合成例41 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン41.1g(100ミリモル)と無水マレ
イン酸20.6g(210ミリモル)とNMP500m
lを用いて、合成例33と同様の方法で48.5g(ジ
アミンに対する収率85%)の上記式(4b)で表され
るビスイミド化合物を得た。赤外吸収スペクトルを測定
したところ、1720及び1780cm-1に典型的なイ
ミドの吸収が、690cm-1にマレイミドの二重結合に
よる吸収が認められた。融点及び元素分析の結果を表4
に示す。
【0098】合成例42 4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラエチ
ルジフェニルメタン31.0g(100ミリモル)と無
水マレイン酸20.6g(210ミリモル)とNMP5
00mlを用いて、合成例33と同様の方法で38.1
g(ジアミンに対する収率81%)の上記式(4b)で
表されるビスイミド化合物を得た。赤外吸収スペクトル
を測定したところ、1720及び1780cm-1に典型
的なイミドの吸収が、690cm-1にマレイミドの二重
結合による吸収が認められた。融点及び元素分析の結果
を表4に示す。
【0099】
【表4】 表4において、各ビスイミド化合物の融点は、DSCで
昇温3℃/分にて測定した。
【0100】比較合成例1 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン16.40g(40ミリモル)とトリメリ
ト酸無水物モノクロライド8.42g(40ミリモル)
とNMP120mlを用いて、合成例1と同様の方法で
ポリエーテルアミドイミド20.8g(収率92%)を
得た。得られたポリエーテルアミドイミドの赤外吸収ス
ペクトルを測定したところ、1720及び1780cm
-1に典型的なイミドの吸収が、1715cm-1にアミド
の吸収が認められた。また、その数平均分子量は21,
000であり、Tgは228℃、熱分解開始温度は43
0℃であった。このポリエーテルアミドイミド樹脂をT
HFに25重量%の濃度で溶解して塗工用ワニスを得
た。
【0101】比較合成例2 4,4′−ジアミノジフェニルエーテル8.01g(4
0ミリモル)とビフェニルテトラカルボン酸二無水物1
0.80g(40ミリモル)とNMP120mlを用い
て、合成例1と同様の方法でポリイミド16.1g(収
率93%)を得た。得られたポリエーテルイミドの赤外
吸収スペクトルを測定したところ、1715及び178
6cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。また、
その数平均分子量はTHFに不溶なため本測定方法では
測定不能であった。Tgは290℃、熱分解開始温度は
560℃であった。このポリイミドをo−ジクロロフェ
ノールに20重量%の濃度で溶解して塗工用ワニスを調
製した。
【0102】比較合成例3 2,2−ビス(1,1′,2,2′−テトラカルボキ
シ)−4−フェノキシフェニル)プロパン二無水物2
0.8g(40ミリモル)とトリメリト酸無水物モノク
ロライド8.42g(40ミリモル)とをNMP120
mlに溶解し、この溶液にm−フェニレンジアミン4.
34g(0.04モル)を加えて0℃で4時間攪拌し、
ポリアミド酸の20重量%NMPワニスを得た。これを
そのまま塗工用ワニスとした。イミド化により得られた
樹脂はTgが216℃であり、熱分解開始温度は510
℃であった。得られたポリエーテルアミドイミドの赤外
吸収スペクトルを測定したところ、1715及び178
6cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。また、
その数平均分子量はTHFに不溶なため本測定方法では
測定不能であった。
【0103】(接着テープ作製例) 実施例1 厚さ100μmの銅板の一面に、合成例1の塗工用ワニ
スをバーコーターを用いて乾燥時の層厚が20μmにな
るように塗布した後、熱風循環型乾燥機にて150℃で
60分間乾燥させて、銅板上に接着層Aを形成させた。
次いで、接着層Aの上に合成例26で得られた塗工用ワ
ニス(合成例1のポリイミドとはガラス転移温度が異な
る。)を、乾燥時の層厚が20μmになるように塗布
し、熱風循環型乾燥機にて150℃で10分間乾燥させ
ることにより、接着テープの接着層Bを形成させた。最
後に、接着層Bの上に合成例28で得られた塗工用ワニ
ス(合成例1及び合成例26のポリイミドとはガラス転
移温度が異なる。)を、乾燥時の層厚が5μmになるよ
うに塗布し、熱風循環型乾燥機にて150℃で10分間
乾燥させることにより、銅板の上に、ガラス転移温度の
異なるポリイミドより構成された接着層A、接着層B、
接着層Cが順次積層した層構成を有する総厚145μm
の電子部品用接着テープを作製した。
【0104】実施例2〜49 合成例1〜42で得られたポリイミド及びビスイミド化
合物を使用して、実施例1と全く同様にして、本発明の
接着テープを作製した。なお、実施例26の接着層A及
び実施例27の接着層Bには、粒径0.07μmのシリ
カフィラー(荒川化学社製)を10重量%配合した。ま
た、実施例28の接着層Bには粒径0.05μmのアル
ミナフィラー(昭和電工製)を10重量%配合した。ま
た、実施例29〜49の接着層Bの塗工用ワニスは、ビ
スイミド化合物を分散または溶解させて調製した。
【0105】実施例50 厚さ100μmの銅板を厚さ50μmのものに代えた以
外は、実施例1と全く同様にして、本発明の接着テープ
を作製した。 実施例51 厚さ100μmの銅板を厚さ200μmのものに代えた
以外は、実施例1と全く同様にして、本発明の接着テー
プを作製した。各実施例1〜51に使用した接着層の塗
工ワニス、ビスイミド化合物、フィラーの種類と添加量
及び形成された接着層の接着温度を、それぞれ下記表5
〜表7に示す。
【0106】比較例1 合成例1で得られたポリイミドを含む塗工用ワニスの代
わりに合成例26で得られたポリイミドを含む塗工用ワ
ニスを用いた以外は、実施例1と同様にして銅板の一面
に塗布し、同一のガラス転移温度を有するポリイミドよ
りなる接着層A及びBに相当する接着層を形成して比較
用の接着テープを作製した。
【0107】比較例2 合成例3で得られたポリイミドを含む塗工用ワニスを、
厚さ50μmのポリイミドフィルム(宇部興産社製:ユ
ーピレクッス50S)の一面に、バーコーターを用いて
乾燥時の層厚が20μmになるように塗布し、熱風循環
型乾燥機にて150℃で60分間乾燥させてポリイミド
フィルムの一面に接着層Aに相当する接着層を形成させ
た。次いで、該ポリイミドフィルムの他の一面に合成例
26で得られたポリイミドを含む塗工用ワニスを、乾燥
時の層厚が20μmになるように塗布し、熱風循環型乾
燥機にて150℃で10分間乾燥させて接着層Bに相当
する接着層を形成し、ポリイミドフィルムの両面にガラ
ス転移温度の異なる接着層を有する接着シートを作製し
た。この接着シートの接着層Aに相当する接着層(合成
例3で得られたポリイミド接着層)面を実施例1で使用
した銅板の一面と窒素雰囲気下で熱圧着し、比較用の接
着テープを作製した。なお、熱圧着は360℃、4kg
f/cm2 、2秒で行った。
【0108】比較例3 ポリイミド系ワニス(三井東圧化学社製:ラークTP
I)のNMP20重量%溶液を用意した。実施例1で使
用した銅板の一面に乾燥時の接着層の層厚が20μmに
なるように塗布し、熱風循環型乾燥機にて150℃で1
20分間乾燥させて接着層Aに相当する接着層を形成し
た。更に同じ溶液を、形成された接着層の上に乾燥時の
接着層の層厚が20μmになるように塗布し、熱風循環
型乾燥機にて150℃で120分間乾燥させた後、更に
窒素雰囲気下250℃で60分間乾燥させて接着層Bに
相当する接着層(Tg=288℃)を形成し、比較用の
接着テープを作製した。
【0109】比較例4 ポリイミド系ワニス(ラークTPI、三井東圧化学
(株)製)のNMP20重量%溶液を用意した。この溶
液を比較例2で使用したポリイミドフィルムの一面に乾
燥時の接着層の層厚が20μmになるように塗布し、熱
風循環型乾燥機にて150℃で120分間乾燥させて接
着層(Tg=288℃)を形成し、更に同じ溶液を上記
ポリイミドフィルムの他面に乾燥時の接着層の層厚が2
0μmになるように塗布し、熱風循環型乾燥機にて15
0℃で120分間乾燥させて接着層を形成した後、更に
250℃で60分間乾燥させて接着シートを作製した。
得られた接着シートの一面を、実施例1で使用した銅板
の一面と窒素雰囲気下で熱圧着し、比較用の接着テープ
を作製した。なお、熱圧着は360℃、4kgf/cm
2 、2秒で行った。
【0110】比較例5 ポリイミド系ワニス(三井東圧化学社製:ラークTP
I)のNMP20重量%溶液を用意した。実施例1で使
用した銅板の一面に乾燥時の接着層の層厚が20μmに
なるように塗布し、熱風循環型乾燥機にて150℃で1
20分間乾燥させ、更に窒素雰囲気下250℃で60分
間乾燥させて接着層Aに相当する接着層(Tg=288
℃)を形成した。次いで、比較合成例1で得られたポリ
エーテルアミドイミドの塗工用ワニスを、銅板の該接着
層面に乾燥時の接着層の層厚が20μmになるように塗
布し熱風循環型乾燥機にて150℃で10分間乾燥させ
て接着層Bに相当する接着層を形成し、比較用の接着テ
ープを作製した。
【0111】比較例6 比較合成例2で得られたポリイミドを含む塗工用ワニス
を、実施例1で使用した銅板の一面に乾燥時の接着層の
層厚が20μmになるように塗布し、熱風循環型乾燥機
にて150℃で120分間乾燥させて接着層Aに相当す
る接着層を形成した。次いで、ポリアミドイミド(アモ
コ社製:Torlon400T)の20重量%NMP溶
液を塗工用ワニスとして、形成された接着層の上に乾燥
時の接着層の層厚が20μmになるように塗布し、熱風
循環型乾燥機にて150℃で120分間乾燥させて接着
層Bに相当する接着層(Tg=230℃)を形成して比
較用の接着テープを作製した。
【0112】比較例7 比較合成例2で得られたポリイミドを含む塗工用ワニス
を、実施例1で使用した銅板の一面に乾燥時の接着層の
層厚が20μmになるように塗布し、熱風循環型乾燥機
にて150℃で120分間乾燥させて接着層Aに相当す
る接着層を形成した。次いで、比較合成例3で得られた
ポリアミド酸の20重量%NMP溶液を塗工用ワニスと
して、形成された接着層の上に乾燥時の接着層の層厚が
20μmになるように塗布し、熱風循環型乾燥機にて1
50℃で60分間乾燥させ、更に窒素雰囲気下250℃
で60分間乾燥させて接着層Bに相当する接着層を形成
して比較用の接着テープを作製した。
【0113】比較例8 実施例1において、接着層Cを設けない以外は同様にし
て、金属上に接着層A及び接着層Bを順次設けて比較用
の接着テープを作製した。 比較例9 比較例7で作製したテープの接着層Bの上に、更に実施
例1と同様にして、合成例28のポリイミドを用いて接
着層Cを形成し比較用の接着テープを作製した。比較例
1〜9についても実施例に示したと同様に塗工用ワニ
ス、フィラー添加量及び接着層の接着温度を表8に示
す。
【0114】
【表5】
【0115】
【表6】
【0116】
【表7】
【0117】
【表8】
【0118】上記各実施例及び比較例で得られた接着テ
ープを評価するために、下記の手順でリードフレームを
作製し、評価を行った。(リードフレームの組み立て)
図1に示す半導体パッケージに用いられるリードフレー
ムを、次に示す工程(a)及び(b)によって組み立て
た。 (a)接着テープの打ち抜き 金型により接着テープを打ち抜いた。 (b)リードフレーム組み立て 所定の形状に打ち抜いた接着テープをリードフレームに
位置合わせし、加熱したホットプレート上で加熱加圧し
て、リードフレームと接着テープを1ピースずつ貼り合
わせる(窒素雰囲気下、150℃/2kgf/cm2
0.5秒)ことによりリードフレームを仮圧着した。接
着層Cがある実施例1〜51、比較例1および比較例9
の場合は、仮圧着後、1連のリードフレーム(5ピース
からなる)を一度に本圧着した(窒素雰囲気下、4kg
f/cm2 /2秒)。この時の接着温度は、表5ないし
表8に示した温度であった。リードフレーム組み立て時
に接着条件が異なるのは、各接着テープの特性が異なる
ためである。ここでは、各接着テープに最適の接着条件
を選定し、それに基づいて接着した。なお、接着層Cが
ない比較例2〜8の場合は、仮圧着が不可能なため、表
8の接着温度で1ピースずつ貼り付けを行った(窒素雰
囲気下、4kgf/cm2 /2秒)。
【0119】(半導体パッケージの組み立て)次に、上
記で得られたリードフレームを使用し、下記の工程
(c)〜(f)で半導体パッケージを組み立てた。 (c)ダイボンディング 半導体チップをダイボンディング用銀ペーストを用い
て、銅板(金属放熱板)部に接着し、150℃で2時間
硬化させた。 (d)ワイヤーボンディング ワイヤーボンダーにより、金線で半導体チップ上のワイ
ヤーパッドとインナーリード線端部の銀メッキ部分とを
配線した。 (e)モールディング エポキシ系モールド剤でトランスファーモールドした。 (f)仕上げ工程 ホーミング、ダムカット、アウターリード部のメッキ等
の工程を含め、パッケージに仕上した。
【0120】(接着テープ及び半導体パッケージ(n=
10)の評価) (A)リードフレーム組み立て時間 リードフレームの組み立てに要した時間は、実施例1〜
51、比較例1および比較例9の場合、仮圧着5秒、本
圧着4秒の合計9秒であり、タクトタイムを含めても2
0秒/10個であるのに対して、接着層Cがない比較例
2〜8の場合は、本圧着のみで20秒を要し、タクトタ
イムまで含めると40秒/10個となり、約2倍の時間
を要した。
【0121】(B)接着力 銅板にリードフレーム組み立て時の条件で接着テープを
貼り付け(テーピング)した(接着層Cのある場合は、
仮圧着した後、本圧着し、接着層Cの無い場合は、直接
本圧着を行った)後、その10mm幅のテープの室温に
おける90°ピール強度を測定した。その結果、実施例
1〜51及び比較例8の接着テープの強度は、35〜5
0g/10mmであるのに対して、比較例1、3の場合
は35〜50g/10mmであり問題はなかったが、比
較例2、4、5〜7、9のものは10〜40g/10m
mで変動幅が大かった。また、比較例2及び4はベース
フィルムと接着層の間で、比較例5〜7、9のものは接
着層間で剥離していた。
【0122】(C)リードの埋没状態 リードフレームの組み立ての際の接着テープへのリード
ピンの埋め込まれ状態を観察した。実施例1〜51の接
着テープでは、リードピンは上記工程(b)のリードフ
レーム組立時の貼り付け状態のまま、すなわち接着層A
と接着層Bの界面で止まっていたが、比較例1、3及び
6のものは上記工程(c)のダイボンディングの際の半
導体チップ貼り合わせ時に、リードピンが歪んだり移動
してその平坦性を損なっているものがあった。具体的に
は、比較例1及び3の場合は、リードピンが金属放熱板
と接触しているものがあり、比較例6の場合は、リード
ピンが接着層Aに相当する接着層の中まで埋没してい
た。比較例2及び4のものはポリイミドフィルムで、比
較例5、7及び9のものは接着層Aと接着層Bに相当す
る接着層の界面で止まっていた。
【0123】(D)半導体パッケージの評価 前述のようにして得られたパッケージに対して、PCB
T試験(Pressure Cooker Biase
d Test)を行った。この電気的信頼性テストは、
5ボルトに印加し、121℃、2atm、100%RH
の条件下で行った。その結果、実施例1〜51の場合
は、1000時間経過後もショートは生じなかった。こ
れに対し、比較例1では3個に、比較例3では4個にリ
ードピンの移動による接触でショートが発生した。比較
例2、4〜9ではショートは発生しなかったが、比較例
2及び4でポリイミドフィルムと接着層との界面で、比
較例5〜7、9の場合、接着層Aと接着層Bに相当する
接着層の界面で剥離しているものがそれぞれ8個ずつあ
ることが確認された。
【0124】以上の結果から、本発明の接着テープを用
いた場合には、半導体パッケージを良好に作製すること
ができるのに対し、比較例の接着テープを用いた場合に
は、リードフレームの組立に時間がかかったり、リード
ピンが埋め込まれたり、電気的信頼性試験でショートが
発生したり、接着力の変動が大きい等の問題があり、電
子部品作製の用途に適していないことが明らかである。
【0125】
【発明の効果】本発明の電子部品用接着テープは、上記
した試験結果に見られるように、充分な耐熱性及び接着
性を有しており、仮圧着が可能であって、作業性に優れ
ているから、例えば、リードフレーム固定用テープ用、
TABテープ用、半導体装置を構成するリードフレーム
周辺の部材間、すなわちリードピン、半導体チップ搭載
用基板、放熱板、半導体チップ自身等の接着に好適に使
用することができる。さらにその接着テープを用いて半
導体パッケージを作製した場合、リードピンの接着層へ
の埋め込み、リードピンの移動等がなく、接着層間及び
金属板と接着層間の界面剥離がなく、かつ高温、高湿、
高圧環境においても電気的信頼性が高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の接着テープを使用した樹脂封止型半
導体装置の一例の断面図である。
【図2】 従来の接着テープを使用した樹脂封止型半導
体装置の他の一例の断面図である。
【符号の説明】
1…半導体チップ、2…金属板(金属放熱板)、3…リ
ードピン、4…ボンディングワイヤー、5…樹脂、6…
接着層、6a…接着層A、6b…接着層B、6c…接着
層C。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 駒形 文規 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所電子材料事業部内 Fターム(参考) 4J004 AA16 AB01 AB05 CA08 CB03 CC03 DA02 DA03 DB03 FA05 4J040 DC092 EH031 HA026 HA066 HA136 HA196 HA306 JA07 KA42 LA02 NA20 PA23

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板の少なくとも一面に接着層A、接
    着層B及び接着層Cを順次積層してなる電子部品用接着
    テープにおいて、これら接着層がポリイミドにより形成
    され、且つ、金属板に接する接着層Aのガラス転移温度
    が接着層Bのガラス転移温度より高く、接着層Bのガラ
    ス転移温度が接着層Cのガラス転移温度より高いことを
    特徴とする電子部品用接着テープ。
  2. 【請求項2】 接着層Aが下記式(1a)で表される構
    造単位100〜20モル%と、下記式(1b)で表され
    る構造単位0〜80モル%からなる少なくとも1つのポ
    リイミドを含有し、接着層Bが下記式(1a)で表され
    る構造単位100〜40モル%と、下記式(2)で表さ
    れる構造単位0〜60モル%からなる少なくとも1つの
    ポリイミドを含有し、接着層Cが下記式(3a)で表さ
    れる構造単位90〜40モル%と、下記式(3b)で表
    される構造単位10〜60モル%からなる少なくとも1
    つのポリイミドを含有することを特徴とする請求項1に
    記載の電子部品用接着テープ。 【化1】 (式中、Arは芳香環を有する下記の構造から選ばれる
    二価の基を示す。) 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は、同一でも異なっ
    ていてもよく、それぞれ水素原子、炭素数1〜4のアル
    キル基又はアルコキシ基を示すが、これら全ての基が同
    時に水素原子であることはない。) 【化3】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基、またはメ
    チレン基がSiに結合している−CH2 OC6 4 −を
    示し、nは1〜20の整数を意味する。) 【化4】 (式中、Xは3,3′,4,4′−ジフェニルスルホン
    構造、3,3′,4,4′−ビフェニル構造、及び2,
    3′,3,4′−ビフェニル構造のいずれかを有する四
    価の芳香族基を示し、Ar及びRは、それぞれ前記の定
    義と同一の意味を有する。)
  3. 【請求項3】 接着層Bが、下記式(4a)及び(4
    b)で表されるビスイミド化合物から選ばれる少なくと
    も1種類をポリイミド100重量部に対して1〜100
    重量部含有することを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載の電子部品用接着テープ。 【化5】 (式中、Arは前記定義と同一の意味を有し、R5 、R
    6 及びR7 は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ
    水素原子、塩素原子、臭素原子、カルボキシル基、炭素
    数1〜4のアルキル基またはアルコキシ基を示す。)
  4. 【請求項4】 接着層Aのガラス転移温度が接着層Bの
    ガラス転移温度より40℃以上高いことを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載の電子部品用接着テープ。
  5. 【請求項5】 接着層A、接着層B及び接着層Cの少な
    くともいずれか一つの接着層が、粒径1μm以下のフィ
    ラー0.1〜50重量%を含むことを特徴とする請求項
    1又は請求項2に記載の電子部品用接着テープ。
  6. 【請求項6】 接着層Cの表面に剥離性フィルムを設け
    たことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子
    部品用接着テープ。
  7. 【請求項7】 金属板の厚さが10〜300μmの範囲
    にあることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用接
    着テープ。
  8. 【請求項8】 金属板が銅、白銅、銀、鉄、42合金及
    びステンレス鋼より選ばれた1種であることを特徴とす
    る請求項1または7に記載の電子部品用接着テープ。
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