JP2000006336A - ポリオレフィン系積層軟質シート - Google Patents
ポリオレフィン系積層軟質シートInfo
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Abstract
たポリオレフィン系軟質シートを提供することを課題と
する。 【解決手段】 内部層とその両表面側の表面層とを有す
る積層シートを形成するにあたり、表面層にデュロメー
ター硬さが60以上のポリオレフィン、好ましくは密度
が0.905〜0.880g/cm3でMFRが1〜5
0g/10分のプロピレン系重合体を用い、内部層にエ
チレン単位が98〜50重量%で密度が0.910〜
0.860g/cm3、MFRが1〜50g/10分
の、好ましくはメタロセン系触媒で重合したエチレン−
α−オレフインランダム共重合体を用い、引張弾性率が
200MPa以下、ヘイズが10%以下の積層軟質シー
トを得る。
Description
沢性、柔軟性、及び透明性に優れたポリオレフィン系積
層軟質シートに関する。
を含む軟質塩化ビニル樹脂が広く使用されてきた。しか
し、軟質塩化ビニル樹脂は、可塑剤やモノマーのブリー
ドアウトによる外観不良の問題があり、また焼却時の塩
化水素の発生に起因する酸性雨が社会的問題となるな
ど、種々のマイナス要因を抱えた状態にある。
わる軟質樹脂として、低密度ポリエチレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、アイオノマーなどのエチレンを主
体とするものが開発されている。しかしながら、これら
エチレンを主体とする軟質樹脂をシートに加工した場
合、透明性、表面光沢性等が軟質塩化ビニル樹脂シート
に比べて劣る上、シートの表面硬度が十分でなく、表面
が傷つきやすいという欠点がある。
用いることも提案されているが、プロピレン系樹脂の場
合は、柔軟性が不足するという欠点がある。プロピレン
系樹脂に柔軟性を持たせる手段として、α−オレフィン
をコモノマーとして含むプロピレン−α−オレフィン共
重合体を用いることもできるが、柔軟性を付与するため
には多量のα−オレフィンが必要となり、エチレン系樹
脂と同様に表面硬度が低下する。
光沢性、透明性及び柔軟性に優れたポリオレフィン系軟
質シートを提供することを課題とする。
状に鑑み、鋭意検討の結果、特定のポリオレフィンを用
いた積層シートとすることによって、高い表面硬度、優
れた光沢性、透明性、及び柔軟性を兼ね備えた軟質シー
トが得られることを見出し、本発明に至ったものであ
る。
とも内部層と該内部層の両表面側に設けられた表面層と
を有する積層シートであって、前記表面層はデュロメー
ター硬さが60以上のポリオレフィン系樹脂材料により
形成され、前記シートの引張弾性率が200MPa以
下、ヘイズが10%以下である、ポリオレフィン系積層
軟質シートを提供する。
リオレフィン系樹脂材料は、密度が0.905〜0.8
80g/cm3でMFRが1〜50g/10分のプロピ
レン系重合体を主体とし、前記内部層を形成する樹脂材
料は、エチレンから誘導される構成単位の含量が98〜
50重量%で密度が0.910〜0.860g/c
m 3、かつMFRが1〜50g/10分のエチレン−α
−オレフインランダム共重合体を主体とすることを特徴
とする前記ポリオレフィン系積層軟質シートを提供す
る。
フィンランダム共重合体がメタロセン系触媒を用いて重
合されたものであることを特徴とする前記ポリオレフィ
ン系積層軟質シートを提供する。
脂材料が、下記(ア)と(イ)とからなる樹脂組成物で
ある前記ポリオレフィン系積層軟質シートを提供する。 (ア)MFRが1〜10g/10分のエチレン−α一オ
レフィンランダム共重合体:100重量部 (イ)MFRが11〜50g/10分のエチレン−α一
オレフィンライダム共重合体:10〜200重量部
3mmであり、両表面側に設けられた表面層の合計厚み
が全シート厚みに対して2〜40%である前記ポリオレ
フィン系積層軟質シートを提供する。
脂材料と、前記内部層を形成する樹脂材料との溶融粘度
比が1以上である前記ポリオレフィン系積層軟質シート
を提供する。
は、引張弾性率が200MPa以下という高い柔軟性
と、ヘイズが10%以下という高い透明性とを備え、か
つ表面硬度がデュロメーター硬さで60以上という高硬
度が達成されたものである。このような高い柔軟性と透
明性及び表面硬度をすべて兼ね備えたポリオレフィン系
の軟質シートは、本発明においてはじめて見い出された
ものである。
明する。本発明の積層軟質シートは、構成層として少な
くとも内部層と該内部層の両表面側に設けられた表面層
とを有する積層シートである。
上のポリオレフィン系樹脂材料からなり、しかも前記シ
ートの引張弾性率は200MPa以下、ヘイズは10%
以下である。ここで、デュロメーター硬さとは、JIS
−K7215に準拠して測定した硬度である。また、引
張弾性率とはJIS−K7127に準拠して測定した値
であり、ヘイズ(haze)とはJIS−K7105に
準拠して測定した値である。
ように、引張弾性率が200MPa以下という高い柔軟
性と、ヘイズが10%以下という高い透明性とを備え、
かつ表面硬度がデュロメーター硬さで60以上という高
硬度が達成されている。このような高い柔軟性と透明性
及び表面硬度をすべて兼ね備えたポリオレフィン系の軟
質シートは、本発明においてはじめて見い出されたもの
である。このような物性を有する積層軟質シートは、前
記表面層及び内部層に各々適切な樹脂材料を用いること
により、得ることができる。
ましくは63〜73であるポリオレフィン系樹脂材料に
より形成されている。
材料としては、プロピレン系重合体を主体とするものが
挙げられる。プロピレン系重合体としては、プロピレン
単独重合体、あるいはプロピレンとエチレン又はα−オ
レフィンとのランダム共重合体、又はそれらの混合物が
挙げられる。
としては、好ましくはエチレン又は炭素数4〜12のα
−オレフィンであり、具体的にはエチレン、ブテン−
1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテ
ン−1等が挙げられる。前記ランダム共重合体中、プロ
ピレンから誘導される構成単位(以下、「プロピレン単
位」という)の好ましい割合は、全構成単位中99〜9
0重量%であり、α−オレフィンから誘導される構成単
位(以下、「コモノマー単位」という)は1〜10重量
%である。
系重合体として特に好ましいものは、プロピレンとエチ
レン及び/又はブテン−1とのランダム共重合体であ
る。上記プロピレン系重合体は、好ましくは、JIS−
K7112(23℃)に準拠して測定された密度が0.
905〜0.880g/cm3、より好ましくは0.9
04〜0.885g/cm3、さらに好ましくは0.9
03〜0.890g/cm3である。密度が上記範囲を
上回ると柔軟性が不足し、密度が上記範囲を下回ると表
面硬度が不足する。
210(230℃、2.16kg荷重)に準拠して測定
されたMFR(メルトフローレート)が、好ましくは1
〜50g/10分、より好ましくは1.5〜40g/1
0分、さらに好ましくは2〜30g/10分である。M
FRが上記範囲を超えると溶融張力が不足してシートの
押出成形性が不良となり、MFRが上記範囲未満では積
層シート成形時に流動不良となって厚み変動を起こす。
明の効果を著しく損なわない範囲で、上記プロピレン系
重合体に加えて更に必要に応じ他の付加的成分を配合す
ることができる。
ポリオレフィン用に使用される酸化防止剤、光安定剤、
紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、結晶造核
剤、中和剤、金属不活性剤、着色剤、分散剤、過酸化
物、充填剤、蛍光増白剤、及び上記プロピレン系重合体
以外の樹脂、エラストマー等が挙げられる。
特に限定されず、通常のポリオレフィンシート材料に採
用されているものをいずれも使用することができるが、
上述した所望の柔軟性及び透明性を得るためには、エチ
レン−α−オレフィンランダム共重合体を主体とするも
のを用いるのが好ましい。
ンダム共重合体のコモノマーであるα−オレフィンとし
ては、好ましくは炭素数3〜18、より好ましくは炭素
数4〜12、特に好ましくは炭素数6〜10のものであ
る。具体的には、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−
1、ヘキセン−1、オクテン−1、ヘプテン−2、4−
メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−1、
4,4−ジメチルペンテン−1等を挙げることができ
る。
体中、エチレンから誘導される構成単位(以下、「エチ
レン単位」という)の好ましい割合は、全構成単位中9
8〜50重量%、より好ましくは95〜70重量%、特
に好ましくは90〜70重量%であり、α−オレフィン
から誘導されるコモノマー単位の好ましい割合は2〜5
0重量%、より好ましくは5〜30重量%、特に好まし
くは10〜30重量%である。
重合体は、JIS一K7112(23℃)に準拠して測
定された密度が好ましくは0.910〜0.860g/
cm 3、より好ましくは0.908〜0.870g/c
m3、さらに好ましくは0.906〜0.875g/c
m3である。密度が上記範囲を超えると柔軟性が不足
し、密度が上記範囲を下回ると低結晶成分のブリードが
発生しやすくなるので好ましくない。
ダム共重合体は、JIS−K7210(190℃、2.
16kg荷重)に準拠拠して測定されたMFRが1〜5
0g/10分、好ましくは1.5〜40g/10分、さ
らに好ましくは2〜35g/10分である。MFRが上
記範囲を超えると、粘度が低くなって積層シート成形時
のドローダウンが発生しやすくなり安定性が不足する。
また、MFRが上記範囲を下回ると積層シート成形時に
流動不良となつて厚み変動を起こす。
オレフィンランダム共重合体としては、メタロセン系触
媒を用いて主成分のエチレンと従成分のα一オレフィン
とを共重合させたて得られたものが特に好ましい。
特開昭59−95292号、特開昭60−35005
号、特開昭60−35006号、特開昭60−3500
7号、特開昭60−35008号、特開昭60−350
09号、特開昭61−130314号、特開平3−16
3088号の各公報、ヨーロッパ特許出願公開第42
0,436号明細書、米国特許第5,055,438号
明細書、および国際公開公報WO91/04257号明
細書等に記載されているメタロセン触媒もしくはメタロ
セン/アルモキサン触媒を用いる方法にて重合して得ら
れたもの、又は、例えば国際公開公報WO92/071
23号明細書等に開示されているようなメタロセン化合
物と、該メタロセン化合物と反応して安定なイオンとな
る化合物とからなる触媒を使用して重合して得られたも
のを挙げることができる。
して安定なイオンとなる化合物としては、カチオンとア
ニオンのイオン対から形成されるイオン性化合物又は親
電子性化合物であって、メタロセン化合物と反応して安
定なイオンとなって重合活性種を形成するものが挙げら
れる。
(I)で表されるものが挙げられる。なお、式(I)
中、mは1以上の整数である。
ン成分である。具体的には、カルボニウムカチオン、ト
ロピリウムカチオン、アンモニウムカチオン、オキソニ
ウムカチオン、スルホニウムカチオン、ホスホニウムカ
チオン等が挙げられ、更には、それ自身が還元され易い
金属の陽イオンや有機金属の陰イオン等も挙げることが
できる。
50号公報等に開示されているようなプロトンを与える
ことができるカチオンだけでなく、プロトンを与えない
カチオンでもよい。
フェニルカルボニウム、ジフェニルカルボニウム、シク
ロヘプタトリエニウム、インデニウム、トリエチルアン
モニウム、トリプロピルアンモニウム、トリブチルアン
モニウム、N,N−ジメチルアンモニウム、ジプロピル
アンモニウム、ジシクロヘキシルアンモニウム、トリフ
ェニルホスホニウム、トリメチルホスホニウム、トリ
(ジメチルフェニル)ホスホニウム、トリ(メチルフェ
ニル)ホズホニウム、トリフェニルスルホニウム、トリ
フェニルオキソニウム、トリエチルオキソニウム、ピリ
リウム、銀イオン、金イオン、白金イオン、パラジウム
イオン、水銀イオン、フェロセニウムイオン等が挙げら
れる。
アニオン成分であり、メタロセン化合物と反応して安定
なアニオンとなる成分であって、有機ホウ素化合物アニ
オン、有機アルミニウム化合物アニオン、有機ガリウム
化合物アニオン、有機リン化合物アニオン、有機ヒ素化
合物アニオン、有機アンチモン化合物アニオン等が挙げ
られる。
ラキス(3,4,5一トリフルオロフェニル)ホウ素、
テトラキス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニ
ル)ホウ素、テトラキス(3,5−(t−ブチル)フェ
ニル)ホウ素、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ホウ素、テトラフェニルアルミニウム、テトラキス
(3,4,5一卜リフルオロフェニル)アルミニウム、
テトラキス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニ
ル)アルミニウム、テトラキス(3,5−ジ(t−ブチ
ル)フェニル)アルミニウム、テトラキス(ペンタフル
オロフェニル)アルミニウム、テトラフェニルガリウ
ム、テトラキス(3,4,5一トリフルオロフェニル)
ガリウム、テトラキス(3,5−ジ(トリフルオロメチ
ル)フェニル)ガリウム、テトラキス(3,5一ジ(t
−ブチル)フェニル)ガリウム、テトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ガリウム、テトラフェニルリン、テト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)リン、テトラフェニ
ルヒ素、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ヒ素、
テトラフェニルアンチモン、テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)アンチモン、デカボレート、ウンデカボレ
ート、カルバドデカボレート、デカクロロデカボレート
等が挙げられる。
合物として知られているもののうち、メタロセン化合物
と反応して安定なイオンとなって重合活性種を形成する
ものであり、種々のハロゲン化金属化合物や固体酸とし
て知られている金属酸化物等が挙げられる。具体的に
は、ハロゲン化マグネシウムやルイス酸性無機化合物等
が例示される。
体、有機固体担体等に担持して使用することもできる。
担持の例としては、特開昭61−296008、特開平
1−101315、特開平5−301917等に記載さ
れている方法が挙げられる。
は、気相法、スラリー法、高圧イオン重合法、溶液法等
を挙げることができるが、本発明のエチレン−α−オレ
フィンランダム共重合体の密度範囲を得るためには、高
圧イオン重合法又は溶液法が好適である。
の表面層と内部層間の接着は、シートそのままで使用す
るには特に問題はないが、本シート同士を熱シールなど
で接着させる場合にはより強固な層間の接着性が要求さ
れる。このような層間接着性を向上させるためには、内
部層を構成する樹脂材料として、下記(ア)に示す成分
と(イ)に示す成分とからなる樹脂組成物を用いるのが
好ましい。
しくは1.5〜8g/10分のエチレン−α−オレフィ
ンランダム共重合体:100重量部 (イ)MFRが11〜50g/10分、好ましくは12
〜40g/10分のエチレン一α−オレフィンランダム
共重合体:10〜200重量部
超えると、粘度が低くなつて積層シート成形時のドロー
ダウンが発生しやすくなり安定性が不足する。一方、M
FRが上記範囲を下回ると積層シート成形時に流動不良
となつて厚み変動を起こす。
えると、低粘度成分が多くなってブリードの間題が発生
し、MFRが上記範囲を下回ると表面層と内部層の接着
性の向上が達成できない。
(ア)成分100重量部に対して(イ)は10〜200
重量部である。(イ)の配合量が上記範囲を超えると、
粘度が低くなって積層シート成形時のドローダウンが発
生しやすくなり安定性が不足する。一方、上記範囲を下
回ると表面層と内部層の接着性の向上が達成できない。
明の効果を著しく損なわない範囲で、上記エチレン−α
−オレフィンランダム共重合体に加えて更に必要に応じ
他の付加的成分を配合することができる。
ポリオレフィン用に使用される酸化防止剤、光安定剤、
紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、結晶造核
剤、中和剤、金属不活性剤、着色剤、分散剤、過酸化
物、充填剤、蛍光増白剤、及び上記プロピレン系重合体
以外の樹脂、エラストマー等が挙げられる。
材料からなる内部層と、該内部層の両表面側に設けられ
た計2層の表面層とを必須層として有する積層体であ
る。
シート厚みが0.1〜3mm、より好ましくは0.1〜
2mmであり、両表面側の2層の表面層の合計厚みが全
シート厚みに対して好ましくは2〜40%、より好まし
くは3〜35%である。表面層の合計厚みが上記範囲を
上回ると柔軟性が不足し、上記範囲を下回るとシート成
形時の厚みコントロールが困難となるので好ましくな
い。
は、表面層を形成する樹脂材料と内部層を形成する樹脂
材料との溶融粘度比が好ましくは1以上、より好ましく
は1.5以上である。ここで、溶融粘度比とは下記式
(II)で表される値である。
東洋精機製作所製のキャピログラフ1Bを用いて温度が
230℃、キャピラリーL/Dが10mm/1mm、ピ
ストン押出速度が10mm/分の条件で測定した溶融粘
度(poise)である。
回ると、積層シートの表面肌荒れが発生して外観不良と
なり、製品としての価値が損なわれる。本発明のポリオ
レフィン系積層軟質シートの製造方法としては特に制限
はなく、通常の加工法を採用することができる。例え
ば、Tダイ法、インフレーション法、カレンダーロール
法等の共押出成形機が利用できる。
明すると、各層の押出機に本発明の樹脂材料を各々投入
し、190〜270℃の温度で加熱溶融混練後、フィー
ドブロックの流路調整機で積層構成とし、Tダイのダイ
リップより膜状に押し出し、エアーナイフ法やエアーチ
ャンバー法、ポリシングロール法、スイングロール法、
ベルトキャスト法、水冷法等で積層溶融膜シートを挟圧
冷却した後、引取機で引き取ることにより、所望の積層
シートを製造することができる。
には、層構成として、上記必須層のほかに他の層を本発
明の効果を損なわない範囲で必要に応じ追加することが
できる。追加できる他の層としては、再生樹脂、ガスバ
リヤー性樹脂、接着性樹脂等からなる層が挙げられる。
シートは、表面層のさらに表面に各種添加剤や樹脂を塗
布することもできる。塗布するものとしては、例えば帯
電防止剤、滑剤、防曇剤等やウレタン系の各種樹脂等が
挙げられる。
る。
0.900g/cm3、MFRが10g/10分のプロ
ピレン−エチレン−ランダム共重合体を表面層用樹脂材
料とし、この樹脂材料について(株)東洋精機製作所製
のキャピログラフ1Bを用いてキャピラリーのL/Dが
10mm/1mm、温度が230℃、押出速度が10m
m/分の条件にて溶融粘度を測定した。さらにこの樹脂
材料を用いて190℃の加熱プレス成形機にて厚さ2m
mのシートを成形し、JIS−K7215に準拠してデ
ュロメーター硬さを測定した。
た密度が0.898g/cm3、MFRが3.5g/1
0分、ヘキセン含量が18.5重量%のエチレン−ヘキ
セン−1ランダム共重合体を内部層用樹脂材料とし、こ
の樹脂材料について(株)東洋精機製作所製のキャピロ
グラフ1Bを用いてキャピラリーのL/Dが10mm/
1mm、温度が230℃、ピストンの押出速度が10m
m/分の条件にて溶融粘度を測定した。さらにこの樹脂
材料を用いて190℃の加熱プレス成形機にて厚さ2m
mのシートを成形し、JIS−K7215に準拠してデ
ュロメーター硬さを測定した。
加熱したスクリュー径45mmの押出機から2種3層構
成のフィードブロックの両表面層側に入れ、前記内部層
用樹脂材料を230℃に加熱したスクリュー径65mm
の押出機から上記フィードブロックの内部層側に入れ
た。これらを230℃に加熱した幅500mmのT型ダ
イスによりシート状に押し出し、20℃の冷却水が内部
で循環している2本の鏡面ロール(硬質クロムメッキ加
工を施したもの)で挟み冷却固化させて引き取り、積層
シートを得た。該積層シートの厚みは両表面層がそれぞ
れ12μm、内部層が396μmであり、全シート厚み
が計420μmであった。
し、JIS−K7127に準拠して引張弾性率、JIS
−K7105に準拠してヘイズを測定した。さらにこの
シートを2枚重ねて、ヒートシーラーにてシール幅5m
m、温度190℃、時間2秒、圧力2kg/cm2の条
件で接着し、これを手で引き剥がす時の状態を層間接着
性として下記の基準で評価した。結果を表1に示す。
表1に示したものを使用した以外は、実施例1と同様に
してシートを製造し、評価した。結果を表1に示す。
触媒を用いて重合された密度が0.898g/cm3、
MFRが2.2g/10分、ヘキセン含量18.5重量
%のエチレン−ヘキセン−1ランダム共重合体100重
量部と、メタロセン系触媒を用いて重合された密度が
0.898g/cm3、MFRが16.5g/10分、
ヘキセン含量18.5重量%のエチレン−ヘキセン−1
ランダム共重合体100重量部とを190℃に加熱され
たスクリュー押出機で溶融混合したものを使用した以外
は、実施例1と同様にしてシートを製造し、評価した。
結果を表1に示す。
触媒を用いて重合された密度が0.898g/cm3、
MFRが3.5g/10分、ヘキセン含量18.5重量
%のエチレン−ヘキセン−1ランダム共重合体100重
量部と、メタロセン系触媒を用いて重合された密度が
0.899g/cm3、MFRが28g/10分、ヘキ
セン含量18.5重量%のエチレン−ヘキセン−1ラン
ダム共重合体40重量部とを190℃に加熱されたスク
リュー押出機で溶融混合したものを使用した以外は、実
施例1と同様にしてシートを製造し、評価した。結果を
表1に示す。
されたシートを、20℃の水で冷却されている2枚の鏡
面の金属エンドレスベルトで挟み冷却固化させて引き取
った以外は、実施例1と同様にしてシートを製造し、評
価した。結果を表1に示す。
表1に示したものを使用した以外は、実施例1と同様に
してシートを製造し、評価した。結果を表2に示す。
トは、高い柔軟性、透明性及び表面硬度を備えた軟質シ
ートであり、これらの物性をすべて兼ね備えた軟質シー
トは従来達成できなかったものである。また、樹脂材料
を選ぶことにより、さらに各層の層間接着性を格段に向
上させることもできる。
Claims (6)
- 【請求項1】 構成層として少なくとも内部層と該内部
層の両表面側に設けられた表面層とを有する積層シート
であって、前記表面層はデュロメーター硬さが60以上
のポリオレフィン系樹脂材料により形成され、前記シー
トの引張弾性率が200MPa以下、ヘイズが10%以
下である、ポリオレフィン系積層軟質シート。 - 【請求項2】 前記表面層を形成するポリオレフィン系
樹脂材料は、密度が0.905〜0.880g/cm3
でMFRが1〜50g/10分のプロピレン系重合体を
主体とし、前記内部層を形成する樹脂材料は、エチレン
から誘導される構成単位の含量が98〜50重量%で密
度が0.910〜0.860g/cm 3、かつMFRが
1〜50g/10分のエチレン−α−オレフインランダ
ム共重合体を主体とすることを特徴とする、請求項1記
載のポリオレフィン系積層軟質シート。 - 【請求項3】 前記エチレン−α−オレフィンランダム
共重合体がメタロセン系触媒を用いて重合されたもので
あることを特徴とする、請求項2記載のポリオレフィン
系積層軟質シート。 - 【請求項4】 前記内部層を形成する樹脂材料が、下記
(ア)と(イ)とからなる樹脂組成物である、請求項1
〜3のいずれかに記載のポリオレフィン系積層軟質シー
ト。 (ア)MFRが1〜10g/10分のエチレン−α一オ
レフィンランダム共重合体:100重量部 (イ)MFRが11〜50g/10分のエチレン−α一
オレフィンライダム共重合体:10〜200重量部 - 【請求項5】 全シート厚みが0.1〜3mmであり、
両表面側に設けられた表面層の合計厚みが全シート厚み
に対して2〜40%である、請求項1〜4のいずれかに
記載のポリオレフィン系積層軟質シート。 - 【請求項6】 前記表面層を形成する樹脂材料と、前記
内部層を形成する樹脂材料との溶融粘度比が1以上であ
る、請求項1〜5のいずれかに記載のポリオレフィン系
積層軟質シート。
Priority Applications (1)
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JP2001233970A (ja) * | 2000-02-21 | 2001-08-28 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | 軟質ポリオレフィン樹脂フィルムおよびその製造方法 |
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