WO2023218645A1 - トルクセンサ - Google Patents

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裕昭 村上
幸嗣 癸生川
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    • G01L3/00Measuring torque, work, mechanical power, or mechanical efficiency, in general
    • G01L3/02Rotary-transmission dynamometers
    • G01L3/04Rotary-transmission dynamometers wherein the torque-transmitting element comprises a torsionally-flexible shaft
    • G01L3/10Rotary-transmission dynamometers wherein the torque-transmitting element comprises a torsionally-flexible shaft involving electric or magnetic means for indicating

Abstract

トルクセンサの更なる小型化を課題の一例とする。トルクセンサ(100)は、内周部材(110)および外周部材(120)を有するホルダ(101)と、内周部材(110)に配置された軸受(102)と、ひずみセンサ(103)と、を備え、外周部材(120)は、弾性部分(122)を有し、ひずみセンサ(103)は、弾性部分(122)に取り付けられており、弾性部分(122)およびひずみセンサ(103)は、それぞれ軸方向に平行な平面に沿って延在している。

Description

トルクセンサ
 本発明は、トルクセンサに関する。
 シャフトにかかる力を検出するためのトルクセンサとして、磁歪式のトルクセンサが知られている。例えば、特許文献1には、シャフトの外周面上に固着された磁性層と、磁性層の透磁率変化を検出する検出コイルとを有する歪検出装置が開示されている。
特開平5-52679号公報
 磁歪式のトルクセンサを用いた場合、検出コイル等を配置する必要があるため、シャフト周りの装置全体が大型化する傾向にある。本発明は、トルクセンサの小型化を課題の一例とする。
 本発明のトルクセンサは、内周部材および外周部材を有するホルダと、前記内周部材に配置された軸受と、ひずみセンサと、を備え、前記外周部材は、弾性部分を有し、前記ひずみセンサは、前記弾性部分に取り付けられており、前記弾性部分および前記ひずみセンサは、それぞれ軸方向に平行な平面に沿って延在している。
本発明の一例である第1の実施の形態にかかるトルクセンサのホルダおよびひずみセンサの斜視図である。 本発明の一例である第1の実施の形態にかかるトルクセンサの断面図である。 本発明の一例である第2の実施の形態にかかるトルクセンサの断面図である。 本発明の一例である第3の実施の形態にかかるトルクセンサの断面図である。 本発明の一例である第4の実施の形態にかかるトルクセンサの断面図である。 本発明の一例である第5の実施の形態にかかるトルクセンサのホルダおよびひずみセンサの平面図である。 本発明の一例である第5の実施の形態にかかるトルクセンサの断面図であり、図6におけるA-A断面に対応する断面図である。 本発明の一例である第6の実施の形態にかかるトルクセンサのホルダおよびひずみセンサの平面図である。 本発明の一例である第6の実施の形態にかかるトルクセンサの断面図であり、図6におけるB-B断面に対応する断面図である。 本発明の一例である第7の実施の形態にかかるトルクセンサのホルダおよびひずみセンサの斜視図である。 本発明の一例である第8の実施の形態にかかるトルクセンサのホルダおよびひずみセンサの平面図である。
 本発明の各実施の形態の説明において、説明の便宜上、シャフトSの中心軸(軸X)に沿った矢印a方向を上側または軸方向一方側とする。軸Xに沿った矢印b方向を下側または軸方向他方側とする。ここで、矢印ab方向を上下方向または軸方向と称する。ただし、上下方向は、鉛直方向とは必ずしも一致しない。また、矢印cd方向を径方向と称し、軸Xから離れる矢印c方向を外側または径方向一方側、軸Xに近づく矢印d方向を内側または径方向他方側と称する。さらに、軸Xの周りの円の接線に沿った方向を接線方向と称する。
[第1の実施の形態]
 以下、本発明の一例である第1の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態にかかるトルクセンサ100に用いられるホルダ101およびひずみセンサ103の斜視図である。図2は、トルクセンサ100がシャフトSおよび外部装置10に装着された状態を示す断面図である。
 トルクセンサ100は、ホルダ101と、軸受102と、ひずみセンサ103とを有する。本実施の形態において、軸受102は、内輪102i、外輪102oおよび転動体を有するボールベアリングである。なお、軸受102は、ボールベアリングに限られず、例えばスリーブベアリング等、その他種々の軸受であってもよい。
 図1に示すように、ホルダ101は、平面視略正方形の筒形状であり、内周部材110および外周部材120を有する。内周部材110は、軸Xの周りに円筒状の内周面110aを有する、軸方向に延びる筒状の部材である。外周部材120は、径方向において、内周部材110よりも外側(径方向一方側、矢印c方向)に配置された部材である。
 軸方向において、内周部材110の寸法は、外周部材120の寸法と同一である。軸方向において、内周部材110の上側(軸方向一方側、矢印a方向)の端面および下側(軸方向他方側、矢印b方向)の端面は、それぞれ外周部材120の上側の端面および下側の端面と同一平面上にある。内周部材110の径方向外側かつ軸方向上側の端部には、4つの平面視略長方形状の接続部130が、内周部材110から径方向外側へ放射状に突出している。4つの接続部130は、軸Xの周りに90°回転させると重なる回転対称(以下、「4回対称」という)となる位置に配置されている。
 それぞれの接続部130には、平面視長方形状かつ側面視略L字状の起歪体121が接続されている。起歪体121は、応力を受けることによって変形する変形部であり、応力を受けることによって弾性変形または塑性変形をする。4つの起歪体121が、本実施の形態における外周部材120となっている。したがって、接続部130は、内周部材110と外周部材120とを接続している。4つの起歪体121は全て同一の構成を有するため、以降、1つの起歪体121のみを詳細に説明し、他の起歪体121については詳細な説明を省略する。
 図2に示すように、径方向において、起歪体121(外周部材120)と、内周部材110とは、接線方向に延在する間隙140を介して対向している。間隙140は、側面視円形または略円形の貫通孔141と、貫通孔141の軸方向下側に接続し、貫通孔141の直径よりも幅(径方向の幅)の狭いスリット142とを含む。貫通孔141の存在により、起歪体121(外周部材120)には、径方向内側(径方向他方側、矢印d方向)の面において、径方向外側に窪む凹部141aが形成されており、接続部130には、軸方向下側の面において、軸方向上側に窪む凹部141bが形成されており、内周部材110には、径方向外側の面において、径方向内側に窪む凹部141cが形成されている。なお、凹部141a、凹部141b、および凹部141cは、境界部分の定めがあるものではなく、滑らかに連続した曲面として繋がっている。
 起歪体121(外周部材120)は、弾性部分122を有する。すなわち、起歪体121(外周部材120)の一部は、弾性部分122として機能する。起歪体121の、径方向に垂直な平面に沿って延在する部分のうち、軸方向の中央僅かに上側の領域(凹部141aが形成されている領域)が、弾性部分122となっている。なお、径方向に垂直な平面に沿って延在する部分は、軸方向において延在する部分であってもよい。径方向において、弾性部分122と、内周部材110とは、間隙140を介して対向している。弾性部分122は、内周部材110と対向する面に、径方向外側に窪む凹部141aを有する。弾性部分122は、凹部141aが形成されていることにより、起歪体121(外周部材120)の他の部分と比較して、肉厚(径方向の厚み)が薄くなっており、弾性的なひずみ変形が起こりやすくなっている。
 トルクセンサ100は、それぞれの起歪体121が弾性部分122を有するので、全体としては複数(本実施の形態においては、4つ)の弾性部分122を備えている。周方向において、複数の弾性部分122は、ホルダ101の外側(内周部材110よりも径方向外側)に、4回対称となる位置に並んで配置されている(図1)。
 径方向において、弾性部分122の外側の面には、ひずみセンサ103が取り付けられている。弾性部分122およびひずみセンサ103は、それぞれ軸方向に平行な平面に沿って延在している(径方向に垂直な平面に沿って延在している)。ひずみセンサ103は、弾性部分122の、接線方向に対して垂直な平面に沿った方向のひずみを検出できるように取り付けられている。したがって、ひずみセンサ103がひずみゲージである場合、グリッド(ゲージ)の向き(典型的には、ひずみゲージの長手方向)が軸方向に沿うように、弾性部分122に取り付けられている。ひずみセンサ103がひずみゲージである場合、弾性部分122のひずみは抵抗値の変化として検出される。なお、ひずみセンサ103は、ひずみゲージに限られず、圧電素子等の、その他種々のセンサであってもよい。
 径方向において、起歪体121の弾性部分122よりも外側には、外部装置10と接続される固定部123が配置されている。固定部123は、弾性部分122の軸方向下側の端部から、径方向外側に向かって延在する四角形状の板状部分である。固定部123の中央部付近には、円形の貫通孔123hが形成されている。貫通孔123hに挿通されたボルト104により、起歪体121は、スペーサ105を介して外部装置10に固定されている。これにより、ホルダ101は、外部装置10に固定されている。
 径方向において、軸受102は、ホルダ101の内周部材110の内側に配置されている。軸受102は、ホルダ101の内周部材110に保持されている。軸受102の内輪102iは、円柱状のシャフトSの外周面(径方向外側の面)に接着または圧入されている。これにより、軸受102の内輪102iは、シャフトSに固定されている。軸受102の外輪102oは、ホルダ101の内周部材110の内周面110aに圧入されている。軸受102は、シャフトSをホルダ101に対して回転可能に支持している。シャフトSの軸方向下側の端部は、外部装置10の貫通孔11から、外部装置10の外部に突出している。
 ホルダ101は、軸方向下側の端部において、径方向内側に突出する円環状の接触部111を有する。本実施の形態において、接触部111は、ホルダ101の内周部材110から径方向内側に突出している。軸方向において、接触部111は、軸受102の外輪102oの下側の端面と接触している。これにより、接触部111は、軸受102を軸方向において下方への移動を規制した状態で支持している。
 トルクセンサ100が電動アシスト自転車に用いられる場合、シャフトSはペダルを備えるクランクシャフトである。一方のペダルが踏まれると、シャフトSの当該ペダル側が鉛直方向下向きに傾こうとする力が作用するため、軸受102が径方向に移動しようとし、ホルダ101の一部が径方向外側に向かって押圧される。ホルダ101においては、起歪体121の弾性部分122に応力が集中しやすくなっているため、弾性部分122に弾性的なひずみ変形が生じる。このひずみ変形は、ひずみセンサ103により検出される。
 ひずみセンサ103が取り付けられた弾性部分122が複数配置されていると、シャフトSのあらゆる方向の傾きに応じた応力を検出することができる。特に、本実施の形態にかかるトルクセンサ100においては、4つの起歪体121が、軸Xの周りに4回対称となる位置に配置されているため、シャフトSに対する全ての方向の応力をより正確に検出することができる。検出された応力に応じて、電動アシスト自転車のモータの出力を調節することができる。
 本実施の形態にかかるトルクセンサ100は、磁歪式のセンサを用いるのではなく、ホルダ101、軸受102、およびひずみセンサ103を備える簡素な構成となっており、磁歪式のセンサを用いる場合に必要とされる検出コイル等をシャフトSの周りに配置する必要がないため、装置の小型化が可能となる。また、シャフトSに対する磁性層の貼り付け等の加工が不要であるため、トルクセンサ100の製造が容易となる。
 本実施の形態にかかるトルクセンサ100においては、径方向において、起歪体121(外周部材120)と、内周部材110とが、間隙140を介して対向しており、弾性部分122が、内周部材110と対向する面に、径方向に窪む凹部141aを有し、接続部130には、軸方向下側の面において、軸方向上側に窪む凹部141bが形成されている。これにより、本実施の形態にかかるトルクセンサ100においては、起歪体121の弾性部分122がひずみ変形しやすく、応力を高感度に検出することができる。
[第2の実施の形態]
 続いて、本発明の一例である第2の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図3は、本実施の形態にかかるトルクセンサ200がシャフトSおよび外部装置10に装着された状態を示す断面図である。トルクセンサ200は、ホルダ101の代わりにホルダ201を備える点を除き、第1の実施の形態にかかるトルクセンサ100と同様の構成を有する。ホルダ201は、内周部材110の代わりに内周部材210を備え、間隙140とは僅かに形状の異なる間隙240を有している点を除き、第1の実施の形態にかかるホルダ101と同様の構成を有する。以下、第1の実施の形態と同一の機能および構成を有する部材および部品については、第1の実施の形態と同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
 ホルダ201は、平面視略正方形の筒形状であり、内周部材210および外周部材120を有する。内周部材210は、軸Xの周りに円筒状の内周面210aを有する、軸方向に延びる筒状の部材である。軸方向において、内周部材210の寸法は、外周部材120の寸法と同一である。軸方向において、内周部材210の上側の端面および下側の端面は、それぞれ外周部材120の上側の端面および下側の端面と同一平面上にある。内周部材210の径方向外側かつ軸方向上側の端部には、4つの平面視略長方形状の接続部130が、内周部材210から径方向外側へ放射状に突出している。4つの接続部130は、軸Xの周りに4回対称となる位置に配置されている。
 図3に示すように、径方向において、起歪体121(外周部材120)は、内周部材210と、接線方向に延在する間隙240を介して対向している。間隙240は、側面視円形または略円形の貫通孔241と、貫通孔241の軸方向下側の僅かに径方向内側寄りに接続し、貫通孔241の直径よりも幅(径方向の寸法)の狭いスリット242とを含む。径方向において、スリット242の寸法は、第1の実施の形態にかかるスリット142の寸法よりも大きい。
 貫通孔241の存在により、起歪体121(外周部材120)には、径方向内側(径方向他方側、矢印d方向)の面において、径方向外側に窪む凹部241aが形成されており、接続部130には、軸方向下側の面において、軸方向上側に窪む凹部241bが形成されており、内周部材210には、径方向外側の面において、径方向内側に窪む凹部241cが形成されている。なお、凹部241a、凹部241b、および凹部241cは、境界部分の定めがあるものではなく、滑らかに連続した曲面として繋がっている。径方向において、弾性部分122と、内周部材210とは、間隙240を介して対向している。
 径方向において、軸受102は、ホルダ201の内周部材210の内側に配置されている。軸受102は、ホルダ201の内周部材210に保持されている。軸受102の外輪102oは、ホルダ201の内周部材210の内周面210aに圧入されている。軸受102は、シャフトSをホルダ201に対して回転可能に支持している。
 ホルダ201は、軸方向下側の端部において、径方向内側に突出する円環状の接触部211を有する。本実施の形態において、接触部211は、ホルダ201の内周部材210から径方向内側に突出している。軸方向において、接触部211は、軸受102の外輪102oの下側の端面と接触している。これにより、接触部211は、軸受102を軸方向において下方への移動を規制した状態で支持している。
 本実施の形態において、内周部材210の内周面210aの軸方向下側の端部近傍には、側面視半円形または略半円形の凹部212が形成されている。凹部212は、接触部211の上側において軸Xの周りに円環状に形成されている。凹部212の凹面の軸方向下側の端部は、接触部211の軸方向上側の端面に滑らかに接続している。
 本実施の形態にかかるトルクセンサ200は、第1の実施の形態にかかるトルクセンサ100について上記した特性を同様に有する。また、本実施の形態にかかるトルクセンサ200においては、間隙240に加えて凹部212が形成されていること、および、第1の実施の形態にかかるスリット142(図2)よりもスリット242の径方向の幅が広いことにより、内周部材210の軸方向下側の端部付近の肉厚が薄くなっているため、接触部211が軸方向下側に向かって弾性変形しやすくなっている。これにより、軸受102に対して軸方向下側に向かって予圧がかけられている場合においても、接触部211が弾性変形することにより、予圧による影響を吸収することができる。
 したがって、本実施の形態にかかるトルクセンサ200においては、軸受102に対する予圧が弾性部分122のひずみとして現れることが抑制され、ひずみセンサ103が応力を高感度に検出することができる。
[第3の実施の形態]
 続いて、本発明の一例である第3の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図4は、本実施の形態にかかるトルクセンサ300がシャフトSおよび外部装置10に装着された状態を示す断面図である。トルクセンサ300は、ホルダ101の代わりにホルダ301を備える点を除き、第1の実施の形態にかかるトルクセンサ100と同様の構成を有する。以下、第1の実施の形態と同一の機能および構成を有する部材および部品については、第1の実施の形態と同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
 ホルダ301は、平面視略正方形の筒形状であり、内周部材310および外周部材320を有する。内周部材310は、軸Xの周りに円筒状の内周面310aを有する、軸方向に延びる筒状の部材である。外周部材320は、径方向において、内周部材310よりも外側に配置された部材である。
 軸方向において、内周部材310の寸法は、外周部材320の寸法よりも小さい。軸方向において、内周部材310の上側の端面と、外周部材320の上側の端面は、同一平面上にある。内周部材310の径方向外側かつ軸方向上側の端部には、4つの平面視略長方形状の接続部330が、内周部材310から径方向外側へ放射状に突出している。第1の実施の形態にかかるトルクセンサ100と同様、4つの接続部330は、軸Xの周りに4回対称となる位置に配置されている。
 それぞれの接続部330には、平面視長方形状かつ側面視略逆T字状の起歪体321が接続されている。起歪体321は、応力を受けることによって変形する変形部であり、応力を受けることによって弾性変形または塑性変形をする。4つの起歪体321が、本実施の形態における外周部材320となっている。したがって、接続部330は、内周部材310と外周部材320とを接続している。4つの起歪体321は全て同一の構成を有するため、以降、1つの起歪体321のみを詳細に説明し、他の起歪体321については詳細な説明を省略する。
 図4に示すように、径方向において、起歪体321(外周部材320)は、内周部材310と、接線方向に延在する間隙340を介して対向している。間隙340は、側面視円形または略円形の第1の貫通孔341と、第1の貫通孔341の軸方向下側に接続し、第1の貫通孔341と同等の、または僅かに小さい直径を有する第2の貫通孔342と、第2の貫通孔342の軸方向下側の端部から、径方向内側に向かって軸受102まで延在するスリット343とを含む。
 第1の貫通孔341の存在により、起歪体321(外周部材320)には、径方向内側の面において、径方向外側に窪む凹部341aが形成されており、接続部330には、軸方向下側の面において、軸方向上側に窪む凹部341bが形成されており、内周部材310には、径方向外側の面において、径方向内側に窪む凹部341cが形成されている。なお、凹部341a、凹部341b、および凹部341cは、境界部分の定めがあるものではなく、滑らかに連続した曲面として繋がっている。
 起歪体321(外周部材320)は、弾性部分322を有する。起歪体321の、径方向に垂直な平面に沿って延在する部分のうち、軸方向の中央僅かに上側の領域(凹部341aが形成されている領域)が、弾性部分322となっている。径方向において、弾性部分322と、内周部材310とは、間隙340を介して対向している。弾性部分322は、内周部材310と対向する面に、径方向外側に窪む凹部341aを有する。弾性部分322は、凹部341aが形成されていることにより、起歪体321(外周部材320)の他の部分と比較して、肉厚(径方向の厚み)が薄くなっており、弾性的なひずみ変形が起こりやすくなっている。
 第1の実施の形態にかかるトルクセンサ100と同様、トルクセンサ300は、それぞれの起歪体321が弾性部分322を有するので、全体としては複数(本実施の形態においては、4つ)の弾性部分322を備えている。周方向において、複数の弾性部分322は、ホルダ301の外側(内周部材310よりも径方向外側)に、4回対称となる位置に並んで配置されている。
 径方向において、弾性部分322の外側の面には、ひずみセンサ103が取り付けられている。弾性部分322およびひずみセンサ103は、それぞれ軸方向に平行な平面に沿って延在している(径方向に垂直な平面に沿って延在している)。ひずみセンサ103は、弾性部分322の、接線方向に対して垂直な平面に沿った方向のひずみを検出できるように取り付けられている。したがって、ひずみセンサ103がひずみゲージである場合、グリッド(ゲージ)の向き(典型的には、ひずみゲージの長手方向)が軸方向に沿うように、弾性部分322に取り付けられている。ひずみセンサ103がひずみゲージである場合、弾性部分322のひずみは抵抗値の変化として検出される。なお、ひずみセンサ103は、ひずみゲージに限られず、圧電素子等の、その他種々のセンサであってもよい。
 径方向において、軸受102は、ホルダ301の内周部材310の内側に配置されている。軸受102は、ホルダ301の内周部材310に保持されている。軸受102の外輪102oは、ホルダ301の内周部材310の内周面310aに圧入されている。軸受102は、シャフトSをホルダ301に対して回転可能に支持している。
 ホルダ301は、軸方向下側の端部において、径方向内側に突出する板状の接触部324を有する。本実施の形態において、接触部324は、ホルダ301の起歪体321(外周部材320)の軸方向下側の端部から径方向内側に突出している。軸方向において、接触部324は、スリット343を介して内周部材310と対向している。接触部324の接線方向の寸法は、弾性部分322および固定部123の接線方向の寸法と同一である。ただし、接触部324は、軸Xの周りに円環状に形成されていてもよい。軸方向において、接触部324は、軸受102の外輪102oの下側の端面と接触している。これにより、接触部324は、軸受102を軸方向において下方への移動を規制した状態で支持している。
 本実施の形態にかかるトルクセンサ300は、第1の実施の形態にかかるトルクセンサ100について上記した特性を同様に有する。加えて、本実施の形態にかかるトルクセンサ300においては、ホルダ301の外周部材320から径方向内側に突出している板状の接触部324が、軸受102を軸方向に支持している。これにより、軸受102に対して軸方向下側に向かって予圧がかけられている場合においても、接触部324が弾性変形することにより、予圧による影響を吸収することができる。さらに、接触部324が内周部材に設けられていないため、予圧による影響が、接続部330を介して弾性部分322に伝わることがない。
 したがって、本実施の形態にかかるトルクセンサ300においては、軸受102に対する予圧が弾性部分322のひずみとして現れることがさらに抑制され、ひずみセンサ103が応力をより高感度に検出することができる。
[第4の実施の形態]
 続いて、本発明の一例である第4の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図5は、本実施の形態にかかるトルクセンサ400がシャフトSおよび外部装置40に装着された状態を示す断面図である。トルクセンサ400は、ホルダ101の代わりにホルダ401を備える点、および外部装置10が外部装置40となっている点を除き、第1の実施の形態にかかるトルクセンサ100と同様の構成を有する。ホルダ401は、内周部材110の代わりに内周部材410を備え、間隙140が形状の異なる間隙440となっている点を除き、第1の実施の形態にかかるホルダ101と同様の構成を有する。以下、第1の実施の形態と同一の機能および構成を有する部材および部品については、第1の実施の形態と同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
 ホルダ401は、平面視略正方形の筒形状であり、内周部材410および外周部材120を有する。内周部材410は、軸Xの周りに円筒状の内周面410aを有する、軸方向に延びる筒状の部材である。軸方向において、内周部材410の寸法は、外周部材120の寸法よりも小さい。軸方向において、内周部材410の上側の端面と、外周部材120の上側の端面は、同一平面上にある。内周部材410の径方向外側かつ軸方向上側の端部には、4つの平面視略長方形状の接続部130が、内周部材410から径方向外側へ放射状に突出している。4つの接続部130は、軸Xの周りに4回対称となる位置に配置されている。
 図5に示すように、径方向において、起歪体121(外周部材120)は、内周部材410と、接線方向に延在する間隙440を介して対向している。間隙440は、側面視円形または略円形の貫通孔441と、貫通孔441の軸方向下側に接続し、貫通孔441の直径よりも幅(径方向の寸法)の狭いスリット442とを含む。スリット442は、軸方向下側に向かうにつれて、径方向内側へ側面視円弧状に窪むように拡幅している。
 貫通孔441の存在により、起歪体121(外周部材120)には、径方向内側(径方向他方側、矢印d方向)の面において、径方向外側に窪む凹部441aが形成されており、接続部130には、軸方向下側の面において、軸方向上側に窪む凹部441bが形成されており、内周部材410には、径方向外側の面において、径方向内側に窪む凹部441cが形成されている。なお、凹部441a、凹部441b、および凹部441cは、境界部分の定めがあるものではなく、滑らかに連続した曲面として繋がっている。径方向において、弾性部分122と、内周部材410とは、間隙440を介して対向している。
 径方向において、軸受102は、ホルダ401の内周部材410の内側に配置されている。軸受102は、ホルダ401の内周部材410に保持されている。軸受102の外輪102oは、ホルダ401の内周部材410の内周面410aに圧入されている。軸受102は、シャフトSをホルダ401に対して回転可能に支持している。
 外部装置40は、軸受102に向かって軸方向上側へ突出する、軸Xの周りに円環状に形成された突出部42を有する。ただし、突出部42は、軸Xの周りの円周上に配置された複数の凸部であってもよい。軸方向において、突出部42は、軸受102の下側の端面と接触している。これにより、突出部42は、軸受102を軸方向において下方への移動を規制した状態で支持している。より具体的には、軸方向において、突出部42は、外輪102oの下側の端面と接触することで、軸受102を支持している。
 本実施の形態にかかるトルクセンサ400は、第1の実施の形態にかかるトルクセンサ100について上記した特性を同様に有する。加えて、本実施の形態にかかるトルクセンサ400においては、突出部42が軸受102を軸方向に支持しているため、軸受102に対する軸方向の予圧が弾性部分122のひずみとして現れることがなく、ひずみセンサ103が応力をより高感度に検出することができる。
[第5の実施の形態]
 続いて、本発明の一例である第5の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図6は、本実施の形態にかかるトルクセンサ500のホルダ501およびひずみセンサ503の平面図である。図7は、トルクセンサ500がシャフトSおよび外部装置50に装着された状態において、図6におけるA-A断面に対応する断面を示す断面図である。
 トルクセンサ500は、ホルダ501と、軸受502と、ひずみセンサ503とを有する。本実施の形態において、軸受502は、内輪502i、外輪502oおよび転動体を有するボールベアリングである。なお、軸受502は、ボールベアリングに限られず、例えばスリーブベアリング等、その他種々の軸受であってもよい。
 ホルダ501は、平面視略正方形の筒形状であり、内周部材510および外周部材520を有する。内周部材510は、軸Xの周りに円筒状の内周面510aを有する、軸方向に延びる円筒状の部材である。外周部材520は、径方向において、内周部材510よりも外側に配置された部材である。
 軸方向において、内周部材510の寸法は、外周部材520の寸法と同一である。軸方向において、内周部材510の上側の端面および下側の端面は、それぞれ外周部材520の上側の端面および下側の端面と同一平面上にある。
 径方向において、内周部材510の外側には、軸Xを含む平面に対して鏡面対称となるように、2つの起歪体521が接続されている。起歪体521は、応力を受けることによって変形する変形部であり、応力を受けることによって弾性変形または塑性変形をする。起歪体521は、接線方向を長手方向とする略直方体状であり、長手方向の中央部において、径方向の寸法の半分程度まで、内周部材510の外形に沿って円弧状に欠けた形状をなしている。2つの起歪体521が、本実施の形態における外周部材520となっている。2つの起歪体521は同一の構成を有するため、以降、1つの起歪体521のみを詳細に説明し、他の起歪体521については詳細な説明を省略する。
 図6に示すように、起歪体521の長手方向中央部と両端部との中間地点近傍には、軸方向に貫通する、平面視円形または略円形の貫通孔541がそれぞれ1つずつ、合わせて2つ形成されている。また、起歪体521には、内周部材510と対向する面における内周部材510との接続部近傍から、貫通孔541まで接線方向に延在するスリット542が2つ形成されている。スリット542の幅は、貫通孔541の直径よりも狭くなっている。貫通孔541およびスリット542は、間隙540を構成する。
 起歪体521(外周部材520)は、弾性部分522を有する。起歪体521の、径方向に垂直な平面に沿って延在する部分のうち、貫通孔541近傍の領域が、弾性部分522となっている。径方向において、弾性部分522と、内周部材510とは、間隙540を介して対向している。弾性部分522は、内周部材510と対向する面に、径方向に窪む凹部(貫通孔541の一部)を有する。弾性部分522は、貫通孔541の存在により、起歪体521(外周部材520)の他の部分と比較して肉厚が薄くなっており、弾性的なひずみ変形が起こりやすくなっている。
 トルクセンサ500は、それぞれの起歪体521が弾性部分522を有するので、全体としては複数(本実施の形態においては、4つ)の弾性部分522を備えている。周方向において、複数の弾性部分522は、ホルダ501の外側(内周部材510よりも径方向外側)に並んで配置されている。
 それぞれの起歪体521の、内周部材510に接続されている側とは反対側の面には、2つのひずみセンサ503が取り付けられている。ひずみセンサ503は、起歪体521の弾性部分522に取り付けられている。弾性部分522およびひずみセンサ503は、軸方向および起歪体521の長手方向に広がる平面に沿って延在している。ひずみセンサ503は、弾性部分522の、軸方向に対して垂直な平面に沿った方向のひずみを検出できるように取り付けられている。したがって、ひずみセンサ503がひずみゲージである場合、グリッド(ゲージ)の向き(典型的には、ひずみゲージの長手方向)が起歪体521の長手方向に沿うように、弾性部分522に取り付けられている。ひずみセンサ503がひずみゲージである場合、弾性部分522のひずみは抵抗値の変化として検出される。なお、ひずみセンサ503は、ひずみゲージに限られず、圧電素子等の、その他種々のセンサであってもよい。
 起歪体521の弾性部分522よりも長手方向両端側は、外部装置50と接続される固定部523となっている。固定部523の中央部付近には、軸方向に貫通する、平面視円形の貫通孔523hが形成されている。図7に示すように、貫通孔523hに軸方向上側から挿通されたボルト504により、起歪体521は、スペーサ505を介して外部装置50に固定されている。これにより、ホルダ501は、外部装置50に固定されている。
 径方向において、軸受502は、ホルダ501の内周部材510の内側に配置されている。軸受502は、ホルダ501の内周部材510に保持されている。軸受502の内輪502iは、円柱状のシャフトSの外周面(径方向外側の面)に接着または圧入されている。これにより、軸受502の内輪502iは、シャフトSに固定されている。軸受502の外輪502oは、ホルダ501の内周部材510の内周面510aに圧入されている。軸受502は、シャフトSをホルダ501に対して回転可能に支持している。シャフトSの軸方向下側の端部は、外部装置50の貫通孔51から、外部装置50の外部に突出している。
 ホルダ501は、軸方向下側の端部において、径方向内側に突出する円環状の接触部511を有する。本実施の形態において、接触部511は、ホルダ501の内周部材510から径方向内側に突出している。軸方向において、接触部511は、軸受502の外輪502oの下側の端面と接触している。これにより、接触部511は、軸受502を軸方向において下方への移動を規制した状態で支持している。
 トルクセンサ500が電動アシスト自転車に用いられる場合、シャフトSはペダルを備えるクランクシャフトである。一方のペダルが踏まれると、シャフトSの当該ペダル側が鉛直方向下向きに傾こうとする力が作用するため、軸受502が径方向に移動しようとし、ホルダ501の一部が径方向外側に向かって押圧される。ホルダ501においては、起歪体521の弾性部分522に応力が集中しやすくなっているため、弾性部分522に弾性的なひずみ変形が生じる。このひずみ変形は、ひずみセンサ503により検出される。
 本実施の形態にかかるトルクセンサ500においては、周方向において、ひずみセンサ503が取り付けられた4つの弾性部分522が、ホルダ501の外側に並んで配置されているため、全ての方向の応力をより正確に検出することができる。特に、トルクセンサ500においては、軸Xを含む平面に対して鏡面対称となるように、2つの起歪体521が配置されているため、起歪体521の配置された2方向に対する応力を、より高感度に検出することができる。検出された応力に応じて、電動アシスト自転車のモータの出力を調節することができる。
 本実施の形態にかかるトルクセンサ500は、磁歪式のセンサを用いるのではなく、ホルダ501、軸受502、およびひずみセンサ503を備える簡素な構成となっており、磁歪式のセンサを用いる場合に必要とされる検出コイル等をシャフトSの周りに配置する必要がないため、装置の小型化が可能となる。特に、トルクセンサ500においては、起歪体の数が2つと少なく、コンパクトに構成することが可能なため、装置のさらなる小型化が可能となる。また、シャフトSに対する磁性層の貼り付け等の加工が不要であるため、トルクセンサ500の製造が容易となる。
 本実施の形態にかかるトルクセンサ500においては、径方向において、弾性部分522と内周部材510とが間隙140を介して対向しており、弾性部分522が、内周部材510と対向する面に、径方向に窪む凹部を有する。これにより、本実施の形態にかかるトルクセンサ500においては、起歪体521の弾性部分522がひずみ変形しやすく、応力を高感度に検出することができる。
[第6の実施の形態]
 続いて、本発明の一例である第6の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図8は、本実施の形態にかかるトルクセンサ600のホルダ601およびひずみセンサ503の平面図である。図9は、トルクセンサ600がシャフトSおよび外部装置60に装着された状態において、図8におけるB-B断面に対応する断面を示す断面図である。トルクセンサ600は、ホルダ501の代わりにホルダ601を備える点を除き、第5の実施の形態にかかるトルクセンサ500と同様の構成を有する。以下、第5の実施の形態と同一の機能および構成を有する部材および部品については、第5の実施の形態と同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
 トルクセンサ600は、ホルダ601と、軸受502と、ひずみセンサ503とを有する。ホルダ601は、平面視略正方形の筒形状であり、内周部材610および外周部材620を有する。内周部材610は、軸Xの周りに円筒状の内周面610aを有する、軸方向に延びる円筒状の部材である。外周部材620は、径方向において、内周部材610よりも外側に配置された部材である。ホルダ601の概略の構成は、第5の実施の形態にかかるトルクセンサ500のホルダ501と類似しているが、内周部材610の軸方向の寸法が長くなっている点、および、内周部材610と外周部材620とが互いに軸方向にずれるように接続されている点において、第5の実施の形態にかかるトルクセンサ500のホルダ501とは異なっている。
 図9に示すように、軸方向において、内周部材610の寸法は、外周部材620の寸法よりも大きくなっている。軸方向において、内周部材610の上側の端面および下側の端面は、それぞれ外周部材620の上側の端面および下側の端面よりも上側に配置されている。外周部材620の軸方向上側の端部は、内周部材610の軸方向下側の端部近傍に接続されている。
 ホルダ601は、軸方向中央部から僅かに上側において、径方向内側に突出する円環状の接触部611を有する。軸方向において、接触部611は、外周部材620の軸方向上側の端部よりも上側に設けられている。本実施の形態において、接触部611は、ホルダ601の内周部材610から径方向内側に突出している。軸方向において、接触部611は、軸受502の外輪502oの下側の端面と接触している。これにより、接触部611は、軸受502を軸方向において下方への移動を規制した状態で支持している。
 軸方向において、内周部材610の、接触部611よりも下側の部分は、外部装置60を貫通し、外部装置60よりも下側まで延在している。軸方向において、外周部材620は、外部装置60の下側(外部装置60の外部)に配置される。外周部材620の起歪体521の固定部523に形成された貫通孔523hに、軸方向下側からボルト504が挿通される。起歪体521は、スペーサ505を介して外部装置60にねじ固定される。
 本実施の形態にかかるトルクセンサ600は、第5の実施の形態にかかるトルクセンサ500について上記した特性を同様に有する。加えて、本実施の形態にかかるトルクセンサ600においては、外周部材620が外部装置60の外部に配置されるため、外部装置60の内部の構造がより簡略化され、装置のさらなる小型化が可能となる。
[第7の実施の形態]
 続いて、本発明の一例である第7の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図10は、本実施の形態にかかるトルクセンサのホルダ701およびひずみセンサ703の斜視図である。
 本実施の形態にかかるトルクセンサは、ホルダ701と、図示しない軸受と、ひずみセンサ703とを有する。ホルダ701は平板状となっており、内周部材710および外周部材720を有する。内周部材710は、軸Xの周りに円筒状の内周面710aを有する、平面視略正方形状の板状部材である。外周部材720は、内周部材710よりも径方向外側に配置された部材である。
 内周部材710の外周面(径方向外側の面)のうち、軸Xを挟んで対向する2面には、それぞれの中央部において、起歪体721が1つずつ接続されている。起歪体721は、径方向外側の端部が平面視略半円形となった、径方向を長手方向として延在する部材である。接線方向において、起歪体721の寸法は、内周部材710の寸法よりも小さい。2つの起歪体721が、本実施の形態における外周部材720となっている。2つの起歪体721は同一の構成を有するため、以降、1つの起歪体721のみを詳細に説明し、他の起歪体721については詳細な説明を省略する。
 起歪体721(外周部材720)には、内周部材710との接続部近傍において、軸方向に貫通する貫通孔(間隙)740が形成されている。貫通孔740は、接線方向に並ぶ2つの平面視円形または略円形の孔が、平面視長方形状の孔により接続された形状となっている。
 起歪体721(外周部材720)は、弾性部分722を有する。起歪体721において、貫通孔740を介して接線方向に対向する2つの部分が、弾性部分722となっている。貫通孔740が形成されていることにより、弾性部分722は、起歪体721(外周部材720)の他の部分と比較して肉厚が薄くなっており、弾性的なひずみ変形が起こりやすくなっている。
 ホルダ701は、それぞれの起歪体721が弾性部分722を2つずつ有するので、全体としては複数(本実施の形態においては、4つ)の弾性部分722を備えている。周方向において、複数の弾性部分722は、ホルダ701の外側(内周部材710よりも径方向外側)に並んで配置されている。
 それぞれの起歪体721の外周面には、2つのひずみセンサ703が取り付けられている。ひずみセンサ703は、弾性部分722に取り付けられている。弾性部分722およびひずみセンサ703は、軸方向および起歪体721の突出方向(長手方向)に延在している。ひずみセンサ703は、弾性部分722の、軸方向に対して垂直な平面に沿った方向のひずみを検出できるように取り付けられている。したがって、ひずみセンサ703がひずみゲージである場合、グリッド(ゲージ)の向き(典型的には、ひずみゲージの長手方向)が起歪体721の突出方向(長手方向)に沿うように、弾性部分722に取り付けられている。ひずみセンサ703がひずみゲージである場合、弾性部分722のひずみは抵抗値の変化として検出される。なお、ひずみセンサ703は、ひずみゲージに限られず、圧電素子等の、その他種々のセンサであってもよい。
 径方向において、起歪体721の弾性部分722よりも外側は、図示しない外部装置と接続される固定部723となっている。固定部723の中央部付近には、円形の貫通孔723hが形成されている。貫通孔723hを介して、ホルダ701をボルト等により外部装置に固定することができる。
 径方向において、ホルダ701の内周部材710の内側には、図示しない軸受が配置される。ホルダ701は、軸方向下側の端部において、径方向内側に突出する円環状の接触部711を有する。本実施の形態において、接触部711は、ホルダ701の内周部材710から径方向内側に突出している。軸方向において、接触部711は、軸受の下側の端面と接触する。これにより、接触部711は、軸受を軸方向に支持できる。
 ホルダ701を備えるトルクセンサが電動アシスト自転車に用いられる場合、シャフトSはペダルを備えるクランクシャフトである。一方のペダルが踏まれると、シャフトSの当該ペダル側が鉛直方向下向きに傾こうとする力が作用するため、軸受が径方向に移動しようとし、ホルダ701の一部が径方向外側に向かって押圧される。ホルダ701においては、起歪体721の弾性部分722に応力が集中しやすくなっているため、弾性部分722に弾性的なひずみ変形が生じる。このひずみ変形は、ひずみセンサ703により検出される。
 本実施の形態にかかるトルクセンサは、磁歪式のセンサを用いるのではなく、ホルダ701、軸受、およびひずみセンサ703を備える簡素な構成となっており、磁歪式のセンサを用いる場合に必要とされる検出コイル等をシャフトの周りに配置する必要がないため、装置の小型化が可能となる。また、シャフトに対する磁性層の貼り付け等の加工が不要であるため、トルクセンサの製造が容易となる。特に、本実施の形態に係るトルクセンサは、ホルダ701が平板状となっており、また、2つの固定部723のみで外部装置に固定されるため、構造が簡易であり、装置のさらなる小型化が可能となる。
[第8の実施の形態]
 続いて、本発明の一例である第8の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図11は、本実施の形態にかかるトルクセンサのホルダ801およびひずみセンサ803の平面図である。
 本実施の形態にかかるトルクセンサは、ホルダ801と、図示しない軸受と、ひずみセンサ803とを有する。ホルダ801は平板状かつ平面視略菱形状となっており、内周部材810および外周部材820を有する。内周部材810は、軸Xの周りに円筒状の内周面810aを有する、円環状の部材である。外周部材820は、内周部材810よりも径方向外側に配置された部材である。
 径方向において、内周部材810の外側には、軸Xの周りに2回対称となる位置に、2つの小さな円環状の固定部823が、内周部材810から僅かに離れて配置されている。内周部材810および2つの固定部823に外接する4本の接線の近傍において、4つの梁状の弾性部分822が、内周部材810と2つの固定部823とを接続している。2つの固定部823および弾性部分822が、本実施の形態における外周部材820となっている。周方向において、4つの弾性部分822は、ホルダ801の外側(内周部材810よりも径方向外側)に並んで配置されている。内周部材810と固定部823との間には、間隙840が形成されている。径方向において、弾性部分822と内周部材810とは、間隙840を介して対向している。
 それぞれの弾性部分822の、内周部材810に対向する面とは反対側の面には、ひずみセンサ803が取り付けられている。弾性部分822およびひずみセンサ803は、それぞれ軸方向に平行な平面に沿って延在している。ひずみセンサ803は、弾性部分822の、軸方向に対して垂直な平面に沿った方向のひずみを検出できるように取り付けられている。したがって、ひずみセンサ803がひずみゲージである場合、グリッド(ゲージ)の向き(典型的には、ひずみゲージの長手方向)が弾性部分822の長手方向に沿うように、弾性部分822に取り付けられている。ひずみセンサ803がひずみゲージである場合、弾性部分822のひずみは抵抗値の変化として検出される。なお、ひずみセンサ803は、ひずみゲージに限られず、圧電素子等の、その他種々のセンサであってもよい。
 固定部823は、図示しない外部装置と接続される部分である。径方向において、固定部823は、弾性部分822の外側に配置されている。固定部823の中央部付近には、円形の貫通孔823hが形成されている。貫通孔823hを介して、ホルダ801をボルト等により外部装置に固定することができる。
 径方向において、ホルダ801の内周部材810の内側には、図示しない軸受が配置される。ホルダ801は、軸方向下側の端部において、径方向内側に突出する円環状の接触部811を有する。本実施の形態において、接触部811は、ホルダ801の内周部材810から径方向内側に突出している。軸方向において、接触部811は、軸受の下側の端面と接触する。これにより、接触部811は、軸受を軸方向に支持できる。
 本実施の形態にかかるトルクセンサは、第7の実施の形態にかかるトルクセンサについて上記した特性を同様に有する。加えて、本実施の形態にかかるトルクセンサは、ホルダ801が軽量であるため、装置の軽量化が可能となる。
 以上、本発明のトルクセンサについて、好ましい実施の形態を挙げて説明したが、本発明のトルクセンサは上記実施の形態の構成に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態にかかる各トルクセンサは、電動アシスト自転車に用いられるものであるが、本発明のトルクセンサは、電動アシスト自転車に用いられるものに限られない。
 その他、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明のトルクセンサを適宜改変し、また各種構成の組み合わせを変更することができる。かかる変更によってもなお本発明の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
 10,40,50,60…外部装置、42…突出部、100,200,300,400,500,600…トルクセンサ、101,201,301,401,501,601,701,801…ホルダ、102,202,302,402,502,602,702,802…軸受、103,203,303,403,503,603,703,803…ひずみセンサ、110,210,310,410,510,610,710,810…内周部材、111,211,324,511,611,711,811…接触部、120,220,320,420,520,620,720,820…外周部材、122,222,322,422,522,622,722,822…弾性部分、123,223,323,423,523,623,723,823…固定部、140,240,340,440,540,640,740,840…間隙。

Claims (10)

  1.  内周部材および外周部材を有するホルダと、
     前記内周部材に配置された軸受と、
     ひずみセンサと、を備え、
     前記外周部材は、弾性部分を有し、
     前記ひずみセンサは、前記弾性部分に取り付けられており、
     前記弾性部分および前記ひずみセンサは、それぞれ軸方向に平行な平面に沿って延在している、トルクセンサ。
  2.  前記弾性部分を含む複数の弾性部分を備え、
     周方向において、前記複数の弾性部分は、前記ホルダの外側に並んで配置されている、請求項1に記載のトルクセンサ。
  3.  径方向において、前記弾性部分と前記ホルダの前記内周部材とは、間隙を介して対向している、請求項1に記載のトルクセンサ。
  4.  前記弾性部分は、前記内周部材と対向する面に、径方向に窪む凹部を有する、請求項3に記載のトルクセンサ。
  5.  前記内周部材と前記外周部材とを接続する接続部を有し、前記接続部は、軸方向に窪む凹部を有する、請求項3に記載のトルクセンサ。
  6.  前記ホルダは、前記軸受と軸方向に接触する接触部を有する、請求項1に記載のトルクセンサ。
  7.  径方向において、前記接触部は、前記ホルダの前記内周部材から突出する、請求項6に記載のトルクセンサ。
  8.  径方向において、前記接触部は、前記ホルダの前記外周部材から突出する、請求項6に記載のトルクセンサ。
  9.  外部装置と接続される固定部を有し、径方向において、前記固定部は、前記弾性部分の外側に配置される、請求項1に記載のトルクセンサ。
  10.  前記外部装置は、前記軸受に向かって突出する突出部を有する、請求項9に記載のトルクセンサ。
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