WO2023238177A1

WO2023238177A1 - 内燃機関

Info

Publication number: WO2023238177A1
Application number: PCT/JP2022/022738
Authority: WO
Inventors: 正矢部
Original assignee: 日産自動車株式会社
Priority date: 2022-06-06
Filing date: 2022-06-06
Publication date: 2023-12-14

Abstract

内燃機関側マウントブラケット（６）は、内燃機関本体（８）の気筒列方向でフロントカバー（５）と接触しないように、内燃機関本体（８）に取り付けられている。フロントカバー（５）のボス部貫通孔（１３）は、内燃機関側マウントブラケット（６）のボルトボス部（３２）が貫通する。第２ボルトボス部（３２ｂ）は、外周面がフロントカバー（５）のボス部貫通孔（１３ａ）の内周面に接触しないようにボス部貫通孔（１３ａ）を貫通している。第５ボルトボス部（３２ｅ）は、外周面がフロントカバー（５）のボス部貫通孔（１３ｂ）の内周面に接触しないようにボス部貫通孔（１３ｂ）を貫通している。

Description

内燃機関

　本発明は、車両に搭載される内燃機関に関する。

　例えば、特許文献１には、エンジン本体の一端側に位置してカム軸駆動機構を覆うエンドカバーに、エンジンマウントブラケットの取付座が設けられた構成が開示されている。

　しかしながら、特許文献１のエンドカバーは、上記取付座を介して車体側の振動が伝達されるため、膜振動が発生する虞がある。

　つまり、特許文献１のエンドカバーは、自身の膜振動を低減するための考慮が十分になされておらず、膜振動を低減する上でさらなる改善の余地がある。

特開平７－２５９５７８号公報

　本発明の内燃機関は、内燃機関本体の気筒列方向の一端側の端面を覆う樹脂製のフロントカバーと、上記内燃機関本体の気筒列方向の一端側に位置して上記内燃機関本体を車両に対して取り付ける金属製のマウントブラケットと、を備えている。上記マウントブラケットは、上記内燃機関本体の気筒列方向で上記フロントカバーと所定の隙間を有して当該フロントカバーの外表面の一部を覆うように重なり合うものであり、上記フロントカバーに形成された貫通孔を貫通して上記内燃機関本体の気筒列方向の一端側の端面に固定されるボス部を有している。上記貫通孔と上記ボス部との間には、両者が接触しないように隙間が設けられている。

　本発明の内燃機関は、内燃機関側マウントブラケットとフロントカバーが互いに接触することがないので、内燃機関側マウントブラケットからフロントカバーに車両側（車体側）からの振動が伝わらず、フロントカバーに生じる膜振動を抑制することができる。

本発明が適用される内燃機関の概略構成を模式的に示した説明図。本発明が適用される内燃機関の気筒列方向の一端側を模式的に示した説明図。フロントカバーの正面図。内燃機関側マウントブラケットが取り付けられた内燃機関の正面図。フロントカバーと内燃機関側マウントブラケットの分解斜視図。内燃機関側マウントブラケットを背面側から見た斜視図。本発明に係る内燃機関の要部を模式的に示した説明図。

　以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図中におけるＸ軸は内燃機関１の前後方向に沿った軸線（内燃機関１のクランクシャフト１９の中心軸線と平行な軸線）、Ｙ軸は内燃機関１の左右方向（内燃機関幅方向）に沿った軸線、Ｚ軸は内燃機関１の上下方向に沿った軸線（内燃機関１のシリンダ軸線Ａと平行な軸線）、をそれぞれ示している。つまりＸ軸は、内燃機関１あるいは内燃機関本体８（後述）の気筒列方向に沿った軸線である。また、Ｙ軸は、内燃機関本体８の幅方向に沿った軸線である。

　図１は、本発明が適用される内燃機関１の概略構成を模式的に示した説明図である。

　内燃機関１は、例えば直列多気筒の内燃機関であって、シリンダヘッド２と、シリンダヘッド２の下部に取り付けられたシリンダブロック３と、シリンダヘッド２の上部に取り付けられたカムブラケット４と、内燃機関本体８の前面を覆うフロントカバー５と、フロントカバー５の前面に位置する金属製の内燃機関側マウントブラケット６と、を有している。なお、図１中の符号７は、車体側に固定された車体側マウントブラケットである。シリンダヘッド２、シリンダブロック３及びカムブラケット４は、内燃機関本体８を構成するものである。従って、フロントカバー５は、内燃機関本体８の気筒列方向の一端側の端面を覆っている。

　シリンダヘッド２は、例えばアルミ合金等の金属材料からなる鋳造品であり、燃焼室（図示せず）に吸気を供給する吸気ポート（図示せず）や、燃焼室（図示せず）から排気を排出するための排気ポート（図示せず）が形成されている。

　シリンダブロック３は、例えばアルミ合金等の金属材料からなる鋳造品であり、気筒数に応じた数のシリンダ（図示せず）が形成されている。

　カムブラケット４は、例えばアルミ合金等の金属材料からなり、カムシャフト１０（図２を参照）をシリンダヘッド２とともに回転可能に支持するものである。

　フロントカバー５は、例えばポリアミド等の合成樹脂材料からなり、内燃機関本体８の前面を覆うように内燃機関本体８に液密に取り付けられている。詳述すると、フロントカバー５は、シリンダブロック３の前面、シリンダヘッド２の前面及びカムブラケット４の前面等に、図示せぬボルトによって取り付けられている。換言すると、フロントカバー５は、クランクシャフト軸線方向におけるシリンダブロック３及びシリンダヘッド２の一端側の端面、つまり内燃機関本体８の気筒列方向の一端側の端面を覆うように内燃機関本体８に取り付けられる。

　図２に示すように、フロントカバー５は、浅皿形状を呈し、内燃機関本体８の気筒列方向の一端側の端面である内燃機関本体８の前面との間に空間９を形成する。図２は、内燃機関１の気筒列方向の一端側を平面視して模式的に示した説明図である。空間９には、クランクシャフト１９（図４を参照）に固定されたクランクスプロケット（図示せず）や、カムシャフト１０の前端に固定されたカムスプロケット１１が収容される。これらクランクスプロケット及びカムスプロケット１１には、回転動力伝達用のタイミングチェーン（図示せず）が巻き掛けられる。

　吸気カムシャフト１０ａの前端には、吸気カムスプロケット１１ａと位相可変機構（可変動弁機構）１２が取り付けられている。位相可変機構１２は、吸気弁のリフト中心角の位相を変更して吸気弁のバルブタイミングを変更するものである。排気カムシャフト１０ｂの前端には、排気カムスプロケット１１ｂが取り付けられている。

　図３及び図４に示すように、フロントカバー５には、ボス部貫通孔１３と、クランクシャフト貫通孔１４と、第１ボルト貫通孔１５と、第２ボルト貫通孔１６と、が形成されている。図３は、フロントカバー５の正面図である。図４は、内燃機関側マウントブラケット６が取り付けられた内燃機関１の正面図である。

　ボス部貫通孔１３は、内燃機関側マウントブラケット６のボルトボス部３２（図５を参照）が貫通するものであって、内燃機関本体８の幅方向におけるフロントカバー５の中央部分の２カ所に形成されている。ボス部貫通孔１３の外周縁は、環状（筒状）の貫通孔周縁部（ボルト貫通孔周縁部）１７となっている。貫通孔周縁部１７は、フロントカバー５の裏面側で、内燃機関本体８の気筒列方向の一端側の端面に押し当てられて接触し、フロントカバー５の中央部分を内燃機関本体８に支持する。貫通孔周縁部１７と内燃機関本体８との間は、シール材１８（図７を参照）によって液密にシールされる。

　ボス部貫通孔１３ａは、第２ボルトボス部３２ｂ（図５を参照）が貫通する。ボス部貫通孔１３ａの周囲には、貫通孔周縁部１７ａが形成されている。貫通孔周縁部１７ａは、フロントカバー５の裏面側で、シリンダヘッド２に押し当てられる。

　ボス部貫通孔１３ｂは、ボス部貫通孔１３ａの下方に位置し、第５ボルトボス部３２ｅ（図５を参照）が貫通する。ボス部貫通孔１３ｂの周囲には、貫通孔周縁部１７ｂが形成されている。貫通孔周縁部１７ｂは、フロントカバー５の裏面側で、シリンダブロック３に押し当てられる。

　クランクシャフト貫通孔１４は、クランクシャフト１９が貫通するものであって、ボス部貫通孔１３よりも下方に形成されている。

　第１ボルト貫通孔１５は、フロントカバー５を内燃機関本体８に固定するボルト（図示せず）が貫通するものであって、フロントカバー５の外周縁に複数（多数）形成されている。

　第２ボルト貫通孔１６は、フロントカバー５を内燃機関本体８に固定する固定用ボルト２０（図７を参照）が貫通するものであって、貫通孔周縁部１７に隣接するフロントカバーボス部２１に形成されている。つまり、フロントカバーボス部２１は、フロントカバー５の裏面側で、その先端面が内燃機関本体８の気筒列方向の一端側の端面に押し当てられた状態で固定される。

　フロントカバーボス部２１ａは、フロントカバー５の裏面側で、その先端面がシリンダヘッド２に押し当てられた状態で固定される。フロントカバーボス部２１ｂは、フロントカバー５の裏面側で、その先端面がシリンダブロック３に押し当てられた状態で固定される。

　フロントカバーボス部２１ａは、貫通孔周縁部１７ａに隣接して連続するよう形成されている。フロントカバーボス部２１ａには、第２ボルト貫通孔１６ａが形成されている。フロントカバーボス部２１ｂは、貫通孔周縁部１７ｂに隣接して連続するよう形成されている。フロントカバーボス部２１ｂには、第２ボルト貫通孔１６ｂが形成されている。

　なお、クランクシャフト１９の前端には、クランクプーリ２２が取り付けられる。クランクプーリ２２には、補機駆動用ベルト（図示せず）が巻き掛けられている。クランクプーリ２２は、フロントカバー５の外側に位置し、上記補機駆動用ベルトを介してウォータポンプ等の補機類（図示せず）を駆動する。

　内燃機関側マウントブラケット６は、マウントブラケットに相当するものであって、内燃機関本体８の気筒列方向の一端側の端面にフロントカバー５に接触することなく取り付けられている。内燃機関側マウントブラケット６は、例えばアルミ合金等の金属材料からなる鋳造品である。内燃機関側マウントブラケット６は、図５及び図６に示すように、第１ボルト３１ａ～第６ボルト３１ｆの６つのボルト３１によって、シリンダヘッド２及びシリンダブロック３の一端側の端面に取り付けられている。ボルト３１は、内燃機関側マウントブラケット６のボルトボス部３２を貫通している。

　図５は、内燃機関本体８に取り付けられるフロントカバー５と内燃機関側マウントブラケット６の分解斜視図である。図６は、内燃機関側マウントブラケット６を背面側（裏側）から見た斜視図である。

　内燃機関側マウントブラケット６は、内燃機関本体８の幅方向に沿った長さがフロントカバー５よりも長くなるよう形成されている。内燃機関側マウントブラケット６は、図２及び図４に示すように、内燃機関本体８の気筒列方向でフロントカバー５と所定の隙間を有してフロントカバー５の外表面の一部を覆うように重なり合い、内燃機関本体８に取り付けられている。つまり、内燃機関側マウントブラケット６は、内燃機関本体８の気筒列方向でフロントカバー５と接触しないように、内燃機関本体８に取り付けられている。

　内燃機関側マウントブラケット６は、図４～図６に示すように、第１ボルトボス部３２ａ～第６ボルトボス部３２ｆの６つのボルトボス部３２を有している。内燃機関側マウントブラケット６は、フロントカバー５に接触するものではなく、これら６つのボルトボス部３２がフロントカバー５と接触することはない。

　第１ボルト３１ａは、内燃機関側マウントブラケット６の内燃機関幅方向の一端側の上部をフロントカバー５の外側でシリンダヘッド２に固定している。第１ボルト３１ａは、内燃機関側マウントブラケット６の第１ボルトボス部３２ａを貫通している。第１ボルトボス部３２ａは、内燃機関本体８の幅方向における内燃機関側マウントブラケット６の一端側に形成されている。

　第２ボルト３１ｂは、フロントカバー５を貫通し、内燃機関側マウントブラケット６の内燃機関幅方向の略中央の上部をシリンダヘッド２に固定している。第２ボルト３１ｂは、内燃機関側マウントブラケット６の第２ボルトボス部３２ｂを貫通している。第２ボルトボス部３２ｂは、内燃機関本体８の幅方向における内燃機関側マウントブラケット６の中央部分に形成されている。

　第２ボルトボス部３２ｂは、図７に示すように、外周面がフロントカバー５のボス部貫通孔１３ａの内周面に接触しないようにボス部貫通孔１３ａを貫通している。図７は、ボス部貫通孔１３の周囲を模式的に示した断面図である。第２ボルトボス部３２ｂは、フロントカバー５の裏面側の先端部分がシリンダヘッド２に押し当てられている。また、ボス部貫通孔１３ａが形成された貫通孔周縁部１７ａは、フロントカバー５の裏面側に位置する部分がシリンダヘッド２に押し当てられている。貫通孔周縁部１７ａは、フロントカバー５の裏面側において、シリンダヘッド２との間が環状のシール材１８ａによって液密にシールされている。また、ボス部貫通孔１３ａに隣接するフロントカバーボス部２１ａは、固定用ボルト２０ａによって、シリンダヘッド２に固定される。

　第３ボルト３１ｃは、内燃機関側マウントブラケット６の内燃機関幅方向の他端側の上部をフロントカバー５の外側でシリンダヘッド２に固定している。第３ボルト３１ｃは、内燃機関側マウントブラケット６の第３ボルトボス部３２ｃを貫通している。第３ボルトボス部３２ｃは、内燃機関本体８の幅方向における内燃機関側マウントブラケット６の他端側に形成されている。

　第４ボルト３１ｄは、内燃機関側マウントブラケット６の内燃機関幅方向の一端側の下部をフロントカバー５の外側でシリンダブロック３に固定している。第４ボルト３１ｄは、内燃機関側マウントブラケット６の第４ボルトボス部３２ｄを貫通している。第４ボルトボス部３２ｄは、内燃機関本体８の幅方向における内燃機関側マウントブラケット６の一端側に形成されている。

　第５ボルト３１ｅは、フロントカバー５を貫通し、内燃機関側マウントブラケット６の内燃機関幅方向の略中央の下部をシリンダブロック３に固定している。第５ボルト３１ｅは、内燃機関側マウントブラケット６の第５ボルトボス部３２ｅを貫通している。第５ボルトボス部３２ｅは、内燃機関本体８の幅方向における内燃機関側マウントブラケット６の中央部分に形成されている。

　第５ボルトボス部３２ｅは、図７に示すように、外周面がフロントカバー５のボス部貫通孔１３ｂの内周面に接触しないようにボス部貫通孔１３ｂを貫通している。第５ボルトボス部３２ｅは、フロントカバー５の裏面側の先端部分がシリンダブロック３に押し当てられている。また、ボス部貫通孔１３ｂが形成された貫通孔周縁部１７ｂは、フロントカバー５の裏面側部に位置する部分がシリンダブロック３に押し当てられている。貫通孔周縁部１７ｂは、フロントカバー５の裏面側において、シリンダブロック３との間が環状のシール材１８ｂによって液密にシールされている。また、ボス部貫通孔１３ｂに隣接するフロントカバーボス部２１ｂは、固定用ボルト２０ｂによって、シリンダブロック３に固定される。

　第６ボルト３１ｆは、内燃機関側マウントブラケット６の内燃機関幅方向の他端側の下部をフロントカバー５の外側でシリンダブロック３に固定している。第６ボルト３１ｆは、内燃機関側マウントブラケット６の第６ボルトボス部３２ｆを貫通している。第６ボルトボス部３２ｆは、内燃機関本体８の幅方向における内燃機関側マウントブラケット６の他端側に形成されている。

　内燃機関側マウントブラケット６は、図３及び図４に示すように、複数（３つ）のマウント部３３を有している。マウント部３３は、内燃機関１を車体に対して取り付けるためのものであり、上端面３４が車体側マウントブラケット７にボルト（図示せず）で固定される。マウント部３３は、内燃機関１のシリンダ軸線Ａに沿った上下方向に沿って延びるように形成されている。すなわち、マウント部３３は、上下方向に細長いものであり、その上端面３４が車体側マウントブラケット７に固定される。上端面３４は、内燃機関１が車体に搭載された状態で、水平となるように形成されている。

　内燃機関側マウントブラケット６に設けられたマウント部３３は、内燃機関側マウントブラケット６の内燃機関幅方向の一端側に位置する第１マウント部３３ａ、内燃機関側マウントブラケット６の内燃機関幅方向の他端側に位置する第２マウント部３３ｂ、及び内燃機関側マウントブラケット６の内燃機関幅方向の中央に位置する第３マウント部３３ｃである。第１マウント部３３ａは、上端面３４ａが車体側マウントブラケット７に固定される。第２マウント部３３ｂは、上端面３４ｂが車体側マウントブラケット７に固定される。第３マウント部３３ｃは、上端面３４ｃが車体側マウントブラケット７に固定される。

　上述した実施例の内燃機関１は、ボス部貫通孔１３ａの内周面と第２ボルトボス部３２ｂの外周面との間に、両者（ボス部貫通孔１３ａと第２ボルトボス部３２ｂ）が接触しないように全周に亘って環状に隙間が設けられている。また、内燃機関１は、ボス部貫通孔１３ｂの内周面と第５ボルトボス部３２ｅの外周面との間に、両者（ボス部貫通孔１３ｂと第５ボルトボス部３２ｅ）が接触しないように全周に亘って環状に隙間が設けられている。そのため、フロントカバー５は、全体として、内燃機関側マウントブラケット６に対して非接触の状態で内燃機関本体８に取り付けられる。

　これによって、内燃機関１は、内燃機関側マウントブラケット６とフロントカバー５は互いに接触することがないので、内燃機関側マウントブラケット６からフロントカバー５に車両側（車体側）からの振動が伝わらず、フロントカバー５に生じる膜振動を抑制することができる。

　特に、内燃機関１は、内燃機関側マウントブラケット６の第２ボルトボス部３２ｂとフロントカバー５のボス部貫通孔１３ａとの間や、内燃機関側マウントブラケット６の第５ボルトボス部３２ｅとフロントカバー５のボス部貫通孔１３ｂとの間に互いに接触することがないように隙間が設定されているので、フロントカバー５のボス部貫通孔１３の周囲に生じる膜振動を抑制することができる。

　内燃機関側マウントブラケット６は、内燃機関本体８の幅方向における両端がフロントカバー５の外側で内燃機関本体８に取り付けられている。また、第２ボルトボス部３２ｂ及び第５ボルトボス部３２ｅは、内燃機関本体８の幅方向で内燃機関側マウントブラケット６の両端の間の略中央に位置している。つまり、内燃機関側マウントブラケット６は、内燃機関本体８の幅方向に沿って、その両端部分と中央部分が内燃機関本体８に対して固定されている。

　そのため、内燃機関１は、内燃機関１の車両への支持を安定させることができる。

　また、内燃機関１は、フロントカバー５の中央部分が第２ボルトボス部３２ｂ及び第５ボルトボス部３２ｅによって内燃機関本体８に支持されるため、フロントカバー５の中央（内燃機関幅方向における中央）に生じる膜振動を抑制することができる。

　内燃機関１は、固定用ボルト２０によって、フロントカバーボス部２１が内燃機関本体８の気筒列方向の一端側の端面に押し当てられた状態で内燃機関本体８に固定される。

　つまり、内燃機関１は、貫通孔周縁部１７に連続したフロントカバーボス部２１が内燃機関本体８の気筒列方向の一端側の端面にしっかりと押し当てられるため、シール材１８が貫通孔周縁部１７と内燃機関本体８の気筒列方向の一端側の端面との間にしっかりと挟み込まれ、貫通孔周縁部１７と内燃機関本体８との間のシール性を向上させることができる。

　また、内燃機関１は、フロントカバー５の中央にフロントカバーボス部２１が設けられているので、フロントカバー５の剛性が向上するとともに、フロントカバーボス部２１が内燃機関本体８の気筒列方向の一端側の端面に押し当てられることによりフロントカバー５の膜振動を抑制することができる。

Claims

　内燃機関本体の気筒列方向の一端側の端面を覆う樹脂製のフロントカバーと、
　上記内燃機関本体の気筒列方向の一端側に位置し、上記内燃機関本体の気筒列方向で上記フロントカバーと所定の隙間を有して当該フロントカバーの外表面の一部を覆うように重なり合うとともに、上記内燃機関本体を車両に対して取り付ける金属製のマウントブラケットと、を備え、
　上記マウントブラケットは、上記フロントカバーに形成された貫通孔を貫通して上記内燃機関本体の気筒列方向の一端側の端面に固定されるボス部を有し、
　上記貫通孔と上記ボス部との間には、両者が接触しないように隙間が設けられている内燃機関。
　上記マウントブラケットは、上記内燃機関本体の幅方向に沿った長さが、上記フロントカバーよりも長くなるよう形成され、
　上記内燃機関本体の幅方向における上記マウントブラケットの両端が上記フロントカバーの外側で上記内燃機関本体に取り付けられ、
　上記ボス部が上記内燃機関本体の幅方向で上記マウントブラケットの両端の間に位置している請求項１に記載の内燃機関。
　上記フロントカバーは、上記貫通孔の周囲に形成されて上記内燃機関本体の気筒列方向の一端側の端面に押し当てられる環状の貫通孔周縁部、を有し、
　上記貫通孔周縁部と上記内燃機関本体の気筒列方向の一端側の端面との間は、環状のシール材によってシールされている請求項１または２に記載の内燃機関。
　上記フロントカバーは、上記内燃機関本体の幅方向における上記フロントカバーの中央部分を上記内燃機関本体の気筒列方向の一端側の端面に支持するフロントカバーボス部を有し、
　上記フロントカバーボス部は、上記内燃機関本体の気筒列方向の一端側の端面に固定されるとともに、上記貫通孔周縁部に隣接して連続するよう形成されている請求項３に記載の内燃機関。