JP2000006286A - 熱可塑性樹脂系発泡体の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂系発泡体の製造方法

Info

Publication number
JP2000006286A
JP2000006286A JP17322298A JP17322298A JP2000006286A JP 2000006286 A JP2000006286 A JP 2000006286A JP 17322298 A JP17322298 A JP 17322298A JP 17322298 A JP17322298 A JP 17322298A JP 2000006286 A JP2000006286 A JP 2000006286A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic resin
liquid crystal
resin
foam
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17322298A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Miyazaki
健次 宮崎
Yasushi Kawabata
康史 川端
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP17322298A priority Critical patent/JP2000006286A/ja
Publication of JP2000006286A publication Critical patent/JP2000006286A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高発泡倍率の発泡体であって耐圧縮性に優れて
おり、かつ寸法安定性,軽量性を保持した発泡体の製造
が可能な熱可塑性樹脂系発泡体の製造方法を提供する。 【解決手段】フィブリル状の液晶樹脂0.5〜50重量
%と熱可塑性樹脂50〜99.5重量%とを混合してな
る樹脂組成物100重量部に対し、熱分解型発泡剤0.
5〜30重量部を混合してなる発泡性シート状体の両面
に板状体を積層し、前記発泡性シート状体を前記熱可塑
性樹脂の溶融温度及び熱分解型発泡剤の分解温度以上か
つ液晶樹脂の転移温度以下の温度で発泡させつつ、フィ
ブリル状の液晶樹脂が厚さ方向に配向する様に、前記2
枚の板状体の間隔を増大させる熱可塑性樹脂系発泡体の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車内装
材や建築用資材等に好適に用いられる熱可塑性樹脂系発
泡体の製造方法に関し、より詳細には熱可塑性樹脂と液
晶樹脂を複合化することにより、耐圧縮性に優れており
かつ寸法安定性,軽量性を保持した熱可塑性樹脂系発泡
体が得られる、熱可塑性樹脂系発泡体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂発泡体は、断熱性及
び軽量性に優れているので自動車内装材や建築用資材な
どに幅広く用いられているが、近年では寸法安定性や機
械的強度等についても高レベルな要請があるため、従来
の発泡体では、これら諸要求に応えることが困難になり
つつある。そこで液晶ポリマーを用いて寸法安定性や機
械的強度等を改善する試みが種々なされている。例え
ば、特開平3−179040号公報には、液晶ポリマー
と特定の化合物を反応させながら発泡させる発泡体の製
造方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報記載
の液晶ポリマーからなる発泡体は、発泡倍率が高々3倍
程度であるため、高発泡倍率の熱可塑性樹脂発泡体の代
替品として用いるには不適当であり、又、発泡工程にお
いて液晶ポリマーが3次元的にランダムに配向するの
で、液晶ポリマー本来の配向方向での剛性が弱められ、
例えば高い耐圧縮性が要求される分野への使用は困難で
あった。
【0004】本発明の目的は、上記先行技術の欠点を解
消し、高発泡倍率の発泡体であって耐圧縮性に優れてお
り、かつ寸法安定性,軽量性を保持した発泡体の製造が
可能な熱可塑性樹脂系発泡体の製造方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の熱可塑性
樹脂系発泡体の製造方法(以下、「本発明1」という)
は、フィブリル状の液晶樹脂0.5〜50重量%と熱可
塑性樹脂50〜99.5重量%とを混合してなる樹脂組
成物100重量部に対し、熱分解型発泡剤0.5〜30
重量部を混合してなる発泡性シート状体の両面に板状体
を積層し、前記発泡性シート状体を前記熱可塑性樹脂の
溶融温度及び熱分解型発泡剤の分解温度以上かつ液晶樹
脂の転移温度未満の温度で発泡させつつ、フィブリル状
の液晶樹脂が厚さ方向に配向する様に、前記2枚の板状
体の間隔を増大させることを特徴とする。
【0006】請求項2記載の熱可塑性樹脂系発泡体の製
造方法(以下、「本発明2」という)は、液晶樹脂0.
5〜50重量%と熱可塑性樹脂50〜99.5重量%と
を混合してなる樹脂組成物100重量部に対し、熱分解
型発泡剤0.5〜30重量部を混合してなる発泡性シー
ト状体の両面に板状体を積層し、前記発泡性シート状体
を前記熱可塑性樹脂の溶融温度、熱分解型発泡剤の分解
温度及び液晶樹脂の転移温度以上の温度で発泡させつ
つ、形成されるフィブリル状の液晶樹脂が厚さ方向に配
向する様に、前記2枚の板状体の間隔を増大させること
を特徴とする。
【0007】請求項3記載の熱可塑性樹脂系発泡体の製
造方法(以下、「本発明3」という)は、上記熱可塑性
樹脂として、少なくとも一部に架橋性熱可塑性樹脂を用
い、かつ発泡性シート状体において熱可塑性樹脂を架橋
する工程を更に含むことを特徴とする請求項1又は2に
記載の方法である。以下、便宜上、特に本発明1、2又
は3に関する事項として詳細に説明する場合以外は、単
に本発明というものとする。
【0008】〔熱可塑性樹脂〕本発明において用いるこ
とができる熱可塑性樹脂としては発泡可能なものであれ
ば特に限定されるものではなく、例えばポリエチレン
(高密度、低密度、直鎖状低密度)、ポリプロピレン
(ホモ、ブロック、ランダム)、ポリブチレン、エチレ
ンー酢酸ビニル共重合体(EVA)、酢酸ビニル樹脂、
ポリスチレン、塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ四フッ化エ
チレン等が挙げられる。
【0009】後述する液晶樹脂との相溶性が良好である
点で、オレフィン樹脂、スチレン樹脂、これらのモノマ
ーと他のモノマーとの共重合体や変性体が好ましく用い
られる。熱可塑性樹脂のメルトインデックス(MI)は
大き過ぎても小さ過ぎても発泡性が低下するので、好ま
しくは0.1〜20g/10分の範囲のものが用いら
れ、0.2〜15g/10分の範囲内がより好ましい。
なお、本発明におけるMIはJIS K 7210に従
って測定された値である。
【0010】上記熱可塑性樹脂は、必要に応じて、本発
明3における如く、架橋されたものであってもよい。架
橋された熱可塑性樹脂を用いることにより、発泡倍率を
高めることができ、最終的に得られる熱可塑性樹脂系発
泡体の一層の軽量化を図ることができ、また熱安定性も
高められる。
【0011】〔液晶樹脂樹〕本発明で使用することがで
きる液晶樹脂としては、上記熱可塑性樹脂の融点もしく
は溶融温度より、液晶転移温度が高いものであれば、特
に限定されるものではないが、全芳香族ポリエステル、
半芳香族ポリエステル等の熱可塑性液晶ポリエステルや
熱可塑性液晶ポリエステルアミドが好ましい。特に、熱
可塑性樹脂中で分子鎖が配列し易くフィブリル状に形成
されやすい点などから、全芳香族ポリエステルや半芳香
族ポリエステルが好ましく、具体的には商品名ベクトラ
(ポリプラスチック社製)、住化スーパー(住友化学社
製)、ザイダー(日本石油化学社製)、ロッドラン(ユ
ニチカ社製)等の市販されている芳香族ポリエステル系
液晶樹脂が挙げられる。
【0012】熱可塑性樹脂に対する液晶樹脂の混合割合
は、発泡性樹脂組成物の伸長応力が十分なものであるた
めに該熱可塑性樹脂と液晶樹脂の合計量100重量%に
対して0.5〜50重量%の範囲であることが必要であ
り、好ましくは1〜40重量%の範囲であり、より好ま
しくは3〜30重量%の範囲である。0.5重量%未満
の場合には、液晶樹脂の配合による本発明の効果、即
ち、耐圧縮性、寸法安定性等を発現できず、50重量%
を超えると発泡性が低下して発泡倍率の高い発泡体が得
られないからである。 〔熱分解型発泡剤〕
【0013】本発明の熱可塑性樹脂系発泡体を得るにあ
たり、熱可塑性樹脂及び液晶樹脂を発泡するにあたって
は熱分解型の化学発泡剤が用いられるが、この熱分解型
発泡剤としては、用いられる熱可塑性樹脂の溶融温度よ
り高い分解温度を有するものであれば、特に限定されな
い。
【0014】熱分解型発泡剤の例としては、重炭酸ナト
リウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、アジ
ド化合物、ほう水素化ナトリウム等の無機系熱分解型発
泡剤;アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニト
リル、N,N' −ジニトロソペンタメチレンテトラミ
ン,P,P' −ジニトロソペンタメチレンテトラミン,
P,P' −オシキビスベンゼンスルホニルヒドラジロ、
アゾジカルボン酸バリウム、トリヒドラジノトリアジン
等を挙げらることができ、分解温度や分解速度の調整が
容易でガス発生量が多く、環境衛生上優れているアゾジ
カルボンアミドが好ましい。
【0015】熱分解型発泡剤の添加量は上記熱可塑性樹
脂と液晶樹脂との合計量100重量部に対して0.5〜
30重量部とされる。0.5重量部未満では発泡が不十
分で発泡セル構造が形成されず、30重量部を越えると
発泡時の発泡圧が発泡性樹脂の伸長応力を超えてしま
い、セルが破泡して高強度な発泡体が得られないからで
ある。
【0016】続いて本発明の各発泡体の製造方法につい
て説明する。 (本発明1)本発明1の熱可塑性樹脂系発泡体の製造方
法においては、先ず、例えば熱可塑性樹脂と液晶樹脂を
従来公知の方法でブレンドして熱可塑性樹脂の溶融温度
及び液晶樹脂の転移温度以上の温度で溶融混練した後に
伸長流動を与えながら押し出し、フィブリル状の液晶樹
脂を含有する前記組成物を形成する。これは、液晶樹脂
はその分子構造上の特徴から、液晶転移温度以上の温度
で伸長流動を与えると容易にその流動方向に配向する性
質を持っているためにフィブリル状になし得る点に着目
したものである。溶融混練した後、押し出す方法として
は特には限定されないが、高混練により液晶樹脂を微分
散でき、結果として高フィブリル化できる点で、2軸押
出機やニーダーを用いる方法が好ましい例として挙げら
れる。
【0017】液晶樹脂を上記樹脂組成物中でフィブリル
状に変化させるのに必要な樹脂組成物に作用させる見か
けの伸長速度は、1×10-1〜1×103/秒、好ましく
は3×10-1〜1×102/秒である。伸長速度が10-1
/秒未満でも103/秒を越えた場合でも、混合樹脂組成
物中の液晶ポリマーがフィブリル化しない場合があるか
らである。液晶樹脂のアスペクト比、すなわち、伸長変
形した(フィブリル状にされた)際の繊維長/繊維径
は、通常10〜5,000とされるが、50〜4,00
0の範囲が好ましく、より好ましくは100〜3,00
0の範囲である。10未満ではマトリックスとなる熱可
塑性樹脂の発泡性が低下して発泡倍率が上がらないこと
があり、5,000を越えると液晶樹脂による発泡体の
補強効果が小さくなり、本発明の目的である耐圧縮強度
や寸法安定性に優れた熱可塑性樹脂系発泡体を得ること
が困難になる場合があるからである。
【0018】液晶樹脂が該熱可塑性樹脂中でフィブリル
状に分散した樹脂組成物は、通常、上述の如く2軸押出
機やニーダー等によって中間成形体として得られので、
適宜の大きさに切断した後、熱分解型発泡剤と必要によ
り他の樹脂成分や他の添加成分と共にブレンドし、次工
程の発泡性シート状体の製造に供される。即ち、フィブ
リル状の液晶樹脂0.5〜50重量%と熱可塑性樹脂5
0〜99.5重量%とを混合してなる樹脂組成物100
重量部に対し、熱分解型発泡剤が0.5〜30重量部と
なる様に、各成分を混合して、熱可塑性樹脂の溶融温度
以上、該熱分解型発泡剤の分解温度未満かつ液晶樹脂の
液晶転移温度未満で溶融混練した後、シート状に賦形す
ることで発泡性シート状体とするのである。発泡性シー
ト状体を得るには、例えば、押出機の先端に付けられた
Tダイから押し出された発泡性樹脂組成物を所定のクリ
アランスを有する一対の対向した冷却ロール間を通過さ
せてやればよい。
【0019】次に上記の様にして得られた発泡性シート
状体を該熱可塑性樹脂の溶融温度及び熱分解型発泡剤の
分解温度以上かつ液晶樹脂の液晶転移温度未満の温度で
加熱し、発泡させる。このとき、発泡性シート状体の両
面に板状体を積層し、或いは発泡性シート状体を2枚の
板状体で挟んで厚さ方向を拘束し、発泡と同時に前記発
泡性シート状体のフィブリル状の液晶樹脂が厚さ方向に
配向する様に、2枚の板状体の間隔を増大させる。
【0020】発泡中は発泡性シート状体全体が、少なく
とも何れかの部分は、常時板状体に接触している必要が
ある。このことにより、発泡性シート状体が実質的にそ
の厚さ方向にのみ発泡するので、発泡性シート状体中の
フィブリル状の液晶樹脂が厚さ方向に優先して配向する
ようになるからである。かかる配向をより確実なものと
するために、板状体には発泡性シート状体を吸引する機
構を設けておくのが好ましい。吸引機構を設けることで
発泡中、発泡性シート状体の板状体からの不測の離脱を
防ぐことが可能になる。その方法としては、例えば、板
状体表面に均一に多数の微細な貫通孔を穿設し、その細
孔を介して吸引を行えばよい。
【0021】2枚の板状体を増大させる適切な間隔は、
得ようとする発泡体の発泡倍率によって異なる。元厚さ
に対しての拡厚率は発泡倍率と略同じで、例えば発泡倍
率が20倍の発泡体を得ようとする際には、発泡性シー
ト状体の元厚さに対して約20倍の厚さまで2枚の板状
体の間隔を拡げればよい。それより小さいと発泡体中の
フィブリル状の液晶樹脂の厚さ方向への配向が十分では
なく、それより大きいとセルが破れて発泡体の強度が低
下してしまう。
【0022】板状体の材質は特に限定されないが、ある
程度、発泡性シート状体と接着性のあるものの方が好ま
しい。具体的には、鋼板、アルミニウム板,銅板等の金
属板、木質板、発泡温度以上の溶融温度を有するプラス
チック板等が挙げられる。発泡体もしくは発泡性シート
状体との接着性からポリ四フッ化エチレン(商品名テフ
ロン)シートを用いるのが好ましい。即ち、ポリ四フッ
化エチレンシートは、溶融時は発泡体との接着性が高
く、又、発泡後の冷却時は剥離性が高いので、板状体と
して好適である。
【0023】発泡性シート状体を加熱発泡させる方法は
特に限定されないが、例えば、上記貫通孔を設けた2枚
の板状体を予め所定温度に加熱しておいて、その間に発
泡性シート状体を配置する方法が簡便かつ効率的な点で
特に好ましい。その他、例えば、発泡性シート状体の両
面に板状体を積層した後、内部が一定の温度に保持され
た加熱炉内に入れる方法、熱風を吹き付ける方法でもよ
く、更に、熱分解型発泡剤の分解温度以上まで加熱可能
なオイルバス中に板状体を積層した発泡性シート状体を
浸漬する方法でもよい。
【0024】発泡性シート状体の発泡が終了した後は、
通常、板状体と共に冷却して板状体を除去するが、例え
ば曲げ強度を要求される場合、板状体と一体化した積層
発泡体をそのまま製品(構造部材)として用いてもよ
い。発泡体、又は、接着の程度は問わず板状体が積層さ
れた発泡体を冷却する方法も特には限定されないが、例
えば、冷風を吹き付ける方法、該熱可塑性樹脂の溶融温
度以下に温調された対向ロールの間を通過させる方法、
冷水の中に浸漬する方法等で上記熱可塑性樹脂をその溶
融温度以下まで冷却してやればよい。
【0025】得られた発泡体中のフィブリル状の液晶樹
脂が厚さ方向に配向していることは、走査型電子顕微鏡
(以下「SEM」と略記する場合がある)で発泡体の断
面を観察することにより確認することがきる。例えば、
発泡体をその厚さ方向に対して垂直な面で切断し、その
切断面を観察するとフィブリル状の液晶樹脂が切断面に
対して垂直な角度で飛び出した状態で分散されているこ
とを確認できる。或いは発泡体を厚さ方向に平行な面で
切断してその切断面を観察するとフィブリル状の液晶樹
脂の分散分布を把握することができる。SEM観察の方
法としては、本発明の発泡体を例えば液体窒素で冷凍破
断し、その破断面を金属蒸着して観察する方法が挙げら
れる。金属蒸着に用いられる金属としては導電性が良い
ことから金が好ましい。
【0026】(本発明2)本発明2において用いること
のできる熱可塑性樹脂、液晶樹脂、熱分解型発泡剤は本
発明1に関して説明したものと同じである。本発明2に
よって熱可塑性樹脂系発泡体を得る方法は、液晶樹脂の
転移温度と熱分解型発泡剤の分解温度の上下関係によ
り、2通りに分けられる。まず、液晶樹脂の転移温度が
熱分解型発泡剤の分解温度より低い場合について説明す
ると、熱可塑性樹脂と液晶樹脂と熱分解型発泡剤を従来
公知の方法によりブレンドし、熱可塑性樹脂の溶融温度
以上、液晶樹脂の転移温度以上かつ該熱分解型発泡剤の
分解温度未満で溶融混練した後、本発明1と同様の方法
で発泡性シート状体とする。
【0027】続いて液晶樹脂の転移温度が熱分解型発泡
剤の分解温度より高い場合について説明すると、熱可塑
性樹脂と液晶樹脂をブレンドし、熱可塑性樹脂の溶融温
度以上かつ該液晶樹脂の転移温度以上の温度で溶融混練
した後、Tダイからシート状に押し出した後、粉砕機に
かけてペレット状にする。その後、前記ペレットと熱分
解型発泡剤を熱可塑性樹脂の溶融温度以上、かつ、液晶
樹脂の転移温度及び熱分解型発泡剤の分解温度未満の温
度で、同様にTダイからシート状に押し出して発泡性シ
ート状体とする。次に上記の様にして得られた発泡性シ
ート状体を熱可塑性樹脂の溶融温度、液晶樹脂の転移温
度及び熱分解型発泡剤の分解温度以上の温度まで加熱
し、本発明1と同様の方法で発泡させる。
【0028】この段階で、液晶樹脂の特性により、液晶
樹脂は発泡性シート状体の発泡方向、すなわち発泡体の
厚さ方向に配向することになり、本発明の課題が達成さ
れることとなる。
【0029】(本発明3)本発明3の発明では、上記本
発明1又は本発明2における熱可塑性樹脂として、少な
くとも一部に架橋性熱可塑性樹脂を用い、かつ発泡性シ
ート状体において熱可塑性樹脂を架橋する工程を更に含
むことを特徴とする。架橋性の樹脂を使用することで、
加熱発泡時の発泡安定性が高められることになる。つま
り、発泡時にセルの破泡が抑えられ、得られる発泡体の
発泡倍率が向上し、最終的に得られる熱可塑性樹脂系発
泡体の一層の軽量化を図ることができ、また熱安定性も
高められる。
【0030】架橋する場合、その方法は特に限定される
ものではなく、例えば、電子線などの電離性放射線を照
射する電子線架橋法、有機過酸化物を用いた化学架橋
法、またはシラン変性樹脂を用いたシラン架橋法などを
挙げることができる。これらの架橋処理は上記発泡性樹
脂組成物をシート状に成形する工程で行ってもよく、
又、シート状に成形する工程の後に行ってもよい。
【0031】熱可塑性樹脂の架橋度は、高過ぎると架橋
がかかりすぎて発泡倍率が低下すると共に柔軟性が低下
し易く、又、低過ぎると熱安定性が低下し且つ発泡時に
セルが破泡して均一なセルが得られないことがあるの
で、架橋度の指標となるゲル分率で10〜30重量%が
好ましく、10〜20重量%がより好ましい。なお、本
発明におけるゲル分率とは、発泡性熱可塑性樹脂を12
0℃のキシレン中に24時間浸漬後の残渣重量の、キシ
レン浸漬前の樹脂成分の重量に対する重量百分率をい
う。
【0032】発泡時に要求される伸長粘度は8,000
ポイズから30,000ポイズの範囲であることが好ま
しく、より好ましくは10,000ポイズから27,0
00ポイズの範囲であり、さらに好ましくは12,00
0ポイズから25,000ポイズの範囲である。伸長粘
度が8,000ポイズより低いと発泡時に樹脂の破断が
起こって破泡が発生し易く、30,000ポイズより高
いと伸長応力が高すぎて樹脂の伸びが不足するため、発
泡性が低下し、発泡倍率が上がらない傾向があるからで
ある。ここで、伸長粘度はJIS K 7117に従っ
て測定されたものである。
【0033】架橋性樹脂の具体例としては、トリメトキ
シビニルシラン等のシラン化合物で熱可塑性樹脂を変性
させたシラン架橋性樹脂や有機過酸化物と熱可塑性樹脂
との混合物などが挙げられる。
【0034】(作用)本発明は、熱可塑性樹脂と液晶樹
脂とを特定割合で複合化した発泡性シート状体を発泡さ
せるので、寸法安定性の良好な熱可塑性樹脂系発泡体が
得られ、又、フィブリル状の液晶樹脂が厚さ方向に配向
する様に、発泡性シート状体の両面に積層した板状体の
間隔を増大させるので、高発泡倍率の発泡体であって耐
圧縮性に優れ、軽量性を保持した熱可塑性樹脂系発泡体
が得られる。発泡性シート状体における上記熱可塑性樹
脂として、少なくとも一部に架橋性熱可塑性樹脂を用
い、かつ発泡性シート状体において熱可塑性樹脂を架橋
する工程を更に含む場合は、発泡時の伸長粘度が増大す
るのでセルの破泡が抑えられ、得られる発泡体の発泡倍
率が向上すると共に独立気泡率が高くなる傾向があるの
で、最終的に得られる熱可塑性樹脂系発泡体の一層の軽
量化と圧縮強度の増大を図ることができ、また熱安定性
も高められる。
【0035】
【実施例】(実施例1)本実施例は本発明1を限定した
本発明3に係るものである。複合ペレットの調製 ポリプロピレン(三菱化学社製、商品名:EA9,メル
トインデックス0.5g/10分、密度0.9g/cm
3 )と液晶ポリマー(ポリプラスチック社製、商品名:
ベクトラA950,液晶転移温度280℃)を表1に示
す割合で混合し、バレル温度、金型温度とも290℃に
設定した2軸の混練押出機(池貝機工社製,商品名PC
M−30)で溶融混練し、直径3mmのストランドダイ
から押し出し、水冷し、ペレタイザーでペレット化する
ことにより、液晶ポリマー/ポリプロピレン複合ペレッ
ト7.6kgを得た。得られた液晶ポリマー/ポリプロ
ピレン複合ペレットを熱キシレン(120℃)中に24
時間浸漬することでポリプロピレンのみを溶出させ、液
晶樹脂が全てフィブリル化していることを確認した。取
り出したフィブリル状の液晶樹脂を走査型電子顕微鏡
(SEM)により観察したところ、繊維径は2μm、長
さは3mmであった。
【0036】尚、上記の如きストランドダイ内部の見か
けの伸長速度は、通常0.3〜50/秒程度であり、こ
の複合ペレットがフィブリル化されていたことは、上記
の通り確認した。
【0037】発泡性シートの調製 次に上記液晶ポリマー/ポリプロピレン複合ペレット
7.6kgとシラン架橋性ポリプロピレン(三菱化学社
製、商品名:リンクロンXPM800HM,MI=10
g/10分、溶融温度167℃、完全に架橋した際のゲ
ル分率80%)とシラン架橋触媒マスターバッチ(三菱
化学社製、商品名:PZ−10S,ポリプロピレン10
0重量部にジブチル錫ジラウレートが1重量部添加され
たもの)と熱分解型発泡剤としてのアゾジカルボンアミ
ド(分解温度201℃)とを、表2に示す割合で混合し
た。この混合物を、バレル温度及び金型温度を180℃
に設定した2軸の混練押出機(池貝機工社製、商品名P
CM−30)で溶融混練し、リップクリアランス3m
m、巾300mmのシートダイから押し出し、上下一対
の水冷式三連ロールでサイジングした後適宜切断して、
厚さ3.0mm、幅250mm、長さ300mmの発泡
性シートを得た。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】発泡体の製造 続いてこの発泡性シートを100℃の熱水に2時間浸漬
して架橋させた後、220℃に温調された500mm四
方の2枚の鉄板の間に挟むことによって加熱した。鉄板
は厚さ3mmで、表面には直径が0.2mmの吸引用の
貫通孔が1m2当たり10,000個の割合で穿設され
ており、予め、そこから5kg/cm2の吸引力で吸引
可能な機構に設定しておいた。加熱により発泡性シート
が発泡を始めると同時に前記鉄板の吸引孔から吸引しな
がら、2枚の鉄板の間隔を増大させて、最終的に2枚の
鉄板の間隔を3mmから30mmに変化させた。
【0041】続いて鉄板表面からの吸引を停止し、すぐ
に鉄板間の発泡体を取り出し、10℃で一定に温調され
た水槽内に投入して該発泡体を冷却固化させた。発泡体
内部まで該熱可塑性樹脂の溶融温度以下まで冷却させた
ことを確認した後、該水槽内から発泡体を取り出し、厚
さ30mm、幅250mm、長さ300mmの発泡体を
得た。比重計により発泡体の比重を測定し、発泡前の発
泡性シートの比重との比較により、発泡倍率を求めたと
ころ、10.2倍であった。
【0042】評価 フィブリル化液晶樹脂の分散状態 得られた発泡体を液体窒素で冷凍した後、厚さ方向に垂
直な面で破断し、破断面をその垂直方向からSEMを用
いて観察し、フィブリル化された液晶樹脂の分散状態を
確認した。断面観察映像から一本のフィブリル化された
液晶樹脂に注目した時、その液晶樹脂がセル壁(発泡セ
ル)断面に対する垂直方向からセル壁の方向に何度傾い
ているかをを測定した。完全に垂直な場合は0度、破断
面に対して平行な場合は90度として評価した。一つの
断面観察映像において、ランダムに100の位置におい
て上記傾斜角度の測定を行った。傾斜角度毎のヒストグ
ラムを図1に示す。
【0043】圧縮強度 次に該熱可塑性発泡体をタテ×ヨコを50mm×50m
mの大きさに5枚カットし、JIS K 7220に準
じて圧縮強度を測定した。5回の測定の平均値を発泡体
の圧縮強度とし、その結果を表3に示した。
【0044】ゲル分率 また、得られた発泡体0.5gを120℃の熱キシレン
中に24時間浸漬した後の残渣重量の、キシレン浸漬前
の架橋樹脂成分の重量に対する重量百分率を求めた。な
お、このとき、液晶樹脂は熱キシレンに不溶であるの
で、フィブリル状の液晶樹脂は残渣として残るが、液晶
樹脂重量分を差し引いた値を実際の残渣量としてゲル分
率を求め、その値を表3に示した。
【0045】加熱寸法変化率 発泡体を厚さ方向に切断し、長さ300mm×幅300
mmの平面形状を有するサンプルを得、このサンプルの
表面に長さ方向及び幅方向に正確に200mmの標線を
描いた。しかる後、80℃に温度調節された加熱用オー
ブンにサンプルを24時間放置し、次にオーブンから取
り出し室温で24時間放置した。しかる後、描かれてい
た標線の長さを測定し、加熱寸法変化率を求めた。加熱
寸法変化率は、加熱前後の標線変化長の、加熱前標線長
に対する百分率として算出し、その値を表3に示した。
【0046】
【表3】
【0047】(実施例2)本実施例は本発明1に係るも
のである。複合ペレットの調製 高密度ポリエチレン(三菱化学社製、商品名:HY42
0,メルトインデックス0.4g/10分、密度0.9
56g/cm3 )と実施例1で用いた液晶ポリマー「ベ
クトラA950」を表1に示す割合で混合し、バレル温
度、金型温度とも290℃に設定した2軸の混練押出機
(池貝機工社製、商品名PCM−30)で溶融混練し、
直径3mmのストランドダイから押し出し、水冷し、ペ
レタイザーでペレット化することにより、液晶ポリマー
/ポリエチレン複合ペレット10kgを得た。
【0048】得られた液晶ポリマー/ポリエチレン複合
ペレットを熱キシレン(120℃)中に24時間浸漬す
ることでポリプロピレンのみを溶出させ、液晶樹脂がフ
ィブリル化していることを確認した。取り出したフィブ
リル状の液晶樹脂をSEMにより観察したところ、繊維
径は3μm、長さは3mmであった。次に上記液晶ポリ
マー/ポリプロピレン複合ペレット10kgと熱分解型
発泡剤としてのアゾジカルボンアミド(分解温度201
℃)とを、表2に示す割合で混合した。
【0049】発泡性シート、発泡体の製造、評価 混合物を、バレル温度、金型温度とも180℃に設定し
た2軸の混練押出機(池貝機工社製、商品名PCM−3
0)で溶融混練し、リップクリアランス3mm、巾30
0mmのシートダイから押し出し、上下一対の水冷式三
連ロールでサイジングし適宜切断することにより、厚さ
3.0mm、幅250mm、長さ300mmの発泡性シ
ートを得た。その後、実施例1と同様にして発泡体を得
て、発泡体の特性等を評価した。その結果は表3の通り
であった。尚、得られた発泡体の発泡倍率は9.4倍で
あった。
【0050】(実施例3)本実施例は本発明2に係るも
のである。複合ペレットの調製 実施例1で用いた、ポリプロピレン「EA9」及び液晶
ポリマー「A950」を表1に示す割合で混合し、バレ
ル温度、金型温度とも290℃に設定した2軸の混練押
出機(池貝機工社製 商品名PCM−30)で溶融混練
し、リップクリアランス3mm、巾300mmのシート
ダイから押し出し、上下一対の水冷式三連ロールでサイ
ジングし適宜切断することにより、厚さ3.0mm、幅
250mm、長さ300mmの液晶樹脂/プロピレン複
合シートを得た。その後、前記複合シートを4mm角に
ペレタイズして複合ペレットを得た。尚、シートダイの
見かけの伸長速度は0.01〜0.05/秒程度であ
り、この複合ペレットはフィブリル化されていなかっ
た。
【0051】発泡性シートの調製 複合ペレットと熱分解型発泡剤としてのアゾジカルボン
アミド(分解温度201℃)とを表2に示す割合で混合
した。混合物を、バレル温度、金型温度とも180℃に
設定した2軸の混練押出機(池貝機工社製 商品名PC
M−30)で溶融混練し、リップクリアランス3mm、
巾300mmのシートダイから押し出し、上下一対の水
冷式三連ロールでサイジングし適宜切断することによ
り、厚さ3.0mm、幅250mm、長さ300mmの
発泡性シートを得た。
【0052】発泡体の製造、評価 得られた発泡性シートを300℃に温調された500m
m四方の2枚の鉄板の間に挟むことによって加熱した。
鉄板は厚さ3mmで、表面には直径が0.2mmの吸引
用の貫通孔が1m2 当たり10,000個の割合で穿設
されており、予め、そこから5kg/cm2 の吸引力で
吸引可能な機構に設定しておいた。加熱により発泡性シ
ートが発泡を始めると同時に前記鉄板の吸引孔から吸引
しながら、2枚の鉄板の間隔を増大させて、最終的に2
枚の鉄板の間隔を3mmから30mmに変化させた。そ
の後は実施例1と同様にして、発泡体を得て、発泡体の
特性等を評価した。その結果は表3の通りであった。
尚、得られた発泡体の発泡倍率は9.6倍であった。
又、上記鉄板の拡開時の見かけの伸長速度は約10/秒
で、通常のフィブリル化に必要な伸長速度条件を満たし
ていた。
【0053】(比較例1)液晶樹脂を全く用いなかった
こと以外は実施例1と同様にして、発泡体を得て、発泡
体の特性等を評価した。その結果は表3の通りであっ
た。
【0054】(比較例2)該発泡性シートを2枚の鉄板
の間に挟まずに、フリーで発泡させたこと以外は実施例
1と同様にして、発泡体を得て、発泡体の特性等を評価
した。その結果は表3の通りであった。
【0055】(比較例3)液晶樹脂と熱可塑性樹脂の混
合する割合を表1,2の様に変更(液晶樹脂を過剰に配
合)したこと以外は実施例1と同様にして、発泡体を得
て、発泡体の特性等を評価した。その結果は表3の通り
であった。
【0056】
【発明の効果】本発明1の熱可塑性樹脂系発泡体の製造
方法によれば、熱可塑性樹脂とフィブリル状の液晶樹脂
とを特定割合で複合化した発泡性シート状体を、熱可塑
性樹脂の溶融温度及び熱分解型発泡剤の分解温度以上か
つ液晶樹脂の転移温度未満の温度で発泡させつつ、その
両面に積層した板状体の間隔を、フィブリル状の液晶樹
脂が厚さ方向に配向する様に増大させるので、高発泡倍
率の発泡体であって耐圧縮性に優れており、かつ寸法安
定性,軽量性を保持した発泡体の提供が可能である。
【0057】本発明2の熱可塑性樹脂系発泡体の製造方
法によれば、熱可塑性樹脂と液晶樹脂とを特定割合で複
合化した発泡性シート状体を、熱可塑性樹脂の溶融温
度、熱分解型発泡剤の分解温度及び液晶樹脂の転移温度
以上の温度で発泡させつつ、その両面に積層した板状体
の間隔を、形成されるフィブリル状の液晶樹脂が厚さ方
向に配向する様に増大させるので、高発泡倍率の発泡体
であって耐圧縮性に優れており、かつ寸法安定性,軽量
性を保持した発泡体の提供が可能である。
【0058】本発明3の熱可塑性樹脂系発泡体の製造方
法によれば、上記熱可塑性樹脂として、少なくとも一部
に架橋性熱可塑性樹脂を用い、かつ発泡性シート状体に
おいて熱可塑性樹脂を架橋する工程を更に含むので、発
泡時の伸長粘度が増大するためセルの破泡が抑えられ、
得られる発泡体の発泡倍率が向上すると共に独立気泡率
が高くなり、最終的に、一層軽量になされ、圧縮強度が
増大した熱可塑性樹脂系発泡体の提供が可能である。
【0059】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において得られた熱可塑性樹脂系発泡
体においてセル壁に配置されたフィブリル化液晶樹脂の
セル壁断面に対する傾斜角度の分散度合いを示す図。
【図2】実施例2において得られた熱可塑性樹脂系発泡
体においてセル壁に配置されたフィブリル化液晶樹脂の
セル壁断面に対する傾斜角度の分散度合いを示す図。
【図3】実施例3において得られた熱可塑性樹脂系発泡
体においてセル壁に配置されたフィブリル化液晶樹脂の
セル壁断面に対する傾斜角度の分散度合いを示す図。
【図4】比較例2において得られた熱可塑性樹脂系発泡
体においてセル壁に配置されたフィブリル化液晶樹脂の
セル壁断面に対する傾斜角度の分散度合いを示す図。
【図5】比較例3において得られた熱可塑性樹脂系発泡
体においてセル壁に配置されたフィブリル化液晶樹脂の
セル壁断面に対する傾斜角度の分散度合いを示す図。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F074 AA24 AA24H AA98 AE04 BA01 BA13 BB22 CA29 CC06X CC22X CC37Y DA02 DA04 DA08 DA22 DA35 4F100 AB02 AK01A AK07 AL05A AS00A AT00B AT00C BA03 BA06 BA10B BA10C BA13 BA22 CA01A DC11 DG06A DJ04A EC182 EG002 EH012 EH17 EJ022 EJ24 EJ422 GB07 GB33 JB16A JK05 JL03 JL04 YY00A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィブリル状の液晶樹脂0.5〜50重量
    %と熱可塑性樹脂50〜99.5重量%とを混合してな
    る樹脂組成物100重量部に対し、熱分解型発泡剤0.
    5〜30重量部を混合してなる発泡性シート状体の両面
    に板状体を積層し、前記発泡性シート状体を前記熱可塑
    性樹脂の溶融温度及び熱分解型発泡剤の分解温度以上か
    つ液晶樹脂の転移温度未満の温度で発泡させつつ、フィ
    ブリル状の液晶樹脂が厚さ方向に配向する様に、前記2
    枚の板状体の間隔を増大させることを特徴とする熱可塑
    性樹脂系発泡体の製造方法
  2. 【請求項2】液晶樹脂0.5〜50重量%と熱可塑性樹
    脂50〜99.5重量%とを混合してなる樹脂組成物1
    00重量部に対し、熱分解型発泡剤0.5〜30重量部
    を混合してなる発泡性シート状体の両面に板状体を積層
    し、前記発泡性シート状体を前記熱可塑性樹脂の溶融温
    度、熱分解型発泡剤の分解温度及び液晶樹脂の転移温度
    以上の温度で発泡させつつ、形成されるフィブリル状の
    液晶樹脂が厚さ方向に配向する様に、前記2枚の板状体
    の間隔を増大させることを特徴とする熱可塑性樹脂系発
    泡体の製造方法。
  3. 【請求項3】上記熱可塑性樹脂として、少なくとも一部
    に架橋性熱可塑性樹脂を用い、かつ発泡性シート状体に
    おいて熱可塑性樹脂を架橋する工程を更に含むことを特
    徴とする請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂系発泡体
    の製造方法。
JP17322298A 1998-06-19 1998-06-19 熱可塑性樹脂系発泡体の製造方法 Pending JP2000006286A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17322298A JP2000006286A (ja) 1998-06-19 1998-06-19 熱可塑性樹脂系発泡体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17322298A JP2000006286A (ja) 1998-06-19 1998-06-19 熱可塑性樹脂系発泡体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000006286A true JP2000006286A (ja) 2000-01-11

Family

ID=15956408

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17322298A Pending JP2000006286A (ja) 1998-06-19 1998-06-19 熱可塑性樹脂系発泡体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000006286A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014070166A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Sekisui Chem Co Ltd 架橋装置及び熱可塑性樹脂の架橋方法、ならびに熱可塑性樹脂発泡体の製造システム及び熱可塑性樹脂発泡体の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014070166A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Sekisui Chem Co Ltd 架橋装置及び熱可塑性樹脂の架橋方法、ならびに熱可塑性樹脂発泡体の製造システム及び熱可塑性樹脂発泡体の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4191510B2 (ja) 発泡用熱可塑性樹脂組成物及びその発泡体
KR20050021912A (ko) 폴리올레핀 수지 발포체용 조성물, 폴리올레핀 수지발포체, 및 이의 제조방법
JP3571352B2 (ja) 発泡性合成樹脂組成物、合成樹脂発泡体及び合成樹脂発泡体の製造方法
JP5182841B2 (ja) ポリカーボネート系樹脂押出発泡体の製造方法
JPWO2009001934A1 (ja) ポリオレフィン系樹脂の発泡ボード及びその製造方法
WO2007004524A1 (ja) 断熱建材用発泡ボードおよびその製造方法
WO2005023918A1 (ja) 発泡用熱可塑性樹脂組成物及びその発泡体
JP5171238B2 (ja) 発泡剤マスターバッチ
JPH11279307A (ja) 熱可塑性発泡体
JP2000006286A (ja) 熱可塑性樹脂系発泡体の製造方法
JP3588545B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法
JP2001098100A (ja) 熱可塑性樹脂発泡体及びその製造方法
JP2000318078A (ja) 液晶ポリマー強化発泡体及びその製造方法
JPH1170537A (ja) 熱可塑性樹脂系発泡体及びその製造方法
JPH1112381A (ja) 熱可塑性樹脂系発泡体
JP2001239539A (ja) 液晶ポリマー強化発泡体の製造方法
JP3311106B2 (ja) 架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートの製造方法
JPH11179811A (ja) 熱可塑性樹脂系発泡体の真空・圧空成形方法
JPH07145259A (ja) 均一な気泡を有する架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートの製造方法
JPH07330935A (ja) 結晶性ポリオレフィン発泡体
JPH11106541A (ja) 液晶強化発泡体及びその製造方法
JP2000095887A (ja) 熱可塑性樹脂発泡シート
JPH10212368A (ja) 熱可塑性樹脂発泡体及びその製造方法
JPH11240975A (ja) 熱可塑性賦形発泡体の製造方法
JP4190314B2 (ja) 成形品