WO2023189470A1 - 熱伝導性フィラー - Google Patents

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Abstract

本発明は、樹脂への充填性が高い熱伝導性フィラーを提供する。本発明は、第一の表面処理粉末と、前記第一の表面処理粉末とは疎水化度が異なる第二の表面処理粉末とを含む、熱伝導性フィラーを含む。特に、前記熱伝導性フィラーの累積体積50%粒径D50が0.1~2μmで、かつ5μm以上の粗粒量が少なく制御されていると、これを充填した放熱材組成物を、狭い隙間に確実な充填をすることが可能であるという極めて優れた特性を示す。

Description

熱伝導性フィラー
 本発明は熱伝導性フィラーに関する。
 近年、電子部品の小型化と高性能化への要求から、半導体デバイスの高集積化が進み、同時にデバイスから発生する熱を効率的に逃がすための放熱材の使用量が拡大している。また、放熱性能の更なる向上が求められている。半導体素子の発生する熱をヒートシンクや筺体等に逃がすために、様々な経路に放熱材が配置され、また放熱材の材質および形態も多岐に渡る。中でも高熱伝導性を有するフィラー(熱伝導性フィラー)を樹脂に充填した樹脂組成物からなる放熱材は、選択できる材質の種類や形態の自由度から、市場での需要が高まっている。熱伝導性フィラーとして多く用いられるものとして、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化亜鉛および酸化マグネシウムなどが挙げられる。また樹脂組成物からなる放熱材として熱伝導率の更なる向上が期待されている用途としては、放熱シート、固形の半導体封止材、アンダーフィル等の液状の半導体封止材、放熱グリースおよび放熱性接着剤などがある。フィラーを樹脂に充填する際には、表面処理により充填性を向上させることが広く行われている(例えば、特許文献1)。
特開2022-26651号公報
 樹脂組成物において、高い熱伝導性を得るために樹脂へのフィラー充填量を増加させると、樹脂組成物の粘度が高くなってしまい、樹脂組成物の成形性が低下してしまう。そのため、高い熱伝導率と高い成形性を両立するためには、フィラーの充填性を高めることが求められている。従って本発明の目的は、樹脂への充填性が高い熱伝導性フィラーを提供することにある。
 本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、表面処理された粉末に、これとは異なる表面処理剤で処理された別の無機粉末を混合した混合粉末をフィラーとして使用すると、これらを単独で使用したときよりも、樹脂組成物の粘度を低くすることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
 即ち、本発明は、第一の表面処理粉末と、前記第一の表面処理粉末とは疎水化度が異なる第二の表面処理粉末とを含む、熱伝導性フィラーである。前記第一の表面処理粉末の疎水化度と、前記第二の表面処理粉末の疎水化度の差は2以上であることが好ましい。
 また、前記第一の表面処理粉末は、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒化ケイ素、及びダイヤモンドからなる群から選択される少なくとも1種の表面処理粉末であり、前記第一の表面処理粉末100容量部当たり、前記第二の表面処理粉末の含有量が2容量部~100容量部であることが好ましい。前記第二の表面処理粉末は、シリカ、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒化ケイ素、及びダイヤモンドからなる群から選択される少なくとも1種の表面処理粉末であることが好ましい。さらに、前記第一の表面処理粉末が窒化アルミニウム表面処理粉末であることが好ましい。さらにまた、前記熱伝導性フィラーは、エタノール溶媒を使用してレーザー回折散乱型粒度分布計で測定される粒度分布において、累積体積50%粒径D50が0.1~2.0μmであり、かつ5μm以上の粗粒が3質量%未満であることが好ましい。
 本発明の一形態は、樹脂と前記熱伝導性フィラーとを含む放熱材樹脂組成物である。
 本発明の熱伝導性フィラーを使用することにより、樹脂に充填した際に、表面処理粉末を1種類単独で用いた熱伝導性フィラーを使用した場合よりも樹脂の粘度を低くできる。そのため、樹脂組成物の成形性を向上させたり、充填率を高めて樹脂組成物の熱伝導性を高めたりすることが容易となる。
 中でも、前記熱伝導性フィラーの累積体積50%粒径D50が0.1~2.0μmで、かつ5μm以上の粗粒量が少なく制御されていると、これを第二の表面処理粉末と混合して樹脂組成物を構成した際に、樹脂組成物は極めて高い流動性を示す。そのため、この樹脂組成物は、放熱材、特に、アンダーフィル封止材として使用した場合、高熱伝導率の放熱材樹脂組成物を、狭い隙間に確実に充填をすることが可能であるという極めて優れた特性を示す。
 本発明は、第一の表面処理粉末と、前記第一の表面処理粉末とは疎水化度が異なる第二の表面処理粉末とを含む、熱伝導性フィラーである。表面処理粉末とは、表面処理剤を使って表面処理を実施した粉末を意味する。また、熱伝導性フィラーとは、熱伝導率15W/mK以上の粉末を少なくとも50容量%以上含むものを意味する。
 一般的には、1種類の表面処理剤を使って表面処理を実施した粉末をフィラーとして用い、これを樹脂と混練して樹脂組成物を作製する。表面処理を行うことで、樹脂とフィラーとの親和性が高まり、充填性を向上させることができる。一方で樹脂への充填においては、表面処理された粒子同士の相互作用も影響しており、例えば、粒子表面における表面処理剤同士の相互作用により、表面処理された粒子が樹脂へ分散されにくくなることがある。ここで、疎水化度の異なる表面処理粉末を混合すると、表面処理剤同士の相互作用を緩和することができ、表面処理剤が1種類の場合に比べて高い充填性を得ることができると推察される。
 本発明における表面処理剤は、表面処理対象となる粉末の表面酸化膜に存在する水酸基等と化学結合を形成してその表面に結合し得るものであれば、公知の表面処理剤が特に制限なく使用される。表面処理剤としては、例えば、シラン化合物、アルミネートカップリング剤、チタネートカップリング剤などが挙げられる。そのうち、特に高い反応率で反応が可能なシラン化合物が好適に使用できる。
 前記表面処理剤として使用されるシラン化合物について、具体的に例示すれば、反応性官能基を有するシラン化合物としては、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、2-アミノエチル-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3-ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3-ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1、3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシランの如きアルコキシシランが挙げられる。
 また、官能基が非反応性であるシラン化合物としては、例えばメチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n-ヘキシルトリメトキシシラン、n-ヘキシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、n-オクチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルメチルジメトキシシランなどが挙げられる。
 その他使用可能なシラン化合物として、ビニルトリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリクロロメチルシラン、エチルジメチルクロロシラン、プロピルジメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、トリフルオロプロピルトリクロロシラン、イソプロピルジエチルクロロシラン等のクロロシランが挙げられる。
 中でも特に好ましい表面処理剤の組合せとしては、エポキシ樹脂との親和性が比較的高く、かつ疎水性の異なるもの同士の組み合わせを挙げることができる。エポキシ樹脂との親和性が高いシラン化合物としては、グリシドキシ基やアミノ基など、エポキシ基と反応できる官能基を有するシラン化合物が挙げられる。またエポキシ基との反応性は無いが、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、フェニル基、ビニル基、及びスチリル基などの官能基もエポキシ樹脂との親和性が高く、これら官能基を有するシラン化合物も好適である。また、フェニル基を有するシラン化合物はエポキシ樹脂との親和性が高く、樹脂組成物の低粘度化、樹脂との密着性向上、組成物の硬化物の機械的強度などに寄与する。これらのうち、特に好適なシラン化合物の組合せとして、グリシドキシ基を有するシラン化合物とアミノ基を有するシラン化合物、グリシドキシ基を有するシラン化合物とメタクリロキシ基を有するシラン化合物、メタクリロキシ基を有するシラン化合物とアミノ基を有するシラン化合物、メタクリロキシ基を有するシラン化合物とビニル基を有するシラン化合物、アミノ基を有するシラン化合物とビニル基を有するシラン化合物、アミノ基を有するシラン化合物とフェニル基を有するシラン化合物を挙げることができる。これら好ましい組み合わせにおいては、一方を第一の表面処理粉末の表面処理剤とし、他方を第二の表面処理粉末の表面処理剤として使用すればよい。
 本発明の第一の表面処理粉末及び第二の表面処理粉末の原料は特に限定されず、表面処理が可能な公知の粉末を使用することが可能であり、例えば、本発明の第一の表面処理粉末及び第二の表面処理粉末としては、シリカ、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒化ケイ素、またはダイヤモンドが原料である表面処理粉末が挙げられる。これらの中でも、第一の表面処理粉末は、高い熱伝導率を有する酸化アルミニウム(熱伝導率20W/mK)、窒化アルミニウム(熱伝導率180W/mK)、窒化ホウ素(熱伝導率200W/mK)、酸化マグネシウム(熱伝導率40W/mK)、酸化亜鉛(熱伝導率50W/mK)、炭化ケイ素(熱伝導率270W/mK)、窒化ケイ素(熱伝導率30~80W/mK)、またはダイヤモンド(熱伝導率2000W/mK)の表面処理粉末であることが好ましく、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、または窒化ケイ素の表面処理粉末であることがより好ましく、窒化アルミニウムの表面処理粉末であることが特に好ましい。また、第二の表面処理粉末は、シリカ、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、または窒化ケイ素の表面処理粉末であることが好ましく、窒化アルミニウムの表面処理粉末であることがより好ましい。
 本発明において、第一の表面処理粉末と第二の表面処理粉末の疎水化度が異なることが重要である。前記のように、疎水化度が異なることで粒子同士の相互作用を抑制し、充填性を向上させることができる。疎水化度の差は2以上であることが好ましく、5以上であることがさらに好ましい。
 表面処理粉末の疎水化度は、水とメタノールの混合溶媒への沈降性で評価できる。これは表面処理された粉末は水には浮遊するが、メタノールには完全に懸濁することを利用した方法である。即ち、容量200ccのビーカーに、100ccのメタノール水溶液を、濃度を1容量%刻みで準備し、それぞれの水溶液に表面処理粉末1gを添加し、ビーカー内の溶液をマグネティックスターラーで5分間攪拌する。前記表面処理粉末の50%が溶液中に懸濁した時点のメタノールの容量百分率の値を疎水化度とする。
 第一の表面処理粉末及び第二の表面処理粉末の疎水化度は特に限定されないが、後述する樹脂組成物の樹脂として好ましいエポキシ樹脂や(メタ)アクリル樹脂との親和性の観点から、1~25であることが好ましい。
 第一の表面処理粉末及び第二の表面処理粉末の粒子径は特に制限されるものではない。ただし、疎水化度の異なる第一の表面処理粉末と第二の表面処理粉末とを混合した熱伝導性フィラーにおいて、樹脂と混練する際に粘度の低減効果が特に得られやすいのは、第一の表面処理粉末及び第二の表面処理粉末の粒径が比較的小さい場合である。また、第一の表面処理粉末及び第二の表面処理粉末の粒子が小さい方が、得られる樹脂組成物を狭い隙間に浸透させる上で有利である。そのため、第一の表面処理粉末及び第二の表面処理粉末は、エタノール溶媒を使用してレーザー回折散乱型粒度分布計で測定される粒度分布において、累積体積50%粒径D50が0.1~2.0μmであることが好ましく、0.1~1.5μmであることがより好ましく、0.1~1.2μmであることがさらに好ましい。5μm以上の粗粒が3質量%未満であることが好ましく、1質量%未満であることがより好ましい。また、第一の表面処理粉末及び第二の表面処理粉末を混合した熱伝導性フィラーにおいても、累積体積50%粒径D50が0.1~2.0μmであることが好ましく、0.1~1.5μmであることがより好ましく、0.1~1.2μmであることがさらに好ましい。5μm以上の粗粒が3質量%未満であることが好ましく、1質量%未満であることがより好ましい。
 本発明の第一の表面処理粉末及び第二の表面処理粉末の比表面積は特に制限されないが、窒素吸着1点法で測定したBET比表面積が0.5m/g以上、12.0m/g以下であることが好ましい。また、第一の表面処理粉末及び第二の表面処理粉末を混合した熱伝導性フィラーにおいては、窒素吸着1点法で測定したBET比表面積が好ましくは0.5m/g以上、より好ましくは2.0m/g以上であり、好ましくは12.0m/g以下、より好ましくは11.0m/g以下である。
 第一の表面処理粉末及び第二の表面処理粉末の混合割合は、目的とする熱伝導率や流動性に応じて適宜選択できるが、第一の表面処理粉末100容量部に対して、第二の表面処理粉末が好ましくは2容量部以上、さらに好ましくは5容量部以上、特に好ましくは10容量部以上であり、好ましくは100容量部以下、さらに好ましくは70容量部以下、特に好ましくは60容量部以下である。
 本発明の熱伝導性フィラーを半導体封止材用のフィラーとして使用する場合、フィラーから発生するα線量が0.005カウント/cm・h以下であることが好ましく、α線量が0.003カウント/cm・h以下であることがより好ましい。これにより、半導体封止材から発生するα線量を少なくすることが可能となる。α線の発生量が多いと、半導体が誤作動を起こす原因となるが、低α線量であるフィラーを使用することで、そうしたエラーの発生確率を低減させる効果がある。半導体に特に近い位置で使用されるアンダーフィル封止材用途では低α線量であることが特に求められる。尚、α線量の測定は、粉末試料から一定時間の間に発生するα線量をカウントする。α線は主に天然原料由来のウランやトリウムといった放射性元素から放出されるため、粉末の原料には天然原料の影響が少ない精製原料などを使用することで、α線量を効果的に下げることができる。
 本発明の熱伝導性フィラーは、第一の表面処理粉末及び第二の表面処理粉末のみで構成されていてもよいし、本発明の効果を阻害しない範囲で第一の表面処理粉末及び第二の表面処理粉末以外のその他の粉末を含んでいてもよい。その他の粉末の含有量は、熱伝導性フィラーに対して、15容量%以下であることが好ましく、10容量%以下であることがさらに好ましい。
 [熱伝導性フィラーの製造方法]
 本発明の熱伝導性フィラーは、それぞれ疎水化度が異なる第一の表面処理粉末及び第二の表面処理粉末を準備し、所望の配合比で混合することによって簡便に製造することが可能である。
 第一の表面処理粉末及び第二の表面処理粉末の製造方法は特に限定されないが、簡便に製造出来る方法として、原料粉末に対して所定量の表面処理剤を接触させ、かつ加熱処理をする方法が挙げられる。接触させる表面処理剤の量は原料粉末の種類によって適宜調整すればよく、例えば原料粉末が窒化アルミニウム粉末である場合、接触させる表面処理剤の量は原料粉末100質量部に対して、0.1~5質量部、好ましくは、0.5~4質量部である。なお、本明細書では、表面処理を施す前の粉末を「原料粉末」と呼ぶ。
 前記製造方法において、表面処理粉末が窒化アルミニウム粉末である場合、表面処理を施す前の原料窒化アルミニウム粉末としては、従来公知の方法によって製造された粉末状のものを特に制限なく使用することができる。原料窒化アルミニウム粉末を製造する方法としては、例えば直接窒化法、還元窒化法、気相合成法などを挙げることができる。
 前記原料窒化アルミニウム粉末の粒度分布は、特に制限されず、目的とする表面処理窒化アルミニウム粉末の表面処理による粒径の変化を考慮して適宜決定すればよい。前記原料窒化アルミニウム粉末の粒度分布は、例えば、レーザー回折散乱型粒度分布計を使用して測定される粒度分布において、累積体積50%粒径D50が0.1~2.0μmの範囲にあることが好ましい。更に、原料窒化アルミニウム粉末は、BET法で測定される比表面積が0.5m/g以上であることが好ましい。
 前記原料窒化アルミニウム粉末には、原料由来あるいは合成法上で意図的に添加されたアルカリ土類元素、希土類元素などの不純物は5質量部程度を上限として含まれていても差し支えない。また、前記原料窒化アルミニウム粉末には凝集防止剤やセッター由来の不純物として窒化ホウ素が5質量部程度を上限として含まれていても構わない。ただし窒化アルミニウムの結晶性を著しく下落させる不純物量は、熱伝導性低下の原因となるため好ましくない。前記原料窒化アルミニウム粉末における窒化アルミニウム含有率は90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましく、99質量%以上がさらに好ましい。
 前記原料窒化アルミニウム粉末においては、表面処理剤との反応のためには表面酸化層を有することが必要である。一般的には原料窒化アルミニウム粉末を保管する際の自然酸化によって表面酸化層が形成されるため、酸化層を付与するための特別の操作を行う必要はないが、表面処理剤の反応効率を高めるために、意図的に酸化処理工程を行ってもよい。
 なお、前記原料窒化アルミニウム粉末の酸化層に関し、原料窒化アルミニウム粉末における水酸基の密度が0.8個/nm以上、特に、0.9個/nm以上、2.0個/nm以下、特に、1.6個/nm以下となるように酸化処理を行うことが好ましい。水酸基の密度が2.0個/nmを超える過剰の酸化処理を行った粒子は、通常の窒化アルミニウムの表面と異なり、過剰に酸化反応が進行した状態、および加水分解が進行して水酸化アルミニウムに変質している状態である可能性がある。そうした状態は、熱伝導性が低い表面になっており好ましくない。
 前記製造方法において、原料粉末と表面処理剤とを接触させる方法は特に限定されず、乾式表面処理、湿式表面処理のいずれの方法であってもよい。
 乾式表面処理は、原料粉末と表面処理剤とを混合する際に、多量の溶媒を介さない乾式混合による方法であり、例えば、表面処理剤をガス化して粉末と混ぜる方法、液状の表面処理剤を噴霧または滴下投入し粉末と混ぜる方法、表面処理剤を少量の有機溶媒で希釈して液体量を増やし、さらに噴霧または滴下する方法などが挙げられる。
 湿式表面処理は、原料粉末と表面処理剤とを混合する際に、溶媒を介する方法であり、例えば、原料粉末と表面処理剤と溶媒とを混合した後、乾燥などにより溶媒を除去する方法が挙げられる。
 表面処理反応により粒子の凝集が進行する場合があり、粉体特性や樹脂への充填性が損なわれることがある。その際は解砕処理や分級処理により、粗大な粒子を除去することが好ましい。解砕方法としては、例えば、石臼型摩砕機、らいかい機、カッターミル、ハンマーミル、ピンミルなど乾式解砕装置などによる解砕が挙げられる。分級処理としては、気流分級や振動篩機による分級などが挙げられる。
 [樹脂組成物]
 本発明の熱伝導性フィラーは充填性が高く、樹脂に充填して樹脂組成物を構成した際に、樹脂組成物は優れた粘度特性および流動性を示す。
 前記樹脂組成物を構成する樹脂は、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂が制限なく使用される。
 熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。また熱可塑性樹脂としては、(メタ)アクリル樹脂やポリスチレン等のビニル重合系樹脂、ポリアミド、ナイロン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、環状ポリオレフィン、ポリフェニレンスルフィド、ポリテトラフロロエチレン、ポリスルフォン、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性ポリイミド、ポリアミドイミドなどが挙げられる。中でも、放熱材用途への適性や加工の容易性の観点から、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂が好ましい。
 エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン環含有エポキシ樹脂、シクロペンタジエン含有エポキシ樹脂等の、多官能型エポキシ樹脂が挙げられる。これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、およびビフェニル型エポキシ樹脂が好ましい。
 エポキシ樹脂を硬化させるための硬化剤としては、エポキシ樹脂の硬化剤として一般的なものを用いることができる。前記硬化剤の具体例としては、アミン、ポリアミド、イミダゾール、酸無水物、三フッ化ホウ素-アミン錯体、ジシアンジアミド、有機酸ヒドラジド、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等の熱硬化型硬化剤、ジフェニルヨードニウムヘキサフロロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフロロホスフェート等の光硬化剤が挙げられる。
 (メタ)アクリル樹脂としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、コハク酸2-(メタ)アクリロイルオキシエチル、マレイン酸2-(メタ)アクリロイルオキシエチル及びその塩類、フタル酸2-(メタ)アクリオイルオキシエチル、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリルオキシエチルハイドロジェンホスフェート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、テトラフルオロエチルジ(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピルジ(メタ)アクリレート、オクタフルオロブチルジ(メタ)アクリレート、ビス〔2-(メタ)アクリルオキシエチル〕ハイドロジェンホスフェート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物またはプロピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA-ジエポキシ-アクリル酸付加物、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ウレタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
 前記アクリル樹脂は、対応する(メタ)アクリルモノマーを重合することで得ることができる。(メタ)アクリルモノマーを重合硬化させる重合開始剤として、熱重合開始剤、光重合開始剤など公知のものを使用することができる。熱重合開始剤としては、オクタノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキシド、t-ブチルパーオキシイソブチレート、t-ブチルパーオキシラウレート、t-ヘキシルパーオキシベンゾエート、およびジ-t-ブチルパーオキシド等の有機過酸化物、ならびに2,2,-アゾビスイソブチロニトリルおよび2,2,-アゾビス-(2,4,-ジメルバレロニトリル)等のアゾビス系重合開始剤等が好適な重合開始剤として挙げられる。中でも80℃~160℃で重合させる場合は、ベンゾイルパーオキサイドおよびt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエートなどを好適に用いることができる。これら重合開始剤は、モノマー100質量部に対して、0.1~20質量部、好適には0.5~10質量部用いるのが一般的である。
 前記樹脂組成物は、本発明の熱伝導性フィラーを、樹脂100容量部に対して、20~200容量部の割合で含有することが好ましい。なお、本発明においては、樹脂を硬化させるための硬化剤や重合開始剤も樹脂として配合割合を算出する。
 前記樹脂組成物は、樹脂と本発明の熱伝導性フィラーとの他にその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、本発明の熱伝導性フィラー以外の無機フィラー、変色防止剤、界面活性剤、分散剤、カップリング剤、着色剤、可塑剤、粘度調整剤、抗菌剤などが挙げられる。
 前記樹脂組成物は、家電製品、自動車、ノート型パーソナルコンピュータなどに搭載される半導体部品からの発熱を効率よく放熱するための放熱部材の材料に好適である。これらの具体例としては、放熱グリース、放熱ゲル、放熱シート、フェイズチェンジシート、接着剤などを挙げることができる。前記樹脂組成物は、これら以外にも、例えばメタルベース基板、プリント基板、フレキシブル基板などに用いられる絶縁層、半導体封止剤、アンダーフィル、筐体、または放熱フィンなどとしても使用することができる。特に、本発明の熱伝導性フィラーは充填性が高いため、これを含有する樹脂組成物は高充填率と低粘度とを両立することが可能であり、狭い隙間に対する高い浸透性が求められる半導体耐封止材用、特にはアンダーフィル封止材用として好適に使用できる。
 以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。使用した原材料および物性測定条件を以下に記す。
 [原料粉末]
 表1に原料粉末を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 [表面処理剤]
 ・GPS:3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(東京化成工業、>97%)
 ・MPS:3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(東京化成工業、>98%)
 ・VMS:ビニルトリメトキシシラン(東京化成工業、>98%)
 ・PMS:フェニルトリメトキシシラン(東京化成工業、>98%)
 ・PAPS:N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業、>95%)
 [エポキシ樹脂]
 ・C1:エポキシ樹脂YDF-8170c(日鉄ケミカル&マテリアル製)とアミン硬化剤KAYAHARD A-A(日本化薬製)との混合物。混合比は4:1(質量比)。
 [D50]
 粉末試料を溶媒中に濃度0.2質量%で分散させ、200W程度の超音波照射を2分間行うことにより分散させた液体について、レーザー回折散乱型粒度分布計を用いて粒度分布を測定した。なお、溶媒として、原料粉末は水を、表面処理粉末はエタノールを使用した。粒径の体積頻度分布において、粒径が小さい方から体積頻度を累積して、累積値が50%となるところの粒径の値をD50とした。
 [比表面積]
 比表面積測定装置(島津製作所製:フローソーブ2-2300型)を用いて、BET法(窒素吸着1点法)により求めた。測定には粉末試料を2g用い、予め窒素ガスフロー中、100℃で乾燥処理を1時間実施したものを測定に用いた。
 [粗粒量]
 粉末試料10gを200gのイソプロピルアルコール溶媒と混合し、更に200W程度の超音波照射を10分間行うことによりスラリーを作製した。目開き5μmのナイロンメッシュ(NYTAL NY5-HC)を用意し、質量(m[g])を測定した。続いて、ブフナー漏斗にナイロンメッシュをセットし、前記スラリーをナイロンメッシュで吸引ろ過し、更にナイロンメッシュを200gのイソプロピルアルコールを通過させることにより洗浄した。ナイロンメッシュを80℃で12時間乾燥させ、質量(m[g])を測定し、吸引ろ過前後での質量増加(m-m)を、スラリー作製に供した粉末量10gで割ることにより、5μm以上の粗粒量(質量%)を式(1)のように求めた。
 粗粒量[%]=(m-m)×100/10   (1)
 [疎水化度]
 容量200ccのビーカーに、100ccのメタノール水溶液を濃度1容量%刻みで準備し、それぞれの水溶液に表面処理粉末1gを添加し、ビーカー内の溶液をマグネティックスターラーで5分間攪拌した。表面処理粉末の50%が溶液中に懸濁したメタノールの容量百分率の値を疎水化度とした。
 [表面処理]
 表2に示した原料粉末600g、所定量の表面処理剤、及びイソプロピルアルコール1200gをガラス製ナスフラスコに入れ、フッ素樹脂製攪拌羽根で30分攪拌した。ロータリーエバポレータにてイソプロピルアルコールを50℃で減圧除去した後、100℃で減圧乾燥し、表面処理粉末を得た。各表面処理粉末の原料と物性を表2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 [実施例1~42および比較例1~10]
 [熱伝導性フィラー]
 各表面処理粉末を所定量測り取り、これをよく混合して、熱伝導性フィラーを調製した。表3、4に、各表面処理粉末の含有量と、物性を示す。表中の粉末の含有量は、熱伝導性フィラー全体を100vol.%としたときの粉末の割合である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 [実施例43~84および比較例11~20]
 [樹脂組成物]
 エポキシ樹脂YDF-8170c(日鉄ケミカル&マテリアル社製)を0.12g、硬化剤KAYAHARD A-A(日本化薬社製)を0.03g、熱伝導性フィラーを所定量秤取し、これらを乳鉢で15分間強くシェアをかけて混練した。得られた混練物を、さらに3本ロール混練機で20分混練し、樹脂組成物を得た。樹脂組成物の組成と評価結果を表5、6に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
 <樹脂組成物の性能評価>
 ・粘度
 得られた樹脂組成物について、コーンプレート型粘度計(ブルックフィールド社製RVDV-II、スピンドルはφ24mm、角度2度のものを使用)で、30℃で測定した。シェアレート2s-1のときの粘度について評価を行い、下記の基準で◎~×とした。
 ◎:50000mPa・s未満
 ○:50000mPa・s以上、100000mPa・s未満
 △:100000mPa・s以上、200000mPa・s未満
 ×:200000mPa・s以上
 ・ギャップ浸透性
 研磨済みの新品のスライドガラスと、厚みが30μmの両面テープ(日東電工製)を用いて、ギャップ30μm、幅1cmの隙間を形成させた(治具Aとする)。治具Aを110℃のホットプレートに載せ、10分以上保持した後、隙間の末端に、前記の樹脂組成物を滴下した。滴下後に樹脂組成物が隙間を浸透していくところを観察し、樹脂組成物の浸透距離が1cmに達したときの時間を計測した。浸透時間に応じて、下記のように◎~×とした。
 ◎:60秒未満
 ○:60秒以上、180秒未満
 △:180秒以上
 ×:1cmまで浸透しない

Claims (7)

  1.  第一の表面処理粉末と、前記第一の表面処理粉末とは疎水化度が異なる第二の表面処理粉末とを含む、熱伝導性フィラー。
  2.  前記第一の表面処理粉末の疎水化度と、前記第二の表面処理粉末の疎水化度との差が2以上である、請求項1記載の熱伝導性フィラー。
  3.  前記第一の表面処理粉末が、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒化ケイ素、及びダイヤモンドからなる群から選択される少なくとも1種の表面処理粉末であり、前記第一の表面処理粉末100容量部当たり、前記第二の表面処理粉末の含有量が2容量部~100容量部である、請求項1記載の熱伝導性フィラー。
  4.  前記第二の表面処理粉末が、シリカ、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒化ケイ素、及びダイヤモンドからなる群から選択される少なくとも1種の表面処理粉末である、請求項1記載の熱伝導性フィラー。
  5.  前記第一の表面処理粉末が窒化アルミニウム表面処理粉末である、請求項1記載の熱伝導性フィラー。
  6.  エタノール溶媒を使用してレーザー回折散乱型粒度分布計で測定される粒度分布において、累積体積50%粒径D50が0.1~2.0μmであり、かつ5μm以上の粗粒が3質量%未満である、請求項1記載の熱伝導性フィラー。
  7.  樹脂と請求項1~6のいずれか一項記載の熱伝導性フィラーとを含む放熱材樹脂組成物。
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