JP2000002647A - 微粒子のブレイクダウン特性の測定装置およびその測定方法 - Google Patents

微粒子のブレイクダウン特性の測定装置およびその測定方法

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JP2000002647A JP18560098A JP18560098A JP2000002647A JP 2000002647 A JP2000002647 A JP 2000002647A JP 18560098 A JP18560098 A JP 18560098A JP 18560098 A JP18560098 A JP 18560098A JP 2000002647 A JP2000002647 A JP 2000002647A
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acoustic wave
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fine particles
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Shinya Izumida
信也 泉田
Mitsunori Saito
光徳 斉藤
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Toray Engineering Co Ltd
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Toray Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微粒子のブレイクダウン音響波の波高値とレ
ーザービームパワー密度の関係を正確に求めることが可
能な微粒子のブレイクダウン特性の測定装置および測定
方法を提供することである。 【解決手段】 試料セル中の試料液にパルス状のレーザ
ービームを所定数照射するレーザービーム照射手段1
と、所定数のレーザービームの照射によって発生したブ
レイクダウン音響波を検出する音響波検出手段5と、検
出された音響波を波形として記録する波形記録手段6
と、記録した音響波の波形群の中で最大のピーク値を求
める波形解析手段7とを備えた構成にしてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微粒子のブレイク
ダウン特性の測定装置およびその測定方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から行われている超純水、水、試薬
液等の液体(以下、試料液という)にレーザービームを
照射し、レーザービームの集光部位における試料液中の
粒子状物質(以下、微粒子という)のブレイクダウンに
よる音響波を検出することによって試料液中の微粒子を
測定する方法(以下、ブレイクダウン法という)では、
文献(北森他、Japanese Journal of Applied Physics,
Vol. 27, No.6 (1988)pp. L983-L985.) などに記載の
ように、パルスレーザービームをレンズで集光すること
によって、レーザービームの集光領域での高いパワー密
度によって物質が熱破壊または絶縁破壊(以下、ブレイ
クダウンという)するときに発生する音響波(以下、ブ
レイクダウン音響波という)を音響波センサーで検出し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】レーザービームの集光
領域においては、レーザービームのパワー密度が一定で
なく、ガウス分布などのパワー密度分布が生じるため、
そこで発生するブレイクダウン音響波は、一定のパワー
密度で発生したブレイクダウン音響波ではなく、強度の
異なるパワー密度で発生したブレイクダウン音響波が一
緒に混在した状態で測定される。そのため、微粒子のブ
レイクダウン音響波の強度を示す音響波の波高値として
は、得られた波高値の平均値が用いられていた。しか
し、音響波の波高値のばらつきが大きいため、或る一定
のパワー密度によって生じるブレイクダウン音響波の波
高値を正確に測定することが困難である。その結果、微
粒子のブレイクダウン音響波の波高値とレーザービーム
のパワー密度の関係を正確に求めることが困難である。
【0004】本発明は微粒子のブレイクダウン音響波の
波高値とレーザービームパワー密度の関係を正確に求め
ることが可能な測定装置および測定方法を提供すること
を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明のブレイクダウン特性の測定装置は、試料セ
ル中の試料液にパルス状のレーザービームを所定数照射
するレーザービーム照射手段と、所定数のレーザービー
ムの照射によって発生したブレイクダウン音響波を検出
する音響波検出手段と、検出された音響波を波形として
記録する波形記録手段と、記録した音響波の波形群の中
で最大のピーク値を求める波形解析手段とを備えた構成
であることを特徴とするものである。
【0006】また、本発明のブレイクダウン特性の測定
方法は試料セル中の試料液にパルス状のレーザービーム
を所定数照射すること、所定数のレーザービームの照射
によって発生したブレイクダウン音響波を検出するこ
と、検出された音響波を波形として記録すること、記録
した音響波の波形群の中で最大のピーク値を求めること
からなるものである。
【0007】
【発明の実施の態様】図1は本発明の微粒子のブレイク
ダウン特性の測定装置の構成の一実施態様の概略図、図
2はレーザービーム集光領域における微粒子のブレーク
ダウン位置と音響波検出器の位置の関係を示す模式図、
図3は集光領域におけるレーザービーム断面のパワー密
度分布を示す模式図、図4は所定数照射されたレーザビ
ームによって得られた音響波の波形分布を示す模式図で
あって、微粒子のブレイクダウン特性の測定装置は光源
である所定波長のレーザービーム20を発生させるレー
ザービーム照射手段1と、レーザービーム照射手段1か
ら発振されたレーザービームを所定のパワー密度に制御
する光パワー密度制御手段2と、レーザービームを集光
させる集光レンズ3と、断面形状が矩形状または円形状
で長手方向の一端部に透過光用窓4bが、周壁部4aに
微粒子40を含有する試料液30を供給する試料液入口
4cと試料液30を送出する試料液出口4dとが設けら
れていると共に透過光用窓(石英製板ガラス)4bが集
光レンズ3と対向するように接着されたステンレス鋼製
の試料セル4と、該試料セル4の周壁部4aに試料セル
4の中心部(レーザービームの集光部位)から半径方向
にL(5mm)ずらした位置に取り付けられた試料液3
0中の微粒子40のレーザーブレイクダウンにより発生
した音響はパルスを検出する音響波検出手段5と、該音
響波検出手段5によって検出された電気信号を波形とし
て記憶する波形記憶手段6と、音響波の波形群の中から
最大の波高値を求める波形解析手段7と、レーザービー
ムのパワー密度の設定値が変えられ、変更後のパワー密
度で所定数(ショット数)のレーザービームの照射が行
われるようにレーザービーム照射手段1および光パワー
密度制御手段2に制御信号を送るレーザー制御手段8
と、得られたパワー密度(P)と最大波高値(H)から
PとHの関係式等が最小二乗近似法によって求められる
演算処理機能を有すると共にプリンタ、ディスプレイ
(CRT)等にそれ等を出力する演算出力手段9とによ
り構成されている。
【0008】レーザービーム照射手段1は試料液(超純
水、試薬液、水)による吸収が無い波長で、かつレーザ
ービームの焦点で大きなパワー密度を得ることができる
パルスYAGレーザの第2高調波(波長532mn、パ
ルス幅5ns)を用い、レーザーパルスの繰り返し周波
数は少なくとも10Hzで照射できる照射器を使用す
る。
【0009】集光レンズ3は焦点距離60mmのシリン
ドリカルレンズを使用する。
【0010】試料セル4は合成樹脂製板、合成樹脂製筒
によって製作することができる透過光用窓4bは石英製
板ガラスを直接試料セル4に取り付けず、試料セル4の
端部に周方向に突出するフランジを設けて該フランジ部
にOリング等のシール材装着用溝を形成し、透過光用窓
4bをフランジと略同形状の枠体によって押圧するよう
にボルトによって取り付ける覗き窓のような構成にする
ことができる。
【0011】音響波検出手段5は試料液との音響的なマ
ッチングがよく、広帯域において鋭いインパルス応答が
得られるPVDF(ポリフッ化ビニリデン)製の高分子
圧電膜音響波センサーを使用し、試料セル4の周壁部4
aに該音響波センサー5と略同形状の孔を穿設すると共
にOリング溝を形成して受信面が試料液30と直接接触
するように壁部の内周面と略同一あるいは少し突出した
状態になるようにシール用Oリング(図示せず)によっ
て支持された状態で取り付ける。
【0012】上述の試料セル4の試料液入口4cには試
料液供給用管(図示せず)が連結され、試料液出口4d
には試料液吸引用の定量ポンプ等を有する試料液送出用
管(図示せず)が連結されている。該試料液供給用管と
試料液送出用管は合成樹脂管あるいはステンレス鋼管を
使用する。
【0013】波形記録手段6はストレージオシロスコー
プ等を使用する。
【0014】上述の波形記録手段6、波形解析手段7、
レーザー制御手段8、演算出力手段9は1台のコンピュ
ータによって機能させることができる。
【0015】先ず、レーザービームの集光領域のパワー
密度分布と微粒子のブレイクダウン位置の関係を模式的
に示した図2および図3を用いてその作用について説明
する。
【0016】シングルモードの発振を行うレーザービー
ム20を集光レンズ3によって集光すると、焦点の位置
では図2に示すようなビームウェストと呼ばれるレーザ
ービームのくびれが生じ、焦点における光軸(図2にお
けるZ軸)に垂直な面内(半径r方向)では、図3に示
すようなガウス分布に従う強度分布となる。
【0017】r=r0 の位置のパワー密度が微粒子のブ
レイクダウン閾値P0 に等しいとすると、微粒子のブレ
イクダウン領域は−r0 ≦r≦r0 の範囲となる。
【0018】従って、図4に示されるように、焦点にお
いて光軸に垂直な面内に位置する音響波検出手段5によ
って検出された音響波には、ブレイクダウン位置から音
響波検出器までの距離の差による時間差、すなわちレー
ザービーム照射後の波形のピークの時間的な分布と、波
形の強度分布が発生する。音響波のピークの波高値はブ
レイクダウン領域のパワー密度に比例するため、図3の
r=0の位置(ビームウェストの中心)で発生したブレ
イクダウン音響波が、図4の矢印40-1で示すように、
波形群の中で最大の波高値となる。第2図で示すよう
に、例えば、位置40-2、40-3、40-4で発生した音
響波よりも、位置40-1で発生した音響波の波高値が最
大の波高値となる。
【0019】従って、波形群の中から最大波高値の波形
を求めることによって、微粒子がレーザービームのピー
クパワー密度(図3におけるPmax)でブレイクダウ
ンしたときの波形を求めることができる。そのため、照
射するレーザービームのパワー密度の設定を順次変化さ
せて、各ピークパワー密度に対する最大波高値を測定す
ることにより、パワー密度と波高値の関係を正確に測定
することができる。
【0020】上述のブレイクダウン特性測定装置を使用
して粒径0.04と0.55μmのポリスチレン粒子と
シリカ粒子、および0.025μmのフィルターで濾過
した超純水を試料セル3に供給し、レーザービーム照射
手段1によって波長532mn、パルス幅5ns、レー
ザーパルスの繰り返し周波数10Hzで2000ショッ
ト照射してレーザーパワー密度と音響波の波高値の関係
の測定したところ図5に示すような結果を得ることがで
きた。
【0021】これに対して、従来の方法で得られた全て
の音響波の平均値を各パワー密度毎にプロットした結果
は図6に示される通りであり、図5と図6を比較すると
微粒子の種類や粒径によるパワー密度と音響波波高値の
特性の差異が明瞭に出ていることが判る。この様に、本
発明の方法によれば、同一の粒径であってもポリスチレ
ン粒子はシリカ粒子より波高値が高いことや、粒径0.
55μmの粒子が粒径0.04μmの粒子より波高値が
高いことが判る。
【0022】
【発明の効果】本発明のブレイクダウン特性測定装置お
よびその測定方法によれば、検出された音響波の波形群
の中における最大のピーク値である最大波高値の波形が
レーザービームの最大パワー密度で微粒子がブレイクダ
ウンしたときの音響波に対応するため、パワー密度と波
高値の関係を正確に測定することができる。その結果、
微粒子の材質や粒径による微粒子のブレイクダウン特性
を正確に把握することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブレイクダウン特性測定装置に関する
実施例の構成図、
【図2】レーザービーム集光領域の微粒子のブレイクダ
ウン位置と検出器の位置の関係を示す模式図、
【図3】集光領域のビーム断面のパワー密度分布を示す
模式図である。
【図4】繰り返しレーザーパルス照射によって得られた
音響波の波形分布を示す模式図である。
【図5】本発明におけるパワー密度と最大波高値の関係
の測定例を示す図である。
【図6】従来の方法におけるパワー密度と平均波高値の
関係の測定例を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザービーム照射手段 2 光パワー密度制御手段 3 集光レンズ 4 試料セル 5 音響波検出手段 6 波形記録手段 7 波形解析手段 8 レーザー制御手段 9 演算出力手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料セル中の試料液にパルス状のレーザ
    ービームを所定数照射するレーザビーム照射手段と、所
    定数のレーザービームの照射によって発生したブレイク
    ダウン音響波を検出する音響波検出手段と、検出された
    音響波を波形として記録する波形記録手段と、記録した
    音響波の波形群の中で最大のピーク値を求める波形解析
    手段とを備えていることを特徴とする微粒子のブレイク
    ダウン特性の測定装置。
  2. 【請求項2】 試料セル中の試料液にパルス状のレーザ
    ービームを所定数照射すること、所定数のレーザービー
    ムの照射によって発生したブレイクダウン音響波を検出
    すること、検出された音響波を波形として記録するこ
    と、記録した音響波の波形群の中で最大のピーク値を求
    めることを有することを特徴とする微粒子のブレイクダ
    ウン特性の測定方法。
JP18560098A 1998-06-15 1998-06-15 微粒子のブレイクダウン特性の測定装置およびその測定方法 Pending JP2000002647A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022067652A (ja) * 2020-10-20 2022-05-06 東友ファインケム株式会社 流動ナノ粒子の測定装置及びそれを用いたナノ粒子の判断方法

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