JP2023125010A - 回転電機用ステータの製造方法 - Google Patents

回転電機用ステータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鋳包み後に除去可能な物質が中子本体に詰められた中子を利用して、冷媒流路を回転電機用鋳造物に形成する。【解決手段】ステータコアを準備する工程と、中子本体に複数の軸方向の貫通穴を有し、複数の軸方向の貫通穴の少なくとも一部に、鋳包み後に除去可能な物質が詰められた中子を準備する工程と、ステータコア及び中子を型にセットする工程と、型に溶融した金属材料を流し込むことで、ステータコア及び中子を鋳包む鋳包工程と、鋳包工程の後に、金属材料で鋳包みされたステータコア及び中子から、中子本体を残しつつ除去可能な物質を除去することで、複数の軸方向の貫通穴の少なくとも一部を、冷媒が通る冷媒流路として形成する工程とを含む、回転電機用ステータの製造方法が開示される。【選択図】図13

Description

本開示は、回転電機用ステータの製造方法に関する。
鋳包み後に除去可能な物質(例えば塩)で形成された崩壊性中子を利用して、通常の鋳造では形成できない形態の冷媒流路を鋳造物に形成する技術が知られている。
特開2021-093891号公報
しかしながら、上記のような従来技術は、鋳包み後に全体が除去される崩壊性中子を利用するアプローチであり、他のアプローチで冷媒流路を鋳造物に形成することについて開示していない。
そこで、1つの側面では、本開示は、鋳包み後に除去可能な物質が中子本体に詰められた中子を利用して、冷媒流路を回転電機用鋳造物に形成することを目的とする。
1つの側面では、ステータコアを準備する工程と、
中子本体に複数の軸方向の貫通穴を有し、前記複数の軸方向の貫通穴の少なくとも一部に、鋳包み後に除去可能な物質が詰められた中子を準備する工程と、
前記ステータコア及び前記中子を型にセットする工程と、
前記型に溶融した第1金属材料を流し込むことで、前記ステータコア及び前記中子を鋳包む鋳包工程と、
前記鋳包工程の後に、前記第1金属材料で鋳包みされた前記ステータコア及び前記中子から、前記中子本体を残しつつ前記除去可能な物質を除去することで、前記複数の軸方向の貫通穴の少なくとも一部を、冷媒が通る冷媒流路として形成する工程とを含む、回転電機用ステータの製造方法が提供される。
1つの側面では、本開示によれば、鋳包み後に除去可能な物質が中子本体に詰められた中子を利用して、冷媒流路を回転電機用鋳造物に形成することが可能となる。
製造対象の回転電機用ステータの一例を示す斜視図である。 油路形成部の一例を示す斜視図である。 油路形成部の一部を周方向に展開した状態で概略的に示す図である。 図3のラインA-Aに沿った概略的な断面図による軸方向油路の説明図である。 図3のラインA-Aに沿った概略的な断面図による他の例の軸方向油路の説明図である。 外周支持部の一例を示す斜視図である。 ステータにおける油の流れの説明図である。 コイルエンドへの油の供給態様を示す回転電機の一部の断面図である。 油路形成部の効果の説明図であり、ステータコア及び外周支持部のそれぞれに生じる応力の説明図である。 ステータコアに作用する応力の説明図である。 比較例によるステータコアに作用する応力の説明図である。 水路形成部を有する支持部材の例を概略的に示す断面図である。 本製造方法の流れを概略的に示すフローチャートである。 水路形成部を形成するための水路用中子を概略的に示す展開図である。 油路形成部のうちの第1油路形成部を形成するための油路用中子を概略的に示す展開図である。 油路形成部のうちの第2油路形成部を形成するための油路用中子を概略的に示す展開図である。 油路形成部を形成するための油路用中子の組立体を概略的に示す展開図である。 金型のセットされた水路用中子及び油路用中子の一部を軸方向視で概略的に示す図である。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率はあくまでも一例であり、これに限定されるものではなく、また、図面内の形状等は、説明の都合上、部分的に誇張している場合がある。
まず、本実施例による回転電機用ステータの製造方法(以下、「本製造方法」とも称する)の説明に先立って、製造対象の回転電機用ステータについて説明する。
製造対象の回転電機用ステータは、まず、回転電機用であり、回転電機は、例えば車両の推進力を発生させる動力源として機能する。回転電機は、例えば電気自動車やハイブリッド車に搭載される。なお、回転電機は、例えばインナーロータ型であってよい。
製造対象の回転電機用ステータは、ステータコアの径方向外側に、ステータコアを支持する支持部材を有する。支持部材は、ステータコアと一体的に接合し、冷媒が通る冷媒流路を有する。支持部材の形成方法は、後述する本製造方法に関連して説明する。冷媒は、水や油等任意である。例えば、支持部材は、水路と油路の双方を有してもよいし、いずれか一方のみを有してもよい。
図1は、製造対象の回転電機用ステータ21(以下、単に「ステータ21」とも称する)の一例を示す斜視図である。図1には、ステータ21の中心軸Iが示されている。以下では、軸方向とは、ステータ21の中心軸Iが延在する方向を指し、径方向とは、中心軸Iを中心とした径方向を指す。従って、径方向外側とは、中心軸Iから離れる側を指し、径方向内側とは、中心軸Iに向かう側を指す。また、軸方向外側とは、ステータ21の軸方向の中心から離れる側を指し、軸方向内側とは、ステータ21の軸方向の中心に近づく側を指す。また、周方向とは、中心軸Iまわりの回転方向に対応する。
図1に示す例では、ステータ21は、ステータコア22を有し、ステータコア22の径方向外側に、ステータコア22を支持する支持部材10を有する。なお、図1では、製品状態のステータ21においてステータコア22に巻装されているステータコイルの図示は省略されている。
支持部材10は、回転電機用のケースを形成してよい。また、支持部材10の径方向外側に、更なるケース部材(図示せず)が設けられてもよい。
図1に示す例では、支持部材10は、油路形成部12と、外周支持部14とを含む。なお、図1には、見易さのための都合上、油路形成部12だけハッチングされている。図2は、油路形成部12の一例を示す斜視図である。図3は、油路形成部12の一部を周方向に展開した状態で概略的に示す図である。図4は、図3のラインA-Aに沿った概略的な断面図による軸方向油路31の説明図であり、図5は、図3のラインA-Aに沿った概略的な断面図による他の例の軸方向油路31Aの説明図である。図6は、外周支持部14の一例を示す斜視図である。
油路形成部12は、図2に示すように、ステータコア22の外周部に倣った円環状の形態であり、ステータコア22の外周面に一体的に接合する。油路形成部12は、後述するように多孔質のセラミックス材料とアルミを主成分とする材料とにより形成される。外周支持部14は、好ましくは、伝熱性及び耐腐食性が良好なアルミ合金材料により形成される。アルミ合金材料としては、例えば、Al-Si系合金や、Al-Mg系合金、Al-Mg-Si系合金又はこれらの類であってよく、任意である。
油路形成部12は、軸方向に分離した第1油路形成部121及び第2油路形成部122を含む。
第1油路形成部121及び第2油路形成部122は、軸方向に離間する。軸方向で第1油路形成部121及び第2油路形成部122の間に、周方向全周にわたって周方向油路30が形成される。
第1油路形成部121は、軸方向の切り欠き部1212を有し、切り欠き部1212は、軸方向内側の端部において軸方向に開口する(軸方向外側の端部では軸方向に開口しない)。ただし、変形例では、第1油路形成部121は、切り欠き部1212に対応する箇所で周方向に分離されてもよい。この場合、切り欠き部1212は、軸方向外側の端部でも開口した形態となる。切り欠き部1212は、好ましくは、車両搭載時に上側に位置する周方向位置に形成される。切り欠き部1212は、周方向の複数の位置に形成されてもよい。なお、図2では、図示していないが、第2油路形成部122にも、同様の切り欠き部1212が形成されてもよい。
なお、図2に示す例では、切り欠き部1212は、軸方向に平行に延在するが、軸方向に対して傾斜する方向に延在してもよい。この場合、切り欠き部1212は、軸方向外側の方が軸方向内側よりも下側になる態様で傾斜されてもよい。この場合、後述する桶部142を介した油の流れが促進される。
油路形成部12は、図3に概略的に示すように、軸方向油路31を内部に有する。軸方向油路31は、直線状に延在してもよいし、多数の孔のつながりにより形成されてもよい。例えば、図4に示す例では、軸方向油路31は規則的な周方向のピッチで形成されている。また、図5に示す例では、軸方向油路31Aは、不規則的な多数の孔のつながりにより形成されている。なお、図4に示す例では、軸方向油路31は、径方向に複数並んで配置されていないが、図5に示す油路形成部12Aの軸方向油路31Aのように、径方向の異なる位置に複数形成されてもよい。
外周支持部14は、ステータコア22の外周部に倣った円環状の形態であるが、油路形成部12の厚み分だけ内径が大きい。外周支持部14は、油路形成部12の外周面に一体的に接合する。
外周支持部14は、アルミを主成分とする材料により形成される。例えば、外周支持部14は、油路形成部12で用いられるアルミを主成分とする材料と同じ材料により形成されてよい。
外周支持部14は、図6に示すように、油の導入路85を形成する凹部141を有する。凹部141は、軸方向に延在する。また、外周支持部14は、第1油路形成部121の切り欠き部1212を埋めるように径方向内側に突出しかつ軸方向に延在する桶部142を有する。桶部142は、周方向油路30を周方向に流れる油を受けて軸方向油路31(又は軸方向油路31A、以下同じ)に導く機能を有する。かかる機能を高めるために、桶部142は、好ましくは、図6及び図7に示すように、軸方向内側が周方向油路30まで延在し、かつ、周方向一方側(上下方向で上側)に屈曲してもよい。
図7は、上述したステータ21における油の流れの説明図である。図7では、油路形成部12の第1油路形成部121及び第2油路形成部122等が透視で示されるとともに、油の流れが矢印R1から矢印R4で模式的に示されている。図8は、コイルエンド29Aへの油の供給態様を示す回転電機の一部の断面図である。図7では、中心軸I及び軸方向油路31を通る断面図ともに、油の流れが矢印R3及び矢印R6で模式的に示されている。
導入路85に導入された油(矢印R1参照)は、径方向に流れた後、周方向油路30に沿って周方向に流れる(矢印R2参照)、そして、周方向に流れる油の一部は、桶部142により捕捉されて軸方向へと流れる(矢印R3参照)。また、周方向に流れる油の他の一部は、桶部142により捕捉されることなく周方向に更に流れる(矢印R4参照)。また、桶部142により捕捉されて軸方向へと軸方向油路31を流れた油(矢印R3参照)は、図8に示すように、軸方向油路31の端部開口から流れ出て(矢印R5参照)、滴下する。この場合、油は、ステータ21のステータコイル29の軸方向端部であるコイルエンド29Aに対して径方向外側から当たり(矢印R6参照)、コイルエンド29Aを冷却する。なお、コイルエンド29Aは、リード側のコイルエンドであってよい。また、反リード側のコイルエンド(図示せず)に対しても同様の態様で(例えば第2油路形成部122に桶部142を設けることで)油が供給されてもよい。
図9は、油路形成部12の効果の説明図であり、ステータコア22及び外周支持部14のそれぞれに生じる応力の説明図である。
図9には、ステータコア22、外周支持部14、及び油路形成部12が平面視で図示されるとともに、ラインA1上の各位置での応力のプロフィールの一例が、径方向の応力σと、周方向の応力σθとに関してそれぞれ模式的に示されている。この場合、ラインA1よりも上側(“+”)が“引張”を表し、ラインA1よりも下側(“-”)が“圧縮”を表す。図10は、ステータコア22の一部を取り出したときの、当該一部に作用する応力の説明図である。
本実施例では、油路形成部12は、好ましくは、線膨張係数がステータコア22よりも小さい。なお、ステータコア22は、外周支持部14よりも線膨張係数が有意に小さく、従って、油路形成部12は、上述したように、線膨張係数がステータコア22及び外周支持部14よりも小さい。
このため、本実施例では、例えば鋳造後の熱収縮の際や常温からの温度低下による熱収縮の際、油路形成部12は、ステータコア22よりも熱収縮量が小さくなる。このため、図10に示すように、ステータコア22に作用する径方向の応力σ、及び、周方向の応力σθは、ともに引張応力となる。なお、図10では、ステータコア22における半径rから半径r+drまでの角度範囲dθの領域(ハッチングで図示)に作用する応力が示されている。他方、鋳造後の熱収縮の際や常温からの熱収縮の際、油路形成部12は、外周支持部14よりも熱収縮量が小さくなる。このため、図10に示すように、外周支持部14に作用する径方向の応力σは圧縮応力となり、周方向の応力σθは引張応力となる。このようにして、油路形成部12は、外周支持部14から径方向の圧縮応力を受けつつ、ステータコア22に径方向の引張応力を付与するように機能する。
このように本実施例による油路形成部12は、線膨張係数がステータコア22及び外周支持部14よりも小さいことで、鋳造後の熱収縮の際や常温からの熱収縮の際に、外周支持部14とステータコア22との間に生じる熱収縮量の差(及びそれに伴い生じうる熱応力)を吸収/緩和する機能を有する。
図11は、比較例によるステータコア22に作用する応力の説明図である。比較例は、本実施例に対して、油路形成部12を備えていない点が異なる。すなわち、比較例では、ステータコア22は、外周支持部14により直接的に鋳包まれる。
ここで、アルミは鉄に比べて線膨張係数が約2倍である。従って、アルミを主成分とする材料から形成される外周支持部14と、鉄を主成分とする材料から形成されるステータコア22との一体物である鋳物については、固体収縮のような熱収縮を起こす際、外周支持部14とステータコア22の間の熱収縮量の有意な差異に起因して、ステータコア22に応力が生じる。すなわち、鋳物の温度が低下すると、図11に示すように、ステータコア22に圧縮応力が生じる。このような圧縮応力は、ステータコア22の残留ひずみを生み、回転電機駆動時におけるステータコア22での損失(鉄損)を増加させてしまう。
これに対して、本実施例によれば、外周支持部14と、油路形成部12と、ステータコア22との一体物である鋳物が、熱収縮を起こす際、図9を参照して上述したように、油路形成部12が、ステータコア22に生じる圧縮応力を低減し、又は、ステータコア22に引張応力を発生させる。これにより、回転電機駆動時におけるステータコア22での損失(鉄損)を効果的に低減できる。
この場合、油路形成部12は、線膨張係数が、好ましくは4×10-6~9×10-6、より好ましくは4×10-6~6×10-6となるように形成されてもよい。
図12は、水路形成部11を有する支持部材10Aの例を概略的に示す断面図である。
ところで、上述した実施例では、支持部材10は、油が通る冷媒流路だけを有するが、冷却水路を有してもよいことは上述したとおりである。すなわち、支持部材10は、油路形成部12に加えて、冷却水路を形成する水路形成部を有してもよい。この場合、水路形成部は、油路形成部12よりも径方向外側に配置されてもよい。ただし、好ましい実施例では、図12に示す支持部材10Aのように、油路形成部12よりも径方向内側に水路形成部11が設けられる。この場合、水路形成部11に形成される冷却水路95内の冷却水によりステータコア22を効率的に冷却できるとともに、油路形成部12を流れる油を冷却できる。
次に、図13以降を参照して、本製造方法について説明する。
図13は、本製造方法の流れを概略的に示すフローチャートである。
本製造方法は、まず、ステータコア22を準備することを含む(ステップS30)。ステータコア22は、例えば円環状の磁性体の積層鋼板からなる。この場合、各鋼板は、互いに結合されていなくてもよいし、溶接等により結合されていてもよい。
ついで、本製造方法は、ステータコア22を、金型(図示せず)にセットすることを含む(ステップS32)。
ついで、本製造方法は、中子を準備することを含む(ステップS34)。なお、ステップS34は、ステップS32の前に実行されてもよい。図14は、水路形成部11を形成するための水路用中子610を概略的に示す図であり、周方向に沿って展開した平面図である。実際には、水路用中子610は、周方向の両端をつないだ円環状の形態である。図14では、水路用中子610の中子本体612は、複数の軸方向の貫通穴6122を有し、複数の軸方向の貫通穴6122には、塩(鋳包み後に除去可能な物質)が中子本体612の軸方向の両端部よりも内側に詰められた状態とされる。中子本体612は、多孔質のセラミックス材料により形成されてよい。図14には、塩が詰められた範囲がハッチング範囲M12で模式的に示されている。なお、水路用中子610の中子本体612の場合、複数の軸方向の貫通穴6122は、周方向孔6124を介して周方向に連通されてもよい。また、水路用中子610の中子本体612の場合、複数の軸方向の貫通穴6122のうちの少なくとも2つ(図14では、貫通穴6122a、6122bで図示)は、入口と出口を形成するために、端部に塩が詰められてもよい。中子本体612は、複数の分割体を軸方向に積層して形成されてもよい。この場合、周方向孔6124の形成が容易である。また、中子本体612の軸方向の両端(塩が詰められない範囲)は、省略されてもよい。この場合、水路形成部11の軸方向両端部は、別の蓋部材(例えば、後述する鋳包工程により形成可能な蓋部材)により形成されてよい。なお、変形例では、水路用中子610は、全体が塩で形成されてもよい。すなわち、水路用中子610は、上記の特許文献1で開示されるような崩壊性中子により形成されてもよい。
また、図15Aは、油路形成部12のうちの第1油路形成部121を形成するための油路用中子620Aを概略的に示す図であり、周方向に沿って展開した平面図である。実際には、油路用中子620Aは、周方向の両端をつないだ円環状の形態である。図15Aでは、油路用中子620Aの中子本体622Aは、複数の軸方向の貫通穴6222を有し、複数の軸方向の貫通穴6222には、塩(鋳包み後に除去可能な物質)が中子本体622Aの軸方向全長にわたって詰められた状態とされる。中子本体622Aは、多孔質のセラミックス材料により形成されてよい。図15Aには、塩が詰められた範囲がハッチング範囲M13Aで模式的に示されている。また、中子本体622Aは、上述した桶部142形成用の切り欠き部6224を有する。なお、切り欠き部6224には、塩は詰められない。
また、図15Bは、油路形成部12のうちの第2油路形成部122を形成するための油路用中子620Bを概略的に示す図であり、周方向に沿って展開した平面図である。実際には、油路用中子620Bは、周方向の両端をつないだ円環状の形態である。図15Bでは、油路用中子620Bの中子本体622Bは、複数の軸方向の貫通穴6222を有し、複数の軸方向の貫通穴6222には、塩(鋳包み後に除去可能な物質)が中子本体622Bの軸方向全長にわたって詰められた状態とされる。中子本体622Bは、多孔質のセラミックス材料により形成されてよい。図15Bには、塩が詰められた範囲がハッチング範囲M13Bで模式的に示されている。
油路用中子620A、620Bは、互いに結合した組立体として形成されてよい。金型図15Cは、組立体を概略的に示す図であり、周方向に沿って展開した平面図である。油路用中子620A、620Bは、軸方向に沿って間隔をおいて(すなわち軸方向に離間して)同心状に金型にセットされる。軸方向で油路用中子620A、620Bの間の隙間には、塩(鋳包み後に除去可能な物質)が詰めれる。図15Cには、軸方向で油路用中子620A、620Bの間の、塩が詰められた範囲がハッチング範囲M13Cで模式的に示されている。また、油路用中子620Aの外周面には、上述した導入路85を形成するための塩M13Dが付着されてよい。
ついで、本製造方法は、水路用中子610及び油路用中子620A、620Bを、金型にセットすることを含む(ステップS36)。このとき、水路用中子610は、ステータコア22の径方向外側に同心状に位置付けられ、油路用中子620A、620Bは、水路用中子610の径方向外側に同心状に位置付けられてよい。また、油路用中子620A、620Bは、軸方向に沿って間隔をおいて(すなわち軸方向に離間して)同心状に金型にセットされる。
図16は、金型のセットされた水路用中子610及び油路用中子620A、620Bの一部を軸方向視で概略的に示す図である。図16において、水路用中子610の径方向の区間SC141、SC142のうちの、区間SC142には、塩(ハッチング範囲M14参照)が詰められてよい。また、油路用中子620A、620Bの径方向の区間SC143、SC144のうちの、区間SC144には、塩(ハッチング範囲M15参照)が詰められてよい。区間SC141は、軸方向の貫通穴6122に次の鋳包工程でアルミ合金材料が入るので、ステータコア22に対する支持部材10の接合強度を高める機能を有する。区間SC143は、軸方向の貫通穴6222に次の鋳包工程でアルミ合金材料が入るので、水路用中子610内の軸方向の貫通穴6122と油路用中子620A、620B内の軸方向の貫通穴6222の空洞部分が連通しないように仕切る機能を有する。なお、変形例では、区間SC141を省略するために、ステータコア22及び水路用中子610は、径方向で離間して金型にセットされてもよい。また、変形例では、区間SC143を省略するために、水路用中子610及び油路用中子620A、620Bは、径方向で離間して金型にセットされてもよい。また、外周支持部14を形成するために、油路用中子620A、620Bは、径方向外側の金型の外周壁に対して離間して配置される。
ついで、本製造方法は、ステータコア22、水路用中子610及び油路用中子620A、620Bがセットされた金型に、アルミを主成分とする材料としてアルミ合金材料を、溶かした状態で注入してステータコア22、水路用中子610及び油路用中子620A、620Bをアルミ合金材料により鋳包む鋳包工程(ステップS38)を含む。
このようにして鋳包工程が実行されると、油路用中子620A、620Bとその径方向外側の金型の外周壁の間の隙間にアルミ合金材料が流動し、外周支持部14が形成される。また、水路用中子610の区間SC141(図16参照)における軸方向の貫通穴6122内にアルミ合金材料が流動し、中間層が形成される。この中間層は、図9等を参照して上述した応力緩和機能を実現する。この中間層は、支持部材10とステータコア22との間の接合強度を高める機能を有する。また、油路用中子620A、620Bの区間SC143(図16参照)における軸方向の貫通穴6222内にアルミ合金材料が流動し、隔壁層が形成される。この隔壁層は、支持部材10に形成される水路と油路とが連通しないように仕切る機能を有する。
また、鋳包工程が実行されると、水路用中子610の軸方向の貫通穴6122のうちの、塩が詰めれていない部分には、アルミ合金材料が流入し、同様に、油路用中子620A、620Bの軸方向の貫通穴6222のうちの、塩が詰めれていない部分には、アルミ合金材料が流入する。換言すると、水路用中子610の軸方向の貫通穴6122のうちの、塩が詰めれている部分には、アルミ合金材料が流入しない。これにより、ステータコア22まわりに水路形成部11内の冷却水路95(この段階では未だ塩が詰まっている状態)が形成される。同様に、油路用中子620A、620Bの軸方向の貫通穴6222のうちの、塩が詰めれている部分には、アルミ合金材料が流入しない。これにより、上述した軸方向油路31(この段階では未だ塩が詰まっている状態)が形成される。また、軸方向で油路用中子620A、620Bの間の部分には、塩が詰めれており(図15Cのハッチング範囲M13Cの参照)、アルミ合金材料が流入しない。これにより、上述した周方向油路30(この段階では未だ塩が詰まっている状態)が形成される。また、油路用中子620Aの切り欠き部6224(図15A)には、塩が詰めれておらず、アルミ合金材料が流入する。これにより、上述した外周支持部14の桶部142が形成される。
なお、本製造方法では、溶かしたアルミ合金材料の重さだけで鋳造する金型鋳造(アルミ重力鋳造)方法が採用されるが、他の鋳造方法が利用されてもよい。
次いで、本製造方法は、鋳物を金型から取り出し、水路用中子610及び油路用中子620A、620Bのそれぞれから塩を除去する工程(ステップS40)を含む。この場合、水路用中子610の中子本体612及び油路用中子620A、620Bの中子本体622A、622Bは、鋳造物に含まれる態様で残る。すなわち、水路用中子610の中子本体612及び油路用中子620A、620Bの中子本体622A、622Bは、支持部材10の一部を形成する。従って、中子本体612等が多孔質のセラミックス材料により形成される場合、本製造方法によれば、多孔質のセラミックス材料を含む支持部材10を形成できる。水路用中子610及び油路用中子620A、620Bのそれぞれから塩が除去されると、塩が詰まっていた部分が空洞となる。これにより、上述した軸方向油路31や、冷却水路95、周方向油路30、導入路85等が形成される。
次いで、本製造方法は、上述のように支持部材10が結合されたステータコア22に、コイル片を組み付けることを含む(ステップS42)。この場合、コイル片は、ステータコア22のスロット220内に軸方向に(又は径方向内側から)容易に組み付けることができる。その後、図示しないが、本製造方法は、他の後工程を実行して、ステータ21を完成させることを含む。
なお、本製造方法では、鋳包み後に除去可能な物質として塩が用いられているが、砂のような他の物質が利用されてもよい。
また、本製造方法では、油路用中子620A、620B及び水路用中子610の双方が利用されているが、いずれか一方だけ利用されてもよい。例えば、油路用中子620A、620Bだけが利用される場合、水路形成部11は別に形成されてもよいし、省略されてもよい。
また、本製造方法では、実行されていないが、鋳包工程の前にステータコア22に対してアルミナイジング処理を実行してもよい。アルミナイジング処理の場合、ステータコア22の外周面の一部が溶融し、アルミとの合金層が形成される。ステータコア22の外周面の一部が溶融して接合層が形成されるので、接合層とステータコア22とは強固に一体化される。従って、続く鋳包工程で接合層と支持部材10とも同様に強固に一体化されることで、支持部材10とステータコア22との間の接合強度を効果的に高めることができる。なお、支持部材10とステータコア22との間の接合強度を高める観点から、ステータコア22の外周面に楔状断面の凹部等が形成されてもよい。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
21・・・ステータ(回転電機用ステータ)、22・・・ステータコア、610・・・水路用中子(第2中子)、6122・・・貫通穴、620A・・・油路用中子(第1中子、軸方向一方側の中子部)、620B・・・油路用中子(第1中子、軸方向他方側の中子部)、612、622A、622B・・・中子本体、6222・・・貫通穴、6224・・・切り欠き部

Claims (6)

  1. ステータコアを準備する工程と、
    中子本体に複数の軸方向の貫通穴を有し、前記複数の軸方向の貫通穴の少なくとも一部に、鋳包み後に除去可能な物質が詰められた中子を準備する工程と、
    前記ステータコア及び前記中子を型にセットする工程と、
    前記型に溶融した第1金属材料を流し込むことで、前記ステータコア及び前記中子を鋳包む鋳包工程と、
    前記鋳包工程の後に、前記第1金属材料で鋳包みされた前記ステータコア及び前記中子から、前記中子本体を残しつつ前記除去可能な物質を除去することで、前記複数の軸方向の貫通穴の少なくとも一部を、冷媒が通る冷媒流路として形成する工程とを含む、回転電機用ステータの製造方法。
  2. 前記中子は、前記冷媒として油が流れる前記冷媒流路を形成するための第1中子を含み、
    前記第1中子は、前記貫通穴に前記除去可能な物質が前記中子本体の軸方向の全長にわたって詰められた状態で、前記型にセットされる、請求項1に記載の回転電機用ステータの製造方法。
  3. 前記第1中子の前記中子本体は、軸方向の切り欠き部を有し、
    前記第1中子は、前記切り欠き部に前記除去可能な物質が詰められていない状態で、前記型にセットされる、請求項2に記載の回転電機用ステータの製造方法。
  4. 前記第1中子は、円環状の軸方向一方側の中子部と、円環状の軸方向他方側の中子部とを含み、
    前記軸方向一方側の中子部及び前記軸方向他方側の中子部は、軸方向に離間しつつ同心状に、かつ、軸方向の間に前記除去可能な物質が詰められた状態で、前記型にセットされる、請求項3に記載の回転電機用ステータの製造方法。
  5. 前記中子は、前記冷媒として冷却水が流れる前記冷媒流路を形成するための第2中子を含み、
    前記第2中子は、前記第1中子の径方向内側に位置しかつ前記第1中子と同心状になる状態で、前記型にセットされる、請求項2から4のうちのいずれか1項に記載の回転電機用ステータの製造方法。
  6. 前記中子本体は、前記ステータコアを形成する第2金属材料よりも線膨張係数が低い材料により形成される、請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の回転電機用ステータの製造方法。
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