JP3943716B2 - 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱エネルギー等による気泡の発生によって、所望の液体を吐出する液体吐出ヘッドに関し、特に、気泡の発生を利用して変位する可動分離膜を用いる液体吐出ヘッドに関する。
【0002】
なお、本発明における「記録」とは、文字や図形等のように意味を持つ画像を被記録媒体に対して付与することだけでなく、パターン等のように意味を持たない画像を付与することをも意味するものである。
【0003】
【従来の技術】
熱等のエネルギーをインクに与えることで、インクに急峻な体積変化(気泡の発生)を伴う状態変化を生じさせ、この状態変化に基づく作用力によって吐出口からインクを吐出し、これを被記録媒体上に付着させて画像形成を行なうインクジェット記録方法、いわゆるバブルジェット記録方法が従来から知られている。このバブルジェット記録方法を用いる記録装置には、特公昭61−59911号公報や特公昭61−59914号公報に開示されているように、インクを吐出するための吐出口と、この吐出口に連通するインク流路と、インク流路内に配されたインクを吐出するためのエネルギー発生手段としての発熱体(電気熱変換体)とが一般的に設けられている。
【0004】
上記のような記録方法によれば、品位の高い画像を高速、低騒音で記録することができるとともに、この記録方法を行うヘッドではインクを吐出するための吐出口を高密度に配置することができるため、小型の装置で高解像度の記録画像、さらにカラー画像をも容易に得ることができる等の多くの優れた点を有している。このため、このバブルジェット記録方法は近年、プリンター、複写機、ファクシミリ等の多くのオフィス機器に利用されており、さらに、捺染装置等の産業用システムにまで利用されるようになってきている。
【0005】
他方、従来のバブルジェット記録方法においては、発熱体がインクに接した状態で加熱を繰り返すため、発熱体の表面にインクの焦げによる堆積物が発生する場合があった。また、吐出すべき液体が熱によって劣化しやすい液体の場合や十分に発泡が得られにくい液体の場合においては、前述の発熱体による直接加熱気泡形成では、良好な吐出が行われない場合もある。
【0006】
これに対して、本願出願人は、特開昭55−81172号公報に、発泡液と吐出液とを分離する可撓性膜を介して、発泡液を熱エネルギーによって発泡させて吐出液を吐出する方法を提案している。この方法における可撓性膜と発泡液との構成は可撓性膜がノズルの一部に設けられているものであるが、それに対して、ヘッド全体を上下に分離する大きな膜を用いる構成が特開昭59−26270号公報に開示されている。この大きな膜は、液路を形成する2つの板材によって挟持されることによって2つの液路内の液体が互いに混合されないことを目的として設けられたものである。
【0007】
他方、発泡液自体に特徴を持たせ、発泡特性を考慮したものとして、吐出液よりも低沸点の液体を用いる特開平5−229122号公報に開示されているものや、導電性を有する液体を発泡液として用いる特開平4−329148号公報に開示されているものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者達は、可動分離膜の変位領域に関して従来にはない新たな課題を見出した。つまり、本発明の液体吐出ヘッドにおける分離膜は、第1の液流路壁と第2の液流路壁に挟持されており、各ノズル当りの可動面積は液流路壁によって規制される。すなわち、第1と第2の液流路壁は、膜の変位を規制し、ヘッド特性に大きな影響を与えていることを確認したのである。
【0009】
これは結果的に吐出効率に影響を与え、膜自体の復帰メカニズムにも影響を与える。そこで本発明者達は、液流路壁でなく、膜自体が変位を規制し、膜の変位をスムーズにすることで、常に信頼性の高い吐出性能を持ち続けることが重要であるという結論に至った。
【0010】
そこで、本発明者達は、分離膜の分離機能による効果を生かしながら、供給液体の種類に関わらず吐出安定性及び耐久性に優れた液体吐出ヘッドを提供すべく鋭意研究を行った。その結果、本発明者達は実質的に伸びない分離膜に着眼し、その分離膜に凹部を設け、凹部の変位量がすなわち吐出液の吐出量に相当することを見い出した。つまり、吐出量が分離膜の凹部の変位量に応じるため、凹部の変位量を規定することで供給液体の種類に関係なく安定した吐出が得られることが判明した。また、分離膜の凹部の変位量を、その凹部が最大変位時に伸縮することのないように規定すれば、分離膜の耐久性が向上することが判明した。さらには、凹部に変位の為のエネルギーが付与されないときには自己復元力を発揮させれば、吐出液のリフィルも向上することが判明した。
【0011】
また、別の観点からすれば、多種多様の液体が吐出液として使用される場合、液流路に連通した吐出口から、熱などのエネルギーで吐出される吐出量は、液体の種類によってばらつく。このばらつきは、高粘度液体になるほど大きくなる傾向にある。しかし、一つの液体吐出ヘッドにおいて供給液体の種類に応じて吐出エネルギーを可変することで吐出量を安定させる方法は複雑になるため、実用化が難しい。したがって、供給液体の種類に関係なく安定した吐出が得られる簡単な構造のヘッドを提供することも重要である。
【0012】
本発明は、このような鋭意研究の結果生まれたもので、液滴吐出のために吐出効率を向上させることができ、更に吐出安定性に優れ、ノズルの高密度化に対応しやすく、吐出液滴の体積、あるいは、吐出速度を安定及び高める画期的な液体吐出ヘッドを提供するものである。
【0013】
本発明は、吐出口に連通する吐出液用の第1液流路と、発泡液を供給あるいは移動可能に備えるとともに気泡発生領域を含む第2の液流路と、第1及び第2の液流路を分離する可動分離膜とを備えた液体吐出ヘッドを用いて第1の液流路における吐出液の流れ方向に関して吐出口よりも上流側に可動分離膜の変位領域を有する液体吐出ヘッドにおいて、吐出効率及び吐出安定性を向上でき、ノズルの高密度化にも対応しやすいものである。
【0014】
本発明の第1の目的は、可動性膜により吐出液と発泡液とを分離する構成において、発泡の圧力によって生じた力で可動性膜を変位させて吐出液に圧力を伝達する際に、可動分離膜の変位を安定させることにより、吐出効率、吐出安定性及びリフィル効率に優れた液体吐出ヘッドを提供することにある。
【0015】
また本発明の第2の目的は、上述した構成によって、ノズルの高密度化に対応し得る液体吐出ヘッドを提供することにある。
【0016】
また本発明の第3の目的は、上述した構成によって、発熱体上に堆積する堆積物の量を低減するとともに、吐出液に対して熱的影響を与えず、効率よく液体を吐出することができる液体吐出ヘッドを提供することにある。
【0017】
また本発明の第4の目的は、吐出液の粘度や材質組成にかかわらず、選択自由度が広い液体吐出ヘッドを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するためための手段】
上記目的を達成するために本発明は、液体を吐出する吐出口に連通する第1の液流路と、液体に気泡を発生させる気泡発生領域を具備する第2の液流路と、前記第1の液流路と前記第2の液流路とを互いに常に分離し、前記気泡発生領域と面する部分に凹部を有する可動分離膜とを少なくとも有し、前記凹部の支点は変位をしない角部を有すると共に、前記凹部の角部と前記凹部の底部との間に変曲部を有し、前記凹部の変曲部の膜厚は前記凹部の底部の膜厚より薄いことを特徴とする。
【0019】
(作用)
上述のように構成された本発明においては、気泡発生領域における気泡の発生及び気泡の成長に伴って、気泡発生領域上に設けられた凹部を有した可動分離膜が第1の液流路側に変位するが、その際、凹部の支点を変位しない角部にしたことで、凹部の初期状態及び最大変位時の形状は常に一定となるため、安定した吐出が得られる。また凹部は、最大変位後、変位しない角部の自己復元力と消泡により速やかに初期状態に戻るため、吐出液のリフィルが向上する。
【0020】
また、凹部の角部と底部の間に変曲部を有し、凹部の変曲部の膜厚を前記凹部の底部の膜厚より薄くしたことにより、凹部の変形を容易にし、気泡の発生による圧力を第1の液流路の吐出口側に導きやすくなる。それにより、第1の液流路内の液体が気泡の発生によって吐出口から効率よく吐出される。
【0021】
また、分離膜を用いた液体吐出ヘッドは、第1の液流路と第2の液流路を可動分離膜の上下各々に形成するための流路壁により可動分離膜が挟み込まれる構成であるため、一般にノズルの高密度化が進むと可動分離膜の流路壁間に存在する部分が狭くなり変位しくくなるが、その部分に凹部を設け、凹部の変曲部を他の膜厚より薄くしたことによって凹部の変形が容易になる。すなわち、本発明の構成によればノズルの高密度化に十分対応し得る液体吐出ヘッドを提供することが可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0023】
図1は、本発明の液体吐出ヘッドの実施の形態を説明するための流路方向の断面図である。図2は図1に示した可動分離膜の凹部周辺の拡大断面図である。図3は図1及び図2の液体吐出ヘッドの部分破断斜視図である。
【0024】
本形態は図1に示すように、吐出口1に連通した第1の液流路3内に、第1の共通液室143から供給される第1の液体が満たされており、また、気泡発生領域7を有する第2の液流路4に発熱体2によって熱エネルギーを与えられることにより発泡する発泡用の液体が満たされている。第1の液流路3と第2の液流路4との間には、第1の液流路3と第2の液流路4とを互いに分離する可動分離膜5が設けられている。可動分離膜5の気泡発生領域7と面する部分には凹部8が設けられ、その凹部8の支点には角部8aが設けられており、第1の液流路3にたるみが形成される。また、可動分離膜5とオリフィスプレート9とは互いに密着固定され、ここでもそれぞれの液流路内の液体が混ざり合うことはない。なお、第2の液流路4のうち、発熱体2の投影領域近辺が気泡発生領域7である。
【0025】
図2に示すように、可動分離膜5の凹部8において角部8aと底部8bの間に変曲部8cを有し、変曲部8cの膜厚(W8c)は、底部8bの膜厚(W8b)よりも薄くなっている。なお、この明細書及び図面に記載する「変曲部」とは、可動分離膜の凹部において最大変位時に最も変形する部分をいうこととする。
【0026】
図3に示すように発熱体2は素子基板10に複数個並んで設けられており、この素子基板10上に第2の液流路4が各発熱体2に対応して複数配設されている。また、可動分離膜5を支持する支持部材11が、各々の第2の液流路4を区画形成する壁を兼ねている。可動分離膜5には複数の凹部8が、各発熱体2の投影領域近辺である気泡発生領域7に面して形成されている。そして第1の液流路3は各々の凹部8を含むようにして複数配設されている。但し、図3では各々の第1の液流路3を区画形成する壁28が置かれる位置を点線で示している。
【0027】
本発明においては、可動分離膜5の動きに着眼したものであって、可動分離膜5自体に凹部8を設け、発熱体2表面に生じる気泡の成長により、可動分離膜5の凹部8を第1の液流路3側に変位するようにした。
【0028】
図1及び図2の(a)に示す初期状態においては、第1の液流路3内の液体が毛細管力によって吐出口1近傍まで引き込まれている。なお、本形態においては、吐出口1が発熱体2の第1の液流路3への投影領域に対し、第1の液流路3の液体流れ方向に関して下流側に位置している。
【0029】
この状態において、発熱体2(本形態においては、40μm×105μmの形状を有する発熱抵抗体)に熱エネルギーが与えられると、発熱体2が急速に加熱され、気泡発生領域7の第2の液体に接触する表面は第2の液体を加熱発泡させる(図1及び図2の(b))。この加熱発泡により生じる気泡6は、米国特許第4,723,129号に記載されているような膜沸騰現象に基づく気泡であり、発熱体表面全域に一斉にきわめて高い圧力を伴って発生するものである。このときに発生する圧力は、圧力波となって第2の液流路4内の第2の液体を伝搬し、可動分離膜5に作用して、それにより、可動分離膜5の凹部8が他より薄い変曲部8cを起点として変形し、第1の液流路3内の第2の液体の吐出が開始される。但し、凹部8の支点に形成された角部8aは、変形に関与しない。
【0030】
発熱体2の表面全体に発生した気泡6が急速に成長していくと、膜状となる(図1及び図2の(c))。発生初期のきわめて高い圧力による気泡6の膨張は、可動分離膜5の凹部8をさらに変形せしめ、それにより、吐出口1からの第1の液流路3内の第1の液体の吐出が進む。
【0031】
その後、さらに気泡6が成長すると、可動分離膜5の角部8a付近をのぞいた凹部8全体が第1の液流路3内に入り込むまで変形が進む(図1及び図2の(d))。以上のような初期状態から最大変位時までの凹部8の変位は凹部8の他より薄い変曲部8cによって容易に行なわれるため、気泡の発生による圧力を効率良く吐出口側へ導くことができ、吐出効率を向上させることができる。
【0032】
その後、気泡6が収縮すると、可動分離膜5の凹部8は変位前の位置に戻り始める(図1及び図2の(e))。
【0033】
その後可動分離膜5の凹部8は、気泡の収縮とともに、変位しない角部8aがもたらす自己復元力により、速やかに図1及び図2の(f)に示す初期状態に戻るため、第1の液流路3内のリフィルが促進される。
【0034】
また、消泡に伴い、可動分離膜5の凹部8が第2の液流路4内に変位するため、第2の液流路4内の空間は狭くなり、発泡液の充填量は少量になり、リフィルは速やかに完了する。
【0035】
また、凹部8の角部8aが、発泡による変位直後のリバウンドを抑制する働きがあるため、凹部8は変位後直ちに初期状態に戻るので、高速駆動が可能となる。
【0036】
図4は本発明の液体吐出ヘッドの、可動分離膜5の凹部8を拡大した流路方向の断面図で、(a)が初期状態、(b)が最大変位時の状態を示す。また図5は、可動分離膜5の凹部8の支点に角部がなく最大変位時の形状が異なる比較例で、(a)が初期状態、(b)が凹部の最大変位時の状態を示す。また、図6は本発明の液体吐出ヘッドの、発熱体と水平方向の流路断面図である。
【0037】
図5に示したように、凹部の支点26に角部がなく、最大変位時、同図(b)のように凹部の底部27が反転した形状になる場合、凹部は支点26を変曲点として変形する。
【0038】
これに対し凹部の支点が角部8aを有する場合、図4(a)に示した初期状態で、角部8aが初期形状を常に一定の形状に規制する効果がある。また、最大変位時の図4(b)の状態では、変形が局部に集中せず、角部近傍の広い面積におよぶため、最大変位時の形状も常に一定である。つまり角部8aが初期状態及び最大変位時の形状を規制するので、非常に安定した吐出が得られる。角部8aの変位支配領域については、図6からも理解される。
【0039】
さらに、凹部の角部8aと底部8cの間に他より薄い変曲部8cを設けたことにより、凹部の変形が容易となり、気泡の発生による圧力を効率良く吐出口側に導くことができ、吐出効率を向上させることができる。また、分離膜を用いた液体吐出ヘッドは、第1の液流路と第2の液流路を可動分離膜の上下各々に形成するための流路壁により可動分離膜が挟み込まれる構成であるため、一般にノズルの高密度化が進むと可動分離膜の流路壁間に存在する部分が狭くなり変位しにくくなるが、凹部が変形しやすくなったことで、ノズルの高密度化に十分対応し得る液体吐出ヘッドを提供することができる。
【0040】
さらに、本形態の構成によれば、吐出液と発泡液とを別液体とし、吐出液を吐出させることができる。このため、従来、熱を加えても発泡が十分に行われにくく吐出力が不十分であったポリエチレングリコール等の高粘度の液体であっても、この液体を第1の液流路103に供給し、発泡液に発泡が良好に行われる液体(エタノール:水=4:6の混合液1〜2cp程度等)を第2の液流路104に供給することで良好に吐出させることができる。
【0041】
また、発泡液として、熱を受けても発熱体の表面にコゲ等の堆積物を生じさせない液体を選択することにより、発泡を安定化させ、良好な吐出を行うことができる。
【0042】
さらに、本発明の液体吐出ヘッドの構造においては上述した形態にて説明したような効果をも生じるため、さらに高吐出効率、高吐出力で高粘性液体等の液体を吐出することができる。
【0043】
また、加熱に弱い液体を用いた場合においても、この液体を第1の液流路103に吐出液として供給し、第2の液流路104に熱的に変質しにくく良好に発泡を生じさせる液体を供給すれば、加熱に弱い液体に熱的な害を与えることなく、しかも上述したように高吐出効率、高吐出力で吐出させることができる。
【0044】
以下に、液体に熱を与えるための発熱体102が設けられた素子基板110の構成について説明する。
【0045】
図7は、本発明の液体吐出ヘッドの一構成例を示す縦断面図であり、(a)は後述する保護膜がある装置を示す図、(b)は保護膜がない装置を示す図である。
【0046】
図7に示すように、素子基板110上に、第2の液流路104と、凹部108を有した分離壁となる可動分離膜105と、可動部材131と、第1の液流路103と、第1の液流路103を構成する溝が設けられている溝付部材132とが設けられている。
【0047】
素子基板110には、シリコン等の基体110f上に、絶縁および蓄熱を目的としたシリコン酸化膜またはチッ化シリコン膜110eが成膜されており、その上に0.01〜0.2μm厚の発熱体を構成するハフニュウムボライド(HfB2 )、チッ化タンタル(TaN)、タンタルアルミ(TaAl)等の電気抵抗層110dと、0.2〜1.0μm厚のアルミニウム等の配線電極110cとがパターニングされている。この2つの配線電極110cから電気抵抗層110dに電圧を印加し、電気抵抗層110dに電流を流して発熱させる。配線電極110c間の電気抵抗層110d上には、酸化シリコンやチッ化シリコン等の保護層110bが0.1〜0.2μm厚で形成され、さらにその上に、0.1〜0.6μm厚のタンタル等の耐キャビテーション層110aが成膜されており、インク等各種の液体から電気抵抗層110dを保護している。
【0048】
特に、気泡の発生、消泡の際に発生する圧力や衝撃波は非常に強く、堅くてもろい酸化膜の耐久性を著しく低下させるため、金属材料のタンタル(Ta)等が耐キャビテーション層110aとして用いられる。
【0049】
また、液体、液流路構成、抵抗材料の組み合わせにより上述の保護層を必要としない構成でもよく、その例を図7(b)に示す。
【0050】
このような保護層を必要としない抵抗層の材料としては、イリジュウム=タンタル=アルミ合金等が挙げられる。特に、本発明において、発泡のための液体を吐出液と分離して発泡に適したものにできるため、このように保護層がない場合に有利である。
【0051】
このように、上述した形態における発熱体102の構成としては、配線電極110c間の電気抵抗層110d(発熱部)だけででもよく、また電気抵抗層110dを保護する保護層を含むものでもよい。
【0052】
本形態においては、発熱体102として、電気信号に応じて発熱する抵抗層で構成された発熱部を有するものを用いたが、本発明は、これに限られることなく、吐出液を吐出させるのに十分な気泡を発泡液に生じさせるものであればよい。例えば、発熱部としてレーザ等の光を受けることで発熱するような光熱変換体や高周波を受けることで発熱するような発熱部を有する発熱体でもよい。
【0053】
なお、前述の素子基板110には、発熱部を構成する電気抵抗層110dとこの電気抵抗層110dに電気信号を供給するための配線電極110cとで構成される電気熱変換体の他に、この電気熱変換素子を選択的に駆動するためのトランジスタ、ダイオード、ラッチ、シフトレジスタ等の機能素子が一体的に半導体製造工程によって作り込まれていてもよい。
【0054】
また、上述したような素子基板110に設けられている電気熱変換体の発熱部を駆動し、液体を吐出するためには、電気抵抗層110dに配線電極110cを介して矩形パルスを印加し、配線電極110c間の電気抵抗層110dを急峻に発熱させればよい。
【0055】
図8は、図7に示した電気抵抗層110dに印加する電圧波形を示す図である。
【0056】
上述した形態における液体吐出ヘッドにおいては、それぞれ電圧24V、パルス幅7μsec、電流150mA、電気信号を6kHzで加えることで発熱体を駆動させ、前述のような動作によって、吐出口から液体であるインクを吐出させた。しかしながら、本発明における駆動信号の条件はこれに限られることなく、発泡液を適正に発泡させることができる駆動信号であればよい。
【0057】
上述したように本発明においては、可動分離膜105の凹部に膜厚の薄い部分を有する構成によって、従来の液体吐出ヘッドよりも高い吐出力や吐出効率でしかも高速に液体を吐出させることができる。発泡液として前述のような性質の液体を用いればよく、具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、トルエン、キシレン、二塩化メチレン、トリクレン、フレオンTF、フレオンBF、エチルエーテル、ジオキサン、シクロヘキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、水等およびこれらの混合物が挙げられる。
【0058】
吐出液としては、発泡性の有無、熱的性質に関係なく様々な液体を用いることができる。また、従来、吐出が困難であった発泡性が低い液体、熱によって変質、劣化しやすい液体や高粘度液体等であっても利用することができる。
【0059】
ただし、吐出液の性質として吐出液自身、または発泡液との反応によって、吐出や発泡また可動分離膜や可動部材の動作等を妨げるような液体でないことが望まれる。
【0060】
記録用の吐出液体としては、高粘度インク等をも利用することができる。
【0061】
その他の吐出液体としては、熱に弱い医薬品や香水等の液体を利用することもできる。
【0062】
発泡液と吐出液に以下で示すような組成の液体を組み合わせて吐出させて記録を行った。その結果、従来の液体吐出装置では吐出が困難であった十数cp粘度の液体はもちろん150cpという非常に高い粘度の液体で良好に吐出することができ、高画質な記録物を得ることができた。
Figure 0003943716
ところで、前述したような従来吐出されにくいとされていた液体の場合には、吐出速度が低いために、吐出方向性のバラツキが助長され記録紙上のドットの着弾精度が悪く、また吐出不安定による吐出量のバラツキが生じこれらのことで、高品位画像が得にくかった。しかし、上述した実施例における構成においては、気泡の発生を発泡液を用いることで充分に、しかも安定して行うことができる。このことで、液滴の着弾精度向上とインク吐出量の安定化を図ることができ、記録画像品位を著しく向上することができた。
【0063】
次に、本発明の液体吐出ヘッドの製造工程について説明する。
【0064】
大まかには、素子基板上に第2の液流路の壁を形成し、その上に可動分離膜を取り付け、さらにその上に第1の液流路を構成する溝等が設けられた溝付部材を取り付ける。もしくは、第2の液流路の壁を形成した後、この壁の上に可動分離膜が取り付けられた溝付部材を接合することでヘッドの製造を行った。
【0065】
さらに、第2の液流路の作製方法について詳しく説明する。
【0066】
まず、素子基板(シリコンウエハ)上に、半導体と同様の製造装置を用いてハフニュウムボライドやチッ化タンタル等からなる発熱体を有する電気熱変換用素子を形成し、その後、次工程における感光性樹脂との密着性の向上を目的として素子基板の表面に洗浄を施した。さらに、密着性を向上させるには、素子基板表面に紫外線−オゾン等による表面改質を行った後、例えばシランカップリング剤(日本ユニカ製:A189)をエチルアルコールで1重量%に希釈した液を上記改質表面上にスピンコートすればよい。
【0067】
次に、表面洗浄を行い、密着性を向上させた基板上に、紫外線感光性樹脂フィルム(東京応化製:ドライフィルム オーディルSY−318)をラミネートした。
【0068】
次に、ドライフィルム上にフォトマスクを配し、このフォトマスクを介してドライフィルムのうち、第2の流路壁として残す部分に紫外線を照射した。この露光工程は、キヤノン(株)製:MPA−600を用いて行い、約600mJ/cm2 の露光量で行った。
【0069】
次に、ドライフィルムを、キシレンとブチルセルソルブアセテートとの混合液からなる現像液(東京応化製:BMRC−3)で現像し、未露光部分を溶解させ、露光して硬化した部分を第2の液流路の壁部分として形成した。さらに、素子基板表面に残った残渣を酸素プラズマアッシング装置(アルカンテック社製:MAS−800)で約90秒間処理して取り除き、引き続き、150℃で2時間、さらに紫外線照射100mJ/cm2 を行って露光部分を完全に硬化させた。
【0070】
以上の方法により、上記シリコン基板から分割、作製される複数のヒータボード(素子基板)に対し、一様に第2の液流路を精度よく形成することができる。すなわち、シリコン基板を、厚さ0.05mmのダイヤモンドブレードを取り付けたダイシングマシン(東京精密製:AWD−4000)で各々のヒータボード1に切断、分離した。分離されたヒータボードを接着剤(東レ製:SE4400)でアルミベースプレート上に固定した。
【0071】
次いで、予めアルミベースプレート上に接合しておいたプリント基板と、ヒータボードとを直径0.05mmのアルミワイヤで接続した。
【0072】
次に、このようにして得られたヒータボードに、上述の方法で溝付部材と可動分離膜との接合体を位置決め接合した。すなわち、可動分離膜を有する溝付部材とヒータボードとを位置決めし、押さえバネにより係合、固定した後、インク・発泡液用供給部材をアルミベースプレート上に接合固定し、アルミワイヤ間、溝付部材とヒータボードとインク・発泡液用供給部材との隙間をシリコーンシーラント(東芝シリコーン製:TSE399)で封止して完成させた。
【0073】
以上の製法で、第2の液流路を形成することにより、各ヒータボードのヒータに対して位置ズレのない精度の良い流路を得ることができる。特に、溝付部材と可動分離膜とをあらかじめ、先の工程で接合しておくことで、第1の液流路と可動部材の位置精度を高めることができる。そして、これらの高精度・製造技術によって、吐出安定化が図られ印字品位が向上し、また、ウエハ上に一括で形成することが可能なため、多量に低コストで製造することが可能である。
【0074】
なお、本実施形態においては、第2の液流路を形成するために紫外線硬化型のドライフィルムを用いたが、紫外域、特に248nm付近に吸収帯域をもつ樹脂を用い、ラミネート後、硬化させ、エキシマレーザで第2の液流路となる部分の樹脂を直接除去することによっても得ることが可能である。
【0075】
また、第1の液流路等は、吐出口を有するオリフィスプレートと第1の液流路を構成する溝と、複数の第1の液流路に共通に連通し第1の液体をそれぞれの液流に供給するための第1の共通液室を構成する凹部を有する溝付天板を、上述した基板と可動分離膜の結合体に接合することで形成した。可動分離膜は、この溝付天板と第2の液流路壁とで挟持されることで固定される。なお、可動分離膜は基板側に固定されるだけでなく、上述したように、溝付天板に固定された後、基板と位置決め固定しても良い。
【0076】
可動分離膜105の材質としては、前述したポリイミドの他、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリブタジエン、ポリウレタン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、シリコンゴム、ポリサルフォン、フッ素樹脂などの近年のエンジニアリングプラスチックに代表される耐熱性、耐溶剤性、成型性が良好で、薄膜化が可能な樹脂、およびその化合物、または、耐久性、耐熱性、耐溶剤性に優れた、銀、ニッケル、金、鉄、チタン、アルミニウム、白金、タンタル、ステンレス、りん青銅の金属、およびその化合物、またはシリコン及びシリコン化合物が望ましい。
【0077】
図9は、可動分離膜の作製工程を説明するための図である。
【0078】
まず、図9(a)に示すように、可動分離膜となる市販の薄膜24と、凹部を形成するためのオス型25とメス型26とを用意し、図9(b)に示すようにメス型26に薄膜24を押し当て、熱により塑性変形することで凹部を有した可動分離膜を作製した。
【0079】
(その他の実施の形態)
図10は本発明の可動分離膜のその他の実施の形態を説明するための流路方向の断面図である。図10(a)は凹部が半楕円状、図10(b)は凹部がV字状の分離膜を示しており、それぞれ角部8aと底部8bの間に膜厚の薄い変曲部8cが設けられている。また、図10の(c)〜(e)は凹部が台形状の分離膜を示し、図10(c)では湾曲した切欠き部により膜厚の薄い部分を設け、図10(d)では立ち上がり部全体を他より膜厚の薄い部分にしており、図10(e)では立ち上がり部全体と底部の一部を他より膜厚の薄い部分にしている。これらの形状によっても、可動分離膜の凹部の変形を容易にし、気泡の発生による圧力を効率良く吐出口側へ導くことができ、吐出効率を向上させることができる。
【0080】
図11は本発明の可動分離膜のその他の実施の形態を説明するために流路方向と直交する方向で切断した断面図である。この図に示す流路方向と直交する方向の断面において、角部8aと底部8bの間に膜厚の薄い変曲部8cを設けることにより、上述と同様の効果を得ることができる。
【0081】
図12は上記の液体吐出ヘッドを装着して適用可能な液体吐出装置であるインクジェット記録装置の一例を示す概略斜視図である。図12において、符号601は上述した形態の液体吐出ヘッドとインクタンクとが一体となった、あるいはインクタンクが着脱可能なインクジェットヘッドカートリッジを示す。このヘッドカートリッジ601は、駆動モータ602の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア603および604を介して回転するリードスクリュー605の螺旋溝606に対して係合するキャリッジ607上に搭載されており、上記駆動モータ602の動力によってキャリッジ607とともにガイド608に沿って矢印aおよびb方向に往復移動される。図示しない記録媒体供給装置によってプラテン609上を搬送されるプリント用紙(被記録材)Pの紙押さえ板610は、キャリッジ移動方向にわたってプリント用紙Pをプラテンローラ609に対して押圧する。
【0082】
上記リードスクリュー605の一端の近傍には、フォトカプラ611および612が配設されている。これらはキャリッジ607のレバー607aのこの域での存在を確認して駆動モータ602の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知手段である。同図において、符号613は上述の液体吐出ヘッドの吐出口のある前面を覆うキャップ部材614を支持する支持部材を示している。また、符号615はキャップ部材614の内部にヘッド601から空吐出等されて溜まったインクを吸引するインク吸引手段を示している。この吸引手段615によりキャップ内開口部を介してヘッド601の吸引回復が行われる。符号617はクリーニングブレードを示し、符号618はブレード617を前後方向(上記キャリッジ607の移動方向に直交する方向)に移動可能にする移動部材を示しており、ブレード617および移動部材618は本体支持体619に支持されている。上記ブレード617はこの形態に限らず、他の周知のクリーニングブレードであってもよい。符号620は吸引回復操作にあたって、吸引を開始するためのレバーであり、キャリッジ607と係合するカム621の移動に伴って移動し、駆動モータ602からの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達手段で移動制御される。上記ヘッド601に設けられた発熱体202に信号を付与したり、前述した各機構の駆動制御を司ったりするインクジェット記録制御部は装置本体側に設けられており、ここには図示しない。
【0083】
上述の構成を有するインクジェット記録装置600は、図示しない被記録材供給装置によりプラテン609上を搬送されるプリント用紙Pに対し、ヘッド601は用紙Pの全幅にわたって往復移動しながら記録を行う。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、吐出液が供給される第1の液流路と吐出されない発泡液が供給される第2の液流路とを分離する可動分離膜に凹部を気泡発生領域に対面するようにして設け、凹部の支点を変位しない角部にしたことにより、凹部の初期状態及び最大変位時の形状は常に一定となるため、安定した吐出が得られる。さらに、可動分離膜の凹部は、気泡の収縮とともに、変位しない角部がもたらす自己復元力により速やかに初期状態に戻るため、吐出液のリフィルが向上する。
【0085】
また、可動分離膜の凹部の角部と底部の間に膜厚の薄い部分を設けることにより、可動分離膜の変形を容易にすることができ、第1の液流路内の液体を気泡の発生に伴って吐出口から効率よく吐出することができる。さらに、凹部が変形しやすくなれば、ノズルの高密度化に十分対応し得る液体吐出ヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体吐出ヘッドの実施の形態を説明するための流路方向の断面図である。
【図2】図1に示した可動分離膜の凹部周辺の拡大断面図である。
【図3】図1及び図2の液体吐出ヘッドの部分破断斜視図である。
【図4】本発明の液体吐出ヘッドの、可動分離膜の凹部を拡大した流路方向の断面図で、(a)が初期状態、(b)が最大変位時の状態を示す図である。
【図5】本発明の液体吐出ヘッドに比べ、可動分離膜の凹部の支点に角部がなく最大変位時の形状が異なる比較例で、(a)が初期状態、(b)が凹部の最大変位時の状態を示す図である。
【図6】本発明の液体吐出ヘッドの、発熱体と水平方向の流路断面図である。
【図7】本発明の液体吐出ヘッドの一構成例を示す断面図であり、(a)は後述する保護膜があるヘッドを示す図、(b)は保護膜がないヘッドを示す図である。
【図8】図7に示した電気抵抗層に印加する電圧波形を示す図である。
【図9】本発明の液体吐出ヘッドの可動分離膜の作製工程を説明するための図である。
【図10】本発明の液体吐出ヘッドの可動分離膜のその他の実施の形態を説明するための流路方向の断面図である。
【図11】本発明の液体吐出ヘッドの可動分離膜のその他の実施の形態を説明するために流路と直交する方向で切断した断面図である。
【図12】本発明の液体吐出ヘッドを装着して適用可能な液体吐出装置であるインクジェット記録装置の一例を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1,101 吐出口
2,102 発熱体
3,103 第1の液流路
4,104 第2の液流路
5,105 可動分離膜
6,106 気泡
7,107 気泡発生領域
8,108 凹部
8a 角部
8b 底部
8c 変曲部
10 素子基板
11 支持部材
24 市販の薄膜
25 オス型
26 メス型
28 液流路の壁
110a 耐キャビテーション膜
110b 保護層
110c 配線電極
110d 電気抵抗層
110e シリコン酸化膜またはチッ化シリコン膜
143 第1の共通液室
144 第2の共通液室
W8b 底部の膜厚
W8c 変曲部の膜厚
600 インクジェット記録装置
601 インクジェットヘッドカートリッジ
602 駆動モータ
603、604 駆動力伝達ギア
605 リードスクリュー
606 螺旋溝
607 キャリッジ
607a レバー
608 ガイド
609 プラテン
610 紙押さえ板
611、612 フォトカプラ
613 支持部材
614 キャップ部材
615 インク吸引手段
617 クリーニングブレード
618 移動部材
619 本体支持体
620 レバー
621 カム
P プリント用紙

Claims (7)

  1. 液体を吐出する吐出口に連通する第1の液流路と、
    液体に気泡を発生させる気泡発生領域を具備する第2の液流路と、
    前記第1の液流路と前記第2の液流路とを互いに常に分離し、前記気泡発生領域と面する部分に凹部を有する可動分離膜とを少なくとも有し、
    前記凹部の支点は変位をしない角部を有すると共に、前記凹部の角部と前記凹部の底部との間に変曲部を有し、前記凹部の変曲部の膜厚は前記凹部の底部の膜厚より薄いことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記気泡発生領域の前記可動分離膜に対向する位置に、前記気泡を発生させるための熱を発生する発熱体を有することを特徴とする液体吐出ヘッド。
  3. 請求項2に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記気泡は、前記発熱体から発生する熱によって液体に膜沸騰現象を生じさせることにより発生する気泡であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記第1の液流路に供給される液体と、前記第2の液流路に供給される液体とは互いに異なる液体であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  5. 請求項4に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記第2の液流路に供給される液体は、前記第1の液流路に供給される液体に比べて、低粘度性、発泡性、熱安定性のうち少なくとも1つの性質において優れている液体であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドから吐出された液体を受ける被記録媒体を搬送する被記録媒体搬送手段とを備えた液体吐出装置。
  7. 前記液体吐出ヘッドからインクを吐出し、被記録媒体にインクを付着させることで記録を行う請求項6に記載に記載の液体吐出装置。
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