WO2024105776A1 - 光ファイバカプラ、光ファイバカプラの製造方法、及び光合分波方法 - Google Patents

光ファイバカプラ、光ファイバカプラの製造方法、及び光合分波方法 Download PDF

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Abstract

光ファイバカプラ(1)は、研磨面(14)を側面(15)に有し、研磨面(14)を含む部分において第1曲率半径(Rlv)で曲げられている光ファイバ(10)と、研磨面(14)に接合する研磨面(24)を側面(25)に有し、研磨面(24)を含む部分において光ファイバ(10)の第1曲率半径(Rlv)よりも大きい第2曲率半径(Rbr)で曲げられている光ファイバ(20)とを備える。

Description

光ファイバカプラ、光ファイバカプラの製造方法、及び光合分波方法
 本開示は、光ファイバカプラ、光ファイバカプラの製造方法、及び光合分波方法に関する。
 道路の拡幅工事などの種々の工事に伴う光ファイバのルート変更などにより、屋外に敷設されている光ファイバを一時的に切断することがある。光ファイバを切断すると通信サービスが一時的に停止するため、光ファイバを切断することなく当該光ファイバの経路を分岐させる或いは他の経路と合流させる技術が求められている。非特許文献1は、この技術に関連する文献であり、側面研磨法を用いた光ファイバカプラの製造について検討している。
T. Uematsu, K. Noto, H. Iida, H. Hirota, and K. Katayama, "Optical Coupling Technique Based on Fiber Side-polishing Without Service Interruption", IEEE Photon. Technol. Lett. vol. 34, no. 19, pp.1042-1045, Oct. 2022.
 説明の便宜上、ネットワークに既に敷設された光ファイバを現用光ファイバと称する。また、現用光ファイバに新たに接続される光ファイバを分岐ファイバと称する。現用光ファイバは、共同溝や架空線などのネットワークを構築する設備に敷設されている。敷設場所は屋内、屋外の何れでもよい。また、現用光ファイバは、ネットワークの光通信に既に使用されていてもよく、敷設された状態で使用されていなくてもよい。
 ネットワークに既に敷設された光ファイバは、十分に引き出すことが困難である。従って、現用光ファイバに対して非特許文献1の技術を適用する場合、光ファイバ側面の研磨作業は、電柱上の高所やマンホール内の狭所などの作業空間が限られた場所で行うことが多くなる。このような場所での分岐作業は作業者の負担を増大させやすい。
 本開示は上述の事情を鑑みて成されたものであり、光ファイバの分岐又は合流作業における作業者の負担を軽減することが可能な光ファイバカプラ、光ファイバカプラの製造方法、及び光合分波方法の提供を目的とする。
 本開示の一態様に係る光ファイバカプラは、第1研磨面を側面に有し、前記第1研磨面を含む部分において第1曲率半径で曲げられている第1光ファイバと、前記第1研磨面に接合した第2研磨面を側面に有し、前記第2研磨面を含む部分において前記第1曲率半径よりも大きい第2曲率半径で曲げられている第2光ファイバとを備える。
 本開示の一態様に係る光ファイバカプラの製造方法は、第1曲率半径で曲げられた第1光ファイバの側面に形成された第1研磨面と、前記第1曲率半径よりも大きい第2曲率半径で曲げられた前記第2光ファイバの側面に形成された第2研磨面とを接合させる。
 本開示の一態様に係る光合分波方法は、第1曲率半径で曲げられた第1光ファイバの側面に形成された第1研磨面と、前記第1曲率半径よりも大きい第2曲率半径で曲げられた前記第2光ファイバの側面に形成された第2研磨面とを接合させる。
 本開示によれば、光ファイバの分岐又は合流作業における作業者の負担を軽減することが可能な光ファイバカプラ、光ファイバカプラの製造方法、及び光合分波方法を提供することができる。
図1Aは、本開示の実施形態に係る光ファイバカプラの断面図である。 図1Bは、本実施形態に係る光ファイバカプラの断面図である。 図2Aは、本実施形態に係る研磨装置の一例を示す斜視図である。 図2Bは、図2Aに示す治具の断面図である。 図3は、100%の結合効率を得るために必要なコア間隔の曲率半径依存性を示すグラフである。 図4は、結合効率の研磨損失依存性を示すグラフである。
 以下、本開示の実施形態に係る光ファイバカプラ、光ファイバカプラの製造方法、及び光合分波方法について説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
 まず、本実施形態に係る光ファイバカプラ1について説明する。図1A及び図1Bは、光ファイバカプラ1の断面図である。図1Aに示すように、光ファイバカプラ1は、光ファイバ(第1光ファイバ)10と、光ファイバ(第2光ファイバ)20とを備えている。これらの断面図は、光ファイバ10の中心軸10aと光ファイバ20の中心軸20aを含む。
 光ファイバ10は、例えば上述の現用光ファイバであり、ネットワーク(図示せず)に既に敷設されている。光ファイバ10は、コア(第1コア)11と、クラッド(第1クラッド)12と、被覆(第1被覆)13とを備えている。光ファイバ10は、シングルモード光ファイバ又はマルチモード光ファイバである。
 光ファイバ20は、例えば上述の分岐ファイバであり、ネットワーク(図示せず)の追加経路として光ファイバ10に新たに接続する。光ファイバ20は、コア(第2コア)21と、クラッド(第2クラッド)22と、被覆(第2被覆)23とを備えている。光ファイバ20も、シングルモード光ファイバ又はマルチモード光ファイバである。
 光ファイバ10は、研磨面(第1研磨面)14を側面15に有する。研磨面14は、側面15の研磨によって形成される。この研磨加工は、例えば後述の研磨装置30(図2A参照)によって遂行することができる。この研磨加工により、研磨面14において被覆13が除去され、クラッド12の一部が残存する。ここで、研磨面14からコア11までのクラッド12の厚さの最小値を、残存クラッド厚(第1残存クラッド厚)dlvと定義する。
 光ファイバ10と同様に、光ファイバ20は、研磨面(第2研磨面)24を側面25に有する。研磨面24は、側面25の研磨によって形成される。この研磨加工も、例えば後述の研磨装置30によって遂行することができる。この研磨加工により、研磨面24において被覆23が除去され、クラッド22の一部が残存する。ここで、研磨面24からコア21までのクラッド22の厚さの最小値を、残存クラッド厚(第2残存クラッド厚)dbrと定義する。
 光ファイバ10は、少なくとも研磨面14を含む部分において曲率半径(第1曲率半径)Rlvで曲げられている。研磨面14は、曲率半径Rlvで曲げられた状態に置かれた光ファイバ10の側面15への研磨によって形成される。従って、光ファイバ10が曲率半径Rlvで曲げられた状態で、研磨面14は、光ファイバ10の長手方向に延びる楕円状の平面を形成する。
 光ファイバ20は、少なくとも研磨面24を含む部分において曲率半径(第2曲率半径)Rbrで曲げられている。研磨面24は、曲率半径Rbrで曲げられた状態に置かれた光ファイバ20の側面25への研磨によって形成される。従って、光ファイバ20が曲率半径Rbrで曲げられた状態で、研磨面24は、光ファイバ20の長手方向に延びる楕円状の平面を形成する。
 研磨面14と研磨面24は、接合の際、図1Bに示すように、厚さsの屈折率整合剤2が研磨面14と研磨面24の間に設けられる。屈折率整合剤2の屈折率は、クラッド12及びクラッド22の各屈折率よりも小さい。これにより挿入損失の増加が抑制される。
 研磨面14と研磨面24の接合により、コア11とコア21は、コア間隔d(図1B参照)を置いて互いに位置することになる。コア間隔dは、コア11とコア21の最小間隔であり、クラッド12の残存クラッド厚dlvと、クラッド22の残存クラッド厚dbrと、屈折率整合剤2の厚さsの総和である。
 光ファイバ20の曲率半径Rbrは、光ファイバ10の曲率半径Rlvよりも大きい。換言すれば、式(1)で表すように、曲率半径Rlvは曲率半径Rbrよりも小さい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
式(1)を満たす限り、曲率半径Rlvと曲率半径Rbrの各値は任意に設定できる。例えば曲率半径Rlvは0.25mである。一方、曲率半径Rbrは例えば1mである。
 ここで、曲率半径Rlvと曲率半径Rbrについて説明する。
 コア11とコア21の間の結合係数をc、コア11とコア21の間の実効作用長をLとする。結合効率(分岐効率)ηは
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
と表すことができる。実効作用長Lは、Rlv=Rbrの場合、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
と表される。一方、Rlv≠Rbrの場合は、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004
と表される。なお、aはコア11とコア21の直径、νは伝搬モードに関するパラメータで、光の波長をλ、光ファイバ10、20の実効屈折率をneff、クラッド12、22の屈折率をnclとすると、以下の式で表すことができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000005
 Rlv<Rbrの場合に式(4)から得られる実効作用長Lの値は、Rlv=Rbrの場合に式(3)から得られる実効作用長Lの値よりも大きい。つまり、Rlv<Rbrを満たす場合、Rlv=Rbrの場合よりも実効作用長Lを長くすることができる。
 一方、結合係数cはコア間隔dが広いほど減少する。従って、実効作用長Lが一定である場合、結合効率ηは、コア間隔dが広いほど減少してしまう。しかしながら、コア間隔dを広げても、実効作用長Lを長くすることによって、結合効率ηの減少分を補償することができる。上述の通り、実効作用長LはRlv<Rbrの条件を課すことによって長くなる。つまり、光ファイバ20の曲率半径Rbrを、光ファイバ10の曲率半径Rlvよりも大きく設定することによって、100%の結合効率ηを維持しつつ、コア間隔dを広げることができる。コア間隔dを広げることができるため、後述する研磨損失の増大を抑制できる。
 次に、本実施形態に係る光ファイバカプラ1の製造方法及び光合分波方法について説明する。図2Aは、本実施形態に係る研磨装置30の一例を示す斜視図である。図2Bは、図2Aに示す治具32の断面図である。図2Aに示すように、研磨装置30は、研磨台31と、治具32とを備える。
 研磨台31は平坦な上面31aを有し、この上面31aには研磨シート33が載置される。治具32は、研磨台31の上面31aに対向する底面32aを有し、この底面32aには、半径Rで湾曲したV溝34が形成されている。半径Rは、曲率半径Rlvよりも僅かに小さい。なお、研磨台31及び治具32の材質は、例えばガラスである。
 図2Aに示すように、V溝34は、底面32aからの深さが底面32aの中央付近で最も浅くなるように形成されている。また、図2Bに示すように、このV溝34の最小深さは、V溝34に装着された光ファイバ10の一部が長さ(便宜上、研磨面長さと称する)Wだけ底面32aから露出する値に設定される。
 研磨装置30を用いた光ファイバ10の研磨加工は、光ファイバ10に光ファイバ20を接続する現場で行われる。まず、研磨前の準備工程として、光ファイバ10からの漏洩光を測定する状態を準備する。具体的には、光ファイバ10にレーザ光(便宜上、伝播光と称する)が伝播している状態で光ファイバ10に曲げを付与し、曲げられた部分から漏洩するレーザ光(便宜上、漏洩光と称する)の強度を光強度計(図示せず)によって測定する。
 上述の通り、光ファイバ10は現用光ファイバである。従って、光ファイバ10を伝播する光は、そのネットワークを伝播する通信光又は所定の光源を用いて導入された疑似的な通信光である。何れの場合も、通信に影響を与えない程度の損失が生じる曲げを光ファイバ10に付与し、曲げられた部分からの漏洩光の強度測定を、研磨が終了するまで行う。
 次に、治具32のV溝34内に光ファイバ10を固定する。光ファイバ10がV溝34に固定されると、光ファイバ10の側面15の一部が治具32の底面32aから露出する(図2B参照)。
 次に、側面15の一部が治具32の底面32aから露出した状態で、治具32の底面32aを、研磨台31に載置した研磨シート33に対向させる。その後、治具32の底面32aから露出した光ファイバ10の側面15を研磨シート33に押し当てて研磨する。
 側面15の研磨は、漏洩する通信光の強度を監視しながら行われる。研磨が進むと、研磨面がコア11に近づき(即ち残存クラッド厚dlvが減少し)、測定中の漏洩光の強度が徐々に減少する。そして、漏洩光の強度が所定の値に達したときに、研磨を終了し、曲げを解放する。これら一連の工程により研磨面14の形成が完了する。
 残存クラッド厚dbrを有する光ファイバ20の研磨面24も、上述した工程と同様の工程を経て形成される。但し、研磨面24は、曲率半径Rbrよりも僅かに小さい半径Rを持つV溝34が形成された治具32を用いて、工場等の遠隔地で予め形成される。
 研磨面14と研磨面24のうちの一方には、液状の屈折率整合剤2が塗布される。なお、屈折率整合剤2は固形のものでも用いてもよい。この場合、屈折率整合剤2は研磨面14と研磨面24の間に挿入され、両研磨面によって挟まれる。
 次に、研磨面14と研磨面24を互いに対向させ、研磨面14と研磨面24を接合する。研磨面14と研磨面24が接合すると、光ファイバ10は、少なくとも研磨面14を含む部分において、曲率半径Rlvで曲げられた状態を維持する。同様に、光ファイバ20も、少なくとも研磨面24を含む部分において、光ファイバ20が曲率半径Rbrで曲げられた状態を維持する。
 光ファイバ10と光ファイバ20の接合部分は、所定のケーシング(図示せず)に収容される。ケーシング(図示せず)は、光ファイバ10と光ファイバ20の接合部分を保護する。
 なお、研磨面14と研磨面24を接合する前に、研磨面14と研磨面24を互いに接触させた状態で、所望の結合効率ηが得られるまで両者を相対移動させてもよい。結合効率ηは、研磨前後の漏洩光の強度変化を比較することによって算出できる。
 このように、研磨面14を形成するための光ファイバ10の研磨加工は、ネットワークの工事現場で行われる。工事現場は、例えば、電柱上の高所やマンホール内の狭所であり、作業空間が限られていることが多い。従って、工事現場に導入される研磨装置30も小型且つ軽量なものが望まれる。
 本実施形態に係る光ファイバカプラ1の製造方法では、研磨面14を形成する際、光ファイバ10が曲率半径Rlvで曲げられた状態で治具32に保持されている。上述の通り、この曲率半径Rlvは曲率半径Rbrよりも小さい。例えば曲率半径Rlvは0.25mであり、曲率半径Rbrは例えば1mである。この場合、治具32の長さは、研磨面24の形成に用いる治具の長さよりも1/4程度となり、治具32は小型化する。その結果、研磨装置30も小型化且つ軽量化し、工事現場において研磨作業に携わる作業者の負担を軽減することができる。
 一方、光ファイバ20の研磨加工は予め工場等の遠隔地で行われる。光ファイバ10の研磨加工と異なり、光ファイバ20は工場内の研磨装置(図示せず)を用いて研磨される。工場に設置された研磨装置は、工事現場に導入される研磨装置30と異なり、時間や作業空間に囚われることなく精密な加工が可能である。
 従って、光ファイバ20の研磨面24における残存クラッド厚dbrは、研磨面14における残存クラッド厚dlvよりも小さい値を設定してもよい。この設定により、残存クラッド厚dlvに余裕が生まれ、所望の分岐比を得るための研磨加工の精度が緩和される。従って、研磨作業に携わる作業者の負担が更に軽減される。
 図3は、解析結果の一例として、100%の結合効率η(即ち、式(2)においてcL=π/2)を得るために必要なコア間隔dの曲率半径依存性を示すグラフである。図中の実線、点線、及び破線は、それぞれ曲率半径Rbrが0.25m、0.5m、及び1mである場合に曲率半径Rlvを変化させたときのコア間隔dの変化を示す。二点鎖線は、曲率半径Rbrと曲率半径Rlvを等しく変化させたときのコア間隔dの変化を示す。
 図3の解析では、コア11とコア21の各半径を4.2μmに設定した。光ファイバ10のコア11とクラッド12の屈折率差を0.31%に設定した。これは、光ファイバ20についても同一である。また、光の波長は1260nmを想定した。
 図3の結果は、曲率半径Rlvが一定の場合、曲率半径Rbrが増加するほどコア間隔が拡大することを示している。従って、曲率半径Rlvを変えることなく、曲率半径Rbrのみ増加させることで、コア間隔dを拡大させることができる。
 曲率半径Rlvと曲率半径Rbrを等しく減少させた場合、コア間隔dが極端に狭くなってしまう。つまり、この場合は残存クラッド厚dlv、dbrの合計値を減少させなければならない。しかしながら、各残存クラッド厚の減少は逆に、各コアに対する研磨面の接近によって生じる挿入損失(いわゆる研磨損失)を増大させてしまう。また、研磨面14と研磨面24の研磨精度(例えば、表面粗さや平行度)が低い場合は、必要なコア間隔dを確保できず、結合効率ηが悪化する可能性が高まる。
 本実施形態は上述の問題を改善する。即ち、曲率半径Rbrを曲率半径Rlvよりも大きな値に設定することによって、コア間隔dを拡大させる。その結果、研磨損失の増大と結合効率ηの悪化を抑制することできる。
 図4は、屈折率整合剤の厚さsと残存クラッド厚dbrの和を1μmと想定したときの、結合効率ηの研磨損失依存性を示すグラフである。図中の実線、破線、及び二点鎖線は、それぞれ曲率半径Rbrが1m、0.5m、及び0.25mである場合に研磨損失を変化させたときの結合効率ηの変化を示す。なお、何れの場合も、曲率半径Rlvは0.25mである。従って、実線及び破線はそれぞれ、本実施形態の第1解析例及び第2解析であり、曲率半径Rbrが曲率半径Rlvよりも大きい。また、二点鎖線は本実施形態に対する比較例であり、曲率半径Rlvと曲率半径Rbrが等しい。
 図4に示す結合効率ηは、非特許文献1と同様の方法で、研磨損失の残存クラッド厚dlv依存性を求め、更に、コア間隔dの研磨損失依存性を求めることによって算出される。図4の解析で想定した光ファイバの諸特性は、図3の解析で採用したものと同一である。更に、研磨面14の粗さの標準偏差を0.2μm、最小自己相関長さを3.0μmとした。
 図4は、研磨損失が同一の場合、実線及び破線で示す各解析例の結合効率ηが、2点鎖線で示す比較例の結合効率ηよりも高いことを示している。また、第1解析例(即ち、曲率半径Rlvが0.25m且つ曲率半径Rbrが1mの場合)、最も結合効率ηが高い。更に、第1解析例及び第2解析例の何れでも、結合効率100%を得るために必要な研磨損失が従来の0.5dBから0.35dBに低減していることが判る。
 このように、本実施形態によれば、互いに接合される2本の光ファイバの曲率半径を変えることによって、上述の研磨損失の増大を抑えつつ、結合効率(分岐効率)の低下を抑えることができる。
 なお、本開示は上述の実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含む。
1 光ファイバカプラ
2 屈折率整合剤
10 光ファイバ(第1光ファイバ)
11 コア(第1コア)
12 クラッド(第1クラッド)
13 被覆(第1被覆)
14 研磨面(第1研磨面)
15 側面
20 光ファイバ(第2光ファイバ)
21 コア(第2コア)
22 クラッド(第2クラッド)
23 被覆(第2被覆)
24 研磨面(第2研磨面)
25 側面
30 研磨装置
31 研磨台
32 治具
33 研磨シート
34 V溝
d コア間隔
lv 残存クラッド厚(第1残存クラッド厚)
br 残存クラッド厚(第2残存クラッド厚)
br 曲率半径(第2曲率半径)
lv 曲率半径(第1曲率半径)
η 結合効率(分岐効率)
 

Claims (8)

  1.  第1研磨面を側面に有し、前記第1研磨面を含む部分において第1曲率半径で曲げられている第1光ファイバと、
     前記第1研磨面に接合した第2研磨面を側面に有し、前記第2研磨面を含む部分において前記第1曲率半径よりも大きい第2曲率半径で曲げられている第2光ファイバと、
    を備える
    光ファイバカプラ。
  2.  前記第1光ファイバはネットワークに既に敷設された光ファイバであり、
     前記第2光ファイバは前記第1光ファイバに新たに接合する光ファイバである
    請求項1に記載の光ファイバカプラ。
  3.  前記第2研磨面における残存クラッド厚は、前記第1研磨面における残存クラッド厚よりも小さい
    請求項1又は2に記載の光ファイバカプラ。
  4.  第1曲率半径で曲げられた第1光ファイバの側面に形成された第1研磨面と、前記第1曲率半径よりも大きい第2曲率半径で曲げられた第2光ファイバの側面に形成された第2研磨面とを接合させる
    光ファイバカプラの製造方法。
  5.  前記第1研磨面と前記第2研磨面の接合前に、所定の結合効率が得られるまで前記第1研磨面と前記第2研磨面を互いに接触させた状態で相対移動させる
    請求項4に記載の光ファイバカプラの製造方法。
  6.  前記第1光ファイバはネットワークに既に敷設された光ファイバであり、
     前記第2光ファイバは前記ネットワークの追加経路として前記第1光ファイバに新たに接続する光ファイバである
    請求項4又は5に記載の光ファイバカプラの製造方法。
  7.  前記第1研磨面を、前記第1光ファイバが敷設された場所での前記第1光ファイバの前記側面の研磨によって形成する
    請求項4に記載の光ファイバカプラの製造方法。
  8.  第1曲率半径で曲げられた第1光ファイバの側面に形成された第1研磨面と、前記第1曲率半径よりも大きい第2曲率半径で曲げられた第2光ファイバの側面に形成された第2研磨面とを接合させる
    光合分波方法。
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