WO2023243362A1 - モータ駆動装置及び作業機 - Google Patents

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Abstract

センサレス駆動方式において、安定してブラシレスモータを制御することができるモータ駆動装置及び作業機を提供する。制御部41は、PWMキャリア信号の周期の1.5倍の周期で重畳電圧を制御指令電圧に重畳するよう構成される。具体的には、制御部41は、PWMキャリア信号の所定の下降領域に対応する期間に重畳電圧を制御指令電圧に重畳し、その後に連続して続くPWMキャリア信号の上昇領域及び下降領域に対応する期間には重畳電圧を制御指令電圧に重畳せず、更にその後に連続して続くPWMキャリア信号の上昇領域に対応する期間に重畳電圧を制御指令電圧に重畳する。

Description

モータ駆動装置及び作業機
本発明は、モータ駆動装置及び作業機に関する。
電動工具等の作業機の駆動源として、ブラシレスモータが用いられる。インバータ回路を利用したブラシレスモータの制御方式として、センサレス駆動方式が知られている。
国際公開第2016/067811号
センサレス駆動方式では、一般的に、ステータの巻線に発生する誘起電圧に基づいてロータの回転位置を推定してブラシレスモータを制御する。ブラシレスモータの回転数が低い状態(低回転数域、例えばブラシレスモータの駆動開始時等)では、巻線に発生する誘起電圧が低いため、ロータの回転位置を推定しにくく、低回転数域でのブラシレスモータの制御が不安定になる可能性があった。
本発明の目的は、センサレス駆動方式において、安定してブラシレスモータを制御することができるモータ駆動装置及び作業機を提供することである。
本発明の他の目的は、センサレス駆動方式において、騒音及びトルクリプルの少なくとも一方を低減することができるモータ駆動装置及び作業機を提供することである。
本発明のある態様は、モータ駆動装置である。このモータ駆動装置は、ロータと、複数の巻線を有するステータと、を有するブラシレスモータと、スイッチング素子を有し、前記ブラシレスモータに接続される駆動部と、前記スイッチング素子の制御端子に対して、制御指令電圧及びPWM指令信号に基づいたPWM信号を出力する制御部と、を備えたモータ駆動装置であって、前記制御部は、前記PWM指令信号の周期の1.5倍の周期で重畳電圧を前記制御指令電圧に重畳するよう構成される、ことを特徴とする。
本発明の別の態様は、作業機である。この作業機は、前記モータ駆動装置と、前記モータ駆動装置に電力を供給する電源部と、前記ブラシレスモータの起動及び停止を指示するスイッチと、を備えることを特徴とする。
本発明の「モータ駆動装置」は「モータ制御装置」等と表現されてもよく、また本発明の「作業機」は「電動作業機」や「電動工具」、「電気機器」等と表現されてもよく、そのように表現されたものも本発明の態様として有効である。
本発明によれば、センサレス駆動方式において、安定してブラシレスモータを制御することができるモータ駆動装置及び作業機を提供することができる。また、センサレス駆動方式において、騒音及びトルクリプルの少なくとも一方を低減することができるモータ駆動装置及び作業機を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る作業機1の平面図。 作業機1の側断面図。 図2のモータ6を、ステータコイル3hを省略した状態で軸方向から見た図。 モータ6のステータ(固定子)を軸方向から見た図。 作業機1のモータ駆動装置40の回路ブロック図。 ベクトル制御におけるdq座標系の定義を示す模式図。 dq座標系における電流ベクトルIdqの一例とその電流位相角βの説明図。 (A)は、U、V、Wの各相の電流ベクトルIu、Iv、Iwの一例とそれらを合成した電流ベクトルIuvwを示す図。(B)は、電流ベクトルIdq(=Iuvw)及びそのd成分とq成分である電流ベクトルId、Iqを示す図。 ベクトル制御におけるスイッチング素子Q1~Q6のオンオフの組合せのパターン1~6及びそれぞれにおける出力電圧ベクトルの説明図。 ベクトル制御におけるスイッチング素子Q1~Q6のオンオフの組合せのパターン7~8及びそれぞれにおける出力電圧ベクトルの説明図。 (A)は、ベクトル制御における目的電圧ベクトル及びその合成方法の一例を示す説明図。(B)は、当該目的電圧ベクトルを生成するためのスイッチング素子Q1~Q6のオンオフのタイムチャート。 図5の制御部41の機能ブロック図であって、PWM信号の生成、出力に係る部分の機能ブロック図。 dq座標系における制御指令電圧と重畳電圧の一例を示す図。 dq座標系における制御指令電圧と重畳電圧の別例を示す図。 重畳電圧が無い場合の定常状態での各信号のタイムチャート。 重畳電圧がある場合の定常状態での各信号のタイムチャート。 重畳電圧がある場合の起動から停止までの各信号のタイムチャート。 (A)は、比較例1の制御におけるPWMキャリア信号、重畳電圧、及び高調波電流のタイムチャート。(B)は、比較例2の制御におけるPWMキャリア信号、重畳電圧、及び高調波電流のタイムチャート。(C)は、実施の形態の制御におけるPWMキャリア信号、重畳電圧、及び高調波電流のタイムチャート (A)は、比較例1の制御におけるU相の電流波形図。(B)は、図19(A)のB部拡大図。(C)は、図19(A)のC部拡大図。 (A)は、実施の形態の制御におけるU相の電流波形図。(B)は、図20(A)のB部拡大図。(C)は、図20(A)のC部拡大図。 比較例1と実施の形態の高調波電流の波形同士を比較した図。 制御部41の制御フローチャート。
本実施の形態は、作業機1に関する。図1により、作業機1における互いに直交する前後、上下、左右方向を定義する。作業機1は、電動工具の一例であるAC駆動のグラインダ(ディスクグラインダ)であり、外部の交流電源60(図5)からの供給電力で動作する。作業機1は、回転具としての砥石2を備え、研削作業や切断作業等に用いられる。作業機1は、ハウジング3と、ギヤケース4と、を備える。
ハウジング3は、全体として略円筒形状を成す例えば樹脂成形体である。ハウジング3の後端部から、交流電源60(図5)に接続するための電源コード62が延びる。ギヤケース4は、例えばアルミ合金等の金属製のケース本体10と、ケース本体10の開口部を塞ぐパッキングランド11と、を有する。ケース本体10は、ハウジング3の前端部に取り付けられる。
作業機1は、ハウジング3の内部に、モータ6及びファン8を備える。ファン8は、モータ6等の冷却用であって、モータ6の出力軸6aに設けられ、出力軸6aと一体に回転する。ファン8は、モータ6の前方に位置する。出力軸6aの前端部に、第1ベベルギヤ21が設けられる。
ギヤケース4の内部には、2つの軸受(ニードルベアリング12及びボールベアリング13)が設けられ、これら軸受によってスピンドル20が回転自在に保持される。スピンドル20は、モータ6の出力軸6aと直交する。スピンドル20の一端は、パッキングランド11を貫通して外部に突出する。スピンドル20の他端は、ギヤケース4内に位置する。
スピンドル20の他端には第2ベベルギヤ22が設けられる。第2ベベルギヤ22は、第1ベベルギヤ21と噛み合う。モータ6の回転は、第1ベベルギヤ21及び第2ベベルギヤ22によって回転方向が90度変換されるとともに、回転速度が減速されてスピンドル20に伝達される。すなわち、スピンドル20はモータ6によって回転駆動される。
砥石2は、ホイルワッシャ及びロックナットによってスピンドル20に固定され、スピンドル20と一体的に回転する。ホイルガード14は、パッキングランド11に取り付けられて砥石2の約半分を覆い、研削作業時に発生する切削粉や火花等の飛散を防止する。スピンドル20及び砥石2は、出力部の例示である。
作業機1は、モータ6の起動及び停止をユーザが指示するための操作部としてのスイッチ5を備える。スイッチ5は、ハウジング3の左部側面に露出する。ユーザがスイッチ5を操作すると、交流電源60(図3)からモータ6に電力が供給され、モータ6の出力軸6aが回転する。出力軸6aの回転により、第1ベベルギヤ21及び第2ベベルギヤ22によって出力軸6aに連結されているスピンドル20が回転し、スピンドル20に固定されている砥石2が回転する。
作業機1は、ハウジング3内に、基板9を備える。基板9は、モータ6の後方に位置する。基板9は、後述のインバータ回路42(図5)を成す複数のスイッチング素子15を搭載する。複数のスイッチング素子15は、図5に示すスイッチング素子Q1~Q6に対応する。基板9は、図5に示すモータ駆動装置40のうちモータ6を除く各部材を搭載する。
モータ6は、インナーロータ型のブラシレスモータであり、出力軸6aの周囲に設けられて出力軸6aと一体に回転するロータコア6b、ロータコア6bに挿入保持された複数のロータマグネット(永久磁石)6c、ロータコア6bの外周を囲むように設けられたステータコア6e、及び、ステータコア6eに設けられた複数のステータコイル6h(巻線)を含む。ロータコア6bとロータマグネット6cは、モータ6のロータ(以下「ロータ」)を構成する。ステータコア6eとステータコイル6hは、モータ6のステータを構成する。モータ6は、ここでは4極6スロット構成であり、ロータマグネット6cは4個、ステータコイル6hは6個である。
ステータコア6eは、図3に示すように、円筒状(環状)のヨーク部6fと、ヨーク部6fから径方向内側に突出する複数の突極部(ティース部)6gと、を含む。各突極部6gに、ステータコイル6hが設けられる。図4に示すように、ステータコイル6hは、U相コイルU1、U2、V相コイルV1、V2、及びW相コイルW1、W2を有する。ステータコイル6hは、モータ6の軸周り方向において、V相コイルV2、U相コイルU1、W相コイルW2、V相コイルV1、U相コイルU2、W相コイルW1の順に設けられている。各相のステータコイル6hは、図5に示すようにY結線(スター結線)される。
図5は、作業機1のモータ駆動装置40の回路ブロック図である。図5では、モータ6の各相に2つずつ存在するステータコイル6hを簡略的に1つで示している。モータ駆動装置40は、制御部41、駆動部としてのインバータ回路42、電圧検出回路43、増幅回路44、及び電源部としての整流回路61を有する。
整流回路61は、例えばダイオードブリッジ及び平滑コンデンサを含み、交流電源60から供給される交流を直流に変換する。電圧検出回路43は、整流回路61の出力電圧(インバータ回路42の入力側の電圧)を検出し、制御部41に送信する。インバータ回路42は、整流回路61の出力する直流電力を、モータ6の駆動電力に変換し、モータ6に供給する(ステータコイル6hに駆動信号を出力する)。インバータ回路42は、三相ブリッジ接続されたスイッチング素子Q1~Q6を含む。スイッチング素子Q1~Q3は上側スイッチング素子であり、スイッチング素子Q4~Q6は下側スイッチング素子である。
スイッチング素子Q1、Q4は、U相コイルの一端に接続される。スイッチング素子Q1はU相上側スイッチング素子であり、スイッチング素子Q4はU相下側スイッチング素子である。スイッチング素子Q2、Q5は、V相コイルの一端に接続される。スイッチング素子Q2はV相上側スイッチング素子であり、スイッチング素子Q5はV相下側スイッチング素子である。スイッチング素子Q3、Q6は、W相コイルの一端に接続される。スイッチング素子Q3はW相上側スイッチング素子であり、スイッチング素子Q6はW相下側スイッチング素子である。
シャント抵抗Ru、Rv、Rwは、電流検出部の例示であり、それぞれU、V、Wの各相のステータコイル6hに流れる電流(各相の電流)の経路の低電位側に設けられ、各相の電流を電圧に変換する(各相の電流を検出する)。増幅回路44は、シャント抵抗Ru、Rv、Rwの各両端の電圧を増幅し、U、V、Wの各相の電流検出信号として制御部41に送信する。
制御部41は、例えばマイクロコントローラやドライバICを含み、ユーザによるスイッチ5の操作に応じて、整流回路61の出力電圧及び各相の電流を監視しながら、インバータ回路42の制御、すなわちスイッチング素子Q1~Q6のオンオフの制御を通じて、モータ6の駆動を制御する。
制御部41は、ロータの回転位置(以下「ロータ位置」)及びロータの角速度(以下「ロータ角速度」)を、インバータ回路42の入力側の電圧と各相の電流に基づき、センサレスで検出する。制御部41は、ロータ角速度により、モータ6の回転数(以下「モータ回転数」)を特定できる。
制御部41によるモータ6の駆動制御は、例えばベクトル制御である。ベクトル制御は、空間ベクトルパルス幅変調(SVPWM:Space Vector Pulse Width Modulation)とも呼ばれる。
図6は、ベクトル制御におけるdq座標系の定義を示す模式図である。図7は、dq座標系における電流ベクトルIdqの一例とその電流位相角βの説明図である。なお、ベクトル制御の説明には電気角を用いる。モータ6は4極6スロット構成のため、モータ6の機械角180度は電気角360度に対応する。図6では、モータ6の機械角180度分の構成を360度に展開した模式図で示している。図6におけるモータ6の1周(電気角360度分の回転)は、モータ6の機械的な半周(機械角180度)に対応する。
モータ6は、ロータマグネット6cが作る磁束の方向をd軸、それと磁気的に直交する方向をq軸としたdq座標系(図6)における、電流ベクトルIdqの方向(図7に示す電流位相角β)によって、トルクや回転数の特性が変化する。トルクや回転数の特性が適切になるように電流ベクトルIdqを制御することができれば、モータ6を高効率で駆動することが可能となる。ベクトル制御は、電流ベクトルIdqを制御することである。
dq座標系における電流ベクトルIdqは、図8(A)に示す、インバータ回路42のU、V、Wの各相のステータコイル6hの中心軸(u軸、v軸、w軸)を三軸とするuvw座標系上で各相の電流ベクトルIu、Iv、Iwを合成した電流ベクトルIuvwを、図8(B)に示すようにdq座標系へ変換した電流ベクトルを指す。このため、ベクトル制御を行うためには、U、V、Wの各相の電流の制御が必要である。U、V、Wの各相の電流を制御するには、uvw座標系上で任意方向の電圧ベクトルをモータ6(ステータコイル6h)に印加できるように、インバータ回路42(スイッチング素子Q1~Q6)のスイッチング制御を行う必要がある。
インバータ回路42の通電パターンには、図9(A)~(F)及び図10(A)~(B)に示すように、U、V、Wの各相の上側(ハイサイド)、下側(ローサイド)のどちらのスイッチング素子を通電させるかによって、8つの通電パターンが存在する。図9(A),(B)では、最終的な電圧ベクトルの元になった各相の電圧成分を併せて示している。
図9(A)に示す通電パターン1では、スイッチング素子Q1、Q5、Q6がオンで、それ以外はオフである。この場合、各相の電圧ベクトルを合成するとU軸のプラス方向(U方向)を向いた電圧ベクトルが得られる。
図9(B)に示す通電パターン2では、スイッチング素子Q1、Q2、Q6がオンで、それ以外はオフである。この場合、各相の電圧ベクトルを合成するとW軸のマイナス方向(W-方向)を向いた電圧ベクトルが得られる。
図9(C)に示す通電パターン3では、スイッチング素子Q2、Q4、Q6がオンで、それ以外はオフである。この場合、各相の電圧ベクトルを合成するとV軸のプラス方向(V方向)を向いた電圧ベクトルが得られる。
図9(D)に示す通電パターン4では、スイッチング素子Q2、Q3、Q4がオンで、それ以外はオフである。この場合、各相の電圧ベクトルを合成するとU軸のマイナス方向(U-方向)を向いた電圧ベクトルが得られる。
図9(E)に示す通電パターン5では、スイッチング素子Q3、Q4、Q5がオンで、それ以外はオフである。この場合、各相の電圧ベクトルを合成するとW軸のプラス方向(W方向)を向いた電圧ベクトルが得られる。
図9(F)に示す通電パターン6では、スイッチング素子Q1、Q3、Q5がオンで、それ以外はオフである。この場合、各相の電圧ベクトルを合成するとV軸のマイナス方向(V-方向)を向いた電圧ベクトルが得られる。
このように、通電パターン1~6では、60度間隔で向きが異なる電圧ベクトルがモータ6(ステータコイル6h)に印加される。
図10(A)に示す通電パターン7では、下側のスイッチング素子Q4、Q5、Q6がオンで、それ以外はオフである。図10(B)に示す通電パターン8では、上側のスイッチング素子Q1、Q2、Q3がオンで、それ以外はオフである。通電パターン7、8では、0ベクトルがモータ6(ステータコイル6h)に印加される。通電パターン7、8の一方が第1状態、他方が第2状態に対応する。
以下、通電パターン1~8の各々による電圧ベクトルを「基底ベクトル」と呼ぶ。単一の通電パターンで印加できる電圧ベクトルは基底ベクトルの方向に限られるため、任意方向の電圧ベクトルを印加するには、2つ以上の基底ベクトルを合成して出力する必要がある。
図11(A)は、基底ベクトルの合成による目的電圧ベクトルの生成方法の一例を示す。この例では、目的電圧ベクトルは、U方向の基底ベクトル(通電パターン1)、W-方向の基底ベクトル(通電パターン2)、及び0ベクトルの基底ベクトル(通電パターン7、8)に分解できる。このため、インバータ回路42の通電パターン1、2、7、8を、それぞれの基底ベクトルの長さの割合に応じた時間(t1、t2、t7、t8)だけ持続すれば、目的電圧ベクトルを出力することができる。0ベクトルの基底ベクトルは、電圧ベクトルの絶対値(長さ)の調整のために必要となる。
図11(B)は、図11(A)に示す目的電圧ベクトルを生成するためのスイッチング素子Q1~Q6のオンオフのタイムチャートである。
ベクトル制御においては、図11(B)の左端の時点(すなわち1回目の通電パターン7の時点)において、U、V、Wの各相の電流を検出してロータ位置及びロータ角速度を特定する。そして特定されたロータ位置及びロータ角速度に応じて、モータ6(ステータコイル6h)に印加すべき電圧ベクトルを設定する。電圧ベクトルは、U、V、Wの各相に印加される電圧をそれぞれパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)することにより設定される。
そして図11(B)の右端の時点(すなわち2回目の通電パターン7の時点)において、再びU、V、Wの各相の電流を検出してロータ位置及びロータ角速度を特定し、特定されたロータ位置及びロータ角速度に応じて、モータ6(ステータコイル6h)に印加すべき電圧ベクトルを設定しなおす。
よって、図11(B)の左端の時点から図11(B)の右端の時点までがパルス幅変調(PWM)の1周期であり、空間ベクトルパルス幅変調(SVPWM)の1周期となる。U、V、Wの各相をPWMで駆動する場合、図11(B)のようにPWMの1周期内の各通電パターンの時間の比率がt1:t2:t7:t8となるように各相のデューティ比(スイッチング素子Q1~Q6の各制御端子に印加するPWM信号のデューティ比)を設定すれば、図11(A)に示す目的電圧ベクトルを出力できる。SVPWMでは、このようにして任意の目的電圧ベクトルを出力する。
モータ駆動装置40はセンサレス駆動方式でモータ6を駆動する。すなわち制御部41は、前述のように、ロータ位置及びロータ角速度を、インバータ回路42の入力側の電圧と各相の電流に基づき、センサレスで検出する。ここで、モータ6の回転数が低い低回転数域では、ステータコイル6hに発生する誘起電圧が低いため、ロータ位置を推定しにくい。この対策として、dq座標系で制御指令電圧に高周波で重畳電圧を重畳し、その電流応答からロータ位置を推定することが有効である。
しかし、重畳電圧は、騒音やトルクリプルの原因となる。騒音やトルクリプルは、重畳の周波数が高いほど低減される一方、ステータコイル6hのインダクタンスが低いほど増大する傾向がある。ステータコイル6hのインダクタンスは、作業機1の設計上、低くすることを要する場合が多い。このため、重畳の周波数はできるだけ高いことが望ましい。一方、制御部41を構成するマイクロコントローラの小型化や低コスト化の観点から、各相の電流検出のタイミングは限られる。
こうした状況のもと、本実施の形態では、PWMキャリア信号(PWM指令信号)の周期の1.5倍の周期(PWMキャリア信号の周波数の3分の2倍の周波数)で重畳電圧を制御指令電圧に重畳する構成とする。以下、詳細に説明する。
図12は、図5の制御部41の機能ブロック図であり、PWM信号の出力、生成に係る部分の機能ブロック図である。制御部41は、キャリア信号生成器50、制御指令電圧演算部51、重畳電圧演算部52、基準信号演算部53、uvw/dq変換部54、比較器55、PWM信号出力部56を含む。
キャリア信号生成器50は、PWMキャリア信号を生成する。制御指令電圧演算部51は、dq座標系における制御指令電圧を演算する。図11(A)に示した目的電圧ベクトルは、制御指令電圧の一例である。重畳電圧演算部52は、キャリア信号生成器50からの周期信号に応じてdq座標系における重畳電圧を演算する。基準信号演算部53は、制御指令電圧と重畳電圧をdq座標系で加算する。
uvw/dq変換部54は、dq座標系における制御指令電圧と重畳電圧の加算結果をuvw座標系に変換し、U相基準信号、V相基準信号、W相基準信号を出力する。比較器55は、U相基準信号、V相基準信号、W相基準信号の各々をPWMキャリア信号比較し、U相出力基準信号、V相出力基準信号、W相出力基準信号を出力する。PWM信号出力部56は、U相出力基準信号、V相出力基準信号、W相出力基準信号を基に、スイッチング素子Q1~Q6の各々の制御端子にPWM信号を出力(印加)する。
図13、図14は、それぞれdq座標系における制御指令電圧と重畳電圧の例を示す。制御指令電圧と重畳電圧は、共にdq座標系での電圧ベクトルであり、互いに同方向である。U相成分に着目すると、図13の例では重畳電圧はU相の+方向に重畳され、図14の例では重畳電圧はU相の+方向に重畳される。
図15は、重畳電圧が無い場合の定常状態での各信号のタイムチャートである。図16は、重畳電圧がある場合の定常状態での各信号のタイムチャートである。図15及び図16では図示を省略するが、V相、W相の信号は、U相の信号の位相を電気角でそれぞれ120度、240度シフトしたものとなる。
PWMキャリア信号は、徐々に上昇する上昇領域と、上昇領域と連続し徐々に下降する下降領域と、を連続して繰り返す三角波である。上昇領域とそれに続く下降領域との合計期間が、PWMキャリア信号の1周期、すなわちSVPWMの1周期を構成する。各周期の最初、すなわちPWMキャリア信号の谷の部分が、U、V、Wの各相の電流サンプリング(電流検出)のタイミングとなる。PWMキャリア信号の周波数(以下「キャリア周波数」)は好ましくは20kHz以下である。
図15の場合、U相基準信号は、モータ回転数に応じた周波数の正弦波である。図16の場合、U相基準信号は、U相基本波に重畳電圧を加算したものである。U相基本波は、重畳電圧が無い場合のU相基準信号、すなわち図15のU相基準信号に対応し、制御指令電圧のU相成分に対応する。
U相出力基準信号は、PWMキャリア信号がU相基準信号よりも大きいときにハイレベル、小さいときにローレベルとなる二値信号である。U相ハイサイド信号は、スイッチング素子Q1の制御端子に印加するPWM信号であり、U相出力基準信号と同様にレベル遷移する信号である。U相ローサイド信号は、スイッチング素子Q4の制御端子に印加するPWM信号であり、U相出力基準信号の反転信号と同様にレベル遷移する信号である。
図16に示す重畳電圧は、PWMキャリア信号の周期(以下「キャリア周期」)の1.5倍の周期の電圧信号である。前述のように重畳電圧はベクトル値であるが、ここでは向きは考慮せず、重畳する期間をハイレベル、重畳しない期間をローレベルで示している。
制御部41は、キャリア周期の1.5倍の周期で重畳電圧を制御指令電圧に重畳するよう構成される。PWMキャリア信号の連続する上昇領域、下降領域、上昇領域の3領域の合計期間(例えば図16の期間A)と、その後に続くPWMキャリア信号の連続する下降領域、上昇領域、下降領域の3領域の合計期間(例えば図16の期間B)と、の各々が、キャリア周期の1.5倍の周期(以下「重畳周期」)を構成する。
制御部41は、重畳周期を構成する3領域のうち1つの領域に対応する期間に重畳電圧を制御指令電圧に重畳し、重畳周期を構成する3領域のうち他の2つの領域に対応する期間には重畳電圧を制御指令電圧に重畳しない、よう構成される。
制御部41は、PWMキャリア信号の所定の下降領域に対応する期間(例えば図16の期間D)に重畳電圧を制御指令電圧に重畳し、その後に連続して続くPWMキャリア信号の上昇領域及び下降領域に対応する期間(例えば図16の期間E、F)には重畳電圧を制御指令電圧に重畳せず、更にその後に連続して続くPWMキャリア信号の上昇領域(例えば図16の期間G)に対応する期間に重畳電圧を制御指令電圧に重畳し、更にその後に連続して続くPWMキャリア信号の下降領域及び上昇領域(例えば図16の期間H、I)に対応する期間には重畳電圧を制御指令電圧に重畳しない、よう構成される。
制御部41は、PWMキャリア信号の所定の連続する上昇領域及び下降領域の一方の領域に対応する期間(例えば図16の期間D)に重畳電圧を制御指令電圧に重畳し、他方の領域に対応する期間(例えば図16の期間C)には重畳電圧を制御指令電圧に重畳せず、その後に連続して続くPWMキャリア信号の上昇領域及び下降領域に対応する期間(例えば図16の期間E、F)には重畳電圧を制御指令電圧に重畳せず、更にその後に連続して続くPWMキャリア信号の上昇領域及び下降領域の一方の領域に対応する期間(例えば図16の期間H)には重畳電圧を制御指令電圧に重畳せず、他方の領域に対応する期間(例えば図16の期間G)に重畳電圧を制御指令電圧に重畳する、よう構成される。
図17は、重畳電圧がある場合の起動から停止までの各信号のタイムチャートである。
時刻t1以前は、スイッチ5がオフであり、モータ6は停止状態である。このため、スイッチング素子Q1~Q6の制御端子へのPWM信号の印加は無く、重畳電圧の重畳も無い。
時刻t1においてスイッチ5オンとなり、その後の時刻t2までの期間は、モータ回転数が低い低速期間である。前述のように低速期間は、ステータコイル6hに発生する誘起電圧が低くロータ位置を推定しにくいため、重畳電圧をU相基本波に重畳する。
時刻t2~t3の期間は、モータ回転数が高い高速期間である。高速期間は、ステータコイル6hに発生する誘起電圧が高くロータ位置を推定しやすいため、重畳電圧をU相基本波に重畳しない。これにより不要な騒音やトルクリプルの発生を抑制する。
時刻t3においてスイッチがオフとなり、その後はモータ6は停止状態となる。このため、スイッチング素子Q1~Q6の制御端子へのPWM信号の印加は無く、重畳電圧の重畳も無い。
図18(A)~(C)は、比較例1の制御、比較例2の制御、及び本実施の形態の制御の各々におけるPWMキャリア信号、重畳電圧、及び高調波電流のタイムチャートである。高調波電流は、各相の電流のうち重畳電圧の印加によって生じる高調波成分(高周波成分)を抜き出したものである。
図18(A)に示す比較例1では、キャリア周期の2倍の周期(キャリア周波数の2分の1倍の周波数)で重畳電圧を制御指令電圧に重畳する。このため、高調波電流の周波数はキャリア周波数の2分の1となる。PWMキャリア信号の谷の部分でU、V、Wの各相の電流をサンプリングすれば、高調波電流の山と谷を検出できる。
図18(B)に示す比較例2では、キャリア周期と同周期(PWMキャリア信号と同周波数)で重畳電圧を制御指令電圧に重畳する。このため、高調波電流の周波数はキャリア周波数と同じになる。しかし、PWMキャリア信号の谷の部分でU、V、Wの各相の電流をサンプリングしただけでは、高調波電流の山しか検出できず、実質的に高調波電流を検出できない。PWMキャリア信号の山の部分でもU、V、Wの各相の電流をサンプリングすれば高調波電流の山と谷を検出できるようになるが、制御部41の大型化やコストアップ、電流検出用のシャント抵抗の追加等が必要となる。
図18(C)に示す本実施の形態では、前述のとおりキャリア周期の1.5倍の周期(キャリア周波数の3分の2倍の周波数)で重畳電圧を制御指令電圧に重畳する。このため、高調波電流の周波数はキャリア周波数の3分の2倍となる。PWMキャリア信号の谷の部分でU、V、Wの各相の電流をサンプリングすれば、高調波電流の山、谷(及び山と谷の中間)を検出できる。
図19(A)~(C)は比較例1の制御におけるU相の電流波形を示し、図20(A)~(C)は本実施の形態の制御におけるU相の電流波形を示す。比較例1及び本実施の形態のいずれにおいても、U相の電流波形は、振幅の大きい正弦波状の低周波の電流波形(制御指令電圧に応じた電流波形)に、振幅の小さい三角波状の高周波の電流波形(重畳電圧に応じた電流波形)を重畳したものとなっている。一方、図21での比較から明らかなように、本実施の形態の高調波電流のほうが比較例1の高調波電流よりも周波数が高く、具体的には周波数が3分の4倍となる(約33%高くなる)。
図22は、制御部41の制御フローチャートである。図22において、制御部41の制御を、PWM信号の演算に係る制御演算部の制御(左側)と、PWM信号の出力に係るPWM出力制御部の制御(右側)と、に分けて示している。
制御演算部は、起動すると初期化処理を行う(S1)。制御演算部は、スイッチ5がオフの場合(S3のNo)、PWM出力制御部に出力停止指令を出し、スイッチ5がオンになるまで待機する。
制御演算部は、スイッチ5がオンの場合(S3のYes)、各相の電流をサンプリングし(S5)、ロータ位置及びモータ回転数をセンサレスで推定演算し(S7)、例えば回転数PI制御によりdq座標系での目標となる電流ベクトルを計算する(S9)。制御演算部は、計算した電流ベクトルに応じた制御指令電圧を例えば電流PI制御により計算する(S11)。一方、制御演算部は、PWM出力制御部からのキャリア周期情報を基に重畳電圧を生成する(S13)。
制御演算部は、dq座標系において制御指令電圧と重畳電圧を加算し(S15)、それをuvw座標系に変換する(U相基準信号、V相基準信号、W相基準信号を導出する)(S17)。制御演算部は、変換結果から特定される各相のデューティ設定情報(各相のデューティ比を指定する信号)をPWM出力制御部に送信する(S19)。
PWM出力制御部は、出力初期設定を行い、各相のハイサイド側(スイッチング素子Q1~Q3)をオフ(ローレベル)、各相のローサイド側(スイッチング素子Q4~Q6)をオン(ハイレベル)とする(S21)。PWM信号の出力の制御は相ごとに行うが、相によって後述の基準カウント(デューティ比に対応)が異なることを除けば制御内容は各相で共通なので、以下ではU相についてのみ説明する。
PWM出力制御部は、PWMキャリア信号をカウントアップする(S23)。PWM出力制御部は、キャリア信号のカウント値がデューティ設定情報に応じた基準カウントを超えていない場合(S25のNo)、S23に戻る。PWM出力制御部は、キャリア信号のカウント値が基準カウントを超えると(S25のYes)、出力設定を切り替え、ハイサイド側(スイッチング素子Q1)をオン(ハイレベル)、ローサイド側(スイッチング素子Q4)をオフ(ローレベル)とする(S27)。
PWM出力制御部は、キャリア信号のカウント値が半周期カウントに到達していない場合(S29のNo)、S23に戻る。PWM出力制御部は、キャリア信号のカウント値が半周期カウントに到達すると(S29のYes)、PWMキャリア信号をカウントダウンする(S31)。PWM出力制御部は、キャリア信号のカウント値が基準カウント以上の場合(S33のNo)、S31に戻る。PWM出力制御部は、キャリア信号のカウント値が基準カウント未満になると(S33のYes)、出力設定を切り替え、ハイサイド側(スイッチング素子Q1)をオフ(ローレベル)、ローサイド側(スイッチング素子Q4)をオン(ハイレベル)とする(S35)。
PWM出力制御部は、キャリア信号のカウント値が0に到達していない場合(S37のNo)、S31に戻る。PWM出力制御部は、キャリア信号のカウント値が0に到達すると(S37のYes)、PWMキャリア信号の1周期が経過したことを示すキャリア周期情報を制御演算部に送信し、S23に戻る。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) 制御部41は、キャリア周期の1.5倍の周期(キャリア周波数の3分の2倍の周波数)で重畳電圧を制御指令電圧に重畳するよう構成される。具体的には、制御部41は、PWMキャリア信号の所定の下降領域に対応する期間に重畳電圧を制御指令電圧に重畳し、その後に連続して続くPWMキャリア信号の上昇領域及び下降領域に対応する期間には重畳電圧を制御指令電圧に重畳せず、更にその後に連続して続くPWMキャリア信号の上昇領域に対応する期間に重畳電圧を制御指令電圧に重畳する。このため、モータ6の回転数が低い低回転数域でも、重畳電圧に対する電流応答を基にロータ位置を好適に推定できる。また、制御部41の大型化やコストアップ、電流検出用のシャント抵抗の追加等によらず、重畳電圧に起因する騒音やトルクリプルを抑制できる。
(2) キャリア周波数が20kHz以下のため、20kHzを超えてキャリア周波数を高める場合と比較して、コスト及びスイッチングロスを抑制できる。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
ステータコイル6hの結線方式は、Y結線に替えて、デルタ結線としてもよい。デルタ結線の場合、Y結線と比較して、図9(A)~(F)及び図10(A)~(B)に示す各通電パターンによって生成される出力電圧ベクトルの方向が変わり、同じ出力電圧ベクトルを生成するための通電パターンの組み合わせは変わるが、同様の効果が得られる。
モータ6のロータの極数とステータのスロット数、すなわちロータマグネット6cの数とステータコイル6hの数は任意である。例えば、モータ6は、2極3スロット構成でもよい。シャント抵抗Ru、Rv、Rwは、各相の電流経路の高電位側に設けてもよい。この場合、各相の電流は、図10(B)に示す通電パターン8でスイッチング素子Q1~Q6を制御しているときに検出するとよい。
1…作業機、2…砥石(回転具)、3…ハウジング、4…ギヤケース、5…スイッチ(操作部)、6…モータ(ブラシレスモータ)、6a…出力軸、6b…ロータコア、6c…ロータマグネット、6e…ステータコア、6h…ステータコイル、6f…ヨーク部、6g…突極部(ティース部)、8…ファン、9…基板、10…ケース本体、11…パッキングランド、12…ニードルベアリング、13…ボールベアリング、14…ホイルガード、15…スイッチング素子、20…スピンドル、21…第1のベベルギヤ、22…第2のベベルギヤ、40…モータ駆動装置、41…制御部(マイコン)、42…インバータ回路(駆動回路)、43…電圧検出回路、44…増幅回路、50…キャリア信号生成器、51…制御指令電圧演算部、52…重畳電圧演算部、53…基準信号演算部、54…変換部、55…比較器、56…PWM信号出力部、60…交流電源、61…ダイオードブリッジ(全波整流回路)、62…電源コード、Q1~Q6…スイッチング素子、Ru、Rv、Rw…シャント抵抗(電流検出部)。

Claims (9)

  1. ロータと、複数の巻線を有するステータと、を有するブラシレスモータと、
    スイッチング素子を有し、前記ブラシレスモータに接続される駆動部と、
    前記スイッチング素子の制御端子に対して、制御指令電圧及びPWM指令信号に基づいたPWM信号を出力する制御部と、
    を備えたモータ駆動装置であって、
    前記制御部は、前記PWM指令信号の周期の1.5倍の周期で重畳電圧を前記制御指令電圧に重畳するよう構成される、
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 請求項1に記載のモータ駆動装置であって、
    前記PWM指令信号は、徐々に上昇する上昇領域と、前記上昇領域と連続し徐々に下降する下降領域と、を連続して繰り返す三角波であり、
    前記PWM指令信号の連続する上昇領域、下降領域、上昇領域の3領域の合計期間と、その後に続く前記PWM指令信号の連続する下降領域、上昇領域、下降領域の3領域の合計期間と、の各々が、前記PWM指令信号の周期の前記1.5倍の周期を構成する、
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  3. 請求項2に記載のモータ駆動装置であって、
    前記制御部は、
    前記PWM指令信号の周期の前記1.5倍の周期を構成する3領域のうち1つの領域に対応する期間に前記重畳電圧を前記制御指令電圧に重畳し、
    前記PWM指令信号の周期の前記1.5倍の周期を構成する3領域のうち他の2つの領域に対応する期間には前記重畳電圧を前記制御指令電圧に重畳しない、よう構成される、
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  4. 請求項1に記載のモータ駆動装置であって、
    前記PWM指令信号は、徐々に上昇する上昇領域と、前記上昇領域と連続し徐々に下降する下降領域と、を連続して繰り返す三角波であり、
    前記制御部は、
    前記PWM指令信号の所定の下降領域に対応する期間に前記重畳電圧を前記制御指令電圧に重畳し、
    その後に連続して続く前記PWM指令信号の上昇領域及び下降領域に対応する期間には前記重畳電圧を前記制御指令電圧に重畳せず、
    更にその後に連続して続く前記PWM指令信号の上昇領域に対応する期間に前記重畳電圧を前記制御指令電圧に重畳する、よう構成される、
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  5. 請求項4に記載のモータ駆動装置であって、
    前記制御部は、更にその後に連続して続く前記PWM指令信号の下降領域及び上昇領域に対応する期間には前記重畳電圧を前記制御指令電圧に重畳しない、
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  6. 請求項1に記載のモータ駆動装置であって、
    前記PWM指令信号は、徐々に上昇する上昇領域と、前記上昇領域と連続し徐々に下降する下降領域と、を連続して繰り返す三角波であり、
    前記制御部は、
    前記PWM指令信号の所定の連続する上昇領域及び下降領域の一方の領域に対応する期間に前記重畳電圧を前記制御指令電圧に重畳し、他方の領域に対応する期間には前記重畳電圧を前記制御指令電圧に重畳せず、
    その後に連続して続く前記PWM指令信号の上昇領域及び下降領域に対応する期間には前記重畳電圧を前記制御指令電圧に重畳せず、
    更にその後に連続して続く前記PWM指令信号の上昇領域及び下降領域の一方の領域に対応する期間には前記重畳電圧を前記制御指令電圧に重畳せず、他方の領域に対応する期間に前記重畳電圧を前記制御指令電圧に重畳する、よう構成される、
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の駆動装置であって、
    前記駆動部はインバータ回路を有し、
    前記インバータ回路は、前記複数の巻線の夫々に流れる電流を検出する複数の電流検出部を有する、
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  8. 請求項1から6のいずれか一項に記載の駆動装置であって、
    前記PWM指令信号の周波数が20kHz以下である、
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  9. 請求項1から6のいずれか一項に記載のモータ駆動装置と、
    前記モータ駆動装置に電力を供給する電源部と、
    前記ブラシレスモータの起動及び停止を指示するスイッチと、
    を備えることを特徴とする作業機。
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JP2008131770A (ja) * 2006-11-22 2008-06-05 Hitachi Ltd 電力変換装置
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