JP2000002636A - 材料試験機 - Google Patents

材料試験機

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JP2000002636A
JP2000002636A JP16996998A JP16996998A JP2000002636A JP 2000002636 A JP2000002636 A JP 2000002636A JP 16996998 A JP16996998 A JP 16996998A JP 16996998 A JP16996998 A JP 16996998A JP 2000002636 A JP2000002636 A JP 2000002636A
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Japan
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chucks
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support
displacement
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JP16996998A
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English (en)
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Yutaka Okumoto
裕 奥本
Yuzo Ishii
勇三 石井
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Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
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Publication date
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  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一対のチャックに装着されて供試体の保持に
供される各種治具の取り付け位置を調整して供試体に対
する計測精度を高め得る材料試験機を提供する。 【解決手段】 互いに対向して配置されて供試体の保持
に供される一対のチャック11,21と、これらの一対
のチャックを介して前記供試体に負荷を加える負荷手段
とを備え、特にチャックの一方を支持した支持体10
を、負荷の方向と直交する面内において移動可能に設け
ると共に、この支持体を上記直交面内で移動させる位置
調整機構を設ける。特に支持体を2軸テーブル機構とし
て実現し、位置調整機構をテーブルの移動方向端部にそ
れぞれ対向させたマイクロメータヘッド13a,14a
として実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負荷を加えた供試
体における荷重と変位との関係から該供試体の材料特性
を試験する材料試験機に係り、特に治具を介して前記一
対のチャック間に供試体を保持する際の上記治具の保持
位置を前記供試体に加える負荷の方向と直交する面内に
おいて調整し得る位置調整機構を備えた材料試験機に関
する。
【0002】
【関連する背景技術】材料試験片等の供試体の材料特性
を試験する材料試験機は、供試体に対して圧縮荷重や引
っ張り荷重等の負荷を加える負荷手段と、上記負荷によ
り前記供試体に加えられている荷重を検出するロードセ
ル等の荷重検出手段と、前記負荷により供試体に生じる
伸びや縮み、或いは曲げ等の変位を検出する為の位置検
出器等からなる変位検出手段とを備えている。そして検
出された上記荷重と変位との関係から前記供試体の強度
や耐力等の材料特性を求める如く構成される。
【0003】具体的には前記材料試験機は、供試体が装
着される一対のチャックを備え、例えば油圧シリンダ機
構を用いて前記チャックをそれぞれ支持した支持体間の
距離を変化させることで、前記チャック間に装着された
供試体に負荷を加える如く構成される。そして前記チャ
ックと前記支持体との間に介挿されたロードセルにて該
供試体に加えられた荷重を検出しながら、前記支持体間
の距離変化を計測する変位計を用いて前記供試体に加え
られた変位を検出する如く構成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで材料試験に供
される供試体の形状や大きさは様々であり、これらの供
試体を一様に前記チャックに取り付けることが困難であ
る。これ故、専ら、供試体の大きさや形状等に応じた治
具を用いて前記一対のチャック間に供試体を装着するこ
とが多い。即ち、供試体の大きさや形状に応じた治具を
予め前記一対のチャックに装着しておき、これらの治具
を介して前記チャック間に供試体が取り付けられる。
【0005】しかしながら治具の種類によってはチャッ
クと治具との軸心が合致せず、この結果、治具を介して
チャック間に装着される供試体の軸心方向と、前記チャ
ック間に加えられる負荷の方向とにズレが生じることが
ある。このような軸心のズレがあると、チャックから治
具を介して供試体に実際に加えられる負荷の方向が変化
し、供試体に対して横向きの力が作用することになるの
で、計測誤差の要因となることが否めない。また剪断試
験を行うような場合には、供試体の両端の保持位置を、
その負荷方向と直交する方向にオフセットしたいことが
ある。しかし一般にはそのオフセット量は、治具によっ
て一義的に規定されると言う不具合がある。
【0006】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、各種治具を介してチャック間に
供試体を装着する場合であっても、その軸心を正確に一
致させたり、或いは必要に応じてオフセットを与えるこ
とができ、各種の試験をその仕様に応じて実施すること
のできる簡易で実用性の高い構成の材料試験機を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係る材料試験機は、供試体に負荷を加えた
ときの該供試体における荷重と変位との関係から前記供
試体の材料特性を試験するものであって、互いに対向し
て配置されて前記供試体の保持に供される一対のチャッ
クと、これらの一対のチャックを介して該チャック間に
保持された前記供試体に負荷を加える負荷手段とを備え
てなり、特に少なくとも前記チャックの一方を支持した
支持体を、上記負荷手段により前記供試体に加えられる
負荷の方向と直交する面内において移動可能に設けると
共に、この支持体を前記直交面内で移動させる位置調整
機構を設けたことを特徴としている。
【0008】本発明の好ましい態様は、請求項2に記載
するように前記チャックの一方を支持する支持体を、前
記負荷の方向と直交する方向に移動可能に設けられた第
1のテーブルと、この第1のテーブル上に該第1のテー
ブルの移動方向および前記負荷の方向にそれぞれ直交す
る方向に移動可能に設けられた第2のテーブルとからな
る2軸テーブル機構として実現し、前記位置調整機構
を、前記第1および第2のテーブルの移動方向の各端部
にそれぞれ対向して設けられて、各テーブルをそれぞれ
押圧して微小変位させ得るマイクロメータヘッドとして
実現することを特徴としている。
【0009】即ち、本発明は対向して設けられる一対の
チャックをそれぞれ支持する支持体の一方を、例えば2
軸テーブル機構として実現することで、負荷手段により
加えられる負荷の方向と直交する面内において移動可能
に設けると共に、この支持体を前記直交面内で移動させ
るための、例えばマイクロメータヘッドからなる位置調
整機構を設け、これによって前記各チャックに装着され
た治具間の位置関係、ひいては治具を介して上記チャッ
ク間に装着された供試体の軸心方向を調整したり、或い
は治具の取り付け位置にオフセットを与え得るようにし
たことを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態に係る小型の材料試験機について説明する。こ
の実施形態に係る材料試験機は、例えば電子デバイスや
電子機器等に用いられる部品のように異種材マイクロ接
合構造をなす供試体の強度やその機械的性質の評価に用
いるに好適なものであり、電気を動力源として作動する
ディスクトップ型の装置として実現される。
【0011】図1は材料試験機本体の概略構成を示す斜
視図であり、1は防振構造を有する定盤等からなる基台
である。この基台1上には、試験に供する供試体Sに対
して圧縮や引っ張り、或いは曲げ等の荷重や変位からな
る負荷を加える為の第1の支持体10と第2の支持体2
0とが、上記負荷を加える方向(X軸方向)に離間して
装着される。
【0012】ちなみに上記第1の支持体10は、前記負
荷方向(X軸方向)に対して垂直に設けられた衝立状の
2軸(Y軸およびZ軸)テーブル機構を主体とし、例え
ば前記供試体Sの一端部を保持するチャック11を前記
2軸テーブル機構に取り付けて構成される。換言すれば
上記チャック11は、前記2軸テーブル機構により支持
されて前記基台1の幅方向(Y軸方向)および上下方向
(Z軸方向)にそれぞれ位置調整可能に設けられてい
る。
【0013】また第2の支持体20は、前記負荷方向
(X軸方向)に移動可能に設けられた移動テーブルを主
体としたもので、該移動テーブルに前記チャック11と
対をなすチャック21を取り付けて構成される。このチ
ャック21は前記供試体Sの他端部を保持すると共に、
前記移動テーブルによるX軸方向への移動に伴って該移
動テーブルと一体に移動して前記供試体Sに負荷を加え
る役割を果たす。
【0014】尚、ここでは一対のチャック11,21に
より供試体Sの両端を保持し、移動テーブル(第2の支
持体)を駆動することでチャック21のX軸方向の位置
を変位させ、これによって前記供試体Sに圧縮荷重また
は引っ張り荷重からなる負荷を加えるものとして説明す
るが、圧縮変位または引っ張り変位を負荷として加える
ことも勿論可能である。またチャック11,21の一方
に、供試体SをX軸と直交する方向(YZ面)に装着
し、上記チャック11,21の他方側に上記供試体Sに
曲げを与える治具を装着することで、前記移動テーブル
の駆動により前記供試体Sに対して直角方向から曲げ荷
重や曲げ変位を与えるようにすることも可能である。
【0015】さて前記第1の支持体10は、前記基台1
上にX軸方向に位置調整可能に取り付けられて前述した
2軸テーブル機構の台座をなすXテーブル12と、この
Xテーブル12上にY軸方向に位置調整可能に取り付け
られた衝立状のYテーブル13、およびこのYテーブル
13の垂直壁面にZ軸方向に位置調整可能に取り付けら
れて前記チャック11を支持するZテーブル14からな
る2軸テーブル機構とを備えている。そして前記チャッ
ク11は、棒状のロードセル15と、このロードセル1
5を保持する棒状の保持部材16とを介して前記Zテー
ブル14に固定支持され、前記基台1との間に所定の空
間を形成して所定の高さ位置Hに位置付けられている。
【0016】ちなみに前記Xテーブル12は、前記チャ
ック11,21間に装着される供試体Sの長さに応じて
前記基台1上における取り付け位置(X軸方向の位置)
が調整された後、該基台1にボルト締めにより強固に固
定される。また前記2軸テーブル機構の一部を構成する
Yテーブル13は、前記Zテーブル14を保持する垂直
壁面と、その裏面側を支えて前記Zテーブル14に垂直
に加わる横方向荷重を受ける略三角形状のステー部(支
え部)を備えたブロック体形状を有し、前記Xテーブル
12の上面に設けられたレールにその基部がガイドされ
てY軸方向に位置調整可能に設けられている。
【0017】しかして前記Xテーブル12の両端には、
図2に示すように前記Yテーブル13の左右両端面に対
向して左右一対のマイクロメータヘッドからなる送りね
じ機構13a,13aが設けられている。前記Yテーブ
ル13は、上記送りねじ機構13a,13aにより左右
方向(Y軸方向)から選択的に押圧されて前記レールに
沿って左右に移動する。そしてYテーブル13は前記X
テーブル12に対して高精度に位置調整された後、ボル
ト締めにより前記Xテーブル12に対して強固に固定さ
れるものとなっている。
【0018】また前記Zテーブル14は、Yテーブル1
3の直立面(前面をなす垂直壁面)における上部両側に
設けられたガイド体13bに保持されてZ軸方向に位置
調整可能に設けられている。しかしてYテーブル13の
前記ガイド体13bの上下端には、前記Zテーブル14
の上下両端面にそれぞれ対向して上下一対のマイクロメ
ータヘッドからなる送りねじ機構14a,14aが設け
られている。前記Zテーブル14は、前記送りねじ機構
14a,14aにより上下方向(Z軸方向)から選択的
に押圧されて上記ガイド体13bに沿って上下に移動す
る。そしてZテーブル14は、上下方向に高精度に位置
調整された後、ボルト締めにより前記Yテーブル13に
対して強固に固定されるものとなっている。
【0019】このようなYテーブル13およびZテーブ
ル14の位置調整は、例えば前記一対のチャック11,
12や、これらのチャック11,12にそれぞれ装着さ
れた治具(図示せず)間の軸心を高精度に位置合わせす
るべく、或いはチャック11,12に装着された治具
(図示せず)を介して上記チャック11,12間に取り
付けられる供試体の軸心方向を、該チャック11,12
間に加えられる負荷の方向と一致させるべく行われる。
また逆に治具を介して前記チャック11,12間に供試
体を取り付ける際、治具の構造に応じて該治具の取り付
け位置を調整するべく、チャック11による治具の取り
付け位置のオフセットが行われる。
【0020】ちなみに前記マイクロメータヘッドからな
る送りねじ機構13a,13a,14a,14aは、ラチ
ェットストップ機構を内蔵したシンブル(マイクロメー
タヘッド)の回転によりその軸部を進退させ、該軸部先
端により前記各テーブル13,14の側面を押圧するこ
とで、ミクロン単位で各テーブル13,14の位置を高
精度に調整する如く構成される。
【0021】尚、第1の支持体10をなす前記Zテーブ
ル14の前面への前記ロードセル15および保持部材1
6を介するチャック11の取り付けは次のようにしてな
されている。例えば棒状のロードセル15は、前記負荷
方向(X軸方向)に対して垂直に設けられている。この
ロードセル15は、物理的にはその一端に負荷を受けて
両端間を平行に変位させる平行リンクを構成したもの
で、その変形に伴う主体部の撓み(変形量)に応じて、
上記一端に加わった荷重を電気的に検出する如く構成さ
れている。特にここではロードセル15のY軸方向の長
さを長くすることで、上記荷重を分解能良く高精度に検
出するものとなっている。但し、上記棒状のロードセル
15に代えて、従来一般的な磁歪式のものを用いること
も勿論可能である。
【0022】また前記保持部材16は、上述したロード
セル15の軸心から離れた位置に設定された他端側(固
定端)を固定保持すると共に、該ロードセル15の負荷
が加えられる上記一端側(変位端)を前記Zテーブル1
4の軸心に一致させる役割を担うもので、ロードセル1
5と略平行に配置される棒状体をなす。このような保持
部材16を用いて前記ロードセル15を支持し、該ロー
ドセル15の変位端にチャック11を取り付けること
で、該チャック11が前記Zテーブル14の前述した高
さHの軸心線上に配置される。そして前記チャック11
に加わる負荷は、前記ロードセル15から保持部材16
を介して前記2軸テーブル機構(第1の支持体10)に
て確実に、且つ強固に受け止められるようになってい
る。
【0023】一方、上述した如く構成されてチャック1
1を支持した第1の支持体10に対して、前記第2の支
持体20は次のように構成されている。即ち、第2の支
持体20は、前述したように前記基台1上に前記負荷方
向(X軸方向)に移動自在に設けられた移動テーブルを
主体とし、この移動テーブルに前記チャック21を取り
付けて構成される。この移動テーブルは、図3に示すよ
うに基台1上に固定され、後述するリニアモータ機構の
収納空間を形成してなる台座22のX軸方向両端部間
に、脚部23,23を介して架設された断面矩形状の軸
体24に移動自在に軸支されたもので、これによって該
移動テーブル25を負荷方向(X軸方向)に進退移動可
能に設けた構造を有する。
【0024】前記チャック21は、このような移動テー
ブル25上に略三角形状のブロック体(反力台)26を
介して、その前端垂直面に固定されて前記第1の支持体
10に取り付けられたチャック11に対向配置されてい
る。そして前記チャック21は、上記移動テーブル25
の前記負荷方向(X軸方向)への移動変位により該移動
テーブル25と一体に移動されて、前記チャック11,
21間に装着された供試体Sに対して所定の負荷を加え
るものとなっている。
【0025】尚、前記移動テーブル25は、図4にその
断面構成を示すように前記軸体24を囲繞して設けられ
た上部構造体25a、一対の側部構造体25b,25
b、および下部構造体25cからなり、その軸受部は空
気導入路27を介して軸体24との間に圧縮空気を導入
して該軸体24に非接触に軸支するエアベアリングを構
成している。特にこのエアベアリングは、前記下部構造
体25cの下面と前記台座22の上面との間にも圧縮空
気を導入することで移動テーブル25を効率的に軸支し
ている。この結果、移動テーブル25は摩擦抵抗の影響
を受けることなく前記軸体24に支持されて円滑に移動
し得るようになっている。
【0026】また上記移動テーブル25の駆動源(負荷
手段)には、ここではリニアモータ機構30が用いられ
ている。このリニアモータ機構30は、前記軸体24に
沿って前記台座22に配設された複数本の棒状の永久磁
石31と、コイル保持部材33に組み込まれて前記移動
テーブル25の両側部にそれぞれ取り付けられて前記永
久磁石31に対向して配置された電磁コイル32とによ
って構成される。ちなみに前記永久磁石31は、例えば
その極性を交互に異ならせながら所定のピッチで等間隔
に配設され、且つその両極を前記台座22の幅方向(Y
軸方向)の両端にそれぞれ位置付けられている。そして
前記電磁コイル32は、その磁極(図示せず)を前記各
永久磁石31の両端部(極)にそれぞれ微小な間隙を隔
てて対向配置されて選択的に磁気結合する。
【0027】このように構成されたリニアモータ機構3
0は、上記電磁コイル32の駆動する位相を制御するこ
とで、前述した如く固定的に配設された永久磁石31の
N極とS極との間で吸引・反発力を発生しながら、上記
永久磁石31の配列方向に移動推力を生起し、これによ
って永久磁石31間を順に移動する。このようなリニア
モータ機構30により、前記移動テーブル25が前記軸
体24に沿ってX軸方向に移動制御され、該リニアモー
タ機構30の推力が前述した負荷として与えられる。
【0028】尚、リニアモータ機構30によって移動駆
動される移動テーブル25には、軸体24に対する移動
変位位置を検出するための、例えば光学式の位置センサ
(図示せず)が組み込まれている。前記リニアモータ機
構30は、このような位置センサにより検出される位置
情報(変位情報)に従ってサーボ制御され、その移動位
置が高精度に制御される。ちなみにこの実施形態に係る
移動テーブルにおいては、前記移動テーブル25の移動
ストロークLは最大100mmに設定されており、また
この移動テーブル25は前記リニアモータ機構30によ
り0.1μmの分解能で高精度に位置制御し得るように
構成されている。
【0029】また図3に示すように前記移動テーブル2
5の移動方向前後端には、その移動範囲を制限する検出
片35が設けられている。この検出片35は、移動テー
ブル25がその移動範囲限界に到達したとき、前記脚部
23,23に取り付けられたフォトカプラ36,36の光
学路に進入してその光路を遮るもので、これによって前
記移動テーブル25の移動限界位置(ストップ位置)が
検出されるようになっている。
【0030】このように第2の支持体20は、リニアモ
ータ機構30によって駆動される移動テーブル25上
に、ブロック体26を介して前記チャック21を取り付
けた構造をなしている。そしてリニアモータ機構30の
推力により移動テーブル25をX軸方向に移動させ、こ
れによって前記チャック21に移動力を与えることで前
記チャック11,21間に保持された供試体Sに所定の
負荷を加えるものとなっている。
【0031】ちなみに上述した如く構成された第2の支
持体20に取り付けられたチャック21は、図5に示す
ように前述した第1支持体10に取り付けられたチャッ
ク11に対向して配置される。そしてこれらのチャック
11,21間に供試体Sが装着されて、その材料試験に
供せられる。或いは供試体Sは、該供試体Sの大きさや
形状に応じた治具を介して前記チャック11,21間に
取り付けられる。この際、前述したように第1の支持体
10における2軸テーブルによるチャック11のY軸方
向およびZ軸方向への位置調整により、上記チャック1
1,21間の位置が調整され、供試体Sが軸ずれを生じ
ることなくチャック11,21間に装着される。この状
態で第2支持体20のリニアモータ機構30を駆動する
ことでその移動テーブル25、ひいてはチャック21が
X軸方向に進退して前記供試体Sの軸心方向に負荷が加
えられる。そしてこの負荷により供試体Sに加えられた
荷重が、前述したロードセル15により検出される。
【0032】尚、上述した如く負荷が加えられた供試体
Sに生じる変位は、次のようにして検出される。この供
試体Sの変位を検出する変位検出計は、例えば図5に示
すように前記一対のチャック11,21間の変位を直接
検出するように設けられている。即ち、前記各チャック
11,21の基部には、その軸心から横方向に延びるア
ーム体41,42がそれぞれ取り付けられている。そし
て一方のアーム体41にはX軸方向に進退するスライド
軸を備えたマグネットスケールからなる変位計43が装
着され、また他方のアーム体42には上記変位計43に
おける変位検出の基準面をなす治具44が設けられてい
る。この治具44は、上記変位計43のスライド軸の先
端に接触して該スライド軸を進退させるセンシング体と
して機能する。
【0033】特に前記変位計43は、これを保持する保
持部材45を介して前記アーム体41にX軸方向に位置
調整可能に設けられており、また前記治具44は送りね
じ機構46を介して前記アーム体42に位置調整可能に
設けられている。この送りねじ機構46は、その移動
(進退)量を微調整することで前記変位計43のスライ
ド軸に対する前記治具44の位置を調整する、例えばマ
イクロメータヘッドからなる。ちなみに前記保持部材4
5は、供試体Sの長さに応じて調整されるチャック1
1,21間の距離に応じて、前記アーム体41に対して
X軸方向に粗調整された後、該アーム体41に強固にね
じ止めされる。これに対して前記送りねじ機構46は上
記の如く保持部材45の取り付け位置を粗調整して位置
決めされる変位計43に対して、前記供試体Sが無負荷
状態であるときの前記治具44の位置を微調整するもの
で、前記変位計43のスライド軸を零点調整する役割を
担う。
【0034】このようにしてチャック11,21間に取
り付けられた変位計43は、チャック11,21間に装
着された供試体Sに負荷を加えた際の、該供試体Sの圧
縮や伸びからなる変位を、該チャック11,21間の距
離L2の変化として直接的に計測する。即ち、前述した
如くサーボ制御されて駆動されるリニアモータ機構30
により移動されるチャック21の変位(移動位置)は、
前述した位置センサにより移動テーブル25の変位量と
して検出可能である。しかしこの変位は基台1に対する
チャック21の絶対位置の変位、ひいては図5に示すよ
うに第1支持体10と第2支持体20(移動テーブル)
との距離L1の変位を示すものである。従って上記変位
には該第2支持体20の移動により供試体Sに加えた負
荷に伴う前述したロードセル15の変形量に起因する変
位Δが含まれることが否めない。
【0035】この点、上述した如く一対のチャック1
1,21間の距離L2の変化を検出する如く、前記チャッ
ク11,21間に設けられた変位計43によれば、負荷
により前記ロードセル15に変形が生じたとしても、供
試体Sに生じた変位そのものがチャック11,21間の
距離変化として検出されるので、その変位を直接的に、
しかも高精度に検出することが可能となる。特に負荷に
よって供試体Sに加えられる荷重を高感度に、且つ高精
度に検出するべくロードセル15の荷重に対する変形量
(撓み)を大きくした場合であっても、その変形量に拘
わることなく供試体Sの負荷による変位量を前記チャッ
ク11,21間の変位として直接的に、且つ高精度に検
出することが可能となる。
【0036】尚、上述した如く構成された第1支持体1
0および第2支持体20を備えて構成される試験機本体
は、例えば図6に示すように、マイクロプロセッサを主
体とする制御部51の制御の下で駆動される。具体的に
はエアポンプ52を作動させて前記エアベアリングを機
能させ、この状態でリニアモータ駆動部53を作動させ
て前記リニアモータ機構30を駆動する。上記リニアモ
ータ駆動部53はサーボ制御回路をなし、前述した位置
センサを用いて前記軸体24に対する移動テーブル25
の位置(チャック21の位置)を検出しながら、前記制
御部51からの荷重、または変位に関する指令に従って
リニアモータ機構30を駆動する。このようにして駆動
されるリニアモータ機構30の作動により、前記チャッ
ク11,21間に保持された供試体Sに対して荷重また
は変位からなる負荷が加えられることになる。
【0037】しかして上述したようにして負荷が掛けら
れた供試体Sにおける荷重とその変位は、ロードセル1
5および変位計(マグネットスケール)43の出力とし
て荷重検出部54および変位検出部55にてそれぞれ検
出され、例えば所定の周期でサンプリングされたディジ
タルデータとして前記制御部51における計測部56に
取り込まれる。そしてこの計測部56にて、例えば所定
の計測演算処理が施されて前記供試体Sの材料特性や機
械的強度特性が評価される。
【0038】かくして上述した如く構成された材料試験
機によれば、第2の支持体20を駆動して前記一対のチ
ャック11,21間に保持した供試体Sに負荷を加えた
ときの、該供試体Sに加わる荷重とその変位をそれぞれ
高精度に検出することが可能となる。
【0039】特に前述した構成によれば、チャック11
を支持した第1の支持体10が2軸テーブル機構により
構成され、マイクロメータヘッドからなる送りねじ機構
13a,13a,14a,14aにより高精度に位置調整
されて前記一対のチャック11,21間の位置関係を調
整し得るように構成されている。従って前記各チャック
11,21の軸心位置を高精度に合わせることができ
る。また各チャック11,21に供試体Sの大きさや形
状に応じた治具を装着し、これらの治具を介して前記チ
ャック11,21間に供試体Sを装着する場合には、こ
れらの治具間に取り付けられる供試体Sの軸心方向が前
記チャック11,21間に加えられる負荷の方向(X軸
方向)となるように、前記チャック11の位置を高精度
に調整することが可能となる。
【0040】即ち、治具による供試体Sの両端部におけ
る保持位置がチャック11,21の軸心位置からずれ、
これによって供試体Sの軸心方向が前述した負荷の方向
(X軸方向)からずれるような場合であっても、治具が
装着されたチャック11,21間の対向位置関係を変え
ることで、上記供試体Sの軸心方向を負荷の方向(X軸
方向)に一致させることができる。この結果、チャック
11,21間に加えられる負荷が、治具を介して供試体
Sの軸心の方向にだけ正確に加えられることになるの
で、不本意な横向きの力が供試体Sに加わることがなく
なり、その負荷荷重を正確に計測しながら供試体Sの材
料特性を計測することが可能となる。
【0041】特にチャック11,21に装着される治具
に応じて第1の支持体10の位置を調整し、これによっ
て上記治具間の位置関係を調整し得るので、治具の種別
に拘わることなく該治具間に保持される供試体Sの軸心
方向を、その負荷方向に正確に一致させることができ、
以て精度の高い計測を可能とする等の効果が奏せられ
る。
【0042】尚、本発明は上述した実施形態に限定され
るものではない。例えば実施形態に示した小型の材料試
験機のみならず、大型の材料試験機に適用可能なことは
言うまでもない。またマイクロメータヘッドを用いてY
テーブル13およびXテーブル14を押圧してそれぞれ
移動変位させることに代えて、これらの各テーブル1
3,14をそれぞれ送りねじ機構を用いて直接的に移動
変位させるように構成することも可能である。更には他
方のチャック側についても同様に移動可能に設けること
も可能である。また前述した2軸テーブル機構に電磁石
を組み込み、チャック位置が調整された後の各テーブル
を、それらのテーブルを移動支持したテーブル上に磁気
的に吸着してその位置を固定化するようにし、電磁石を
オフ状態にしたときにだけ、その位置調整を可能とする
ことも可能である。その他、本発明はその要旨を逸脱し
ない範囲で種々変形して実施することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、供
試体の保持に供される一対のチャックの一方を支持する
支持体を、チャック間に加えられる負荷の方向と直角な
面内において移動自在に設け、この支持体の位置を調整
することでチャック間の対向位置関係、ひいては各チャ
ックに装着される治具の対向位置関係を調整することが
できるので、例えば治具を介して取り付けられる供試体
の軸心方向を前記チャック間に加えられる負荷の方向に
効果的に一致させることができ、また治具の取り付け位
置に適宜オフセットを与えることもできる。この結果、
例えば供試体の軸心方向に正確に負荷を加えながらその
材料特性を試験することが可能となるので、その計測精
度を効果的に高めることができる等の実用上多大なる効
果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る材料試験機の概略構
成を示す斜視図。
【図2】本発明に係る材料試験機における特徴的な構成
を示す第1支持体における2軸テーブルとその移動機構
の構成を示す図。
【図3】図1に示す材料試験機の第2支持体における移
動テーブルの構成を示す図。
【図4】軸体と移動テーブルとの間のエアベアリングの
構成と、リニアモータ機構の配置関係を示す断面図。
【図5】図1に示す材料試験機における変位検出器の取
り付け構造を示す図。
【図6】材料試験機の全体的な制御系を示すブロック
図。
【符号の説明】
1 基台 10 第1の支持体 11 チャック 13 Yテーブル 13a,13a 送りねじ機構(マイクロメータヘッ
ド) 14 Zテーブル 14a,14a 送りねじ機構(マイクロメータヘッ
ド) 15 ロードセル 16 保持部材 20 第2の支持体 21 チャック 22 台座 25 移動テーブル 26 ブロック体 30 リニアモータ機構(負荷手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供試体に負荷を加えたときの該供試体に
    おける荷重と変位との関係から前記供試体の材料特性を
    試験する材料試験機であって、 互いに対向して配置されて前記供試体の保持に供される
    一対のチャックと、 これらの一対のチャックを介して該チャック間に保持さ
    れた前記供試体に負荷を加える負荷手段と、 この負荷手段により前記供試体に加えられる負荷の方向
    と直交する面内において前記チャックの一方を移動可能
    に支持した支持体と、 この支持体を前記直交面内で移動させる位置調整機構と
    を具備したことを特徴とする材料試験機。
  2. 【請求項2】 前記チャックの一方を支持する支持体
    は、前記負荷の方向と直交する方向に移動可能に設けら
    れた第1のテーブルと、この第1のテーブル上に該第1
    のテーブルの移動方向および前記負荷の方向にそれぞれ
    直交する方向に移動可能に設けられた第2のテーブルと
    からなる2軸テーブル機構からなり、 前記位置調整機構は、前記第1および第2のテーブルの
    移動方向の各端部にそれぞれ対向して設けられて、各テ
    ーブルをそれぞれ押圧して微小変位させ得るマイクロメ
    ータヘッドからなることを特徴とする請求項1に記載の
    材料試験機。
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