JP2000006406A - 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置

Info

Publication number
JP2000006406A
JP2000006406A JP17477398A JP17477398A JP2000006406A JP 2000006406 A JP2000006406 A JP 2000006406A JP 17477398 A JP17477398 A JP 17477398A JP 17477398 A JP17477398 A JP 17477398A JP 2000006406 A JP2000006406 A JP 2000006406A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
flow path
liquid flow
discharge
concave portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17477398A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumi Yoshihira
文 吉平
Toshio Kashino
俊雄 樫野
Kiyomitsu Kudo
清光 工藤
Satoshi Shimazu
聡 島津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP17477398A priority Critical patent/JP2000006406A/ja
Priority to US09/333,003 priority patent/US6217157B1/en
Priority to CA002275113A priority patent/CA2275113C/en
Priority to EP99111886A priority patent/EP0967079B1/en
Priority to AU35805/99A priority patent/AU3580599A/en
Priority to KR10-1999-0023197A priority patent/KR100394920B1/ko
Priority to DE69922085T priority patent/DE69922085T2/de
Priority to CNB991086732A priority patent/CN1160193C/zh
Publication of JP2000006406A publication Critical patent/JP2000006406A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14016Structure of bubble jet print heads
    • B41J2/14032Structure of the pressure chamber
    • B41J2/14064Heater chamber separated from ink chamber by a membrane

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐出液の種類に関係なく、吐出安定性、耐久
性及び吐出液のリフィルを向上させる。 【解決手段】 気泡発生領域7における気泡6の発生に
よって生じた圧力より、気泡発生領域7上に設けられた
可動分離膜5の凹部8が第1の液流路3側に押し込ま
れ、気泡6の消泡により復帰する構成であり、凹部8の
支点には変形しない角部8aが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギー等に
よる気泡の発生によって、所望の液体を吐出する液体吐
出ヘッドに関し、特に、気泡の発生を利用して変位する
可動分離膜を用いる液体吐出ヘッドに関する。
【0002】なお、本発明における「記録」とは、文字
や図形等のように意味を持つ画像を被記録媒体に対して
付与することだけでなく、パターン等のように意味を持
たない画像を付与することをも意味するものである。
【0003】
【従来の技術】熱等のエネルギーをインクに与えること
で、インクに急峻な体積変化(気泡の発生)を伴う状態
変化を生じさせ、この状態変化に基づく作用力によって
吐出口からインクを吐出し、これを被記録媒体上に付着
させて画像形成を行なうインクジェット記録方法、いわ
ゆるバブルジェット記録方法が従来から知られている。
このバブルジェット記録方法を用いる記録装置には、特
公昭61−59911号公報や特公昭61−59914
号公報に開示されているように、インクを吐出するため
の吐出口と、この吐出口に連通するインク流路と、イン
ク流路内に配されたインクを吐出するためのエネルギー
発生手段としての発熱体(電気熱変換体)とが一般的に
設けられている。
【0004】上記のような記録方法によれば、品位の高
い画像を高速、低騒音で記録することができるととも
に、この記録方法を行うヘッドではインクを吐出するた
めの吐出口を高密度に配置することができるため、小型
の装置で高解像度の記録画像、さらにカラー画像をも容
易に得ることができる等の多くの優れた点を有してい
る。このため、このバブルジェット記録方法は近年、プ
リンター、複写機、ファクシミリ等の多くのオフィス機
器に利用されており、さらに、捺染装置等の産業用シス
テムにまで利用されるようになってきている。
【0005】他方、従来のバブルジェット記録方法にお
いては、発熱体がインクに接した状態で加熱を繰り返す
ため、発熱体の表面にインクの焦げによる堆積物が発生
する場合があった。また、吐出すべき液体が熱によって
劣化しやすい液体の場合や十分に発泡が得られにくい液
体の場合においては、前述の発熱体による直接加熱気泡
形成では、良好な吐出が行われない場合もある。
【0006】これに対して、本願出願人は、特開昭55
−81172号公報に、発泡液と吐出液とを分離する可
撓性膜を介して、発泡液を熱エネルギーによって発泡さ
せて吐出液を吐出する方法を提案している。この方法に
おける可撓性膜と発泡液との構成は可撓性膜がノズルの
一部に設けられているものであるが、それに対して、ヘ
ッド全体を上下に分離する大きな膜を用いる構成が特開
昭59−26270号公報に開示されている。この大き
な膜は、液路を形成する2つの板材によって挟持される
ことによって2つの液路内の液体が互いに混合されない
ことを目的として設けられたものである。
【0007】他方、発泡液自体に特徴を持たせ、発泡特
性を考慮したものとして、吐出液よりも低沸点の液体を
用いる特開平5−229122号公報に開示されている
ものや、導電性を有する液体を発泡液として用いる特開
平4−329148号公報に開示されているものがあ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者達は、可動分
離膜の変位領域に関して従来にはない新たな課題を見出
した。つまり、本発明の液体吐出ヘッドにおける分離膜
は、第1の液流路壁と第2の液流路壁に挟持されてお
り、各ノズル当りの可動面積は液流路壁によって規制さ
れる。すなわち、第1と第2の液流路壁は、膜の変位を
規制し、ヘッド特性に大きな影響を与えていることを確
認したのである。
【0009】これは結果的に吐出効率に影響を与え、膜
自体の復帰メカニズムにも影響を与える。そこで本発明
者達は、液流路壁でなく、膜自体が変位を規制し、膜の
変位をスムーズにすることで、常に信頼性の高い吐出性
能を持ち続けることが重要であるという結論に至った。
【0010】そこで、本発明者達は、分離膜の分離機能
による効果を生かしながら、供給液体の種類に関わらず
吐出安定性及び耐久性に優れた液体吐出ヘッドを提供す
べく鋭意研究を行った。その結果、本発明者達は実質的
に伸びない分離膜に着眼し、その分離膜に凹部を設け、
凹部の変位量がすなわち吐出液の吐出量に相当すること
を見い出した。つまり、吐出量が分離膜の凹部の変位量
に応じるため、凹部の変位量を規定することで供給液体
の種類に関係なく安定した吐出が得られることが判明し
た。また、分離膜の凹部の変位量を、その凹部が最大変
位時に伸縮することのないように規定すれば、分離膜の
耐久性が向上することが判明した。さらには、凹部に変
位の為のエネルギーが付与されないときには自己復元力
を発揮させれば、吐出液のリフィルも向上することが判
明した。
【0011】また、別の観点からすれば、多種多様の液
体が吐出液として使用される場合、液流路に連通した吐
出口から、熱などのエネルギーで吐出される吐出量は、
液体の種類によってばらつく。このばらつきは、高粘度
液体になるほど大きくなる傾向にある。しかし、一つの
液体吐出ヘッドにおいて供給液体の種類に応じて吐出エ
ネルギーを可変することで吐出量を安定させる方法は複
雑になるため、実用化が難しい。したがって、供給液体
の種類に関係なく安定した吐出が得られる簡単な構造の
ヘッドを提供することも重要である。
【0012】本発明は、このような鋭意研究の結果生ま
れたもので、液滴吐出のために吐出効率を向上させるこ
とができ、更に吐出安定性及び吐出耐久性にも優れ、吐
出液滴の体積、あるいは、吐出速度を安定及び高める画
期的な液体吐出ヘッドを提供するものである。
【0013】本発明は、吐出口に連通する吐出液用の第
1液流路と、発泡液を供給あるいは移動可能に備えると
ともに気泡発生領域を含む第2の液流路と、第1及び第
2の液流路を分離する可動分離膜とを備えた液体吐出ヘ
ッドを用いて第1の液流路における吐出液の流れ方向に
関して吐出口よりも上流側に可動分離膜の変位領域を有
する液体吐出ヘッドにおいて、吐出効率、吐出安定性及
び耐久性を向上できるものである。
【0014】本発明の第1の目的は、可動性膜により吐
出液と発泡液とを分離する構成において、発泡の圧力に
よって生じた力で可動性膜を変位させて吐出液に圧力を
伝達する際に、可動分離膜の変位を安定させることによ
り、吐出効率、吐出安定性及びリフィル効率に優れた液
体吐出ヘッドを提供することにある。
【0015】また本発明の第2の目的は、上述した構成
によって、耐久性を向上することができる液体吐出ヘッ
ドを提供することにある。
【0016】また本発明の第3の目的は、上述した構成
によって、発熱体上に堆積する堆積物の量を低減すると
ともに、吐出液に対して熱的影響を与えず、効率よく液
体を吐出することができる液体吐出ヘッドを提供するこ
とにある。
【0017】また本発明の第4の目的は、吐出液の粘度
や材質組成にかかわらず、選択自由度が広い液体吐出ヘ
ッドを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の液体吐出ヘッドは、液体を吐出する吐出口に
連通する第1の液流路と、液体に気泡を発生させる気泡
発生領域を具備する第2の液流路と、前記第1の液流路
と前記第2の液流路とを互いに常に実質的に分離し前記
気泡発生領域と面する部分に凹部を有する可動分離膜と
を少なくとも有し、前記凹部の支点は、変位をしない角
部を有することを特徴とする。
【0019】もしくは、本発明の液体吐出ヘッドは、液
体を吐出する吐出口に連通する第1の液流路と、液体に
気泡を発生させる気泡発生領域を具備する第2の液流路
と、前記第1の液流路と前記第2の液流路とを互いに常
に実質的に分離し前記気泡発生領域と面する部分に凹部
を有する可動分離膜とを少なくとも有し、前記凹部の静
止状態の容積をV1、最高変位時の容積をV2とする
と、V2<V1であることを特徴としている。
【0020】(作用)上述の構成によると、気泡発生領
域における気泡の発生及び気泡の成長に伴って、気泡発
生領域上に設けられた凹部を有した可動分離膜が第1の
液流路側に変位するが、その際、凹部の支点を変位しな
い角部にしたことで、凹部の初期状態及び最大変位時の
形状は常に一定となるため、安定した吐出が得られる。
また凹部は、最大変位後、変位しない角部の自己復元力
と消泡により速やかに初期状態に戻るため、吐出液のリ
フィルが向上する。
【0021】また、V2<V1であれば、可動分離膜が
最大変位時にも伸縮することがないため、安定した吐出
が得られ、耐久性も向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0023】図1は、本発明の液体吐出ヘッドの実施の
形態を説明するための流路方向の断面図である。図2は
図1に示した可動分離膜の凹部周辺の拡大断面図であ
る。図3は図1及び図2の液体吐出ヘッドの部分破断斜
視図である。
【0024】本形態は図1に示すように、吐出口1に連
通した第1の液流路3内に、第1の共通液室143から
供給される第1の液体が満たされており、また、気泡発
生領域7を有する第2の液流路4に発熱体2によって熱
エネルギーを与えられることにより発泡する発泡用の液
体が満たされている。第1の液流路3と第2の液流路4
との間には、第1の液流路3と第2の液流路4とを互い
に分離する可動分離膜5が設けられている。可動分離膜
5の気泡発生領域7と面する部分には凹部8が設けら
れ、その凹部8の支点には角部8aが設けられており、
第1の液流路3にたるみが形成される。また、可動分離
膜5とオリフィスプレート9とは互いに密着固定され、
ここでもそれぞれの液流路内の液体が混ざり合うことは
ない。なお、第2の液流路4のうち、発熱体2の投影領
域近辺が気泡発生領域7である。
【0025】図3に示すように発熱体2は素子基板10
に複数個並んで設けられており、この素子基板10上に
第2の液流路4が各発熱体2に対応して複数配設されて
いる。また、可動分離膜5を支持する支持部材11が、
各々の第2の液流路4を区画形成する壁を兼ねている。
可動分離膜5には複数の凹部8が、各発熱体2の投影領
域近辺である気泡発生領域7に面して形成されている。
そして第1の液流路3は各々の凹部8を含むようにして
複数配設されている。但し、図3では各々の第1の液流
路3を区画形成する壁28が置かれる位置を点線で示し
ている。
【0026】本発明においては、可動分離膜5の動きに
着眼したものであって、可動分離膜5自体に凹部8を設
け、発熱体2表面に生じる気泡の成長により、可動分離
膜5の凹部8を第1の液流路3側に変位するようにし
た。
【0027】図1及び図2の(a)に示す初期状態にお
いては、第1の液流路3内の液体が毛細管力によって吐
出口1近傍まで引き込まれている。なお、本形態におい
ては、吐出口1が発熱体2の第1の液流路3への投影領
域に対し、第1の液流路3の液体流れ方向に関して下流
側に位置している。
【0028】この状態において、発熱体2(本形態にお
いては、40μm×105μmの形状を有する発熱抵抗
体)に熱エネルギーが与えられると、発熱体2が急速に
加熱され、気泡発生領域7の第2の液体に接触する表面
は第2の液体を加熱発泡させる(図1及び図2の
(b))。この加熱発泡により生じる気泡6は、米国特
許第4,723,129号に記載されているような膜沸
騰現象に基づく気泡であり、発熱体表面全域に一斉にき
わめて高い圧力を伴って発生するものである。このとき
に発生する圧力は、圧力波となって第2の液流路4内の
第2の液体を伝搬し、可動分離膜5に作用して、それに
より、可動分離膜5の凹部8が変形して、第1の液流路
3内の第2の液体の吐出が開始される。但し、凹部8の
支点に形成された角部8aは、変形に関与しない。
【0029】発熱体2の表面全体に発生した気泡6が急
速に成長していくと、膜状となる(図1及び図2の
(c))。発生初期のきわめて高い圧力による気泡6の
膨張は、可動分離膜5の凹部8をさらに変形せしめ、そ
れにより、吐出口1からの第1の液流路3内の第1の液
体の吐出が進む。
【0030】その後、さらに気泡6が成長すると、可動
分離膜5の角部8a付近をのぞいた凹部8全体が第1の
液流路3内に入り込むまで変形が進む(図1及び図2の
(d))。
【0031】その後、気泡6が収縮すると、可動分離膜
5の凹部8は変位前の位置に戻り始める(図1及び図2
の(e))。
【0032】その後可動分離膜5の凹部8は、気泡の収
縮とともに、変位しない角部8aがもたらす自己復元力
により、速やかに図1及び図2の(f)に示す初期状態
に戻るため、第1の液流路3内のリフィルが促進され
る。
【0033】また、消泡に伴い、可動分離膜5の凹部8
が第2の液流路4内に変位するため、第2の液流路4内
の空間は狭くなり、発泡液の充填量は少量になり、リフ
ィルは速やかに完了する。
【0034】また、凹部8の角部8aが、発泡による変
位直後のリバウンドを抑制する働きがあるため、凹部8
は変位後直ちに初期状態に戻るので、高速駆動が可能と
なる。
【0035】図4は本発明の液体吐出ヘッドの、可動分
離膜5の凹部8を拡大した流路方向の断面図で、(a)
が初期状態、(b)が最大変位時の状態を示す。また図
5は、可動分離膜5の凹部8の支点に角部がなく最大変
位時の形状が異なる比較例で、(a)が初期状態、
(b)が凹部の最大変位時の状態を示す。また、図6は
本発明の液体吐出ヘッドの、発熱体と水平方向の流路断
面図である。
【0036】図5に示したように、凹部の支点26に角
部がなく、最大変位時、同図(b)のように凹部の底部
27が反転した形状になる場合、凹部は支点26を変曲
点として変形する。
【0037】これに対し凹部の支点が角部8aを有する
場合、図4(a)に示した初期状態で、角部8aが初期
形状を常に一定の形状に規制する効果がある。また、最
大変位時の図4(b)の状態では、変形が局部に集中せ
ず、角部近傍の広い面積におよぶため、最大変位時の形
状も常に一定である。つまり角部8aが初期状態及び最
大変位時の形状を規制するので、非常に安定した吐出が
得られ、耐久性も向上する。角部8aの変位支配領域に
ついては、図6からも理解される。
【0038】図7は本発明の液体吐出ヘッドの、可動分
離膜5の凹部8の容積を説明するための流路方向の断面
図で、(a)が初期状態、(b)が最大変位時の状態を
示す。
【0039】この実施形態では、図7(a)に示す初期
状態の凹部容積をV1、図7(b)に示す最大変位時の
凹部容積をV2とすると、V2<V1となるように、駆
動条件を設定した。
【0040】このようにV2<V1とすれば、凹部8の
可動分離膜は最大変位時も伸縮することがない。そのた
め、V1及びV2は常に一定の形状となり、吐出が安定
する。なお、凹部容積V1は初期状態の可動分離膜5の
第1の液流路側の面と凹部8の底部8bとで囲まれる容
積をいい、凹部容積V1は最大変位時の凹部8の変曲部
8cと接する面と凹部8の底部8bとで囲まれる容積を
いう。また、この明細書及び図面に記載する「変曲部」
とは、可動分離膜の凹部において最大変位時に最も変形
する部分をいうこととする。
【0041】さらに、本実施形態の構成によれば、吐出
液と発泡液とを別液体とし、吐出液を吐出させることが
できる。このため、従来、熱を加えても発泡が十分に行
われにくく吐出力が不十分であったポリエチレングリコ
ール等の高粘度の液体であっても、この液体を第1の液
流路103に供給し、発泡液に発泡が良好に行われる液
体(エタノール:水=4:6の混合液1〜2cp程度
等)を第2の液流路104に供給することで良好に吐出
させることができる。
【0042】また、発泡液として、熱を受けても発熱体
の表面にコゲ等の堆積物を生じさせない液体を選択する
ことにより、発泡を安定化させ、良好な吐出を行うこと
ができる。
【0043】さらに、本発明の液体吐出ヘッドの構造に
おいては上述した実施形態において説明したような効果
をも生じるため、さらに高吐出効率、高吐出力で高粘性
液体等の液体を吐出することができる。
【0044】また、加熱に弱い液体を用いた場合におい
ても、この液体を第1の液流路103に吐出液として供
給し、第2の液流路104に熱的に変質しにくく良好に
発泡を生じさせる液体を供給すれば、加熱に弱い液体に
熱的な害を与えることなく、しかも上述したように高吐
出効率、高吐出力で吐出させることができる。
【0045】以下に、液体に熱を与えるための発熱体1
02が設けられた素子基板110の構成について説明す
る。
【0046】図8は、本発明の液体吐出ヘッドの一構成
例を示す縦断面図であり、(a)は後述する保護膜があ
る装置を示す図、(b)は保護膜がない装置を示す図で
ある。
【0047】図8に示すように、素子基板110上に、
第2の液流路104と、分離壁となる可動分離膜105
と、可動部材131と、第1の液流路103と、第1の
液流路103を構成する溝が設けられている溝付部材1
32とが設けられている。
【0048】素子基板110には、シリコン等の基体1
10f上に、絶縁および蓄熱を目的としたシリコン酸化
膜またはチッ化シリコン膜110eが成膜されており、
その上に0.01〜0.2μm厚の発熱体を構成するハ
フニュウムボライド(HfB 2 )、チッ化タンタル
(TaN)、タンタルアルミ(TaAl)等の電気抵抗
層110dと、0.2〜1.0μm厚のアルミニウム等
の配線電極110cとがパターニングされている。この
2つの配線電極110cから電気抵抗層110dに電圧
を印加し、電気抵抗層110dに電流を流して発熱させ
る。配線電極110c間の電気抵抗層110d上には、
酸化シリコンやチッ化シリコン等の保護層110bが
0.1〜0.2μm厚で形成され、さらにその上に、
0.1〜0.6μm厚のタンタル等の耐キャビテーショ
ン層110aが成膜されており、インク等各種の液体か
ら電気抵抗層110dを保護している。
【0049】特に、気泡の発生、消泡の際に発生する圧
力や衝撃波は非常に強く、堅くてもろい酸化膜の耐久性
を著しく低下させるため、金属材料のタンタル(Ta)
等が耐キャビテーション層110aとして用いられる。
【0050】また、液体、液流路構成、抵抗材料の組み
合わせにより上述の保護層を必要としない構成でもよ
く、その例を図8(b)に示す。
【0051】このような保護層を必要としない抵抗層の
材料としては、イリジュウム=タンタル=アルミ合金等
が挙げられる。特に、本発明において、発泡のための液
体を吐出液と分離して発泡に適したものにできるため、
このように保護層がない場合に有利である。
【0052】このように、上述した実施形態における発
熱体102の構成としては、配線電極110c間の電気
抵抗層110d(発熱部)だけででもよく、また電気抵
抗層110dを保護する保護層を含むものでもよい。
【0053】本実施形態においては、発熱体102とし
て、電気信号に応じて発熱する抵抗層で構成された発熱
部を有するものを用いたが、本発明は、これに限られる
ことなく、吐出液を吐出させるのに十分な気泡を発泡液
に生じさせるものであればよい。例えば、発熱部として
レーザ等の光を受けることで発熱するような光熱変換体
や高周波を受けることで発熱するような発熱部を有する
発熱体でもよい。
【0054】なお、前述の素子基板110には、発熱部
を構成する電気抵抗層110dとこの電気抵抗層110
dに電気信号を供給するための配線電極110cとで構
成される電気熱変換体の他に、この電気熱変換素子を選
択的に駆動するためのトランジスタ、ダイオード、ラッ
チ、シフトレジスタ等の機能素子が一体的に半導体製造
工程によって作り込まれていてもよい。
【0055】また、上述したような素子基板110に設
けられている電気熱変換体の発熱部を駆動し、液体を吐
出するためには、電気抵抗層110dに配線電極110
cを介して矩形パルスを印加し、配線電極110c間の
電気抵抗層110dを急峻に発熱させればよい。
【0056】図9は、図8に示した電気抵抗層110d
に印加する電圧波形を示す図である。
【0057】上述した実施形態における液体吐出ヘッド
においては、それぞれ電圧24V、パルス幅7μse
c、電流150mA、電気信号を6kHzで加えること
で発熱体を駆動させ、前述のような動作によって、吐出
口から液体であるインクを吐出させた。しかしながら、
本発明における駆動信号の条件はこれに限られることな
く、発泡液を適正に発泡させることができる駆動信号で
あればよい。
【0058】上述したように本発明においては、従来の
液体吐出ヘッドよりも高い吐出力や吐出効率でしかも高
速に液体を吐出させることができる。発泡液として前述
のような性質の液体を用いればよく、具体的には、メタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノ
ール、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、ト
ルエン、キシレン、二塩化メチレン、トリクレン、フレ
オンTF、フレオンBF、エチルエーテル、ジオキサ
ン、シクロヘキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、アセト
ン、メチルエチルケトン、水等およびこれらの混合物が
挙げられる。
【0059】吐出液としては、発泡性の有無、熱的性質
に関係なく様々な液体を用いることができる。また、従
来、吐出が困難であった発泡性が低い液体、熱によって
変質、劣化しやすい液体や高粘度液体等であっても利用
することができる。
【0060】ただし、吐出液の性質として吐出液自身、
または発泡液との反応によって、吐出や発泡また可動分
離膜の動作等を妨げるような液体でないことが望まれ
る。
【0061】記録用の吐出液体としては、高粘度インク
等をも利用することができる。
【0062】その他の吐出液体としては、熱に弱い医薬
品や香水等の液体を利用することもできる。
【0063】発泡液と吐出液に以下で示すような組成の
液体を組み合わせて吐出させて記録を行った。その結
果、従来の液体吐出ヘッドでは吐出が困難であった十数
cp粘度の液体はもちろん150cpという非常に高い
粘度の液体で良好に吐出することができ、高画質な記録
物を得ることができた。 発泡液 1 エタノール 40 wt% 水 60 wt% 発泡液 2 水 100 wt% 発泡液 3 イソプロピルアルコール 10 wt% 水 90 wt% 吐出液 1 カーボンブラック 5 wt% (顔料インク約15cp) ステレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体 分離材(酸化 140、重量平均分子量 8000 ) 1 wt% モノエタノールアミン 0.25 wt% グリセリン 6.9 wt% チオジグソコール 5 wt% エタノール 3 wt% 水 16.75 wt% 吐出液 2(55cp) ポリエチレングリコール 200 100wt% 吐出液 3(150cp) ポリエチレングリコール 600 100wt% ところで、前述したような従来吐出されにくいとされて
いた液体の場合には、吐出速度が低いために、吐出方向
性のバラツキが助長され記録紙上のドットの着弾精度が
悪く、また吐出不安定による吐出量のバラツキが生じこ
れらのことで、高品位画像が得にくかった。しかし、上
述した実施形態における構成においては、気泡の発生を
発泡液を用いることで充分に、しかも安定して行うこと
ができる。このことで、液滴の着弾精度向上とインク吐
出量の安定化を図ることができ、記録画像品位を著しく
向上することができた。
【0064】次に、本発明の液体吐出装置の製造工程に
ついて説明する。
【0065】大まかには、素子基板上に第2の液流路の
壁を形成し、その上に可動分離膜を取り付け、さらにそ
の上に第1の液流路を構成する溝等が設けられた溝付部
材を取り付ける。もしくは、第2の液流路の壁を形成し
た後、この壁の上に可動分離膜が取り付けられた溝付部
材を接合することで装置の製造を行った。
【0066】さらに、第2の液流路の作製方法について
詳しく説明する。
【0067】まず、素子基板(シリコンウエハ)上に、
半導体と同様の製造装置を用いてハフニュウムボライド
やチッ化タンタル等からなる発熱体を有する電気熱変換
用素子を形成し、その後、次工程における感光性樹脂と
の密着性の向上を目的として素子基板の表面に洗浄を施
した。さらに、密着性を向上させるには、素子基板表面
に紫外線−オゾン等による表面改質を行った後、例えば
シランカップリング剤(日本ユニカ製:A189)をエ
チルアルコールで1重量%に希釈した液を上記改質表面
上にスピンコートすればよい。
【0068】次に、表面洗浄を行い、密着性を向上させ
た基板上に、紫外線感光性樹脂フィルム(東京応化製:
ドライフィルム オーディルSY−318)をラミネー
トした。
【0069】次に、ドライフィルム上にフォトマスクを
配し、このフォトマスクを介してドライフィルムのう
ち、第2の流路壁として残す部分に紫外線を照射した。
この露光工程は、キヤノン(株)製:MPA−600を
用いて行い、約600mJ/cm2 の露光量で行っ
た。
【0070】次に、ドライフィルムを、キシレンとブチ
ルセルソルブアセテートとの混合液からなる現像液(東
京応化製:BMRC−3)で現像し、未露光部分を溶解
させ、露光して硬化した部分を第2の液流路の壁部分と
して形成した。さらに、素子基板表面に残った残渣を酸
素プラズマアッシング装置(アルカンテック社製:MA
S−800)で約90秒間処理して取り除き、引き続
き、150℃で2時間、さらに紫外線照射100mJ/
cm2 を行って露光部分を完全に硬化させた。
【0071】以上の方法により、上記シリコン基板から
分割、作製される複数のヒータボード(素子基板)に対
し、一様に第2の液流路を精度よく形成することができ
る。すなわち、シリコン基板を、厚さ0.05mmのダ
イヤモンドブレードを取り付けたダイシングマシン(東
京精密製:AWD−4000)で各々のヒータボード1
に切断、分離した。分離されたヒータボードを接着剤
(東レ製:SE4400)でアルミベースプレート上に
固定した。
【0072】次いで、予めアルミベースプレート上に接
合しておいたプリント基板と、ヒータボードとを直径
0.05mmのアルミワイヤで接続した。
【0073】次に、このようにして得られたヒータボー
ドに、上述の方法で溝付部材と可動分離膜との接合体を
位置決め接合した。すなわち、可動分離膜を有する溝付
部材とヒータボードとを位置決めし、押さえバネにより
係合、固定した後、インク・発泡液用供給部材をアルミ
ベースプレート上に接合固定し、アルミワイヤ間、溝付
部材とヒータボードとインク・発泡液用供給部材との隙
間をシリコーンシーラント(東芝シリコーン製:TSE
399)で封止して完成させた。
【0074】以上の製法で、第2の液流路を形成するこ
とにより、各ヒータボードのヒータに対して位置ズレの
ない精度の良い流路を得ることができる。特に、溝付部
材と可動分離膜とをあらかじめ、先の工程で接合してお
くことで、第1の液流路と可動部材の位置精度を高める
ことができる。そして、これらの高精度・製造技術によ
って、吐出安定化が図られ印字品位が向上し、また、ウ
エハ上に一括で形成することが可能なため、多量に低コ
ストで製造することが可能である。
【0075】なお、本実施形態においては、第2の液流
路を形成するために紫外線硬化型のドライフィルムを用
いたが、紫外域、特に248nm付近に吸収帯域をもつ
樹脂を用い、ラミネート後、硬化させ、エキシマレーザ
で第2の液流路となる部分の樹脂を直接除去することに
よっても得ることが可能である。
【0076】また、第1の液流路等は、吐出口を有する
オリフィスプレートと第1の液流路を構成する溝と、複
数の第1の液流路に共通に連通し第1の液体をそれぞれ
の液流に供給するための第1の共通液室を構成する凹部
を有する溝付天板を、上述した基板と可動分離膜の結合
体に接合することで形成した。可動分離膜は、この溝付
天板と第2の液流路壁とで挟持されることで固定され
る。なお、可動分離膜は基板側に固定されるだけでな
く、上述したように、溝付天板に固定された後、基板と
位置決め固定しても良い。
【0077】可動分離膜105の材質としては、前述し
たポリイミドの他、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リアミド、ポリエチレンテレフタレート、メラミン樹
脂、フェノール樹脂、ポリブタジエン、ポリウレタン、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォ
ン、ポリアリレート、シリコンゴム、ポリサルフォン、
フッ素樹脂などの近年のエンジニアリングプラスチック
に代表される耐熱性、耐溶剤性、成型性が良好で、薄膜
化が可能な樹脂、およびその化合物、または、耐久性、
耐熱性、耐溶剤性に優れた、銀、ニッケル、金、鉄、チ
タン、アルミニウム、白金、タンタル、ステンレス、り
ん青銅の金属、およびその化合物、またはシリコン及び
シリコン化合物が望ましい。
【0078】図10は可動分離膜の作製工程を説明する
ための図を示し、図11はその他の作製工程例を示した
ものである。
【0079】まず、図10(a)に示すようなシリコン
のミラーウエハ21上に金属あるいは樹脂で、可動分離
膜の凹部になる型22を形成する。そして、型22の上
に、離型剤を塗布した後、液状のポリイミド樹脂をスピ
ンコートして、図10(b)に示すように膜23を形成
する。
【0080】その後、膜23をミラーウエハ11上から
剥がし、上述した第2の液流路が形成された基板上に位
置決め、貼り付けることで、可動分離膜を作製した。
【0081】但し、可動分離膜の作製工程は上記スピン
コート方法以外でも作製可能である。例えば図11
(a)に示すように、可動分離膜となる市販の薄膜24
と、凹部を形成するための母型25とを用意し、図11
(b)に示すように母型25に薄膜24を押し当て、熱
により塑性変形することで可動分離膜を作製してもよ
い。
【0082】(その他の実施の形態)図12は上記の液
体吐出ヘッドを装着して適用可能な液体吐出装置である
インクジェット記録装置の一例を示す概略斜視図であ
る。図12において、符号601は上述した形態の液体
吐出ヘッドとインクタンクとが一体となった、あるいは
インクタンクが着脱可能なインクジェットヘッドカート
リッジを示す。このヘッドカートリッジ601は、駆動
モータ602の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア60
3および604を介して回転するリードスクリュー60
5の螺旋溝606に対して係合するキャリッジ607上
に搭載されており、上記駆動モータ602の動力によっ
てキャリッジ607とともにガイド608に沿って矢印
aおよびb方向に往復移動される。図示しない記録媒体
供給装置によってプラテン609上を搬送されるプリン
ト用紙(被記録材)Pの紙押さえ板610は、キャリッ
ジ移動方向にわたってプリント用紙Pをプラテンローラ
609に対して押圧する。
【0083】上記リードスクリュー605の一端の近傍
には、フォトカプラ611および612が配設されてい
る。これらはキャリッジ607のレバー607aのこの
域での存在を確認して駆動モータ602の回転方向切り
換え等を行うためのホームポジション検知手段である。
同図において、符号613は上述の液体吐出ヘッドの吐
出口のある前面を覆うキャップ部材614を支持する支
持部材を示している。また、符号615はキャップ部材
614の内部にヘッド601から空吐出等されて溜まっ
たインクを吸引するインク吸引手段を示している。この
吸引手段615によりキャップ内開口部を介してヘッド
601の吸引回復が行われる。符号617はクリーニン
グブレードを示し、符号618はブレード617を前後
方向(上記キャリッジ607の移動方向に直交する方
向)に移動可能にする移動部材を示しており、ブレード
617および移動部材618は本体支持体619に支持
されている。上記ブレード617はこの形態に限らず、
他の周知のクリーニングブレードであってもよい。符号
620は吸引回復操作にあたって、吸引を開始するため
のレバーであり、キャリッジ607と係合するカム62
1の移動に伴って移動し、駆動モータ602からの駆動
力がクラッチ切り換え等の公知の伝達手段で移動制御さ
れる。上記ヘッド601に設けられた発熱体202に信
号を付与したり、前述した各機構の駆動制御を司ったり
するインクジェット記録制御部は装置本体側に設けられ
ており、ここには図示しない。
【0084】上述の構成を有するインクジェット記録装
置600は、図示しない被記録材供給装置によりプラテ
ン609上を搬送されるプリント用紙Pに対し、ヘッド
601は用紙Pの全幅にわたって往復移動しながら記録
を行う。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、吐出液
が供給される第1の液流路と吐出されない発泡液が供給
される第2の液流路とを分離する可動分離膜に凹部を気
泡発生領域に対面するようにして設け、凹部の支点を変
位しない角部にしたことにより、凹部の初期状態及び最
大変位時の形状は常に一定となるため、安定した吐出が
得られる。
【0086】また、凹部の静止状態の容積をV1、最高
変位時の容積をV2とした場合、V2<V1としたこと
で、気泡の発生による圧力が凹部の変位にのみ作用し、
可動分離膜が最大変位時にも伸縮することがないため、
安定した吐出が得られ、耐久性も向上する。
【0087】さらに、可動分離膜の凹部は、気泡の収縮
とともに、変位しない角部がもたらす自己復元力により
速やかに初期状態に戻るため、吐出液のリフィルが向上
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体吐出ヘッドの実施の形態を説明す
るための流路方向の断面図である。
【図2】図1に示した可動分離膜の凹部周辺の拡大断面
図である。
【図3】図1及び図2の液体吐出ヘッドの部分破断斜視
図である。
【図4】本発明の液体吐出ヘッドの、可動分離膜の凹部
を拡大した流路方向の断面図で、(a)が初期状態、
(b)が最大変位時の状態を示す図である。
【図5】本発明の液体吐出ヘッドに比べ、可動分離膜の
凹部の支点に角部がなく最大変位時の形状が異なる比較
例で、(a)が初期状態、(b)が凹部の最大変位時の
状態を示す図である。
【図6】本発明の液体吐出ヘッドの、発熱体と水平方向
の流路断面図である。
【図7】本発明の液体吐出ヘッドの、可動分離膜の凹部
の容積を説明するための流路方向の断面図で、(a)が
初期状態、(b)が最大変位時の状態を示す図である。
【図8】本発明の液体吐出ヘッドの一構成例を示す断面
図であり、(a)は後述する保護膜があるヘッドを示す
図、(b)は保護膜がないヘッドを示す図である。
【図9】図8に示した電気抵抗層に印加する電圧波形を
示す図である。
【図10】本発明の液体吐出ヘッドの可動分離膜の作製
工程を説明するための図である。
【図11】本発明の液体吐出ヘッドの可動分離膜の別の
作製工程を説明するための図である。
【図12】本発明の液体吐出ヘッドを装着して適用可能
な液体吐出装置であるインクジェット記録装置の一例を
示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1,101 吐出口 2,102 発熱体 3,103 第1の液流路 4,104 第2の液流路 5,105 可動分離膜 6,106 気泡 7,107 気泡発生領域 8,108 凹部 8a 角部 8b 底部 8c 変曲部 10 素子基板 11 支持部材 21 ミラーウェハ(Si) 22 型 23 膜 24 市販の薄膜 25 母型 28 液流路の壁 110a 耐キャビテーション膜 110b 保護層 110c 配線電極 110d 電気抵抗層 110e シリコン酸化膜またはチッ化シリコン膜 143 第1の共通液室 144 第2の共通液室 V1 初期状態の凹部容積 V2 最大変位時の凹部容積 600 インクジェット記録装置 601 インクジェットヘッドカートリッジ 602 駆動モータ 603、604 駆動力伝達ギア 605 リードスクリュー 606 螺旋溝 607 キャリッジ 607a レバー 608 ガイド 609 プラテン 610 紙押さえ板 611、612 フォトカプラ 613 支持部材 614 キャップ部材 615 インク吸引手段 617 クリーニングブレード 618 移動部材 619 本体支持体 620 レバー 621 カム P プリント用紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 工藤 清光 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 島津 聡 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF06 AF23 AF65 AF70 AG46 AG50 AH03 BA05 BA13

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出する吐出口に連通する第1の
    液流路と、液体に気泡を発生させる気泡発生領域を具備
    する第2の液流路と、前記第1の液流路と前記第2の液
    流路とを互いに常に実質的に分離し前記気泡発生領域と
    面する部分に凹部を有する可動分離膜とを少なくとも有
    し、 前記凹部の支点は、変位をしない角部を有することを特
    徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 【請求項2】 液体を吐出する吐出口に連通する第1の
    液流路と、液体に気泡を発生させる気泡発生領域を具備
    する第2の液流路と、前記第1の液流路と前記第2の液
    流路とを互いに常に実質的に分離し前記気泡発生領域と
    面する部分に凹部を有する可動分離膜とを少なくとも有
    し、 前記凹部の静止状態の容積をV1、最高変位時の容積を
    V2とすると V2<V1 であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の液体吐出ヘッドにおい
    て、 前記凹部の支点は、変位をしない角部を有することを特
    徴とする液体吐出ヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載の液体吐出ヘ
    ッドにおいて、 前記気泡発生領域の前記可動分離膜に対向する位置に、
    前記気泡を発生させるための熱を発生する発熱体を有す
    ることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1、2又は3に記載の液体吐出ヘ
    ッドにおいて、 前記気泡は、前記発熱体から発生する熱によって液体に
    膜沸騰現象を生じさせることにより発生する気泡である
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれか1項に記載の
    液体吐出ヘッドにおいて、 前記第1の液流路に供給される液体と、前記第2の液流
    路に供給される液体とは互いに異なる液体であることを
    特徴とする液体吐出ヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の液体吐出ヘッドにおい
    て、 前記第2の液流路に供給される液体は、前記第1の液流
    路に供給される液体に比べて、低粘度性、発泡性、熱安
    定性のうち少なくとも1つの性質において優れている液
    体であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれか1項に記載の
    液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドから吐出された液
    体を受ける被記録媒体を搬送する被記録媒体搬送手段と
    を備えた液体吐出装置。
  9. 【請求項9】 前記液体吐出ヘッドからインクを吐出
    し、被記録媒体にインクを付着させることで記録を行う
    請求項8に記載の液体吐出装置。
JP17477398A 1998-06-22 1998-06-22 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 Pending JP2000006406A (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17477398A JP2000006406A (ja) 1998-06-22 1998-06-22 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
US09/333,003 US6217157B1 (en) 1998-06-22 1999-06-15 Liquid discharging head and liquid discharging apparatus
CA002275113A CA2275113C (en) 1998-06-22 1999-06-17 Liquid discharging head and liquid discharging apparatus
EP99111886A EP0967079B1 (en) 1998-06-22 1999-06-21 Liquid discharging head and liquid discharging apparatus
AU35805/99A AU3580599A (en) 1998-06-22 1999-06-21 Liquid discharging head and liquid discharging apparatus
KR10-1999-0023197A KR100394920B1 (ko) 1998-06-22 1999-06-21 액체 배출 헤드 및 액체 배출 장치
DE69922085T DE69922085T2 (de) 1998-06-22 1999-06-21 Flüssigkeitsausstosskopf und Flüssigkeitsausstossapparat
CNB991086732A CN1160193C (zh) 1998-06-22 1999-06-22 排液头和排液装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17477398A JP2000006406A (ja) 1998-06-22 1998-06-22 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000006406A true JP2000006406A (ja) 2000-01-11

Family

ID=15984426

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17477398A Pending JP2000006406A (ja) 1998-06-22 1998-06-22 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000006406A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6074543A (en) Method for producing liquid ejecting head
US6305789B1 (en) Liquid ejecting head, liquid ejecting device and liquid ejecting method
JPH1024582A (ja) 液体吐出ヘッド並びに該液体吐出ヘッドの回復方法及び製造方法、並びに該液体吐出ヘッドを用いた液体吐出装置
US6663230B2 (en) Liquid ejection head, apparatus and recovery method for them
US6217157B1 (en) Liquid discharging head and liquid discharging apparatus
JP3584193B2 (ja) 液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び前記液体吐出ヘッドの製造方法
JP3423534B2 (ja) 液体吐出方法、該方法に用いられる液体吐出ヘッド、および該液体吐出ヘッドを用いたヘッドカートリッジ
JP3408060B2 (ja) 液体吐出方法および装置とこれらに用いられる液体吐出ヘッド
JP3416465B2 (ja) 液体吐出方法及び液体吐出ヘッド
JPH10337883A (ja) 液体輸送方法、液体輸送装置及びこれを利用した液体吐出方法、液体吐出ヘッド
JP3372765B2 (ja) 液体吐出ヘッド、ヘッドカートリッジ、液体吐出装置、記録システム、ヘッドキット、および液体吐出ヘッドの製造方法
JPH09201966A (ja) 液体吐出方法、液体吐出ヘッドおよび該液体吐出ヘッドの製造方法
JP3416466B2 (ja) 液体吐出方法及び液体吐出ヘッド
JP3943716B2 (ja) 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
JP2000006408A (ja) 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
JP2000006406A (ja) 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
JPH1016243A (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法およびその製造方法により得られた液体吐出ヘッド
JP2000006407A (ja) 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
JP2000006405A (ja) 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
JP3387735B2 (ja) 液体吐出ヘッド、ヘッドカートリッジ及び液体吐出装置
JPH11348287A (ja) 液体吐出ヘッド
JP3517526B2 (ja) 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
JPH1024583A (ja) 液体吐出ヘッド、ヘッドカートリッジ、および液体吐出装置
JP3347590B2 (ja) 液体吐出ヘッド、ヘッドカートリッジ及び液体吐出装置
AU2003261468A1 (en) Liquid Discharging Head and Liquid Discharging Apparatus

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20031215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20031224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040223

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040223

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040324