JP2000004798A - 液状大豆たん白素材の製造法 - Google Patents

液状大豆たん白素材の製造法

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JP2000004798A
JP2000004798A JP10177019A JP17701998A JP2000004798A JP 2000004798 A JP2000004798 A JP 2000004798A JP 10177019 A JP10177019 A JP 10177019A JP 17701998 A JP17701998 A JP 17701998A JP 2000004798 A JP2000004798 A JP 2000004798A
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JP
Japan
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soybean protein
concentration
viscosity
solution
solid content
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Pending
Application number
JP10177019A
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English (en)
Inventor
Tomohiko Adachi
朋彦 足立
Hiroki Omura
博樹 大村
Shin Nakatani
伸 中谷
Takeshi Akasaka
武志 赤坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Oil Co Ltd
Original Assignee
Fuji Oil Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粘度が低く、風味の良い高濃度の液状大豆たん
白素材の製造法の提供。 【解決手段】未加熱の大豆たん白溶液を低い固形分濃度
で加熱した後、濃縮することにより、上記の課題を達成
出来た。更に詳しくは、例えば11重量%以下、好まし
くは9重量%以下で、70℃以上に加熱した後、濃縮す
ることにより15重量%でも粘度20mmPa・sと従
来法による粘度の約9分の1に低粘度化させることが出
来た。これにより、豆乳類や大豆たん白飲料類などの粘
度低下による喉通りの向上、高濃度化、大豆たん白利用
食品への応用の拡大などに貢献が出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘度が低く、風味
の良い高濃度の液状大豆たん白素材の製造法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】高い濃度の液状大豆たん白素材を得る手
法としては、濃縮するというのが一般的であるが、単純
に、この処理を行うと、作成された液状物は、粘度が高
くなり非常にハンドリングの悪いものであった。その
為、種々の検討がなされている。
【0003】例えば、特開平9−248128号公報で
は、呉(ご)を殺菌の一歩手前の状態迄変性させ、濃縮
する事により目的のものを得ようとしている。又、特開
平6−261706号公報では、真空下で濃縮するとい
うものである。しかし、いずれも粘度が上昇してしま
い、目的のものが得られない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、粘度が低
く、風味の良い高濃度の液状大豆たん白素材の製造法を
提供することが課題である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、未加熱の大豆
たん白溶液を低い固形分濃度で加熱した後、濃縮する液
状大豆たん白素材の製造法である。更に詳しくは、従来
の問題点を解決する為、未加熱の大豆たん白溶液を低い
固形分濃度が11重量%以下、好ましくは9重量%以下
で、70℃以上に加熱した後、濃縮することにより粘度
が低く、風味の良い高濃度の液状大豆たん白素材の製造
法である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する
に、 本発明における液状大豆たん白の製造法において
は、未加熱の大豆たん白溶液を低い固形分濃度11重量
%好ましくは、9重量%以下で70℃以上に加熱した
後、濃縮する事により得られるものである。本発明で用
いる用語を先ず説明する。本発明で言う大豆たん白溶液
とは、大豆由来の全脂豆乳、脱脂豆乳又は、脱脂豆乳か
ら分離された,たん白質主体の固形分を含む溶液状のも
のを意味する。液状大豆たん白素材とは、上記の手法に
て得られた液状全てを含むものである。未加熱とは、一
般的に言われる低温殺菌条件である60℃で30分間以
上の加熱条件を行わないことを言う。加熱とは、上記に
示される加熱条件を行うことを言う。
【0007】固形分濃度とは、一般の乾燥減量法(10
5℃で4時間)による乾燥固形分の重量%である。濃縮
とは、水分が蒸発する状態に物質を保ち、固形分濃度を
高める処理を言う。濃縮の方法は、減圧濃縮、特に瞬間
減圧濃縮が好ましい。
【0008】粘度はとは、液状のものの粘性特性を示す
値であり、ここでは抵抗トルクを測定しており、粘度が
低いとは、100mmPa・s以下、好ましくは30m
mPa・s以下を言う。
【0009】豆乳の製造法は、一般的に炊き絞りと言わ
れる浸漬大豆を水と共に磨砕(物理的破壊)を行い呉を
作成し、それに生蒸気で加熱処理した後、オカラを分離
して豆乳を得ている。このように呉の段階で加熱処理し
た場合は、濃縮後の粘度が上昇し好ましくないものであ
った。次に、未加熱の大豆たん白溶液の作成法として
は、生絞り法といわれ、呉の段階で加熱せず、先ず、オ
カラと豆乳に分けた後に、豆乳を加熱処理する。この未
加熱の大豆たん白溶液の固形分濃度が、11重量%を超
えた場合は、加熱処理を行った時点で粘度が上昇してし
まい、更に、濃縮を行うと粘度が著しく高くなり、好ま
しい状態でなかった。又、その後の加熱温度が70℃未
満の場合は、殺菌が充分で無く、食品としての価値が低
いものであった。
【0010】
【実施例】以下本発明の有効性を実施例と共に示すが、
これらの例示によって本発明の技術思想が限定されるも
のではない。
【0011】
【実施例1】丸大豆5kgに対して水(10℃)15k
gを加え、14時間浸漬した。これを、10メッシュの
フルイをもって浸漬ホエーと浸漬大豆とに分離した。次
に、この浸漬大豆を挽き水(温度20℃)25kgと共
にグラインダー(ナガサワ機械製作所製。以下、同様)
を用いて呉にした。これを、分離機(株式会社トーファ
ー製。以下、同様)を用いて豆乳(固形分濃度9重量
%)とオカラに分けた。この豆乳を間接加熱装置(株式
会社星高製。以下、同様)により98℃で5分間加熱処
理を行った。得られた豆乳を濃縮機(株式会社日阪製作
所製。以下、同様)で真空圧100torrで固形分濃
度15重量%に調整した。得られた豆乳の粘度を粘度計
(TOKIMEC 株式会社製。以下、同様)で測定した。
【0012】
【実施例2】実施例1で、挽き水20kgと共にグライ
ンダーを用いて呉にし、分離機を用いて豆乳(固形分濃
度11重量%)とオカラに分けた以外は、同様に豆乳を
得た。
【0013】
【比較例1】丸大豆5kgを用いて実施例1と同じ条件
で呉を調製した。これを、蒸気加熱釜(株式会社トーフ
ァー製。以下、同様)を用いて98℃で5分間加熱処理
を行い、分離機を用いて豆乳(固形分濃度9重量%)と
オカラに分けた。得られた豆乳を実施例1と同様に濃縮
機で固形分濃度15重量%に調整した。得られた豆乳の
粘度を測定した。オカラが含まれる呉の段階で加熱する
と、粘度が上昇し好ましいものではなかった。
【0014】
【比較例2】実施例1で、間接加熱装置を用いて60℃
で5分間で加熱処理した以外は、同様に豆乳を得た。
【0015】
【比較例3】実施例1で、挽き水15kgと共にグライ
ンダーを用いて呉にし、分離機を用いて豆乳(固形分濃
度13重量%)とオカラに分けた以外は、同様に豆乳を
得た。濃縮前の固形分濃度が高いと濃縮後の固形分濃度
が15重量%であったとしても粘度が上昇した。
【0016】豆乳の調製条件と測定結果 固形分の測定は、乾熱乾燥機(105℃で4時間)によ
った。粘度の測定は、粘度計によった。喉越し(官能評
価)は、熟練したパネラー5名により5点評価法(5点
良い、4点やや良い、3点普通、2点やや悪い、1点悪
い)で行った。4点以上が商品価値がある。保存性はと
は、サンプルを冷蔵保存し、その一般生菌数を経時的に
測定した。その結果は、良い(◎)、やや良い(○)、
普通(△)、悪い(×)で表した。
【表1】 ───────────────────────────────── 実施例 比較例 1 2 1 2 3 ───────────────────────────────── 加熱時期( 工程) 豆乳 豆乳 呉 豆乳 豆乳 加熱温度( ℃) 98 98 98 65 98 加熱時間 (分) 5 5 5 5 5 濃縮前固形分(重量%) 9 11 9 9 13 濃縮後固形分(重量%) 15 15 15 15 15 粘度mmPa・s 20 40 180 60 300 喉越し評価(点) 5 4 3 4 1 保存性 ○ ○ ○ × ○ ─────────────────────────────────
【0017】実施例1〜2、比較例1〜3及び表1から
の総合評価。総合評価として、良かった順位は実施例1
に次いで実施例2であった。比較例1〜3は、いずれも
本発明の課題から観て好ましく無かった。以下、比較例
を実施例に比べて評価する。比較例1は、粘度と喉越し
評価が劣った。オカラが含まれる呉の段階で加熱する
と、その後の分離豆乳の濃縮で粘度が上昇しこのましい
ものでは無かった。比較例2は、喉越し評価は4点(や
や良い)であったが、保存性が劣った。比較例3は、粘
度が最も高く、喉越し評価は1点(悪い)と非常に劣っ
た。これは、濃縮前の豆乳の固形分濃度が13重量%と
高かったためと判断される。
【0018】
【発明の効果】本発明により、粘度が低く、風味の良い
高濃度の液状大豆たん白素材の製造法が達成出来た。こ
れにより、例えば液状大豆たん白素材を用いた豆乳類、
大豆たん白飲料類、それらの発酵食品等々の低粘度化や
高濃度化などに貢献出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤坂 武志 兵庫県神戸市兵庫区浜中町2丁目18番24号 不二製油株式会社神戸工場内 Fターム(参考) 4B020 LB24 LC04 LG04 LP04 LP11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未加熱の大豆たん白溶液を低い固形分濃度
    で加熱した後、濃縮する液状大豆たん白素材の製造法。
  2. 【請求項2】未加熱の大豆たん白溶液の固形分濃度が、
    11重量%以下、好ましくは9重量%以下である請求項
    1に記載の製造法。
  3. 【請求項3】加熱温度が70℃以上である請求項1又は
    2に記載の製造法。
JP10177019A 1998-06-24 1998-06-24 液状大豆たん白素材の製造法 Pending JP2000004798A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008199956A (ja) * 2007-02-20 2008-09-04 Orihiro Plantdew Kk 濃厚豆乳の製造方法
JP2012105571A (ja) * 2010-11-16 2012-06-07 Fuji Oil Co Ltd 練製品及びその製造法

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