JP7268765B2 - 曲面に印刷層を有するカバーガラスおよびその印刷方法 - Google Patents
曲面に印刷層を有するカバーガラスおよびその印刷方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7268765B2 JP7268765B2 JP2022007845A JP2022007845A JP7268765B2 JP 7268765 B2 JP7268765 B2 JP 7268765B2 JP 2022007845 A JP2022007845 A JP 2022007845A JP 2022007845 A JP2022007845 A JP 2022007845A JP 7268765 B2 JP7268765 B2 JP 7268765B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass
- printed layer
- cover glass
- ink
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Printing Methods (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Surface Treatment Of Glass (AREA)
Description
1.曲面領域を有するガラスに印刷層を形成する印刷層の形成方法であって、
前記曲面領域に熱硬化性の第1のインクを印刷して第1の印刷層を形成する印刷工程と、
前記印刷層を乾燥する乾燥工程と、を有する印刷層の形成方法。
2.前記乾燥工程の後に、前記第1の印刷層を熱硬化する硬化工程を有する、前記1に記載の印刷層の形成方法。
3.前記第1の印刷層に第2のインクを印刷して第2の印刷層を形成する印刷工程と、を有する前記1または2に記載の印刷層の形成方法。
4.前記第2のインクは熱硬化性のインクである、前記1~3のいずれか1に記載の印刷層の形成方法。
5.前記第1のインクは光透過性を有するインクである、前記1~4のいずれか1に記載の印刷層の形成方法。
6.前記第2のインクは光遮蔽性を有するインクである、前記1~4のいずれか1に記載の印刷層の形成方法。
7.前記乾燥工程はランプヒータによって行われる、前記1~6のいずれか1に記載の印刷層の形成方法。
8.前記硬化工程は、乾燥炉内で行われる、前記1~7の印刷層の形成方法。
9.前記ガラスはカバーガラスである、前記1~8の印刷層の形成方法。
10.熱硬化性の第1のインクによって印刷層が形成された曲面領域を有するガラスであって、
前記印刷層は前記曲面領域に形成され、
前記印刷層は第1の印刷層と第2の印刷層を有し、
前記第1の印刷層と前記第2の印刷層は異なる可視光透過率を有し、
前記第1の印刷層は前記第2の印刷層よりも可視光透過率が高く、
前記第1の印刷層の膜厚は、前記曲面領域で一定もしくは色ムラが生じない範囲である、ガラス。
11.前記第1の印刷層の可視光透過率が1%以下である、前記10に記載のガラス。
12.前記第2の印刷層の可視光透過率が0.01%以下である、前記10に記載のガラス。
13.前記ガラスは、化学強化ガラスである、前記10に記載のガラス。
14.前記ガラスは複曲ガラスである、前記10に記載のガラス。
15.前記ガラスは、前記印刷層が形成された面の反対側の面に、反射防止膜が形成された、前記9~14のいずれか1に記載のガラス。
「平坦領域」とは、平均曲率半径が10000mm超である部分を意味する。
「曲面領域」とは、平均曲率半径が10000mm以下である部分を意味する。
本発明のカバーガラスについて、図1aおよび図1bを参照して説明する。
図1aは、本実施形態のカバーガラス10を説明するための図である。図1aに示すように、本実施形態のカバーガラス10は、第1面11と、第1面11に対向する第2面12と、第1面11と第2面12を接続する端面13を有するガラス板状体10aからなる。カバーガラス10は印刷層を有し、本明細書におけるガラス板状体10aとは、端面13の厚さに比べて、第1面11および第2面12の長手方向、あるいは短手方向の長さが大きい板状体であることを意味する。さらに本実施形態のカバーガラス10は曲面領域を有するため、平板状の板ガラスを意味するものではない。
カバーガラス10は、大きいサイズの板ガラスを小さく切断し、切削、研磨の各工程を経たガラスを、化学強化や物理強化等の強化処理をすることによって形成される。板ガラスの切断方法としては、例えばダイヤモンドブレードによる切断のほか、スクライブ割断法やレーザー切断法などを用いて実施することができる。カバーガラス10の強度を高めたい場合はカバーガラス10の表層部を化学強化することが好ましく、より好ましくは表層部の全てを化学強化することが好ましい。切削加工又は研磨加工を施す工具としては砥石を用いてもよく、また砥石の他に、布、皮、ゴム等からなるバフやブラシ等を用いてもよい。その際、酸化セリウム、アルミナ、カーボランダム、コロイダルシリカ等の研磨剤を用いてもよい。中でも寸法安定性の観点から、研磨具としては砥石を用いることが好ましい。
カバーガラス10は、透明度の高いガラスによって構成されている。カバーガラス10として用いられるガラスの材料として、多成分系の酸化物ガラスを用いてもよい。
本発明の製造方法により製造される化学強化ガラスは、ガラス表面にイオン交換により形成された圧縮応力層を有する。イオン交換法は、ガラスの表面をイオン交換し、圧縮応力が残留する表面層を形成する。具体的には、ガラス転移点以下の温度でイオン交換することにより、ガラス板表面のイオン半径が小さなアルカリ金属イオン(例えば、Liイオン及び/またはNaイオン)をイオン半径のより大きい他のアルカリイオン(例えば、Naイオン及び/またはKイオン)に置換する。これにより、ガラスの表面に圧縮応力が残留し、ガラスの強度が向上する。
次に、印刷層について説明する。
なお、本明細書において、印刷層とは、隠蔽性や美観性を付与できる層をいい、例えば、光透過層としてカバーガラス10に印刷される。
L/Pは0.5以上が好ましい。下限値以上であると、遮光性を求める印刷などに適した厚さや印刷品質が得られ、良好な印刷層が得られる。L/Pは0.6以上がより好ましく、0.8以上がさらに好ましい。
<熱硬化>
カバーガラスの曲面領域に設けられた印刷層が平坦領域と同等、もしくは色ムラが生じない範囲に制御されているので、ガラス内に入射する入射光の反射位相を揃えることができるため、人間の目には印刷層の界面における色ムラがなくなる。またカバーガラスと印刷層の境界の色彩差が小さくなり、目立たなくなることで外観品質が向上する。
有機ガラスや合成樹脂等を用いる場合、同種・異種問わず重ねられた基材で構成されていてもよく、基材間に各種接着層が挿入されていてもよい。
カバーガラスとして無機ガラスを用いる場合、化学強化処理、物理強化処理のいずれを行ってもよいが、化学強化処理を行うことが好ましい。上述のような比較的、薄い無機ガラスを強化処理する場合、化学強化処理が適切である。
印刷層を形成するインクは、無機系でも有機系であってもよい。無機系のインクとしては、例えば、SiO2、ZnO、B2O3、Bi2O3、Li2O、Na2OおよびK2Oから選択される1種以上、CuO、Al2O3、ZrO2、SnO2およびCeO2から選択される1種以上、Fe2O3およびTiO2からなる組成物であってもよい。
熱硬化性樹脂材料を用いて印刷層を形成する場合、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂(ユリア樹脂)、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂等、アクリル樹脂が使用可能である。
そのため、カバーガラスと印刷層の境界の色彩差が自然に小さくなり、色彩差が目立たなくなる。
本発明のカバーガラス10の印刷層は、このカバーガラス10が用いられる物品の模様を構成し、物品の意匠性を向上させるものでもよい。
赤外線透過インクは赤外線透過インク固形分19質量% 粘度CP5.7のインクを使用した。赤外線透過インクをタンク内に導入し、インクジェットヘッド内を含めてインクを循環させると共に、インクがヘッドから落ちてこないように循環系内の圧力制御を行った。カバーガラスに赤外線透過インクを塗布する部分をインクジェットヘッドに対向するように移動させながら液体時の膜厚が15μmになるようにインクを吐出することで印刷した。
黒色インクは、黒色インク固形分25質量% 粘度CP9.5のものを使用した。乾燥時はカバーガラスを水平方向に移動することでムラなく乾燥が進むようにした。次いで乾燥した黒色インクをタンク内に導入し、液体時の膜厚が20μmとしたほかは、赤外線透過インクと同じ条件で印刷した。
具体的には、照度1000ルクスの照明下、ガラスと判定者の目との距離を50cmとし、光源直下に実施例、比較例で作成したサンプルを置き、45°の角度から目視で検査した際にガラス表面に色ムラが認められない場合を○、色ムラがある場合を×とした。
Claims (6)
- 熱硬化性の第1のインクによって印刷層が形成された曲面領域を有するガラスであって、
前記印刷層は前記曲面領域に形成され、
前記印刷層は第1の印刷層と第2の印刷層を有し、
前記第1の印刷層と前記第2の印刷層は異なる可視光透過率を有し、
前記第1の印刷層は前記第2の印刷層よりも可視光透過率が高く、
前記第1の印刷層の可視光透過率が1%以下であり、
前記第1の印刷層の膜厚は、前記曲面領域で一定である、ガラス。 - 前記第1の印刷層は赤外線透過層であり、前記第2の印刷層は光遮蔽層である、請求項1に記載のガラス。
- 前記第2の印刷層の可視光透過率が0.01%以下である、請求項1に記載のガラス。
- 前記ガラスは、化学強化ガラスである、請求項1に記載のガラス。
- 前記ガラスは複曲ガラスである、請求項1に記載のガラス。
- 前記ガラスはカバーガラスである、請求項1に記載のガラス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022007845A JP7268765B2 (ja) | 2018-06-13 | 2022-01-21 | 曲面に印刷層を有するカバーガラスおよびその印刷方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018113014A JP7127375B2 (ja) | 2018-06-13 | 2018-06-13 | 曲面に印刷層を有するカバーガラスおよびその印刷方法 |
JP2022007845A JP7268765B2 (ja) | 2018-06-13 | 2022-01-21 | 曲面に印刷層を有するカバーガラスおよびその印刷方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018113014A Division JP7127375B2 (ja) | 2018-06-13 | 2018-06-13 | 曲面に印刷層を有するカバーガラスおよびその印刷方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022058713A JP2022058713A (ja) | 2022-04-12 |
JP7268765B2 true JP7268765B2 (ja) | 2023-05-08 |
Family
ID=87888995
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022007845A Active JP7268765B2 (ja) | 2018-06-13 | 2022-01-21 | 曲面に印刷層を有するカバーガラスおよびその印刷方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7268765B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015166874A1 (ja) | 2014-04-28 | 2015-11-05 | 旭硝子株式会社 | 窓枠付き車両窓部材およびその製造方法 |
JP2017048090A (ja) | 2015-09-03 | 2017-03-09 | 旭硝子株式会社 | カバーガラス及びその製造方法、並びに携帯情報端末 |
WO2017082199A1 (ja) | 2015-11-12 | 2017-05-18 | 旭硝子株式会社 | 印刷層付き板及びこれを用いた表示装置、並びに機能層付き車載表示装置用ガラス |
JP2020533703A (ja) | 2017-09-12 | 2020-11-19 | コーニング インコーポレイテッド | 装飾的なガラス上にタッチパネルを有するディスプレイ用のデッドフロントおよび関連する方法 |
-
2022
- 2022-01-21 JP JP2022007845A patent/JP7268765B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015166874A1 (ja) | 2014-04-28 | 2015-11-05 | 旭硝子株式会社 | 窓枠付き車両窓部材およびその製造方法 |
JP2017048090A (ja) | 2015-09-03 | 2017-03-09 | 旭硝子株式会社 | カバーガラス及びその製造方法、並びに携帯情報端末 |
WO2017082199A1 (ja) | 2015-11-12 | 2017-05-18 | 旭硝子株式会社 | 印刷層付き板及びこれを用いた表示装置、並びに機能層付き車載表示装置用ガラス |
JP2020533703A (ja) | 2017-09-12 | 2020-11-19 | コーニング インコーポレイテッド | 装飾的なガラス上にタッチパネルを有するディスプレイ用のデッドフロントおよび関連する方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2022058713A (ja) | 2022-04-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7124065B2 (ja) | デッドフロントガラスのための触覚エレメントおよびその製造方法 | |
JP7155582B2 (ja) | 開口部材の製造方法、加工部材の製造方法及び板状部材 | |
US20180257978A1 (en) | Plate with print layer, display device using same, and glass with functional layer for in-vehicle display devices | |
KR102597034B1 (ko) | 냉간-형성 유리 물품 및 그의 조립 방법 | |
US10843497B2 (en) | Plate with printed layer, manufacturing method thereof, and display device | |
JP7127375B2 (ja) | 曲面に印刷層を有するカバーガラスおよびその印刷方法 | |
CN109204168B (zh) | 附着有装饰层的透明板及显示装置 | |
US10766803B2 (en) | Method for producing bent glass article, and bent glass article | |
JP7432297B2 (ja) | 表示装置、および、印刷層付き板の製造方法 | |
CN114650653A (zh) | 具有表面装饰效果及辅助定位能力的显示基体 | |
CN113950461A (zh) | 装饰性玻璃元件及其生产方法 | |
JP7268765B2 (ja) | 曲面に印刷層を有するカバーガラスおよびその印刷方法 | |
WO2018117122A1 (ja) | 印刷層付き板、カバー部材および表示装置 | |
WO2018097068A1 (ja) | 成形体シート、成形体小片及び成形体シートの製造方法 | |
JP7302649B2 (ja) | 車載用表示装置用カバーガラス及び車載用表示装置 | |
WO2024111546A1 (ja) | ディスプレイカバー材、車載用表示装置、ディスプレイカバー材の製造方法及び車載用表示装置の製造方法 | |
JP6583371B2 (ja) | 屈曲ガラス物品の製造方法 | |
Tamada et al. | Technology trend of cover glass for automotive displays |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220121 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220121 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20221017 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221025 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221220 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230322 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230404 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7268765 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |