JP2000002739A - 導電ファインパタ−ン検査装置 - Google Patents

導電ファインパタ−ン検査装置

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JP2000002739A
JP2000002739A JP10183347A JP18334798A JP2000002739A JP 2000002739 A JP2000002739 A JP 2000002739A JP 10183347 A JP10183347 A JP 10183347A JP 18334798 A JP18334798 A JP 18334798A JP 2000002739 A JP2000002739 A JP 2000002739A
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electrode
fine pattern
conductive fine
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measurement point
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Kazuo Tateishi
和雄 立石
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YOKOHAMA SYSTEM KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プリント基板等の導電ファインパタ−ンの検査
を極めて短時間に非接触で容易かつ高精度に行うことが
でき、かつ、小型で安価な検査装置を提供すること 【解決手段】複数の測定点上に協働して電極を構成する
一方の電極素子と他方の電極素子を備える電極盤を被検
査対象を配置可能な空隙に対向させて備え、かつ指定し
た一の測定点上の電極を励振する励振装置と、指定した
他の測定点上の電極からの出力を処理する処理装置とを
備え、指定した測定点の電極間の静電容量結合を介して
前記指定した測定点間の導通を検出するように構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(イ)発明の目的
【産業上の利用分野】この発明はプリント基板等の導電
ファインパタ−ンを検査するための導電ファインパタ−
ン検査装置に関するものである。
【0002】携帯電話、電卓、ICカ−ド、ビデオ/音
声機器等の小型軽量化に伴い、これら電子機器のベ−ス
となるプリント配線基板の線間ピッチは、縮小化の一途
を辿り、近年では遂に100μm(0.1mm)以下に
まで微細化されている。これに対して、製造されたプリ
ント基板に対する製品検査の手段は、この急激な微細化
の進歩に追従できず、現在、製品に対する検査は殆ど不
可能な状態となっている。従って、止むなくでき上がっ
たプリント基板は無検査のままで、部品を実装して、完
成品にしてから動作試験により、基板の良否判定を行っ
ているのが現状である。この様な方法を採ると不良品が
出た場合、実装された部品と、実装に要した組立工数す
べてが無駄になってしまい、製品に対するコスト上昇の
大きな要因となっている。とりわけ、線間ピッチが10
0μm以下のファインパタ−ンのプリント基板は、その
製造の際の歩止まりが70%前後と低く、これがそのま
ま完成品の歩止まりとなってしまうため、その損失は極
めて大きなものがある。今、若しこの様なファインパタ
−ンのプリント基板を検査する手段があるならば、この
損失はプリント基板の不良率だけに止めることができ、
それによるメリットは計り知れないものがある。現在、
電子製品のすべてがプリント基板化されており、その大
半がファインパタ−ンとなりつつあるため、この検査手
段の開発は電子機器業界すべてが切望している懸案事項
となっている。
【0003】
【従来の技術】この膨大な量が生産されるプリント基板
単体での検査の方法として、現状では、コンタクトピン
方式が主流で、これによりカバ−できない領域は、目視
による検査方法があり、この2種類に集約されている。
ここでは、主流のコンタクトピン方式について、その概
略を説明する。スプリング付きのコンタクトピンを、ア
クリル板等の絶縁板に被検査体であるプリント基板のチ
ェックポイント(測定点)に対応させて、マトリックス
状に多数植え込んだもの(これを検査治具と呼ぶ)を直
接被検査体に圧着させて、各チェックポイント間のオ−
プンショ−ト検査を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるにファインパタ
−ンのプリント基板におけるチェックポイントは膨大な
数にのぼり、各コンタクトピンから信号を出入力するた
めに検査装置と結ぶケ−ブルの本数もコンタクトピンと
同数必要で、かなりの量となる。また、この検査治具は
被検査体のプリントパタ−ンが変わる毎に、新たに製作
する必要があり、治具製作費用としてかなりのコストを
要することになる。またここで重要なことは、この治具
に使われているコンタクトピンは、その直径サイズの下
限が0.3mm程度となっていて、これより小さい線間
ピッチのプリントパタ−ン検査は、不可能となる。従っ
て、現在進行しているファインパタ−ン化の実情からす
ると、この検査方法は、今後、用をなさなくなることは
明白であり、新たな検査方法の開発が切望される所以で
もある。
【0005】この発明は上記の如き事情に鑑みてなされ
たものであって、プリント基板等の導電ファインパタ−
ンの検査を極めて短時間に非接触で容易かつ高精度に行
うことができ、かつ、小型で安価な検査装置を提供する
ことを目的とするものである。 (ロ)発明の構成
【0006】
【問題を解決するための手段】この目的に対応してこの
発明の静電容量型導電ファインパタ−ン検査装置は、複
数の測定点上に協働して電極を構成する一方の電極素子
と他方の電極素子を備える電極盤を被検査対象を配置可
能な空隙に対向させて備え、かつ指定した一の測定点上
の電極を励振する励振装置と、指定した他の測定点上の
電極からの出力を処理する処理装置とを備え、指定した
測定点の電極間の静電容量結合を介して前記指定した測
定点間の導通を検出するように構成したことを特徴とし
ている。以下、この発明の詳細を一実施例を示す図面に
ついて説明する。
【0007】
【第1の実施例】図1において、1はファインパタ−ン
検査装置であり、ファインパタ−ン検査装置1は検査治
具部2及び検査システム部3とを備えている。検査シス
テム部3は励振装置4と処理装置5とからなっている。
【0008】検査治具部2は図1及び図2に示すよう
に、第1の電極盤20と第2の電極盤30をプリント基
板等の被検査対象であるワ−ク7を配置する空隙9を挟
んで対向させて配置して構成したものである。電極盤2
0(30)は多数の測定点11にそれぞれ電極を有し、
それぞれの電極は静電容量をもつ隙間を介して対向して
いて協動して電極を構成する一対の電極素子をもつもの
である。このような電極盤20(30)は各種のファイ
ンパタ−ンを検査対象とする汎用性をもつものとして構
成する場合は、汎用電極盤として構成するが、特定の分
布をもつファインパタ−ンを検査対象とするときは、専
用の電極盤として構成し、専用の電極盤は検査対象と同
じパタ−ンをもつプリント基板を用いて構成することも
できる。汎用の電極盤では、測定点11はマトリックス
状に配置しても、また極座標点状に配置してもよい。以
下の説明では測定点11をマトリックス状に配置する汎
用電極盤の場合を例として説明する。
【0009】第1の電極盤20と第2の電極盤30とは
ほぼ同じ構造をなしていて、第1の電極体6と第2の電
極体8を備えている。第1の電極体6と第2の電極体8
とはほぼ同じ構造をなしている。即ち図3及び図4に示
す如く、両電極体6、8はベ―ス12の上にシ―ルド窓
層13、表面絶縁層14、電極層15、裏面絶縁層16
及びシ―ルド層17を印刷またはコ−ティングによって
形成している。
【0010】べ―ス12は、例えば矩形のシ―ト状をな
し、その材料はポリエステルまたはポリエチレンテレフ
タレ―ト等の絶縁材料で構成する。シ―ルド窓層13は
導電性インキまたは塗料を使用してベ―ス12上に印刷
またはコ−ティングによって形成される。図5に示すよ
うに、シ―ルド窓層13はほぼべた塗りであるが、但し
測定点に対応してマトリックス状に白抜きの窓18が形
成されている。
【0011】表面絶縁層14は絶縁性インキまたは塗料
を使用してシ−ルド窓層13上に図6に示すように、ベ
タ塗り印刷またはコ−ティングによって形成する。
【0012】電極層15は電極素子を構成するもので、
導電性インキまたは塗料を使用して表面絶縁層14の上
に印刷またはコ−ティングによって形成される。電極層
15は図7に示すように、マトリックスの測定点11の
行または列に沿って複数条に形成されて電極素子を構成
する。裏面絶縁層16は絶縁性インキまたは塗料を使用
して電極層15の上に印刷またはコ−ティングによって
形成される。裏面絶縁層16は図8に示すように、べた
塗り印刷またはコ−ティングによって形成し、表面絶縁
層14と協働して電極層15の表裏面及びエッジ部を覆
うが、電極層15の取出部21は被覆せずに露出させる
ようにしてある。
【0013】シ―ルド層17は導電性インキまたは塗料
を使用して裏面絶縁層16の上に印刷またはコ−ティン
グによって形成される。シ―ルド層17は図9に示すよ
うにべた塗り印刷またはコ−ティングによって形成し、
シ―ルド窓層13と協働して表面絶縁層14及び裏面絶
縁層16を被覆するが、電極層15の取出部21は被覆
せずに露出させるようにしてある。
【0014】このように構成された両電極体6、8は図
10に示すように、直角に位置をずらせた状態で重ね合
わせて貼り合わされる。このことにより、第1の電極体
6は電極層15が測定点11のマトリックスの行に一致
するように配置し、また電極体8は電極層15がそのマ
トリックスの列に一致するように配置する状態となる。
【0015】従って、第1の電極体6の行方向の電極層
15と第2の電極体8の列方向の電極層15とは測定点
11に設けられた窓18を通して対向し、このそれぞれ
の窓18を通して2枚のベ−ス12及び2枚のシ−ルド
窓層13の厚さ分の間隔19を介して対向する両電極体
の電極層15が、電極素子を構成し、その電極素子の対
がそれぞれその測定点における電極盤20(30)の電
極10、(10’)(図11)を構成する。この間隔1
9がマトリックスに分布した電極10、10’の静電容
量をもつ空隙となる。
【0016】それぞれの電極盤20、30と空隙9との
間には図12に示すような誘電体層31が設けられる。
誘電体層としては空心、塩ビフィルム、ピエゾポリマ等
の強誘電体で構成する。
【0017】こうして構成された検査治具部2は、第1
の電極盤20の第1の電極体6及び第2の電極盤30の
第2の電極体8のそれぞれの電極層15の取出部21が
プリント基板22、23と導通して検査システム部3に
接続する。
【0018】即ち、図13に示すように、第1の電極盤
20の第1の電極体6の行方向の電極層15はマルチプ
レクサ24に接続し、マルチプレクサ24は高周波ジェ
ネレ―タ25に接続する。
【0019】一方、第2の電極盤30の第2の電極体8
の列方向の電極層15は検波器アレ―26を構成する検
波器27に接続する。このような検波器27としてはヘ
テロダイン検波器を使用することができる。検波器アレ
―26の出力は切替スイッチ28を通して処理装置5に
入力される。
【0020】
【作用】このように構成されたファインパタ−ン検査装
置1において、ワ−ク7の導電ファインパタ−ン、例え
ば配線パタ−ンを検査する場合の動作は次の通りであ
る。
【0021】高周波ジェネレ―タ25が励振する。これ
をマルチプレクサ24で第1の電極盤20の行方向の複
数の電極層15のうちの一本を選択して励振する。マル
チプレクサ24の切替は処理装置5からの切替信号によ
って制御される。選択された電極層15が励振されると
電極層15の近傍に交流電界が形成され、電極10に静
電容量が形成される。一方、指定された第2の電極盤3
0の電極10’が受信する。この受信の電圧は第1の電
極盤20と第2の電極盤30との間で測定点に介在する
ワ−ク7の配線の「有」「無」(オ−プン/ショ−ト)
に応じて変化する電極10、10’の静電容量の情報を
含んでいる。
【0022】第2の電極盤30の電極10’が受信した
信号は、同時に検波器27で検波され、かつAD変換さ
れ、処理装置5に入力される。
【0023】同様にして、マルチプレクサ24の切替に
よって、順次、第1の電極体6のすべての電極層15が
励振され、電極10における静電容量が測定されると、
それらの信号が処理装置5に入力され、演算によって、
各電極10における静電容量から、各電極10’におけ
る測定点のインピ−ダンスが算出され、そのインピ−ダ
ンスから、測定点におけるワ−ク7の配線の「有」
「無」(オ−プン/ショ−ト)が判別される。
【0024】ファインパタ−ンの検査に当たって誘電体
層31の作用は重要である。100μ以下線巾のプリン
トパタ−ンと検出プロ−ブ(電極盤20、30)間の静
電容量を増し、より細い線巾のプリントパタ−ンの検出
を可能ならしめる事を目的として、強誘電体を使用した
場合の可能検出限界を次に示す実験により示す。 (実験方法)線間ピッチ100μm、線巾70μmのエ
ッジを有する家電製品のプリント基板をワ−クとして、
図14の実験回路により、測定を行った。測定周波数4
55KHzとワ−ク/プロ−ブ(電極盤20、30)を
含む駆動信号源と検出回路間の相互利得を計測する。ワ
−ク/プロ−ブ(電極盤20、30)間の結合条件(電
極間距離および誘導体)を変えて、利得の変化を見る。
誘電体はピエゾポリマ−(化成オプトニクス社製)の4
種類の厚さのサンプルおよび塩ビフィルムと空心につい
て実験した。ワ−ク、プロ−ブ間(電極盤20、30)
に、各厚さの誘電体を挿入して、適当な接触圧をかけ
る。こうする事により、電極間距離と誘電率を変える事
ができる。空心の場合は誘電体を単にスペ−サ−として
使用する。相互利得の測定は、検出回路の出力電圧を常
に3.0vp−pとなる様に、駆動信号源のアッテネ−
タ−を調整して、入力信号振巾einと出力信号振巾e
out=3vとの比をとる。 (測定結果)第1表に測定結果を示す。
【0025】
【表1】 (評価)このように図15に示すようにプロ−ブ(電極
盤20、30)の結合条件と相互利得の関係からこの発
明の検出システムでは、上記相互利得が2.0程度であ
れば、十分に安定して検出が可能である。測定結果から
0.04mmピエゾポリマでG=30.0が得られるた
め、使用したワ−クの線巾まで検出できる。
【0026】次に、この発明のファインパタ−ン検査装
置1を従来から使用されている既設のコンタクトピン方
式のパタ−ン検査装置に組み込んで使用する実施例につ
いて図16を用いて説明する。この発明のファインパタ
−ン検査装置1からマルチプレクサ24を除いた部分を
プロ−ブ32として構成しマルチプレクサ24をON/
OFF判定回路33、入力フォトカプラ34、出力フォ
トカプラ35と共にファインパタ−ン検査モジュ−ル3
6として構成し、このファインパタ−ン検査モジュ−ル
36を入力フォトカプラ34及び既設のワ−ク供給信号
ケ−ブル38及び出力フォトカプラ35及び既設のセン
サ−出力信号ケ−ブル39を介して既設のコンタクトピ
ン方式検査装置37と接続する。この場合はファインパ
タ−ン検査モジュ−ル36とプロ−ブ32を新設するだ
けで既存のコンタクトピン方式検査装置37をそのまま
有効活用してファインパタ−ン検査装置1aを得ること
ができる。このファインパタ−ン検査装置1aでは、既
設システムであるコンタクトピン方式検査装置37と本
発明のファインパタ−ン検査モジュ−ル36は、フォト
カプラ34、35により相互に独立を保って結合され
る。本発明のファインパタ−ン検査モジュ−ル36は、
既設システムから見て、単にコンタクトピン方式のプロ
−ブ(治具)としての扱いを受ける。接続ケ−ブルを介
して、ワ−クに供給される直流信号のすべては、同じタ
イミングで高周波信号に変換され、本モジュ−ル36専
用のプロ−ブ32を経由してワ−ク7へと送出される。
次いでワ−ク7からの戻り信号は、パタ−ンのオ−プン
/ショ−トの判別をON/OFF判定回路33でした上
で、既設システムの信号仕様と同じ直流信号群に変換さ
れて、出力フォトカプラ35を経由して、元のシステム
へ戻される。かくてシステム全体としては、見掛け上
は、従来と同じ動きをしながら、検査を実行する事にな
る。言い換えれば、本モジュ−ル36は従来言われてい
る“治具”と考えれば良い事になる。
【0027】
【第2の実施例】以上説明した第1の実施例において
は、検査治具部として2枚の電極盤20、30をワ−ク
7を通す空隙9を挟んで対向させて配置し、ワ−クの表
裏両面間にわたるオ−プン/ショ−トの検出をしたもの
であるが、この他に第2の実施例として、図17に示す
ように、被検査対象であるワ−ク7の一方の面のみに対
向して電極盤(20または30)を置き、図18に示す
ようにマルチプレクサで2点の測定点11a、11bを
指定し、一方の測定点の電極を励振し、他方の座標点の
電極素子からの出力を処理するように構成してもよい。
このように構成することによってワ−ク7の同一面の測
定点間のオ−プン/ショ−トの検査をすることができ
る。
【0028】
【第3の実施例】以上説明した実施例においては、電極
盤20、30の行方向及び列方向にそれぞれ測定点11
の数に対応する行数及び列数だけの電極層15を設けて
複数の電極を形成したが、行方向または列方向の電極層
を1本だけとし、これを機械的に走査して測定点上のす
べての電極を順次形成してかつ指定することもできる。
【0029】
【発明の効果】この発明の静電容量型の検査方法は、従
来のコンタクトピン方式の検査方法が被検査体のチェッ
クポイントにコンタクトピンをスプリングにより、圧着
させるのに対し、チェックポイントとマトリックス電極
との間の静電容量を介して、被接触で検査を行うという
点が大きな相違点であり、この非接触の検査方法は以下
に挙げる様に多くの長所をもっている。すなわち コンタクトピンに相当するものをプリントパタ−ン電
極にすることができるため、被検査体と同じ線間ピッチ
の検査治具が容易に製作でき、これによってファインパ
タ−ンの被検査体の検査が実現できる。
【0030】コンタクトピン方式で大きな問題となっ
ている接触不良の心配は全くない。 コンタクトピン方式では、ピン先の汚れや錆の影響を
除く目的で、先端を尖らせてワ−クに突き刺しているた
め、ワ−クに傷がつくという欠点が問題となっていた
が、これも非接触ゆえに全く心配がない。
【0031】接触圧をかける必要がないため、ワ−ク
をスライドさせながら、瞬時に検査をすることが可能と
なり、これは検査の作業工程の中でワ−クを一時停止
後、接触圧をかけるという工程を省くことができ、この
ロスタイムは非常に大きかったため、検査スピ−ドを何
百倍にも上げることができ、大きなメリットとなる。
【0032】検査治具はプリント基板化されたマトリ
ックス電極(電極盤)を1組作るだけでよいため、治具
製作に要するランニングコストが桁違いに少なくでき
る。またマトリックス電極は1組だけ作っておけば、す
べてのプリント基板のパタ−ンに共通に使用できるた
め、コンタクトピン方式の様に、被検査体のプリントパ
タ−ンが変わる毎に治具を製作する必要がない。
【0033】次にこの発明の静電容量型のファインパタ
−ン検査装置を既設のコンタクトピン方式による検査シ
ステムに組み込んで実施する場合は次のような利点があ
る。すなわち、すべての電子機器の製造現場では、従来
のコンタクトピン方式による検査システムが既に導入さ
れ、プリント基板の自動検査が実際に行われている。こ
のシステムはコンピュ−タシステムを含んだ検査装置本
体部と検査治具から成り立っている。設置されている分
野は電子回路を含むすべての機器の製造現場に及び、そ
の設置台数は膨大なものである。この発明のファインパ
タ−ン検査装置をコンタクトピン方式の検査システムに
組み込めば、既設の従来方式の検査システムの中で、検
査治具の部分のみを本発明の方式の治具に変更するだけ
で、コンピュ−タシステムを含む本体部分は、そのまま
活用でき、従って、検査治具に相当する部分は、前述の
マトリックス電極の他に信号のやりとりで、従来方式と
の違いに対する変換部分を含んだモジュ−ルにまとめら
れ、こうすることによって、既設装置に従来の検査治具
に代えて、本モジュ−ルを装着するだけで済むため、操
作や工程、オペレ−タ等に何等の影響なく導入でき、か
つ導入時の設備投資が最少で済むという大きなメリット
を得ることができる。
【0034】こうしてこの発明の方式を実現したモジュ
−ルは既設のコンタクトピン方式のプロ−ブを差し換え
る事により、従来不可能とされた100μm以下のファ
インパタ−ンのオ−プン/ショ−ト検査を可能ならしめ
るものである。非接触プロ−プであるため、ワ−クの設
定に要する時間を極めて短縮でき、検査工程の生産性を
高める事が可能であり、また既設システムをそのまま活
用できるため、最少の設備投資で導入が可能である。
【0035】特に、この発明の静電容量型のファインパ
タ−ン検査装置を既設のコンタクトピン方式による検査
方式に組み込んで実施する場合は次のような利点があ
る。すなわち、 (1)動作原理からも明らかにした様に、極めて細いパ
タ−ンまで適用できる。 (2)プロ−ブは非接触であり、多くの特長を有する。
【0036】・接触不良の心配がない。
【0037】・接触圧をかける必要がない。
【0038】・ワ−クをスライドさせながら、瞬時に検
査をする事が可能(ワ−クの流れを止める必要がな
い。) ・プロ−ブのさびや汚れを全く気にする必要がない。
【0039】・プロ−ブ(治具)はプリント基板1枚で
済むため、治具に要するランニングコストが格段に低く
できる。 (3)本方式による場合、既設装置に従来の治具に代え
て、本モジュ−ルを装着するだけで済むため、操作や工
程、オペレ−タ等に何らの影響を与えないため、導入に
際しては全く支障が生じない。 (4)導入の設備投資が最少で済み、従来とは比較にな
らない大きな効果が得られるため、極めて高いコスト/
パフォ−マンスが実現できる。
【0040】以上の説明から明らかな通り、この発明に
よればプリント基板等の導電ファインパタ−ンの検査を
極めて短時間に非接触で容易かつ高精度に行うことがで
き、かつ小型で安価な検査装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】導電ファインパタ−ン検査装置の構成説明図
【図2】測定点を示すセンサの平面説明図
【図3】電極体の平面説明図
【図4】電極体の断面説明図
【図5】シ―ルド窓層のパタ―ンを示す平面説明図
【図6】表面絶縁層のパタ―ンを示す平面説明図
【図7】電極層のパタ―ンを示す平面説明図
【図8】裏面絶縁層のパタ―ンを示す平面説明図
【図9】シ―ルド層のパタ―ンを示す平面説明図
【図10】電極盤の平面説明図
【図11】電極盤の断面説明図
【図12】誘電体層の斜視説明図
【図13】計測回路図
【図14】誘電体層の実験装置の回路図
【図15】プロ−ブの結合条件と相互利得の関係を示す
グラフ
【図16】他の実施例の導電ファインパタ−ン検査装置
の構成説明
【図17】他の実施例の導電ファインパタ−ン検査装置
の構成説明図
【図18】測定点を示す平面説明図
【符号の説明】
1 ファインパタ−ン検査装置 2 検査治具部 3 検査システム部 4 励振装置 5 処理装置 6 第1の電極体 7 ワ−ク 8 第2の電極体 9 空隙 10、10’ 電極 11 測定点 12 ベ―ス 13 シ―ルド窓層 14 表面絶縁層 15 電極層 16 裏面絶縁層 17 シ―ルド層 18 窓 19 間隔 20 第1の電極盤 21 取出部 22 プリント基板 23 プリント基板 24 マルチプレクサ 25 高周波ジェネレ―タ 26 検波器アレ― 27 検波器 28 切替スイッチ 30 第2の電極盤 31 誘電体層 32 プロ−ブ 33 ON/OFF判定回路 34 入力フォトカプラ 35 出力フォトカプラ 36 ファインパタ−ン検査モジュ−ル 37 コンタクトピン方式検査装置 38 ワ−ク供給信号ケ−ブル 39 センサ出力信号ケ−ブル

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の測定点上に協働して電極を構成する
    一方の電極素子と他方の電極素子を備える電極盤を被検
    査対象を配置可能な空隙に対向させて備え、かつ指定し
    た一の測定点上の電極を励振する励振装置と、指定した
    他の測定点上の電極からの出力を処理する処理装置とを
    備え、指定した測定点の電極間の静電容量結合を介して
    前記指定した測定点間の導通を検出するように構成した
    ことを特徴とする静電容量型導電ファインパタ−ン検査
    装置
  2. 【請求項2】前記電極盤は複数の測定点上に配置された
    電極素子を有する第1の電極体と、複数の前記測定点上
    に配置された電極素子を有する第2の電極体とを前記そ
    れぞれの電極素子が前記測定点上で協働して電極を構成
    するように対向するように重ね合わせてなることを特徴
    とする請求項1記載の導電ファインパタ−ン検査装置
  3. 【請求項3】前記電極盤と前記空隙との間に誘電体層を
    設けたことを特徴とする請求項1記載の静電容量型導電
    ファインパタ−ン検査装置
  4. 【請求項4】被検査対象を配置可能な空隙を挟んで2個
    の前記電極盤を対向させて配置してなることを特徴とす
    る請求項1記載の導電ファインパタ−ンの検査装置
  5. 【請求項5】前記それぞれの電極盤と前記空隙との間に
    誘電体層を設けたことを特徴とする請求項4記載の静電
    容量型導電ファインパタ−ン検査装置
  6. 【請求項6】被検査対象を配置可能な空隙の一方の面に
    沿って1個の前記電極盤を配置してなることを特徴とす
    る請求項1記載の導電ファインパタ−ンの検査装置
  7. 【請求項7】前記電極盤と前記空隙との間に誘電体層を
    設けたことを特徴とする請求項6記載の導電ファインパ
    タ−ンの検査装置
  8. 【請求項8】前記測定点は直交座標点状または極座標点
    状に配置されていることを特徴とする請求項1、4また
    は6記載の導電ファインパタ−ンの検査装置
  9. 【請求項9】前記第1の電極体と前記第2の電極体はそ
    れぞれ、絶縁材料からなるベ−スと測定点に対応する箇
    所を白抜きの窓状にした状態で前記ベ−スの一方の表面
    上に形成された導電性材料製のシ−ルド窓層と、前記シ
    −ルド窓層上に形成された絶縁性材料製の表面絶縁層
    と、前記表面絶縁層の表面上に前記測定点に沿って複数
    条形成された導電性材料製の電極層と、前記電極層の表
    面上に形成された絶縁性材料製の裏面絶縁層と、前記裏
    面絶縁層の表面に形成された導電材料製のシ−ルド層と
    から成ることを特徴とする請求項2記載の静電容量型導
    電ファインパタ−ン検査装置
  10. 【請求項10】複数の測定点上に協働して電極を構成す
    る一方の電極素子と他方の電極素子を備える電極盤を被
    検査対象を配置可能な空隙に対向させて備え、かつ指定
    した一の測定点上の前記電極を励振する励振装置と、指
    定した他の測定点上の電極からの出力を処理する処理装
    置とを備え、指定した測定点の電極間の静電容量結合を
    介して前記指定した測定点間の導通を検出するように構
    成し、前記電極盤は一方の電極素子を前記測定点上に固
    定し、他方の電極素子を機械走査して、前記すべての電
    極を順次形成するように構成したことを特徴とする静電
    容量型導電ファインパタ−ン検査装置
  11. 【請求項11】複数の測定点上に協働して電極を構成す
    る一方の電極素子と他方の電極素子を備え、前記電極盤
    の2体を前記被検査対象を配置可能な空隙を挟んで対向
    させて備え、かつ指定した一の測定点上の前記電極を励
    振する励振装置と、指定した他の測定点上の他の電極か
    らの出力を処理する処理装置とを備え、指定した測定点
    の電極間の静電容量結合を介して前記指定した測定点間
    の導通を検出するように構成し、少なくとも一体の電極
    は一方の電極素子を前記測定点上に固定し、他方の電極
    素子を機械走査して、前記すべての電極を順次形成する
    ように構成したことを特徴とする静電容量型導電ファイ
    ンパタ−ン検査装置
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