JP2000004801A - 牛用飼育餌 - Google Patents

牛用飼育餌

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JP2000004801A JP11112434A JP11243499A JP2000004801A JP 2000004801 A JP2000004801 A JP 2000004801A JP 11112434 A JP11112434 A JP 11112434A JP 11243499 A JP11243499 A JP 11243499A JP 2000004801 A JP2000004801 A JP 2000004801A
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breeding feed
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田 清 夫 金
Kunimitsu Shinohara
原 邦 光 篠
Hiroyoshi Kai
斐 博 好 甲
Ryoichi Kono
野 良 一 河
Sakio Shiiba
葉 咲 男 椎
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 藁や牧草などの従来の粗飼料の替わりとし
て、ノコクズ等の木材チップの風味を向上させると共
に、牛の生理消化作用を増進させ、消化器官の発達を促
進できる牛用飼育餌を提供する。 【解決手段】 粗繊維素の多いノコクズ等の木材チップ
を10〜70%、黒酵母菌含有の発酵生成物を1〜25
%配合することで、風味のよい飼育餌を得た。これを牛
に与えたところ沢山食べるようになり、粗繊維素の消化
分解を増進させ、内臓器官を発達させた。体型は体線平
直で体積豊かになり、肋間は広く付着も良くなった。多
頭化しても均一に発育し、病気の牛が激減し受胎率が向
上した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維質の多いノコ
クズ等の木材チップと、特殊な酵母菌を含有する発酵生
成物とを配合させた飼育餌に係わり、とくに牛の発育を
効率よく増進させる牛用飼育餌に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、牛の発育を増進させる飼育餌
にあっては、牛の生理的な消化分解を増進させ、体型発
育において優れた成績を示すことが望まれている。加え
て、近年では更なるコスト低減化のため、一年を通じて
安定供給できる価格の安い飼育餌が切望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の飼育餌として
は、さまざまな飼料成分を配合させたものが知られてい
るが、一般に青草、乾草、サイレージ等が多く利用され
ている。とくに牧草代替品となる粗飼料にあっては、安
価で高い栄養価を有し、飼料に対する牛の嗜好性が良
く、高い消化分解作用をもつことが要求されている。そ
こで、安くて栄養価の高い餌を得るために、たとえば繊
維成分の配合量を多くすると、牛による生理的な消化分
解が低下するばかりか、餌自体の風味が損なわれてしま
う。このようなことから、上記の要求を満足させる飼育
餌は、いまだ開発されていない現状にある。
【0004】本発明者はこのような現状にかんがみ、粗
飼料の風味および消化分解を高め、牛の発育を増進でき
る、飼育餌を開発したものである。従来は、通年豊富な
木材チップを飼料成分として、使用することは困難であ
ったが、本発明では、特殊な発酵生成物を適量混合させ
ることにより、繊維成分の配合量を多くしても、特有の
風味および高い消化分解作用を確保するものである。
【0005】すなわち発育増体の観点から、藁や牧草な
どの従来の粗飼料に替わるものとして、木材チップ中の
粗繊維が牛にとって高い栄養価となることに着目し、発
酵生成物に関する深い知見により、飼料の風味を改善さ
せたものである。本発明の目的は、飼料の風味を牛の好
みに適合させ、かつ牛の生理的な消化分解作用を高め
て、各組織器官の発育増進を図ることができる、牛用飼
育餌の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的は、飼料成分と
してノコクズ等の木材チップと、微生物培養液で処理さ
れ黒酵母菌を含有する発酵生成物とを配合させた牛用飼
育餌によって達成される。
【0007】
【実施の形態】本発明の木材チップは、粗い繊維成分を
多く含むノコクズ、カンナクズ、細断パルプ等である。
餌全体に対して、木材チップの配合量は10〜70%、
より好ましくは成牛では45〜55%、子牛では20〜
30%がよい。これは、木材チップが10%未満である
と、牛への粗繊維の供給量が不足する一方、逆に60%
をこえると、消化不良が懸念されるからである。
【0008】また、本発明の発酵生成物は、主に原糖よ
り発見された黒酵母菌(Aureobasidium
sp.アウレオバシジウム属)を含み、微生物培養液で
処理されたものである。餌全体に対して、発酵生成物の
配合量は、成牛と子牛とでは異なるが、各成育時期に応
じて1〜25%の範囲がよく、より好ましくは2〜20
%がよい。これは、発酵生成物が1%未満であると、風
味としての香ばしさが保てなくなる一方、逆に25%を
越えると、栄養素及び胃内細菌のバランスが失われるか
らである。なお、本飼育餌には、トウモロコシ等の穀
類、フスマ等のヌカ類、ダイズ粕等の油粕類、糖蜜及び
リグニン分解酵素を配合してもよい。
【0009】発酵生成物中の黒酵母菌は、多糖のβ−
1,3−グルカンを細胞外に生産する微生物、いわゆる
多糖生産菌であって、一般に炭化水素を炭素源とした培
地で培養される。たとえば炭素源としてはショ糖がよ
く、2〜3%濃度で用いることができる。β−1,3−
グルカンは、加熱に対して安定した粘度および生理活性
をもち、高濃度のショ糖の存在下でもゲルを形成でき、
しかも水と炭化水素の系に対し強い乳化活性をもつため
に、牛餌用の発酵生成物として好適となる。また、β−
1,3−グルカンは、牛の消化器官内で有用菌の増殖因
子となる。
【0010】発酵生成物は、飼料に混入して発酵混合飼
料とし、この混合飼料を木材チップにまぜて用いてもよ
い。餌全体に対して、発酵混合飼料の配合量は40〜9
0%がよく、残部には草やワラ等が適宜配合される。こ
のように、発酵生成物は黒酵母菌を含むことから、木材
チップの消化分解を著しく促進させるばかりでなく、牛
餌として好ましい芳醇な香味をもち、粗い繊維成分を多
量混合させても、これを牛が好んで沢山食べるようにな
る。牛が好んで食べる一つの理由は、黒酵母菌によるβ
−1,3−グルカンが安定した粘度、ゲル形成性および
生理活性をもち、餌に適当な濃厚性を与え触感性ないし
可食性を高めるからと考えられる。
【0011】参考のために、牛の成長ステージに応じ
た、ノコクズおよび発酵混合飼料の配合割合の一例(餌
全体に対し発酵生成物を2〜20%配合したもの)を、
表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】黒酵母菌を含有した発酵生成物としては、
おもに焼酎粕などの安価な醸造副産物を用いるのがよ
い。一般に焼酎粕類には、発酵の高歩合と高芳醇をみた
す黒酵母菌および麹菌が多く含まれている。これらの細
菌による複雑微妙な生化学的複合作用により、飼料の香
味および生理活性が相乗的に高められる。したがって、
本飼育餌を食べた牛は、とくに第一胃内における発酵の
恒常性が良好に維持され、胃以下の消化器官が健全に発
達するようになる。
【0014】ちなみに、黒酵母菌を含む焼酎粕添加の本
飼育餌とは別に、比較例として、焼酎粕に代えてビール
粕をノコクズに添加した飼育餌を製造した。この双方の
ノコクズに発酵飼料を添加した餌を牛に食べさせたとこ
ろ、牛は焼酎粕添加の餌を多量に食べたが、ビール粕添
加の餌については殆ど食べなかった。このことから、焼
酎粕添加の餌は、牛の好みとマッチする香ばしい風味を
もつことが判った。香ばしい風味をもつ理由は、次の点
にあると考えられる。第1に、焼酎粕にはカプロン酸エ
チルやアミノ酸などの香味が多く含まれているが、ビー
ル粕にはイソフムロンなどの苦味が多く含まれているこ
と。第2に、ビール粕では味成分が酸化されて臭みや苦
味が強くなるが、焼酎粕では香り高い匂いやうま味を保
つこと。第3に、焼酎粕はグルコース発酵型であるが、
ビール粕はマルトース発酵型であること。
【0015】また、木材繊維質の消化分解をくらべたと
ころ、焼酎粕添加の餌はビール粕添加の餌に比べて、木
材繊維質の消化分解が著しく増進した。消化分解が増進
した理由は、蒸留酒の焼酎粕には、消化分解能の高い黒
酵母菌及び麹が多く含まれるのに対し、醸造酒のビール
粕には、消化分解能の低い麦芽が、多く含まれるからで
あろう。このため、ビール粕にくらべ焼酎粕では、餌の
消化分解作用を著しく促進でき、例えば木材繊維質に対
し糖化と発酵を同時に処理できる。
【0016】このように、黒酵母菌含有の飼育餌は、牛
の好みに合うように風味を良くするとともに、消化分解
作用を著しく増進させる。その結果、飼料成分として繊
維質を多く配合させても、消化不良をおこすことなく、
牛は沢山食べるようになる。つまり、牛の生理的消化作
用が増大し、牛への粗繊維素の供給量が十分になる。こ
のばあい請求項2の餌では、その全量に対して木材チッ
プが10〜70%、発酵生成物が1〜25%配合されて
いるので、餌の風味および消化作用が向上するうえに、
胃内における細菌のバランスも良好に維持される。
【0017】本飼育餌によれば、繁殖育成牛や産乳牛へ
の粗繊維の供給量が十分に確保されるため、第一胃内に
おける発酵の恒常性を維持しながら、各消化器官が順調
に成長する。また、体型的には体上線が平直になり、と
くに消化器と相関の高い中躯が頗る伸びて体積が豊満に
なる。肋は角度が大きく張って長くなり、肋間が広くな
って肉づきも良くなる。また、多頭化しても全体が揃っ
て発育し、落ちこぼれなく体躯各部の仕上がりが均一化
し、牛の市場価値が高められる。
【0018】さらに、病気牛や事故牛が激減して受胎率
が向上し、分娩回帰日数も従来に比べ短くなり、一年一
産を達成することができる。また、草地面積に関係なく
増頭でき、広い牧草地を畑地に有効利用でき、草刈り、
乾草作りなどの牧草管理や、バインダー、ヘィレーキ等
による農耕、農薬管理が不要になる。しかも、1頭1分
間で給餌でき1日1食ですみ、天候に左右されず、初心
者でも高能力牛の繁殖経営を容易に行える。排泄物は水
分含有量が少なくベトつかず、牛体が汚れないため30
頭を30分間で簡単に掃除できる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び比較例を説明す
る。 実施例1 表2に示す発酵混合飼料B4Kg(黒酵母菌をアウレオバ
シジウム培養液で混合培養した発酵生成物を0.16Kg
配合)に対して、ノコクズ3.7Kgと稲ワラ0.3Kgを
配合した繁殖用飼育餌(餌全体に対して前記発酵生成物
を2%配合したもの)と、発酵混合飼料B4.5Kgに対
して、ノコクズ3.2Kgと稲ワラ0.3Kgを配合した繁
殖用飼育餌とを製造した。前者の飼育餌を妊娠前期の黒
毛和種母牛40頭に6ヵ月間給与した後、妊娠後期(分
娩2ヵ月前)では後者の飼育餌に切り替えて6ヵ月間給
与した。その際、1頭あたりの年間給与量は発酵混合飼
料B1520Kg、ノコクズ1095Kg、稲ワラ110Kg
であった。月間の給与比〔Kg/日〕を表3に示す。
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】比較例1 乾草、稲ワラを混合した従来飼育餌を所定量製造し、こ
れを別の母牛40頭に妊娠の前後期にわたり計12ヵ月
間給与した。その期間1頭あたりの総給与量は乾草、稲
ワラ1643Kgであった。
【0023】上記両例につき体躯の全体的な発育を評価
した。その基準は、血液性状検査による生理消化作用、
内臓器官の状態を考察したうえで、公知の外貌評価基
準、所謂「黒毛和種審査標準」に従って評価し、発育性
が良いと認定された数を調べ、40頭のうち31頭以上
のばあいを「優」、21〜30頭のばあいを「良」、1
1〜20頭のばあいを「可」、10頭以下のばあいを
「不可」と判定した。
【0024】評価の結果、実施例1では「優」であっ
た。血液中のコレステロール116.46mg/dl、尿素
態N17.04mg/dlで、牛の生理消化作用を満足させ
た。また、だ液が十分に分泌されたため、第一胃内のp
H7.0、プロトゾア数1000,000/mlと高く消
化器官の発達を促した。母牛に必要な粗繊維が十分供給
されたため、1頭1分間で給餌でき1日1食ですんだ。
多頭化しても斉一性がよく、中躯は広く深く、肋部は角
度大で肋間は広く、乳房が柔らかで乳量がふえた。さら
に病気牛がなく受胎率91.3%で、牛体美しく糞は乾
いていた。
【0025】比較例1では「可」であった。血液中のコ
レステロール118.15mg/dl、尿素態N16.36
mg/dlで、牛の消化作用が劣っていた。だ液の分泌が不
足気味であったため、第一胃内のpHが6.7、プロト
ゾア数900,000/mlと低く、消化器官の発達もあ
まりよくなかった。体躯は狭くやせ気味で、肋は角度小
さく肉付も十分でなかった。多頭化での発育が芳しくな
くバラツキがあり、1頭あたりの家畜牛価格は、実施例
1の49.7万円に対して42万円であった。分娩は実
施例1による一年一産に比べて低く、受胎率も86.7
%と低く発情の回帰も遅かった。牛に必要な粗繊維が不
足し1日2食以上必要で、1頭の給餌に9.8分間かか
り、糞は水気が多く牛体が汚れていた。
【0026】実施例2 表4に示す発酵混合飼料M(黒酵母菌をアウレオバシジ
ウム培養液で混合培養した発酵生成物0.15Kg配合)
4.0Kgに対して、ノコクズ3.2Kgと稲ワラ0.3Kg
を配合した子牛育成用飼育餌(餌全体に対して前記発酵
生成物を2%配合したもの)を製造し、黒毛和種の若牛
40頭に給与した。そのさい若牛から成牛への成長を考
慮しつつ、1回目の種付け確認までの1年間与えた。こ
の期間の1頭あたり総給与量は発酵混合飼料M1640
Kg、ノコクズ1168Kg、稲ワラ110Kgであった。各
月間の給与比〔Kg/日〕を表5に示す。
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】比較例2 乾草、稲ワラを配合した従来飼育餌を所定量製造し、こ
れを別の若牛40頭に1年間給与した。この期間の1頭
あたりの総給与量は乾草、稲ワラ1460Kgであった。
【0030】評価の結果、実施例2では「優」であっ
た。胃腸の蠕動が活発化し食欲旺盛で、粗繊維が十分な
量供給され発酵分解を促し、消化器官内のノコクズの存
在が左側第一胃及び右側腸円盤の発達を促進した。消化
器官および増体を活発化させ、中躯の幅に富み腹が豊か
で、乳房も張り肢勢正しく、糞がべとつかず上記同様の
育成効果があった。反面、比較例2では「可」であっ
た。食欲少なく粗繊維の供給が不足し、総体的に体躯が
やせ気味で、肋間の肉付きがよくなく、糞が青黒くて臭
かった。
【0031】実施例3 表6に示す発酵混合飼料C1.5〜2.0Kg(黒酵母菌
をアウレオバシジウム培養液で混合培養した発酵生成物
0.023〜0.060Kg配合)に対して、稲ワラ0.
8〜1.0Kgを配合した離乳餌付用飼育餌(餌全体に対
して前記発酵生成物を1〜2%配合したもの)と、発酵
混合飼料M3.2〜6.4Kgに対して、ノコクズ0.8
〜1.6Kgと稲ワラ0.3Kgを配合した育成用飼育餌と
を製造した。初め生後2ヵ月の哺乳子牛40頭に離乳餌
付用飼育餌を2ヵ月間給与した後、生後4ヵ月からは育
成用飼育餌に切り替えて7カ月間給与した。この期間の
1頭あたりの総給与量は、発酵混合飼料C105Kg、発
酵混合飼料M1056Kg、ノコクズ264Kg、稲ワラ1
50Kgであった。月間の給与比〔Kg/日〕を表7に示す
が、飼料作物を用いるときは、栄養価の値によって表7
とは異なる。
【0032】
【表6】
【0033】
【表7】
【0034】比較例3 乾草、稲ワラを混合した従来飼育餌を所定量製造し、こ
れを生後2ヵ月の別の哺乳子牛40頭に10ヵ月間給与
した。この期間の1頭当たりの総給与量は乾草、稲ワラ
450Kgであった。
【0035】評価の結果、実施例3では「優」であっ
た。消化器や呼吸器と最も相関の高い中躯の評価審査結
果を、表8に示す。実施例3では、発酵生成物と共に粗
繊維が十分供給されたために、第一胃内のセルロース分
解菌がふえ消化作用を増進させ、胃壁や筋肉組織も発達
した。また肉付き均等、頬豊かで顎は張り後躯広く、上
記同様の効果があった。反面、比較例3では「可」であ
った。粗繊維の供給量が不足し、やせ気味で肋間の付着
もいま一つで、若干軟便の子牛がいた。
【0036】
【表8】
【0037】なお、上記各実施例1〜3において、黒酵
母菌を含む焼酎粕に代えて、該焼酎粕と同量のビール粕
をノコクズに添加して飼育餌を得て、この餌を牛に与え
たところ、牛は匂いや味をきらって殆ど食べなかった。
また、上記各比較例1〜3において、各実施例1〜3の
焼酎粕と同量のビール粕を添加した発酵生成物を混合さ
せ、この混合餌を牛に与えたが、やはり殆ど食べなかっ
た。
【0038】以上、上記実施例について説明したが、本
発明は実施例に限らない。例えば発酵混合飼料M4.0
〜4.5Kgに対するノコクズの割合は、生後3〜10ヵ
月の間は0.8〜1.6Kgでよい。要するに、餌全体に
対しノコクズは、20〜30%程度配合されていればよ
い。さらに、発酵混合飼料Mまたは発酵混合飼料B4.
0〜4.5Kgに対する稲ワラの割合は、子牛時期では
0.5〜0.3Kg、成牛時期では最低0.3Kgあればよ
く、この場合でも増体1Kgあたりの飼料費は、各比較例
に比べて半減した。
【0039】
【発明の効果】本発明の飼育餌は、粗繊維素の多い木材
チップと、黒酵母菌を培養処理した発酵生成物とを配合
したので、木材チップの消化分解を促進させることがで
きるとともに、芳醇な香味をもたせることができた。こ
れにより、粗繊維素の混合割合を高くしても、牛が好ん
で沢山食べるようになり、その結果、年中安価な粗繊維
素を十分給餌でき、かつ牛の生理的消化分解を促進さ
せ、消化器官や筋肉組織の発達を促すことができた。と
くに、黒酵母菌による生産多糖により餌の可食性が高ま
り、第一胃内での発酵の恒常性を良好に維持することが
できた。
【0040】また、粗繊維が十分供給されて1日1食で
よく、糞がベトつかず牛体が汚れない。しかも体躯が深
く伸びよく体積豊かになり、肋部は角度大となり肋間広
く肉付きも良くなり、多頭化しても均一に発育できる。
さらに、病気の牛が激減して受胎率が向上する。更に、
草地面積に関係なく通年増頭しても草地は他に有効活用
でき、煩雑な牧草管理から開放される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河 野 良 一 宮崎県児湯郡川南町大字川南10400番地 (72)発明者 椎 葉 咲 男 宮崎県宮崎市大工3丁目235番地

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飼料成分としてノコクズ等の木材チップ
    と、微生物培養液で処理され黒酵母菌を含有する発酵生
    成物とを配合または混合させたことを特徴とする牛用飼
    育餌。
  2. 【請求項2】 飼育餌全体に対する配合割合は、ノコク
    ズ等の木材チップが10〜70%、微生物培養液で処理
    され黒酵母菌を含有する発酵生成物が1〜25%である
    ことを特徴とする請求項1記載の牛用飼育餌。
JP11112434A 1998-04-20 1999-04-20 牛用飼育餌 Pending JP2000004801A (ja)

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