JP7257384B2 - 有機無機複合粒子からなる粉末 - Google Patents
有機無機複合粒子からなる粉末 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7257384B2 JP7257384B2 JP2020510668A JP2020510668A JP7257384B2 JP 7257384 B2 JP7257384 B2 JP 7257384B2 JP 2020510668 A JP2020510668 A JP 2020510668A JP 2020510668 A JP2020510668 A JP 2020510668A JP 7257384 B2 JP7257384 B2 JP 7257384B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- powder
- boron nitride
- mass
- organic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B21/00—Nitrogen; Compounds thereof
- C01B21/06—Binary compounds of nitrogen with metals, with silicon, or with boron, or with carbon, i.e. nitrides; Compounds of nitrogen with more than one metal, silicon or boron
- C01B21/064—Binary compounds of nitrogen with metals, with silicon, or with boron, or with carbon, i.e. nitrides; Compounds of nitrogen with more than one metal, silicon or boron with boron
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K3/00—Use of inorganic substances as compounding ingredients
- C08K3/38—Boron-containing compounds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L101/00—Compositions of unspecified macromolecular compounds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L33/00—Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides or nitriles thereof; Compositions of derivatives of such polymers
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L63/00—Compositions of epoxy resins; Compositions of derivatives of epoxy resins
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L83/00—Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L83/04—Polysiloxanes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09K—MATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
- C09K5/00—Heat-transfer, heat-exchange or heat-storage materials, e.g. refrigerants; Materials for the production of heat or cold by chemical reactions other than by combustion
- C09K5/08—Materials not undergoing a change of physical state when used
- C09K5/14—Solid materials, e.g. powdery or granular
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
Description
本発明の有機無機複合粒子においては、複数の窒化ホウ素粒子がランダムに配向しているため、有機無機複合粒子は熱的異方性の少ない窒化ホウ素凝集体構造を有するものとなっている。
本発明の有機無機複合粒子からなる粉末では、上記評価による炭素含有量の減少率が好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下となる。
本発明の製造方法において使用する六方晶窒化ホウ素は、従来公知の方法によって製造された粉末状のものを特に制限なく使用することができる。本発明では硬化性樹脂を混合して硬化させる前の窒化ホウ素粉末を「原料窒化ホウ素粉末」と呼ぶ。本発明における原料窒化ホウ素粉末を製造する方法としては、例えば酸化ホウ素、ホウ酸、炭化ホウ素等を原料として、メラミン法、還元窒化法などを用いて合成できる。
本発明の製造方法において三次元架橋型硬化性樹脂として使用できるのは、硬化前には液状又は溶媒可溶性であり、硬化反応(重合反応)の進行により三次元架橋した硬化体を生成する樹脂であればよく、例えば、熱硬化性樹脂、および架橋重合が可能な熱可塑性樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂の例としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂 、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。また架橋重合が可能な熱可塑性樹脂とは、本来は熱可塑性樹脂だが、架橋性単量体を使用することで耐溶媒性を持たせることができる樹脂を指し、アクリル樹脂やポリスチレン等のビニル重合系樹脂などが挙げられる。
本発明において使用できるエポキシ樹脂は特に限定されず一般的なものを用いることができる。具体例としてはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン環含有エポキシ樹脂、シクロペンタジエン含有エポキシ樹脂等の多官能型エポキシ樹脂が挙げられる。これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂が好ましい。
本発明において使用できるアクリル樹脂(本発明においてはメタクリル樹脂を含むものとする。)は特に限定されず一般的なものを用いることができる。ただし1分子内に(メタ)アクリル基が1つしかない単官能な単量体の場合は単独では三次元架橋しないため、該単官能単量体を使用する場合は、1分子内に複数の(メタ)アクリル基を有する架橋性の多官能単量体と一緒に使用する必要がある。
本発明において硬化性樹脂として使用されるシリコーン樹脂は特に限定されないが、中でも低粘度な液状のオルガノポリシロキサンが好適に使用される。三次元架橋による硬化性を持たせるために、オルガノポリシロキサンとしては後述するような反応性基を有したものを採用し、さらに硬化剤または硬化触媒を添加したものを使用する。硬化の方法は縮合反応、架橋反応、付加反応の3種類のいずれも使用できる。またオルガノポリシロキサンとしては、主たる骨格がジメチル型かフェニルメチル型の一般的なものを使用することが好ましい。
本発明では、上記に挙げているアクリル樹脂以外にも、ラジカル重合性の不飽和二重結合を有する重合性単量体を使用できる。前記重合性単量体の具体例としては、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4-ジメチルスチレン、p-tert-ブチルスチレン、クロロメチルスチレン、p-クロロスチレン、ビニルナフタレン、酢酸ビニル、メチルビニルケトン、ビニルピロリドン、エチルビニルエーテル、ジビニルスルホン、フタル酸ジアリル、ビニルベンジルトリメチルアミン、ビニルベンジルトリエチルアミン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ビニルホスホン酸等が挙げられる。
本発明の製造方法において三次元架橋型硬化性樹脂には添加剤を加えてもよい。添加剤により窒化ホウ素粒子と硬化性樹脂の馴染み性を向上させることで、より強固な凝集体を形成させることができる。このような添加剤として、例えばシラン化合物が挙げられる。
本発明の製造方法においては、原料窒化ホウ素粉末に上記三次元架橋型硬化性樹脂を添加して混合する。後述する硬化は、この混合を十分に行ってから行う。本発明においては、この添加および混合は、窒化ホウ素粉末が粉末状態を維持するように、無溶媒もしくは溶媒を使用するとしても少量で行う。そのため溶媒コスト及び溶媒除去コストが実質的に不要である。
本発明の製造方法においては、上記のようにして得た混合物に含まれる三次元架橋型硬化性樹脂を硬化させる。硬化方法は用いた三次元架橋型硬化性樹脂に応じて適宜行えばよい。例えば、熱硬化型とした場合には加熱し、光硬化型とした場合には光照射を行う。
解砕方法は、乾式解砕が良い。また、形成された凝集体の大部分が解砕されてしまわないよう比較的マイルドな方法が望ましい。特に一次粒子をも砕く装置または条件で実施すると、本発明の効果が失われてしまう。解砕装置としては、石臼型摩砕機、らいかい機、カッターミル、ハンマーミル、ピンミルなどの乾式解砕装置が挙げられる。中でも大きな凝集体を選択的かつ短時間で砕くことができ、解砕ムラが少ない石臼型摩砕機が好ましい。解砕処理の雰囲気は、空気中または不活性ガス中が望ましい。また、雰囲気の湿度は高過ぎないことが好ましく、具体的には、湿度70%未満、より好ましくは55%未満である。
本発明の有機無機複合粒子からなる粉末を樹脂と混合して得られる樹脂組成物は、放熱用複合材料として好適に使用することができる。すなわち本発明の樹脂組成物は、本発明の粉末を充填剤として含む。また、本発明の樹脂組成物には、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、ダイヤモンド、シリカ、酸化亜鉛、炭素繊維、銀、銅、およびアルミニウムなどの他の熱伝導性フィラーを1種単独で、または、2種以上を組み合わせて加えてもよい。
原料窒化ホウ素粉末および有機無機複合粒子粉末のBET比表面積は、比表面積測定装置(島津製作所製「フローソーブ2-2300型」)を用いて、BET法(窒素吸着1点法)により求めた。測定には試料2gを、予め窒素ガスフロー中において100℃で乾燥処理を1時間実施したものを用いた。
原料窒化ホウ素粉末および有機無機複合粒子粉末の粒度分布の測定は、試料をエタノール中に0.2質量%濃度で分散し、200W程度の超音波照射を2分間行うことにより分散させた液体について、レーザー回折散乱型粒度分布計「MT3000II」(MicrotracBel製)を用いて行った。粒径の体積頻度分布において、粒径が小さい方から体積頻度を累積して、累積値が50%となるところの粒径の値をD50、90%となるところの粒径の値をD90とした。また、本発明ではD50の値を平均粒径とする。
有機無機複合粒子粉末の炭素含有量を炭素分析装置(堀場製作所製「EMIA-110」)で測定した。試料を酸素気流中1350℃にて二酸化炭素ガスが発生しなくなるまで燃焼し、発生した二酸化炭素量から各試料の炭素含有量を定量した。
有機無機複合粒子粉末5gをイソプロピルアルコール20gに分散し、200W程度の超音波照射3分により分散させる。分散スラリーを遠心分離機にかけ、透明な上澄み液と沈降物に分けた後、上澄み液を除去する。沈降物にイソプロピルアルコール20gを加え、薬さじで沈降物をほぐし、さらに超音波照射3分により分散状態にする。再び遠心分離し上澄み液を除去する。さらにもう1回再分散と遠心分離を繰り返し、最後に得られた沈降物を80℃3時間真空乾燥し、洗浄後の乾燥物を得る。乾燥物の炭素含有量(C2)を測定し、洗浄前の炭素含有量(C1)からの減少率(Cd)を次式で計算する。
[熱伝導率の測定]
<エポキシ樹脂組成物硬化体>
原料窒化ホウ素粉末および有機無機複合粒子粉末10.4g、エポキシ樹脂として「jER828」(三菱ケミカル製)5.28g、硬化剤として「CureW」(三菱ケミカル製)1.32gを秤取し、乳鉢で15分間強くシェアをかけて混練した。混練物を150℃20MPaで1時間熱プレス成形し、さらに190℃で2時間、追加加熱を実施した。得られた硬化体試料が0.5mm厚みになるように両面を研磨した。研磨試料の熱伝導率は、温度波分析法である熱伝導率測定装置(株式会社アイフェイズ製「アイフェイズモデル1u」)を用い、ISO規格22007-3プラスチック熱伝導率測定法に準拠して求めた。
原料窒化ホウ素粉末または有機無機複合粒子粉末20g、シリコーン樹脂として「CY52-276A」(ダウコーニング製)13gを秤取し、乳鉢で3分混練したものA剤とした。一方、原料窒化ホウ素粉末または有機無機複合粒子粉末20g、シリコーン樹脂として「CY52-276B」(ダウコーニング製)13gを秤取し、乳鉢で3分混練したものをB剤とした。A剤とB剤を1gずつ秤取し、混練したペーストを80℃、20MPaで1時間熱プレス成形し、0.5mm厚みのシリコーン硬化体試料とした。試料の熱伝導率は、温度波分析法である熱伝導率測定装置(株式会社アイフェイズ製「アイフェイズモデル1u」)を用い、ISO規格22007-3プラスチック熱伝導率測定法に準拠して求めた。
原料窒化ホウ素粉末(比較例1)および有機無機複合粒子粉末(エポキシ樹脂組成物硬化体;実施例1~5)の圧縮強度を、微小圧縮試験機(島津製作所製「MCT-211」)を用いて測定した。該測定は、φ200μmの平面圧子を用い、負荷速度5mN/分で実施した。粒径が10~80μmの粒子10個を対象に測定し、その平均値を求めた。なお、シリコーン樹脂を用いた場合、その材質上計測ができなかったため、表2において結果の記載はしていない。
原料窒化ホウ素粉末(比較例2)および有機無機複合粒子粉末(シリコーン樹脂組成物硬化体;実施例6、7)のフィラーとしての特性を評価するために、各粉末と液状樹脂とを混練して得た樹脂組成物の粘度を測定した。粘度測定装置はブルックフィールド社製の回転粘度計「RVDV-II+CP」(φ12mm、角度3度のコーンプレートを使用)を用いた。液状樹脂として1000mPa・sのジメチルシリコーンオイル(ダウコーニング製)を1g使用し、各粉末を1g使用した。混練は自動らいかい機を用い、3分間混練および掻き落とし操作を3回繰り返して粉末が分散されたペーストを得た。得られたペーストの粘度を30℃で測定した。粘度測定はシェアレートを変えて実施した。シェアレート2s-1の時と5s-1の時の値を表2に示した。
日立ハイテクノロジーズ製S-2600Nを用い、加速電圧25kVで原料窒化ホウ素粉末および有機無機複合粒子の2次電子像を観察した。
後述する製造例1で作製した原料窒化ホウ素粒子を走査型電子顕微鏡を用いて、2500倍の観察像を撮影した。得られた画像について、長さと厚みを読み取り、長さ/厚みの比を求めた。平均アスペクト比は、50個の粒子の観察結果の相加平均値として算出した。
無水ホウ酸100g、カーボンブラック43g、及び炭酸カルシウム28gをボールミルにて混合した。得られた混合物を、黒鉛製タンマン炉を用い、窒素ガス雰囲気下で15℃/分で1400℃まで昇温し、1400℃で4時間保持した後、15℃/分で1800℃まで昇温し、さらに1800℃で2時間保持した。得られた粗六方晶窒化ホウ素粉末を塩酸洗浄、水洗、乾燥することにより、高純度な白色の六方晶窒化ホウ素粉末(原料窒化ホウ素粉末)を得た。得られた原料窒化ホウ素粉末の走査電子顕微鏡像を図1に示す。得られた原料窒化ホウ素の平均アスペクト比は5.8であった。
フッ素樹脂製のビーカー(500ml)に製造例1で得られた原料窒化ホウ素粉末を40g入れ、該粉末に下記エポキシ樹脂1g(窒化ホウ素粉末100質量部に対して2.5質量部)とイソプロピルアルコール(和光純薬工業、特級)0.1gの混合液体を滴下添加した。次いでフッ素樹脂製の攪拌羽根を用いて攪拌操作を室温で30分、大気中で実施した。得られた混合物は、ビーカーに入れたまま乾燥機に入れ、窒素雰囲気において150℃で3時間加熱した。得られた有機無機複合粒子粉末について、粒度分布、比表面積、炭素分析、洗浄操作後の炭素分析、およびエポキシ樹脂組成物に充填した硬化体の熱伝導率を評価した(表1)。また、得られた有機無機複合粒子粉末の走査電子顕微鏡像を図2に示す。有機無機複合粒子において、ランダムに配向した複数の六方晶窒化ホウ素粒子が含まれていることを確認できた。
前記エポキシ樹脂を2g(窒化ホウ素粉末100質量部に対して5質量部)用いた以外は実施例1と同様に有機無機複合粒子粉末を得た。得られた有機無機複合粒子粉末について、粒度分布、比表面積、炭素分析、洗浄操作後の炭素分析、およびエポキシ樹脂組成物に充填した硬化体の熱伝導率を評価した(表1)。また、得られた有機無機複合粒子粉末の走査電子顕微鏡像を図3に示す。有機無機複合粒子において、ランダムに配向した複数の六方晶窒化ホウ素粒子が含まれていることを確認できた。
前記エポキシ樹脂を4g(窒化ホウ素粉末100質量部に対して10質量部)用いた以外は実施例1と同様に有機無機複合粒子粉末を得た。得られた有機無機複合粒子粉末について、粒度分布、比表面積、炭素分析、洗浄操作後の炭素分析、圧縮強度およびエポキシ樹脂組成物に充填した硬化体の熱伝導率を評価した(表1)。また、得られた有機無機複合粒子粉末の走査電子顕微鏡像を図4に示す。有機無機複合粒子において、ランダムに配向した複数の六方晶窒化ホウ素粒子が含まれていることを確認できた。
前記エポキシ樹脂を8g(窒化ホウ素粉末100質量部に対して20質量部)用いた以外は実施例1と同様に有機無機複合粒子粉末を得た。得られた有機無機複合粒子粉末について、粒度分布、比表面積、炭素分析、洗浄操作後の炭素分析、およびエポキシ樹脂組成物に充填した硬化体の熱伝導率を評価した(表1)。また、得られた有機無機複合粒子粉末の走査電子顕微鏡像を図5に示す。有機無機複合粒子において、ランダムに配向した複数の六方晶窒化ホウ素粒子が含まれていることを確認できた。
フッ素樹脂製のビーカーに製造例1で得られた原料窒化ホウ素粉末を40g入れ、該粉末に前記エポキシ樹脂1g(窒化ホウ素粉末100質量部に対して2.5質量部)と添加剤A(3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、東京化成工業製、>97%)0.3gとイソプロピルアルコール0.1gの混合液体を滴下添加した。次いでフッ素樹脂製の攪拌羽根を用いて攪拌操作を室温で30分、大気中で実施した。得られた混合物は、ビーカーに入れたまま乾燥機に入れ、窒素雰囲気において150℃で3時間加熱した。得られた有機無機複合粒子粉末について、粒度分布、比表面積、炭素分析、洗浄操作後の炭素分析、およびエポキシ樹脂組成物に充填した硬化体の熱伝導率を評価した(表1)。また、得られた有機無機複合粒子粉末の走査電子顕微鏡像を図6に示す。有機無機複合粒子において、ランダムに配向した複数の六方晶窒化ホウ素粒子が含まれていることを確認できた。
製造例1で得られた六方晶窒化ホウ素粉末について、粒度分布、比表面積、炭素分析、圧縮強度およびエポキシ樹脂組成物に充填した硬化体の熱伝導率を評価した(表1)。
フッ素樹脂製ビーカー(500ml)に製造例1で得られた原料窒化ホウ素粉末を40g入れ、該粉末に下記シリコーン樹脂2g(窒化ホウ素粉末100質量部に対して5質量部)を滴下添加した。次いでフッ素樹脂製攪拌羽根を用いて攪拌操作を室温で30分、大気中で実施した。得られた混合物は、ビーカーに入れたまま乾燥機に入れ、窒素雰囲気において150℃で3時間加熱した。得られた有機無機複合粒子粉末について、粒度分布、比表面積、炭素分析、洗浄操作後の炭素分析、およびシリコーン樹脂組成物に充填した硬化体の熱伝導率を行った(表2)。また、得られた粉末を粘度1000mPa・sのジメチルシリコーンオイルに30vol.%充填した樹脂組成物について、粘度を測定した(表2)。また、得られた有機無機複合粒子粉末の走査電子顕微鏡像を図7に示す。有機無機複合粒子において、ランダムに配向した複数の六方晶窒化ホウ素粒子が含まれていることを確認できた。
前記シリコーン樹脂を4g(窒化ホウ素粉末100質量部に対して10質量部)用いた以外は実施例6と同様に有機無機複合粒子粉末を得た。得られた有機無機複合粒子粉末について、粒度分布、比表面積、炭素分析、洗浄操作後の炭素分析、およびシリコーン樹脂組成物に充填した硬化体の熱伝導率を行った(表2)。また、得られた粉末を粘度1000mPa・sのジメチルシリコーンオイルに30vol.%充填した樹脂組成物について、粘度を測定した(表2)。また、得られた有機無機複合粒子粉末の走査電子顕微鏡像を図8に示す。有機無機複合粒子において、ランダムに配向した複数の六方晶窒化ホウ素粒子が含まれていることを確認できた。
製造例1で得られた六方晶窒化ホウ素粉末について、粒度分布、比表面積、炭素分析、およびシリコーン樹脂組成物に充填した硬化体の熱伝導率を評価した(表2)。また、粘度1000mPa・sのジメチルシリコーンオイルに30vol.%充填した樹脂組成物について、粘度を測定した(表2)。
Claims (6)
- ランダムに配向した複数の六方晶窒化ホウ素粒子が三次元架橋樹脂を介して複合化されてなる有機無機複合粒子からなり、レーザー回折散乱型粒度分布計により測定される体積頻度50%粒径(D50)が2~65μmの範囲にあり、
前記三次元架橋樹脂が、エポキシ樹脂硬化体、アクリル樹脂硬化体またはシリコーン樹脂硬化体であり、かつ、六方晶窒化ホウ素粒子100質量部に対し、1質量部以上5質量部以下の量で含まれる粉末。 - 樹脂組成物の充填材用である請求項1に記載の粉末。
- 請求項1または2に記載の粉末を充填材として含む樹脂組成物。
- 請求項1に記載の粉末の製造方法であって、六方晶窒化ホウ素粒子100質量部に対し、エポキシ樹脂硬化体、アクリル樹脂硬化体またはシリコーン樹脂硬化体である三次元架橋型硬化性樹脂を1質量部以上5質量部以下の量で添加して混合する工程(1)と、次いで前記三次元架橋型硬化性樹脂を硬化させる工程(2)とを含む粉末の製造方法。
- 三次元架橋型硬化性樹脂が、熱硬化性樹脂である請求項4に記載の粉末の製造方法。
- レーザー回折散乱型粒度分布計により測定される、工程(1)で用いられる六方晶窒化ホウ素粒子の体積頻度50%粒径(D50)が0.5~20μmの範囲にある請求項4または5に記載の粉末の製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018066444 | 2018-03-30 | ||
JP2018066444 | 2018-03-30 | ||
PCT/JP2019/010940 WO2019188444A1 (ja) | 2018-03-30 | 2019-03-15 | 有機無機複合粒子からなる粉末 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2019188444A1 JPWO2019188444A1 (ja) | 2021-05-13 |
JP7257384B2 true JP7257384B2 (ja) | 2023-04-13 |
Family
ID=68061482
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020510668A Active JP7257384B2 (ja) | 2018-03-30 | 2019-03-15 | 有機無機複合粒子からなる粉末 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7257384B2 (ja) |
TW (1) | TWI793287B (ja) |
WO (1) | WO2019188444A1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113527998A (zh) * | 2021-08-12 | 2021-10-22 | 青岛金芳华新型建材科技有限公司 | 一种阻燃聚氨酯防水涂料及其制备方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014119384A1 (ja) | 2013-02-01 | 2014-08-07 | 住友ベークライト株式会社 | 熱伝導シートおよび構造体 |
JP2015193752A (ja) | 2014-03-31 | 2015-11-05 | 三菱化学株式会社 | 窒化ホウ素粒子および窒化ホウ素粒子の製造方法、該窒化ホウ素粒子を含む放熱シート用塗布液、該窒化ホウ素粒子を含む放熱シート、並びにパワーデバイス装置 |
JP2016076586A (ja) | 2014-10-06 | 2016-05-12 | 住友ベークライト株式会社 | 造粒粉、放熱用樹脂組成物、放熱シート、半導体装置、および放熱部材 |
JP2017057098A (ja) | 2015-09-15 | 2017-03-23 | 三菱マテリアル株式会社 | 薄膜形成用窒化ホウ素凝集粒子、絶縁皮膜、該凝集粒子の製造方法、絶縁電着塗料の製造方法、エナメル線及びコイル |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7976941B2 (en) * | 1999-08-31 | 2011-07-12 | Momentive Performance Materials Inc. | Boron nitride particles of spherical geometry and process for making thereof |
TWI547436B (zh) * | 2011-11-29 | 2016-09-01 | Mitsubishi Chem Corp | 氮化硼凝集粒子、含有該粒子之組成物、以及具有由該組成物所構成的層之三維積體電路 |
WO2017145869A1 (ja) * | 2016-02-22 | 2017-08-31 | 昭和電工株式会社 | 六方晶窒化ホウ素粉末、その製造方法、樹脂組成物及び樹脂シート |
-
2019
- 2019-03-15 WO PCT/JP2019/010940 patent/WO2019188444A1/ja active Application Filing
- 2019-03-15 JP JP2020510668A patent/JP7257384B2/ja active Active
- 2019-03-25 TW TW108110305A patent/TWI793287B/zh active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014119384A1 (ja) | 2013-02-01 | 2014-08-07 | 住友ベークライト株式会社 | 熱伝導シートおよび構造体 |
JP2015193752A (ja) | 2014-03-31 | 2015-11-05 | 三菱化学株式会社 | 窒化ホウ素粒子および窒化ホウ素粒子の製造方法、該窒化ホウ素粒子を含む放熱シート用塗布液、該窒化ホウ素粒子を含む放熱シート、並びにパワーデバイス装置 |
JP2016076586A (ja) | 2014-10-06 | 2016-05-12 | 住友ベークライト株式会社 | 造粒粉、放熱用樹脂組成物、放熱シート、半導体装置、および放熱部材 |
JP2017057098A (ja) | 2015-09-15 | 2017-03-23 | 三菱マテリアル株式会社 | 薄膜形成用窒化ホウ素凝集粒子、絶縁皮膜、該凝集粒子の製造方法、絶縁電着塗料の製造方法、エナメル線及びコイル |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2019188444A1 (ja) | 2019-10-03 |
TWI793287B (zh) | 2023-02-21 |
TW201942049A (zh) | 2019-11-01 |
JPWO2019188444A1 (ja) | 2021-05-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI700243B (zh) | 六方晶氮化硼粉末及其製造方法以及使用其之組成物及散熱材 | |
JP7017556B2 (ja) | 粗大粒子を含まない窒化アルミニウム粉末 | |
WO2022131199A1 (ja) | 疎水性窒化アルミニウム粉末及びその製造方法 | |
TWI734552B (zh) | 被覆二氧化矽的氮化硼粒子之製造方法、散熱性樹脂組成物之製造方法 | |
JP4279521B2 (ja) | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物用金属酸化物粉体、その製造方法及び半導体封止用エポキシ樹脂組成物 | |
JP6803874B2 (ja) | カーボン修飾窒化ホウ素、その製造方法および高熱伝導性樹脂組成物 | |
JP5220981B2 (ja) | 微塩基性シリカ粉体、その製造方法及び樹脂組成物 | |
WO2020040309A1 (ja) | 珪素含有酸化物被覆窒化アルミニウム粒子の製造方法および珪素含有酸化物被覆窒化アルミニウム粒子 | |
JP2018030752A (ja) | 窒化ホウ素粒子凝集体、その製造方法、組成物及び樹脂シート | |
JP4927363B2 (ja) | 微小粒子含有組成物 | |
WO2020175377A1 (ja) | 窒化ホウ素凝集粉末、放熱シート及び半導体デバイス | |
JP6786047B2 (ja) | 熱伝導シートの製造方法 | |
JP7257384B2 (ja) | 有機無機複合粒子からなる粉末 | |
JP2022142190A (ja) | 表面処理窒化アルミニウム粉末 | |
WO2020196644A1 (ja) | 塊状窒化ホウ素粒子、熱伝導樹脂組成物及び放熱部材 | |
JP7378284B2 (ja) | 複合粒子を含有する粉体及びその製造方法、並びに、該粉体を含有する樹脂組成物 | |
JP2005171199A (ja) | 微塩基性アルミナ粉体、その製造方法及び樹脂組成物 | |
JP2023115939A (ja) | 表面処理窒化アルミニウム粉末 | |
JP4526064B2 (ja) | 樹脂充填用コランダム及び樹脂組成物 | |
JP7393975B2 (ja) | 複合窒化アルミニウム粉末及びその製造方法 | |
WO2023189470A1 (ja) | 熱伝導性フィラー | |
JP7425589B2 (ja) | 複合粒子を含有する粉体、及び該粉体を含有する樹脂組成物 | |
WO2023008290A1 (ja) | 球状シリカ粉末及び球状シリカ粉末の製造方法 | |
Shin et al. | Effect of small-sized modifier on boron nitride for efficient heat transfer through thermal conductive epoxy composites | |
JP2022147674A (ja) | 特定の窒化ホウ素粒子を含む組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220224 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221004 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221202 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230307 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230403 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7257384 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |