JP2000000601A - クランク式圧下プレス方法と装置 - Google Patents
クランク式圧下プレス方法と装置Info
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Abstract
容量が小さく、プレス圧下中の金型の移動速度と搬送装
置の搬送速度にずれが生じても圧延材にキズを付けず、
装置も傷めないクランク式圧下プレス方法と装置を提供
する。 【解決手段】 ピンチロール5で搬送しながら圧延材1
を上下から金型2a,2bで圧下するクランク式圧下プ
レスの圧下方法において、圧下している間、ピンチロー
ル5は金型2a,2bの水平方向速度に圧延材1の伸び
速度を加減算した合成速度と同一の周速となるように回
転して圧延材1を搬送し、プレスを圧下していないとき
に圧延材送り速度を調整して1サイクル中に所定の距離
L圧延材1を移動するようにするとともに、ピンチロー
ル5の圧下力をプレス圧下中は圧下しない時の圧力より
も小さくする。
Description
送されている圧延材を圧下するクランプ式圧下プレスに
関する。
ス方式として、圧下時はスラブ・バーの搬送を停止し、
圧下が終了するとスラブ・バーを圧下長さ分送るスター
ト・ストップ方式や、スラブ・バーを圧下するスライダ
ーをスラブ・バーの搬送速度に合わせて上下動させるフ
ライング方式などが用いられている。
式の場合、大きな重量のスラブ・バーを速度0から最大
速度Vmax まで、1サイクルごとに加減速するため、ピ
ンチロールや搬送テーブルなどの搬送設備が大容量とな
る。また不連続動作であるため、下流側の圧延設備との
連続化が困難である。フライング方式の場合、大重量の
スライダーをスラブ・バーの速度に合わせて揺動・加減
速する大容量の揺動装置が必要になる。また、スラブ・
バーとスライダーの速度がずれた場合、スラブ・バーに
キズが付いたり、装置を傷めるという問題があった。
ので、圧延材の搬送装置および圧下用の揺動装置の容量
が小さく、プレス圧下中の金型の移動速度と搬送装置の
搬送速度にずれが生じても圧延材にキズを付けず、装置
も傷めないクランク式圧下プレス方法と装置を提供する
ことを目的とする。
め、請求項1の発明では、ピンチロールで搬送しながら
圧延材を上下から金型で圧下するクランク式圧下プレス
の圧下方法において、圧下している間、ピンチロールは
金型の水平方向速度に圧延材の伸び速度を加減算した合
成速度と同一の周速となるように回転させて圧延材を搬
送し、プレスを圧下していないときに圧延材送り速度を
調整して1サイクル中に所定の距離L圧延材を移動する
ようにするとともに、ピンチロールの圧下力をプレス圧
下中は圧下しない時の圧力よりも小さくする。
圧下中は金型の水平方向速度に圧延材の伸び速度を加減
算した合成速度と同じ周速となるよう回転して圧延材を
搬送し、圧下していないとき速度を調整して1サイクル
の移動距離をLとしているので、圧延材をサイクル単位
で等速に搬送できる。また、ピンチロールの圧下力をプ
レス圧下中は圧下しない時の圧力よりも小さくするの
で、合成速度とピンチロールの搬送速度がズレても圧延
材にキズが付くのを防止できる。またサイクル内の搬送
速度の変化もスタート・ストップ方式に比べ大幅に少な
く、振動もスライダー方式に比べ大幅に少ない。
られた金型と、各金型を圧下するクランク装置と、圧延
材を搬送するピンチロールと、を備え、ピンチロールは
クランク装置が金型を介して圧延材を圧下している期間
は金型の水平方向速度に圧延材の伸び速度を加えた合成
速度と同一の周速となるよう回転して圧延材を搬送し、
圧下していないときに圧延材送り速度を調整して1サイ
クル中に所定の距離L移動させ、この距離Lが金型の流
れ方向の圧下する長さL0以内であるようにするととも
に、ピンチロールの圧下力をプレス圧下中は圧下しない
時の圧力よりも小さくする。
より圧延材を圧下し、下部クランク装置は上死点の周囲
で金型により圧延材を圧下する。金型が圧延材を圧下し
ている期間は、ピンチロールは金型の速度に圧延材の伸
び速度を加減算した合成速度と同じ周速となるよう回転
して圧延材を搬送する。クランク装置の1サイクル期間
にピンチロールが圧延材を移動する距離Lは金型の流れ
方向の圧下する長さL0以内であるので、圧延材は次々
に長さLづつ圧下されていく。また、ピンチロールの圧
下力をプレス圧下中は圧下しない時の圧力よりも小さく
するので、合成速度とピンチロールの搬送速度がズレて
も圧延材にキズが付くのを防止できる。かかる動作によ
る圧延材の搬送速度の変化はそれほど大きくないので、
大容量の搬送装置は必要ない。また圧延材の速度に合わ
せて大重量のスライダーを揺動させる構成ではないの
で、大容量の揺動装置は必要ない。また、圧延材はほぼ
連続的に搬送されるので、後続の圧延装置との連続化が
容易にできる。
は、プレスの圧下開始時より所定時間t前又は後より圧
下力を小さくするようにする。
ピンチロールの圧下力を小さくすることにより、ピンチ
ロールからの圧延材に対する拘束が減少するので、金型
が圧延材に確実に噛み込むことができるようになる。こ
の時間tは噛み込むのに必要な時間である。また所定時
間tより後にピンチロールの圧下力を小さくする場合
は、金型が圧延材に確実に噛み込むようにするためであ
る。
は、プレス圧下荷重が所定値以上になった時点で、圧下
力を小さくするようにする。
以上になるまで高い圧下力で圧延材を圧下してプレスに
圧延材を確実に送り込み、その後圧下力を小さくする。
図面を参照して説明する。図1は第1実施形態のクラン
ク式厚み圧下プレスの構成を示す図である。図2は第1
実施形態の動作を示す。圧延材1を挟んで、金型2が上
下に設けられ、金型2はクランク装置3のクランク軸4
の偏心運動部に固定されている。クランク装置3はクラ
ンク軸4による偏心運動部を有し、これに固定された金
型2を上下動して圧延材1を圧下するとともに、圧延材
流れ方向に往復動する。2aは上部金型、2bは下部金
型、3aは上部クランク装置、3bは下部クランク装置
を示す。ピンチロール5は金型2の上流側に設けられ、
圧延材1の搬送速度を制御し、コントローラ10により
制御される。なお、金型2の下流側に設けてもよい。図
2に示すように、搬送テーブル6がピンチロール5の上
流側近傍と金型2の下流側に設けられ、圧延材1を搬送
する。ルーパー7は下流側の搬送テーブル6の下流に設
けられ、圧延材1をループ状にして長さを吸収し、後続
装置の圧延材1の処理速度に対応する。
ドセル11が設けられ金型2に加えた圧下力を測定す
る。またクランク軸回転センサ12が設けられクランク
軸の回転を計測する。ロードセル11とクランク軸回転
センサ12の計測データはコントローラ10に送られ
る。
サ13が設けられ、ピンチロール5の回転を計測しコン
トローラ10に出力する。ピンチロール5には圧延材1
を圧下するシリンダ14と、シリンダ14への圧油を切
換る方向切換弁15、圧油を供給するポンプ16、ポン
プ16の出力圧を減圧する減圧弁17、油を貯蔵するタ
ンク18が設けられている。減圧弁17はコントローラ
10で制御され、ピンチロール5の圧延材1への圧下力
をP1とP2に変化させる。
ク装置3のクランク軸4が1回転する間(この期間を1
サイクルと称する)のクランク装置3と金型2の動作を
示す。図3はクランク装置3のクランク軸4の回転角度
と圧下との関係を示す。上部クランク装置3aの動作を
説明する。下部クランク装置3bの動作は上部クランク
装置3aの動作に対して上下は反対になるが、前後進
(下流側への移動を前進とする)は同じである。a点は
上死点、c点は下死点、b点は最上流点、d点は最下流
点に金型2がくることを示す。1サイクルの始点はb点
であり、bcdの区間が前進区間、dabの区間が後進
区間を示す。Sから圧延材1の圧下が始まり、cを経て
Rで圧下は終了する。図2の(A)はb点の状態を示
し、(B)はc点の状態、(C)はd点の状態を示す。
b点からd点までの距離が1サイクルの金型の移動距離
を示す。なお、1サイクル中の圧延材1の移動距離Lは
金型2の搬送方向の有効圧下長さL0を越えないように
し、確実に圧下するようにする。
ランク軸回転センサ12、ピンチロール回転センサ13
の計測データと、このデータによりコントローラ10で
減圧弁17を制御してピンチロール5の圧下力を調整し
たデータを示す。(a)はクランク角に対する金型2の
変位または速度を示し、図3をクランク角度で展開した
ものである。プレス範囲R〜Sは斜線部である。(b)
はロードセルの値でプレス範囲R〜Sで発生し、R〜S
の中間でピークとなる。(c)はピンチロール5の送り
速度を表し、プレス範囲R〜S間の速度は、金型2のR
〜S間の速度に圧延による圧延材1の伸長速度を加減算
した速度で、図1のようにピンチロール5が金型2の上
流側にあるときは、上流側に伸びてくる速度を補正する
ため、搬送速度から上流側への伸長速度を減算し、図5
のように下流側にあるときは、下流側に伸びてくる速度
を補正するため、搬送速度と下流側への伸長速度を加算
する。
転センサ12から圧下開始点Rを検出し、またはロード
セル11から圧下荷重の立ち上がりR点を検出して、ピ
ンチロール5の圧下力をP1からこれより低いP2に低
下し、圧下終了点Sで元のP1に復帰させた場合を示
す。このようにピンチロール5の圧下力を低下すること
により、金型2の速度から伸長速度を減算した合成速度
がピンチロール5の速度とズレた場合でも圧延財1にキ
ズが付いたり、プレス装置やピンチロール5を傷めたり
することを防止することができる。なおこの場合は、ロ
ードセル11とクランク軸回転センサ12のいずれかを
装備すればよい。
転センサ12から圧下開始点Rより時間tだけ早い角度
を検出し、この点よりピンチロール5の圧下力をP1か
らこれより低いP2に低下し、圧下終了点Sで元のP1
に復帰させた場合を示す。このように金型2が圧延材1
に噛み込む前にピンチロール5の圧延材1に対する拘束
を低減することにより、金型2の圧延材1への噛み込み
をスベリを発生することなく確実に行なうことができ
る。さらに(d)の場合と同様に、金型2の速度から伸
長速度を減算した合成速度がピンチロール5の速度とズ
レた場合でも圧延材1にキズが付いたり、プレス装置や
ピンチロール5を傷めたりすることを防止することがで
きる。
は図1に示す第1実施形態に対してピンチロール5の配
置を金型2の下流側にしたもので、他は第1実施形態と
同じである。このように下流側にすると、金型2で圧下
時ピンチロール5での搬送速度は金型の速度に圧下によ
る圧延材1の伸長速度を加算した合成速度になる。
は図1に示す第1実施形態と図5に示す第2実施形態と
を合わせたものである。
は、金型をクランク装置で圧下しながら搬送し、金型に
よる圧下中はピンチロールの圧下力を低減するので、次
の効果を奏する。 圧延材搬送速度は大きく変化しないので、大容量の
ピンチロールや搬送テーブルなどの搬送装置が不要にな
る。 フライング方式のような大重量のスライダーがない
ので、大容量の揺動装置が不要である。 長い(重い)スラブの加減速を確実に行い、送り量
を正確に与えることができる。 プレス時に金型による圧延材の送りとピンチロール
による圧延材の送りに速度差が生じても、装置に過大な
負荷をかけず、圧延材に滑りキズが発生するのを防止す
る。 圧延材と金型の滑りを最小にする。
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ピンチロールで搬送しながら圧延材を上
下から金型で圧下するクランク式圧下プレスの圧下方法
において、圧下している間、ピンチロールは金型の水平
方向速度に圧延材の伸び速度を加減算した合成速度と同
一の周速となるように回転して圧延材を搬送し、プレス
を圧下していないときに圧延材送り速度を調整して1サ
イクル中に所定の距離L圧延材を移動するようにすると
ともに、ピンチロールの圧下力をプレス圧下中は圧下し
ない時の圧力よりも小さくしたことを特徴とするクラン
ク式プレス方法。 - 【請求項2】 圧延材の上下に設けられた金型と、各金
型を圧下するクランク装置と、圧延材を搬送するピンチ
ロールと、を備え、ピンチロールはクランク装置が金型
を介して圧延材を圧下している期間は金型の水平方向速
度に圧延材の伸び速度を加減算した合成速度と同一の周
速となるよう回転して圧延材を搬送し、圧下していない
ときに圧延材送り速度を調整して1サイクル中に所定の
距離L移動させ、この距離Lが金型の流れ方向の圧下す
る長さL0以内であるようにするとともに、ピンチロー
ルの圧下力をプレス圧下中は圧下しない時の圧力よりも
小さくしたことを特徴とするクランク式圧下プレス装
置。 - 【請求項3】 前記ピンチロールは、プレスの圧下開始
時より所定時間t前又は後より圧下力を小さくするよう
にしたことを特徴とする請求項2記載のクランク式圧下
プレス装置。 - 【請求項4】 前記ピンチロールは、プレス圧下荷重が
所定値以上になった時点で、圧下力を小さくするように
したことを特徴とする請求項2記載のクランク式圧下プ
レス装置。
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