JP2000002410A - 流動層焼却炉の運転方法とその焼却炉 - Google Patents

流動層焼却炉の運転方法とその焼却炉

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JP2000002410A JP16892898A JP16892898A JP2000002410A JP 2000002410 A JP2000002410 A JP 2000002410A JP 16892898 A JP16892898 A JP 16892898A JP 16892898 A JP16892898 A JP 16892898A JP 2000002410 A JP2000002410 A JP 2000002410A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負荷変動に対応して、フリーボードの熱容量
を高め、その変動を吸収可能とするとともに、フリーボ
ードで発生する燃焼熱を砂層部の温度維持に使用し助燃
料の低減を可能とする高水分廃棄物の流動層焼却炉の運
転方法と焼却炉を提供する。 【構成】 一次空気により形成される気泡流動領域10
の流動砂層面上のスプラッシュ領域12bに、高低差を
以て設けられた複数段の二次空気投入口22a、23
a、24aより二次空気を選択的に導入させ、粒子をそ
の上方側のフリーボード部13に同伴搬送させる同伴流
動部12とを具え、該二次空気によりスプラッシュ領域
12bに飛び出した流動媒体をその上方のフリーボード
13を介して炉外に同伴輸送するとともに、分離器14
とシールポット部15を介して前記気泡流動領域10に
流動媒体を還流させる還流部を具えて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水汚泥、都市ゴ
ミ、産業廃棄物等の固形炭素質系を焼却する流動層焼却
炉の運転方法及びその焼却炉に関し、特に下水汚泥のよ
うに高水分廃棄物の流動層焼却炉の運転方法とその焼却
炉に関する。
【0002】
【従来の技術】流動層焼却炉には、都市ゴミや脱水汚泥
等の焼却炉に多く見られる気泡流動層型焼却炉と石炭焚
き発電ボイラや一部廃棄物との混焼用焼却炉に見られる
循環流動層焼却炉とに分類される。前者の気泡流動層型
焼却炉は、ガス速度が流動媒体である粒子の流動化開始
点を越えると、粒子中に気泡が発生し、発生した気泡に
より、粒子を撹拌し層内を沸騰状態にさせて燃焼させる
ようにしたものである。後者の循環流動層焼却炉は、前
記ガス速度が流動媒体である粒子の終端速度を越えさ
せ、ガスと粒子が激しく混合しながら、粒子はガスに同
伴されて系外に飛散燃焼し、飛散した粒子はサイクロン
で捕集分離されて炉内に還流するようにしたものであ
る。
【0003】流動層焼却炉は上記二つの形式が主に使用
されているが、いずれも低品位の燃料や廃棄物の燃焼に
適しており、下水汚泥の大部分は流動層焼却炉で処理さ
れ、また都市ゴミや産業廃棄物の燃焼炉としてもストー
カ炉と並んで多用される傾向にある。
【0004】上記気泡流動層型焼却炉の構成は、図7に
見るように、略直立円筒状塔の下部に流動媒体である砂
50aを充填して気泡流動層領域50(バブリング層領
域、濃厚相)を形成させ、その下部に散気管その他の流
動ガス分散器52を介して流動空気導入口53より流動
用気体を均一に吹き込み、該吹き込みガスの流速である
空塔速度が前記流動媒体の流動開始点を越えさせ、前記
流動媒体の間に気泡50bを発生させ、流動媒体はその
ため撹拌流動化しながら、その表面が沸騰状態になる。
【0005】上記沸騰状態の気泡流動層領域50の上部
より被焼却物である汚泥を汚泥投入口55より投入する
と同時に助燃油投入口54より助燃剤を投入燃焼させる
と、汚泥の固形分は気泡流動層領域50内で燃焼した
後、その揮発分は気泡流動層領域50の上方に位置する
フリーボード56で燃焼し、排ガスは上部排ガス排出口
57より排出する。
【0006】かかる気泡流動層焼却炉にて例えば生ゴミ
や下水汚泥等の廃棄物を焼却させる場合、下記に示す燃
焼過程を経て燃焼させられる。 1)燃焼開始時に流動用空気を流動ガス分散器52によ
り吹き込むとともに、流動砂の上面からバーナであぶ
り、徐々に温度を上げ、流動床ベッドの気泡流動化を行
なう。 2)ついで被焼却物であるゴミを投入するが、ゴミの発
熱量が低い場合は助燃剤の投入により流動層領域内を適
温に維持する。 3)燃焼開始後は、排ガスによる予熱空気を前記流動ガ
スに使用する。そして、投入されたゴミは気泡流動層領
域で高温の砂と激しく混合流動化されて短時間で乾留ガ
ス化し、ゴミごみ固形物の燃焼を行なう。 4)未燃ガスや、揮発分や軽いゴミは気泡流動層領域上
方のフリーボード56に導かれて燃焼する。
【0007】下水汚泥の場合、前記気泡流動層型焼却炉
では、炉内での燃焼率は前記気泡流動層領域50では略
60〜80%程度であるが、フリーボード56での燃焼
によりその燃焼率は上昇して略100%近くに達する。
従って、フリーボード56の受け持つ燃焼負荷は20〜
40%程度と高く、このためフリーボード56での温度
は気泡流動層領域50における温度に比較し約150℃
程高くなり、特に燃焼エネルギが変動しやすい生ゴミや
汚泥等の焼却の際に、フリーボード内の過熱を招来する
問題点がある。
【0008】従って気泡流動層型焼却炉においては、省
エネルギ及び低公害燃焼のため、前記排熱の有効利用の
点から予熱空気の温度は略650℃のものを使用し、炉
出口温度は未燃ガス(CO、ダイオキシン、シアン等)
の対策上、適正平均温度を略850℃としてある。そし
て、流動媒体により形成された砂層適正温度を700〜
750℃の均一温度に維持するためには焼却対象物の炉
床水分負荷を250〜280Kg/m2 h未満にするこ
とが必要条件であり、このため下水汚泥のように高含水
廃棄物を焼却する場合、炉床面積が必要以上に大きくな
る。
【0009】即ち、装置上の制約から前記空塔速度を
0.5m/s以上(安定なバブリングには0.5〜1.
5m/sが必要)にすることが必要となるため、供給空
気量が実際の燃焼に必要な空気量より多くなり、排ガス
量が増大し無駄な空気を使用する問題がある。
【0010】また、生ゴミや下水汚泥等の廃棄物は多量
の揮発分を含むみ、該揮発分は上昇してフリーボードで
燃焼するため、排ガス温度は過高になる問題がある。特
に気泡流動層における砂層温度が750℃以下では層内
燃焼率低下により不安定燃焼の恐れがあるため750℃
以上に保持する必要があるが、上記フリーボードでの揮
発分の燃焼熱は砂層温度維持には何らの貢献もしない。
その結果、多量の無駄な助燃剤を必要とする問題があ
る。
【0011】また、廃棄物の燃料性状が変化した際のフ
リーボードの温度変化に対応できない問題がある。高水
分の汚泥等の廃棄物は流動層内で燃焼するために起き
る、砂層温度の低下を防ぐため助燃剤を使用して砂層温
度の維持するようにしているが、助燃剤の一部ないし大
部分は揮発してフリーボードで燃焼し、砂層温度の上昇
には寄与せず、無駄な燃焼を行ない、燃費の悪化につな
がる問題もある。
【0012】前記気泡流動層型焼却炉の問題点を解決す
るために、本願出願人は、フリーボードの過熱を抑え、
負荷の変動特に被焼却物の性状の変化に対応するため、
フリーボード内の懸濁濃度を上げて大なる熱容量を持た
せること、また、上記フリーボードにおける燃焼熱を流
動層領域に還流させることを検討しながら本発明の開発
に着手した。以下にその開発検討経過を順を追って説明
する。
【0013】上記フリーボードにおける燃焼熱の流動層
領域である気泡流動領域への還流には循環流動層の使用
も考えられるが、循環流動層の場合は下部に明確な濃厚
相(デンスベッド)が無いため、負荷変動の吸収容量が
小さく、排ガス性状が不安定に成りがちの問題がある。
【0014】又本発明のごとく、明確な濃厚相を有し、
且つ流動媒体を同伴還流させる方法を使用した流動層燃
焼炉に関する提案として、流動媒体に微細粒子と粗粒子
の異なる粒子成分を使用し、微細粒子により同伴流動層
を形成させ、且つ粗粒子により重い流動層を形成させ
て、二つの流動層の組合せにより粉砕石炭を導入燃焼処
理をしたものが特公昭60−21769号公報に開示さ
れている。また、粗粒子高密度流動層および微細粒子同
伴流動層とを組合せ重複させ、前記高密度流動層は上下
に二つのはっきりした温度帯域で構成させたもので、高
硫黄化の石炭の燃焼とガス化の両方に利用するようにし
たものが特公昭63−2651号公報に開示されてい
る。
【0015】しかしながら前記いずれの技術も、流動媒
体に微細粒子よりなる同伴流動床と粗粒子よりなる重い
流動床を形成させ、両者を組合せ重畳させて流動床を形
成したもので、重い流動床の流動媒体である粗大粒子は
磨耗が大で必要とされる充填の頻度は高く頻繁な管理が
必要である。また、上記磨耗度の激しい粗大粒子を使用
しているため、粒径比の変化に基づく安定性を欠く問題
点を内蔵している。
【0016】また、上記特開平4−54494号公報記
載の技術によれば、下部に高速区域を持ち上部に低速区
域を持つ粗大粒子流動床と、再循環する微細粒子の連行
床を重複させ、且つ前記低速区域の粗大粒子流動床に第
2ガス導入口が設けられ低速区域の流動化と反応の完結
化を図る構成にし、流動化ガス速度と微細粒子の再循環
比を増減することにより反応速度及び反応効率の増大を
図っている。上記能力の増大は、粗大粒子及び微細粒子
の大きさ及び前記流動化速度に大きく依存する粗大粒子
流動化の挙動からも大きな制約を受け、不安定な反応条
件を伴うことがある。
【0017】かかる上記装置においても、微細粒子より
なる同伴流動床と粗大粒子による高密度流動床を重畳さ
せたもので、前記2者の発明と同様に重い流動床の流動
媒体である粗大粒子は磨耗が大で、必要とされる充填の
頻度は高く管理が煩雑であるとともに、上記磨耗度の激
しい粗大粒子を使用しているため、粒径比が変化し安定
性を欠く問題点を内蔵している。また、第2ガスの導入
も微細粒子による同伴流動床の懸濁濃度に対する影響は
余り期待できない程度のものと考えられる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従って前記いずれの技
術も気泡流動層に循環流動層の機能を付加したものであ
るが、その完成度は低い。本発明は上記問題点に鑑みな
されたもので、高含水率の下水汚泥や都市ゴミ等の焼却
の場合の負荷変動に対応して、フリーボードの熱容量を
高め、廃棄物の性状の変動に基づき発生するフリーボー
ド内の局所的及び時間的にも大なる温度異常を吸収可能
とするとともに、フリーボードで発生する燃焼熱を還流
させ砂層部の温度維持に使用し助燃剤の低減を可能とす
る流動層焼却炉の運転方法と焼却炉の提供を目的とす
る。
【0019】上記目的達成のため、本発明は、明確な一
種類の粒径を使用した濃厚相よりなるデンスベツドを設
け、流動化用一次空気によりデンスベツドよりフリーボ
ードへ流動砂を飛び出させ、飛び出した流動砂をフリー
ボードへ同伴輸送する二次空気の投入手段を設ける構成
とし、一次空気と二次空気との比率調整により、フリー
ボードへの流動砂供給量の制御を行なうとともに、フリ
ーボードの懸濁濃度と流動砂の循環量の制御を行なう構
成とし、フリーボード内の燃焼熱を吸収した流動砂を排
ガスより分離して、外部還流部を介して前記デンスベツ
ドへ返送し、砂層温度維持をする構成とし、前記二次空
気の投入手段を、高低差による投入位置の選択制御によ
り、異常発生する廃棄物の性状変動に対処可能の構成と
し、フリーボードに発生する前記温度異常の図ったもの
である。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の流
動層焼却炉の運転方法は、流動層下方よりの流動化用の
一次空気を吹き込みながら流動媒体の気泡流動化を図る
とともに、該気泡流動領域の流動砂層面の気泡の破裂に
伴って流動媒体が吹き上げられるスプラッシュ領域の高
低位置に差を設けた複数段の二次空気導入手段より選択
的に二次空気を導入させ、該二次空気によりスプラッシ
ュ領域に飛び出した流動媒体をその上方のフリーボード
を介して炉外に同伴輸送するとともに、前記二次空気
は、投入位置の高低差の選択により、その投入位置より
上部のフリーボードの懸濁濃度を調整することを特徴と
する。
【0021】そして前記炉外に同伴輸送された流動媒体
は、請求項2に記載のように、外部還流部を介して前記
気泡流動領域に還流させている。更に請求項3に記載の
ように、一次空気と二次空気との比率調整によりフリー
ボードの懸濁濃度を調整する。
【0022】かかる発明は、気泡流動領域の流動砂層の
気泡の破裂に伴う流動媒体である流動砂の飛び出しによ
り、前記気泡流動領域に対し不連続密度層よりなるスプ
ラッシュ領域を形成させ、その気泡より分離した流動砂
の粒子群が浮遊するスプラッシュ領域の高低差を具えた
複数の二次空気導入位置により、導入高さを選択して二
次空気を導入し、その上部のフリーボードに掛けて同伴
流動部を形成させ、上部のフリーボードを介して流動砂
を炉外へ同伴搬送するようにしたものである。従って流
動砂の粒子群が同伴移送されたフリーボードは移送粒子
量だけホールドアップするため、フリーボードの懸濁濃
度も増大し熱容量も増大する。その結果、負荷の変動に
対応できる。
【0023】なお、フリーボードに存在する流動砂の熱
容量はガスに比べて1000倍以上大きく、廃棄物性状
の変化による温度変化を砂が緩和するため安定燃焼が可
能となる。
【0024】又前記二次空気は、投入位置の高低差の選
択により、投入位置より上部のフリーボードの懸濁濃度
を調整することが出来、特に、二次空気の投入口が設け
てあるスプラッシュ領域は、気泡流動領域よりの気泡の
破裂や粒子の飛び出しにより形成されているため、その
密度分布は気泡流動領域の表面に近い程密になっている
ため、二次空気による同伴搬送される流動砂の密度は投
入位置が前記気泡流動領域の表面に近い程大となり、投
入位置が低い部位程フリーボードの懸濁濃度は高くな
る。
【0025】従って、高低差を有する二次空気の投入位
置の選択により、二次空気により誘引されるフリーボー
ドの懸濁濃度を調整することが可能となり、より具体的
には二次空気の投入位置の選択と投入手段の選択を適宜
組み合わせて行なうことにより、所用のフリーボードの
懸濁濃度を得て、廃棄物の性状変化に基づく異常温度の
急変に対応できる。
【0026】又本発明によれば、上記同伴輸送された流
動媒体の粒子(飛び出し)は前記同伴流動部の後段に設
けたサイクロン等の分離器を経て分離され、その下流に
設けたサイクロンを含む外部還流部を介して前記気泡流
動領域に還流する構成にしてあるため、フリーボード内
の燃焼熱を低温の気泡流動領域の流動媒体に与え、砂層
温度を維持することができ、そのため砂層温度維持用の
無駄な助燃剤の使用を排除できる。
【0027】即ち、気泡流動領域の砂層温度を一定に保
持すべく、高温のフリーボードでの燃焼熱を吸収した流
動媒体を低温の気泡流動領域の濃厚相へ還流させて砂層
への熱の供給を図り、排ガス温度の適正化と無駄燃料の
使用を排除する。また、一次空気と二次空気の比率によ
り、上記飛びし粒子量の粒子循環量を決定することがで
き、流動層領域の温度を一定に保持し、高温のフリーボ
ードで熱を吸収した流動媒体を低温の流動層へ還流させ
て熱の供給を図ることもできる。
【0028】また、請求項4記載の発明は、前記発明を
効果的に実施するための装置に関する発明で、流動層下
方よりの流動化用の一次空気を吹き込みながら流動媒体
の気泡流動化を図る気泡流動領域と、該気泡流動領域の
流動砂層面の気泡の破裂に伴って流動媒体が吹き上げら
れるスプラッシュ領域に二次空気を導入させ、流動媒体
をその上方側のフリーボード部に同伴搬送させる同伴流
動部と、前記スプラッシュ領域の高低位置に差を設けた
複数段の二次空気選択的投入手段とを具え、該選択的二
次空気投入手段よりの二次空気の導入によりスプラッシ
ュ領域に飛び出した流動媒体をその上方のフリーボード
を介して炉外に同伴輸送可能に構成したことを特徴と
し、さらに請求項5に記載のように、炉外に同伴輸送さ
れた流動媒体を外部還流部を介して前記気泡流動領域に
還流させる還流部と、前記一次空気と二次空気の比率調
整を行なう比率制制御部を設けたことを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特
に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図1
は、本発明の実施形態に係る流動層焼却炉の全体概略構
成を示す模式図、図2は特に二次空気の制御の状態を示
す本発明の要部概略模式図である。
【0030】図1、及び図2に示すように、本発明の流
動層焼却炉11は、底部に配した流動ガス分散器18c
を介して一次空気18を流動媒体である珪砂等の流動砂
10dを内蔵する流動床に吹込んで気泡流動化させる気
泡流動領域10と、該気泡流動領域10の流動砂層面1
2aの気泡の破裂に伴って流動砂10dが飛び出し吹上
げられるスプラッシュ領域12bに、高低差を以て3段
に配設された二次空気投入口22a、23a、24aの
内よりコントロール部30により選択された1又は複数
の二次空気投入口より、二次空気の導入経路22、2
3、24のいずれかを経由して二次空気を導入し、前記
流動砂10dをその上方側のフリーボード13に同伴搬
送させる同伴流動部12と、該選択された二次空気の導
入経路22、23、24のいずれかによりスプラッシュ
領域12bに飛び出した前記流動砂10dをその上方の
フリーボード13を介して炉外に同伴輸送するととも
に、排ガスと流動砂等の分離を行なうサイクロン等の分
離器14とシールポット部15及びダクト15cを介し
て前記気泡流動領域10に還流させる還流部と、前記一
次空気と二次空気の比率調整を行なうガス供給系17の
ダンパ18b、25bからなる比率制御部と、前記ダン
パ25bより供給された二次空気をコントロール部30
の作動により二次空気投入口22a、23a、24aの
いずれかを選択して二次空気を導入するようにしたダン
パ22b、23b、24bからなる導入位置選択手段と
を設ける構成とする。
【0031】コントロール部30は、フリーボード13
および気泡流動領域10の炉内温度T1 、T2 をそれぞ
れ温度検出器30a、30bによって検出し、両者の温
度差△T=(T1 −T2 )が所定規制ゾーンに入るよう
に、ダンパ22b、23b、24bの何れかを選択的に
開くか若しくは開度制御するようにしたものである。
【0032】前記ガス供給系17は、ダンパ18b、2
5bの開度制御により一次空気及び二次空気の比率制御
を行ないながら夫々一次空気側の投入口18aとともに
二次空気側の投入口22a、23a、24aへ二次空気
を選択的に導入する。
【0033】上記一次空気と二次空気の総量は、ダンパ
18b、25bの開度制御により廃棄物の性状及び投入
量に対応して一義的に決定される。そして前記ダンパ1
8bにより比率制御された一次空気18は、投入口18
aより流動空気分散器18cを介して塔内下方に吹込ま
れ、気泡流動領域10に内蔵した流動砂10dを流動化
開始速度で流動化を開始させ、スプラッシュ領域12b
を形成させるとともに、流動砂層面12aを形成する。
【0034】即ち、ダンパ18bの開度制御により前記
一次空気18の空塔速度を上昇させ、気泡開始速度以上
にすると気泡流動領域10には気泡が発生し、発生した
気泡により層内は撹乱され不均一流動状態の気泡流動層
を形成する。さらに空塔速度を増加させると気泡流動領
域10の流動砂層面12aより流動砂10dは飛び出さ
せられ、上部にスプラッシュ領域12bを形成する。こ
の場合、上記一次空気18はガス供給系17のダンパ1
8bの開度制御により一次空気の比率割合を増減させ、
気泡流動領域10の温度制御及びフリーボード13の懸
濁濃度の制御をするようにしてある。
【0035】上記スプラッシュ領域12bは、前記した
ように上下に高低差を以て配設した二次空気投入口22
a、23a、24aを持ち、下部の流動砂層面12aに
対し不連続な密度空間を形成している。なお、前記流動
砂層面12aより上方の適当箇所には被焼却物(廃棄
物)投入口16が設けられている。更に前記サイクロン
からなる分離器14の上部には排ガス出口14aが設け
られ同伴輸送された流動砂10dを分離したあとの排ガ
ス35を外部へ放出するようにしてある。
【0036】スプラッシュ領域12bには、高低差を持
たせて開口部を形成した二次空気投入口22a、23
a、24aとダンパ22b、23b、24bとを設け、
ダンパ25bを介して比率制御された二次空気25をダ
ンパ22b、23b、24bの開度制御により適宜選択
投入するようにし、該選択投入は後記するようにフリー
ボード13と気泡流動領域10の炉内温度T1 、T2
それぞれ検出し、コントロール部30を介して適正温度
差を維持して、フリーボード13の懸濁濃度と循環量と
を適正になるようにしてある。上記二次空気25の各投
入口22a、23a、24aを持つスプラッシュ領域1
2bと上部のフリーボード13で同伴流動部12を形成
する。
【0037】上記構成により、スプラッシュ領域12b
で気泡の破裂により気泡より離脱して浮遊状態にある流
動媒体である流動砂10dは、所定比率割合に制御され
た二次空気25をスプラッシュ領域12bに高低差を以
て形成され上段の二次空気の導入経路22及び中段の二
次空気の導入経路23及び下段の二次空気の導入経路2
4の内選択された1又は複数の経路に導入し、一次空気
18とともにフリーボード13内に輸送され、後段に設
けたサイクロン等の分離器14に至り、その頂部の排ガ
ス出口14aより前記したように排ガス35を排出させ
るとともに、分離器14で分離された流動砂10dは下
部のシールポット部15の貯留領域15aに貯留され
る。
【0038】なお、上記シールポット部15は、ブロワ
17bより供給される流動化用空気21、20により貯
留領域15aに貯留し、ニューマチック領域15bで貯
留した流動砂10dをダクト10cを介して、気泡流動
領域10に還流するようにしてある。
【0039】かかる焼却炉の運転に際しては、被焼却物
投入口16より投入される下水汚泥等の被焼却物の燃料
性状およびその投入量の変動に対応させてガス供給系1
7のダンパ18b、25bの開度調整により一次空気1
8と二次空気25の総量制御をするとともに、流動砂1
0dの循環量を一義的に決定するとともに、比率制御も
する。
【0040】次にダンパ18bとダンパ25bの開度制
御による一次空気18と二次空気25との比率制御割合
により、気泡流動領域10、スプラッシュ領域12b、
フリーボード13内における流動砂10dのホールドア
ップ量と懸濁濃度を設定し、フリーボード13と気泡流
動領域10の加熱温度の制御を行なう。例えば、懸濁濃
度の上限及び下限より一次空気と二次空気の比率を例え
ば1対2乃至2対1のように設定する。
【0041】次に投入すべき下水汚泥等の被焼却物の燃
料性状等に対応して所定比率割合に制御された二次空気
25を、高低差を以て形成された上段、中段、下段の導
入経路22、23、24のいずれの経路に選択すべきか
を決定する。基本的には真ん中の中段の導入経路23を
選択する。
【0042】かかる実施形態において、一次空気18と
二次空気25の比率制御による温度制御状況を図6に示
すタイムチャートに基づいて説明する。図6に示すタイ
ムチャートには、フリーボード内の温度T1 と気泡流動
領域10内の温度T2 との差が所定設定値になるように
した一次空気18と二次空気25の比率制御の状況を示
してある。なお、コントロール部30よりの制御信号に
よりダンパ18b、25bを制御して、一次空気18と
二次空気25の和は一定にして流動砂10dの循環量を
一定に、又シールポット部15の流動化用空気20、2
1の送気量を一定にして流動砂10dの還流循量が一定
になるように制御する。
【0043】図に見るように、ΔT=(T1 −T2 )が
設定値より高くなったら、コントロール部30よりの制
御信号により一次空気のダンパ18bの開度を増加さ
せ、且つ二次空気のダンパ25bの開度を減少させて、
一次空気18の比率を増加させるとともに二次空気の比
率を減少させて、気泡流動領域10内の温度T2 の増加
を図ると共に、フリーボード13内の温度T1 の低減を
図る。
【0044】又逆に、ΔT=(T1 −T2 )が設定値よ
り低くなったら、一次空気のダンパ18bの開度を低減
させ、且つ二次空気のダンパ25bの開度を増加させ
て、一次空気18の比率を減少させるとともに二次空気
25の比率を増加させて、気泡流動領域10内の温度T
2 の低減を図ると共に、フリーボード13内の温度T1
の増加を図る。
【0045】しかしながら一次空気18と二次空気25
との比率制御により、互い背反関係にある気泡流動領域
10とフリーボード13のホールドアップ量及び懸濁濃
度を制御する前記制御手段では、シールポット部15及
びダクト15cを介して前記気泡流動領域10に還流さ
せて該流動領域10の温度制御を図るようにしているた
め、含水汚泥のように被焼却物の燃焼性状が大きく変動
する場合には、速やかで且つ精度よい制御が不可能であ
る。
【0046】そこで本実施形態では、図3に示すタイム
チャートにおいて、図6の一次空気18と二次空気25
の比率制御に加えて、若しくは前記一次空気18と二次
空気25の比率は固定させて置き、所定比率割合に制御
された二次空気25を、高低差を以て形成された上段、
中段、下段の導入経路22、23、24のいずれかの経
路に選択することにより速やかで且つ精度よい制御を可
能にしている。
【0047】即ち、図3に示すタイムチャートによれ
ば、中段のダンパ23bを開、上下のダンパ22b、2
4bを閉にして中段の導入経路23より二次空気を導入
して制御しているが、この状態で前記温度差ΔT=(T
1 −T2 )が上限値を越えた場合は中段のダンパ23b
を閉、下段のダンパ24bを開にして下段投入口24a
よりダンパ24bを介して二次空気25を投入して多量
の流動砂10dである前記飛び出した粒子が浮遊してい
る流動砂層面12aの近傍領域から前記流動砂10dを
巻き上げ、フリーボード13へ同伴輸送し、ホールドア
ップ量を増加させフリーボード13の懸濁濃度を上げ過
大な温度上昇に対処させ、ΔT=(T1 −T2 )を上限
値以下に低減させている。そして前記低減後、中段のダ
ンパ23bを開、下段のダンパ24bを閉にしてもとの
制御状態に戻す。
【0048】また、前記温度差ΔT=(T1 −T2 )が
下限値を越えた場合は中段のダンパ23bを閉、上段の
ダンパ22bを開にして上段投入口22aよりダンパ2
2bを介して二次空気25を投入して前記流動砂10d
である飛び出し粒子のフリーボード13へ同伴輸送量を
低下させて、ホールドアップ量の低下とフリーボード1
3の懸濁濃度を低下させて、ΔT=(T1 −T2 )を下
限値以上に上昇させている。そして前記上昇後、中段の
ダンパ23bを開、上段のダンパ22bを閉にしてもと
の制御状態に戻す。
【0049】なお、一次空気18と二次空気25の和は
一定で且つシールポット部15の流動化空気21、20
は一定制御することは図6と同様である。また、負荷変
動が激しくダンパの開閉が頻繁に行なわれるのを防止す
るため、所定時間に連続的に上限値を越えた場合は図6
の制御と組合せて二次空気25の投入口とともにダンパ
25bの開度制御により二次空気量も変えても良く、ま
たは、上記ダンパのON、OFF制御において、複数段
の投入口の内、所用に応じて同時に使用する投入口を適
宜選択するようにしても良い。
【0050】図4は、前記二次空気25の導入経路を高
低差を以て、上、下2段の導入経路22、24より構成
し、状況に応じて適宜選択投入の状況を示す図である。
図に示すように高低差を持つ投入口22a、24aをス
プラッシュ領域12bに設け、フリーボード13及び気
泡流動領域10の炉内温度T1 、T2 をそれぞれ温度検
出器30a、30bによって検出し、コントロール部3
0により両者の温度差△Tを所定規制温度領域に維持す
べく、ダンパ22b、24bの開度を全閉、50%、全
開制御をするようにしたものである。
【0051】図5に示すタイムチャートによれば、上下
のダンパ22b、24bを50%開にして2つの導入経
路22、24より二次空気を導入して制御しているが、
この状態で前記温度差ΔT=(T1 −T2 )が上限値を
越えた場合は上段のダンパ22bを全閉、下段のダンパ
24bを全開にして下段投入口24aのみによりダンパ
24bを介して二次空気25を投入して、ΔT=(T1
−T2 )を上限値以下に低減させる。そして前記低減
後、ダンパ22b、24bを50%開にしてもとの制御
状態に戻す。
【0052】また、前記温度差ΔT=(T1 −T2 )が
下限値を越えた場合は下段のダンパ24bを全閉、上段
のダンパ22bを全開にして上段投入口22aのみより
ダンパ22bを介して二次空気25を投入して前記飛び
出し粒子のフリーボード13へ同伴輸送量を低下させ
て、ホールドアップ量の低下とフリーボードの懸濁濃度
を低下させて、ΔT=(T1 −T2 )を下限値以上に上
昇させている。そして前記上昇後、もとの制御状態に戻
す。
【0053】
【発明の効果】以上記載のごとく本発明によれば、上記
一定量の一次空気と二次空気の供給割合を調整し、二次
空気の投入位置より上部の流動媒体のホールドアップ量
を制御して、フリーボードの懸濁濃度を調整し、フリー
ボードの熱容量を随時制御し負荷の変動に対応させるこ
とができるとともに、一次空気が同伴する粒子密度は二
次空気の高低差を持った投入位置によってフリーボード
の懸濁濃度を変化させることができ、二次空気の投入位
置が流動層の砂層面に近接するほどフリーボードの懸濁
濃度を大きく換えることができる。
【0054】また、請求項2及び3記載の発明により、
前記炉外に同伴輸送された流動媒体は、外部還流部を介
して前記気泡流動領域に還流させるようにしたために、
一次空気と二次空気の総量制御により、系内を循環する
粒子の質量流束は廃棄物の性状及び投入量に対応一義的
に決めることができ、流動層領域の温度を一定に保持
し、フリーボードで高温の燃焼熱を吸収して低温の流動
層領域への熱の供給を図り、排ガス温度の適正化と無駄
燃料を排除することができる。
【0055】特に流動化ガスの一次空気の比率の増減に
より流動層の層膨張による流動層面の高さ、及び、飛び
出し高さを含むスプラッシュ領域の高さを変化させ、ス
プラッシュ領域にある二次空気投入位置より上の二次空
気に同伴する流動媒体のホールドアップ量を増減させ
て、それが移送されてフリーボードの懸濁濃度の調整を
することが出来る。また、請求項4及び5記載の発明に
よれば、前記発明を効果的に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る流動層焼却炉の全体
概略構成を示す模式図である。
【図2】 二次空気の制御の状態を示す図1の要部概略
模式図である。
【図3】 図1のフリーボード内と気泡流動領域内の温
度差の変動に対応して図2に示す上中下の投入口を適宜
選択制御する状況を示すタイムチャートである。
【図4】 二次空気を高低差を以て上、下の2段に分け
状況に応じて適宜選択投入の状況を示す本発明の実施形
態に係る流動層焼却炉の要部概略構成を示す模式図であ
る。
【図5】 フリーボードと気泡流動領域の炉内温度差の
変動に対応して図4に示す上下の投入口を適宜選択制御
する状況を示すタイムチャートである。
【図6】 フリーボード内の温度と気泡流動領域内の温
度差が所定設定値になるよう一次空気と二次空気を比率
制御する状況を示すタイムチャートである。
【図7】 従来の気泡流動層型焼却炉の概略の構成を示
す模式図である。
【符号の説明】
10 気泡流動領域 11 流動層焼却炉 12 同伴流動部 12b スプラッシュ領域 13 フリーボード 14 分離器 15 シールポット部 17a、17b ブロワ 18 一次空気 20、21 流動化空気 22、23、24 導入経路 25 二次空気 30 コントロール部 18b、22b、23b、24b、25b ダンパ 30a、30b 温度検出器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年9月2日(1999.9.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の流
動層焼却炉の運転方法は、流動層領域とその上方にフリ
ーボード領域を具え、前記流動層領域が、一次空気の吹
き込み位置直上に位置する濃厚層領域と、該濃厚層領域
の上部に形成される沸騰状の砂層面を持つバブリング領
域と、前記砂層面よりの気泡の破裂に伴う流動媒体の吹
き上げが形成するスプラッシュ領域とからなる、粒子濃
度の異なる3つの気泡流動領域である流動層焼却炉の運
転方法において、前記フリーボード領域下方のスプラッ
シュ領域に、高低差を設けた二次空気導入手段より選択
的に二次空気を導入させ、該二次空気によりスプラッシ
ュ領域に飛び出した流動媒体をその上方のフリーボード
を介して炉外に同伴輸送するとともに、前記二次空気
は、投入位置の高低差の選択により、その投入位置より
上部のフリーボードの懸濁濃度を調整することを特徴と
する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】即ち、気泡流動領域の砂層温度を一定に保
持すべく、高温のフリーボードでの燃焼熱を吸収した流
動媒体を低温の気泡流動領域の濃厚相へ還流させて砂層
への熱の供給を図り、排ガス温度の適正化と無駄燃料の
使用を排除する。また、一次空気と二次空気の比率によ
り、上記飛び出し粒子量の粒子循環量を決定することが
でき、流動層領域の温度を一定に保持し、高温のフリー
ボードで熱を吸収した流動媒体を低温の流動層へ還流さ
せて熱の供給を図ることもできる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】また、請求項4記載の発明は、前記発明を
効果的に実施するための装置に関する発明で、流動層領
域とその上方にフリーボード領域を具え、前記流動層領
域が、一次空気の吹き込み位置直上に位置する濃厚層領
域と、該濃厚層領域の上部に形成される沸騰状の砂層面
を持つバブリング領域と、前記砂層面よりの気泡の破裂
に伴う流動媒体の吹き上げが形成するスプラッシュ領域
とからなる、粒子濃度の異なる3つの気泡流動領域であ
る流動層焼却炉において、前記フリーボード領域下方の
スプラッシュ領域と対面させて配置した、高低差を設け
た複数段の二次空気導入手段と、該複数段の二次空気導
入手段より選択的に二次空気を導入する制御手段を具
え、該制御手段により制御された二次空気の導入するこ
とによりスプラッシュ領域に飛び出した流動媒体をその
上方のフリーボードを介して炉外に同伴輸送可能に構成
したことを特徴とし、さらに請求項5に記載のように、
炉外に同伴輸送された流動媒体を外部還流部を介して前
記気泡流動領域に還流させる還流部と、前記一次空気と
二次空気の比率調整を行なう比率制制御部を設けたこと
を特徴とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23G 5/50 ZAB F23G 5/50 ZABH (72)発明者 田熊 昌夫 横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重 工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 郷田 聡央 横浜市中区錦町12番地 三菱重工業株式会 社横浜製作所内 (72)発明者 笹谷 史郎 横浜市中区錦町12番地 三菱重工業株式会 社横浜製作所内 Fターム(参考) 3K062 AA11 AB01 AC01 AC02 BA01 DB06 DB08 DB09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動層下方よりの流動化用の一次空気を
    吹き込みながら流動媒体の気泡流動化を図るとともに、
    該気泡流動領域の流動砂層面の気泡の破裂に伴って流動
    媒体が吹き上げられるスプラッシュ領域の高低位置に差
    を設けた複数段の二次空気導入手段より選択的に二次空
    気を導入させ、該二次空気によりスプラッシュ領域に飛
    び出した流動媒体をその上方のフリーボードを介して炉
    外に同伴輸送するとともに、前記二次空気は、投入位置
    の高低差の選択により、その投入位置より上部のフリー
    ボードの懸濁濃度を調整することを特徴とする流動層焼
    却炉の運転方法。
  2. 【請求項2】 前記炉外に同伴輸送された流動媒体は、
    外部還流部を介して前記気泡流動領域に還流させること
    を特徴とする請求項1記載の流動層焼却炉の運転方法。
  3. 【請求項3】 前記一次空気と二次空気との比率調整に
    よりフリーボードの懸濁濃度及び粒子循環量を調整する
    ことを特徴とする請求項1若しくは2記載の流動層焼却
    炉の運転方法。
  4. 【請求項4】 流動層下方よりの流動化用の一次空気を
    吹き込みながら流動媒体の気泡流動化を図る気泡流動領
    域と、該気泡流動領域の流動砂層面の気泡の破裂に伴っ
    て粒子が吹き上げられるスプラッシュ領域に二次空気を
    導入させ、粒子をその上方側のフリーボード部に同伴搬
    送させる同伴流動部と、前記スプラッシュ領域の高低位
    置に差を設けた複数段の二次空気選択的投入手段とを具
    え、 該選択的二次空気投入手段よりの二次空気の導入により
    スプラッシュ領域に飛び出した流動媒体をその上方のフ
    リーボードを介して炉外に同伴輸送可能に構成したこと
    を特徴とする流動層焼却炉。
  5. 【請求項5】 炉外に同伴輸送された流動媒体を外部還
    流部を介して前記気泡流動領域に還流させる還流部と、
    前記一次空気と二次空気の比率調整を行なう比率制御部
    とを設けたことを特徴とする請求項4記載の流動層焼却
    炉。
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PCT/JP1999/003163 WO1999066264A1 (fr) 1998-06-16 1999-06-15 Technique d'exploitation d'incinerateur a lit fluidise et incinerateur
US09/485,728 US6418866B1 (en) 1998-06-16 1999-06-15 Operating method of fluidized-bed incinerator and the incinerator
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010175157A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Metawater Co Ltd 流動焼却炉
JP2017226592A (ja) * 2016-06-24 2017-12-28 住友金属鉱山株式会社 酸化ニッケルの製造方法、流動焙焼炉

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