JP2000007750A - ディスクケース用基材 - Google Patents

ディスクケース用基材

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JP2000007750A
JP2000007750A JP17635398A JP17635398A JP2000007750A JP 2000007750 A JP2000007750 A JP 2000007750A JP 17635398 A JP17635398 A JP 17635398A JP 17635398 A JP17635398 A JP 17635398A JP 2000007750 A JP2000007750 A JP 2000007750A
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polymer
polyester
lactic acid
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Akihiro Ono
明広 大野
Hiroaki Matsuno
博明 松野
Naoki Sato
直樹 佐藤
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02W90/10Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics

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  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な生分解性ディスクケース用基材
を提供する。 【解決手段】 一般式(1) (式中、Rは炭素数2〜12の炭化水素基であり、nは
2以上の整数である。)で表される繰り返し構造を有す
るポリエステルジオールと、2,5−及び/又は2,6
−ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタ
ンとの重合体を主成分とするポリマーを成形してなるデ
ィスクケース用基材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディスクケース用基
材に関する。詳しくは、一般式(1)
【化2】 (式中、Rは炭素数2〜12の炭化水素基であり、nは
2以上の整数である。)で表される繰り返し構造を有す
るポリエステルジオールと2,5−及び/又は2,6−
ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン
との重合体を主成分とするポリマーを成形してなるディ
スクケース用基材に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
プラスチック容器に加え、近年、企業のみならず、一般
個人にまで、広く普及してきたパソコンで使用されるF
D(フロッピィーディスク)や、パソコン及び音楽用で
用いられるCD(コンパクトディスク)は、急速にその
数を増やしてきている。そのような中で、従来のプラス
チック容器に加えてこれらの用途に使用されたディスク
ケースも、年々その廃棄される量が増え、その処理が問
題視されてきている。
【0003】これら容器用プラスチックの代表的な素材
としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、PETなど
が挙げられるが、これら材料は燃焼時の発熱量が高く、
燃焼処理中に燃焼炉を痛めるおそれがある。また、これ
らのようなプラスチック製品は埋め立て処理されること
が多いが、化学的、生物的安全性のためにほとんど分解
せず残留し、埋め立て地の寿命を短くするなどの問題を
おこしている。
【0004】従って、これらの問題を生じない分解性ポ
リマーの研究開発は以前から多数行われてきた。そのよ
うな中で乳酸系ポリマーは、高い透明性を有し、またい
わゆる生分解性を持つことで広く知られており、カビ等
の発生がなく透明性も維持されることから、種々の用途
での利用が期待されている。
【0005】生分解性を有する乳酸系ポリマーの例とし
て、特開平6−32862号公報、及び特開平6−11
6356号公報に、乳酸を出発原料として得られたポリ
エステルポリオールとポリメチレンポリフェニレンポリ
イソシアネートから得られるポリウレタン発泡体の例
が、また特開平6−172578号公報に代表されるよ
うに、ポリブチレンサクシネートとヘキサメチレンジイ
ソシアネートとから得られるポリウレタンが例示されて
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、脂肪族ポ
リエステルの中では、例外的に150℃〜160℃の融
点を示すヒドロキシカルボン酸とジオールから合成され
た結晶性ポリエステルをより高物性のものとし、ディス
クケース用基材として実用可能な物性をもたせるべく種
々検討を重ねた結果、上記結晶性ポリエステルに、その
融点以上の溶融状態でジイソシアネートとして2,5−
及び/又は2,6−ジイソシアナトメチルビシクロ
[2,2,1]ヘプタンとを重合したポリウレタン樹脂
が実用上十分な高分子量を有し、これを主成分とするポ
リマーを成形してなるディスクケース用基材は熱安定
性、強度に優れていることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0007】即ち、本発明は、1)下記一般式(1)
【化3】 (式中、Rは炭素数2〜12の炭化水素基であり、nは
2以上の整数である。)で表される繰り返し構造を有す
るポリエステルジオールと、2,5−及び/又は2,6
−ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタ
ンとの重合体を主成分とするポリマーを成形してなるデ
ィスクケース用基材、2)一般式(1)で表される繰り
返し構造を有するポリエステルジオールの分子量が5
0,000以上である1)記載のディスクケース用基
材、3)一般式(1)で表される繰り返し構造を有する
ポリエステルジオールと、2,5−及び/又は2,6−
ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン
との重合体と、前記重合体以外の脂肪族ポリエステルと
を混合してなることを特徴とするディスクケース用基材
である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明においては、ジオールとヒドロキシカルボ
ン酸とから合成されたポリエステルジオールは、分子量
が50,000以上、望ましくは70,000以上であ
り、末端基が実質的にヒドロキシル基である。本発明の
ディスクケース用基材は、このポリエステルジオール
に、その融点以上の溶融状態で、ジイイソシアネートと
して2,5−及び/又は2,6−ジイソシアナトメチル
ビシクロ[2,2,1]ヘプタンと重合してなるポリウ
レタン樹脂を主成分とするポリマーを成形してディスク
ケース用基材を得る。
【0009】従来から、末端基がヒドロキシル基である
数平均分子量2,000〜2,500程度のポリエステ
ルを、ポリウレタン樹脂の原料成分とし、ジイソシアネ
ートと反応させて、ゴム、フォーム、塗料、接着剤とす
ることは広く行われている。しかし、既存のポリウレタ
ンに用いられるポリエステルは、数平均分子量が2,0
00〜2,500の、いわばプレポリマーであり、この
低分子量ポリエステル100重量部に対して、実用的な
物性を得るためには、ジイソシアネートの分子量にもよ
るが、ジイソシアネートの使用量は10重量部以上15
〜20重量部にもおよぶ必要がある。しかしながら、例
えば10重量部のジイソシアネートを溶融ポリエステル
(種類にもよるがほぼ150℃以上)に添加すると、低
分子量ポリエステルであると、高分子量ポリエステルで
あるとに拘わらず、必ずゲル化して、取り扱い可能な樹
脂は得られない。実際には、10重量部以上のジイソシ
アネートの添加は、溶剤に溶解した溶液状態で行われる
か、或いはフォーム或いはRIM成形に見られるよう
に、一度で最終硬化樹脂を得るか、である。
【0010】またゴムの場合、ヒドロキシル基をイソシ
アネート基に転換し(ジイソシアネートを加えて)、さ
らにグリコールで数平均分子量を増大することも行われ
ているが、イソシアネートの量は前述のように10重量
部以上という多さである。このような場合、ポリエステ
ルの合成に重金属系の触媒を用いると、これがイソシア
ネート基の反応性を著しく促進して、保存性不良、望ま
しからざる架橋(分岐)をもたらすことから、一般にポ
リウレタン樹脂原料の低分子量ポリエステルは、無触媒
で合成されている。従って、数平均分子量は高くても
2,500位が限界である。
【0011】本発明においては、ジイソシアネートと反
応させるポリエステルジオールは、末端基が実質的にヒ
ドロキシル基である、分子量が50,000以上、好ま
しくは70,000以上のポリエステルジオールでなけ
ればならない。これが低分子量ポリエステルジオール、
例えば分子量が20,000程度であると、本発明で利
用するジイソシアネート、すなわち2,5−及び/又は
2,6−ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]
ヘプタンを用いても、良好な物性を有する最終樹脂を得
ることができないばかりか、溶融添加にあっては、少量
であっても反応中にゲル化を生じることが認められる等
の不都合がある。
【0012】従って、末端ヒドロキシル価が低くなけれ
ば、安全な反応が行えない。本発明の分子量50,00
0以上のポリマーは、必然的にこの末端ヒドロキシル価
が低く、少量のジイソシアネートの使用で、溶融状態と
いった苛酷な条件下でも、安全に高分子量ポリマーを合
成することができる。本発明により得られる分子量5
0,000以上、望ましくは70,000以上のポリエ
ステルジオールと、ジイソシアネートとして2,5−及
び/又は2,6−ジイソシアナトメチルビシクロ[2,
2,1]ヘプタンを反応させて得られる重合体を主成分
とするポリマーは、十分な強度を持ち、コンパクトディ
スクケ−ス(CD)、フロッピーディスクケース(F
D)等のディスクケース用基材として使用することが可
能である。
【0013】本発明において、下記一般式(1)
【化4】 (式中、Rは炭素数2〜12の炭化水素基であり、nは
2以上の整数である。)で表される繰り返し構造を有す
る分子量が50,000以上のポリエステルジオール
と、2、5−及び/又は2,6−ジイソシアナトメチル
ビシクロ[2,2,1]ヘプタンとの重合体を主成分と
するポリマーと併用できるポリマーとしては、乳酸単位
を含む脂肪族ポリエステル及びその他のポリ乳酸以外の
脂肪族ポリエステルであり、具体的には、(A)ポリ乳
酸および乳酸と他のヒドロキシカルボン酸とのコポリマ
ー、(B)多官能多糖類および乳酸単位を含む脂肪族ポ
リエステル、(C)脂肪族多価カルボン酸単位、脂肪族
多価アルコール単位および乳酸単位を含む脂肪族ポリエ
ステル、および、(D)これらの混合物である。
【0014】乳酸にはL−体とD−体とが存在するが、
本発明において単に乳酸という場合は、特にことわりが
ない場合は、L−体とD−体との両者を指すこととす
る。また、ポリマーの分子量は特にことわりのない場合
は重量平均分子量のことを指すものとする。
【0015】本発明に用いるポリ乳酸としては、構成単
位がL−乳酸のみからなるポリ(L−乳酸)、D−乳酸
のみからなるポリ(D−乳酸)、およびL−乳酸単位と
D−乳酸単位とが種々の割合で存在するポリ(DL−乳
酸)のいずれもが使用できる。乳酸−他のヒドロキシカ
ルボン酸コポリマーのヒドロキシカルボン酸としては例
えば、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロ
キシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草
酸、6−ヒドロキシカプロン酸等が挙げられる。
【0016】本発明に用いるポリ乳酸の製造方法として
は、L−乳酸、D−乳酸、またはDL−乳酸を直接脱水
重縮合する方法、これら各乳酸の環状2量体であるラク
チドを開環重合する方法等が挙げられる。開環重合は、
高級アルコール、ヒドロキシカルボン酸等の水酸基を有
する化合物の存在下で行っても良い。本発明に用いるポ
リ乳酸は上記何れの方法によって製造されたものでもよ
い。
【0017】乳酸−他のヒドロキシカルボン酸コポリマ
ーの製造方法として、上記各乳酸と上記ヒドロキシカル
ボン酸を脱水重縮合する方法、上記各乳酸の環状2量体
であるラクチドと上記ヒドロキシカルボン酸の環状体を
開環共重合する方法等が挙げられる。乳酸−他のヒドロ
キシカルボン酸コポリマーは上記何れの方法によって製
造されたものでもよい。共重合体に含まれる乳酸単位の
量は40モル%以上であることが好ましい。
【0018】多官能多糖類および乳酸単位を含む脂肪族
ポリエステルの製造に用いる多官能多糖類としては、例
えば、セルロース、硝酸セルロース、酢酸セルロース、
メチルセルロース、エチルセルロース、セルロイド、ビ
スコースレーヨン、再生セルロース、セロハン、キュプ
ラ、銅アンモニアレーヨン、キュプロファン、ベンベル
グ、ヘミセルロース、デンプン、アミロペクチン、デキ
ストリン、グリコーゲン、ペクチン、キチン、キトサ
ン、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガ
ム、アカシアガム等およびこれらの誘導体が挙げられ
る。これらの内で、特に酢酸セルロース、エチルセルロ
ースが好ましい。
【0019】多官能多糖類および乳酸単位を含む脂肪族
ポリエステルの製造方法として、上記多官能多糖類と上
記ポリ乳酸、乳酸−他のヒドロキシカルボン酸コポリマ
ー等を反応する方法、上記多官能多糖類と上記各乳酸、
環状エステル類等を反応する方法等が挙げられる。多官
能多糖類および乳酸単位を含む脂肪族ポリエステルは上
記何れの方法によって製造されたものでもよい。該脂肪
族ポリエステルに含まれる乳酸単位の量は少なくとも5
0重量%であることが好ましい。
【0020】脂肪族多価カルボン酸単位、脂肪族多価ア
ルコール単位および乳酸単位を含む脂肪族ポリエステル
の製造に用いる脂肪族多価カルボン酸としては、例えば
シュウ酸、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、ウンデカ
ン二酸、ドデカン二酸等およびこれらの無水物が挙げら
れる。これらは、酸無水物であっても、酸無水物との混
合物であってもよい。
【0021】また、脂肪族多価アルコールとしては、例
えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−
ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、テトラメチレングリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられ
る。
【0022】脂肪族多価カルボン酸単位、脂肪族多価ア
ルコール単位および乳酸単位を含む脂肪族ポリエステル
の製造方法として、上記脂肪族多価カルボン酸および上
記脂肪族多価アルコールと、上記ポリ乳酸、乳酸−他の
ヒドロキシカルボン酸コポリマー等を反応する方法、上
記脂肪族多価カルボン酸および上記脂肪族多価アルコー
ルと、上記各乳酸、環状エステル類等を反応する方法等
が挙げられる。脂肪族多価カルボン酸単位、脂肪族多価
アルコール単位および乳酸単位を含む脂肪族ポリエステ
ルは上記何れの方法によって製造されたものでも良い。
該脂肪族ポリエステルに含まれる乳酸単位の量は少なく
とも50モル%であることが好ましい。
【0023】乳酸系ポリマーの分子量は、ディスクケー
ス用基材の加工性、得られるディスクケース用基材の強
度および分解性に影響を及ぼす。分子量が低いと得られ
るディスクケース用基材の強度が低下し、使用する際に
衝撃で割れることがある。また、分解速度が速くなる。
逆に高いと加工性が低下し、ディスクケース用基材成形
が困難となる。かかる点を考慮すると、本発明に使用す
る乳酸系ポリマーの分子量は、約1万〜約100万程度
の範囲が好ましい。さらに好ましい範囲は10万〜30
万である。
【0024】本発明のディスクケース用基材には、必要
に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤等の
他、滑剤、ワックス類、着色防止剤等の添加剤を使用で
きる。
【0025】本発明の構成要素である生成した分子量5
0,000以上、望ましくは70,000以上の末端基
が実質的にヒドロキシル基であるポリエステルジオール
に、さらに数平均分子量を高めるために加えられるジイ
ソシアネートとして、2,5−及び/又は2,6−ジイ
ソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタンを用
いたものは、これまでに例がなく、特に、生成樹脂の色
相、ポリエステル添加時の反応性、等の点から好まし
い。これらジイソシアネートとしての2,5−及び/又
は2,6−ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,
1]ヘプタンの添加量は、分子量にもよるが、ポリエス
テルジオール100重量部に対して0.01〜5重量
部、望ましくは0.1〜3重量部である。添加は、ポリ
エステルジオールが均一な溶融状態で溶剤を含まず、容
易に攪拌可能な条件下で行われることが望ましい。別
に、固形状のポリエステル製造装置内か、或いは溶融状
態のポリエステル(例えばニーダー内での)に添加する
ことが実用的である。
【0026】上記各種の添加剤を含む重合体を成形する
方法としては、例えば、Tダイ押し出し、カレンダーロ
ール成形等がある。押出温度は、好ましくは100〜2
80℃の範囲、より好ましくは130〜250℃の範囲
である。成形温度が低いと成形安定性が得難く、また過
負荷に陥りやすい。逆に高いと乳酸系ポリマーが分解す
ることがあり、分子量低下、強度低下、着色等を起こす
ので好ましくない。
【0027】本発明に係るディスクケース用基材は、未
延伸の物でも延伸されたものでも良いが、強度的には得
られたシート状基材を二軸延伸加工することにより、剛
度、成形加工性、機械強度、硬さ、衝撃強度、寸法安定
性、耐折り曲げ性などの機械的特性をさらに向上させる
ことができる。
【0028】
【実施例】以下本発明を実施例および比較例に基づいて
具体的に説明するが、本発明はその趣旨を逸脱しない限
りこれに限定されるものではない。尚、ポリマーの分子
量は溶離液としてクロロホルムを用い、ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィーにて測定した。実験操作はす
べて窒素雰囲気下で行った。
【0029】(参考例) 変性ポリ乳酸ポリエステルジオールの合成 攪拌機、温度計、冷却管、および窒素導入管を備えた1
L五ツ口フラスコを窒素パージした後、自己脱水縮合に
より高分子量化したポリ乳酸(MW=約100,00
0、以下、PLAと略)100.0g(1×10-3mo
l)およびジクロロメタン300.0gを加え、次い
で、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム=
クロリド(1.1倍mol VS PLA)を加え、室
温で3時間攪拌し、反応させた。その後、1,4−ブタ
ンジオール(10倍mol VS PLA)を装入し、
3−メチルピリジン(2倍mol VS 2−クロロ−
1,3−ジメチルイミダゾリニウム=クロリド)を加え
て30〜40℃で3時間攪拌し反応を行った。反応終了
後、室温まで冷却し、反応溶液を10%塩酸水溶液およ
び水で順次洗浄した。その後、ジクロロメタンを減圧下
で除き変性ポリ乳酸ポリエステルジオール101gを得
た。その収率は100%である。得られた変性ポリ乳酸
ポリエステルジオールの、GPCで求めた分子量は11
0,000、分子量分布分散度(重量平均分子量/数平
均分子量)は3.0であった。用いた粗PLAの分子量
を変更する以外、上記方法を繰り返し、分子量65,0
00、78,000、131,000の変性ポリ乳酸ポ
リオールを得た。
【0030】実施例1 参考例で得た分子量110,000の変性ポリ乳酸ポリ
エステルジオール100gを加熱溶解し、化学量論数の
2,5−及び/又は2,6−ジイソシアナトメチルビシ
クロ[2,2,1]ヘプタンを加え、1時間保持し融点
175℃のポリマーを得た。このポリマーをTダイが装
着された押出機を用いて混練、溶融して押出し、厚さ
1.0mmの樹脂を得た。以下の実施例2〜4におい
て、使用するポリエステルジオールの分子量を変更して
ポリウレタンを合成した。ただし、ポリオールの合計量
は実施例1の変性ポリ乳酸ポリエステルジオールとモル
数を同じにした。
【0031】実施例2 ポリエステルジオールとして分子量65,000の変性
ポリ乳酸ポリエステルジオールを使用する以外は、実施
例1と同様に反応及び押出しを行い、厚さ1.0mmの
樹脂を得た。
【0032】実施例3 ポリエステルジオールとして分子量78,000の変性
ポリ乳酸ポリエステルジオールを使用する以外は、実施
例1と同様に反応及び押出しを行い、厚さ1.0mmの
樹脂を得た。
【0033】実施例4 ポリエステルジオールとして分子量131,000の変
性ポリ乳酸ポリエステルジオールを使用する以外は、実
施例1と同様に反応及び押出しを行い、厚さ1.0mm
の樹脂を得た。実施例1から4で得られたポリマーをI
R測定を行った。1600cm-1付近に、N−H結合に
由来する吸収が認められ、ウレタン結合(−NHCOO
−)の生成が示唆された。
【表1】 ※(A):変性ポリ乳酸ポリエステルジオール
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
一般式(1)で表される繰り返し構造を有する分子量が
50,000以上のポリエステルジオールと、2,5−
及び/又は2,6−ジイソシアナトメチルビシクロ
[2,2,1]ヘプタンとの重合体を主成分とするポリ
マーを成形してディスクケース用基材を得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E033 AA20 BA17 CA03 4J002 CF032 CF192 CK031 4J034 BA03 BA07 DA01 DB04 DB07 DF11 DF16 DF20 DF24 EA04 EA05 EA07 EA08 HA01 HA07 HC17 HC22 HC45 HC53 HC61 HC71 MA24 QA05 QB19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1) 【化1】 (式中、Rは炭素数2〜12の炭化水素基であり、nは
    2以上の整数である。)で表される繰り返し構造を有す
    るポリエステルジオールと、2,5−及び/又は2,6
    −ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタ
    ンとの重合体を主成分とするポリマーを成形してなるデ
    ィスクケース用基材。
  2. 【請求項2】一般式(1)で表される繰り返し構造を有
    するポリエステルジオールの分子量が50,000以上
    である請求項1記載のディスクケース用基材。
  3. 【請求項3】一般式(1)で表される繰り返し構造を有
    するポリエステルジオールと、2,5−及び/又は2,
    6−ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプ
    タンとの重合体と、前記重合体以外の脂肪族ポリエステ
    ルとを混合してなることを特徴とするディスクケース用
    基材。
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