JP2000004983A - スピーカー付き椅子及びこれを用いたマッサージ機 - Google Patents

スピーカー付き椅子及びこれを用いたマッサージ機

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JP2000004983A JP18024798A JP18024798A JP2000004983A JP 2000004983 A JP2000004983 A JP 2000004983A JP 18024798 A JP18024798 A JP 18024798A JP 18024798 A JP18024798 A JP 18024798A JP 2000004983 A JP2000004983 A JP 2000004983A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】左右のスピーカーから出る音を最適な状態に設
定できると共に、スピーカーから出る音が歪むことのな
いスピーカー付き椅子及びこれを用いたマッサージ機を
提供すること。 【解決手段】座部12と背凭れ14を有する椅子本体A
と、背凭れ14の左右上部にそれぞれ設けられたスピー
カー19,19を備えるスピーカー付き椅子において、
背凭れ14の少なくとも左右上部には前方に所定角度で
互いに離反する方向に拡開して傾斜する取付部14a,
14aがそれぞれ設けられ、左右の各取付部14a,1
4aに前記左右のスピーカー19,19が取り付けられ
ているスピーカー付き椅子及びこれを用いたマッサージ
機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スピーカー付き椅子
及びこれを用いたマッサージ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からスピーカー付きの椅子として
は、例えば図5に示したように、背凭れ1の左右上部に
フレキシブルパイプ2,2を突設し、このフレキシブル
パイプ2,2の自由端部にスピーカー3,3を取り付け
た構成のものが考えられている(例えば、実公昭53−
16409号公報参照)。
【0003】この椅子では、フレキシブルパイプ2,2
を曲げ操作して、フレキシブルパイプ2,2を曲げた状
態に保持させることでスピーカー3,3を任意の方向に
向けることが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フレキ
シブルパイプ2,2を曲げ操作して左右のスピーカー
3,3の向きや位置を同じに設定するのは困難であるた
め、左右のスピーカー3,3からでる音を最適な状態に
設定するのは困難である。
【0005】また、スピーカー3,3から出る音の大き
さによってはフレキシブルパイプ2,2がスピーカー
3,3の音圧によって音の出る前後方向に大きく揺れる
ことも考えられ、この場合にはスピーカー3,3からの
音が歪む虞があり、好ましくないものであった。
【0006】そこで、この発明は、左右のスピーカーか
ら出る音を最適な状態に設定できると共に、スピーカー
から出る音が歪むことのないスピーカー付き椅子及びこ
れを用いたマッサージ機を提供することを目的とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1の発明は、座部と背凭れを有する椅子本体
と、前記背凭れの左右上部にそれぞれ設けられたスピー
カーを備えるスピーカー付き椅子において、前記背凭れ
の少なくとも左右上部には前方に所定角度で互いに離反
する方向に拡開して傾斜する取付部がそれぞれ設けら
れ、前記左右の各取付部に前記左右のスピーカーが取り
付けられているスピーカー付き椅子としたことを特徴と
する。
【0008】また、請求項2の発明は、前記左右のスピ
ーカーの中心線の交点が前記背凭れに当接する使用者の
頭部の前部から前記頭部前方の所定近接位置までの範囲
内に位置するように、前記スピーカーの向きが設定され
ていることを特徴とする。
【0009】更に、請求項3の発明は、前記背凭れが中
空に形成されていると共に、前記スピーカーは背面振動
音圧を前記背凭れ内の空間に放出するように設定されて
いることを特徴とする。
【0010】また、請求項4の発明は、請求項1〜3の
いずれか一つにおいて、前記椅子本体にマッサージ手段
が設けられているマッサージ機としたことを特徴とす
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1〜図4に基づいて説明する。
【0012】図4は、この発明をエアマッサージ椅子
(エアマッサージ機)に適用した例を示したものであ
る。図4において、10はエアマッサージ椅子のベー
ス、11はベース11と一体の脚部、12は脚部11に
支持された座部、13は座部12の両側に設けられた肘
掛け、14は座部12の後端から後斜上方に向けて延び
且つ座部12と一体に設けられた背凭れである。この座
部12,肘掛け13,背凭れ14は椅子本体Aを構成し
ている。
【0013】この背凭れ14の上部には、使用者の首に
対応する位置に位置させてエアマッサージ用のマッサー
ジ手段15が設けられている。尚、図示は省略したが、
使用者の背中や腰等をマッサージするエアマッサージ手
段を背凭れ14に設けることもできるし、大腿部をマッ
サージするエアマッサージ手段を座部12に設けること
もできる。このエアマッサージ手段には周知のものを採
用できる。また、背凭れ14は、図1,図2に示したよ
うに、中空に形成されていて、前板16と後板17を有
している。この前板16と後板17との間に空間18が
形成されている。しかも、背凭れ14の左右上部には、
前方に所定角度αで互いに離反する方向に拡開して傾斜
する取付部14a,14aがそれぞれ設けられている。
この左右の各取付部14a,14aの前板16には取付
孔16a,16aが形成され、この取付孔16a,16
aには左右のスピーカー19,19がそれぞれ取り付け
られている。このスピーカー19,19の背面音圧は空
間18内に放射される様になっている。
【0014】また、この左右のスピーカー19,19の
取付位置は、スピーカー19,19の中心Sc,Scを
結ぶ線Lが背凭れ14に当接する標準の使用者の頭部2
0の耳21の略中心に位置するように設定されている。
尚、ここでは、標準の人の頭部の後端から耳までの寸法
を80mmとし、標準の人の頭部の後端から鼻先までの
寸法を200mmとして説明する。従って、線Lは前板
16の中央前面から略80mmの位置に設定される。こ
の設定位置は、略80mmの前後で多少変更することも
できる。
【0015】更に、左右のスピーカー19,19の向き
(取付角度θ)は、スピーカー19,19の中心線L
s,Lsの交点Piが背凭れ14に当接する標準の使用
者の頭部20の前部P1から頭部前方の所定近接位置P
nまでの範囲内に位置するように設定されている。即
ち、一方の耳21に対応するスピーカー19から出た音
の一部が頭部20の前を回り込んで反対側の耳21側に
達する様にすると共に、この音の回り込み量(回り込み
音圧レベル又は回り込み音量レベル)を考慮して、スピ
ーカー19の取付角度θが設定される。
【0016】この取付角度θの設定に際してはスピーカ
ー19の音圧特性や、スピーカー19,19の中心S
c,Sc間の距離X、標準の人の頭部20の後端20a
から鼻22の先端までの寸法a、頭部20の後端20a
から耳21までの距離b等が考慮される。このスピーカ
ー19の音圧特性は、図3に示したように、中心線Ls
の部分が最大音圧となり、角度30°での音圧は最大音
圧の1/2、角度60°の音圧は最大音圧の1/4とな
る。従って、図2に示したように、例えば寸法aを20
0mm、寸法bを80mm、距離Laを410mmとし
たときに、中心線Lsの線Lに対する角度θは略20°
〜略60°の範囲内に設定される。
【0017】本実施例では、取付部14a,14aの角
度αが135°、スピーカー19,19の取付角度θが
45°に設定されていて、中心線Ls,Lsの交点が鼻
21に近接するP3に位置している。また、本実施例で
は、取付角度θが60°のときに、前板16から交点P
nまでの距離は略435mmとなるので、前板16から
交点Pnまでの距離は頭部20の寸法aの略2倍とな
る。従って、距離Xを410mmに設定した本実施例で
は、前板16から交点Piまでの距離Yが寸法a〜寸法
2・aの範囲内に設定されていれば、スピーカー19,
19から出た音が頭部20を良好に回り込むことにな
る。
【0018】次に、この様な構成のエアマッサージ椅子
の作用を説明する。
【0019】本実施例では、図示しないエア給排気手段
を作動させて背凭れ14の上部に設けたマッサージ手段
15を作動制御することにより、使用者の首をマッサー
ジ手段15でマッサージすることができる。また、背凭
れ14の背中や腰、座部12にエアバッグが設けられて
いてい、このエアバッグが図示しないエア給排気手段で
膨張・収縮させられる場合には、背中や腰,大腿部等が
エアバッグでマッサージされることになる。
【0020】また、この様なマッサージに際しては、ス
ピーカー19,19から使用者の好みに応じた音楽や音
を再生させる。この際、左右のスピーカー19,19か
ら出た音は、左右の耳21,21に達すると共に、一部
が頭部20を回り込んで反対側の耳に達することにな
る。従って、再生される音楽や音がステレオ録音された
ものを再生する場合、使用者は恰も音楽や音が録音され
た場所にいるような臨場感に溢れた音楽や音を聞くこと
ができる。この場合、背凭れ14はスピーカー19,1
9から再生される重低音等で振動しても、スピーカー1
9,19は前板16に堅固に固定されているので、スピ
ーカー19,19は再生される音の音圧によって全体が
前後に大きく振れるようなことはない。この結果、左右
のスピーカーから出る音を最適な状態に設定できると共
に、スピーカーから出る音が歪むのを防止できる。
【0021】しかも、スピーカー19,19から出る重
低音等が背凭れ14を振動させて、この振動を使用者の
上半身に伝えることができ、より現場にいるような臨場
感を再現することができる。
【0022】更に、左右のスピーカー19,19からで
る重低音がステレオ録音した音を再生している場合に
は、左右のスピーカー19,19から出力される重低音
の合成による音の重心(再生される元の音源の位置)が
音源の移動に伴って移動するように身体で感じることが
できるので、重低音も立体的に身体で感じることがで
き、臨場感を更に向上させることができる。尚、左右の
スピーカー19,19から出る重低音は、前板16の左
右の部分を直接振動させると共に、空間18内に放射さ
れるので、空間18や前板16,後板17等の寸法を一
定範囲の重低音の振動数に応じて共鳴及び共振するよう
に設定しておけば、音圧強度(音量レベル)の低い重低
音でもより効果的に重低音を再生して、使用者に臨場感
を伝えることができる。
【0023】また、重低音が多い音を再生する場合に
は、この重低音による背凭れの振動が身体をマッサージ
する効果を生ずることになる。しかも、この際、重低音
の重心が上述のように移動する場合には、マッサージの
中心が移動することになるので、馴れによるマッサージ
効果の低下が生ずることのないマッサージを行うことが
できる。
【0024】尚、従来、座部に重低音をステレオ再生す
る振動ユニットを取り付けた構造の椅子が考えられてい
るが、この振動ユニットは振動が使用者の左右の臀部に
個別に伝わるようにしているために、再生される重低音
がステレオ録音されたものでも、振動の重心が移動して
臀部や大腿部をマッサージするような効果が得られない
ものであった。また、椅子の背凭れの左右上部にスピー
カーを直接取り付けたものでも、本実施例のような空間
18を設けていないタイプでは共鳴効果による振動を得
る様にすることは難しいものである。
【0025】更に、上述したスピーカーの取付構造は、
エアマッサージ椅子以外に、機械式マッサージ手段が装
着されたマッサージ椅子にも適用できることは勿論であ
る。
【0026】
【発明の効果】この目的を達成するため、請求項1の発
明は、座部と背凭れを有する椅子本体と、前記背凭れの
左右上部にそれぞれ設けられたスピーカーを備えるスピ
ーカー付き椅子において、前記背凭れの少なくとも左右
上部には前方に所定角度で互いに離反する方向に拡開し
て傾斜する取付部がそれぞれ設けられ、前記左右の各取
付部に前記左右のスピーカーが取り付けられている構成
としたので、左右のスピーカーから出る音を最適な状態
に設定できると共に、スピーカーから出る音が歪むのを
防止できる。
【0027】また、請求項2の発明は、前記左右のスピ
ーカーの中心線の交点が前記背凭れに当接する使用者の
頭部の前部から前記頭部前方の所定近接位置までの範囲
内に位置するように、前記スピーカーの向きが設定され
ている構成としたので、左右のスピーカーから出た音に
一部が使用者の頭部の左右から前側を回り込んで反対側
に達することができる。この結果、回り込んだ音により
臨場感をより向上させることができる。
【0028】更に、請求項3の発明は、前記背凭れが中
空に形成されていると共に、前記スピーカーは背面振動
音圧を前記背凭れ内の空間に放出するように設定されて
いる構成としたので、特にスピーカーから出る重低音等
が背凭れを振動させて、この振動を使用者の上半身に伝
えることができ、より現場にいるような臨場感を再現す
ることができる。しかも、左右のスピーカーからでる重
低音がステレオ録音した音を再生している場合には、左
右のスピーカーから出力される重低音の合成による音の
重心(再生される元の音源の位置)が音源の移動に伴っ
て移動するように身体で感じることができるので、重低
音も立体的に身体で感じることができ、臨場感を向上さ
せることができる。また、重低音が多い音を再生する場
合には、この重低音による背凭れの振動が身体をマッサ
ージする効果を生ずることになる。
【0029】また、請求項4の発明のマッサージ機は、
請求項1〜3のいずれか一つにおいて、前記椅子本体に
マッサージ手段が設けられている構成としてので、より
リラックスした状態で身体のマッサージを行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るマッサージ機(エアマッサージ
椅子)の要部断面図である。
【図2】図1と同じ断面の仕様説明図である。
【図3】図1,2のスピーカー特性説明図である。
【図4】図1,2に示した構造を備えるエアマッサージ
椅子の斜視図である。
【図5】従来のスピーカー付きエアマッサージ椅子の斜
視図である。
【符号の説明】
12・・・座部 14・・・背凭れ 14a・・・取付部 15・・・エアマッサージ手段 16・・・前板 17・・・後板 18・・・スピーカー 19・・・空間 20・・・頭部 A・・・椅子本体 Ls・・・中心線 Pi・・・交点

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 座部と背凭れを有する椅子本体と、前記
    背凭れの左右上部にそれぞれ設けられたスピーカーを備
    えるスピーカー付き椅子において、 前記背凭れの少なくとも左右上部には前方に所定角度で
    互いに離反する方向に拡開して傾斜する取付部がそれぞ
    れ設けられ、前記左右の各取付部に前記左右のスピーカ
    ーが取り付けられていることを特徴とするスピーカー付
    き椅子。
  2. 【請求項2】前記左右のスピーカーの中心線の交点が前
    記背凭れに当接する使用者の頭部の前部から前記頭部前
    方の所定近接位置までの範囲内に位置するように、前記
    スピーカーの向きが設定されていることを特徴とする請
    求項1に記載のスピーカー付き椅子。
  3. 【請求項3】 前記背凭れが中空に形成されていると共
    に、前記スピーカーは背面振動音圧を前記背凭れ内の空
    間に放出するように設定されていることを特徴とする請
    求項1又は2に記載のスピーカー付き椅子。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一つにおいて、
    前記椅子本体にマッサージ手段が設けられていることを
    特徴とするマッサージ機。
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