JP2000007808A - 樹脂発泡成形体及びその製造方法 - Google Patents
樹脂発泡成形体及びその製造方法Info
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Abstract
る樹脂発泡成形体であり、所望の高発泡倍率を得ること
ができ、成形体表面にフクレなどの凹凸を生じることが
なく、更には成形加工性にも優れた樹脂発泡成形体を提
供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂に発泡剤としてのグルタミ
ン酸ナトリウムを所定比率で配合して原料を調製する。
次にこの原料を混合機で攪拌混合し、その後押出機内に
この原料を供給し、発泡剤が発泡または分解しない温度
(160〜250℃)に加熱しながら型に押出してシー
ト成形する。その後このシート成形物を真空成形や圧空
成形によって二次成形すれば、凹凸のない平滑面な表面
を有し、かつ所望の高発泡倍率からなる樹脂発泡成形体
を得ることができる。
Description
剤として含有してなる樹脂発泡成形体に関する。
樹脂発泡成形体の製造においては、加熱により分解して
窒素ガスや炭酸ガスを発生する加熱分解型の発泡剤や、
低沸点の液体又は液化ガスなどが発泡剤として使用され
てきたが、前者の場合、分解残渣がともなうため発泡成
形体の悪臭の原因となったり、発泡倍率のコントロール
が難しいといった問題があった。他方、後者の場合に
は、発泡性ビーズ及び発泡体の貯蔵中或いは発泡工程に
おける発泡剤の引火性、爆発性、衛生性などの危険を伴
い、取り扱い上の問題があった。
場合には、万一にも発泡剤の成分が溶出するようなこと
があっても、人体に対する安全性が保証される発泡剤を
使用する必要がある。
して認められている物質を発泡剤として使用する樹脂発
泡成形体が開示されている。例えば特公昭63−284
55号公報には水性媒体(水)を発泡剤として用いる旨
が、特開昭57−63319号公報には無機重炭酸塩
(例えばNaHCO3)を発泡剤として用いる旨が、特開
平1−99984号公報には炭酸水素ナトリウムとクエ
ン酸モノナトリウムとを併用する旨が、そして特開平4
−283242号公報にはイースト、ベーキングパウダ
ー、重炭酸ソーダなどを発泡剤として用いる旨がそれぞ
れ開示されている。
て認められている物質を発泡剤として使用した場合、所
望の高発泡倍率を得ることが難しかったり、表面に凹凸
(いわゆるフクレやアバタ)が生じるなどの問題があっ
た。また、成形加工時に物性が急激に変化し製造が困難
になるなどの問題も指摘されていた。
剤に使用してなる樹脂発泡成形体であって、所望の高発
泡倍率を得ることができ、しかも成形体表面にフクレや
アバタなどの凹凸を生じることがなく、更には成形加工
性にも優れた樹脂発泡成形体及びその製造方法を提供せ
んとするものである。
に本発明者らが鋭意研究を行った結果、グルタミン酸を
発泡剤として少量混入するだけで、所望の高発泡倍率を
得ることができ、しかも成形体表面を凹凸のない平滑面
に仕上げることができ、それでいて成形加工性に優れて
いることを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成
するに至ったものである。
可塑性樹脂中に発泡剤としてグルタミン酸ナトリウムを
含有してなる組成を有する樹脂発泡成形体である。かか
る組成からなる樹脂発泡成形体であれば、発泡剤成分が
何らかの原因で万一溶出するようなことがあっても人体
の安全性を保証することができる。しかも所望の高発泡
倍率を得ることができ、さらには平滑で光沢を有する成
形体表面を得ることができる。また、グルタミン酸ナト
リウムは可塑剤としても機能するため成形加工もしやす
くなる。これより、本発明の樹脂発泡成形体は、自動車
部品、電気部品、食品用容器、梱包用緩衝材、建築用資
材、農業用資材などの種々の分野で使用される発泡成形
体として利用できるが、中でも、人体に対する安全性の
点から食品用容器や電子レンジ、レトルト、注湯などの
加熱による調理用容器として特に好適に利用することが
できる。
塑性樹脂に対して0.1〜5重量%、特に0.2〜4.
0となるように調整するのが好ましい。0.1重量%未
満となると所望の高発泡倍率を得るのが難しくなり、5
重量%より多くなると表面平滑性を確保するのが難しく
なる。
特に制限されるものではなく、従来から各種のプラスチ
ック成形に使用されている樹脂を使用することができ
る。例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度
ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)、
ポリブテン、エチレン−酢酸ビニル重合体、石油樹脂な
どのオレフィン系樹脂;ポリブタジエン、ポリイソプレ
ンなどのジエン系樹脂;ポリ塩化ビニリデン、ポリビニ
ルアルコール等のビニル系樹脂;ポリメタクリル酸メチ
ル(PMMA)などのアクリル系樹脂;ポリスチレン
(GPPS)、ハイインパクトポリスチレン(HIP
S)、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などのスチレ
ン系樹脂;各種ナイロンなどのポリアミド系樹脂;ポリ
エチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂などを
挙げることができ、これらはそれぞれ単独で使用するこ
ともできるが、2種類以上を組み合わせて使用すること
もできる。
は、それのみを単独で発泡剤として使用することも可能
であるが、重曹、ベーキングパウダー、イースト、酒石
酸水素カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸カリウム、炭
酸水素アンモニウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、
硫酸アルミニウムカリウム、塩化アンンモニウムなどの
従来から食品膨張剤として使用されてきた物質のいずれ
か、或いはこれらの2種類以上の混合物と組み合せて発
泡剤として使用することもできる。その場合の配合比率
は、食品膨張剤に対してグルタミン酸ナトリウムを1:
1〜10:1の割合で配合するのが好ましく、中でも
2:1〜8:1の割合で配合するのが特に好ましい。こ
のように食品膨張剤とグルタミン酸ナトリウムとを組み
合わせて使用することにより、当該食品膨張剤の発泡能
力をより一層高めることができるばかりか、グルタミン
酸ナトリウムの添加によって可塑性を付与することがで
きる。当該食品膨張剤のみの添加では成形加工性が低下
するような場合であってもグルタミン酸を配合すること
により成形加工しやすくすることができる。更に、食品
膨張剤のみの添加では成形体表面にいわゆるフクレやア
バタが生じることがあっても、グルタミン酸を配合する
ことにより成形体表面を平滑に仕上げることができ、更
には光沢を与えることもできる。
先ず、熱可塑性樹脂と、グルタミン酸ナトリウム若しく
はグルタミン酸ナトリウム食品膨張剤とを所定の比率で
配合して原料を調製し、この原料を混合機で攪拌混合す
る。次に、この攪拌混合した原料(いわゆるMB:モー
ルドバッチ)を、押出機内に供給し、ここで発泡剤が発
泡または分解しない温度すなわち160〜250℃に加
熱しながら型に押出してシート成形する。その後、必要
に応じて再び加熱処理して発泡剤を発泡させて目的の樹
脂発泡成形体を得るか、或いは、成形体の種類によって
は、一旦上記シート成形物を真空成形や圧空成形によっ
て二次成形して目的の樹脂発泡成形体を得るようにすれ
ばよい。
造方法においては、目的の成形体の種類によっては、フ
ィラー(好ましくはそば及びそば殻、おから、お茶、ふ
すまなどの食用化することができる充填物が安全性の観
点から好ましい)、酸化防止剤、難燃剤、顔料、染料、
帯電防止剤、タルクなどの核剤物などその他の添加物を
混入することも可能である。
り具体的に説明する。
れたポリプロピレン−1(商品名:E−105GM、出
光石油化学社)と、メタロセン触媒で予め処理したポリ
プロピレン−2(商品名:MD−632、モンテルJP
O社)と、低密度ポリエチレン(商品名:LF240、
日本ポリケム社)と、タルクのマスターバッチ(商品
名:TX1778MB、日本ポリケム社)と、重曹と、
グルタミン酸ナトリウムとを以下の配合でよく混合して
原料を調製した。
攪拌混合し、この攪拌混合した原料を、押出機のホッパ
ーに投入し、加熱溶融しながらスクリューで混練させな
がら前進させ、溶融した混合物をダイスから押し出して
発泡倍率1.5〜2.0のシート成形体を得た。この
時、押出成形機の温度は約200℃に設定した。その
後、得られたシート成形体を真空成形して発泡倍率1.
5〜2.0のボール型食品容器を得た。
れたポリプロピレン−1(商品名:E−105GM、出
光石油化学社)と、メタロセン触媒で予め処理したポリ
プロピレン−2(商品名:MD−632、モンテルJP
O社)と、低密度ポリエチレン(商品名:LF240、
日本ポリケム社)と、タルクのマスターバッチ(商品
名:TX1778MB、日本ポリケム社)と、粒径0.
5mm以上のものを除いたそば粉(日本産、灰分3重量
%)と、重曹と、グルタミン酸ナトリウムとを以下の配
合でよく混合して原料を調製した。
1と同様に押出成形し、発泡倍率1.5〜2.0のシー
ト成形体を得た。このシート成形体を真空成形して発泡
倍率1.8のボール型食品容器を得た。
合せず、以下の配合割合でよく混合して原料を調製し
た。次に、この原料を、実施例1と同様に押出成形し、
得られた発泡倍率1.2〜1.8のシート成形体を真空
成形して発泡倍率1.4のボール型食品容器を得た。
樹脂発泡成形体の評価)実施例1、2により得られた樹
脂発泡成形体は、表面が平滑でしかも光沢を生じてい
た。また、静電気を防止する特性をも備えていた。これ
に対し、グルタミン酸ナトリウムを添加しない比較例1
により得られた樹脂発泡成形体は、発泡倍率が低かった
ばかりか、表面にいわゆるアバタが生じ、しかも光沢も
なかった。
Claims (3)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂中に発泡剤としてグルタミ
ン酸ナトリウムを含有してなる組成を有する樹脂発泡成
形体。 - 【請求項2】 熱可塑性樹脂中に発泡剤として食品膨張
剤とグルタミン酸ナトリウムとを含有してなる組成を有
する樹脂発泡成形体。 - 【請求項3】 熱可塑性樹脂とグルタミン酸ナトリウム
とを混練し、これを成形機に供給し、160〜250℃
に加熱しながら押し出して発泡シートを成形することを
特徴とする工程を有する樹脂発泡成形体の製造方法。
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JP17762498A JP3768682B2 (ja) | 1998-06-24 | 1998-06-24 | 樹脂発泡成形体及びその製造方法 |
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1998
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