JP2000002779A - 粒子分散型セラミックスの製造方法 - Google Patents
粒子分散型セラミックスの製造方法Info
- Publication number
- JP2000002779A JP2000002779A JP10185585A JP18558598A JP2000002779A JP 2000002779 A JP2000002779 A JP 2000002779A JP 10185585 A JP10185585 A JP 10185585A JP 18558598 A JP18558598 A JP 18558598A JP 2000002779 A JP2000002779 A JP 2000002779A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dispersed
- sintered
- particles
- ceramic particles
- sintering
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 粒子分散型セラミックスの製造において、ク
ラックを引き起こす原因となったセラミックス粒子の周
辺で発生する応力を大幅に軽減し、もって健全なペレッ
トの製造効率を向上せしめる。 【解決手段】 多数のセラミックス粒子Aをマトリック
ス材Bに混合分散させ、この混合材を成型後、焼結する
ことにより焼結体を得る粒子分散型セラミックスの製造
方法において、特に前記セラミックス粒子を完全に焼結
済みでなく半焼結状態の粒子A1 として前記マトリック
ス材Bに混合し分散して、この混合材を成形し、焼結せ
しめる。
ラックを引き起こす原因となったセラミックス粒子の周
辺で発生する応力を大幅に軽減し、もって健全なペレッ
トの製造効率を向上せしめる。 【解決手段】 多数のセラミックス粒子Aをマトリック
ス材Bに混合分散させ、この混合材を成型後、焼結する
ことにより焼結体を得る粒子分散型セラミックスの製造
方法において、特に前記セラミックス粒子を完全に焼結
済みでなく半焼結状態の粒子A1 として前記マトリック
ス材Bに混合し分散して、この混合材を成形し、焼結せ
しめる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】近年、従来のセラミックス材
料の特性を向上させる目的で複合材の開発が盛んに行わ
れており、そのうち、熱伝導性などを向上させるものと
して粒子分散型セラミックスが開発されている。
料の特性を向上させる目的で複合材の開発が盛んに行わ
れており、そのうち、熱伝導性などを向上させるものと
して粒子分散型セラミックスが開発されている。
【0002】本発明は、かかる粒子分散型セラミックス
の製造方法に関するものであり、具体例としては、核燃
料物質またはこれを含む微粒の多数の燃料球を分散した
燃料球分散型原子燃料ペレットの製造方法が含まれる。
の製造方法に関するものであり、具体例としては、核燃
料物質またはこれを含む微粒の多数の燃料球を分散した
燃料球分散型原子燃料ペレットの製造方法が含まれる。
【0003】
【従来の技術】粒子分散型セラミックスは従来公知であ
り、例えば特開平7−291742号公報、特開平9−
52772号公報において、金属粒子、炭化珪素粒子な
どを分散させた粒子分散型セラミックスが提案されてい
る。
り、例えば特開平7−291742号公報、特開平9−
52772号公報において、金属粒子、炭化珪素粒子な
どを分散させた粒子分散型セラミックスが提案されてい
る。
【0004】一方、原子力分野では原子炉で燃焼させる
燃料としてThO2 、UO2 、PuO2 等の核分裂性物
質を粒子にし、マトリックス材に分散させた粒子分散型
燃料ペレットがさきに本出願人により提案されている。
(特願平9−325414号他)
燃料としてThO2 、UO2 、PuO2 等の核分裂性物
質を粒子にし、マトリックス材に分散させた粒子分散型
燃料ペレットがさきに本出願人により提案されている。
(特願平9−325414号他)
【0005】ところで、これら粒子分散型セラミックス
の製造は、図1に示すペレット製造の工程において、セ
ラミックス粒子Aとして完全に焼結済みのセラミックス
粒子A2 を用い、これをマトリックス材の粉末B及び潤
滑剤と混合し、プレス成形して成形体(グリーンペレッ
ト)としたものを還元雰囲気中、1700℃前後で焼結
しペレット化することにより行われている。
の製造は、図1に示すペレット製造の工程において、セ
ラミックス粒子Aとして完全に焼結済みのセラミックス
粒子A2 を用い、これをマトリックス材の粉末B及び潤
滑剤と混合し、プレス成形して成形体(グリーンペレッ
ト)としたものを還元雰囲気中、1700℃前後で焼結
しペレット化することにより行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の如き
従来の製造方法には下記のような問題がある。即ち、ペ
レットの焼結は、マトリックス部が焼結することによっ
てなされるが、セラミックス粒子が大きくなるとマトリ
ックス部の収縮量が大きくなり、特にセラミックス粒子
の周りでの応力が大きくなるため、図3に示す如くマト
リックス部BにクラックKが生じ、健全なペレットを製
造することが困難になる。
従来の製造方法には下記のような問題がある。即ち、ペ
レットの焼結は、マトリックス部が焼結することによっ
てなされるが、セラミックス粒子が大きくなるとマトリ
ックス部の収縮量が大きくなり、特にセラミックス粒子
の周りでの応力が大きくなるため、図3に示す如くマト
リックス部BにクラックKが生じ、健全なペレットを製
造することが困難になる。
【0007】一方、上記ペレットが燃料球分散型原子燃
料ペレットである場合においては、燃料原子の核分裂フ
ラグメント(Fission Fragment)の作
用による上記マトリックス部のスエリングに対し、上記
燃料部を球にすることによってフラグメントを封じ込
め、上記スエリングにかかわるマトリックス部を少なく
しているが、上記燃料球のまわりにおける10μm程度
の部分のマトリックス材のスエリングは防ぐことができ
ない。また、燃料球の比表面積を小さくすることによ
り、スエリングにかかわるマトリックス部の体積を小さ
くすることは可能であるが、燃料球の直径が大きくなる
と、燃料体としての均質性が損なわれると共に、前述の
如くマトリックス部に焼結時の収縮によりクラックが生
じやすくなることである。
料ペレットである場合においては、燃料原子の核分裂フ
ラグメント(Fission Fragment)の作
用による上記マトリックス部のスエリングに対し、上記
燃料部を球にすることによってフラグメントを封じ込
め、上記スエリングにかかわるマトリックス部を少なく
しているが、上記燃料球のまわりにおける10μm程度
の部分のマトリックス材のスエリングは防ぐことができ
ない。また、燃料球の比表面積を小さくすることによ
り、スエリングにかかわるマトリックス部の体積を小さ
くすることは可能であるが、燃料球の直径が大きくなる
と、燃料体としての均質性が損なわれると共に、前述の
如くマトリックス部に焼結時の収縮によりクラックが生
じやすくなることである。
【0008】本発明は上述の如き実状に対処し、セラミ
ックス粒子自体の完全な焼結は行わず、セラミックス粒
子が粒子分散型ペレット成型後に、マトリックス材自身
とほぼ同等の収縮をするよう調整することを見出すこと
により、前述したクラックを引き起こす原因となったセ
ラミックス粒子の周辺で発生する応力を大幅に軽減し、
もって健全なペレットの製造効率を向上せしめることを
目的とするものである。
ックス粒子自体の完全な焼結は行わず、セラミックス粒
子が粒子分散型ペレット成型後に、マトリックス材自身
とほぼ同等の収縮をするよう調整することを見出すこと
により、前述したクラックを引き起こす原因となったセ
ラミックス粒子の周辺で発生する応力を大幅に軽減し、
もって健全なペレットの製造効率を向上せしめることを
目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は多数のセラミックス粒子をマトリックス材に混
合分散させ、この混合材を成型後、焼結することにより
焼結体を得る粒子分散型セラミックスの製造方法におい
て、特に前記粒子を完全に焼結済みでなく半焼結状態と
して前記マトリックス材に混合し分散して、この混合材
を成形し、焼結せしめた。この場合、混合材の成形後の
焼結にあたっては、混合材をセラミックス微小粒子の半
焼結時の温度に比し高温で焼結することが好ましい。な
お、請求項3に係る発明は上記粒子分散型セラミックス
の製造方法を実際面に適用し、セラミックス粉末として
核燃料物質又はこれを含む微小粒の燃料球を用い、燃料
球分散型原子燃料ペレットを製造する場合である。
本発明は多数のセラミックス粒子をマトリックス材に混
合分散させ、この混合材を成型後、焼結することにより
焼結体を得る粒子分散型セラミックスの製造方法におい
て、特に前記粒子を完全に焼結済みでなく半焼結状態と
して前記マトリックス材に混合し分散して、この混合材
を成形し、焼結せしめた。この場合、混合材の成形後の
焼結にあたっては、混合材をセラミックス微小粒子の半
焼結時の温度に比し高温で焼結することが好ましい。な
お、請求項3に係る発明は上記粒子分散型セラミックス
の製造方法を実際面に適用し、セラミックス粉末として
核燃料物質又はこれを含む微小粒の燃料球を用い、燃料
球分散型原子燃料ペレットを製造する場合である。
【0010】
【作用】本発明は以上のように混合するセラミックス粒
子を完全に焼結せず、半焼結の状態でマトリックス粉末
と混合、分散、成形して焼結することによりマトリック
ス部の収縮に際し、半焼結セラミックス粒子がマトリッ
クス自身とほぼ同等の収縮をするようになり、セラミッ
クス粒子の周辺で発生する応力を大幅に軽減させる。従
って、従来生じていたマトリックス部の焼結収縮による
クラック発生を抑制し、健全なペレットの製造を可能と
する。
子を完全に焼結せず、半焼結の状態でマトリックス粉末
と混合、分散、成形して焼結することによりマトリック
ス部の収縮に際し、半焼結セラミックス粒子がマトリッ
クス自身とほぼ同等の収縮をするようになり、セラミッ
クス粒子の周辺で発生する応力を大幅に軽減させる。従
って、従来生じていたマトリックス部の焼結収縮による
クラック発生を抑制し、健全なペレットの製造を可能と
する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、更に添付図面を参照し、本
発明の実施の態様を説明する。
発明の実施の態様を説明する。
【0012】図1は本発明に係る粒子分散型セラミック
スの製造方法を粒子分散型燃料ペレットを製造する例に
ついて系統的に示したもので、セラミックス粒子Aとマ
トリックス粉末Bを混合分散させ、この混合材をプレス
成形しグリーンペレットとした後、焼結を行い、焼結ペ
レットとすることは基本的に従来の焼結ペレットと同様
であるが、従来の製造がセラミックス粒子Aとして完全
焼結済みの粒子A2 を用いているのに対し、本発明にお
いては完全焼結せず、半焼結状態のセラミックス粒子A
1 を用いている。
スの製造方法を粒子分散型燃料ペレットを製造する例に
ついて系統的に示したもので、セラミックス粒子Aとマ
トリックス粉末Bを混合分散させ、この混合材をプレス
成形しグリーンペレットとした後、焼結を行い、焼結ペ
レットとすることは基本的に従来の焼結ペレットと同様
であるが、従来の製造がセラミックス粒子Aとして完全
焼結済みの粒子A2 を用いているのに対し、本発明にお
いては完全焼結せず、半焼結状態のセラミックス粒子A
1 を用いている。
【0013】この完全焼結でなく半焼結状態の粒子と
は、その粒子の収縮あるいは密度上昇が完全でない状態
の物質粒子であり、具体的には還元焼結における高温度
と処理時間に比し低温の1300℃以下で所定時間処理
することによって得られる。勿論、粒子の種類により半
焼結時の温度及び処理時間は必らずしも一定しないが、
粒子の収縮あるいは密度上昇が完全でなく、粒子分散型
ペレット成型後にマトリックス自身とほぼ同等の収縮を
するように調整可能な余地を有しておればその目的は達
せられる。
は、その粒子の収縮あるいは密度上昇が完全でない状態
の物質粒子であり、具体的には還元焼結における高温度
と処理時間に比し低温の1300℃以下で所定時間処理
することによって得られる。勿論、粒子の種類により半
焼結時の温度及び処理時間は必らずしも一定しないが、
粒子の収縮あるいは密度上昇が完全でなく、粒子分散型
ペレット成型後にマトリックス自身とほぼ同等の収縮を
するように調整可能な余地を有しておればその目的は達
せられる。
【0014】ここで用いられるセラミックス粒子は炭化
珪素(SiC)粒子や、金属微粒子などが含まれるが、
原子炉で燃焼させる燃料として核分裂性物質、例えばT
hO2 、UO2 、PuO2 などを粒子にしたものも包含
する。またマトリックス材としてはアルミナ(Al2 O
3 )やアルミナ・マグネシウム(Al2 MgO4 )など
が一般に用いられる。そして、これらセラミックス粒子
及びマトリックス材粉末は何れも微粒子で直径が数10
μm〜数100μm位であるのが好ましく、特に後者は
100μm〜300μm前後であることが好ましい。な
おセラミックス粒子の製造は湿式法(ゾルーゲル法)・
転動造粒法を用い、最終の焼結工程で完全な焼結を行わ
ず、半焼結状態とする。
珪素(SiC)粒子や、金属微粒子などが含まれるが、
原子炉で燃焼させる燃料として核分裂性物質、例えばT
hO2 、UO2 、PuO2 などを粒子にしたものも包含
する。またマトリックス材としてはアルミナ(Al2 O
3 )やアルミナ・マグネシウム(Al2 MgO4 )など
が一般に用いられる。そして、これらセラミックス粒子
及びマトリックス材粉末は何れも微粒子で直径が数10
μm〜数100μm位であるのが好ましく、特に後者は
100μm〜300μm前後であることが好ましい。な
おセラミックス粒子の製造は湿式法(ゾルーゲル法)・
転動造粒法を用い、最終の焼結工程で完全な焼結を行わ
ず、半焼結状態とする。
【0015】また、ペレット燃料では高温焼結法、活性
粉末使用法、酸化還元高温焼結法、酸化還元低温焼結法
などがあり、粒子燃料では外部ゲル化法が用られ、ウラ
ンを含む溶液を媒体中でADU(重ウラン酸アンモニウ
ム)・ゲル化させたものを仮焼結することによって製造
することができる。
粉末使用法、酸化還元高温焼結法、酸化還元低温焼結法
などがあり、粒子燃料では外部ゲル化法が用られ、ウラ
ンを含む溶液を媒体中でADU(重ウラン酸アンモニウ
ム)・ゲル化させたものを仮焼結することによって製造
することができる。
【0016】そして、これらの場合も酸化・還元雰囲気
下において1300℃以下の温度で加熱することによっ
て半焼結状態を得ることができる。かくて以上により得
られた半焼結状態のセラミックス粒子とマトリックス材
を先ず混合し分散させるが、両者の割合は得ようとする
セラミックスの特性により適宜調整するが、一般的には
マトリックス材1に対し重量比でセラミックス粒子を
1.5〜3、通常2程度とすることが好適である。この
セラミックス粒子とマトリックス材の粉末の混合材に対
しては混合分散を良好とするため潤滑剤を添加すること
が好ましい。
下において1300℃以下の温度で加熱することによっ
て半焼結状態を得ることができる。かくて以上により得
られた半焼結状態のセラミックス粒子とマトリックス材
を先ず混合し分散させるが、両者の割合は得ようとする
セラミックスの特性により適宜調整するが、一般的には
マトリックス材1に対し重量比でセラミックス粒子を
1.5〜3、通常2程度とすることが好適である。この
セラミックス粒子とマトリックス材の粉末の混合材に対
しては混合分散を良好とするため潤滑剤を添加すること
が好ましい。
【0017】次に上記の混合材はプレス機の如き成形機
によりプレス成形され、グリーンペレットの如き成形体
に形成されて最終の焼結にかけられるが、この焼結はセ
ラミックス粒子の半焼結のための焼結温度に比し高温で
あることは勿論であり、還元雰囲気下1700℃程度の
高温下で焼結が行われる。このようにして本発明方法に
より、従来法で発生するペレット内外のクラック、いわ
ゆるひび割れを抑制し、ペレットの焼結体密度90%
T.D.以上を達成することができる。
によりプレス成形され、グリーンペレットの如き成形体
に形成されて最終の焼結にかけられるが、この焼結はセ
ラミックス粒子の半焼結のための焼結温度に比し高温で
あることは勿論であり、還元雰囲気下1700℃程度の
高温下で焼結が行われる。このようにして本発明方法に
より、従来法で発生するペレット内外のクラック、いわ
ゆるひび割れを抑制し、ペレットの焼結体密度90%
T.D.以上を達成することができる。
【0018】図2は上記本発明方法により製造されたペ
レットの外観及び金相を示し、図3は完全焼結済みのセ
ラミックス粒子を用いた従来法により製造したペレット
の外観及び金相を示す。これら図より従来法により製造
されたペレットではペレット内外に多数のクラックK
(ひび割れ)が見受けられるのに対し、本発明方法によ
り製造されたペレットではそのようなクラックは全く見
掛けられず、クラック抑制の顕著な効果が達成されてい
る。
レットの外観及び金相を示し、図3は完全焼結済みのセ
ラミックス粒子を用いた従来法により製造したペレット
の外観及び金相を示す。これら図より従来法により製造
されたペレットではペレット内外に多数のクラックK
(ひび割れ)が見受けられるのに対し、本発明方法によ
り製造されたペレットではそのようなクラックは全く見
掛けられず、クラック抑制の顕著な効果が達成されてい
る。
【0019】(実施例)以下、更に粒子分散型燃料ペレ
ットについて本発明製造方法の具体的実施例を説明す
る。セラミックス製造にはゲル沈澱法の1つである外部
ゲル化法を用い、ウランを含む溶液を媒体中でADU
(重ウラン酸アンモニウム)・ゲル化させたものを洗
浄、乾燥の後、還元雰囲気中、900℃以下で仮焼結
し、続いて還元雰囲気中1300℃で1時間、UO2 粒
子を完全焼結させることなく半焼結して直径約300μ
mのUO2 粒子を製造した。
ットについて本発明製造方法の具体的実施例を説明す
る。セラミックス製造にはゲル沈澱法の1つである外部
ゲル化法を用い、ウランを含む溶液を媒体中でADU
(重ウラン酸アンモニウム)・ゲル化させたものを洗
浄、乾燥の後、還元雰囲気中、900℃以下で仮焼結
し、続いて還元雰囲気中1300℃で1時間、UO2 粒
子を完全焼結させることなく半焼結して直径約300μ
mのUO2 粒子を製造した。
【0020】次に上記製造された半焼結のUO2 粒子と
マトリックス材としてアルミナ粉末を重量比で2:1各
々秤量し、潤滑剤としてエタノールを混合物が湿る程度
に添加して混合し分散した。そして、このようにして混
合した粒子分散粉末をエタノールを放散させてプレス成
形し、ペレット化した後、還元雰囲気下1700℃、4
時間で焼結した。得られた焼結体ペレットの密度は90
%T.D.以上を達成し、しかもその外観及び金相は図
2の如くクラックのない健全なものであった。
マトリックス材としてアルミナ粉末を重量比で2:1各
々秤量し、潤滑剤としてエタノールを混合物が湿る程度
に添加して混合し分散した。そして、このようにして混
合した粒子分散粉末をエタノールを放散させてプレス成
形し、ペレット化した後、還元雰囲気下1700℃、4
時間で焼結した。得られた焼結体ペレットの密度は90
%T.D.以上を達成し、しかもその外観及び金相は図
2の如くクラックのない健全なものであった。
【0021】
【発明の効果】本発明は以上のように多数のセラミック
ス粒子をマトリックス材に混合分散させ、この混合材を
成形後、焼結することにより粒子分散型セラミックス焼
結体を製造するに際し、前記セラミックス粒子を完全に
焼結済みでなく半焼結の状態で前記マトリックス材に混
合し、分散してこの混合材を成形し、焼結する方法であ
り、半焼結状態のセラミックス粒子を用い、マトリック
ス材と混合分散せしめるため最終のペレットの焼結時、
マトリックス部が収縮するに際しセラミックス粒子はそ
の残存保有する収縮あるいは密度上昇の不完全によりマ
トリックス自身の収縮に合わせて同様に収縮し、従来、
ペレットのクラックの原因となっていたセラミックス粒
子の周辺で発生する応力を大幅に軽減し健全なペレット
を製造する顕著な効果を有している。なお、本発明はセ
ラミックス粒子として核燃料物質又はこれを含む微小粒
の燃料球を用いることにより原子力分野における粒子分
散型燃料ペレットの製造に極めて有用である。
ス粒子をマトリックス材に混合分散させ、この混合材を
成形後、焼結することにより粒子分散型セラミックス焼
結体を製造するに際し、前記セラミックス粒子を完全に
焼結済みでなく半焼結の状態で前記マトリックス材に混
合し、分散してこの混合材を成形し、焼結する方法であ
り、半焼結状態のセラミックス粒子を用い、マトリック
ス材と混合分散せしめるため最終のペレットの焼結時、
マトリックス部が収縮するに際しセラミックス粒子はそ
の残存保有する収縮あるいは密度上昇の不完全によりマ
トリックス自身の収縮に合わせて同様に収縮し、従来、
ペレットのクラックの原因となっていたセラミックス粒
子の周辺で発生する応力を大幅に軽減し健全なペレット
を製造する顕著な効果を有している。なお、本発明はセ
ラミックス粒子として核燃料物質又はこれを含む微小粒
の燃料球を用いることにより原子力分野における粒子分
散型燃料ペレットの製造に極めて有用である。
【図1】本発明製造方法の基本工程を示すチャート図で
ある。
ある。
【図2】本発明方法により製造したペレットの外観およ
び金相を示す模写図で、(イ)は外観図、(ロ)は金相
図である。
び金相を示す模写図で、(イ)は外観図、(ロ)は金相
図である。
【図3】従来法で製造したペレットの外観および金相を
示す模写図で、(イ)は外観図、(ロ)は金相図であ
る。
示す模写図で、(イ)は外観図、(ロ)は金相図であ
る。
A セラミックス粒子 A1 半焼結セラミックス粒子 A2 焼結済みセラミックス粒子 B マトリックス材粉末 K クラック
Claims (3)
- 【請求項1】 多数のセラミックス粒子をマトリックス
材に混合分散させ、この混合材を成形後、焼結すること
により焼結体を得る粒子分散型セラミックスの製造方法
において、前記粒子を完全に焼結済みでなく半焼結の状
態で前記マトリックス材に混合し分散して、この混合材
を成形し、焼結することを特徴とする粒子分散型セラミ
ックスの製造方法。 - 【請求項2】 混合材成形後の焼結をセラミックス粒子
の半焼結温度に比し、高温で焼結する請求項1記載の粒
子分散型セラミックスの製造方法。 - 【請求項3】 セラミックス粒子が核燃料物質又はこれ
を含む微小粒の燃料球である請求項1又は2記載の粒子
分散型セラミックスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10185585A JP2000002779A (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | 粒子分散型セラミックスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10185585A JP2000002779A (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | 粒子分散型セラミックスの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000002779A true JP2000002779A (ja) | 2000-01-07 |
Family
ID=16173388
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10185585A Pending JP2000002779A (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | 粒子分散型セラミックスの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000002779A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005283573A (ja) * | 2004-03-01 | 2005-10-13 | Pebble Bed Modular Reactor (Pty) Ltd | 核燃料体作製方法および核燃料体 |
KR20140047425A (ko) * | 2012-10-12 | 2014-04-22 | 한국원자력연구원 | 입자형 금속 핵연료용 펠렛 및 이의 제조방법 |
-
1998
- 1998-06-15 JP JP10185585A patent/JP2000002779A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005283573A (ja) * | 2004-03-01 | 2005-10-13 | Pebble Bed Modular Reactor (Pty) Ltd | 核燃料体作製方法および核燃料体 |
KR20140047425A (ko) * | 2012-10-12 | 2014-04-22 | 한국원자력연구원 | 입자형 금속 핵연료용 펠렛 및 이의 제조방법 |
KR101586877B1 (ko) * | 2012-10-12 | 2016-01-25 | 한국원자력연구원 | 입자형 금속 핵연료용 펠렛 및 이의 제조방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4796041B2 (ja) | 核燃料焼結体の製造方法 | |
CN1104011C (zh) | 核燃料复合材料及其制备方法 | |
CN103299375A (zh) | 陶瓷-陶瓷复合材料及其工艺、由其形成的核燃料和使用其操作的核反应堆系统和工艺 | |
JPH0156399B2 (ja) | ||
CN108565032A (zh) | Uo2-金属燃料芯块及其制造方法 | |
CN108039210A (zh) | 燃料芯块及其制造方法 | |
CN110157934A (zh) | 一种钨或钼基二氧化铀燃料芯块的制造方法 | |
US4889663A (en) | Method of manufacturing uranium oxide base nuclear fuel pellets | |
JP2000258576A (ja) | 結晶粒が大きい二酸化ウラン焼結体の製造方法 | |
JP4326473B2 (ja) | 原子炉用燃料ペレット及びその製造方法 | |
JP3976716B2 (ja) | タングステン金属網を含有した核燃料焼結体の製造方法 | |
KR20190098008A (ko) | 열전도도가 향상된 핵연료 소결체 및 이의 제조방법 | |
JP2000002779A (ja) | 粒子分散型セラミックスの製造方法 | |
US3342562A (en) | High density urania fuel elements | |
GB2038073A (en) | Method for homogenizing mixed oxide nuclear fuels | |
JPH0954187A (ja) | ウラン酸化物粒子を原料とする核燃料ペレットの製造方法 | |
JP5153981B2 (ja) | Moxタイプの核燃料ペレットの製法 | |
KR20090019938A (ko) | 우라늄 산화물 스크랩을 이용한 등방형 u3o8 분말의제조방법 및 등방형 u3o8 분말을 이용한 uo2 소결체제조방법 | |
JP2001181060A (ja) | 粒子分散型セラミックスの製造方法 | |
KR100982665B1 (ko) | 초소성 우라늄산화물 핵연료 소결체 및 이의 제조방법 | |
KR100424331B1 (ko) | M3o8 스크랩 분말의 첨가방법 및 소결공정에 의한혼합핵연료 펠렛의 특성제어기술 | |
JPH0295298A (ja) | 酸化物核燃料焼結体の製造方法 | |
KR100266480B1 (ko) | 이산화우라늄핵연료소결체제조방법 | |
JPS6042435B2 (ja) | 核燃料の製造法 | |
JP3403960B2 (ja) | 核燃料ペレットの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20021126 |