JP2021040466A - 電気機器のフレーム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレーム主部の内壁と外壁との間に冷却媒体の冷却流路を設けるものにあって、冷却性能に優れたものとする。【解決手段】電気機器のフレーム(3)は、機器本体部(4)を囲むように筒状に配置される金属製のフレーム主部(5)を有するものであって、前記フレーム主部は、その内壁(11)と外壁(12)との間の厚み内に、入口部(15)から出口部(16)に向けて冷却媒体が流れる中空構造の冷却流路(13)が設けられると共に、前記冷却流路内には、前記冷却媒体の流れ方向に沿って千鳥状に配置されて該流路をジグザグ状にする複数個のリブ(17)が、前記内壁と外壁との間に掛渡されるようにしてそれら内壁及び外壁と一体に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、機器本体部を囲むように筒状に配置される金属製のフレーム主部を有する電気機器のフレーム及びその製造方法に関する。
電気機器例えばハイブリッド自動車に組込まれる回転電機としてのモータジェネレータは、金属製の円筒状のフレーム内に、ロータやステータ等の構成部品を組込んで構成される。この場合、前記フレームを中空状として冷却流路を形成し、その冷却流路内に、水や不凍液等の冷却媒体を循環供給して構成部品の冷却を図ることが行われている(例えば特許文献1参照)。具体的には、特許文献1では、フレームは、ステータの外周部に嵌合される第1の筒状部材と、その外周に隙間を存して配置される第2の筒状部材とを備え、第1の筒状部材の外周面に、円周方向に延びると共に円周方向の一部が切欠かれた複数本のリブを設けて構成される。第1の筒状部材の外周部に第2の筒状部材を組付けることにより、フレーム内には、円周方向に延びる環状の流路が軸方向に複数段に形成されると共に、各環状流路が隣りの環状流路と一部でつながる形態の冷却流路が形成される。
国際公開第2018/066076号明細書
しかしながら、上記特許文献1のフレームでは、第1の筒状部材と第2の筒状部材との2部品を組付ける構成のため、次のような問題点があった。即ち、第1の筒状部材のリブの先端と第2の筒状部材の内面との間に、組付けに必要な僅かな隙間δを設ける必要があり、リブと第2の筒状部材との密着性に劣り、接触面積が小さいものなっていた。そのため、第1の筒状部材のリブから第2の筒状部材に向けの伝熱性が低いものとなり、冷却性能に劣るものとなっていた。また、冷却流路の形状自体も、冷却媒体の流れがぶつかって逆流が発生する等、冷却媒体の流れが滞留する部分が生じ、熱交換効率が低くなるものとなっていた。更には、上記フレームを製造する場合、第1の筒状部材と第2の筒状部材との間に、シール性を確保するためのOリングを設けるなど、部品数が多く、組付け工数も多くなり、製造コストが大きくなる不具合もあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その一の目的は、フレーム主部の内壁と外壁との間に冷却媒体の冷却流路を設けるものにあって、冷却性能に優れた電気機器のフレームを提供することにある。また、本発明の別の一の目的は、そのような冷却性能に優れるフレームを製造する際の、製造工程の簡単化ひいてはコストダウンを図ることができる電気機器のフレームの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の電気機器のフレーム(3)は、機器本体部(4)を囲むように筒状に配置される金属製のフレーム主部(5)を有するものであって、前記フレーム主部は、その内壁(11)と外壁(12)との間の厚み内に、入口部(15)から出口部(16)に向けて冷却媒体が流れる中空構造の冷却流路(13)が設けられると共に、前記冷却流路内には、前記冷却媒体の流れ方向に沿って千鳥状に配置されて該流路をジグザグ状にする複数個のリブ(17)が、前記内壁と外壁との間に掛渡されるようにしてそれら内壁及び外壁と一体に設けられている。
これによれば、フレーム主部において、内壁から外壁を通して外部への放熱が行われること、及び、冷却流路を冷却媒体が循環して熱交換が行われることにより、機器本体部の熱が放熱され、内部が冷却される。このとき、フレーム主部は、2部品でなく一体物とされている、つまり内壁、リブ、外壁の金属材料が一体に連続している構成なので、内壁から外壁への伝熱性が良く、放熱効果の高いものとすることができる。また、フレーム主部内に設けられる冷却流路は、リブが千鳥状に配置されることでジグザグ状をなしており、冷却媒体が流れる際に逆流を起こすものはなく、冷却媒体が滞留することを防止して、効率的に熱交換を行うことができる。
この結果、フレーム主部の内壁と外壁との間に冷却媒体の冷却流路を設けるものにあって、冷却性能に優れたものとなるという効果を得ることができる。尚、フレーム主部を一体物としたことにより、フレームを製造する際の、製造工程の簡単化ひいてはコストダウンを図ることができる。
本発明の電気機器のフレームの製造方法は、上記した電気機器のフレーム(3)のフレーム主部(5)を製造する方法であって、前記冷却流路(13)を構成するための崩壊性中子(22)を形成する中子形成工程と、前記フレーム主部の外形を構成するための鋳型(21)内に、前記崩壊性中子を配置する中子配置工程と、前記鋳型内に、前記フレーム主部を構成する金属材料を流し込んで固化させる鋳造工程と、前記崩壊性中子を崩壊させて前記フレーム主部から取除く除去工程とを含み、前記崩壊性中子は、前記冷却流路(13)に対応した厚みの壁部(22a)を有すると共に、その壁部を厚み方向に貫通するように、前記リブ(17)に対応した穴(25)を有して構成される。
これによれば、中子形成工程において、冷却流路に対応した厚みの壁部を有すると共に、その壁部に、リブに対応した穴を有して構成される崩壊性中子が形成される。そして、中子配置工程において、フレーム主部の外形を構成するための鋳型内にその崩壊性中子が配置され、鋳造工程において、鋳型内にフレーム主部を構成する金属材料が流し込まれて固化される。これにて、崩壊性中子が占める部分に金属材料が存在しない状態で、金属材料が固化されたフレーム主部が得られる。
その後、前記崩壊性中子が崩壊されて排出されることにより、その部分が中空部となったフレーム主部が得られる。このとき、崩壊性中子は、冷却流路に対応した厚みの壁部を有すると共に、リブに対応した穴を有していたので、冷却媒体の冷却流路を形成する内壁及び外壁と、流路をジグザグ状にする複数個のリブとを一体に有したフレーム主部を容易に得ることができる。このとき、二以上の部品を結合したり、その部分にシールのための部材を設けたりする必要がなくなり、部品数を少なく済ませることができる。この結果、冷却性能に優れるフレームを製造する際の、製造工程の簡単化ひいてはコストダウンを図ることができるという効果を得ることができる。
一実施形態を示すもので、フレームの構成を概略的に示す縦断正面図 フレーム主部の冷却流路の構成を模式的に示す展開図 リブ部分の寸法関係を説明するための図 モータジェネレータの構成を概略的に示す断面図 崩壊性中子の斜視図 フレーム主部の製造工程における中子配置工程の様子を示す断面図 鋳造工程の様子を示す断面図 除去工程の様子を示す断面図
以下、例えばハイブリッド自動車用のモータジェネレータに適用した一実施形態について、図面を参照しながら説明する。図4は、電気機器としてのモータジェネレータ1の概略的な構成を、入出力軸としてのシャフト2を下向きにした状態で示している。このモータジェネレータ1は、本実施形態に係るフレーム3内に、機器本体部4を組込んで構成される。本実施形態では、フレーム3は、円筒状のフレーム主部5と、その一端面を塞ぐように設けられたリアカバー部6とを一体に有して構成されている。フレーム主部5の他端面側には、軸受けブラケット7が装着される。フレーム3の詳細な構成については後述する。
前記機器本体部4は、前記フレーム主部5の内周面に嵌合固着されたステータ8と、そのステータ8の内周側に配置されたロータ9等から構成される。詳しい図示や説明は省略するが、ステータ8にはコイル10が装着され、ロータ9には永久磁石が組込まれている。ロータ9は、前記シャフト2の外周面に固着されている。前記シャフト2は、基端側が前記リアカバー部6に設けられた軸受(図示せず)に回転自在に支持され、先端側が、軸受けブラケット7に設けられた軸受(図示せず)に回転自在に支持されており、先端部がフレーム3から図で下方に突出している。
次に、本実施形態に係るフレーム3の構成について、図1〜図5、図8も参照して述べる。図1、図4、図8に示すように、前記フレーム3は、金属例えばアルミ又はアルミ合金の鋳造品からなり、上記のように、フレーム主部5とリアカバー部6とを一体に有している。前記フレーム主部5は、内周面に前記ステータ8が嵌合する筒状、この場合円筒状に構成され、詳細には、内壁11と、外壁12との間の厚み内に、冷却媒体例えば不凍液や水が流れる中空構造の冷却流路13が設けられている。
この冷却流路13は、フレーム主部5内を円周方向に延びるように設けられている。具体的には、前記フレーム主部5のうち円周方向の一箇所が、内壁11と外壁12との間が、軸方向に対してやや傾斜した仕切壁14(図1参照)によって仕切られており、冷却流路13は、図2に示すように、フレーム主部5内を仕切壁14の一方側から円周方向に延びて仕切壁14の他方側までほぼ一周回って連なる帯状をなすように設けられる。このとき、図2、図4に示すように、前記外壁12には、前記仕切壁14の一方側の下部に位置して入口部15が外周に凸となるように設けられ、仕切壁14の他方側の上部に位置して出口部16が外周に凸となるように設けられている。図示はしないが、前記入口部15及び出口部16には、外部から冷却媒体を循環供給するための管が接続される。
そして、本実施形態では、前記冷却流路13内には、冷却媒体の流れ方向即ち円周方向に沿って千鳥状に配置されて該冷却流路13をジグザグ状にする複数個のリブ17が、前記内壁11と外壁12との間に掛渡されるようにしてそれら内壁11及び外壁12と一体に設けられている。この場合、前記リブ17は、図2、図3に示すように、横長な矩形ブロック状に構成されている。これにて、図2に矢印で示すように、前記入口部15から供給された冷却媒体は、冷却流路13を円周方向にジグザグ状に流れ、前記出口部16から排出される。
ここで、前記リブ17部分の寸法関係等の具体例について、図3を参照して述べる。前記リブ17は、前記フレーム主部5の周方向に沿う横方向に並んで、1列以上、100列以下の数が設けられ、該フレーム主部5の軸方向に平行な縦方向に並んで、1段以上、100段以下の数が設けられている。リブ17は、矩形ブロック状をなし、その縦方向寸法A及び縦方向寸法Bは等しく、1mm〜20mmであり。リブ17の縦方向間隔寸法C及び縦方向間隔寸法Dは等しく、1mm〜50mmである。リブ17の横方向寸法E及び横方向寸法Fは等しく、1mm〜100mmである。リブ17の横方向間隔寸法G及び横方向間隔寸法Hは等しく、−40mm〜40mmである。
また、リブ17の各部の寸法の比率は、縦方向寸法Aを1としたときに、縦方向間隔寸法Cが0.5〜3.0であると共に、横方向寸法Eが1.0〜10.0である。リブ17の横方向寸法Eを1としたときに、横方向間隔寸法Gが−0.45〜+0.45である。更に、リブ17の角部は、曲率半径がR0〜R10の曲線状とされている、もしくは、面取り寸法がC0〜C10の面取りがなされている。
さて、上記したフレーム3は、以下に述べるような、本実施形態に係る製造方法により製造される。このフレーム3の製造には、図6、図7に示す例えば金型からなる鋳造用の鋳型21が用いられると共に、図5にも示すように、前記フレーム主部5の冷却流路13を形成するための、いわゆる砂中子からなる崩壊性中子22が用いられる。鋳型21は、前記フレーム3を図1等とは上下反転した状態で鋳造するもので、図6、図7に示すように、固定型としての下型23と、可動型としての上型24とを備えている。
図6、図7に示すように、前記下型23は、前記フレーム主部5の外周面及びリアカバー部6の外面に相当する凹部を有すると共に、ゲート部23aを有している。前記上型24は、前記フレーム主部5の内周面及びリアカバー部6の内面に相当する凸部を有している。これにて、鋳型21は、図6に示すように、型締め状態で、前記フレーム3の外形に相当するキャビティ21aを形成する。また、下型23と上型24との間のパーティングラインP部分には、前記崩壊性中子22を保持するための保持部21bが設けられている。尚、図示はしないが、鋳型21を開閉する開閉機構や、前記ゲート部23aからキャビティ21a内に材料即ち溶融金属を所定圧力で注入する注入機構、鋳型21の加熱・冷却を行う温度調整機構、冷却固化後の鋳造品即ちフレーム3を取出す製品取出機構等も設けられている。
そして、詳しくは後の作用説明で述べるように、フレーム3を製造するにあたっては、前記崩壊性中子22を形成する中子成形工程が実行される。そして、崩壊性中子22の形成後に、前記鋳型21内に、前記崩壊性中子22を配置する中子配置工程と、前記鋳型21内に、フレーム3の材料この場合アルミ等の母材を流し込んで固化させる鋳造工程とが実行される。更に、フレーム3の鋳造後、前記崩壊性中子22を崩壊させ、崩壊性中子22を構成していた残骸を排出する除去工程とが順に実行される。
ここで、前記崩壊性中子22について述べる。図5は、崩壊性中子22の外観構成を示している。この崩壊性中子22は、砂等の骨材を主体とした混合材料を固めたもので、全体として円筒状に構成され、前記冷却流路13に対応した厚みの壁部22aを有している。これと共に、その壁部22aを厚み方向即ち内外周方向に貫通するように、前記リブ17に対応した複数個の穴25を有しており、また、前記仕切壁14に対応した斜め方向の切込み部26を有している。
更に、崩壊性中子22には、壁部22aの外周から突出するように、前記入口部15及び出口部16の中空部を形成するための突起部22bを一体に有している。このとき、図6、図7に示すように、崩壊性中子22の突起部22bは、前記入口部15及び出口部16の本来の長さよりも長く構成されており、その延長部分が、前記鋳型21の保持部21bに保持される保持用延長部27とされている。尚、崩壊性中子22の壁部22aには、前記突起部22bの円周方向の180度反対側にも、保持用延長部27が一体に設けられている。
より具体的には、崩壊性中子22は、二酸化珪素を主成分とする骨材と、水溶性炭酸金属塩としての炭酸カリウムと、流動性付与剤としての粘土質鉱物とを含む粉粒体の材料に、極性溶媒である水を加えて混練した流動性を有する混合材料から構成され、図示しない中子用成形型を用いて成形される。骨材としては、例えばムライト質の人工砂が採用され、その平均粒径が例えば10〜150μmとされる。炭酸カリウムは、水に溶解し、骨材の粒子同士を接合させる無機バインダとして機能する。粘土質鉱物は、例えばセピオライトの紛体からなり、水中に分散し、骨材の粒子や炭酸カリウムに付着して流動性付与剤として機能する。
尚、崩壊性中子22の混合材料の好ましい配合は、上記した骨材と、炭酸カリウムと、粘土質鉱物と、水との合計を100質量%とすると、骨材が40〜85質量%、炭酸カリウムが5〜30質量%、粘土質鉱物が0.4〜10質量%、水が5〜35質量%である。尚、骨材の配合量としては、50〜80質量%がより好ましく、65〜75質量%が更に好ましい。炭酸カリウムの配合量としては、8〜25質量%がより好ましく、10〜20質量%が更に好ましく、10〜20質量%が特に好ましい。粘土質鉱物の配合量としては、0.5質量%以上がより好ましく、5質量%以下がより好ましく、更には3質量%以下が一層好ましく、2.5質量%以下が特に好ましい。水の配合量としては、10〜20質量%がより好ましい。
次に、上記構成の鋳型21等を用いた、本実施形態に係るフレーム3の製造の手順について述べる。フレーム3を製造するにあたっては、上記したように、冷却流路13を形成するための崩壊性中子22を形成する中子形成工程が実行される。図示及び詳しい説明は省略するが、中子形成工程において用いられる中子用成形型は、崩壊性中子22の外形に相当するキャビティを有すると共に、穴25を可動中子により形成するように構成される。また、保持用延長部27の形成部分に、材料の注入口が設けられる。このような中子用成形型に対し、上記した混合材料を注入口から注入し、キャビティ内に対し充填させる。キャビティ内の混合材料を乾燥させた後、成形物を取り出すことにより、崩壊性中子22が得られる。
本発明者らの研究によれば、崩壊性中子22を成形する混合材料は、上記配合を備えることにより、流動性に優れた擬塑性流体となり、成形性に優れたものとなる。この場合、比較的狭い隙間に対しても容易に材料が入り込み、キャビティ内に隙間なく密に充填されるようになる。そして、得られた崩壊性中子22は、十分な強度が得られると共に、水に浸漬することにより容易に崩壊する性状を呈し、後述の除去工程において水に浸漬されることにより容易に崩壊するものとなる。
このようにして崩壊性中子22が得られた後、フレーム3の鋳造が行われる。鋳造にあたっては、まず、鋳型21内に崩壊性中子22を配置する中子配置工程が実行される。この工程では、図6、図7に示すように、崩壊性中子22に一体に設けられた複数の保持用延長部27が、鋳型21に設けられた保持部21bに夫々保持されることにより、崩壊性中子22が鋳型21のキャビティ21a内に位置決め状態で配置される。
引続き、鋳型21のキャビティ21a内に、フレーム3の材料この場合アルミ等の溶融金属材料を、ゲート部23aから比較的低圧で流し込んで固化させる鋳造工程が実行される。この場合、キャビティ21aのうち崩壊性中子22が占める部分を除いた部分に、材料が流し込まれ、冷却、固化されることにより、鋳造品としてのフレーム3が崩壊性中子22を内蔵した状態で得られる。
鋳造工程が終了すると、鋳型21から鋳造品が取出され、その鋳造品内に残っている崩壊性中子22を崩壊させ、崩壊性中子22を構成していた残骸を排出する除去工程が実行される。図8に示すように、この工程では、崩壊性中子22を水に浸漬する、或いは水に浸漬すると共に振動を付与することが行われ、崩壊性中子22が崩壊されて、崩壊物Sが、例えば入口部15や出口部16から排出されるようになる。これにて、内壁11と外壁12との間にリブ17を配置した冷却流路13を有するフレーム3が、一体物として得られるのである。
このように本実施形態のフレーム3によれば、フレーム主部5の内壁11と外壁12との間に冷却媒体が流れる冷却流路13を設けると共に、その冷却流路13内に、冷却媒体の流れ方向に沿って千鳥状に配置されて該流路をジグザグ状にする複数個のリブ17を、一体に設ける構成とした。これにより、フレーム主部5において、内壁11から外壁12を通して外部への放熱が行われること、及び、冷却流路13を冷却媒体が循環して熱交換が行われることにより、機器本体部4の熱が放熱され、内部が冷却される。
このとき、フレーム主部5は、従来のような内外の円筒部材の2部品を組付けて構成されるものではなく、一体物とされている、つまり内壁11、リブ17、外壁12の金属材料が一体に連続している構成なので、内壁11から外壁12への伝熱性が良く、放熱効果の高いものとすることができる。そして、フレーム主部5内に設けられる冷却流路13は、リブ17が千鳥状に配置されることでジグザグ状をなしており、冷却媒体が流れる際に逆流を起こすものはなく、冷却媒体が滞留することを防止して、効率的に熱交換を行うことができる。この結果、本実施形態のフレーム3によれば、フレーム主部5の内壁11と外壁12との間に冷却媒体の冷却流路13を設けるものにあって、冷却性能に優れたものとなるという効果を得ることができる。
そして、本実施形態においては、上記したフレーム3を製造するにあたって、中子形成工程において、フレーム主部5の冷却流路13に対応した厚みの壁部22aを有すると共に、その壁部22aを厚み方向に貫通するように、リブ17に対応した穴25を有して構成される崩壊性中子22が形成される。そして、中子配置工程において、フレーム3の外形を構成するための鋳型21内にその崩壊性中子22が配置され、鋳造工程において、鋳型21内にフレーム3を構成する金属材料が流し込まれて固化される。これにて、崩壊性中子22が占める部分に金属材料が存在しない状態で、金属材料が固化されたフレーム3が得られる。
その後、除去工程において、前記崩壊性中子22が崩壊されて排出されることにより、その部分が中空部となったフレーム主部5が得られる。このとき、崩壊性中子22は、冷却流路13に対応した厚みの壁部22aを有すると共に、リブ17に対応した穴25を有していたので、冷却媒体の冷却流路13を形成する内壁11及び外壁12と、冷却流路13をジグザグ状にする複数個のリブ17とを一体に有したフレーム主部5を容易に得ることができる。
このとき、従来のような内外の円筒部材の2部品を組付けるものではないため、二以上の部品を結合したり、その部分にシールのための部材を設けたりする必要がなくなり、部品数を少なく済ませることができる。この結果、本実施形態のフレーム3の製造方法によれば、冷却性能に優れるフレーム3を製造する際の、製造工程の簡単化ひいてはコストダウンを図ることができるという優れた効果を得ることができる。
また、本実施形態では、崩壊性中子22を、二酸化珪素を主成分とする骨材と、水溶性炭酸金属塩としての炭酸カリウムと、流動性付与剤としての粘土質鉱物とを含む粉粒体の材料に、溶媒としての水を加えて混練した流動性を有する混合材料から成形するようにした。これにより、崩壊性中子22を形成するにあたり、混合材料の流動性に優れ、複雑な形状であっても容易に成形することが可能となる。そして、崩壊性中子22を崩壊性も高いものとすることができ、水に浸漬することにより容易に崩壊させることができる。
尚、上記した実施形態では、リブ17を、流れ方向(円周方向)に横長な矩形状に構成して、千鳥状に配置するようにしたが、リブの形状としては、正方形に近い形状や丸みを帯びた形状など、様々な変更が可能である。「千鳥状に配置」には、いわゆる市松模様状に正方形を交互配置するパターン等も含まれる。上記機実施形態では、フレーム主部を円筒状に構成したが、多角形の筒状であっても良い。リアカバー部6については、フレーム主部5とは別体の軸受けブラケットとして設けるようにしても良い。また、上記実施形態では、電気機器としてのモータジェネレータのフレームを例として挙げたが、モータや発電機のフレームなどでも良く、冷却(放熱)効果が求められる電気機器のフレーム全般に広く適用することができる。
上記実施形態では、金属材料としてアルミ又はアルミ合金を採用したが、鉄、ステンレス等の他の金属でも良く、金属を材料とした鋳造品全般に適用しても良いことは勿論である。その他、鋳型の構成や、崩壊性中子の材質や形成の方法等についても様々な変更が可能である。本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
図面中、1はモータジェネレータ(電気機器)、3はフレーム、4は機器本体部、5はフレーム主部、11は内壁、12は外壁、13は冷却流路、15は入口部、16は出口部、17はリブ、21は鋳型、22は崩壊性中子、22aは壁部、25は穴を示す。

Claims (7)

  1. 機器本体部(4)を囲むように筒状に配置される金属製のフレーム主部(5)を有する電気機器のフレーム(3)であって、
    前記フレーム主部は、その内壁(11)と外壁(12)との間の厚み内に、入口部(15)から出口部(16)に向けて冷却媒体が流れる中空構造の冷却流路(13)が設けられると共に、
    前記冷却流路内には、前記冷却媒体の流れ方向に沿って千鳥状に配置されて該流路をジグザグ状にする複数個のリブ(17)が、前記内壁と外壁との間に掛渡されるようにしてそれら内壁及び外壁と一体に設けられている電気機器のフレーム。
  2. 前記リブは、前記フレーム主部の周方向に沿う横方向に並んで、1列以上、100列以下の数が設けられ、該フレーム主部の軸方向に平行な縦方向に並んで、1段以上、100段以下の数が設けられている請求項1記載の電気機器のフレーム。
  3. 前記リブは、矩形ブロック状をなし、その縦方向寸法(A、B)が1mm〜20mmであり、縦方向間隔寸法(C、D)が1mm〜50mmであり、横方向寸法(E、F)が1mm〜100mmであり、横方向間隔寸法(G、H)が−40mm〜40mmであり、且つ、それらの寸法比率は、縦方向寸法(A、B)を1としたときに、縦方向間隔寸法(C、D)が0.5〜3.0であると共に、横方向寸法(E、F)が1.0〜10.0であり、横方向寸法(E、F)を1としたときに、横方向間隔寸法(G、H)が−0.45〜+0.45である請求項2記載の電気機器のフレーム。
  4. 前記リブは、角部が、曲率半径がR0〜R10の曲線状とされている、もしくは、面取り寸法がC0〜C10の面取りがなされている請求項3記載の電気機器のフレーム。
  5. 機器本体部(4)を囲むように筒状に配置される金属製のフレーム主部(5)を有し、前記フレーム主部は、その内壁(11)と外壁(12)との間の厚み内に、入口部(15)から出口部(16)に向けて冷却媒体が流れる中空構造の冷却流路(13)が設けられると共に、前記冷却流路内には、前記冷却媒体の流れ方向に沿って千鳥状に配置されて該流路をジグザグ状にする複数個のリブ(17)が、前記内壁と外壁との間に掛渡されるようにしてそれら内壁及び外壁と一体に設けられている電気機器のフレームのフレーム主部を製造する方法であって、
    前記冷却流路を構成するための崩壊性中子(22)を形成する中子形成工程と、
    前記フレーム主部の外形を構成するための鋳型(21)内に、前記崩壊性中子を配置する中子配置工程と、
    前記鋳型内に、前記フレーム主部を構成する金属材料を流し込んで固化させる鋳造工程と、
    前記崩壊性中子を崩壊させて前記フレーム主部から取除く除去工程とを含み、
    前記崩壊性中子は、前記冷却流路に対応した厚みの壁部(22a)を有すると共に、その壁部を厚み方向に貫通するように、前記リブに対応した穴(25)を有して構成される電気機器のフレームの製造方法。
  6. 前記中子形成工程は、前記崩壊性中子に対応したキャビティを有する中子用成形型が用いられると共に、二酸化珪素を主成分とする骨材と、水溶性炭酸金属塩と、流動性付与剤とを含む粉粒体の材料に、溶媒を加えて混練した流動性を有する混合材料を、前記キャビティ内に流し込んで固化させることにより行われ、
    形成された前記崩壊性中子は、水に浸漬することにより崩壊する性状を呈し、前記除去工程において水に浸漬されることにより崩壊する請求項5記載の電気機器のフレームの製造方法。
  7. 前記崩壊性中子は、骨材と、水溶性炭酸金属塩としての炭酸カリウムと、流動性付与剤としての粘土質鉱物と、溶媒としての水とを含む混合材料から成形される請求項6記載の電気機器のフレームの製造方法。
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