WO2024111546A1 - ディスプレイカバー材、車載用表示装置、ディスプレイカバー材の製造方法及び車載用表示装置の製造方法 - Google Patents

ディスプレイカバー材、車載用表示装置、ディスプレイカバー材の製造方法及び車載用表示装置の製造方法 Download PDF

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ディスプレイカバー材は、第1主面および第2主面を有する透明基板と、第2主面上に積層され、第1開口部を有する第1印刷層とを備える。このディスプレイカバー材は、第1印刷層の表面の一部に第2印刷層が積層され、第2印刷層は第1印刷層と異なる色を有し、第2印刷層は第2開口部を有する。第2開口部において、第1印刷層が露出しており、第2開口部において、第1印刷層の表面に複数の照射痕が形成されている。

Description

ディスプレイカバー材、車載用表示装置、ディスプレイカバー材の製造方法及び車載用表示装置の製造方法
 本発明は、印刷層付きのディスプレイカバー材、車載用表示装置、印刷層付きのディスプレイカバー材の製造方法及び車載用表示装置の製造方法に関する。
 インストルメントパネルなどの車載用表示装置やスマートフォンなどの携帯用表示装置では、タッチパネルや表示パネルの前面にカバー材が用いられている。この種のカバー材として、主にガラスなどの透明基板の周縁部に遮光性を有する印刷層を備えた構成が知られている。またカバー材と液晶パネルの貼合時の位置合わせのために、印刷層にアライメントマークを設けることが知られている(例えば、特許文献1)。
 また近年、車載用表示装置として、運転者からの視認性の向上や、意匠性の向上を目的として、カバー材を三次元形状に湾曲させることが求められている(例えば、特許文献2)。
日本国特開2017-87618号公報 日本国特開2018-95553号公報
 しかしながら、特許文献1の技術では、アライメントマークの位置精度が充分でなく、液晶パネルとの貼合において位置ずれが発生するという課題があった。更に、特許文献2のような三次元形状のカバー材においては、アライメントマークの位置精度を向上させることは特に困難であった。
 本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高い位置精度でマークが形成されたディスプレイカバー材及び車載用表示装置、並びに高い位置精度でマークが形成されたディスプレイカバー材の製造方法及び車載用表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
 本発明に係るディスプレイカバー材は、第1主面および第2主面を有する透明基板と、前記第2主面上に積層され、第1開口部を有する第1印刷層とを備える、ディスプレイカバー材であって、前記第1印刷層の表面の一部に、第2印刷層が積層され、前記第2印刷層は前記第1印刷層と異なる色を有し、前記第2印刷層は第2開口部を有し、前記第2開口部において、前記第1印刷層が露出しており、前記第2開口部において、前記第1印刷層の表面に複数の照射痕が形成されているものである。
 本発明に係る車載用表示装置は、上記のディスプレイカバー材と、ディスプレイとを備える。
 本発明に係るディスプレイカバー材の製造方法は、第1主面および第2主面を有する透明基板の、前記第2主面上に、第1開口部を有する第1印刷層を積層することと、前記第1印刷層の表面の一部に、前記第1印刷層と異なる色を有する第2印刷層を積層することと、前記第2印刷層の表面にレーザー光を照射し、前記第2印刷層を除去することで、第2開口部を形成し、前記第2開口部から前記第1印刷層を露出させることとを含む。
 本発明に係る車載用表示装置の形成方法は、上記のディスプレイカバー材をディスプレイに貼合することを含み、
 前記ディスプレイを貼合することは、前記第2開口部により形成された模様をアライメントマークとして用い、前記ディスプレイと前記ディスプレイカバー材とを位置合わせすることにより行われるものである。
 本発明によれば、高い位置精度でマークが形成されたディスプレイカバー材、および、高い位置精度でマークが形成されたディスプレイカバー材を製造する方法を提供できる。
図1は、本実施形態に係るディスプレイカバー材を備えた車載用表示装置を示す模式図である。 図2は、本実施形態に係る印刷層付きディスプレイカバー材の断面図である。 図3は、本実施形態に係る印刷層付きディスプレイカバー材の平面図である。 図4は、第1印刷層の膜厚分布を示すグラフである。 図5Aは、第2開口部において形成されるアライメントマークを示す平面図である。 図5Bは、第2開口部において形成されるアライメントマークを示す平面図である。 図6Aは、第2開口部において露出する第1印刷層の表面の照射痕を示す平面図である。 図6Bは、第2開口部において露出する第1印刷層の表面の照射痕を示す平面図である。 図7は、第1印刷層の一部にレーザー光を照射するレーザー照射装置の構成の一例を示す模式図である。 図8は、レーザー照射装置の一例を示す模式図である。 図9Aは、試験例2における第2開口部の表面を撮影した画像である。 図9Bは、試験例3における第2開口部の表面を撮影した画像である。 図9Cは、試験例4における第2開口部の表面を撮影した画像である。
 以下で図面を参照して本発明の好適な実施形態の詳細を説明する。
 <車載用表示装置>
 図1は、本実施形態に係るディスプレイカバー材を備えた車載用表示装置を示す模式図である。図1に示すように、車載用表示装置2は、車両に設けられる表示装置であり、例えば、車内においてステアリングシャフト1の前側に設けられる。車載用表示装置2は、ディスプレイパネル3とディスプレイカバー材100とを備える。ディスプレイパネル3には、例えばカーナビゲーション画面や、スピードメータなどの各種メータ等及びスタートボタンなどの画像が表示される。ディスプレイカバー材100は、ディスプレイパネル3の前面のカバー材として用いられる。ただし、図1の構成は一例であり、ディスプレイカバー材100が適用される車両用表示装置は、任意の構成であってよい。また、ディスプレイカバー材100は、車載用表示装置の表面のカバー材として用いられることに限られず、スマートフォンなどの表示装置のカバー材を含み、任意の用途に用いるものであってもよい。
<ディスプレイカバー材>
 図2、図3に示すように、本実施形態に係る印刷層付きディスプレイカバー材100は、第1主面10Aおよび第2主面10Bを有する透明基板10と、第2主面10B上に積層され第1開口部12を有する第1印刷層11とを備え、第1印刷層11の表面の一部に積層された第2印刷層13を備えている。
 ここで、第1印刷層11と第2印刷層13は異なる色を有し、第2開口部14において露出した第1印刷層11の表面に複数の照射痕20(図6A,図6B参照)が形成されている。
 ディスプレイカバー材100が表示装置に搭載される場合、第2主面10Bの側がディスプレイパネル3に貼合され、第1開口部12はディスプレイの表示部として用いられる。第2開口部14と第2開口部14から露出する第1印刷層11により形成される模様は、例えばディスプレイカバー材100とディスプレイパネル3の貼合時の位置合わせ用のアライメントマークとして用いられる。
 以下、各層の構成を説明する。
(透明基板)
 透明基板10は可視光の透過率が高く、ディスプレイパネル3を保護できるものであれば特に材質は限定されず、樹脂やガラスであって良く、強度、安全性、耐熱性、対候性の観点からはガラスが好ましい。
 樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル等が挙げられる。
 ガラスとしては、無アルカリガラス、ソーダライムガラス、ソーダライムシリケートガラス、アルミノシリケートガラス、ボロシリケートガラス、リチウムアルミノシリケートガラス、ホウケイ酸ガラスなどを使用でき、厚さが薄くても強化処理によって大きな応力が入りやすく高強度なガラスが得られるアルミノシリケートガラスやリチウムアルミノシリケートガラスが好ましい。
 ガラスは、例えば、化学強化処理により強化された化学強化ガラスであることが好ましい。
 ガラスに化学強化処理を施して化学強化ガラスを得る方法は、典型的には、ガラスをKNO溶融塩に浸漬し、イオン交換処理した後、室温付近まで冷却する方法が挙げられる。KNO溶融塩の温度や浸漬時間などの処理条件は、表面圧縮応力および圧縮応力層の厚さが所望の値となるように設定すればよい。
 圧縮応力層の表面圧縮応力(CS)は、500MPa以上が好ましく、600MPa以上がより好ましく、700MPa以上が更に好ましい。一方、CSは、1300MPa以下が好ましい。
 圧縮応力層の厚さ(DOL)は、10μm以上が好ましく、15μm以上がより好ましく、20μm以上が更に好ましく、25μm以上が特に好ましい。また、DOLは、50μm以下が好ましく、40μm以下がより好ましい。
 化学強化を実施する場合、ガラス種としては、例えば、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス(SiO-Al-NaO系ガラス)等が挙げられる。なかでも、強度の観点からは、アルミノシリケートガラスが好ましい。
 ガラス材料としては、例えば、酸化物基準のモル%表示で、SiOを50%以上80%以下、Alを1%以上20%以下、NaOを6%以上20%以下、KOを0%以上11%以下、MgOを0%以上15%以下、CaOを0%以上6%以下、および、ZrOを0%以上5%以下含有するガラス材料が挙げられる。
 アルミノシリケートガラスをベースとする化学強化用ガラスも好適に用いられ、例えば、AGC社製「ドラゴントレイル(登録商標)」が挙げられる。
 より具体的には、透明基板10用のガラスのより好ましい組成として、以下のガラスの組成が挙げられる。なお、例えば、「MgOを0~25%含む」とは、MgOは必須ではないが25%まで含んでもよい、の意である。下記(i)のガラスはソーダライムシリケートガラスに含まれ、下記(ii)および下記(iii)のガラスはアルミノシリケートガラスに含まれ、下記(iv)~(vi)のガラスはリチウムアルミノシリケートガラスに含まれる。
 (i)酸化物基準のモル%で表示した組成で、SiOを63~73%、Alを0.1~5.2%、NaOを10~16%、KOを0~1.5%、LiOを0~5.0%、MgOを5~18%及びCaOを1~10%を含むガラス。
 (ii)酸化物基準のモル%で表示した組成が、SiOを50~74%、Alを5~15%、NaOを10~20%、KOを0~8%、LiOを0~5.0%、MgOを2~15%、CaOを0~6%およびZrOを0~5%含有し、SiOおよびAlの含有量の合計が65~85%、NaOおよびKOの含有量の合計が12~25%、MgOおよびCaOの含有量の合計が1~15%であるガラス。
 (iii)酸化物基準のモル%で表示した組成が、SiOを68~80%、Alを4~10%、NaOを5~15%、KOを0~1%、LiOを0~5.0%、MgOを4~15%およびZrOを0~1%含有するガラス。
 (iv)酸化物基準のモル%で表示した組成が、SiOを67~75%、Alを0~4%、NaOを7~15%、KOを1~9%、LiOを0~5.0%、MgOを6~14%およびZrOを0~1.5%含有し、SiOおよびAlの含有量の合計が71~75%、NaOおよびKOの含有量の合計が12~20%であり、CaOを含有する場合その含有量が1%未満であるガラス。
 (v)酸化物基準のモル%で表示した組成が、SiOを50~73%、Alを5~20%、Bを0~6%、Pを0~10%、LiOを4~12%、NaOを3~20%、KOを0~5%、MgOを0~8%、CaOを0~2%、SrOを0~5%、BaOを0~5%、ZnOを0~5%、TiOを0~2%、ZrOを0~4%含有するガラス。
 (vi)酸化物基準のモル%で表示した組成が、SiOを58~80%、Alを13~18%、Bを0~5%、Pを0.5~4%、LiOを3~10%、NaOを5~20%、KOを0~2%、MgOを0~11%、CaOを0~20%、SrOを0~20%、BaOを0~15%、ZnOを0~10%、TiOを0~1%、ZrOを0~2%を含有するガラス。
 ガラスの厚みは、特に制限されるものではないが、化学強化処理を効果的に行うために、通常は5mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましい。また、カーナビゲーション等の車載用ディスプレイ装置のカバーガラスに用いる場合には、強度の観点から、ガラスの厚みは0.2mm以上が好ましく、0.8mm以上がより好ましく、1mm以上が更に好ましい。なお、ガラスの厚さは、透明基板10の第1主面10Aと第2主面10Bとの法線方向における距離をいう。また、透明基板10がガラス以外の材質からなるものである場合にも、上述したガラスの厚みと同様の厚みを有してよい。
 透明基板10の寸法は、用途に応じて適宜選択できる。車載用表示装置のカバー材として使用する場合は、短辺の長さが例えば50mm以上500mm以下であり、好ましくは100mm以上300mm以下であり、長辺の長さが例えば50mm以上1500mm以下、好ましくは100mm以上1200mm以下である。
 透明基板10の形状は、図2で示されるような平坦な形状であってもよいが、一か所以上の湾曲部や屈曲部を有する3次元の曲面を含む形状としてもよい。
 ここで、本実施形態における曲面とは、曲率半径が10000mm以下であることを指し、反対に平面とは、曲率半径が10000mmより大きいことを指す。
 透明基板10が曲面を有する場合、曲面における曲率半径は50mm以上が好ましく、100mm以上がより好ましく、200mm以上が更に好ましい。曲率半径は例えば10000mm以下であり、好ましくは5000mm以下であり、より好ましくは3000mm以下である。
 ディスプレイカバー材100が車載用表示装置に用いられる場合、視認性や意匠性向上のため、曲面を有する形状が好まれるが、曲面を有する形状においてはディスプレイカバー材100とディスプレイパネル3との貼合時の位置合わせが難しく、既存の手法においてマークを位置精度よく形成することが困難であった。特に、曲面の最小曲率半径が800mm以下である場合は、既存の印刷手法においてマークの位置精度を向上することがますます困難であり、本実施形態のディスプレイカバー材100が好適に用いられる。
 透明基板10の平面形状は、図3で示されるような長方形であってもよいが、それに限られず、略矩形であって、各辺が曲線を描く形状や、各辺に凹みや凸部を備えた形状であってもよい。特に車載用表示装置においては、意匠性や視認性を高める観点から、複雑形状に対する需要が高まっている。このような複雑形状においては、ディスプレイカバー材100とディスプレイパネル3の貼合時の位置合わせが難しく、アライメントマークの位置精度向上が特に求められる。
 なお、透明基板10が曲面を有する場合、後述する第1印刷層11、第2印刷層13,その他加飾層については、透明基板10の形状に追従して変形する。
(第1印刷層および第1開口部)
 図2、図3に示すように、透明基板10の第2主面10B上に、第1開口部12を有する第1印刷層11が形成されている。第1開口部12では透明基板10の第2主面10Bが露出しているが、図3では省略して示している。図3において、第1印刷層11は、透明基板10の外周部に設けられ、第1開口部12を1つ有するが、これに限られず、例えばディスプレイの表示領域を2箇所設けたい場合は、第1開口部12を独立して2つ有する形状であってもよい。第1印刷層11は、ディスプレイパネル3の周縁部に配置される配線部材などを隠蔽して表示領域以外が観察者側から視認できないようにする役割を果たす。
 第1印刷層11は、例えばインクを印刷する方法で形成されており、耐久性を高める観点から熱硬化性や光硬化性のインクが硬化したものが好ましい。第1印刷層11の色は特に限定されないが、遮光性が高いという観点から、明度の低い色が好ましく用いられる。例えば第1印刷層11の色は、黒色、茶色、紺色などであり、木目調などの柄印刷であってもよい。更に、第1印刷層11は、遮光性を高めるためカーボンブラックを含有することが好ましい。
 第1印刷層11は、1層であってもよく、複数の層から構成されていてもよい。複数の層で構成される場合、同じインクを複数層塗り重ねてもよく、異なるインクを重ねてもよい。例えば、同じインクを複数層塗り重ねることで、遮光性を向上できる。例えば、意匠性を付与する1層目をガラス上に形成した後、遮光性の高い異なるインクで2層目を重ねてもよい。また、第1印刷層11は、部分的に層の数が異なってもよい。例えば、印刷層の一部に赤外透過領域を設ける場合、可視光を遮蔽し、赤外光を透過する1層目をガラス上に形成した後、赤外透過領域以外の領域に、更に遮蔽性の高い第2層を形成することなどが考えられる。
 第1印刷層11は、膜厚が2.0μm~20.0μmに形成されることが好ましく、5.0μm~15.0μmに形成されることがより好ましい。膜厚が20μmより厚いと、透明基板10とディスプレイパネル3(図1)との光学接着剤を用いた貼合時に、印刷段差で気泡が残りやすい。膜厚が2.0μm以上となることで、第1印刷層11の遮光性を十分に確保し、第1主面10Aの側から配線や第2開口部14によって形成される模様が透けて見えることを防ぎやすい。
 ここで、第1印刷層11の膜厚としては、第1開口部12の周囲4mmと、第2開口部14において露出している第1印刷層11とを除いた領域において、複数点で測定される膜厚の平均値を用いることが好ましい。測定点数としては、例えば3点以上が好ましく、主面内で偏り無く選択されることが好ましい。
 第1印刷層11と第1開口部12との境界における、第1印刷層11の端部の形状は特に制限されないが、断面視において急峻な傾斜を持つことが好ましい。端部の傾きが0.1以上であることが好ましく、0.5以上がより好ましく、1.0以上が更に好ましい。端部の傾きが上記範囲にあると、第1印刷層11において、膜厚が薄く遮光性が低い領域がより狭くなり、端部における光抜けがより抑制され、境界がより明瞭となるため、ディスプレイカバー材100を表示装置に用いたときの意匠性がより優れる。
 図4に示すように、第1印刷層11の端部の傾きは、端部11Aの表面において厚さが異なる2点P1およびP2を設定し、この2点P1およびP2間の面内方向の距離Lhに対する厚さ方向の距離Ltの比率(Lt/Lh)を算出することにより、求められる。ここで、点P1は、第1印刷層11の厚さが第1印刷層11の平均厚さtの10%に達した点であり、点P2は、第1印刷層11の厚さが第1印刷層11の平均厚さtの50%に達した点である。端部の傾きが上記範囲にある第1印刷層11は、例えば、後述するレーザートリミングを行い、レーザートリミングの条件を調整することにより、形成できる。
(第2印刷層および第2開口部)
 図2、図3に示すように、第2印刷層13は、第1印刷層11上の一部に形成され、第2開口部を有する。
 第2印刷層13は、第1印刷層11と異なる色であることで、第2開口部14においてカメラ等で検出可能な模様を形成できる。ここで、本実施形態において異なる色であるとは、Lb表色系における色差ΔE(={(ΔL*+(Δa*+(Δb*1/2 )の値が、1.5以上異なることを意味するものとする。
 第2印刷層13の色は、第1印刷層11との色差ΔE値において2.0以上異なることが好ましく、3.0以上異なることがより好ましい。第1印刷層11との色の差が大きいほど、形成される模様の輪郭が明確になり、カメラなどでの検出性が向上する。
 ここで、第1印刷層11および第2印刷層13における色味は、それぞれの表面において例えばSCI方式の測色系(例えば、コニカミノルタ社製のCM-5)によって測定され得る。測定は対象領域において偏り無く選択される3点で行われ、その平均値が用いられることが好ましい。
 また上述のように、第1印刷層11には明度が低い色が好ましく用いられるため、第2印刷層13の色は、相対的に明度が高い色を用いることが好ましく、白色または白色に近い色であることがより好ましい。
 第2印刷層13は、例えばインクを印刷する方法で形成される。第2印刷層13の色を第1印刷層11に比べ相対的に明度が高い色とするため、第2印刷層13はカーボンブラックを含有しないか、カーボンブラックの含有量が第1印刷層11より少ないことが好ましい。また、第2印刷層13は白色系材料として、例えば酸化チタンなどを含むことが好ましい。
 また、下述するように、第2印刷層13は加熱や光照射により硬化する工程を含まない印刷方法で形成されることが好ましい。この観点から、第2印刷層13は熱硬化性および光硬化性でないインクが硬化したものが好ましく、このような性質を有するものとして、第2印刷層13の主成分は非架橋性樹脂であることが好ましい。
 第2印刷層13の形成位置は第1印刷層11上であれば特に制限されず、透明基板10が長方形の場合、辺上や角状に設けられてもよい。第2印刷層13は1つであってもよく、複数形成されてもよい。第2開口部14により形成される模様がアライメントマークとして用いられる場合、位置合わせの精度向上の観点から、第2印刷層13は好ましくは2箇所以上であり、より好ましくは3箇所以上形成される。
 第2印刷層13の形状は特に制限されず、矩形であっても良く、円形であってもよい。第2印刷層13の大きさは特に制限されず、所望の第2開口部14の大きさに対して十分な大きさであればよい。
 第2開口部14において形成される模様は、例えばディスプレイパネル3との貼合時の位置合わせのためのアライメントマークとして用いられる。第2開口部の形状は特に限られないが、例えば図5Aに示すような十字型の他、四角形や丸型、その他任意の形状であってよい。また、第2開口部14は1つの第2印刷層13において複数設けられても良く、例えば図5Bに示すように、QRコード(登録商標)、バーコード、その他文字列などの情報を示す模様を形成していてもよい。
 第2開口部14の大きさは特に制限されないが、アライメントマークとして用いられる場合、例えば形成される模様の外接円において直径1mm以上20mm以下であることが好ましい。特にアライメントマークが四角形の場合、対角長さが1mm以上、20mm以下であることが好ましい。
(照射痕20)
 第2開口部14は、下述するようにレーザー光の照射により第2印刷層13を除去することにより形成されるため、第2開口部14において露出する第1印刷層11の表面には、図6A,図6Bおよび後述する実施例に示すような照射痕20が形成されている。照射痕20とは、レーザー光の照射により第1印刷層11の表面が変質し、色が変わって見える部分であり、略円形の形状をしている。
 照射痕20はレーザー光が照射された領域の一部において生じる。レーザー光の断面強度分布は、通常ガウス分布を基本としており、光軸付近の中央の強度が高くなっている。このため光軸中央付近において、特に第1印刷層11の表面が損傷を受けた部分が照射痕20となる。
 照射痕20の配置は特に限られないが、第1印刷層11の損傷抑制と第2印刷層13の除去を両立する観点から、規則的なパターンに沿って並べられることが好ましい。例えば図6Aのような碁盤の目状であってもよく、図6Bのような千鳥状であってもよい。
 照射痕20の直径dは、例えば生産性の観点から、10μm以上であることが好ましく、30μm以上であることがより好ましい。一方、照射痕20の直径dはアライメントマークの形状の輪郭を明瞭にする観点から200μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましい。
 照射痕20の間隔pは、照射痕20の直径dの1.0倍より大きいことが好ましい。照射痕20は第1印刷層11が特に損傷を受けている部分であり、この領域が重ならないようにレーザー光が照射されることで、第1印刷層の損傷を抑制でき、膜厚が減少して印刷層の遮光性が低下することや光抜けが発生することを抑制できる。照射痕20の間隔pは、照射痕20の直径dの1.1倍以上であることがより好ましい。
 一方、照射痕20の間隔pは、例えば照射痕20の直径dの2.6倍以下であると、第2印刷層13が除去されずに残る面積を30%未満にできる。照射痕20の間隔pは、好ましくは照射痕20の直径dの2.0倍以下であり、照射痕20の間隔pが上記範囲であると、第2印刷層13が除去されずに残る領域をほとんど無くすことができ、模様の識別性を向上できる。照射痕20の間隔pは、照射痕20の直径dの1.8倍以下であることがより好ましく、1.5倍以下であることが更に好ましい。
 すなわち、第2開口部14において第1印刷層11が照射痕20を有することで、第2開口部14の位置精度を高くすることができる。また、照射痕20の間隔pが上記範囲であることで、第1印刷層11の損傷を抑制し、かつ模様の識別性を高めることができる。
 ここで、本実施形態における位置精度とは第2開口部14の形成予定位置と、実際に形成される位置とのずれを意味する。形成予定位置や実際に形成される位置は、例えば第1開口部12と第1印刷層11の境界線の一部を基準点として取り、そこからの距離で位置を評価してもよい。本実施形態のディスプレイカバー材100によると、位置精度を±50μm以下にできる。
 ここで、本実施形態における光抜けとは、印刷層において遮光性が低下することや、ピンホールが発生することを意味する。遮光性の低下は、例えば印刷層におけるOD値(Optical Density;光学濃度)などで評価でき、一般的に、膜厚の減少とOD値は相関することが知られている。
 照射痕20のばらつきは照射痕20の直径dの0.4倍以下であることが好ましい。ここで、照射痕20のばらつきとは、照射痕の形成予定位置に対するずれ量である。照射痕20のばらつきが上記範囲であることで、第2開口部14により形成される模様がカメラで認識される際などに、輪郭が明瞭になり、認識精度を担保できるという利点がある。
 第2開口部14における第1印刷層11の厚みと、第2開口部以外における第1印刷層11の厚みの差は、3.0μm以下であることが好ましく、2.5μm以下であることがより好ましく、2.3μm以下であることが更に好ましい。第2開口部14における第1印刷層11の厚みと、第2開口部14以外における第1印刷層11の厚みを比較することで、レーザー光の照射前後の第1印刷層11の減少量が分かる。第2開口部14における第1印刷層11の厚みと、第2開口部14以外における第1印刷層11の厚みの差が特に3.0μm以下であることで、レーザー光の照射による第2印刷層13の損傷を抑制し、光抜けを防止できる。
 ここで、第2開口部14における第1印刷層11の膜厚は、第2開口部14において露出している第1印刷層11において測定される膜厚である。第2開口部14以外における第1印刷層11の膜厚としては、第1開口部12の周囲4mmと、第2開口部14において露出している第1印刷層11とを除いた領域において、複数点で測定される膜厚の平均値を用いることが好ましい。測定点数としては、例えば3点以上が好ましく、対象領域内で偏り無く選択されることが好ましい。
(第1主面10Aの加飾層)
 透明基板10の第1主面10Aには防眩層、反射防止層、防汚層といった加飾層が設けられてもよい。下記防眩層、反射防止層、防汚層は一例であり、各層の機能を備える範囲で適宜変更してもよい。また、防眩層、反射防止層、防汚層は必須の構成ではなく、ディスプレイカバー材100の構成により防眩層、反射防止層、防汚層の一部を設けなくてもよい。
 防眩層は、透明基板10の第1主面10Aの側に設けられ、透明基板10に防眩性を付与する。防眩層は、透明基板10の第1主面10Aの側に形成される凹凸形状を有する。凹凸形状は透明基板10の第1主面10Aに直接凹凸を形成したものでもよく、透明基板10とは異なる材料構成の層から形成されたものでもよい。また、第1主面10Aおよび第2主面10Bの両方の側に設けられてもよい。この凹凸形状の表面粗さ(二乗平均粗さ、RMS)は、10nm~1000nmであることが好ましく、15nm~500nmであることがより好ましい。防眩層は、透明基板10の第1主面10Aに、防眩処理およびエッチング処理を施すことで付与される凹凸形状により実現され得る。また、透明基板10の第1主面10Aに、任意の屈折率を有する粒子が分散された塗膜を用いることや、貼合される透明樹脂フィルムの主面に凹凸形状を形成し、この凹凸形状により実現してもよい。
 反射防止層は、透明基板10に反射率低減の効果をもたらし、光の映り込みによる眩しさを低減するほか、表示装置に使用した場合に、該表示装置の視認性を向上する。反射防止層の構成は、光の反射を抑制できれば特に限定されないが、例えば波長550nmでの屈折率が1.9以上の高屈折率層と、波長550nmでの屈折率が1.6以下の低屈折率層とを交互に積層した構成としてもよい。反射防止層は、透明基板10の第1主面10Aの側に設けられ、第1主面10A上に直接設けられてもよく、防眩層の上に設けられてもよい。また、第1主面10Aおよび第2主面10Bの両方の側に設けられてもよい。
 防汚層は、指紋跡や、汗、埃など様々な汚れの付着を抑え、汚れを目立ちにくくする機能または付着した汚れを洗浄し易くする機能を有する防汚層であり、表示面をきれいに保つ。防汚層は、透明基板10の第1主面10Aの側に設けられるが、防汚層の特性の観点からディスプレイカバー材100の第1主面10Aの側の最表面に形成されることが好ましい。防汚層は、防汚性、撥水性、撥油性を付与できるフッ素含有化合物(フッ素含有有機基を有する化合物)からなる。フッ素含有化合物は、好ましくはフッ素含有有機化合物であり、より好ましくは含フッ素有機ケイ素化合物である。
 <ディスプレイカバー材の製造方法>
 次に、本実施形態のディスプレイカバー材100の製造方法について説明する。
 本実施形態のディスプレイカバー材100の製造方法は、第1主面10Aおよび第2主面10Bを有する透明基板10の、第2主面上10Bに、第1開口部12を有する第1印刷層11を積層する工程と、第1印刷層11の表面の一部に、第1印刷層11と異なる色を有する第2印刷層13を積層する工程と、第2印刷層13の表面にレーザー光を照射し、第2印刷層13を除去することで、第2開口部14を形成し、第2開口部14から第1印刷層11を露出させる工程と、を有する。
 以下で、各工程の詳細を説明する。
(透明基板の準備)
 第1主面10Aおよび第2主面10Bを有する透明基板10を準備する。透明基板10としては、上述の(透明基板)で述べたような特性を有するものを準備する。透明基板10はガラスが好ましく、ガラスである場合、製造方法は特に限定されないが、例えば所望のガラス原料を溶融炉に投入し、1500~1600℃で加熱溶融し清澄した後、成形装置に供給して溶融ガラスを平板状に成形し、徐冷することにより製造できる。なお、ガラスの成形方法は特に限定されず、例えば、ダウンドロー法(例えば、オーバーフローダウンドロー法、スロットダウン法、リドロー法等)、フロート法、ロールアウト法、プレス法等を用いることができる。
 また、上記で得られた平板上のガラスを任意の形状、寸法に切り出し、加熱しながら3次元形状に湾曲させる成形工程を有してもよい。成形工程によって、透明基板10に上記(透明基板)で説明した形状の曲面が形成される。また成形工程の前後問わず、被加工物に孔あけ加工や端面を面取りする加工を行ってもよい。
 透明基板10としてガラスを用いる場合には、得られる基体の強度を高めるために、化学強化処理を施すことが好ましい。化学強化処理は、好ましくは曲げ成形の後に行われる。化学強化処理方法は特に限定されず、透明基板の主面をイオン交換し、圧縮応力が残留する表面層を形成する。具体的には、ガラス転移点以下の温度で、基体の主面近傍のガラスに含まれるイオン半径が小さなアルカリ金属イオン(例えば、Liイオン、Naイオン)を、イオン半径がより大きなアルカリ金属イオン(例えば、Liイオンに対してはNaイオンまたはKイオンであり、Naイオンに対してはKイオン)に置換する。これにより、透明基板10の主面に圧縮応力が残留し、透明基板の強度が向上する。
(第1印刷層の積層)
 続いて透明基板10の第2主面10B上に第1印刷層11が形成される。第1印刷層11は、例えばインクを印刷する方法で形成され、第1開口部12を有するデザインで印刷されることが好ましい。印刷法としては、特に限定はされないが、好ましい方法として、インクジェット法や、スクリーン印刷法、転写加飾法などが挙げられる。特に透明基板10が複曲形状や曲げ角度45度以上の曲面を有する場合、転写加飾法により印刷されることが好ましい。
 更に、第1印刷層11の耐久性を高める観点から、加熱や光照射によってインクが硬化される工程を含むことが好ましい。
 インクとしては、セラミックス焼成体等を含む無機系インクと、染料または顔料のような色料と有機樹脂を含む有機系インク等が使用できる。
 また、第1印刷層11の耐久性を高める観点から、インクは熱硬化性や光硬化性のものが好ましく用いられる。
 無機系のインクとしては例えば、SiO、ZnO、B、Bi、LiO、NaO、及びKOから選択される1種以上、CuO、Al、ZrO、SnO、及びCeOから選択される1種以上、Fe、及びTiOからなる組成物であってもよい。
 有機系のインクとしては樹脂を溶剤に溶解した種々の印刷材料を使用できる。例えば、樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、オレフィン樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、天然ゴム、スチレン-ブタジエン共重合体、アクリルニトリル-ブタジエン共重合体、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリウレタンポリオール等の樹脂からなる群から少なくとも1種を選択して使用してよい。また、溶媒としては、水、アルコール類、エステル類、ケトン類、芳香族炭化水素系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤を用いてもよい。例えば、アルコール類としては、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノール等を使用でき、エステル類としては酢酸エチル、ケトン類としてはメチルエチルケトンを使用できる。また、芳香族炭化水素系溶剤としては、トルエン、キシレン、エクソンモービル社製ソルベッソ100やソルベッソ150等を使用でき、脂肪族炭化水素系溶剤としてはヘキサン等を使用できる。なお、これらは例として挙げたものであり、その他、種々の印刷材料を使用できる。前記有機系の印刷材料は、板に塗布した後、溶媒を蒸発させて樹脂の層を形成することで印刷層にできる。
 第1印刷層11に用いられるインクは、着色剤が含まれてもよい。第1印刷層11の色は特に限定されないが、遮光性が高いという観点から、明度の低い色が好ましく用いられる。例えば黒色、茶色、紺色などであり、木目調などの柄印刷であっても良く、着色剤は第1印刷層11の色のデザインに応じて任意に選択される。特に、インクは遮光性を高める観点から、カーボンブラックを含有することが好ましい。
 第1印刷層11は、1層であってもよく、複数の層を積層してもよい。複数の層で構成される場合、同じインクを複数層塗り重ねてもよく、異なるインクを塗り重ねてもよい。例えば、同じインクを複数層塗り重ねることで、遮光性を向上できる。例えば、意匠性を付与する1層目をガラス上に形成した後、遮光性の高い異なるインクで2層目を重ねてもよい。また第1印刷層11は、部分的に層の数が異なってもよい。例えば、第1印刷層11の一部に赤外透過領域を設ける場合、可視光を遮蔽し、赤外光を透過する1層目をガラス上に形成した後、赤外透過領域以外の領域に、更に遮蔽性の高い第2層を形成することなどが考えられる。
 (レーザートリミング)
 第1印刷層11を形成した後、ガラス基体の主面に配置された第1印刷層11の一部にレーザー光を照射し、レーザー光が照射された第1印刷層11を除去する処理(以下、「レーザートリミング」ともいう。)を行ってもよい。特に、第1印刷層11が転写加飾法によって印刷される場合は、第1開口部12の形状の修正のため実施することが好ましい。
 レーザートリミングの実施により、所望の形状の第1開口部12を正確な位置に容易に形成できるとともに、第1印刷層11の端部の傾きが主面の法線により近くなり、第1開口部12と第1印刷層11との境界がより明瞭となり、第1印刷層11付きガラスを表示装置に用いたときの視認性がより優れるためである。
 図7は、第1印刷層11の一部にレーザー光を照射するレーザー照射装置の構成の一例を示す模式図である。なお、レーザー照射装置およびレーザートリミングの処理方法は、図7に示す構成に限定されない。
 図7に示すレーザー照射装置30は、第1印刷層11に吸収性を有するレーザー光Lを照射して、第1印刷層11にアブレーション加工を施す。
 レーザー照射装置30は、レーザー発振器31と、ミラー32と、集光レンズ33とを備えている。レーザー発振器31は、制御装置(不図示)からの制御信号に基づき、第1印刷層11に吸収性を有する波長のレーザー光Lを所定の照射タイミングで発振する。集光レンズ33は、レーザー発振器31から発振されたレーザー光Lを集光して第1印刷層11に導く。ミラー32は、レーザー発振器31と集光レンズ33との間に配設され、レーザー発振器31から発振されたレーザー光Lの光軸を集光レンズ33に向ける。これにより、図7に示すように、レーザー光Lが照射された第1印刷層11の余剰部分11Bが除去されて、端部11Aが形成される。
 レーザー光を照射する主面は、第1主面10A、第2主面10Bどちらの側でもよいが、図7に示すように第1印刷層11が配置されている面とは反対の、第1主面10A側から照射することで、より不要部分が除去しやすく好ましい。
 レーザートリミングの条件は、次のように設定される。
 レーザー光Lの波長は、第1印刷層11に含まれる着色剤の吸収波長により適宜選択されるが、300~1100nmが好ましく、500~1100nmがより好ましい。
 レーザー光Lの照射間隔は、100μm未満が好ましく、70μm未満がより好ましい。また、スキャン速度は、1000~8000mm/sが好ましく、1000~4000mm/sがより好ましい。照射間隔は、第1印刷層11上を走査される際に第1印刷層11に間欠的に照射されるレーザー光の間隔であり、スキャン速度をレーザー光Lの照射周波数で除することで算出される。
(第2印刷層の積層)
 続いて第1印刷層11上に、第2印刷層13が形成される。
 第2印刷層13は、例えばインクを印刷する方法で形成される。印刷法としては、特に限定はされないが、好ましい方法として、インクジェット法やパッド印刷法などが挙げられ、生産性の観点からインクジェット法がより好ましく、インクジェット法としてはコンティニュアス型のものが好ましい。また上記印刷工程の後に、加熱や光照射による硬化工程を有さないことが好ましい。硬化工程を有さないことで、続くレーザー光の照射により第2印刷層13が除去しやすく、第1印刷層11の損傷を防ぎやすい。また硬化工程を必要としないことから、生産性の面でも利点がある。
 インクとしてはセラミックス焼成体等を含む無機系インクと、染料または顔料のような色料と有機樹脂を含む有機系インク等が使用でき、レーザー光の照射により除去しやすいという観点から好ましくは有機系インクが用いられる。またインクの主成分には熱硬化性や光硬化性でない樹脂が好ましく用いられ、例えば非架橋性樹脂が好ましく用いられる。
 無機系インク、有機系インクとして好適に用いられる材料は、第1印刷層11で説明した材料と同一であるため、ここでの説明は割愛する。
 第2印刷層13に用いられるインクは着色剤が含まれてもよい。第2印刷層13の色は特に限定されないが、第1印刷層11に比べ相対的に明度が高い色が好適にも通られ、着色剤は第2印刷層13のデザインに応じて任意に選択される。特に、明度の高い色とする観点から、第1印刷層11よりカーボンブラックの含有量が少ないか、カーボンブラックを含有しないことが好ましく、酸化チタンなどの白色系材料を含有することが好ましい。
(レーザー照射による第2開口部の形成)
 続いて第2印刷層13にレーザー光が照射されることにより、第1印刷層11が部分的に露出するように第2印刷層13が除去されて、第2開口部14が形成される。
 図8は、レーザー照射装置40の一例を示す模式図である。図8において、レーザー照射装置40は、第2印刷層13に吸収性を有するレーザー光L2を照射して、第2印刷層13にアブレーション加工を施す。
 レーザー照射装置40は、レーザー発振器41と、ミラー42と、集光レンズ43を備えている。レーザー発振器41は、制御装置(不図示)からの制御信号に基づき、第2主面Bの側から、第2印刷層13に向けて、第2印刷層13に吸収性を有する波長のレーザー光L2を所定の照射タイミングで発振する。集光レンズ43は、レーザー発振器41から発振されたレーザー光Lを集光して第2印刷層13に導く。ミラー42は、レーザー発振器41と集光レンズ43との間に配設され、レーザー発振器41から発振されたレーザー光L2の光軸を集光レンズ43に向ける。
 ミラー42は、好ましくはガルバノスキャナ(ガルバノミラー)であり、ガルバノミラーを軸周りに回転させることにより、ガルバノミラーで偏向されたレーザー光L2が第2印刷層13上を走査される
 なお、レーザー光の走査方法はこれに限られず、例えばミラー42と集光レンズを備えたスキャンヘッドが直交2軸方向であるXY方向に走査されるものであってもよいが、ミラー42としてガルバノミラーを用いることで、照射痕20のばらつきを抑え、第2開口部14により形成される模様のカメラなどでの認識性を向上し、また第2開口部14の位置精度をより向上させることができる。
 レーザー光L2の波長は、特に限られず、300nm~1100nmとすることが好ましい。また、レーザー光L2の発振方式は特に限られないが、パルス発振が好ましく、例えばパルス幅が1ns~100nsであることが好ましい。上記範囲であると、アブレーションを効果的に発生させ、第2印刷層13を効率的に除去できる。
 スキャン速度は、100mm/s~8000mm/sとすることが好ましく、1000mm/s~4000mm/sとすることがより好ましい。レーザー光L2の出力は、10W以下であることが好ましい。レーザー光L2のスポット径は、10μm以上、200μm以下であることが好ましい。レーザー光L2の照射間隔は、10μm以上、200μm以下とすることが好ましく、また、スポット径の0.5倍以上、1.3倍以下であることがより好ましく、0.5倍以上、1.0倍以下であることが更に好ましい。レーザー光の照射間隔がスポット径の0.5倍以上であることにより、照射痕20の重なりを抑えて第1印刷層11の損傷を抑制し、第2開口部14において光抜けを抑制する。レーザー光の照射間隔がスポット径の1.0倍以下であることにより、第2印刷層13が除去されずに残ることを抑制できる。
(その他加飾層の形成)
 その他、透明基板10の第1主面10A、または、第1主面10Aおよび第2主面10Bに、防眩層、反射防止層、防汚層といった加飾層を形成してもよい。防眩層、反射防止層、防汚層は、適宜公知の方法によって形成される。防眩層、反射防止層、防汚層の形成順序は特に限られないが、防眩層形成は第1印刷層11の形成の前に、反射防止層の形成は第2開口部14の形成の後に、防汚層の形成は反射防止層の形成の後に実施されることが好ましい。
 以上の工程により、ディスプレイカバー材100が形成される。
(車載用表示装置の製造方法)
 上記製造方法により形成されたディスプレイカバー材100をディスプレイパネル3と貼合することで、表示装置が製造される。ディスプレイパネル3は、ディスプレイカバー材100の第2主面10Bの側に貼合される。この際、第1印刷層11上に、第2開口部14によって形成された模様をアライメントマークとして用いることでディスプレイパネル3との位置合わせを実施する。本実施形態のディスプレイカバー材100は、アライメントマークの位置精度が高く、貼合時の不良を抑制でき、歩留まりを向上できる。
 本開示は、以下の発明を記載するものである。なお、これに限定されるものではない。
(1)第1主面および第2主面を有する透明基板と、前記第2主面上に積層され、第1開口部を有する第1印刷層とを備える、ディスプレイカバー材であって、前記第1印刷層の表面の一部に、第2印刷層が積層され、前記第2印刷層は前記第1印刷層と異なる色を有し、前記第2印刷層は第2開口部を有し、前記第2開口部において、前記第1印刷層が露出しており、前記第2開口部において、前記第1印刷層の表面に複数の照射痕が形成されていることを特徴とする、ディスプレイカバー材。
(2)前記照射痕の間隔は、前記照射痕の直径の1.0倍より大きい、(1)に記載のディスプレイカバー材。
(3) 前記照射痕の間隔は、前記照射痕の直径の2.6倍以下である、(2)に記載のディスプレイカバー材。
(4) 前記照射痕のばらつきは、前記照射痕の直径の0.4倍以下である、(1)~(3)のいずれか1つに記載のディスプレイカバー材。
(5)前記第2開口部における前記第1印刷層の厚みと、前記第2開口部以外における前記第1印刷層の厚みの差が3.0μm以下である、(1)~(4)のいずれか1つに記載のディスプレイカバー材。
(6)前記透明基板は、曲面を有する、(1)~(5)のいずれか1つに記載のディスプレイカバー材。
(7)前記曲面の最小曲率半径が800mm以下である、(6)に記載のディスプレイカバー材。
(8)前記第1印刷層はカーボンブラックを含有し、前記第2印刷層は、カーボンブラックを含有しない、または、カーボンブラックを含有し、前記第2印刷層のカーボンブラック含有量が、前記第1印刷層のカーボンブラック含有量より少ない、(1)~(7)のいずれか1つに記載のディスプレイカバー材。
(9)前記透明基板はガラスである、(1)~(8)のいずれか1つに記載のディスプレイカバー材。
(10)前記第2開口部により形成される模様は、アライメントマークである、(1)~(9)のいずれか1つに記載のディスプレイカバー材。
(11)(9)または(10)に記載のディスプレイカバー材と、ディスプレイとを備える車載用表示装置。
(12)第1主面および第2主面を有する透明基板の、前記第2主面上に、第1開口部を有する第1印刷層を積層することと、前記第1印刷層の表面の一部に、前記第1印刷層と異なる色を有する第2印刷層を積層することと、前記第2印刷層の表面にレーザー光を照射し、前記第2印刷層を除去することで、第2開口部を形成し、前記第2開口部から前記第1印刷層を露出させることと、を含むディスプレイカバー材の製造方法。
(13)前記レーザー光の照射間隔は、前記レーザー光のスポット径の0.5倍以上である、(12)に記載のディスプレイカバー材の製造方法。
(14)前記レーザー光の照射間隔は、前記レーザー光のスポット径の1.0倍以下である、(13)に記載のディスプレイカバー材の製造方法。
(15)前記レーザーの照射の前に加熱または光照射による前記第2印刷層の硬化を実施しない、(12)~(14)のいずれか1つに記載のディスプレイカバー材の製造方法。
(16)前記レーザー光の照射において、前記レーザー光をガルバノスキャナにより走査することを含む、(12)~(15)のいずれか1つに記載のディスプレイカバー材の製造方法。
(17)前記透明基板はガラスであり、前記ディスプレイカバー材の製造方法は、前記第1印刷層を積層することの前に、前記ガラスを加熱し、曲面を形成することをさらに含み、前記第1印刷層および前記第2印刷層は、前記曲面上に積層される、(12)~(16)のいずれか1つに記載のディスプレイカバー材の製造方法。
(18)前記(1)~(10)のいずれか1つに記載のディスプレイカバー材をディスプレイに貼合することを含み、前記ディスプレイを貼合することは、前記第2開口部により形成された模様をアライメントマークとして用い、前記ディスプレイと前記ディスプレイカバー材とを位置合わせすることにより行われる、車載用表示装置の形成方法。
 次に、実施例について説明する。試験例1は比較例であり、試験例2~試験例4は実施例である。
(試験例1)
 透明基板10として、アルミノシリケートガラス(AGC社製Dragontrail(登録商標))を用意した。第1印刷層11は黒色でカーボンブラックを含むインク(東レ社製フォトブラック)を用い、スピンコーターにより6.4μmの厚さに塗布した後、230℃で30分間加熱して硬化させた。第2印刷層13は、白色で酸化チタンを含むインク(マーケム・イマージュ社製MW460)を用い、パッド印刷法により第2開口部14を有する形状を直接形成した。第2印刷層13の形状は、40mm×40mmの四角形であった。第2開口部14は、「AGC」の文字形状とした。
(試験例2~試験例4)
 透明基板10および第1印刷層11の形成条件は例1と同様であった。第2印刷層13は、白色で酸化チタンを含むインク(マーケム・イマージュ社製MW460)を用い、コンティニュアスインクジェット法により印刷された。なお、インクはカーボンブラックを含有せず、印刷後の硬化工程は実施しなかった。第2印刷層13の形状は、40mm×40mmの四角形であった。
 次に、下記条件および表1に示す条件で、第2印刷層13に向けてレーザー光を照射し、第2印刷層13の除去を実施した。第2開口部14は、「AGC」の文字形状とした。
  発振器:ナノ秒パルスレーザ(キーエンス社製MD‐X1520)
  発振方式:パルス発振
  スキャン機構:ガルバノミラー
  光波長:1064nm
  出力:3.0W
  発振周波数:8kHz
  面内方向の走査速度:650mm/s
 以上により作成されたディスプレイカバー材100について、位置精度、照射痕および第1印刷層11の膜厚の評価を実施した。
(位置精度)
 第2開口部14の形成予定位置と、実際に形成された位置のずれを位置精度として評価した。なお、各位置については第1開口部12と第1印刷層11の境界線位置を基準点として評価する。
(照射痕)
 光学顕微鏡(キーエンス社デジタルマイクロスコープVHX6000)により、第2開口部14の表面を撮影した。画像を図9に示す。白変した円形模様を照射痕として、照射痕の直径、照射痕間隔を測長した。ばらつきは、同一座標へのレーザー光の照射を繰り返し行い、その座標に対する誤差の標準偏差から求めた。
(レーザー照射前後における第1印刷層の最大膜厚減少量)
 下記手順によって第2開口部14以外の第1印刷層11の膜厚と、第2開口部14における第1印刷層11の膜厚を比較することで、レーザー光の照射前後における第1印刷層11の最大膜厚減少量を算出した。
(i)第1印刷層11において、一部ガラス面を露出させ、非接触三次元測定装置(三鷹光器社NH-3MAS)を使用して、ステージ走査型レーザプローブ方式により、第1印刷層11および露出させたガラス面を通過するようにレーザプローブを走査することで、第1印刷層11の膜厚を測定した。まず、第2開口部14以外の第1印刷層11において、レーザプローブの走査区間は2mmとし、走査区間における膜厚の平均値を算出した。
(ii)第2開口部における第1印刷層11において、レーザプローブの走査区間は2mmとし、走査区間における最小膜厚値を算出した。
(iii)上記で測定された第2開口部14以外の第1印刷層11の平均膜厚と第2開口部14における最小膜厚値の差を、レーザー光の照射前後における第1印刷層の最大膜厚減少量として採用した。
 以上の結果を下記表1および図9A,図9B,図9Cに示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1および図9A,図9B,図9Cに示すように、第2開口部14をレーザー光の照射により形成した試験例2~試験例4は、パッド印刷により形成した試験例1に比べて、位置精度が向上した。
 更に、レーザー光照射における照射間隔がスポット径の0.5倍以上であり、照射痕間隔が照射痕直径の1.0倍より大きい試験例3においては、照射前後の第1印刷層11の最大膜厚減少量を3.0μm以下にでき、レーザー光照射による第1印刷層11の損傷を抑制できた。
 また、レーザー光照射における照射間隔がスポット径の1.3倍以下であり、照射痕間隔が照射痕直径の2.6倍以下である試験例4においては、第2印刷層13の残り面積を30%未満にでき、第2開口部により模様を形成できた。
 レーザー光照射における照射間隔がスポット径の1.0倍以下であり、照射痕間隔が照射痕直径の2.0倍以下である試験例3においては、第2印刷層13の残り面積が0%にでき、第2開口部による模様がより明確であった。
 本出願は、2022年11月21日出願の日本特許出願(特願2022-185955)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。
 1 ステアリングシャフト
 2 車載用表示装置
 3 ディスプレイパネル
 100 ディスプレイカバー材
 10 透明基板
 10A 第1主面
 10B 第2主面
 11 第1印刷層
 11A 端部
 11B 余剰部分
 12 第1開口部
 13 第2印刷層
 14 第2開口部
 20 照射痕
 31、41 レーザー発振器
 32、42 ミラー
 33、43 集光レンズ
 L、L2 レーザー光
 Lh 水平方向距離
 Lt 厚さ方向距離
 t 膜の平均厚さ
 p  照射痕の間隔
 d  照射痕の直径

Claims (18)

  1.  第1主面および第2主面を有する透明基板と、前記第2主面上に積層され、第1開口部を有する第1印刷層とを備える、ディスプレイカバー材であって、
     前記第1印刷層の表面の一部に、第2印刷層が積層され、
     前記第2印刷層は前記第1印刷層と異なる色を有し、
     前記第2印刷層は第2開口部を有し、前記第2開口部において、前記第1印刷層が露出しており、
     前記第2開口部において、前記第1印刷層の表面に複数の照射痕が形成されている、
    ことを特徴とする、ディスプレイカバー材。
  2.  前記照射痕の間隔は、前記照射痕の直径の1.0倍より大きい、請求項1に記載のディスプレイカバー材。
  3.  前記照射痕の間隔は、前記照射痕の直径の2.6倍以下である、請求項2に記載のディスプレイカバー材。
  4.  前記照射痕のばらつきは、前記照射痕の直径の0.4倍以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載のディスプレイカバー材。
  5.  前記第2開口部における前記第1印刷層の厚みと、前記第2開口部以外における前記第1印刷層の厚みの差が3.0μm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載のディスプレイカバー材。
  6.  前記透明基板は、曲面を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載のディスプレイカバー材。
  7.  前記曲面の最小曲率半径が800mm以下である、請求項6に記載のディスプレイカバー材。
  8.  前記第1印刷層はカーボンブラックを含有し、前記第2印刷層は、カーボンブラックを含有しない、または、カーボンブラックを含有し、前記第2印刷層のカーボンブラック含有量が、前記第1印刷層のカーボンブラック含有量より少ない、請求項1~3のいずれか1項に記載のディスプレイカバー材。
  9.  前記透明基板はガラスである、請求項1~3のいずれか1項に記載のディスプレイカバー材。
  10.  前記第2開口部により形成される模様は、アライメントマークである、請求項1~3のいずれか1項に記載のディスプレイカバー材。
  11.  請求項9に記載のディスプレイカバー材と、ディスプレイとを備える車載用表示装置。
  12.  第1主面および第2主面を有する透明基板の、前記第2主面上に、第1開口部を有する第1印刷層を積層することと、
     前記第1印刷層の表面の一部に、前記第1印刷層と異なる色を有する第2印刷層を積層することと、
     前記第2印刷層の表面にレーザー光を照射し、前記第2印刷層を除去することで、第2開口部を形成し、前記第2開口部から前記第1印刷層を露出させることと、を含むディスプレイカバー材の製造方法。
  13.  前記レーザー光の照射間隔は、前記レーザー光のスポット径の0.5倍以上である、請求項12に記載のディスプレイカバー材の製造方法。
  14.  前記レーザー光の照射間隔は、前記レーザー光のスポット径の1.0倍以下である、請求項13に記載のディスプレイカバー材の製造方法。
  15.  前記レーザー光の照射の前に加熱または光照射による前記第2印刷層の硬化を実施しない、請求項12~14のいずれか1項に記載のディスプレイカバー材の製造方法。
  16.  前記レーザー光の照射において、前記レーザー光をガルバノスキャナにより走査することを含む、請求項15に記載のディスプレイカバー材の製造方法。
  17.  前記透明基板はガラスであり、
     前記ディスプレイカバー材の製造方法は、前記第1印刷層を積層することの前に、前記ガラスを加熱し、曲面を形成することをさらに含み、
     前記第1印刷層および前記第2印刷層は、前記曲面上に積層される、請求項15に記載のディスプレイカバー材の製造方法。
  18.  請求項1に記載のディスプレイカバー材をディスプレイに貼合することを含み、
     前記ディスプレイを貼合することは、前記第2開口部により形成された模様をアライメントマークとして用い、前記ディスプレイと前記ディスプレイカバー材とを位置合わせすることにより行われる、車載用表示装置の形成方法。
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