JP2000007681A - スピログリコールの製造方法 - Google Patents

スピログリコールの製造方法

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JP2000007681A
JP2000007681A JP10171415A JP17141598A JP2000007681A JP 2000007681 A JP2000007681 A JP 2000007681A JP 10171415 A JP10171415 A JP 10171415A JP 17141598 A JP17141598 A JP 17141598A JP 2000007681 A JP2000007681 A JP 2000007681A
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spiroglycol
water
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Satoshi Nagai
聡 長井
Makoto Sasaki
誠 佐々木
Takayasu Fujimori
崇泰 藤森
Takashi Konishi
隆 小西
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリマー原料として用いるのに十分な純度の
スピログリコールを製造する方法を提供する。 【解決手段】 スピログリコールを、有機溶媒に加熱溶
解混合し、不純物を水層に抽出し、水層を分離した後、
有機層を冷却して再結晶化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として樹脂原料
として用いられる高純度のβ,β,β' ,β' −テトラ
メチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,
5]ウンデカン−3,9−ジエタノール(以下、スピロ
グリコールと称する)を製造する方法に関する。スピロ
グリコールは分子内に環式アセタールを有する多価アル
コールであり、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエー
テルポリオール、ポリカーボネート、エポキシ樹脂等の
高分子化合物の中間体、あるいはモノマーとして、更に
合成潤滑油、可塑剤、接着剤等の原料として有用な化合
物である。
【0002】
【従来の技術】従来スピログリコールはヒドロキシピバ
ルアルデヒドとペンタエリスリトールを酸触媒存在下、
水溶液中にてアセタール化反応させて合成され、反応液
中に析出してくるスピログリコールの結晶を濾過、水
洗、乾燥のプロセスを経て製品とされていた。この方法
で得られるスピログリコールは、何ら精製操作が施され
ていないため、用途によっては純度が十分とは言えず、
特にポリマー原料等に用いる場合には、生成するポリマ
ーが着色する等の問題点があった。例えば、特願平8−
276260号公報において提案したビスフェノールA
とスピログリコールの共重合ポリカーボネートは、優れ
た光学特性と耐衝撃性を有し、各種の光学用途に用いら
れる樹脂として有用なものであるが、市販のスピログリ
コールを用いて重合したポリマーは着色が激しく、光学
用途に用いるには不十分な特性であった。
【0003】特開平3−27384号公報にはスピログ
リコールを含む水とのスラリー状混合物を、加圧下、1
20℃以上の温度で処理することにより、粒径の改善さ
れたスピログリコールの製造方法が記載されており、ま
た特開平7−215980号公報にはスピログリコール
を含む有機溶媒または水を含む有機溶媒のスラリー状混
合物を、加圧下、110℃以上の温度で処理することに
より、粒径の改善されたスピログリコールの製造方法が
記載されているが、スピログリコール中の不純物を取り
除くことに関しては全く記載されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであ
り、ポリマー原料として用いるに十分な純度のスピログ
リコールを精製する方法を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するためにスピログリコールの精製方法につい
て鋭意検討を行った結果、スピログリコールを水および
水と分離する有機溶媒に加熱溶解混合し不純物を水層に
抽出し、水層を分離した後、有機層を冷却して再結晶す
る事により、大気中260℃で5時間保持後の溶融ハー
ゼン色数が30番以下にすることが可能であることを見
いだしたものである。このような精製スピログリコール
は樹脂原料として用いる場合においても十分な純度とな
ることを見いだし本発明に至ったものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関わるスピログリ
コールの精製方法を具体的に説明する。
【0007】用いられる有機溶媒としては、スピログリ
コールの溶解度が高温において十分に高く、工業的に実
施可能な冷却温度における溶解度が十分小さく、水との
混和性が十分に低いことが望ましい。更に、この洗浄操
作において不純物成分が水層側に効率よく抽出されるこ
とが必要である。かかる特性を持つ溶媒としては、アル
コール、エーテル、エステル、ケトン、芳香族炭化水素
化合物などが挙げられるが、好ましくはアルコール類、
より好ましくは炭素数3〜10のアルコール類である。
【0008】更に具体的には、アルコール系溶媒とし
て、n−ブチルアルコ−ル、i−ブチルアルコ−ル、s
ec−ブチルアルコ−ル、tert−ブチルアルコ−
ル、n−アミルアルコ−ル、2−ペンチルアルコ−ル、
3−ペンチルアルコ−ル、i−アミルアルコ−ル、2−
メチル−1−ブタノ−ル、3−メチル−2−ブタノ−
ル、ネオペンチルアルコ−ル、tert−ペンチルアル
コ−ル、ヘキシルアルコ−ル、ヘプチルアルコ−ル、オ
クチルアルコ−ル、カプリルアルコ−ル、ノニルアルコ
−ル、デシルアルコ−ル、シクロペンタノ−ル、シクロ
ヘキサノ−ル等を挙げることができる。これらの溶媒の
中でも特に好ましい溶媒として、n−ブチルアルコ−
ル、i−ブチルアルコ−ル、n−アミルアルコ−ル、i
−アミルアルコ−ルを挙げることができる。
【0009】スピログリコールの有機溶媒への溶解方法
は、有機溶媒にスピログリコールを加熱溶解しても良い
し、あらかじめスピログリコール、有機溶媒、水を混合
した後に、所定の温度まで加熱して溶解させても良い。
また、用いるスピログリコール、有機溶媒、水は室温で
仕込んでも、あらかじめ加熱して仕込んでも良い。
【0010】水洗に用いる水の純度も本製造方法では重
要であり、より不純物の少ない水を用いることが好まし
い。イオン交換水、蒸留水等が例として挙げられる。
【0011】水で混合洗浄する温度は、50℃以上であ
ることが好ましい。加圧条件下100℃以上でも実施可
能であるが、より好ましくは常圧で実施可能な50〜1
00℃である。
【0012】水での洗浄回数が多い程、スピログリコー
ルの純度は向上するが、経済的には水での洗浄回数は少
ないほど好ましい。
【0013】酸性物質、アルカリ性物質、酸化性物質、
還元性物質の群からの中から選択される、1種または2
種以上の化合物を含む水溶液で不純物を洗浄することも
効果がある。2種以上の化合物を併用する意義として、
酸化性物質および還元性物質の水溶液での洗浄時が例と
して挙げられる。酸化性物質および還元性物質は、用い
られる物質が高い効果を発現するための特有のpH領域
があり、pH調節剤として酸性物質もしくはアルカリ性
物質を併用することが望ましい。
【0014】酸性物質としては、フッ酸、塩酸、臭化水
素酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸、p−トルエンスル
ホン酸、メタンスルホン酸等が上げられる。これらの中
で好適に用いられる酸性化合物として、ホウ酸が挙げら
れる。
【0015】アルカリ性物質としては、水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、4ホウ酸リチウム、4ホウ酸ナ
トリウム、4ホウ酸カリウム、アンモニア等が上げられ
る。これらの中で好適に用いられる塩基性化合物とし
て、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムが挙げられる。
【0016】還元性物質としては、ハイドロサルファイ
トナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜
硫酸水素リチウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素
カリウム、亜硝酸リチウム、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸
カリウム、チオ硫酸リチウム、チオ硫酸ナトリウム、チ
オ硫酸カリウム等が挙げられ、好ましい還元性物質とし
てはハイドロサルファイトナトリウムが挙げられる。ハ
イドロサルファイトナトリウムで処理するpHは酸性で
もアルカリ性でも良いが、アルカリ性の方がより効果が
高く、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、4ホウ酸
リチウム、4ホウ酸ナトリウム、4ホウ酸カリウム、ア
ンモニア等の塩基性化合物と併用することが好ましい。
併用する塩基性化合物として好適なものとして、水酸化
リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げら
れる。
【0017】酸化性物質としては、過酸化水素、過炭酸
ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過
ホウ酸カリウム、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カ
リウム、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウム、塩素
酸ナトリウム、塩素酸カリウム、塩素酸リチウム、過塩
素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸リチウ
ム、過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、
マンガン酸ナトリウム、マンガン酸カリウム、過硫酸ナ
トリウム、過硫酸カリウム、重クロム酸カリウム、クロ
ム酸カリウム、等の酸化性物質が用いることが出来る。
これらの酸化性物質の中でも、過酸化水素が好ましい。
過酸化水素を用いる場合には、中性でもよいが、水酸化
リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
バリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸水素カリウム、4ホウ酸リチウム、4ホ
ウ酸ナトリウム、4ホウ酸カリウム、アンモニア等の塩
基性化合物と併用するか、フッ酸、塩酸、臭化水素酸、
硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸、p−トルエンスルホン
酸、メタンスルホン酸等の酸性化合物と併用することが
好ましい。特に好ましいpH調節剤としてはホウ酸が挙
げられる。
【0018】酸性物質、アルカリ性物質、酸化性物質、
還元性物質の水溶液で洗浄した後、さらに1回以上同性
質の水溶液もしくは異なる性質の化合物を含む水溶液で
洗浄する事も効果がある。例えば、酸性物質を含む水溶
液で洗浄する場合、酸性物質の残存はしばしば好ましく
ない状況を招くことがある。この場合、酸性物質を含む
水溶液で洗浄した後に、アルカリ性物質を含む水溶液で
洗浄し、酸性物質を完全に中和抽出する事で上記の問題
を回避する事ができる。
【0019】また、酸性物質、アルカリ性物質、酸化性
物質、還元性物質の水溶液で洗浄した後には、これらの
酸性物質、アルカリ性物質、酸化性物質、還元性物質の
残存が問題となる為、1回以上の水で洗浄する事が必要
となる。従って、水溶液での洗浄回数として好ましい範
囲は1〜10回であり、より好ましくは2〜5回であ
る。
【0020】1度水洗され、水層と分離され残った有機
層をさらに水洗する場合には、室温の水または酸性物
質、アルカリ性物質、酸化性物質、還元性物質の水溶液
を加えても、あらかじめ処理温度に加熱された水または
酸性物質、アルカリ性物質、酸化性物質、還元性物質の
水溶液を加えてもどちらの方法でも良いが、あらかじめ
処理温度に加熱された水または酸性物質、アルカリ性物
質、酸化性物質、還元性物質の水溶液を加えた方が、結
晶の析出もなく、再昇温再溶解の必要が無いので工業的
には有利である。
【0021】原料とするスピログリコールは、ヒドロキ
シピバルアルデヒドとペンタエリスリトールから合成
し、スラリーから濾過単離して用いても良いし、スラリ
ーに有機溶媒を添加して、加熱溶解し洗浄処理を行って
も良い。
【0022】最終的に分離された有機層は公知の方法で
冷却し結晶を単離すればよい。有機層に不溶解分が存在
する場合には、冷却前に不溶解分を濾過する操作も適宜
組み合わせて実施する事が好ましい。冷却後、析出した
結晶は、濾過、洗浄後、適当な方法で乾燥し、樹脂原料
として用いる。
【0023】ここで、水で洗浄された脂肪族ジヒドロキ
シ化合物を含む有機溶媒を、さらに活性炭、アルミナ、
シリカ、ゼオライト、等の吸着剤と接触させることもで
きる。
【0024】本発明における、スピログリコールおよび
有機溶媒および水の混合加熱溶解、水層分離、有機層の
冷却、晶析、濾過、結晶の洗浄、乾燥等の一連の操作
は、バッチ式、ミキサーとセトラーの組み合わせ等によ
る連続式、もしくはバッチ式と連続式の組み合わせによ
る半連続式のいずれの方法でも実施することができる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、高純度なスピログリコ
ールを得ることが出来る。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例に何ら制限されるものでは
ない。
【0027】実施例1 市販のスピログリコール875gをn−ブチルアルコー
ル10リットルおよび水8.75kg中で、撹拌下75
℃で完全に溶解させ、さらに75℃で1時間撹拌した
後、撹拌を止め、2層に分離した後、水層6.34kg
を抜き出した。さらに、75℃の水3.75kgを加
え、15分間撹拌した後、撹拌を止め、2層に分離した
後、水層4.05kgを抜き出した。さらに、75℃の
水3.75kgを加え、15分間撹拌した後、撹拌を止
め、2層に分離した後、水層4.03kgを抜き出し
た。残った有機層を、5Cの濾紙を用いて濾過した後、
室温に冷却しスピログリコールを再結晶させた。ヌッチ
ェを用いて結晶を溶液と分離し、結晶を1リットルのn
−ブチルアルコールでリンスした後、真空乾燥機中60
℃で真空乾燥させて精製スピログリコール706gを得
た。得られたスピログリコールの大気中260℃、5時
間保持後の溶融ハーゼン色数は25番であった。 実施例2 実施例1においてn−ブチルアルコールの代わりにi−
ブチルアルコールを用いた以外は実施例1と同様に行っ
た。712gの精製スピログリコールを得た。得られた
スピログリコールの大気中260℃、5時間保持後の溶
融ハーゼン色数は25番であった。 実施例3 市販のスピログリコール875gをi−ブチルアルコー
ル10リットルおよび水8.75kgおよび炭酸カリウ
ム0.23g中で、撹拌下75℃で完全に溶解させ、さ
らに75℃で1時間撹拌した後、撹拌を止め、2層に分
離した後、水層6.65kgを抜き出した。さらに、7
5℃の水3.75kgを加え、15分間撹拌した後、撹
拌を止め、2層に分離した後、水層4.15kgを抜き
出した。再び、75℃の水3.75kgを加え、15分
間撹拌した後、撹拌を止め、2層に分離した後、水層
4.02kgを抜き出した。さらに、75℃の水3.7
5kgを加え、15分間撹拌した後、撹拌を止め、2層
に分離した後、水層4.23kgを抜き出した。残った
有機層を5Cの濾紙を用いて濾過した後、室温に冷却し
スピログリコールを再結晶させた。ヌッチェを用いて結
晶を溶液と分離し、結晶を1リットルのi−ブチルアル
コールでリンスした後、真空乾燥機中60℃で真空乾燥
させて精製スピログリコール695gを得た。得られた
スピログリコールの大気中260℃、5時間保持後の溶
融ハーゼン色数は20番であった。 実施例4 実施例3において炭酸カリウムの代わりにホウ酸5.6
gを用いた以外は実施例3と同様に行った。683gの
精製スピログリコールを得た。得られたスピログリコー
ルの大気中260℃、5時間保持後の溶融ハーゼン色数
は20番であった。 実施例5 市販のスピログリコール875gをi−ブチルアルコー
ル10リットルおよび水8.75kgおよびホウ酸5.
6g中で、撹拌下75℃で完全に溶解させ、さらに75
℃で1時間撹拌した後、撹拌を止め、2層に分離した
後、水層6.78kgを抜き出した。さらに、75℃の
水3.75kgおよび炭酸カリウム0.1gを加え、1
5分間撹拌した後、撹拌を止め、2層に分離した後、水
層4.03kgを抜き出した。75℃の水3.75kg
を加え、15分間撹拌した後、撹拌を止め、2層に分離
した後、水層4.12kgを抜き出した。再び75℃の
水3.75kgを加え、15分間撹拌した後、撹拌を止
め、2層に分離した後、水層4.13kgを抜き出し
た。さらに、75℃の水3.75kgを加え、15分間
撹拌した後、撹拌を止め、2層に分離した後、水層4.
19kgを抜き出した。残った有機層を5Cの濾紙を用
いて濾過した後、室温に冷却しスピログリコールを再結
晶させた。ヌッチェを用いて結晶と溶液とを分離し、結
晶を1リットルのi−ブチルアルコールでリンスした
後、真空乾燥機中60℃で真空乾燥させて精製スピログ
リコール688gを得た。得られたスピログリコールの
大気中260℃、5時間保持後の溶融ハーゼン色数は1
5番であった。 実施例6 実施例3において炭酸カリウムの代わりにハイドロサル
ファイトナトリウム1.17gを用いた以外は実施例3
と同様に行った。698gの精製スピログリコールを得
た。得られたスピログリコールの大気中260℃、5時
間保持後の溶融ハーゼン色数は20番であった。 実施例7 実施例3において炭酸カリウムの代わりにハイドロサル
ファイトナトリウム4.43gおよび水酸化カリウム
4.40gを用いた以外は実施例3と同様におこない、
707gの精製スピログリコールを得た。得られたスピ
ログリコールの大気中260℃、5時間保持後の溶融ハ
ーゼン色数は15番であった。 実施例8 実施例2において水8.75kgの代わりに5%過酸化
水素水溶液8.75kgを用いた以外は実施例2と同様
に行った。698gの精製スピログリコールを得た。得
られたスピログリコールの大気中260℃、5時間保持
後の溶融ハーゼン色数は20番であった。 実施例9 市販のスピログリコール875gをi−ブチルアルコー
ル10リットルおよび5%過酸化水素水8.75kgお
よびホウ酸4.40g中で、撹拌下75℃で完全に溶解
させ、さらに75℃で1時間撹拌した後、撹拌を止め、
2層に分離した後、水層6.62kgを抜き出した。さ
らに、75℃の水3.75kgを加え、15分間撹拌し
た後、撹拌を止め、2層に分離した後、水層4.19k
gを抜き出した。再び75℃の水3.75kgを加え、
15分間撹拌した後、撹拌を止め、2層に分離した後、
水層4.22kgを抜き出した。再度75℃の水3.7
5kgを加え、15分間撹拌した後、撹拌を止め、2層
に分離した後、水層4.14kgを抜き出した。残った
有機層を5Cの濾紙を用いて濾過した後、室温に冷却し
スピログリコールを再結晶させた。ヌッチェを用いて結
晶を溶液と分離し、さらに結晶を1リットルのi−ブチ
ルアルコールでリンスした後、真空乾燥機中60℃で真
空乾燥させて精製スピログリコール711gを得た。得
られたスピログリコールの大気中260℃、5時間保持
後の溶融ハーゼン色数は15番であった。 比較例1 市販のスピログリコールの大気中、260℃、5時間保
持後の溶融ハーゼン色数は150番であった。 比較例2 市販のスピログリコール800gをメタノール10リッ
トルに温度60℃で完全に溶解させた後、室温まで冷却
しスピログリコールを再結晶させた。結晶を濾別し、結
晶とほぼ同体積のメタノールでリンスした後、真空乾燥
機中60℃で真空乾燥させて結晶560gを得た。この
結晶の大気中、260℃、5時間保持後の溶融ハーゼン
色数は35番であった。 比較例3 スピログリコールの再結晶溶媒として、メタノールの代
わりにn−ブチルアルコールを用い、スピログリコール
800gを90℃でn−ブチルアルコール10リットル
に完全に溶解させた後、室温に冷却し再結晶を行った。
結晶を濾別し、結晶とほぼ同体積のn−ブチルアルコー
ルでリンスした後、真空乾燥機中60℃で真空乾燥させ
て結晶700gを得た。この結晶の大気中、260℃、
5時間保持後の溶融ハーゼン色数は40番であった。 比較例4 スピログリコールの再結晶溶媒として、メタノールの代
わりにi−ブチルアルコールを用い、スピログリコール
800gを90℃でi−ブチルアルコール10リットル
に完全に溶解させた後、室温に冷却し再結晶を行った。
結晶を濾別し、結晶とほぼ同体積のi−ブチルアルコー
ルでリンスした後、真空乾燥機中60℃で真空乾燥させ
て結晶700gを得た。この結晶の大気中、260℃、
5時間保持後の溶融ハーゼン色数は35番であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小西 隆 茨城県つくば市和台22番地 三菱瓦斯化学 株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4C071 AA04 BB01 CC14 DD27 EE06 FF16 GG01 GG03 KK16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピログリコールを、水および水と分離
    する有機溶媒に加熱溶解混合し不純物を水層に抽出し、
    水層を分離した後、有機層を冷却して再結晶する事によ
    る、大気中260℃で5時間保持後の溶融ハーゼン色数
    が30番以下であるスピログリコールの製造方法
  2. 【請求項2】 有機溶媒がC4〜C10の脂肪族アルコ
    ールである請求項1記載のスピログリコールの製造方法
  3. 【請求項3】 有機層の水による混合および分離する洗
    浄が1回以上であることを特徴とする請求項1記載のス
    ピログリコールの製造方法
  4. 【請求項4】 酸性物質、アルカリ性物質、酸化性物
    質、還元性物質の群から選択される1種または2種以上
    の化合物を含む水溶液で不純物を抽出洗浄する工程が、
    1回もしくは2回以上である請求項1または3記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 酸性物質、アルカリ性物質、酸化性物
    質、還元性物質の群から選択される1種または2種以上
    の化合物を含む水溶液で不純物を抽出洗浄する工程の
    後、更に水で1回以上洗浄、水層分離し、有機層を冷却
    する事を特徴とする請求項4記載の方法。
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