WO2023282307A1 - 回転電機用の冷却部材、回転電機、回転電機用の冷却部材の製造方法 - Google Patents

回転電機用の冷却部材、回転電機、回転電機用の冷却部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

回転電機用の冷却部材であって、冷媒流入孔を形成する第1部位と、冷媒流出孔を形成する第2部位と、外部に連通することなく冷媒流入孔と冷媒流出孔とを連通する冷媒路を形成する第3部位と、を備え、第3部位は、冷媒路において、冷媒の流れに対して垂直な第1方向にそれぞれ立設される複数の第1柱部と、第1方向にそれぞれ突設される複数の突部とを備え、冷媒路に暴露する複数の第1柱部の表面及び突部の表面に冷媒が接する、冷却部材が開示される。

Description

回転電機用の冷却部材、回転電機、回転電機用の冷却部材の製造方法
 本開示は、回転電機用の冷却部材、回転電機、及び回転電機用の冷却部材の製造方法に関する。
 径方向内側の円筒状の壁部と径方向外側の円筒状の壁部との間に径方向の柱部を設けた流路構造が知られている。
独国特許公開第102009047215号公報
 上記の従来技術のような、柱部を複数有する流路構造は、柱部の外周面が冷媒路に接するので、熱交換が可能な表面積を効率的に増加できる点で有利である。このような、柱部を複数有する流路構造においては、冷媒の流れに偏りが生じない配置で各柱部を形成することが、冷媒路における各位置での冷却性能の均一化を図る観点から有用となる。例えば、各柱部は、冷媒の流れに対して垂直に立設されるので、流れを妨げることになるが、冷媒路において柱部が局所的に少ない部分があると、当該部分に冷媒が多く流れ、冷媒の流れに偏りが生じやすくなる。
 しかしながら、製造上の各種制約により、製造要件を満たすように、冷媒の流れに偏りが低減される配置で冷媒路に各柱部を配置することが難しい。例えば、冷媒路用の中空部を形成するために崩壊性中子を利用する場合、崩壊性中子は、当該柱部を形成するための径方向の貫通孔を有するように成形される。しかしながら、圧力を付与して成形する種の崩壊性中子の場合、崩壊性中子の一ピースに、このような径方向の貫通孔を自由に設定することは難しい。
 そこで、1つの側面では、本開示は、柱部を複数有する流路構造において、製造要件を満たしつつ、冷媒の流れにおける偏りを低減することを目的とする。
 1つの側面では、回転電機用の冷却部材であって、
 冷媒流入孔を形成する第1部位と、
 冷媒流出孔を形成する第2部位と、
 外部に連通することなく前記冷媒流入孔と前記冷媒流出孔とを連通する冷媒路を形成する第3部位と、を備え、
 前記第3部位は、前記冷媒路において、冷媒の流れに対して垂直な第1方向にそれぞれ立設される複数の第1柱部と、前記第1方向にそれぞれ突設される複数の突部とを備え、
 前記冷媒路に暴露する前記複数の第1柱部の表面及び前記突部の表面に前記冷媒が接する、冷却部材が提供される。
 1つの側面では、本開示によれば、柱部を複数有する流路構造において、製造要件を満たしつつ、冷媒の流れにおける偏りを低減することが可能となる。
一実施例による回転電機の外観を概略的に示す正面図である。 回転電機の一部を概略的に示す側面図(軸方向に視た平面図)である。 回転電機の回転軸を通る平面で切断した際の、回転電機の一部を概略的に示す断面図である。 冷却水路の説明図であり、図3のQ1部の拡大図である。 ケース油路の説明図であり、図3のQ2部の拡大図である。 冷却水路に係る中子の単体を示す斜視図である。 中子を形成する一の分割体(円環状中子)を抜き出して示す斜視図である。 円環状中子の一部の拡大図である。 図4のラインA-Aに沿った断面図である。 図4のラインB-Bに沿った断面図である。 図4のラインC-Cに沿った断面図である。 径方向の凹部及び軸方向の第1凹部の成形方法の一例を説明する概略的な説明図である。 本実施例の冷却水路における冷却水の流れの説明図であり、冷却水路の外殻の一部を示す上面図である。 図9のラインD-Dに沿った断面図である。 図9のラインE-Eに沿った断面図である。 比較例による冷却水路における冷却水の流れの説明図であり、冷却水路の外殻の一部を示す上面図である。 ステータの製造方法の流れを示す概略フローチャートである。 図13に示す製造方法を説明するための図であり、鋳込工程中の状態を概略的に示す断面図である。
 以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率はあくまでも一例であり、これに限定されるものではなく、また、図面内の形状等は、説明の都合上、部分的に誇張している場合がある。また、図面では、見易さのために、複数存在する同一属性の部位には、一部のみしか参照符号が付されていない場合がある。
 図1は、本実施例による回転電機10の外観を概略的に示す正面図であり、図2は、回転電機10の一部を概略的に示す側面図(軸方向に視た平面図)であり、図3は、回転電機10の回転軸Iを通る平面で切断した際の、回転電機10の一部を概略的に示す断面図である。図3では、冷却水路95やケース油路35の構造は、概略的に図示されており、詳細は、図3Aや、図3B、図5以降を参照して後述する。図3Aは、図3のQ1部の拡大図である。図3Bは、図3のQ2部の拡大図である。図4は、冷却水路95に係る中子7の単体を示す斜視図である。図1~図3では、回転電機10のロータの図示が省略され、ステータコイル114等が概略的に示される。
 以下では、径方向(第1方向の一例)、周方向(第2方向の一例)、及び軸方向(第3方向の一例)は、特に言及しない限り、回転電機10の回転軸I(=ステータコア112の中心軸)を基準とする。また、以下の説明では、説明上、上下方向は、回転軸Iが水平方向に略平行になるように搭載された回転電機10の搭載状態での上下方向を表す。図1等には、当該上下方向に対応したZ方向と、軸方向に対応するX方向とが図示されている。この場合、Z方向は、回転軸Iに直交し、Z1側が上側であり、Z2側が下側である。ただし、搭載状態の回転電機10の向きは任意である。また、図4には、図1等に示すX方向、Z方向にそれぞれ対応したX軸、Z軸に直交するY軸を加えた座標系(右手座標系)が示されている。
 回転電機10は、ロータ(図示せず)と、ステータ10bとを備え、ステータ10bは、ステータコア112と、ステータコイル114とを含む。ステータコイル114は、軸方向両端にコイルエンド220A、220Bを含む。
 また、回転電機10は、支持ケース60を含む。
 支持ケース60は、図1及び図2等に示すように、円環状の形態であり、回転電機10のケースとして機能できる。支持ケース60は、例えば、軸方向の両側が開口した形態(軸方向に視て、ステータコア112に実質的に重なることがない形態)である。支持ケース60は、軸方向の両側で他のケース部材600A、600B(図3に、一点鎖線で概略的に図示)に結合される。なお、図3では、図示しないが、軸方向の一端側のケース部材600A又は600Bは、ロータ(図示せず)を回転可能に支持してよい。なお、図2及び図3には、他のケース部材600A、600Bとのボルト結合用の穴610が図示されている。このように、支持ケース60は、軸方向の端面が他のケース部材600A、600Bの軸方向の端面に軸方向に当接する態様で、他のケース部材600A、600Bに結合されてもよい。なお、ボルト結合用の穴610は、軸方向に貫通する貫通孔の形態であってもよいし、非貫通孔の形態であってもよい。
 支持ケース60は、アルミを主成分とする材料により形成される。例えば、支持ケース60は、後述のように冷却水が通る冷却水路95を形成する関係上、好ましくは、耐腐食性が良好なアルミ合金により形成される。アルミ合金としては、例えば、Al-Si系合金や、Al-Mg系合金、Al-Mg-Si系合金等、任意である。
 支持ケース60は、後述のようにケース油路35及び冷却水路95(図3参照)を形成する中空部(空洞)を有する構造である。かかる中空部を有する支持ケース60は、一ピースの部材であり、中子(入れ子)(図4の中子7参照)を利用して、鋳造で形成できる。
 ここで、図4は、冷却水路95に係る中子7を示すが、ケース油路35に係る中子(図14の中子7A参照)も同様に用意される。なお、図4に示す中子7は、冷却水路95を形成するための中実の円筒部70を備え、円筒部70には、柱部66を形成するための貫通孔71(径方向の貫通孔)や、突部67を形成するための径方向の凹部74(径方向の非貫通穴)が複数形成される。貫通孔71は、柱部66のうちの、突部67に軸方向で隣接する柱部66(以下、区別するときは、「第1柱部66-1」と称する)用の貫通孔71-1と、突部67に軸方向で隣接しない柱部66(以下、区別するときは、「第2柱部66-2」と称する)用の貫通孔71-2とを含む。径方向の凹部74は、貫通孔71-1に軸方向に隣接して形成される。
 また、中子7は、軸方向の溝部(周方向の離間部)79を備え、軸方向の溝部79は、冷却水路95の周方向の連続性を、支持ケース60の天頂部領域で軸方向に遮断するための仕切り壁(図示せず)を形成する。溝部79は、径方向に貫通する形態である。また、中子7は、入口水路部61及び出口水路部62を形成するための円柱部77、78を有する。
 支持ケース60は、このような2つの中子(図14の中子7、7A参照)を、金型(図示せず)内に、ケース油路35に係る中子の径方向内側に冷却水路95に係る中子が径方向に隙間を介して配置される態様でセットし、溶融した金属材料(支持ケース60の材料であり、例えばアルミ合金)を当該金型内に注入することで形成(鋳造)できる。この場合、各中子は、例えば崩壊性の塩中子であってよく、金型から取り出された鋳造物における各中子の部分に水を注入することで、塩を溶かして除去する。この結果、ケース油路35に係る中子の部分が空間(ケース油路35等の空間)となり、冷却水路95に係る中子の部分が空間(冷却水路95等の空間)となり、径方向でケース油路35に係る中子と冷却水路95に係る中子との間の隙間(支持ケース60の軸方向の略全長にわたり軸方向に延在する円環状の隙間)が境界壁面部位652(図3参照)となり、金型の外周面とケース油路35に係る中子の径方向外側の表面との間の隙間(支持ケース60の軸方向の略全長にわたり軸方向に延在する円環状の隙間)が外径側壁面部位653(図3参照)となり、ステータコア112の外周面と冷却水路95に係る中子の径方向内側の表面との間の隙間(支持ケース60の軸方向の略全長にわたり軸方向に延在する円環状の隙間)が内径側壁面部位651(図3参照)となり、かつ、各中子の軸方向の両端側が両端壁部654(図3参照)となる支持ケース60を製造できる。
 支持ケース60は、径方向でステータコア112に接する態様でステータコア112を径方向内側に保持する。すなわち、支持ケース60は、ステータコア112の径方向外側の表面を隙間なく覆う態様で、ステータコア112を保持する。このようにして、支持ケース60は、ステータコア112を含むステータ10bを回転不能に支持する。
 支持ケース60とステータコア112とは、ボルトによる締結ではなく、接合により一体化されてよい。すなわち、支持ケース60は、ステータコア112の径方向外側の表面に、その径方向内側の表面が接合されてよい。支持ケース60とステータコア112との接合方法は、焼き嵌めや圧入等、任意であるが、一例については後述する。
 支持ケース60は、好ましくは、ステータコア112の径方向外側の表面の略全体に、その径方向内側の表面が接する態様(面接触する態様)でステータコア112を保持する。この場合、支持ケース60内の冷却水路95を通る冷却水によりステータコア112の全体を効率的に冷却できる。本実施例では、一例として、支持ケース60は、図3に示すように、ステータコア112のX方向の全長にわたり延在し、ステータコア112の外周面の略全体に、その内周面が接する。なお、ステータコア112の外周面の“略全体”とは、ステータコア112の溶接溝(図示せず)のような箇所(ステータコア112の外周面と支持ケース60の内周面とが径方向で離間しうる箇所)を許容する概念である。
 支持ケース60は、内部にケース油路35及び冷却水路95を形成する。この際、径方向内側からステータコア112、冷却水路95、及びケース油路35の順に隣接して配置される。なお、“隣接”とは、支持ケース60に係る材料部分以外は介在しない態様を指す。
 冷却水路95は、入口水路部61内の水路及び出口水路部62内の水路に接続される。具体的には、冷却水路95は、上流側の端部が入口水路部61内の水路に接続され、下流側の端部が出口水路部62に接続される。入口水路部61及び出口水路部62は、図1に示すように、支持ケース60の径方向外側(上下方向では上側)に突出する態様で、形成されてもよい。入口水路部61及び出口水路部62は、周方向で、後述する中子7の溝部79に対応して、オフセットする。なお、図1に示す例では、入口水路部61及び出口水路部62は、支持ケース60の軸方向の中央部に設けられるが、支持ケース60の軸方向の両側に設けられてもよい。
 冷却水路95は、ステータコア112の軸方向の延在範囲において周方向に延在する。冷却水路95は、天頂部領域で軸方向の仕切り壁(図示せず)により周方向が分断されており、周方向の一端が、入口水路部61内の水路に接続され、周方向の他端が出口水路部62内の水路に接続される。
 本実施例では、冷却水路95は、図3Aに示すように、多数の柱部66(径方向に延在する柱部)まわりと、多数の突部67まわり(凸側端面671側を含む)に形成される形態(図3、図3A及び図4参照)である。
 より具体的には、冷却水路95は、径方向内側が内径側壁面部位651により仕切られ、径方向外側が境界壁面部位652により仕切られ、かつ、軸方向の両端部が両端壁部654により閉塞される。そして、このようにして形成される円環状の空間(支持ケース60の軸方向の略全長にわたり軸方向に延在する円環状の空間)に、内径側壁面部位651から境界壁面部位652まで径方向に延在(立設)する多数の柱部66と、境界壁面部位652から径方向内側に突設される多数の突部67とが、配置される。なお、突部67は、径方向内側の端面(凸側端面671)が内径側壁面部位651から離間している(すなわち凸側端面671が冷却水路95に接する)。多数の柱部66及び多数の突部67は、流れに対して抵抗となりつつ、ステータコア112の径方向外側の表面の全体にわたり、淀みなく冷却水が流れるように機能する。多数の柱部66及び多数の突部67は、当該円環状の空間において略均等な態様で分散して配置されてよい。多数の柱部66及び多数の突部67の配置の詳細については後述する。
 このように本実施例では、支持ケース60は、冷却水路95を形成する部分として、円筒状の内径側壁面部位651と、円筒状の境界壁面部位652とを、回転軸Iを中心とした同心状に有し、内径側壁面部位651及び境界壁面部位652が、冷却水路95を形成する。そして、支持ケース60は、径方向で内径側壁面部位651及び境界壁面部位652の間に多数の柱部66が立設されるともに、境界壁面部位652に多数の突部67が突設される。また、支持ケース60は、中空管の形態の入口水路部61及び出口水路部62を有し、入口水路部61は、冷却水路95への冷媒流入孔を形成し、出口水路部62は、冷却水路95からの冷媒流出孔を形成する。なお、冷却水路95は、上述したように、軸方向の両端部が両端壁部654により閉塞され、かつ、周辺両端が上述した仕切り壁(図示せず)により閉塞されている。従って、冷却水路95は、外部に連通することなく冷媒流入孔と冷媒流出孔とを連通する。
 なお、図4に示す中子7は、上述したように支持ケース60の天頂部領域において軸方向の仕切り壁(図示せず)を形成するための軸方向の溝部79を備え、溝部79は、径方向に貫通する形態である。冷却水路95は、溝部79に対応する仕切り壁を有することで、入口水路部61から出口水路部62へと直線状に流れる冷却水の流れを防止できる。すなわち、入口水路部61から導入された冷却水は、出口水路部62まで至るためには、ステータコア112の径方向外側を周回しつつ上述した多数の柱部66及び突部67まわりを通る必要があるので、入口水路部61から出口水路部62まで直線状に冷却水が流れる場合に比べて、ステータコア112を効果的に冷却できる。
 ケース油路35は、ステータコア112の軸方向の延在範囲において周方向に延在する。本実施例では、一例として、ケース油路35は、図3Bに示すように、多数の柱部68(径方向に延在する柱部)まわりと、多数の突部69まわりに形成される形態(図3参照)である。より具体的には、ケース油路35は、径方向内側が境界壁面部位652により仕切られ、径方向外側が外径側壁面部位653により仕切られ、かつ、軸方向の両端部が両端壁部654により閉塞される。そして、このようにして形成される円環状の空間(支持ケース60の軸方向の略全長にわたり軸方向に延在する円環状の空間)に、境界壁面部位652から外径側壁面部位653まで径方向に延在する多数の柱部68と、外径側壁面部位653から径方向内側に突設される多数の突部69とが、配置される。なお、突部69は、径方向内側の端面(凸側端面)が境界壁面部位652から離間している。多数の柱部68及び多数の突部69は、流れに対して抵抗となりつつ、ステータコア112の径方向外側の表面の全体にわたり、淀みなく冷却水が流れるように機能する。多数の柱部68及び多数の突部69は、当該円環状の空間において略均等な態様で分散して配置されてよい。ケース油路35内の柱部68及び突部69は、冷却水路95内の柱部66及び突部67と実質的に同じ構成であってよく、以下では、冷却水路95内の柱部66及び突部67について主に説明する。
 本実施例では、一例として、ケース油路35は、図3に示すように、軸方向の一方の側の第1油路部351と、軸方向の他方の側の第2油路部352とを含む。第1油路部351と第2油路部352とは、入口油路330、331よりも上流側以外は、互いに対して連通しない独立した油路部である。なお、入口油路330、331は、図1に示すように、支持ケース60に径方向外側(上下方向では下側)に突出する態様で、形成されてもよい。
 第1油路部351は、ステータコア112の軸方向の延在範囲の一方の側(本例ではX1側)において周方向に延在する。第1油路部351は、回転軸Iまわりの円筒状の形態(上述のように柱部68や突部69を備える円筒状の形態)であり、一端が入口油路330に連通し、他端が、上側からコイルエンド220Aに径方向に対向する油滴下部(図示せず)にて開口する。
 第2油路部352は、ステータコア112の軸方向の延在範囲の他方の側(本例ではX2側)において周方向に延在する。第2油路部352は、回転軸Iまわりの円筒状の形態(上述のように柱部68や突部69を備える円筒状の形態)であり、一端が入口油路331に連通し、他端が、上側からコイルエンド220Bに径方向に対向する油滴下部(図示せず)にて開口する。
 なお、本実施例では、一例として、第1油路部351及び第2油路部352は、ステータコア112の軸方向の延在範囲の中心付近で分離した対称な形態である。これにより、ケース油路35を軸方向に分離しつつ、ステータコア112を第1油路部351及び第2油路部352のそれぞれを通る油により均等に冷却することが容易となる。ただし、変形例では、第1油路部351及び第2油路部352は、ステータコア112の軸方向の延在範囲の中心に関して非対称な形態であってもよいし、冷却水路95のように、第1油路部351及び第2油路部352が連通(連続)する態様であってもよい。また、冷却水路95についても、ケース油路35と同様に、軸方向に分割されてもよい。
 ここで、上述した冷却水路95及びケース油路35における冷却水と油の流れを概説する。
 入口水路部61から供給(図1及び図2の矢印R1参照)される冷却水は、冷却水路95に入り、冷却水路95を通って、ステータコア112の径方向外側で回転軸Iまわりを回り、出口水路部62から出ていく(図2の矢印R3参照)。なお、冷却水は、入口水路部61から冷却水路95に流入する際に、後述する軸方向の連続した流路部分951において軸方向全体にわたって広がり、冷却水路95における軸方向全体で周回する。
 入口油路330、331に供給(図1及び図2の矢印R10参照)される油は、ケース油路35の第1油路部351及び第2油路部352に供給され、第1油路部351に供給された油は、回転軸Iまわりを回りつつX方向X1側へと流れ、X方向X1側端部における天頂部領域に至って油滴下部(図示せず)から、X方向X1側のコイルエンド220Aに滴下される(図示せず)。同様に、第2油路部352に供給された油は、回転軸Iまわりを回りつつX方向X2側へと流れ、X方向X2側端部における天頂部領域に至って油滴下部(図示せず)から、X方向X2側のコイルエンド220Bに滴下される(図示せず)。
 本実施例では、冷却水路95は、多数の柱部66の外周面660に接するとともに、多数の突部67の外周面670及び凸側端面671に接するので、冷却水路95内を流れる冷却水が熱交換できる表面積を効率的に増加できる。これにより、冷却水路95内の冷却水とケース油路35内の油等との間の熱交換を効率的に実現できる。すなわち、冷却水路95に接する壁面の表面積を効率的に増加させることができ、冷却水路95内の冷却水による熱交換能力(ケース油路35内の油やステータコア112との間の熱交換に係る熱交換能力)を効率的に高めることができる。このような効果は、ケース油路35内の多数の柱部68及び多数の突部69によっても同様の原理で促進される。
 また、図1~図4に示す例によれば、冷却水路95を形成する支持ケース60が、ステータコア112に接するので、冷却水とステータコア112との間には、支持ケース60の内径側壁面部位651が存在するだけである。ここで、冷却水は、ラジエータ(図示せず)で外気(例えば車両の走行時に通過する空気)と熱交換されて冷却され、油は、冷却水路95内の冷却水と熱交換されて冷却されるものであるので、冷却水の方が油よりも低温である。従って、冷却水とステータコア112との間に、例えば油等の他の媒体や部材が介在する場合に比べて、冷却水によりステータコア112を効率的に冷却できる。
 また、図1~図4に示す例によれば、上述のように、冷却水路95は、ステータコア112の径方向外側でステータコア112の軸方向の全体にわたり延在しかつ周方向の全体にわたり延在するので、ステータコア112の全体から熱を奪うことができる。
 また、図1~図4に示す例によれば、支持ケース60内に冷却水路95とケース油路35とが形成されるので、支持ケース60内に冷却水路95とケース油路35との間の境界部を形成できる。すなわち、冷却水路95を形成する支持ケース60がケース油路35を形成するので、径方向で冷却水と油との間には、支持ケース60の境界壁面部位652が存在するだけである。従って、冷却水と油との間に、例えば他の部材が介在する場合に比べて、冷却水により油を効率的に冷却できる。従って、図1~図4に示す例によれば、出力の比較的高い回転電機10においても、オイルクーラを不要とすることができる。
 また、図1~図4に示す例によれば、上述したように、支持ケース60は、1ピースの部材でありながら、冷却水路95とケース油路35とを内部に形成するので、2つ以上の部材を結合することで支持ケース60のような支持ケースを形成する構成に比べて、部品点数を少なくすることができるとともに、結合のための構造(例えばボルト締結構造)等が不要となり、簡易な構成を実現できる。
 なお、図1~図4に示す例において、ケース油路35内の油は、回転電機10の動作中は常に循環されてもよいし、あるいは、回転電機10の動作中の一部の期間だけ循環されてもよい。例えば、ケース油路35内の油は、上述したように主にコイルエンド220A、220Bの冷却に使用されるので、コイルエンド220A、220Bの発熱が比較的大きくなる期間だけ循環されてもよい。
 なお、図1~図4では、特定の構造の回転電機10が示されるが、回転電機10の構造は、図4に示す中子7のような中子を利用して形成される支持ケース60を有する限り、任意である。また、支持ケース60は、冷却水路95及びケース油路35のうちの、一方を有していなくてもよい。また、冷却水路95及びケース油路35のそれぞれの流路構造は、好ましい実施例として、熱効率に係る表面積を効率的に増加できるように、多数の柱部(柱部66又は柱部68)等を有するが、冷却水路95及びケース油路35の任意の一方は、他の形態の流路構造を有してもよい。例えば、ケース油路35は、他の形態の流路構造として、外径側壁面部位653又は境界壁面部位652の表面に凹凸を有するだけの構造であってもよい。この場合、凹凸に係る凸部は、径方向の両端部が壁面部位(境界壁面部位652と外径側壁面部位653)に接続される柱部とは異なり、径方向の一方側の端部が壁面部位に離間している形態(すなわち突部69と同様の形態)である。あるいは、ケース油路35は、他の形態の流路構造として、外径側壁面部位653及び境界壁面部位652の表面に実質的に凹凸を有さない構造であってもよい。
 また、図1~図4では、特定の冷却方法が開示されているが、回転電機10の冷却方法は任意である。従って、例えば、冷却水路95及びケース油路35は、冷却水及び油がそれぞれ螺旋状で回転軸Iまわりを旋回するように形成されてもよい。また、油は、ロータ(図示せず)の軸心冷却に利用されてもよい。
 また、図1~図4では、支持ケース60は、入口水路部61及び出口水路部62を一体的に有するが、入口水路部61及び出口水路部62の一方又は双方は、別ピースにより形成されてもよい。なお、入口水路部61及び出口水路部62が別ピースである場合、支持ケース60に、入口水路部61及び出口水路部62が接続される箇所に、冷媒流入孔及び冷媒流出孔として機能する径方向の孔が形成されてよい。これは、入口油路330及び入口油路331を形成する各管状部位についても同様である。
 以下、中子7の構成とともに、上述したように中子7により形成される冷却水路95の構成について説明する。ここでは、冷却水路95に関しては、当該冷却水路95を形成するための中子7の構成を利用して、説明する場合がある。これは、中子7の構成が定まると、当該中子7により形成できる冷却水路95の構成が一意に決まるためである。換言すると、中子7の図は、冷却水路95の外表面(外殻)を表し、中子7の中実部は冷却水路95の空間である。従って、以下では、中子7の構成と、冷却水路95の構成とを、特段区別せずに説明する場合がある。また、中子7の構成の説明に関して、中子7のある一要素が、支持ケース60(又は冷却水路95)のある要素を形成する関係となるが、この関係は、中子7を利用して支持ケース60を製造することを前提としている。
 なお、図4に示したように、冷却水路95(中子7)のうちの、入口水路部61内の水路及び出口水路部62内の水路に接続される軸方向の流路部分951、952は、冷却水の軸方向の広がりを適切に調整するためのバッファ領域として機能する。以下では、特に言及しない限り、冷却水路95(中子7)のうちの、流路部分951、952以外の流路部分(周方向の流路部分)の構成に関して説明する。なお、中子7のうちの、流路部分951、952を形成する部分は、流路部分951、952以外の流路部分(周方向の流路部分)を形成する部分とは別に成形されてもよい。
 まず、図4及び図5以降を参照して、冷却水路95(中子7)の構成を更に詳細に説明する。以下では、冷却水路95(中子7)の構成について説明するが、ケース油路35(及びそれを形成する中子7A)の構成にも同様に適用可能である。
 図5は、中子7を形成する一の分割体(以下、単に「円環状中子700」と称する)を抜き出して示す斜視図である。図6は、一の円環状中子700の一部の拡大図である。図7Aは、図4のラインA-Aに沿った断面図であり、図7Bは、図4のラインB-Bに沿った断面図であり、図7Cは、図4のラインC-Cに沿った断面図である。図8は、径方向の凹部74及び軸方向の第1凹部710の成形方法の一例を説明する概略的な説明図である。
 本実施例では、中子7は、崩壊性中子である。崩壊性中子は、鋳造工程後に“崩壊”して取り除くことができる種の中子を指す。崩壊性中子は、例えば塩中子やシェル中子(砂)等がある。塩中子は、シェル中子に比べて熱に強く、鋳造時の制約が小さい。このため、本実施例では、中子7は、好ましくは、塩中子である。
 本実施例では、中子7は、図5に示すような円環状中子700を軸方向に積層して形成される。なお、図4には、各円環状中子700の分割ラインL1が示されている。図4では、中子7は、9つの円環状中子700が軸方向に積層されてなるが、一の中子7を形成する円環状中子700の個数は、支持ケース60の軸方向の長さに応じて、適宜設定されてよい。なお、一の中子7を形成する複数の円環状中子700は、円柱部77、78を有する円環状中子700(図4では、「円環状中子700-1」で図示)を含むが、以下では、特に言及しない限り、円柱部77、78を有さない円環状中子700(又は円環状中子700-1における円柱部77、78以外の周方向範囲の部分)について説明する。
 円環状中子700は、材料(中子用の塩)を軸方向に圧縮して固めることで、形成される。各円環状中子700は、上述した円環状中子700-1以外は、同じ形態である。以下の円環状中子700の構成の説明は、特に言及しない限り、一の円環状中子700に関する。
 円環状中子700は、軸方向の一方側の端面(軸方向端面)に軸方向の第1凹部710を有し、軸方向の他方側の端面(軸方向端面)に軸方向の第2凹部720を有する。軸方向の第1凹部710や軸方向の第2凹部720は、円環状中子700が軸方向に圧縮して形成されることから、容易に形成可能である。例えば、軸方向の第1凹部710や軸方向の第2凹部720は、圧縮用の金型の軸方向の凸部(図8の凸部910参照)により形成可能である。
 軸方向の第1凹部710は、上述した支持ケース60の第1柱部66-1を形成するための貫通孔71-1を形成し、軸方向の第2凹部720は、上述した支持ケース60の第2柱部66-2を形成するための貫通孔71-2を形成する。
 具体的には、円環状中子700は、軸方向の一方側(図5では、X方向の負側)の端面に、同一の軸方向位置で周方向に延在する基本面7100を備える。基本面7100は、軸方向(回転軸I)に垂直な面である。基本面7100には、軸方向に凹む第1凹部710が、周方向に沿って周期的に形成される。第1凹部710は、上述した流路部分951、952に対応する周方向範囲R50(図5参照)を除いて、周期的に等間隔(一定のピッチp1)で設定される。これにより、周方向に均等に第1凹部710(及びそれに伴い径方向の凹部74)を配置できる。また、複数の円環状中子700を積層した中子7(図4参照)において、軸方向に均等に第1凹部710(及びそれに伴い径方向の凹部74)を配置できる。
 第1凹部710の周方向の長さl1は、任意であるが、ピッチp1よりも小さく設定されてよい。
 同様に、円環状中子700は、軸方向の他方側(図5では、X方向の正側)の端面に、同一の軸方向位置で周方向に延在する基本面7200を備える。基本面7200は、軸方向に垂直な面である。基本面7200には、軸方向に凹む第2凹部720が、周方向に沿って周期的に形成される。第2凹部720は、上述した流路部分951、952に対応する周方向範囲R50(図5参照)を除いて、周期的に等間隔(一定のピッチp2)で設定される。
 第2凹部720のピッチp2は、第1凹部710のピッチp1と異なってもよいが、好ましくは、同じである。第2凹部720の周方向の長さl2は、任意であるが、ピッチp2よりも小さく設定されてよい。第2凹部720の周方向の長さl2は、第1凹部710の長さl1と異なってもよいが、好ましくは、同じである。
 本実施例では、第2凹部720のピッチp2は、第1凹部710のピッチp1と同じであるが、位相がずれる。すなわち、第2凹部720の周方向位置は、第1凹部710の周方向位置に対して所定シフト量Δ1だけずれる。この場合、所定シフト量Δ1は、好ましくは、第1凹部710の周方向の延在範囲と第2凹部720の周方向の延在範囲とが重ならないように(すなわち軸方向に視て互いにオーバラップしないように)設定される。換言すると、所定シフト量Δ1、各ピッチp1、p2、及び周方向の各長さl1、l2は、第1凹部710の周方向の範囲と第2凹部720の周方向の範囲とが重ならないように設定される。
 本実施例では、所定シフト量Δ1は、第2凹部720のピッチp2の半分に対応する。すなわち、所定シフト量Δ1は、周方向で隣り合う2つの第2凹部720の中間位置に、各第1凹部710が位置するように、設定される。これにより、周方向に均等に第1凹部710及び第2凹部720(及びそれに伴い第1柱部66-1及び第2柱部66-2)を配置できる。
 第2凹部720の深さd2(軸方向の凹み量)は、第1凹部710の深さd1(軸方向の凹み量)と同じであってよい。この場合、第2凹部720の深さd2(軸方向の凹み量)は、好ましくは、一の円環状中子700の軸方向の基本長さ(基本面7100から基本面7200までの長さ)W0の半分よりも有意に短く、例えば、1/3程度であってよい。このように、第1凹部710の深さd1及び第2凹部720の深さd2の合計が一の円環状中子700の軸方向の基本長さW0よりも小さい構成では、凹部が形成されない軸方向の一定の範囲が周方向に沿って帯状に延在することになる。以下では、このような帯状の範囲を、「軸方向凹部が形成されない帯状範囲」とも称する。
 ところで、基本長さW0は、大きいほど、一の中子7を形成するための円環状中子700の個数を低減できる反面、一の中子7に形成できる軸方向の第1凹部710及び軸方向の第2凹部720の数(それに伴い支持ケース60の柱部68の個数)が低減する。従って、基本長さW0は、これらの背反を考慮して適合されてよい。
 ここで、第1凹部710の深さd1及び第2凹部720の深さd2のそれぞれの寸法を固定したとき、軸方向凹部が形成されない帯状範囲の軸方向の寸法を小さくするほど、一の円環状中子700の軸方向の基本長さW0が小さくなる。このため、軸方向凹部が形成されない帯状範囲の軸方向の寸法を小さくするほど、一の中子7を形成するための円環状中子700の個数が増加する。例えば、軸方向凹部が形成されない帯状範囲の軸方向の寸法を“0”にすると、一の中子7を形成するための円環状中子700の個数が比較的大きくなる。
 この点、本実施例によれば、軸方向凹部が形成されない帯状範囲の軸方向の寸法を、0より大きい値(例えば、上述したように、W0の1/3程度)に設定することで、一の中子7を形成するための円環状中子700の個数が過大となること(及びそれに伴うコストの過大な増加)を防止できる。また、軸方向凹部が形成されない帯状範囲の軸方向の寸法を、0より大きい値(例えば、上述したように、W0の1/3程度)に設定することで、円環状中子700の必要な剛性(例えば組み付けの際の形状安定性の観点から必要となる剛性)の確保が容易となる。
 本実施例では、円環状中子700は、上述した支持ケース60の突部67を形成するための径方向の凹部74を有する。径方向の凹部74は、軸方向凹部が形成されない帯状範囲に、上述したように、軸方向の第1凹部710に軸方向に隣接して形成される。この場合、複数の第1凹部710及び複数の突部67は、複数の第2凹部720に対して、軸方向及び周方向の位置が異なる。なお、本実施例では、複数の突部67は、軸方向凹部が形成されない帯状範囲の軸方向全長にわたって軸方向に延在するが、軸方向凹部が形成されない帯状範囲の一部にわたって軸方向に延在してもよいし、軸方向凹部が形成されない帯状範囲を超えて延在してもよい。
 径方向の凹部74は、第1凹部710と対をなす態様で、形成される。この場合、径方向の凹部74は、第1凹部710と同時に同じ金型により形成できる。例えば図8に示すような、円環状の上型91と円環状の下型92とを用いて形成されてもよい。なお、図8には、円環状の上型91と円環状の下型92の断面図(回転軸Iを含む平面による断面図)が概略的に示されており、S800は、成形前の状態を示し、S801は、成形時(型締め時)の状態を示す。この場合、上型91は、第1凹部710を形成するための凸部910と、凸部910の端面から延在する更なる凸部912とを有し、下型92は、凹溝920を有する。この場合、凹溝920内の材料MT(中子用の塩)を入れて上型91を下降させて軸方向に圧縮することで(矢印800参照)、径方向の凹部74と第1凹部710とを同時に同じ金型により形成できる。なお、上型91は、第2凹部720を形成するための凸部(凸部910のような別の凸部)を、異なる周方向位置に備えてよい。なお、このような金型で形成できるように、一の径方向の凹部74の周方向の形成範囲は、対応する一の第1凹部710の周方向の形成範囲内に設定されてよい。
 このような本実施例による円環状中子700によれば、複数の円環状中子700を同心状にかつ軸方向に積層することで、多数の柱部66を形成できる中子7を形成できる。なお、複数の円環状中子700を同心状にかつ軸方向に積層する際、一の円環状中子700の各第1凹部710は、当該一の円環状中子700に軸方向に当接する他の一の円環状中子700の基本面7200に軸方向に対向する。これにより、各第1凹部710と基本面7200とを周壁とする貫通孔71-1(第1柱部66-1)が形成される。同様に、一の円環状中子700の各第2凹部720は、当該一の円環状中子700に軸方向に当接する他の一の円環状中子700の基本面7100に軸方向に対向する。これにより、各第2凹部720と基本面7100とを周壁とする貫通孔71-2(第2柱部66-2)が形成される。
 ところで、中子7のような崩壊性中子を利用する場合、崩壊性中子の一ピースに、柱部66を形成するための径方向の貫通孔を設定することは難しい。これは、径方向の貫通孔は、成形時の軸方向の圧縮力によって潰れやすいためである。
 この点、本実施例によれば、上述したように、円環状中子700には、柱部66を形成するための径方向の貫通孔に代えて、軸方向の第1凹部710及び軸方向の第2凹部720が形成される。このような軸方向の第1凹部710及び軸方向の第2凹部720は、図8を参照して概説したように、比較的容易に成形できる。個々の円環状中子700は、製造要件を満たす態様で個別に製造できる。従って、本実施例によれば、製造要件を満たす態様で、多数の柱部66を形成できる中子7を形成できる。
 また、本実施例によれば、上述したように、軸方向の第1凹部710及び軸方向の第2凹部720は、軸方向及び周方向に沿った異なる位置に形成される。この場合、図7Aから図7Cに示すように、周方向に沿って、軸方向の第1凹部710(図7A)及び軸方向の第2凹部720(図7B)が、中実部(図7C)を介して交互に周期的に発生する。また、軸方向に沿って、軸方向の第1凹部710及び軸方向の第2凹部720が、径方向の凹部74又は中実部を介して交互に周期的に発生する。このようにして、本実施例によれば、第1柱部66-1及び第2柱部66-2を千鳥配置により比較的高い密度で形成でき、冷却水路95の冷却性能を高めることができる。なお、軸方向の第1凹部710及び軸方向の第2凹部720が同じ周方向位置に又は周方向でオーバラップする態様で形成される場合、上述したように円環状中子700の剛性の観点から、一の円環状中子700の軸方向の基本長さW0が長くなりやすく、柱部66の配置の高密度化に対して不利となる。このようにして、本実施例によれば、製造要件を満たしつつ、柱部66の配置の高密度化を図ることができる。
 次に、図9から図11を参照して、本実施例の冷却水路95における冷却水の流れとともに、径方向の凹部74の技術的な意義について、図12に示す比較例と対比しつつ説明する。
 図9は、本実施例の冷却水路95における冷却水の流れの説明図であり、冷却水路95の外殻の一部を示す上面図である。図9には、矢印R90や、矢印R93、矢印R94により一部の冷却水の流れが模式的に示されている。図10は、図9のラインD-Dに沿った断面図であり、図11は、図9のラインE-Eに沿った断面図である。図12は、比較例による冷却水路95’における冷却水の流れの説明図であり、冷却水路95’の外殻の一部を示す上面図である。図12には、矢印R90、矢印R91、矢印R92により一部の冷却水の流れが模式的に示されている。なお、図9及び図12において、矢印R90等は、一部の領域に対してのみ付されているが、他の同様の領域に対しても実質的に同様の冷却水の流れが実現される。
 比較例による冷却水路95’は、図9及び図12に示すように、本実施例による冷却水路95に対して、突部67を有しない点で異なる。このような、冷却水路95’は、上述した円環状中子700に対して、径方向の凹部74が省略された円環状中子(図示せず)を同様に軸方向に積層してなる中子を利用して形成できる。
 本実施例及び比較例においては、ともに、入口水路部61から供給される冷却水は、上述したように、全体として周方向に沿って流れる。
 各柱部66は、このような冷却水の流れに対して垂直に延在するので、流れを妨げることで、流れを軸方向に分配する機能を有する。すなわち、各柱部66に周方向に当たる流れ(矢印R90参照)は、各柱部66で軸方向に分かれて下流側へと流れていく。
 ところで、本実施例(比較例も同様)では、各柱部66は、図9に示すように、周方向には等間隔に配置されているが、軸方向には偏りを有する。すなわち、各第1柱部66-1の周方向の位置は、周方向で隣り合う各2つの各第2柱部66-2の中間位置に一致するが、各第1柱部66-1の軸方向の位置は、軸方向で隣り合う各2つの各第2柱部66-2の中間位置に一致しない。このような偏りは、上述した「軸方向凹部が形成されない帯状範囲(図9及び図12の符号900参照)に起因して生じる。すなわち、軸方向凹部が形成されない帯状範囲は、柱部66が形成されない流路部分を形成するので、各柱部66の配置に係る軸方向の偏りの原因となる。特に本実施例では、軸方向凹部が形成されない帯状範囲は、比較的大きい軸方向の寸法(例えば、上述したように一の円環状中子700の軸方向の基本長さW0の1/3程度)を有するので、有意な軸方向の偏りを生む。
 このような各柱部66の配置に係る軸方向の偏りは、周方向に沿った流れに対する抵抗の均一化を妨げる傾向がある。具体的には、冷却水路95は、柱部66が形成されない流路部分において、他の部分に比べて、周方向に沿った流れに対する抵抗が小さくなるという偏りを有することとなる。
 このため、比較例では、図12に矢印R91で示すように、冷却水は、柱部66が形成されない流路部分(軸方向凹部が形成されない帯状範囲に係る流路部分)に沿って多く流れようとし、その結果、柱部66が軸方向に高密度で配置される周方向範囲(図9及び図12の符号901参照)では、柱部66まわりの冷却水の流量が比較的小さくなりやすい。すなわち、柱部66が形成されない流路部分における冷却水の流れ(図12の矢印R91参照)のうち、軸方向に分配される流れ(図12の矢印R92参照)はわずかとなる。
 このように、冷却水路95において、柱部66が形成されない流路部分(軸方向凹部が形成されない帯状範囲に係る流路部分)が存在すると、当該流路部分に冷却水が多く流れ、冷却水の流れに偏りが生じやすくなる。
 これに対して、本実施例によれば、軸方向凹部が形成されない帯状範囲に、複数の突部67が形成されるので、上述した比較例において生じる不都合を低減できる。具体的には、突部67は、図10に示すように、周方向の流れに対して断面積の低下(急縮小)による抵抗となるので、柱部66が形成されない流路部分における流量を低減できる。その結果、図9に矢印R93及びR94で模式的に示すように、突部67に向かって周方向に流れる冷却水の一部は、突部67の軸方向両側へと流れ、比較例において生じるような上述した偏りを低減できる。すなわち、柱部66が形成されない流路部分における冷却水の流れのうち、軸方向に分配される流れ(図9の矢印R94参照)が促進され、冷却水の流れにおける偏りを低減できる。以下では、このような突部67の機能、すなわち、柱部66が形成されない流路部分における流量を低減する機能を、「流量均一化機能」とも称する。
 このようにして、本実施例によれば、柱部66を複数有する流路構造において、製造要件を満たしつつ、冷却水の流れにおける偏りを低減できる。
 ところで、上述したような突部67は、径方向の高さ(深さH1参照)が高いほど柱部66に類似する形態となり、柱部66と同様に機能できる。しかしながら、その反面、突部67の径方向の高さが柱部66と同様になると、実質的に柱部66が拡大することになり、上述したように製造要件を満たさないだけでなく、柱部66が形成されない流路部分における冷却水の流れに対する抵抗が過大となる。
 従って、突部67の径方向の高さ(寸法)は、上述したように製造要件を満たすように、かつ、上述した流量均一化機能が適切に実現されるように、適合される。この点、中子7の径方向の厚み(=柱部66の径方向の高さ)をH0(図6参照)とすると、突部67の径方向の高さに対応する径方向の凹部74の深さH1(図6参照)は、中子7の径方向の厚みH0よりも有意に小さい。中子7の径方向の厚みH0は、支持ケース60の径方向の体格が過大とならないように、例えば4mmから6mm程度とされる。この場合、突部67の径方向の高さ(径方向の凹部74の深さH1)は、0.5mmから1.5mmの間であってよい。これにより、径方向の体格の低減を図りつつ、流量均一化機能を有した冷却性能の優れた支持ケース60を実現できる。なお、突部67の径方向の高さは、金型(図8参照)の抜き勾配等に起因して一定でなくてもよい。
 なお、本実施例では、上述したように、突部67は、第1柱部66-1に隣接して形成されているが、これに代えて又は加えて、突部67は、第2柱部66-2に隣接して形成されてもよい。
 次に、図13及び図14を参照して、上述した中子7を利用した回転電機10の製造方法の好ましい例を説明する。
 図13は、ステータ10bの製造方法の流れを示す概略フローチャートである。図14は、図13に示す製造方法を説明するための図であり、鋳込工程中の状態を概略的に示す断面図である。
 ステータ10bの製造方法は、まず、ステータコア112を準備することを含む(ステップS30)。ステータコア112は、例えば円環状の磁性体の積層鋼板からなる。この場合、各鋼板は、互いに結合されていなくてもよいし、溶接等により結合されていてもよい。
 次いで、ステータ10bの製造方法は、ステータコア112に対して、マスキング用金型170をセットすることを含む(ステップS31)。マスキング用金型170は、ステータコア112の軸方向の両端面と、ステータコア112の径方向内側の表面(ロータコアが収容される側の表面)とを、保護する機能を有する。図14に示す例では、マスキング用金型170は、上側マスキング部材171と、下側マスキング部材172と、締付ボルト173とを含む。
 次いで、ステータ10bの製造方法は、不活性ガスをステータコア112の空間80内に充填することを含む(ステップS32)。不活性ガスの役割は、後述する。
 次いで、ステータ10bの製造方法は、ステータコア112を、鋳造用の金型1400(図14に概略的に図示)にセットすることを含む(ステップS33)。この際、ステータコア112は、上述したマスキング用金型170が取り付けられた状態で、鋳造用の金型1400にセットされる。
 次いで、ステータ10bの製造方法は、上述した円環状中子700を複数準備する準備工程(ステップS34A)と、準備した複数の円環状中子700を、同心状かつ軸方向に複数積層する積層工程とを含む(ステップS34B)。これにより、中子7を得る。なお、中子7Aについても、中子7と同様の方法で得ることができる。なお、複数の円環状中子700の積層は、金型内にセットされる前に実行されてもよい。この場合、積層状態を維持するように円環状中子700同士が接着等されてもよい。あるいは、このような積層は、鋳造用の金型1400内でセットされる際に実行されてもよい(次のステップS35と実質的に同時に実現されてもよい)。
 次いで、ステータ10bの製造方法は、ステップS34Bで得た中子7及び中子7Aを鋳造用の金型1400にセットすることを含む(ステップS35)。この場合、中子7及び中子7Aは、ステータコア112の径方向外側にセットされる(図14参照)。具体的には、中子7は、径方向内側のステータコア112に対して径方向外側に離間してセットされ、中子7Aは、中子7に対して径方向外側に離間してセットされ、かつ、径方向外側の鋳造用の金型1400に対して径方向内側に離間してセットされる。
 次いで、ステータ10bの製造方法は、ステータコア112がセットされた鋳造用の金型1400に、アルミを主成分とする材料(以下、単に「アルミ材料」とも称する)を、溶かした状態(すなわち溶湯の状態)で注湯することで、アルミ材料により支持ケース60を鋳造する工程(鋳造工程)を含む(ステップS36)。なお、本実施例では、溶かしたアルミ材料の重さだけで鋳造する金型鋳造(アルミ重力鋳造)方法が採用されるが、他の鋳造方法が利用されてもよい。図14には、鋳造工程で金型にアルミ材料が注湯された状態が模式的な断面図で示されている。図14には、中子7,7Aはそれぞれ円筒状の形態の断面図で模式的に示されているとともに、注湯されたアルミ材料がハッチング範囲90で模式的に示されている。
 鋳造用の金型1400に、溶かしたアルミ材料を導入すると、アルミ材料は、ステータコア112の外周面を覆うように、流動する。このようにして、ステータコア112の外周面に支持ケース60を強固に接合できる。なお、ステータコア112の外周面と支持ケース60との間の接合強度を高めるために、ステップS33で金型内にセットされる前に、ステータコア112の外周面には、支持ケース60との接合を促進するための処理(例えばアルミナイジング処理)が実行されてもよい。例えば、アルミナイジング処理は、空間80内に不活性ガスが充填された状態で、ステータコア112をアルミ槽(例えば溶融アルミニウム槽)等の槽に浸漬させることで実現されてよい。
 また、注入されたアルミ材料は、径方向で内側からステータコア112、中子7、中子7A、径方向外側の鋳造用の金型1400に係る径方向の各隙間を埋める態様で、流動する。具体的には、アルミ材料が、中子7(中子7Aについても同様)を形成する複数の円環状中子700のそれぞれの外周面及び内周面を覆い、かつ、各貫通孔71及び各径方向の凹部74を埋めるように、流動する。この結果、上述した各柱部66と各突部67を備えた冷却水路95、及び、各柱部68と各突部69を備えたケース油路35を有する支持ケース60を形成できる。
 なお、本実施例では、上述したように、ステータコア112は、マスキング用金型170が取り付けられた状態で、鋳造用の金型1400にセットされる。従って、ステータコア112の端面1125、1126にアルミ材料が付着したり、空間80内にアルミ材料が浸入したりする可能性を低減できる。
 また、本実施例では、本ステップS36の鋳造工程は、不活性ガスを空間80内に充填した状態で実行される。ステップS36の鋳造工程が空間80内に不活性ガスが充填された状態で実行される場合、そうでない場合(すなわちステップS36の鋳造工程が空間80内に不活性ガスが充填されない状態で実行される場合)に比べて、ステータコア112を形成する鋼板の絶縁膜へのダメージを低減できる。
 具体的には、ステップS36の鋳造工程が、空間80内に不活性ガスが充填されない状態(すなわち酸素を含む雰囲気)で実現される場合、ステータコア112の径方向内側の表面が、高温のアルミ材料に起因して高温の雰囲気に晒されることになる。その結果、ステータコア112の各鋼板の絶縁膜が破壊され、ステータコア112の磁気性能が所期の性能でなくなる可能性がある。
 この点、ステップS36の鋳造工程が不活性ガスを空間80内に充填した状態で実行される場合、ステータコア112が高温の雰囲気に晒されても、当該雰囲気が酸素を実質的に含まないので、酸化スケールの発生が防止又は効果的に低減される。この結果、ステータコア112の各鋼板の絶縁膜が保護され、ステータコア112の磁気性能が所期の性能でなくなる可能性を効果的に低減できる。なお、これは、不活性ガスを空間80内に充填した状態で、上述したアルミナイジング処理を行う場合も同様である。
 次いで、ステータ10bの製造方法は、上述したケース油路35及び冷却水路95を形成するための中子7、7Aを“崩壊”させることで除去することを含む(ステップS38)(除去工程の一例)。中子7、7Aが塩中子である場合、上述したように注水等により“崩壊”させて除去できる。これにより、支持ケース60の内部に上述したケース油路35及び冷却水路95が形成される。
 次いで、ステータ10bの製造方法は、上述したマスキング用金型170をステータコア112から取り外すことを含む(ステップS39)。なお、本ステップS39は、上述したステップS38よりも前に実行されてもよい。
 次いで、ステータ10bの製造方法は、ステータコア112にステータコイル114を巻装する等の各種仕上げ工程を含む(ステップS40)。
 このようにして、図13に示す例によれば、支持ケース60とステータコア112とが強固に接合したステータ10bを容易に製造できる。なお、このようにして製造されたステータ10bの径方向内側に、ロータ(図示せず)が組み付けられ、回転電機10を形成できる。
 なお、図13に示す例において、各工程は、適宜前後して実行されてもよい。例えば、ステップS34AからステップS35の工程は、ステップS33の工程の前に実行されてもよい。また、図13に示す例は、ステータコア112まわりに支持ケース60を一体に形成する方法に関するが、ステータコア112とは別に、中子7、7Aを金型内にセットして支持ケース60を単体で製造することも可能である。
 以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。また、各実施例の効果のうちの、従属項に係る効果は、上位概念(独立項)とは区別した付加的効果である。
 例えば、上述した実施例では、支持ケース60において突部67は、径方向内側に突出するように境界壁面部位652に突設されているが、径方向外側に突出するように内径側壁面部位651に突設されてもよい。あるいは、突部67は、径方向内側に突出するように境界壁面部位652に突設されるとともに、径方向外側に突出するように内径側壁面部位651に突設されてもよい。これは、ケース油路35に係る突部69も同様である。
 また、上述した実施例では、柱部66(柱部68も同様、以下同じ)は、円柱状であるが、断面形状は任意であり、また、必ずしも高さ方向(径方向)の各位置で断面形状が一定である必要もない。例えば、柱部66は、高さ方向の中央部付近で断面積が小さくなるようなくびれを有してもよい。
10・・・回転電機、I・・・回転軸、60・・・支持ケース(冷却部材)、61・・・入口水路部(第1部位)、62・・・出口水路部(第2部位)、651・・・内径側壁面部位(第3部位、第2壁部)、652・・・境界壁面部位(第3部位、第1壁部)、66(66-1)・・・第1柱部、66(66-2)・・・第2柱部、660・・・外周面、67・・・突部、670・・・外周面、671・・・凸側端面、95・・・冷却水路(冷媒路)、700・・・円環状中子(崩壊性中子)、71・・・貫通孔、74・・・径方向の凹部、710・・・第1凹部(軸方向の凹部)、720・・・第2凹部(軸方向の凹部)

Claims (7)

  1.  回転電機用の冷却部材であって、
     冷媒流入孔を形成する第1部位と、
     冷媒流出孔を形成する第2部位と、
     外部に連通することなく前記冷媒流入孔と前記冷媒流出孔とを連通する冷媒路を形成する第3部位と、を備え、
     前記第3部位は、前記冷媒路において、冷媒の流れに対して垂直な第1方向にそれぞれ立設される複数の第1柱部と、前記第1方向にそれぞれ突設される複数の突部とを備え、
     前記冷媒路に暴露する前記複数の第1柱部の表面及び前記突部の表面に前記冷媒が接する、冷却部材。
  2.  前記複数の第1柱部及び前記複数の突部は、対で設けられ、
     前記複数の第1柱部及び前記複数の突部に係る複数の対は、前記第1方向に直交しかつ互いに対して直交する2方向を第2方向及び第3方向とした場合に、前記第2方向及び前記第3方向のそれぞれに沿って等間隔にかつ互いに隣接することなく、配置される、請求項1に記載の冷却部材。
  3.  前記第3部位は、径方向外側の円筒状の第1壁部と、径方向内側の円筒状の第2壁部とを、前記回転電機の回転軸を中心として同心状に有するとともに、前記第1壁部と前記第2壁部との間に前記冷媒路を形成し、
     前記第2方向及び前記第3方向は、前記回転軸を基準とした周方向及び軸方向に対応し、
     前記複数の対のそれぞれにおいて、前記第1柱部及び前記突部は軸方向に隣り合う、請求項2に記載の冷却部材。
  4.  前記第3部位は、複数の第2柱部を、更に備え、
     前記冷媒路に暴露する前記複数の第2柱部の表面に前記冷媒が接し、
     前記複数の第2柱部は、前記複数の第1柱部及び前記複数の突部に対して、軸方向及び周方向の位置が異なる、請求項3に記載の冷却部材。
  5.  前記突部の前記第1方向の寸法は、0.5mmから1.5mmの間である、請求項1から4のうちのいずれか1項に記載の冷却部材。
  6.  ステータコアと、
     前記ステータコアの径方向外側に接合される冷却部材とを含み、
     前記冷却部材は、
     冷媒流入孔を形成する第1部位と、
     冷媒流出孔を形成する第2部位と、
     外部に連通することなく前記冷媒流入孔と前記冷媒流出孔とを連通する冷媒路を形成する第3部位と、を備え、
     前記第3部位は、前記冷媒路において、冷媒の流れに対して垂直な第1方向にそれぞれ立設される複数の第1柱部及び複数の突部を備え、
     前記冷媒路に暴露する前記複数の第1柱部の表面及び前記突部の表面に前記冷媒が接する、回転電機。
  7.  回転電機に用いられる円環状の冷却部材の製造方法であって、
     軸方向端面に軸方向の凹部をそれぞれ有しかつ外周面又は内周面に径方向の凹部をそれぞれ有する円環状の複数の崩壊性中子を準備する準備工程と、
     前記複数の崩壊性中子を、前記軸方向の凹部により径方向の貫通孔を形成する態様で、同心状にかつ軸方向に積層する積層工程と、
     金型内に前記複数の崩壊性中子が積層された状態で、前記金型内に前記冷却部材の材料を、前記材料が前記複数の崩壊性中子のそれぞれの外周面及び内周面を覆いかつ前記貫通孔を埋めるように、注湯する鋳造工程と、
     前記鋳造工程の後に、前記複数の崩壊性中子を除去する除去工程とを含む、製造方法。
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