JP2018007574A - 反芻動物の飼育法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1) 1〜30質量%の木材パルプを含有する飼料を反芻動物に摂取させることを含む、反芻動物のルーメン内の胃液中の遊離エンドトキシン濃度を低下させる方法。
(2) 前記飼料の可消化養分総量が60〜85%である、(1)に記載の方法。
(3) 前記飼料を10日間以上反芻動物に摂取させる、(1)または(2)に記載の方法。
(4) 木材パルプがクラフトパルプである、(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5) 木材パルプのカッパー価が5以上である、(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
(6) 木材パルプが酸素脱リグニン処理したパルプである、(1)〜(5)のいずれかに記載の方法。
(7) 木材パルプが、未晒クラフトパルプを酸素脱リグニン処理した酸素脱リグニンクラフトパルプであり、カッパー価が5〜15である、(1)〜(6)のいずれかに記載の方法。
(8) 1〜30質量%の木材パルプを含有する反芻動物用飼料であって、反芻動物のルーメン内の胃液中の遊離エンドトキシン濃度を低下させるための上記飼料。
木材チップからクラフトパルプを製造する場合、木材チップは蒸解液と共に蒸解釜へ投入され、クラフト蒸解に供する。また、MCC、EMCC、ITC、Lo−solidなどの修正クラフト法の蒸解に供しても良い。また、1ベッセル液相型、1ベッセル気相/液相型、2ベッセル液相/気相型、2ベッセル液相型などの蒸解型式なども特に限定はない。すなわち、本願のアルカリ性水溶液を含浸し、これを保持する工程は、従来の蒸解液の浸透処理を目的とした装置や部位とは別個に設置してもよい。好ましくは、蒸解を終えた未晒パルプは蒸解液を抽出後、ディフュージョンウォッシャーなどの洗浄装置で洗浄する。木材チップと薬液の液比は、例えば、1.0〜5.0L/kgとすることができ、1.5〜4.5L/kgが好ましく、2.0〜4.0L/kgがさらに好ましい。
[式中、Tはある時点の絶対温度を表す]
本発明においては、蒸解後得られた未漂白(未晒)パルプは、必要に応じて、種々の処理に供することができる。例えば、クラフト蒸解後に得られた未漂白パルプに対して、漂白処理を行うことができる。
本発明の飼料は、木材パルプを他の飼料成分と併せて調製すればよく、調製した配合飼料を反芻動物に給与することができる。他の飼料成分としては、粗飼料(例えば牧草)、濃厚飼料(例えばトウモロコシ、麦などの穀類、大豆などの豆類)、ふすま、米糠、おから、蛋白質、脂質、ビタミン、ミネラルなどや添加剤(保存料、着色料、香料等)、等が挙げられる。
下表に示す配合に基づいて、対照区と試験区で用いる飼料を調製した。対照区の飼料と試験区の飼料(広葉樹クラフトパルプを乾燥重量で10%配合)は、乾物中の可消化養分総量(TDN)および粗タンパク質(CP)がほぼ同様になるように配合した(TDN:約75%、CP:約14.6%、粗飼料割合:約40%)。木材クラフトパルプ(TDN:90%以上)は、トウモロコシ圧片と同等のTDNであったため、トウモロコシ圧片と置換した。
・トウモロコシサイレージ(宮崎県畜産試験場内で自家生産)
・イタリアンライグラスサイレージ(宮崎県畜産試験場内で自家生産)
・ルーサン乾草(アメリカ産、九州ノーサン商事より購入、アルファベール・Pride)
・オーツヘイ(オーストラリア産、ヤマエ久野株式会社飼料畜産南九州支店より購入)
(濃厚飼料)
・トウモロコシ圧片(中島精麦工業、加熱圧ぺんとうもろこし)
・大麦圧片(中島精麦工業、皮付き圧ぺん麦)
・大豆粕(加藤製油、大豆粕フレーク)
・ふすま(日本製粉、精良ふすま)
・木材クラフトパルプ
ユーカリチップを活性アルカリ添加率16.0%、硫化度25%、Hファクター800にてクラフト蒸解を行い、未晒クラフトパルプを得た(カッパー価:20.9、ISO白色度:27.0%)。 上記未晒クラフトパルプを水道水で洗浄し濃度10%に調製後、酸素添加率2.1%(絶乾パルプ重量当たり)、水酸化ナトリウム1.4%(絶乾パルプ重量当たり)、100℃、60分にて酸素脱リグニン処理を行い、酸素脱リグニンクラフトパルプを得た(カッパー価:9.8、ISO白色度:43.6%)。
得られた酸素脱リグニンクラフトパルプを水道水で洗浄した後、スクリュープレス(SHX−200型、富国工業製)で脱水し、水分率を28.3質量%に調整した。
(添加剤)
・炭酸カルシウム(白雲石工業)
・ビタミン剤(DSMニュートリシヨンジャパン、ビタファックF乳牛用)
搾乳牛4頭(ホルスタイン種、産次数:1産、平均搾乳日数:194±40日)を用いて、飼料の給与試験を行った。試験は、1期14日間で対象区2頭と試験区(以下、パルプ区ともいう)2頭を入れ替えるクロスオーバー法にて行った。
採取した胃液をコニカルチューブに25mlずつ入れ、遠心分離器(centrifuge 5417R、Eppendorf製)にて、10,000×Gで30分間遠心した。遠心後、0.22μm径のフィルター(Millex,Millipore製)にて、ろ過し、ろ液を100℃で30分間過熱した。加熱したサンプルは室温にて45分間、放冷した。放冷したサンプルは、20,000倍に希釈したのち、市販のエンドトキシン試薬(Pyrichrome with GLUCASHIELD、生化学工業製)を用いて、遊離のリポ多糖を定量した。
Claims (8)
- 1〜30質量%の木材パルプを含有する飼料を反芻動物に摂取させることを含む、反芻動物のルーメン内の胃液中の遊離エンドトキシン濃度を低下させる方法。
- 前記飼料の可消化養分総量が60〜85%である、請求項1に記載の方法。
- 前記飼料を10日間以上反芻動物に摂取させる、請求項1または2に記載の方法。
- 木材パルプがクラフトパルプである、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 木材パルプのカッパー価が5以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 木材パルプが酸素脱リグニン処理したパルプである、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 木材パルプが、未晒クラフトパルプを酸素脱リグニン処理した酸素脱リグニンクラフトパルプであり、カッパー価が5〜15である、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- 1〜30質量%の木材パルプを含有する反芻動物用飼料であって、反芻動物のルーメン内の胃液中の遊離エンドトキシン濃度を低下させるための上記飼料。
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JP2016136778A JP2018007574A (ja) | 2016-07-11 | 2016-07-11 | 反芻動物の飼育法 |
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Citations (2)
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JP2000004801A (ja) * | 1998-04-20 | 2000-01-11 | Sakio Shiiba | 牛用飼育餌 |
JP2015198653A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-12 | 日本製紙株式会社 | 反芻動物用飼料 |
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Patent Citations (2)
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JP2000004801A (ja) * | 1998-04-20 | 2000-01-11 | Sakio Shiiba | 牛用飼育餌 |
JP2015198653A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-12 | 日本製紙株式会社 | 反芻動物用飼料 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
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須田久也・平松都・元井葭子: "ショ糖注入により誘発したアシドーシス牛のルーメン内微生物叢の変化とエンドトキシンの生成量", 日本畜産学会報, vol. 第65巻第12号, JPN6020017319, 1994, pages 1143 - 1149, ISSN: 0004550111 * |
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