JP2000006748A - 頭部保護エアバッグ装置 - Google Patents

頭部保護エアバッグ装置

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JP2000006748A
JP2000006748A JP10172864A JP17286498A JP2000006748A JP 2000006748 A JP2000006748 A JP 2000006748A JP 10172864 A JP10172864 A JP 10172864A JP 17286498 A JP17286498 A JP 17286498A JP 2000006748 A JP2000006748 A JP 2000006748A
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airbag
wire
pillar
head
bag
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Takuya Otsuka
卓也 大塚
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車体がロールオーバーした際にもエアバッグ袋
体を乗員と車室側部との間に確実に展開する。 【解決手段】エアバッグ袋体16にはワイヤ取付部60
が形成されており、ワイヤ取付部60内にはワイヤ62
が挿通支持されている。ボデーインナパネル27のフロ
ントサイドドア枠部28にはワイヤガイド64が配設さ
れており、ロッカ66には、モータユニット68が配設
されている。モータユニット68のプリー68Aには、
ワイヤ62の両端部62A、62Bが固定されており、
コントロールユニット21は、ロールオーバー検出セン
サ17により所定のロール状態を越えたのロール状態が
検出された場合に、モータユニット68作動させ、エア
バッグ袋体16の展開部前方下端及び展開部後方下端を
引き下げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体がロールオー
バーした場合に、ピラー部からルーフサイドレール部に
沿ってエアバッグ袋体をカーテン状に膨張させる頭部保
護エアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車体側部への所定の高荷重作用時におけ
る前席に着座した乗員の頭部の保護性能を向上させるべ
く、フロントピラー部からルーフサイドレール部に跨が
って折り畳み状態で格納されたエアバッグ袋体を、サイ
ドウインドガラスに沿ってカーテン状に膨張させる乗員
保護装置が既に提案されている。以下、この種の乗員保
護装置を開示したWO 96/26087号公報に示さ
れる構成について説明する。
【0003】図7に示される如く、この乗員保護装置1
00は、フロントピラー部102からルーフサイドレー
ル部104に跨がって配設された長尺状のダクト106
と、このダクト106内に折り畳み状態で格納されると
共に前端固定点108及び後端固定点110にて車体側
に固定されたエアバッグ袋体112と、ホース114を
介してダクト106の後端部と接続されると共に車体側
部への所定の高荷重作用時にガスを噴出するインフレー
タ116と、一端部が車体側に固定されると共に他端部
がエアバッグ袋体112の後端部に固定された帯状のス
トラップ118と、を主要構成要素として構成されてい
る。さらに、エアバッグ袋体112は、各々略円筒状に
形成されかつ略車両上下方向を長手方向として配置され
た複数のセル120を連接させることにより構成されて
いる。
【0004】上記構成によれば、車体側部への所定の高
荷重作用時になると、インフレータ116からガスが噴
出される。このため、噴出されたガスは、ホース114
及びダクト106を介して折り畳み状態のエアバッグ袋
体112の各セル120内へ流入される。その結果、各
セル120が略車両上下方向を長手方向として略円筒状
に膨張し、これによりエアバッグ袋体112がウインド
ガラス122に沿ってカーテン状に膨張される。さら
に、エアバッグ袋体112の後端部はストラップ118
を介して車体側に連結されているため、エアバッグ袋体
112の後端側は確実にセンタピラー部124の上部内
側に配置されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような頭部保護エアバッグ装置においては、車体がロ
ールオーバーした際にもエアバッグ袋体を展開させるこ
とで、乗員頭部を効果的に保護することができるが、こ
の場合には、車体のロールオーバーにより乗員が車室側
部に接近し、乗員頭部と車室側部との間の隙間が狭くな
ることがあり、この狭い隙間にエアバッグ袋体を展開さ
せる必要がある。
【0006】本発明は上記事実を考慮し、車体がロール
オーバーした際にもエアバッグ袋体を乗員頭部と車室側
部との間に確実に展開可能な頭部保護エアバッグ装置を
得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、Aピラーからルーフサイドレールに跨がってカーテ
ン状に展開するエアバッグ袋体を有する頭部保護エアバ
ッグ装置において、車体のロールオーバーを検出するロ
ールオーバー検出手段と、該ロールオーバー検出手段に
よりロールオーバーが検出された場合に前記エアバッグ
袋体の展開部前方下端及び展開部後方下端を引き下げる
エアバッグ袋体引下げ手段と、を有することを特徴とす
る。
【0008】従って、ロールオーバー検出手段によって
車体のロールオーバーが検出されると、エアバッグ袋体
引下げ手段によって、エアバッグ袋体の展開部前方下端
及び展開部後方下端が引き下げられるので、乗員頭部が
車室側部に接近し、乗員頭部と車室側部との隙間が狭い
場合においてもエアバッグ袋体を乗員頭部と車室側部と
の間に確実に展開することができる。
【0009】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
頭部保護エアバッグ装置において、前記エアバッグ袋体
引下げ手段は、前記エアバッグ袋体の展開部下端に前後
方向に沿って形成されたワイヤ取付部と、中間部が前記
ワイヤ取付部に支持され、他の部位がボデーインナパネ
ルのドア枠部に沿って配設されたワイヤと、前記ドア枠
部の下部に配設され、エアバッグ袋体展開時に前記ワイ
ヤを巻き取るためのワイヤ巻き取り手段と、を有するこ
とを特徴とするとする。
【0010】従って、ロールオーバー検出手段によって
車体のロールオーバーが検出されると、ワイヤ巻き取り
手段が作動し、ボデーインナパネルのドア枠部に沿って
配設されたワイヤがワイヤ巻き取り手段に巻き取られ
る。この結果、ワイヤの中間部が支持されたワイヤ取付
部を介してエアバッグ袋体の展開部下端が引き下げられ
るので、乗員頭部が車室側部に接近し、乗員頭部と車室
側部との隙間が狭い場合においてもエアバッグ袋体を乗
員頭部と車室側部との間に確実に展開することができ
る。また、エアバッグ袋体引下げ手段を、ワイヤ取付
部、ワイヤ及びワイヤ巻き取り手段から成る簡単な構成
とすることができる。
【0011】請求項3記載の本発明は、請求項2記載の
頭部保護エアバッグ装置において、前記Aピラーに沿っ
て配設され、前記Aピラーへ前記ワイヤを移動可能に保
持すると共に、エアバッグ袋体展開力によって前記ワイ
ヤの保持を解除する少なくとも一個の補助ワイヤガイド
部材を有することを特徴とする。
【0012】従って、請求項2記載の内容に加えて、ワ
イヤがAピラーに沿って配設された補助ワイヤガイド部
材に保持された状態で巻き取られることにより、Aピラ
ーに沿ってワイヤが下方へ移動する。このため、ワイヤ
に連結されたエアバッグ袋体の展開部前方下端が、車室
外方へ膨出したAピラーの車室内側ラインに沿って下方
へ移動する。この結果、展開時のエアバッグ袋体の展開
部前方下端の車幅方向内側への変位を抑制することがで
き、乗員頭部が車室側部に接近し、乗員頭部と車室側部
との隙間が狭い場合においてもエアバッグ袋体を乗員頭
部と車室側部との間に確実に展開することができる。ま
た、展開するエアバッグ袋体の展開力が補助ワイヤガイ
ド部材に作用すると、ワイヤの車体への保持が解除され
るため、補助ワイヤガイド部材はエアバッグ袋体の展開
の邪魔にはならない。
【0013】請求項4記載の本発明は、請求項2記載の
頭部保護エアバッグ装置において、前記ワイヤの前端が
前記エアバッグ袋体の前端固定点近傍に固定され、前記
ワイヤ巻き取り手段がBピラー下部に固定されており、
Aピラーの上端部に配設され、前記Aピラーへ前記ワイ
ヤを移動可能に保持すると共に、エアバッグ袋体展開力
によって前記ワイヤの保持を解除する一個の補助ワイヤ
ガイド部材を有することを特徴とする。
【0014】従って、請求項2記載の内容に加えて、A
ピラーの上端部に設けた補助ワイヤガイド部材が、エア
バッグ袋体展開時の一時的な固定点になるため、エアバ
ッグ袋体の展開部前方下端より先に、エアバッグ袋体の
展開部後方下端がBピラーに沿って下方へ移動すること
ができる。この結果、エアバッグ袋体の下端縁部が、後
側斜め上方から乗員頭部と車室側部との間に進入するた
め、エアバッグ袋体が乗員頭部と車室側部との間に入り
易くなると共にワイヤの配線を簡素化できる。
【0015】請求項5記載の本発明は、請求項1から請
求項4の何れかに記載の頭部保護エアバッグ装置におい
て、前記エアバッグ袋体の膨張展開より先に前記ワイヤ
巻き取り手段を作動させることを特徴とする。
【0016】従って、請求項1から請求項4の何れかに
記載の内容に加えて、ワイヤ巻き取り手段によりワイヤ
を巻き取り、エアバッグ袋体を引下げ、エアバッグ袋体
を乗員頭部と車室側部との間に介在させてから、前記エ
アバッグ袋体を膨張展開させることが可能になるため、
車体のロールオーバーによって乗員頭部が車室側部に接
近し、乗員頭部と車室側部との隙間が狭い場合において
もエアバッグ袋体を乗員頭部と車室側部との間に確実に
展開することができる。
【0017】請求項6記載の本発明は、請求項1から請
求項4の何れかに記載の頭部保護エアバッグ装置におい
て、側突時に、前記エアバッグ袋体の展開と同時に前記
ワイヤ巻き取り手段を作動させることを特徴とする。
【0018】従って、請求項1から請求項4の何れかに
記載の内容に加えて、側突時には、エアバッグ袋体が展
開膨張すると共に、ワイヤ巻き取り手段によりワイヤを
巻き取り、エアバッグ袋体を引下げ、乗員の頭部と車室
側部との間に介在させるため、側突時にも、エアバッグ
袋体を乗員の頭部と車室側部との間に確実に挿入するこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の頭部保護エアバッグ装置
の第1実施形態を図1及び図2に従って説明する。
【0020】なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢
印UPは車両上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示
す。
【0021】図2に示される如く、頭部保護エアバッグ
装置10は、側突状態を検出するための加速度センサ等
からなる側突検出センサ12と、作動することによりガ
スを噴出する円柱状のインフレータ14と、所定の折り
畳み方で折り畳まれたエアバッグ袋体16と、ロールオ
ーバー検出手段としてのロールオーバー検出センサ17
と、を備えている。側突検出センサ12は、センタピラ
ー(Bピラー)18の下端部付近に配設されており、所
定値以上の側突荷重が車体側部に作用した場合に側突状
態を検出するようになっている。また、ロールオーバー
検出センサ17はセンタピラー18の上端部付近に配設
されており、車体のロール状態を検出するようになって
いる。
【0022】インフレータ14はフロントピラー(Aピ
ラー)20のインストルメントパネル(図示省略)との
接続部付近に配設されており、前述した側突検出センサ
12及びロールオーバー検出センサ17に接続されたコ
ントロールユニット21と接続されている。従って、側
突検出センサ12が側突状態を検出した場合、または、
ロールオーバー検出センサ17により所定のロール状態
を越えたロール状態が検出された場合に、コントロール
ユニット21によりインフレータ14が作動されるよう
になっている。
【0023】なお、バッグ袋体16は、基布の外面全面
に、気密性の高い樹脂、例えばシリコン系樹脂に、ナイ
ロンや炭素等から成る微細な繊維を混入し、引っ張り強
度を上げたコーティング材が塗布されている。
【0024】図1に示される如く、エアバッグ袋体16
は展開状態で略平行四辺形状のエアカーテン状となって
おり、ボデーインナパネル27に形成されたフロントサ
イドドア枠部28の上部及びセンタピラー18の上部を
覆うようになっている。エアバッグ袋体16には、側面
視で前席着座乗員74の頭部74A(図2参照)の側方
と、センタピラー18の上部の側方に展開する膨張室4
0、42、44、46を備えている。なお、膨張室4
0、42、44、46の各間には、それぞれエアバッグ
袋体16の前端固定点と後端固定点とを結ぶテンション
ラインTを横切りバッグ上下方向を長手方向とする複数
の非膨張部48が所定の間隔で形成されている。また、
インフレータ14と各膨張室40、42、44、46は
ガス供給通路52によって連結されており、ガス供給通
路52はエアバッグ袋体16の上側周縁部16Aに沿っ
て形成されている。
【0025】また、エアバッグ袋体16の上側周縁部1
6Aには、前後方向に所定の間隔で、取付部16Bが突
出形成されており、エアバッグ袋体16は、これらの取
付部16Bにおいて、フロントピラー20のインナパネ
ル及びルーフサイドレール56のインナパネルに固定さ
れている。
【0026】図2に示される如く、所定の折り畳み方で
長尺状に折り畳まれたエアバッグ袋体16の前部は、フ
ロントピラー20の車室内側部を構成するフロントピラ
ーガーニッシュ(図示省略)内に格納されており、エア
バッグ袋体16の後部は、ルーフサイドレール56の車
室内側部を構成するルーフヘッドライニング(図示省
略)内に格納されている。従って、エアバッグ袋体16
はエアバッグ袋体展開時に、フロントピラーガーニッシ
ュとルーフヘッドライニングを押し開いて車室内に展開
するようになっている。
【0027】図1に示される如く、エアバッグ袋体16
の展開部下端16Cには、前後方向に沿ってエアバッグ
袋体引下げ手段としてのワイヤ取付部60が形成されて
いる。このワイヤ取付部60は、エアバッグ袋体16の
基布と同じ基布で構成されており、基布を下端で折り返
し、上端縁部を膨張室40、42、44の下部に縫合、
接着等によって固定した構成になっている。また、ワイ
ヤ取付部60内には、エアバッグ袋体引下げ手段として
のワイヤ62が前後方向へ相対移動可能に挿通支持され
ている。
【0028】フロントサイドドア枠部28には、ワイヤ
62が挿通された複数のワイヤガイド64が配設されて
いる。これらのワイヤガイド64の脚部64Aは、展開
状態となったエアバッグ袋体16より下方の部位におい
て、センタピラー18、フロントピラー20、ロッカ6
6に所定の間隔で穿設された取付孔68に嵌合されてい
る。また、ワイヤガイド64の頭部64Bは、リング状
になっており、ワイヤ62をフロントサイドドア枠部2
8に沿って移動可能に保持している。
【0029】ロッカ66の前後方向中間部には、エアバ
ッグ袋体引下げ手段のワイヤ巻き取り手段としてのモー
タユニット68が配設されており、このモータユニット
68のプリー68Aには、ワイヤ62の両端部62A、
62Bがそれぞれ固定されている。モータユニット68
はコントロールユニット21に接続されており、コント
ロールユニット21によりモータユニット68が作動さ
れると、プリー68Aによって、ワイヤ62の前方側端
部62Aが後方(図1の矢印A方向)へ、ワイヤ62の
後方側端部62Bが前方(図1の矢印B方向)へ巻き上
げられるようになっている。
【0030】コントロールユニット21は、ロールオー
バー検出センサ17により所定のロール状態T1を越え
たロール状態が検出された場合に、モータユニット68
を作動させるようになっていると共に、コントロールユ
ニット21は、ロールオーバー検出センサ17により所
定のロール状態T2(T1<T2)を越えたのロール状
態が検出された場合に、インフレータ14を作動させる
ようになっている。従って、エアバッグ袋体の膨張展開
より先にモータユニット68によってワイヤ62が巻き
上げられるようになっている。
【0031】また、本実施形態の頭部保護エアバッグ装
置10においては、他車両等が車体側面に衝突する所謂
側突時に、側突検出センサ12により、例えば所定値以
上の加速度が検出された場合に、コントロールユニット
21が、インフレータ14を作動させると同時にモータ
ユニット68も作動させるようになっている。
【0032】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0033】本実施形態の頭部保護エアバッグ装置10
では、コントロールユニット21は、ロールオーバー検
出センサ17により所定のロール状態T1を越えたロー
ル状態が検出された場合に、モータユニット68を作動
させる。この結果、プリー68Aによって、ボデーイン
ナパネル27のフロントサイドドア枠部28に沿って配
設されたワイヤ62が図1の矢印A方向及び矢印B方向
へ巻き上げられ、ワイヤ62の中間部が支持されたワイ
ヤ取付部60が固定されているエアバッグ袋体16の展
開部下端が下方へ引き下げられる。また、コントロール
ユニット21は、ロールオーバー検出センサ17により
所定のロール状態T2(T1<T2)を越えたロール状
態が検出された場合に、インフレータ14を作動させ
る。この結果、エアバッグ袋体16は、インフレータ1
4から噴出されたガスによって所定の形状に膨張展開す
る。
【0034】従って、乗員頭部が車室側部に接近し、乗
員頭部と車室側部との隙間が狭い場合においても、ワイ
ヤ62によって、エアバッグ袋体16を乗員頭部と車室
側部との間に挿入させることで、エアバッグ袋体16を
乗員頭部と車室側部との間に確実に膨張展開させること
ができる。
【0035】また、本実施形態では、エアバッグ袋体引
下げ手段を、ワイヤ取付部60、ワイヤ62及びモータ
ユニット68から成る簡単な構成とすることができる。
【0036】一方、本実施形態の頭部保護エアバッグ装
置10においては、側突時に、側突検出センサ12によ
り所定値以上の加速度が検出された場合には、コントロ
ールユニット21が、インフレータ14を作動させると
同時にモータユニット68を作動させる。この結果、側
突時においてもエアバッグ袋体16を乗員頭部と車室側
部との間に確実に膨張展開させることができる。
【0037】なお、側突時におけるワイヤ62の巻き上
げ速度を上げるため、モータユニット68に代えて、ガ
ス圧等によって作動する他のワイヤ巻き取り手段を使用
しても良い。
【0038】また、本実施形態では、コントロールユニ
ット21において、ロールオーバー検出センサ17によ
り所定のロール状態T1を越えたロール状態が検出され
た場合に、モータユニット68を作動させ、ロールオー
バー検出センサ17により所定のロール状態T2(T1
<T2)を越えたロール状態が検出された場合に、イン
フレータ14を作動させるようにしたが、これに代え
て、コントロールユニット21において、ロールオーバ
ー検出センサ17により所定のロール状態T3を越えた
ロール状態が検出された場合に、モータユニット68と
インフレータ14とを同時に作動させる構成としても良
い。また、コントロールユニット21において、ロール
オーバー検出センサ17により所定のロール状態T4を
越えたロール状態が検出された場合に、インフレータ1
4を作動させ、ロールオーバー検出センサ17により所
定のロール状態T5(T4<T5)を越えたロール状態
が検出された場合に、モータユニット68を作動させる
ようにしても良い。
【0039】次に、本発明の頭部保護エアバッグ装置の
第2実施形態を図3及び図4に従って説明する。
【0040】なお、第1実施形態と同一部材に付いて
は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0041】図3に示される如く、本実施形態において
は、フロントピラー20に沿って所定の間隔で、補助ワ
イヤガイド部材としての補助ワイヤガイド70が配設さ
れている。各補助ワイヤガイド70の脚部70Aは、フ
ロントピラー20のインナパネルに穿設された取付孔7
2に係合されており、エアバッグ袋体展開力が作用した
場合には取付孔72から抜けるようになっている。ま
た、各補助ワイヤガイド70の頭部70Bは、リング状
になっており、ワイヤ62をフロントピラー20に沿っ
て移動可能に保持している。
【0042】従って、展開時、エアバッグ袋体16の展
開部前方下端は、先ず、図4に一点鎖線で示すように、
フロントピラー20沿いに最上部の補助ワイヤガイド7
0に向かって下降し、最上部の補助ワイヤガイド70の
頭部70Bに当接すると、最上部の補助ワイヤガイド7
0の脚部70Aが取付孔72から抜けるようになってい
る。次に、図4に二点鎖線で示すように、エアバッグ袋
体16の展開部前方下端は、フロントピラー20沿いに
上から2番目の補助ワイヤガイド70に向かって下降
し、2番目の補助ワイヤガイド70の頭部70Bに当接
すると、2番目の補助ワイヤガイド70の脚部70Aが
取付孔72から抜けるようになっている。さらに、図4
に三点鎖線で示すように、エアバッグ袋体16の展開部
前方下端は、フロントピラー20沿いに上から3番目の
補助ワイヤガイド70に向かって下降し、3番目の補助
ワイヤガイド70の頭部70Bに当接すると、3番目の
補助ワイヤガイド70の脚部70Aが取付孔72から抜
けるようになっている。
【0043】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0044】本実施形態では、エアバッグ袋体16が展
開する際に、ワイヤ62の前方側の部位62Cは、補助
ワイヤガイド70の頭部70B内を通して巻き取られる
と共に、エアバッグ袋体16の展開部前方下端が上方か
ら順に補助ワイヤガイド70をフロントピラー20から
外しつつ下降する。この結果、図4に示される如く、エ
アバッグ袋体16の展開部前方下端は、車室外方へ膨出
したフロントピラー20の車室内側ラインLに沿って下
方へ下降して行く。
【0045】従って、展開時のエアバッグ袋体16の展
開部前方下端の車幅方向内側への変位を抑制することが
でき、乗員74の頭部74Aが車室側部に接近し、乗員
74の頭部74Aと車室側部との隙間が狭い場合におい
ても、エアバッグ袋体16を乗員74の頭部74Aと車
室側部との間に確実に膨張展開させることができる。
【0046】また、展開するエアバッグ袋体16の展開
力が補助ワイヤガイド70に作用すると、補助ワイヤガ
イド70の脚部70Aが取付孔72から抜け、ワイヤ6
2の車体への保持が解除されるため、補助ワイヤガイド
部材70はエアバッグ袋体16の展開の邪魔にはならな
い。
【0047】なお、本実施形態では、補助ワイヤガイド
部材としての補助ワイヤガイド70を3個設けたが、補
助ワイヤガイド70の数は3個に限定されず、少なくと
も1個あれば良い。
【0048】次に、本発明の頭部保護エアバッグ装置の
第3実施形態を図5及び図6に従って説明する。
【0049】なお、第1実施形態と同一部材に付いて
は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0050】図5に示される如く、本実施形態では、ワ
イヤ62の前端部62Dがエアバッグ袋体の前端固定点
16D近傍に固定されたピン76に連結されており、ワ
イヤ62の後端部62Eが、センタピラー18の下端部
近傍に固定されたモータユニット68のプリー68Aに
連結されている。なお、本実施形態は、フロントピラー
20の上端部に補助ワイヤガイド70を1個配設すると
共に、センタピラー18の中間部にワイヤガイド64を
1個配設した構成となっている。
【0051】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0052】本実施形態では、図6に示される如く、モ
ータユニット68が作動し、ワイヤ62が巻き取られる
と、フロントピラー20の上端部に設けた補助ワイヤガ
イド70が、エアバッグ袋体展開時の一時的な固定点に
なるため、エアバッグ袋体16の展開部前方下端60B
より先に、エアバッグ袋体16の展開部後方下端60A
がセンタピラー18に沿って下方へ移動する。
【0053】従って、エアバッグ袋体16の展開下部
は、乗員74の頭部74Aに対して後側斜め上方(図6
の矢印D方向)から、乗員74の頭部74Aと車室側部
との間に侵入するため、エアバッグ袋体16を乗員74
の頭部74Aと車室側部との間へ侵入し易くなると共に
ワイヤ62の配線を簡素化できる。
【0054】なお、エアバッグ袋体16の展開部の前端
が、フロントピラー20沿いに補助ワイヤガイド70に
向かって下降し、エアバッグ袋体16の展開部が補助ワ
イヤガイド70の頭部70Bに当接すると、補助ワイヤ
ガイド70の脚部70Aがフロントピラー20の取付孔
72から抜けるため、その後、エアバッグ袋体16は図
6に二点鎖線で示す展開形状となる。
【0055】以上に於いては、本発明を特定の実施形態
について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々
の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかで
ある。例えば、上記各実施形態では、ワイヤ取付部60
を、エアバッグ袋体16の基布と同じ基布で構成した
が、基布に代えて、他の布材を使用しても良い。また、
樹脂パイプ等の他の部材をエアバッグ袋体16の展開下
部に固定することでワイヤ取付部を構成しても良い。
【0056】また、上記実施形態では、補助ワイヤガイ
ド部材としての補助ワイヤガイド70は、エアバッグ袋
体展開力が作用した場合に脚部70Aがフロントピラー
20の取付孔72から抜けることで、車体へのワイヤ6
2の保持を解除する構成としたが、これに代えて、エア
バッグ袋体展開力が作用した場合に頭部70Bが破断し
て、車体へのワイヤ62の保持を解除する構成としても
良い。なお、補助ワイヤガイド70の頭部70Bの形状
はリング状に限定されず、フック形状等の他の保持形状
でも良い。
【0057】
【発明の効果】以上説明した如く、請求項1記載の本発
明の頭部保護エアバッグ装置は、車体がロールオーバー
した際にもエアバッグ袋体を乗員頭部と車室側部との間
に確実に展開できるという優れた効果を有する。
【0058】また、請求項2記載の本発明の頭部保護エ
アバッグ装置は、請求項1記載の効果に加えて、エアバ
ッグ袋体引下げ手段を簡単な構成とすることができると
いう優れた効果を有する。
【0059】また、請求項3記載の本発明の頭部保護エ
アバッグ装置は、請求項2記載の効果に加えて、展開時
に、エアバッグ袋体の展開部前方下端の車幅方向内側へ
の変位を抑制することができるという優れた効果を有す
る。
【0060】また、請求項4記載の本発明の頭部保護エ
アバッグ装置は、請求項2記載の効果に加えて、エアバ
ッグ袋体が乗員頭部と車室側部との間に入り易くなると
共にワイヤの配線を簡素化できるという優れた効果を有
する。
【0061】また、請求項5記載の本発明は、請求項1
から請求項4の何れかに記載の効果に加えて、車体のロ
ールオーバーによって乗員頭部と車室側部との間の隙間
が小さくなった場合にも、エアバッグ袋体を乗員頭部と
車室側部との間に容易に挿入することができるという優
れた効果を有する。
【0062】また、請求項6記載の本発明は、請求項1
から請求項4の何れかに記載の効果に加えて、側突時に
も、エアバッグ袋体を乗員頭部と車室側部との間に確実
に挿入することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る頭部保護エアバッ
グ装置におけるエアバッグ袋体の展開状態を一部断面で
示す車両斜め内側前方から見た斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る頭部保護エアバッ
グ装置におけるエアバッグ袋体の格納状態を示す概略側
面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る頭部保護エアバッ
グ装置におけるエアバッグ袋体の展開状態を一部断面で
示す車両斜め内側前方から見た斜視図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る頭部保護エアバッ
グ装置におけるエアバッグ袋体の展開状態を示す概略正
面図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る頭部保護エアバッ
グ装置におけるエアバッグ袋体の格納状態を示す概略側
面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る頭部保護エアバッ
グ装置におけるエアバッグ袋体の展開途中を示す概略側
面図である。
【図7】従来の実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置
におけるエアバッグ袋体の展開完了状態を示す概略側面
図である。
【符号の説明】
10 頭部保護エアバッグ装置 12 側突検出センサ 14 インフレータ 16 エアバッグ袋体 17 ロールオーバー検出センサ(ロールオーバー検
出手段) 18 センタピラー(Bピラー) 20 フロントピラー(Aピラー) 21 コントロールユニット 27 ボデーインナパネル 28 フロントサイドドア枠部 60 ワイヤ取付部(エアバッグ袋体引下げ手段) 62 ワイヤ(エアバッグ袋体引下げ手段) 64 ワイヤガイド 68 モータユニット(エアバッグ袋体引下げ手段、
ワイヤ巻き取り手段) 70 補助ワイヤガイド(補助ワイヤガイド部材)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Aピラーからルーフサイドレールに跨が
    ってカーテン状に展開するエアバッグ袋体を有する頭部
    保護エアバッグ装置において、 車体のロールオーバーを検出するロールオーバー検出手
    段と、 該ロールオーバー検出手段によりロールオーバーが検出
    された場合に前記エアバッグ袋体の展開部前方下端及び
    展開部後方下端を引き下げるエアバッグ袋体引下げ手段
    と、 を有することを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  2. 【請求項2】 前記エアバッグ袋体引下げ手段は、 前記エアバッグ袋体の展開部下端に前後方向に沿って形
    成されたワイヤ取付部と、 中間部が前記ワイヤ取付部に支持され、他の部位がボデ
    ーインナパネルのドア枠部に沿って配設されたワイヤ
    と、 前記ドア枠部の下部に配設され、エアバッグ袋体展開時
    に前記ワイヤを巻き取るためのワイヤ巻き取り手段と、 を有することを特徴とする請求項1記載の頭部保護エア
    バッグ装置。
  3. 【請求項3】 前記Aピラーに沿って配設され、前記A
    ピラーへ前記ワイヤを移動可能に保持すると共に、エア
    バッグ袋体展開力によって前記ワイヤの保持を解除する
    少なくとも一個の補助ワイヤガイド部材を有することを
    特徴とする請求項2記載の頭部保護エアバッグ装置。
  4. 【請求項4】 前記ワイヤの前端が前記エアバッグ袋体
    の前端固定点近傍に固定され、前記ワイヤ巻き取り手段
    がBピラー下部に固定されており、Aピラーの上端部に
    配設され、前記Aピラーへ前記ワイヤを移動可能に保持
    すると共に、エアバッグ袋体展開力によって前記ワイヤ
    の保持を解除する一個の補助ワイヤガイド部材を有する
    ことを特徴とする請求項2記載の頭部保護エアバッグ装
    置。
  5. 【請求項5】 前記エアバッグ袋体の膨張展開より先に
    前記ワイヤ巻き取り手段を作動させることを特徴とする
    請求項1から請求項4の何れかに記載の頭部保護エアバ
    ッグ装置。
  6. 【請求項6】 側突時に、前記エアバッグ袋体の展開と
    同時に前記ワイヤ巻き取り手段を作動させることを特徴
    とする請求項1から請求項4の何れかに記載の頭部保護
    エアバッグ装置。
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